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細すぎる入江陵介の足

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北島康介の出場した100m平泳ぎ決勝と同日の4月5日。100m背泳ぎの予選に出てきた入江陵介に違和感を覚えた。 「えっ! 足が細すぎる! 」 選手のアナウンスが流れて、スタートまでのインターバルの映像。その組のどの選手よりも入江陵介の足がすらっとしている。ふくらはぎの存在を感じさせないくらいにフラットな線を描いている。 2009世界水泳   200m背泳ぎ銀 2011年世界水泳   100m背泳ぎ銅、200m背泳ぎ銀 2012年ロンドン五輪 100m背泳ぎ銅、200m背泳ぎ銀、400mメドレーリレー銀 2013年世界水泳   400mメドレーリレー銅 入江陵介は誰もが知っている日本水泳界の顔の一人。長く世界のトップで活躍するその実績は、賞賛に値する。そんな彼の泳ぎの代名詞となっているのが、 世界一美しい泳ぎ 水の抵抗が少なくスムーズに進んでいく理想的な泳ぎは、彼の最大の武器。僕の記憶に残っている限りでは、泳ぎの速さそのもので負けている姿をほとんど見たことがない。 そんな彼の金メダル獲得を阻んできたのは、ターンだ。 スタートで出遅れる。泳ぎで遅れを取り戻す。ターンして離され、泳ぎで追いついては、またターンで離される。この繰り返し。彼の大舞台でのレースは、まるで再現VTRを見ているかのように、長年この展開。素人目においても明白な課題がずっとそのままなのである。もし、彼が他の選手と同じくらいのターンができていれば、と毎回思っていた。 そしてこの日。彼の細すぎる足を見て、残念に感じてしまったのは僕だけだろうか? ターン時に強く壁を蹴る力。力強いドルフィンキックを生む力。その足には、長年の課題を埋めるものが宿っているように思えなかった。 「自分は表彰台の真ん中に立てない人間なのかな」 「今後のことはゆっくり考えたい」 2013年世界水泳。金メダルを目指しながらも表彰台を逃した彼は、失意のなかで引退をほのめかすようなコメントを残した。それでも彼が競技を続けているのは、悲願の金メダル獲得の為ではないのか? その後も、ことあるごとに金メダルへの強いこだわりを見せてきたではないか。長く世界のトップにいることは素晴らしいこと。彼がそれでよしとするならそれでいい。しかし、それでよしとしないのなら、リスクを負ってでも変化を求めて欲しい。その世界一美しい泳ぎを、ターンの遅れを挽回するだけの手段に終わらせない為のチャレンジを。 だからこそ、その細すぎる足が歯がゆいのだ。 もちろん、あくまで素人の単純な感想に過ぎない。リオ五輪に向けて下半身の強化に取り組んでいるという情報もある。解説の寺川綾さんは、その為に上半身とのバランスが狂っているのではないかと指摘されていた。今大会は、コンディションが良くなかったという情報もある。それらをポジティブに考えれば、リオ五輪までに伸びしろはある。 ターンの課題は足かせになるのか、伸びしろになるのか? 僕は、リオ五輪でスタート台に立つ入江陵介の足に注目している。

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