2008年02月29日

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その6

2.欧州で数少ない日本人所属のクラブが、何故更に日本人を取るのか(複数人在籍するのか)?
(ザルツブルグ・グルノーブル・セルティック・フランクフルト)
数から言えば日本人の在籍しないクラブの方が圧倒的に多いにも拘らず。偶然にしては偏りが多すぎないか?


先に日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その1よりお読み下さい。当記事のみでは分かりにくくなっております。
長谷部・水野・小野、恥さらしだから戻って来い!その1も関連があります。


複数取得例
ザルツブルグ:宮本・アレックス
グルノーブル:梅崎・伊藤
セルティック:中村・水野
フランクフルト:高原・稲本
(同時期に複数人を保有したことは無いメッシーナは除く。)

全体に占める例
欧州3大リーグの1部だけでも50前後のチームがあり、他欧州国リーグ・更に2部まで含めれば100・200ではきかないだろう。
欧州クラブで、日本国籍選手が在籍するなど10行かない程度にもかかわらず、何故か2人目の日本人を獲得する。
欧州全体を仮に200クラブ
だとすれば日本人が在籍するクラブは全体量で言えば僅か20/1、5%に過ぎない。
日本人保有のクラブが獲得する率は明らかに残りの95%のクラブよりも多い。
大雑把で恐縮だが、これだけでも筆者が疑問とする所がお分かり頂けたかと思う。


更に上記の複数保有クラブについて2つに分類する。

  • 1.「同時」に複数の日本人を獲得したクラブ:ザルツブルグ・グルノーブル

  • 2.「時期を違えて」複数の日本人を獲得したクラブ:セルティック・フランクフルト

綺麗に2つに分かれている。

1.2は基本的に異なる要因があると仮定して考えてみる。
まず、1.から考えてみたいと思う。


1.「同時」に複数の日本人を獲得したクラブについて

例がまだ二つしかないが、この両者も選手の年齢から明らかなように獲得目的がかなり異なっている。

ザルツブルグ
・当時選手として円熟期もしくは下降期に入ろうかと言うベテラン選手2人
・両人とも日本語以外の語学能力がある。

グルノーブル
・高校生程度の年齢の二人
・U代表で共に戦った顔見知り。

伊藤・アレックスの共通点
・共にプレミアリーグのクラブが労働ビザ問題で獲得に失敗した過去を持つ


その他wikiによると

ザルツブルグ
オーストリア1部リーグ所属
バイエルンミュンヘンとの関係が強い。
ごく最近2005年にレッド・ブル社が買収、スタッフも一新。
レッドブル社はモータースポーツへ積極的に参加している。
サッカークラブとしてはレッドブル・ニューヨーク(アメリカ・メジャーリーグサッカー)も保有。
昨年同社の日本TVCMでは保有する宮本が出演する。
伝統に考慮しない経営が元でサポーターが新たに、
SVアウストリア・ザルツブルクと言う別クラブを設立するほど反感を買っている。
現在宮本の他にアジア圏の選手は在籍しない。アフリカ勢は数名。
ざっと見たところ、過去在籍でも北米・ブラジル籍の選手は見当たらない。


グルノーブル
フランス2部リーグ所属。
2004年に日本のインデックス社が買収元ジェフユナイテッド市原・千葉祖母井秀隆氏がGM日本語公式サイトには
チケットの解説ページまであり
同サイトによると、現トップチーム所属選手の国籍は
フランス・セルビアを筆頭に、ブルキナファソ・トーゴ・モロッコ
などフランスと関係が深いアフリカ諸国出身者で占められている北米・ブラジル(どころか南米)伊藤以外のアジア国籍者は見当たらない。


両クラブの共通点

  • ・近年親会社が変わり資金力は比較的豊富

  • ・クラブ経営陣も入れ替わっている

  • ・サッカー選手輸出所のブラジル国籍の選手が見当たらない

  • ・アフリカ勢は獲得している

  • ・CMを流したり、日本語サイトを用意したり、収入面で日本を意識している印象はある

  • ・日本人獲得以外に目立ってこれと言った野心的経営の印象はない

  • ・欧州籍選手が同クラブで育成された選手かは不明

その7に続きます。UPは明日予定です。

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2008年02月20日

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その5

先に日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その1よりお読み下さい。
長谷部・水野・小野、恥さらしだから戻って来い!その1も関連があります。


     1.松井(27歳?)から森本や伊藤(共に19歳)までの8年もの世代で(有名所の)選手の欧州移籍後、クラブに定着できなかったのは何故か。
今回は順番どおりこれについて考えてみたいと思います。


前提
まず、疑問について判明している点を整理しておく。

  • 定着とは1つのクラブに2年程度在籍した状態とする
  • 元来サッカー選手の移籍は成功する確率の方が低い。他国となればなおさらである。
  • 単純な確率論では「失敗する」と予想する方が有利であり、
  • 上記の8年に限らずとも失敗が続くことに特段取り上げるべき意外性はない

むしろ、

  • 松井・森本・伊藤が何故、定着出来ているのかの方が興味深い

そして森本・伊藤は即戦力としての定着ではなく、厳密には将来を見越しての保有であると考えれば筆者の基準では

  • 松井より年下で欧州の一クラブに定着した選手はいない

ただ、非常に限られた筆者の知識では、各日本人選手の失敗理由を個別に言及できる訳もなく、
辛うじて可能な、松井が定着できた理由について考え、
逆説的に「それ」が無かったから8年間の世代が定着できなかった理由とする形に辿り付ければと思う。

先にお断りしておくが、成否を決定付ける外的要因として
・欧州全体の景気や日本マネーとの関係性の深さ、クラブの予算規模や経営方針変動など
金銭的側面もあるが複雑すぎて扱えなくなるのでここでは考慮していない。
又、松井の語学習得能力を初めプライベートや性格も不明であり、文中での表現は基本的に憶測を含む。


目次と注意

  • 0.松井に有った7つのもの
  • 1.時系列の経緯
  • 2.要点
  • 3.大本の2つの疑問について
  • 4.長谷部・小野・水野について
  • 5.定着しやすい移籍の形
  • 6.松井に有った7つのもの1つづつの筆者の見方

長い文を敬遠される方は0-2を読まれれば大まかに理解頂けると思う。
より深く知りたい、議論や意見を書き込まれたい方は最低5まで、可能なら6も読まれる事を希望する。
また丁寧に議論したいと思われる方は先に双方の解釈を理解しなければ
噛み合わない為、前もって「意味分かりにくい」所など質問して頂けるようお願いする。
良く文も読まず、見当違いなコメントは他に問題が無くとも皆さんの考える時間や労力を考えて削除対象とする「場合」がある。
釣られない様、スルーして各自大人な対応を望む。
逆に内容は少なくとも
自分でしっかり考えて書き込まれたものは筆者として歓迎したいと思う


0.松井に有った7つのもの
まずベースとなる松井にあったものを考え以下の7つにまとめてみた。

  • 1.19~23歳(2000~2004年)まで4年半で150試合以上Jリーグ・カップ戦などで出場している(当時、朴 智星(パク・チソン)とチームメイトだった。)
  • 2.移籍年度にU-23五輪出場
  • 3.ル・マン移籍時はレンタル移籍
  • 4.何時からか不明だが奥さんも共に渡仏し生活している
  • 5.2部からの挑戦で1年間トップリーグまで環境や言語に慣れる猶予があった。
  • 6.昇格に貢献し、ある程度チームで存在を認められる
  • 7.JリーグやU-23でのプレーと移籍後のプレーがかなり変わった

取り合えずこの程度しか分からないが、7はあくまでも個人的な印象だ。


1.時系列の経緯

Jリーグで150試合・Uで世界を経験。
Jでは降格・五輪では惨敗と挫折を経験。
↓
チームメイトはパク・チソン(しつこい笑)で天皇杯の優勝も経験。
プロ後、国内での所謂「下積み」は4年半。
↓
その間着々と奥さんを獲得し自身の欧州移籍への地盤を固める(笑)。
↓
(知ってか知らずか後に昇格する)2部のル・マンに本人としても気が楽な「レンタル」で移籍する。
↓
無事昇格。監督も続投し、そのまま主力として待遇を受けつつ1部スタイルやフランスの環境に対応する時間的猶予を得る。
↓
守備での貢献をある程度免除された起用方法で「型にはめられ」たプレッシャーの中重宝される。
結果的にこれが逆にきっかけとなり成長した感あり。(監督が)狙ったのなら(監督に)恵まれたともとれる。
余談だがそのトレードオフとして、椎間板ヘルニアが悪化。
どの程度悪いかは、本人も商品価値を下げるので話さないだろうが
かなり負荷のかかるプレイスタイルなのは間違いない。
↓
その他、守備面等で色々と使いにくいので代表には呼ばれない不遇が続くが
追い込まれるのに強いようなので個人的には呼ばれない方が良い気もする


2.要点

1.下積みが比較的長く、主力としてしっかり経験を積み、挫折も味わっている

2.ユースやチームで海外のサッカーと触れ合う機会があったが、
結果は必ずしも満足のいくものとはいえなかった

3.当初の移籍先に比較的実力の劣る2部を選択し、奥さんも連れて行く。
運良く1部に昇格。

4.欧州移籍後プレイスタイル・ポジションを変化させ、生き延びる

5.定着後代表には呼ばれない

とこの辺りになるだろうか。
ポイントは1と4が年齢的なバランスの上に成り立っている所ではないだろうか。

・若すぎては経験が無く変化しようにも引き出しが少ない。

・年齢が行き過ぎてからは、適応力はあってもプレイスタイルを変化させるエネルギーが無い。

という一般的な傾向は当然ある。
となると
海外移籍に望ましい年齢=「選手の適応力・経験値」+「肉体的な年齢」
という常識的な図式が出てくるのではないだろうか?

勿論近年では経験値すら現地調達させてしまえという森本・伊藤のような「育成型移籍」パターンも出てきてはいるが、こちらの移籍では、まだ結果が出ていない。よってこのパターンからの移籍成功率がむしろ「即戦力組よりも低い」可能性も有り得る。また、平山の移籍などは年齢的にどちらのパターンか微妙な所であるが筆者は本人が結果を残しながら自らの意思で帰国したことから経験値不足の「育成型移籍」の失敗として見ても良いような気がしている。筆者はこの点から「育成型移籍」には懐疑的である。まだ日本人選手が「育成型移籍」で成功するには不足している重要な要素があるように感じている。


また5に関しても、あくまで希望的な観測だが、
獲得する欧州クラブ側としては「戦力になり且つ代表に招集されない選手」が一番ありがたいのは間違いない。
勿論近々高く売りさばきたければ注目度が高い代表戦は別だが、しばらく保有するなら特別代表招集を喜ぶクラブは居ないだろう。
よって評価が確立された後ならば、代表に呼ばれないことが逆にその選手の価値を高める面もあると推測できる。


3.大本の疑問

1.欧州移籍が失敗しても経験と言う財産を得るし、トライしないリスクの方が大きい

について読み返してみると、成功する為にはそれ以前に「国内である程度の経験」が必要なのではないか?という疑問が出てくる。言い換えるなら

「挑戦しなければ成功も無い」 に対する反対語は

「失敗を恐れる者だけが成功を収める」とでも言えるだろうか
「上を見ながら自分の足元も見る」ことが重要だと当たり前の事を言っているだけだが、多くのサッカーファンは、こと日本人の欧州移籍に限っては目が眩んでしまうのか、思考が「諸手を挙げて応援」以外の対応は有り得ないとなってしまうようだ。
気持ちは分かるが、選手が成功する可能性を上げる応援の仕方を探してみても面白いのではないか。その最も簡単な方法は「失敗する移籍を止める」事である(笑)。筆者が言いたいのは「挑戦の仕方によっては成功できた選手」が「挑戦方法の問題で失敗する」のが悔しくてならない。
無論選手の実力を抜きにして語ることは出来ない。

2.欧州での日本の評価など下がる余地が無いほど低いのだから失うものは無い
に関しては今回の疑問では関連性が薄いため特に進展は無い。



4.小野・水野・長谷部に関して

以前挙げた3名小野・水野・長谷部に関しては
「現行の挑戦の仕方」で失敗すると言う予想が正しい表現となる。
もっと分かりやすく最小限の構成で言えば「ちゃんと試合に出れる2部から入れ」と言えば良いだろうか。読み返して頂ければ彼らの実力評価は所々「欧州で通用する」と記載している。であるのに失敗すると予想したのは
他の面を修正する(又は長所を伸ばす)猶予が与えられないと
筆者が分析したからに他ならない。
伸びしろ無しと評価したプレイヤーも、もしよりしっかりした環境に置かれれば伸びるかも知れないが、そんな環境に身を置ける移籍は日本人は行わないので「なし」と言う評価で事足りる。
「恥さらし」の「恥」とは彼らの実力面のみではなく、「挑戦の仕方の問題」更に言えばそんなことすら気が付かず応援するだけのサッカーファンの無知・無思考という「恥」に「さらされる」のだ。
彼ら選手に失敗する可能性の高い欧州挑戦しか提供できていない現状に満足できない。それが1サッカーファンとしての筆者の感じ方だ。
「誰が恥さらしにするのか?」という根本的な視点を説明していなかったがこの点も含めて以前の記事に異論のある方は再考願いたい。

と1つ目と2つ目の疑問を推測した現時点での筆者は考えている。
今後9つの疑問を考えていく過程で更に修正が入る可能性もある。


5.定着しやすい移籍の形

筆者にとって日本のサッカーレベルは「どんどん欧州に挑戦すれば問題無し」という段階を過ぎている。これからは「欧州で成功する確率をより上げた挑戦の仕方」はどういうものかを考える段階にあり、より日本人を定着させるノウハウや支援の方法を作れるかが問われているのではないか。

同じ欧州移籍組でも考え方に個人差があるだろう。しっかりと周到に準備をして挑戦する選手と、オファーがあれば即移籍する選手である。
この点で筆者は無条件で日本人選手の欧州移籍を応援する気にはなれない。
経験が足りない選手は事前・事後の双方で失敗への対処の仕方、に差が出ているのではないか。と推測する。

勿論選手は人間で個人差があり、筆者がここで述べているような一般的な傾向には当てはまらない選手も居る。
周りが経験が少ないと思っても、当人は幼少のころからサッカーを経験し様々は成功挫折を味わってきてはいる。ただ松井に関しても、もし19歳で京都に入らず海外移籍したとして、その後4シーズンのJリーグでの彼のように試合に出て経験を積むことができなければ、
今日の成功があったかは疑問である。試合に出れない欧州に居る位ならJリーグで経験を積む方が良い。

松井の成功から見た場合、上記5つに当てはまる項目が少ないほど欧州移籍失敗の可能性が上がることになる。

より端的に表してみる

日本サッカーのトップレベルで心技体を磨く
            ↑↑
            ↓↓
海外との対戦でその日本サッカーが通用しない挫折を味わう
の相互作用を繰り返し、日本サッカーを知りつつ、その限界を味わう。
これが以下に出てくる自らのプレイスタイルを変革させられるかどうかにかかわっていると見る。そして
移籍当初は対戦相手・スタメン争いとも適応しやすいレベルのクラブを選び環境に慣らす期間を設ける

という慎重な移籍を行い、言葉を覚えたり、その国の外国人枠に求められるプレイを身につける。この点はJで外国人枠選手のように酷使されているほど、鍛えられているともいえる(笑)。

これらを踏まえた上で自らのプレイスタイルを変革させられるか
言い換えれば、Jリーグでのプレイを捨てられるかという最も困難な課題でどれだけの成果が出るかが求められる。この点で日本国内に居た時から日本サッカーの限界に気付けているかが心の準備期間として重要になってくる。

サッカー内容の差は勿論のこと、監督へのアピールの仕方、他国言語での戦術の理解、チームメイトへの要求、何一つ日本と同じであるとは言えず、自らのサッカーへの携わり方を新たに構築しなおさなければならないだろう。
よってあまりにJリーグに適応しすぎている選手は、逆に欧州に適応しにくい面があるかもしれない。中村や高原などシャイな印象でそれほどコミュニケーションが上手いとは思えない。中田英も年上や他国の人には好かれていたが、年下相手・マスコミとは中々苦労していた点で日本国内に限っては必ずしも社交的とは言えないだろう。その他、食も変化し、休日の過ごし方も変えなければならない。

この辺は実際に8年の世代の欧州移籍した選手や今後移籍する選手はどうだろうか。思い出したり調べてみると面白いかも知れない。


★☆★6.松井に有った7つのもの詳細★☆★


1.19~23歳(2000~2004年)まで4年半で150試合以上Jリーグ・カップ戦などで出場している

ただ「出場」と一口に言っても担当したポジションすら分からないが、19歳の選手を30試合以上使うというのは
一般的に考えれば台所事情の厳しいチームだと言えるだろう。
結果としてはそれが良い方に転がりJリーグ優秀新人賞(2000年)を獲っているようだが
これは勿論、チームメイトや戦術などの運の要素は手伝ってのことと思われる。

その後天皇杯優勝や、2度J2に降格、1度昇格を味わう。
という所謂「エレベーターチーム」と呼ばれる所以となった時期に在籍したわけだが、
正直調べてみて意外なほど、短期間で様々な経験している印象だ。
当時のパクチソンから松井からどの程度影響を受けたかは定かではないが、
現在ル・マンでの松井とマンUのパクチソンを比較すれば、起用のされ方やポジションなど近い。
かなり強引に言えば、プレイスタイルも一部一致する部分を見ることが出来る。


2.移籍年度にU-23五輪出場
正直な所、松井の当時の印象は移籍しても成功するとは言いがたい印象の選手で
とにかく間が遅く、ボールを余計に持ちたがり、攻めの好機を潰してしまう様な選手だった。
一言で言うと「気持ちの悪い選手」で、しかも動かない(笑)。
ただ、足元の技術はチームメイトと比較しても高い物を持っていたし、
相手の予想外の事をしようという意識を持っていることは読み取れた。
ただ、その異様なほど個性的な「松井の間」に他の選手に無いものを見たのを覚えている。
機能しているいないを別にして、彼のスタイルが変化し、
スピードアップしたらどうなるのかに興味を持った。
まぁ大概そんな変化が起きる選手は居ないのが常だが。

筆者の記憶が曖昧で恐縮だが、大会中、大事な場面で決定的シュートを打てずに
松井本人が落ち込んでいたシーンを覚えている。(勿論視聴者もだが)
この外し方も緊張というかチャンスに弱いという彼の性格が第一に表れていたが
同時に独特の「松井の間」の表れでもあると解釈できた。
とにかくU代表レベルの選手ならしないような、
記憶に残り、更に大がつく、「失敗」だったのである(笑)。
以前に松井を特集したTV番組でもそのシュート失敗(未遂)のシーンが用いられ、松井本人も質問で当時の悔しさが甦ったのか答えにくそうにしていた。

多分8/12パラグアイ戦8/15イタリア戦
いずれかの後半であったと思う。
アテネオリンピック参照


3、ル・マン移籍時はレンタル移籍
結果的にはレンタル→完全移籍と成功したが、
ル・マンは本気で獲得する気は無かったという見方も出来る。
舐められているとも取れるし、現状の欧州からの日本評価としたら当然だとも言える。

完全移籍時の移籍金は
推定8000万

梅崎や山瀬が2億で国内移籍していることを考えると決して高いとは言えない。
ル・マンの予算規模を知らないので何とも言えないが、本人の海外挑戦希望を汲んで
京都側がある程度折れたと見ることも出来るのではないか


海外移籍の場合、悪名高い移籍係数も必要ないが、
京都としたら当時23歳辺りの松井ならかなりの移籍金が期待できる国内に売りたかった面も当然あるだろう。
勿論これから松井が元気なうちに京都へ出戻りしてクラブは元を取るかもしれないが。


4.何時からか不明だが奥さんも共に渡仏し生活している
02年1月に結婚した晶子夫人。
当人のブログでは移籍時に渡仏とあるが、レンタル中か完全移籍後かははっきりしない。
確か、小野や中村も奥さんと共に渡っている
中田浩・長谷部辺りは未婚だが、水野はセルティック移籍直前の昨年12月に何故か入籍している。
確か小野もそうだったような・・・・

未婚・既婚と欧州移籍成否の関係について、関連性を出してみても面白いかも知れない。
特にデータや根拠がある訳ではないが個人的にはやはり
日本語で会話や食事のできる相手が居てくれるのはありがたいし、
その他あらゆる場面で助けとなり、仕事のサッカーでも、主にメンタル面で好影響が出るだろう。

勿論中田英のように、独身の方がエンジョイ出来そうな色んな意味で
適応力のある選手も居る。これは褒め言葉である(笑)。


5.2部からの挑戦で1年間トップリーグまで環境や言語に慣れる猶予があった。
先にお断りしたように松井の語学習得能力を初め、プライベートや性格は不明である。
筆者が松井の欧州移籍は成功しにくいと思っていた事は既に述べたが、
選択した先が2部と知って、「悪くない」と思ったのを覚えている。
悪い方で、2部のサッカーに慣れてしまう事も怖くはあるが、理由としては

・スタメン争いも他外国人枠に予算をかけられない手前楽(笑)であろうし、
・対戦相手の実力との相対的な問題で結果も1部に比べれば出しやすい。
・上手く行けば昇格後にも主力として定着できる

とこの辺りが出てくる。
当然即戦力として猶予は少ない中で結果が求められる訳だが、
当時の国内選手の実力から移籍の順番としては、多少幸運では有るにせよ
松井に声がかかってもおかしくない状況ではあった。
ただ結果的に最も良かった点は、この2部での経験が彼のプレースタイルに変化をもたらしたことのようだ。


6.昇格に貢献し、ある程度チームで存在を認められる
これはもはや運が良かったとしか言いようが無いが、
松井自身が昇格の可能性を計算して移籍先にル・マンを選択したのなら大したものである。
とにかく、移籍間もない日本人選手でも実力的には欧州で(2部ではあるが)通用することが分かった。
数える程だが当時の映像を見た限りでは、

・とにかく味方の良いFWが中央に居るので助けられている
・相手のレベルが想像以上に低かった

記憶がある。
フランスリーグ2部の昇格できないチームの実力を知るのは難しいが、
J2とJ1の常連の差なら少しは想像が付くので、それを元にリヨンなどを
知っていれば適当でよければ計れるかとは思う。


7.JリーグやU-23でのプレーと移籍後のプレーがかなり変わった
一部昇格後、1年目の松井への筆者の個人的な印象の変化を端的に表現すれば、まさに「別人」である(笑)

とてもU-23の松井と同一人物とは思えぬ「間の速さ」に驚いた。
パスもトラップもボールをごく短い時間だけ持ち、姿勢も敵陣を向いて持つようになり、
ドリブルも足元で持つというよりも、スペースに出して追いつくようなイメージに近く
ボールと自分を常時動かすスタイルに変わった印象だった。

センタリングも慣れないながら、下手なのがバレナイ程度にうまくこなしていた(笑)。
とにかくあんなに「動けた」選手だったろうかと頭を悩ませたものだ。
最近当ブログでよく出る「適応」をしたという言い方が相応しいのかも知れない。

得点に関しても1部昇格後だが、在籍したFWが怪我で離脱していた際、かなり監督に得点を取るよう
プレッシャーをかけられていたが、結果的にはつぶれず良い方に成長したようだ。

松井以外にも当てはまるだろが、欧州移籍後チーム事情などの刺激によって
当人すら知らないスタイルが目覚めるような変化が起こることがあると認めざるを得ない。

個人的には中村や、中田英・浩も多少は有れ同様だと思っている。
また、日本に居る時点で彼らに共通して筆者が持つ印象は「個性的な選手」である。

勿論適応できなかった選手の中にも個性的なプレイヤーはいる。
よって全てを決め付けることは出来ないが、
まだ見ぬ国内の欧州移籍組の適応力を測る際プレースタイルが
「目立っている」「個性的」な印象のある選手は
化ける芽を持っていると言えるかも知れない。
(正直長谷部・水野・小野の中で最も化けそうな水野は
失敗と予想するのも一番迷った。奥さんも出来たし(笑))


ポジションについて

ポジションも日本ではやや攻撃的だがまぁ一般的な中盤の選手であったが、
フランスでは1枚から2枚前に、主戦場をサイドに移し、守備面では異なるが有名どころで語弊を含みつつ表現すればロナウジーニョのようなコンバートパターンと言える。

ポイントは

・松井の場合ドリブル突破に磨きをかけることでサイドアタッカーとしてより前線に近い位置にポジションを確保した。

もうすこし強引に言うと
・「日本の中盤」はそのままでは欧州に居場所が無い(可能性が高い)

中盤に求められる資質・プレーが異なるのである。
それを象徴しているセントラル(中盤の真ん中)などは
まず何よりも運動量。続いてフィジカルが求められる
勿論「動いていればいい」のではなく的確に攻守に顔を出す「洗練された運動量」だ。
フィジカルは必須ではないが
守備では「ファール無くボールを奪う、守備陣形が整うまで時間を稼く」
攻撃では「攻撃でのタメ、ファールを誘う、流れを押し戻すドリブル」
を高い次元で両立できるようなプレーを要求される。
残念ながら日本では、この傾向の「人使いの荒い」欧州の中盤に適した素材を排出するようなサッカーや育成を行っていない。
近年高校サッカーが同様な戦術なチームばかりだと批判されるようになったが、
案外そこに1枚中盤から攻撃手を増やすようなサッカーが、欧州で通用する人材を育成するには向いているかも知れない。


おまけ 中盤省略サッカー

事の大小はあれ、強豪以外のクラブは
いわゆる「”中盤省略サッカー”」を予算的にやらざるを得ない傾向はある。
現状と近い将来を視野に入れても日本人の初めの移籍先としては同様のクラブが最も数が多いであろう。

ル・マンも比較的色気のあるサッカーを行ってはいるが、ポゼッションタイプではなく
攻撃陣も上の例に漏れず「少ないチャンス」と「恵まれないお膳立て」の中で有効なプレイが出来る選手が求められている。
松井在籍当時の京都のサッカーを知らないが、決して強豪ではないため、共通する部分があった気もしないでもない。
松井がル・マンで適応するための前準備が、京都での起用方法や戦術等の環境の中で的確に養われていた可能性もあるだろう。

逆の言い方をすれば松井は他欧州の強豪へ移籍しても活躍できず、引き出しが無いため適応できない可能性を内在しているといえる。
恵まれた起用を受けた新人時代が負の資産となり、
熾烈なポジション争いへの抵抗力が付いていない可能性など充分考えられる。
調子が良いのに使われない期間が長くとも腐らず、必要なら移籍する潔さだ。
個人的には、ル・マンのようなそれなりに自分達のサッカーが出来る中堅所のクラブが
京都での経験が生き、最も望ましい環境ではないかとは思う。
情熱大陸で松井は「ル・マンは自分にとって家族のようなチーム」と語っていた。
それだけフィット出来ている幸運を欧州の他クラブへの移籍で手放すのは
現在移籍が取りざたされており、惜しい気もする。

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2008年02月15日

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その4

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その4

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その3を先にお読み下さい。


過去の疑問まとめ

  • 前提:日本のサッカー選手の実力は(欧州と同等もしくは以上の速度で)上がっている

  • 1.松井(27歳?)から森本や伊藤(共に19歳)までの8年もの世代で(有名所の)選手の欧州移籍後、クラブに定着できなかったのは何故か。

  • 2.欧州で数少ない日本人所属のクラブが、何故更に日本人を取るのか(複数人在籍するのか)?

  • 3.欧州でも育成・人材発掘に長けたクラブ・監督とまたはその逆があるのは何故か?

  • 4.何故欧州主要リーグで在籍選手数が多いのに弱い国代表があるのか?

  • 5.欧州で活躍せずシーズン終了後放出された「使えなかったはずの」日本人選手に、何故、すぐに他欧州クラブから誘いがくるのか?

  • 6.過去に日本人が在籍した海外クラブが再度日本人を獲得するケースが少ないのは何故か?

  • 7.海外組のJリーグ復帰後、移籍前よりも本当に選手として実力が成長しているのか?

  • 8.欧州の欧州外担当のスカウトは、主に地域別(アジア・アフリカ・北米など)で分かれているが欧州で放送されない各国リーグの膨大な選手の試合映像など情報をどうやって集め、選別しているのか

  • 9.海外移籍組は何故ユース代表経験のある選手が多いのか?

以上で9個です。10に一つ足りないのは
読者の方から加えたいと思い1枠残しておきました。
「これが足りないんじゃないか?」
「この観点が抜けては面白くないだろ」
などなど思うところがありましたら、
気軽に書き込んで指摘頂ければと思います。
その中から興味深いものを
管理人が選択して疑問として追加し、
次回から10個を考えて行きたいと思います。
といいながら誰も相手にしてくれないと大変淋しいので先に候補を
一つ
「欧州移籍後、定着した日本人選手のプレイの特色は、国内在籍時の特色と必ずしも同じなのか?」(同じでないとすると)日本で得意とされたプレーはそのままでは海外で通用しないのでは無いか。
だとするとスカウトは一体何を見て獲得しているのか。

という疑問辺りを追加しようかと考えております。

週1のアップペースで次回も書ければと思います。


筆者の方向性を一つ出しておきます。

一つ一つは簡単に関連付けられる「答え」が思いつくと思いますが
10個の疑問を総合して捉えた時、全体への結論は皆さんの頭の中で
そのそれぞれの皆さんの「答え」を
集めた物で事足りて納得できるでしょうか?

単純な答えの集まりでは足りない、いずれかが相互に矛盾して、見えていない何かの存在を感じないでしょうか?
その存在が筆者として知りたいことに近いと思います。

もちろん皆さんが何を思い浮かべるかは私には分かりませんし
結果が私と同じである必要も、魅力や、面白さもそこには無いと思います。
「選手を成長させる方法はただ一つ。自ら考え気づくことだけだ」オシムさんが言っていたような気がしますがオランダの育成システムのような気もします。観客やファンも同様ではないでしょうか?。

こんな駄文ではありますが、皆さんの考えるきっかけや材料になれれば幸いです(またしても上から目線で偉そう。幸か不幸か基本がブレないなぁ(笑))。

そんなことは面倒くさい。とか、
書き手が自らの結論を示さずに何を言ってる!
と思われる方は更新を長い目で
お待ち頂ければと思います(笑)。

一応次回は20日辺りを予定しています。

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posted by karakuti |21:00 | 日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問 | コメント(26) | トラックバック(2)
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2008年02月11日

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その3

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その3

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その2を先にお読み下さい。


  • 9.何故海外移籍組はユース代表経験のある選手が多いのか?彼らは各年代ではエリートな訳です。しかし必ずしも実際にJリーグで活躍する(出来た・している)とは限りません。またA代表はユースに選出されなかった選手もかなり入ってきます。

  • 9-1.必ずしもユースエリートがその後A代表&Jリーグ主力とならないのは何故か

更に言えばここから出てくる疑問として

  • 9-2.実力があるかどうかと欧州移籍が可能(又は実現させる)かどうかは本当にイコールなのか?


以後は上記の根拠となるデータです。筆者としてはマイナーな当ブログまで足を運ぶ熱心なサッカーファンの皆さんは当にご存知で乗せる必要もないのではないかと思います。
ただ、知らない方には妄想・妄言に見えてしまいますので、頑張って持って来ました。
筆者に言わせればそれでも当ブログは元々ただの妄言ですが(笑)。
万人向けにするつもりも無く、言いたい事を言うというブログの主旨からは必要ないんですが。
荒れるのを好まれない読者の方もいらっしゃると思いますので載せておきます。
正直感覚でものを言う人間なので地道なデータ集めなど2度としたくありません(笑)。


過去データの筆者の分析例

  • 『1980年生まれ以後の選手の移籍前年までのA代表出場数平均0.25試合』(8名)

  • 『『1979年生まれ以前の選手の移籍前年までのA代表出場数平均27.6試合』(13名)(A代表試合出場数上位2名下位2名を抜いた9名平均でも26試合でほぼ同数)

  • 海外組全体の95%はユース召集歴がある(実際は21名中3名ユース暦が無いが、サントスは国籍問題で例外・名波は年齢で中田以前の選手とすると実質大黒のみで21/1で4.75%程度)A代表出場有無は有りの選手が14名、全体では66.6%と大きく食い違っているこれはただ海外挑戦が若年齢化してきたという見方で良いのだろうか?



海外移籍選手経歴 データ参考元はwiki(なので参考程度にどうぞ)

見方
氏名/生年
ユース召集歴
総A代表出場数
各選手の海外移籍前年までのA代表出場数
注1.○○移籍前年(2006年)までの出場数1試合の出場試合とはA代表マッチを指す

注2.「移籍前年」は移籍シーズン(2007-08シーズンなど)の前年(2006年)で算出。一部移籍年月日の前年算出あり(梅崎など)

注3.時間の関係で算出していない選手下記に例あり


以下1980年生まれ以後の選手8名

森本88年生まれ
U-20
A代表暦無し

伊藤翔88年生まれ
U-15/19
A代表暦無し

{梅崎87年生まれ
U-18/19/20
国際Aマッチ 1試合
グルノーブル移籍前年(2006年)までの出場数1試合

本田86年生まれ
U-20/23
A代表なし

水野85年生まれ
U-20/23(2007年)
A代表4試合出場
セルティック移籍前年(2006年)までの出場試合無し

長谷部84年生まれ
U-19/20
A代表6試合
ヴォルフスブルク移籍前年(2006年)までの出場試合無し

松井81年生まれ
U-21/22/23
A代表6試合
ル・マン移籍前年(2004年)までの出場数1試合

大黒80年生まれ
ユース召集暦なし
A代表21試合出場
グルノーブル移籍前年(2004年)までの出場試合無し


以下1979年生まれ以前の選手13名


{高原 79年生まれ
U-16/17/19/20/23
A代表53試合出場
ボカジュニアース移籍前年(2003年)までの出場数11試合


中田浩二79年生まれ
U-19/20/22/23
A代表56試合出場
マルセイユ移籍前年(2003年)までの出場数40試合

稲本79年生まれ
U-20/23
国際Aマッチ 68試合
アーセナル移籍前年(2000年)までの出場数14試合


小野79年生まれ
U-16から各年代でユース代表を経験
A代表55試合出場
フェイエノールト移籍前年(2000年)までの出場数15試合

小笠原79年生まれ
U-16/19/20
メッシーナ移籍前年(2005年)までの出場数43試合
国際Aマッチ 53試合

中村78年生まれ
U-19/20/23
国際Aマッチ 73試合
レッジーナ移籍前年(2001年)までの出場数17試合

三都主 77年生まれ
U召集歴無し(2001年11月日本帰化当時24歳?)
国際Aマッチ 82試合
ザルツブルク移籍前年(2005年)までの出場数66試合

宮本77年生まれ
U-17/20/23
国際Aマッチ 71試合
ザルツブルク移籍前年(2005年)までの出場数60試合

福田健二77年生まれ
U-19/20/21/22
A代表召集歴なし

廣山77年生まれ
U-20
A代表2試合
セロ・ポルテーニョ移籍前年(2000年)までの出場試合無し

柳沢77年生まれ
U-15
国際Aマッチ 58試合
サンプドリア移籍前年(2002年)までの出場数31試合

中田英寿77年生まれ
U-17/19/20/23
国際Aマッチ 79試合
ペルージャ移籍前年(1997年)までの出場数16試合

名波72年生まれ
U召集歴なし
国際Aマッチ 67試合
ベネチア移籍前年(1998年)までの出場数47試合


※上記以外の中田以後の欧州移籍選手
鈴木隆行、大久保嘉人、平山相太、川口能活、藤田俊哉、
城彰二、西澤明訓、戸田和幸、他。
調べ切れなかった選手です。
データがお好きで興味のある方は下記選手の経歴を調べると面白いかもしれない。ここでの限定的な結果が覆るかもしれません(笑)。
ご存知の方は良ければ書き込んで教えて下さい。


またしてもすごい長くなってしまったので
その4に続きます。何度も引っ張ってすいません。
基本週1のブログですが、頑張って次のアップは15日の予定です。

続きを読む...
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posted by karakuti |20:48 | 日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問 | コメント(39) | トラックバック(1)
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2008年02月08日

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その2

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その2

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その1を先にお読み下さい。


  • 6.過去に日本人が在籍した海外クラブが再度日本人を獲得するケースが少ないのは何故か?筆者の記憶では唯一該当するのが2005柳沢放出→2006小笠原獲得のメッシーナのみ。

  • 7.海外組のJリーグ復帰後、移籍前よりも本当に選手として実力が成長しているのか?

失敗して帰ってくる経緯が(筆者は中田英以後成功してJリーグに復帰した選手は居ないと考えています。)

  • その1 本当に日本サッカー全体の経験や財産になるのか

  • その2 なるとしても小さい子供(と保護者)がサッカー選手を志すかどうかへの影響等日本サッカー界全体へのマイナス影響はどうなのか(選手の海外挑戦(失敗でも)の経緯を見て「今が」楽しめればファンとしてそれで良いのか)

また7. の疑問に付随し片付けておかなければならないのが

  • 7-1.優れた選手が必ずしも優れた指導者にならないのは何故か?と言うことは選手に欧州サッカーを経験させても必ずしも下の世代に伝わらないのではないか?。

  • 7-2.もしかしたら選手ではなく指導者を送り込むべきではないのか?選手から指導者に「転身後こそ欧州移籍?が必要」なのではないか

  • 8.欧州の欧州外担当のスカウトは、主に地域別(アジア・アフリカ・北米など)で分かれているが欧州で放送されない各国リーグの膨大な選手の試合映像など情報をどうやって集め、選別しているのか

例えば仮にプレーを観る時間だけで換算すると

  • ・アジア担当が1名居る
  • ・1日10時間試合だけを見る
  • ・1年で200日(2000時間)勤務として

アジア全体のプロ(もしくは若手候補)サッカー選手数で割ったら、一人当たり一体何分になるのか

そして同じく皆さんがJリーグの

  • ・1クラブを応援し、そのクラブの試合だけを見続けるとして
  • ・1年で見る試合時間を所属クラブの出場選手数で割ったら一人当たり一体何分になるのか。

本当は「スカウトに代表される欧州クラブ」と「Jリーグファン」
のどちらが日本人国内選手が欧州で通用する・しない。を正確に知り、予想できるのか。又は出来るはずなのか


ブログで読まれる量を超えてしまってますので
その3に続きます。

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posted by karakuti |21:00 | 日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問 | コメント(36) | トラックバック(1)
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2008年02月06日

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その1

日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問その1


長谷部・水野・小野、恥さらしだから戻って来い!その1

長谷部・水野・小野、恥さらしだから戻って来い!その2

今日は上記の記事にて沢山頂いた読者の方々の反響から
興味深い以下の二つを取り上げて見たいと思います。



「欧州移籍失敗のリスクに関しての反響」

  • 1.欧州移籍が失敗しても経験と言う財産を得るし、トライしないリスクの方が大きい

  • 2.欧州での日本の評価など下がる余地が無いほど低いのだから失うものは無い


これを筆者がどう考えるのか、また(誰も本当のことは言えない)事実はどうなのか。

「失敗も、何故失敗したかを理解し、修正する作業が大切」
のではないかと捉えて、
順序だてて分かりやすいように
簡単な疑問から遡って考えて見たいと思います。

全ての前提として「日本サッカーレベルが(欧州と同等もしくは以上の速度で)向上し、
選手の実力は上がっている」とします。


  • 1.松井(27歳?)から森本や伊藤(共に19歳)までの8年もの世代で(有名所の)選手の欧州移籍後、クラブに定着できなかったのは何故か。


  • 2.欧州で数少ない日本人所属のクラブが、何故更に日本人を取るのか(複数人在籍するのか)?(ザルツブルグ・グルノーブル・セルティック・フランクフルト)数から言えば日本人の在籍しないクラブの方が圧倒的に多いにも拘らず。偶然にしては偏りが多すぎないか?


  • 3.欧州でも育成・人材発掘に長けたクラブ・監督とまたはその逆があるのは何故か?日本人を獲得したクラブはそのいずれに多いのか


  • 4.何故欧州主要リーグで在籍選手数が多いのに弱い国代表があるのか?(言語や国籍問題等は限りなく日本人と同等のハンデの選手に限定しても)対戦すれば必ずしも日本代表より強くない国代表の選手(例えばアフリカなど)が何故日本人よりも多く在籍できているのか?


  • 5.欧州で活躍せずシーズン終了後放出された「使えなかったはずの」日本人選手に、何故、すぐに他欧州クラブから誘いがくるのか?何故欧州クラブが誘う先がJリーグのその年に活躍し調子も良いはずの同様なスタイルの選手ではないのか

その2に続きます。

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posted by karakuti |18:32 | 日本人欧州移籍失敗をひも解く10の疑問 | コメント(49) | トラックバック(0)
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2008年02月05日

長谷部・水野・小野、恥さらしだから戻って来い!その2

小野29歳
彼の良いプレーを最も覚えているのは日本人ではなく、ドイツ人だったということではないだろうか?
フェイエノールトのようなある程度相手を押し込んで、小野をフリーに出来る強豪ですら使い道が無かったのに、2/3現在11位のボーフムはそれほどのポジッションサッカーが可能なんだろうか?
帰国後変化したのは、どうひいき目で見ても、
体力が無くなったというマイナス1つに絞るのが精一杯で、
しいて上げるなら、
本人が背水の陣でもう一度望める心境を得たのであれば差し引き0(ゼロ)となる。
個人的には彼のファンの方と同じく期待する所もある。
特に「ボールを取られない」事にかけてはどこに出しても恥ずかしくない
プレイヤーであり、局所的なパスセンスも、観客を魅了するものがある。
ただ、客観的な「基準」では彼は守備・体力・キック力・センタリング全般の技術が低く、何よりも怪我が多すぎる。

使い物になるとしたらやはりボランチとなるだろうが、守備での不安が大きすぎ、また攻撃面でそれをカバーするほどでもない。
ボーフムの他の選手次第では生かしてもらえる可能性もわずかにはあるが、
その程度で欧州に行っては、まだまだ日本人選手の道が確保されていない
現状では次からの移籍に悪影響が出てしまう。

適応力:チームプレイよりも自分のプレーに拘る面がある
冷静さ:ラフプレーは無いが内面は大きく揺らいでいるように見える
局所判断力:日本人としては非常に高い。欧州でも十二分に評価される
試合全体把握力:フルタイム出場すればある程度の良さを出すが体力的にどうか

体力:昨年浦和で見た限りでは出場機会と時間が短く焦っていた。年齢的な低下よりも使い方に難ありとなる。
スピード:日本人としては普通。
守備:意外に貢献する印象だが、守備的な局所判断能力は決して高くなく、ボールを奪うまでは至らない

シュート:日本人の特性上仕方が無いが致命的にキック力が無い。技術がそれを上回るので見る人に勿体無いと思わせる。

ドリブル:年と共に選択する機会は減ったが、抜きに行かず時間調整など上手にドリブルという選択肢を使う。

シーズン通しての安定感:怪我が多く問題外。

センタリング:視野は悪くないがボールが直線的で遅く、サッカーのレベルが上がるに従い使い物にならなくなる。

中盤からのクロス:ボールが遅く、中央は厳しい、サイドチェンジなら・・・・。



まとめ
上記の「ドリブル」などの項目は適当にピックアップしたもので筆者の該当選手への評価全てを記載したものではない。
大事な箇所が抜けている可能性もあるが、全体的な印象として
参考程度に汲み取って頂ければ十分だ。

ここまでお読み頂ければ、題名の意図も汲み取って頂けていると思うが、私は
3名の移籍は失敗する可能性が高く、「他の有望な日本人選手の欧州移籍」に悪影響を及ぼすことになるので、そうならない内に早めに帰って来て欲しい。という事だ。
もちろん異論もあるかと思う、
無論他の意見の方を否定はしない。
誤解を少なく出来るように
一つだけ理解の手助けとなる判断の基準を書いておく。
上記3人が仮に
「他国の選手でも応援するか」
という観点で見て頂ければ、筆者の基準を理解していただけると思う。
多分大多数の方にとって
「日本人じゃなければ名前すら知らない」
レベルの選手というのが実際の所だろう。
それどころか「移籍が成功するかどうか」など「知ったことではない」だろう。
一握りの注目されるスター選手の影に大多数の名前すら知られない
「日本代表レベルの選手より」良い選手が居ることは覚えておいて欲しい。

欧州も欧州籍を持つなど有利不利は当然あるが、基本完全な実力社会であり
彼ら3人を「日本での人気や実績」があるからといって初めはまだしも、ずっとひいき目で見てくれる世界ではない。

願わくば、Jリーグ終了後には筆者が応援するプレイヤーの移籍が決まってはくれと良いのだが。

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posted by karakuti |17:33 | 選手に辛口 | コメント(82) | トラックバック(0)
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2008年02月04日

長谷部・水野・小野、恥さらしだから戻って来い!その1

この時期にこれだけ移籍が実現するのは稀に見る事ではないだろうか。
当然助っ人ではなく来期を見据え早期合流でチームに馴染ませる為の期間として
今シーズンの後期を捉える意味もあるだろうが、プロの世界は
本当に厳しいので、今季の出来次第では来期前半(2008年中)に
いきなり放出されるという可能性も当然ある。
この記事をお読みの方の中には上記3人のファンの方も含まれるであろうから
あらかじめお断りしておくが、書き手が彼らに対し悪意が無いことを感じられない方はここから先は読まない事をお勧めする。
筆者は誰かを傷つけるつもりは無く正直に思った所を書いているだけで見方は千差万別で良いと思っている。
だが、それが人を傷つけることもあることを知らないほど若くは無い。
当ブログは何よりも、望まぬいずれにも影響されず自由に意見できる場所であることを重視している。
「私の自由」が「貴方の不自由」でない保証は無い。


さて前置きはこのぐらいにして、
下記にあるのは国籍関係なく平等にサッカー選手を測る「私の基準」のみだ。


長谷部24歳
浦和で出始めの頃はまだ年齢も若く、プレー内容も可能性を感じさせる大器ぶりがあった。
特にドリブルで敵陣に切り込むプレーは悪くは無かったが、あれから3~4年経ち、全く進歩が見られない。
それは即ち、寿命の短いサッカー選手にとって「退化」を表す。
伸びしろも年々縮み、体は酷使の跡が刻々と蓄積され怪我のリスクは
上がって行く。
人格的に未熟な早すぎる欧州移籍も問題だが、適応力の面から見たら
サッカー選手としてのこの時期の3~4年の差はどれだけの損失があったのか
計り知れない。

伸びしろ:なし
冷静さ:普通
局所判断力:弱腰
試合全体把握力:あまり無い
体力:消えている時間がある
スピード:ある
守備:やり方を知らない
シュート:センス無く、今後も成長しないだろう
ドリブル:「前」にだけは運べるが方向転換は苦手
シーズン通しての安定感:中の下か


水野23歳
オシム曰く「牛から乳を搾る能力があるのに、牛にボールをぶつけてしまう選手」
karakutiが見ても成程言わんとすることはこれかと納得させる「勿体無さ(笑)」
やや早い時期の移籍という事で今後欧州の激戦の場で成長を期待する声は多いだろうが
あの的外れぶりは「天性の変化しないもの」と判断する。
よって彼の欧州移籍が日本人サッカー選手にもたらす影響は
「使えなかった日本人がまた一人増えた」というマイナスのものになるだろう。
逆の意見もあるだろうし、結果も同様だが、その時は素直に読みが外れたことを謝ろう。
ただ「欧州移籍成功」をどこにおくかは基準が分かれるので承知頂きたい。
ちなみに高原の1シーズン17得点は私に言わせると「マグレ」となる。

伸びしろ:微妙だが無いと判断するのが妥当だろう
冷静さ:かなり肝が据わっている
局所判断力:何も考えていない
試合全体把握力:それを語る段階に居ない
体力:90分ある程度のパフォーマンスを維持できる
スピード:やや早い
守備:見た機会が少なく判断不可。

シュート:今はシュートという行為が何を意味するのか判っていない。
だがもしかしたら今後化けるかもしれない。

ドリブル:サイドアタッカーとして良い物を持っている安定して使いこなせれば
それだけでも欧州で評価されるだろう

シーズン通しての安定感:見た機会が少なく判断不可。

センタリング:のびしろすら感じさせないセンスの無さ

中盤からのクロス:精度が高くあと少し磨けば
(今の"直線的な軌道のみボール"に"最後の変化"を意図して付けられれば)欧州でも十分武器になる



その2に続く

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posted by karakuti |17:29 | 選手に辛口 | コメント(113) | トラックバック(0)
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2008年02月03日

サヨナラ。オシム。その2

私にとってのオシムさん

私にとってのオシムさんは世界的に有名な監督である前に同じサッカーを見れる唯一の仲間でした。
なので、私は「監督オシム」が亡くなる(監督業に付けない状態のこと)っても
極論すれば同じサッカーを見れる「サッカー観戦仲間」であるオシムが存命であればそれで良かったのです。

昨日のオシムさんのメッセージにも私のプロフィールに通じる内容が含まれています。
「どんな結果であれ、良いサッカーが勝利者となりますように。」

これは代表的な例ですが、他にも
「エッシェンとロナウジーニョはどちらが良い選手ですか?」
等と言うのもあります。

決して全てではないが、多くの日本サポーターの無知ぶりに閉口するだけだった私は、ある日オシムさんが発する一言一言が
「本当のサッカー」を知る者にしか表現できないものが、
見え隠れしている事に気が付きました。

初めは疑いましたが、やがて彼の見るサッカーと私の見るサッカーが非常に近いものであることに
気づき日に日にその思いは確信へと変わっていきました。。
勿論オシムは攻撃的なサッカーを好み、私は守備的なそれが好きなのですが、
まず「サッカー」の意味する対象が同じであることすら実は稀なのです。
この意味でオシムさんとは好みは違えども「サッカー」の定義が非常に近かった。


「本当のサッカー」などと言うと難しく聞こえますが、
分かりやすく言えば、小学生にJリーグを見せた後、
CLを見せれば誰でも分かる単純なことを言っているに過ぎません。

ただ、見終わった子供に「じゃあ何が違うの?」と聞かれた時
同じくらい簡単に説明できるかどうか、
両者の違いを深く理解しているかが違うのだと思います。

残念ながら、昨日観戦する姿からは、昨日の記事の3、「サッカーを学び続ける情熱」が彼の中に生きて機能しているのか、それを確認するには至りませんでした。
意識が戻ってすぐにクラシコを視聴したとのことでしたが
もしかしたら、今はただ試合を見ているだけで、
以前と異なり、更新されない自分のサッカー観に違和感や苛立ちを
感じているのではないでしょうか。
私は今回の発作がそれほど深刻にオシムさんから大事なものを奪って行ったように見えました。

もしそこが死んでしまっていると、(私にとってのサッカー観戦仲間である)オシムさんはこの世から居なくなってしまった事を意味します。

今回の発作に関して、私はこの点こそが堪らなく寂しい。

頭の良い方ですから、自らの学ぶ力が無くなったとしても、甘んじて受け入れ違うサッカーの楽しみ方をするでしょうが、
もしかしたら題名の通り、オシム監督だけでなく
「サッカー仲間のオシムさん」にも
サヨナラを言わなければならない日が
来てしまっているのかも知れません。

「サヨナラ。オシム。」

そうでないことを心から願いつつ、オシム監督へ。

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posted by karakuti |22:55 | オシム | コメント(6) | トラックバック(0)
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