2008年05月29日

我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

「僕はサッカーを裏切るような行為はしていません」


スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、Jリーグがおこなった川崎フロンターレの我那覇和樹へのドーピング禁止規定違反での処分を無効とする裁定を下した。また、我那覇が負担した弁護士費用などのうち一部を支払うよう求めた。


時事ドットコム:指定記事
2008/05/27-22:20 我那覇の訴え、全面的に認める=Jリーグのドーピング処分で-CAS
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200805/2008052700640&rel=j&g=spo

時事ドットコム:指定記事 
2008/05/27-19:04 我那覇問題の経緯
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200805/2008052700742&rel=j&g=spo

時事ドットコム:指定記事
2008/05/27-22:17 我那覇の訴えに対する裁定は単純明快=CAS、Jリーグに苦言も
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200805/2008052700914&rel=j&g=spo

 -------------

一番上の時事ドットコムの記事から一部以下を引用しよう。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200805/2008052700640&rel=j&g=spo
(以下引用)
CASは裁定の中で、後藤医師の治療は2007年の世界反ドーピング機関(WADA)規定に照らして正当な医療行為と認定。また、Jリーグが「適切な医療行為」の基準について詳細な条件を明示していないといった手続き上の不備も指摘。その上で「違反があったかどうか判断する必要もない」とした。
(引用終わり)

上の記事を読み、以下の記事を見る。

時事ドットコム
2008/05/28-21:41 「申し訳なかった」=Jリーグ鬼武チェアマンが謝罪-我那覇問題
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2008052801017
(以下引用)
Jリーグ側の原秋彦弁護士は裁定の内容について「本件の静脈内注入(点滴)が正当な医療行為であったか否か、ドーピング違反に該当するか否かの判断が下されていない。我那覇選手に何の落ち度もなかったとして、制裁を取り消した」と述べた。
羽生英之事務局長は処分取り消しに関し、「出場停止処分の記録を削除する」と話し、出場給の支払いも検討することを明らかにした。川崎に科した1000万円の制裁金については、今のところ裁定の中に返すべき論拠がないとして返却しない方針。
(引用終わり)

Jリーグ側は何を今更言っているか、という印象しか残らない。記事前文には鬼武チェアマンの以下の言葉がある。また川渕会長の言葉も以下に挙げよう。

(以下引用)
鬼武健二チェアマンは「裁定を真摯(しんし)に受け止めて従いたい。我那覇選手には1年間苦労を掛けた。本当に申し訳なかった」と謝罪した。
(引用終わり)

時事ドットコム:指定記事
2008/05/28-00:47 我那覇裁定・談話
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200805/2008052700918&rel=j&g=spo
(以下引用)
◇焦点がぶれた
 日本サッカー協会・川淵三郎会長 正当な行為か否かという焦点がぶれて、違う形の回答になったことに違和感がある。納得しづらい。我那覇選手の名誉が認められたことだけは良かった。
(引用終わり)


日頃、「品位・品格」を言う鬼武チェアマンやJリーグは二枚舌ということか。


こちらのブログ
中原の鹿 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/desafio/ の以下の記事でこの問題を取り上げており、コンメト欄にはCASのpress releaseの原文を読まれた方のコメントもある。
我那覇問題でJリーグ謝罪?|中原の鹿|スポーツナビ+
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/desafio/article/133


テレビやスポーツ誌系の報道ではJリーグ側の「ドーピング違反に該当するか否かの判断が下されていない・・」という言葉ばかりが多く取り上げられているように見受けられる。
毎度のことメディアはこの程度と思うばかりだが、穿った見方をすればJリーグ側の誘導ともとれる。
そもそもスポーツ仲裁裁判所(CAS)は、Jリーグがドーピング問題を裁定する立場にふさわしい準備をしていなかったとし、この問題に関しJリーグは裁定する立場にすらないと判断している。

冒頭に書いたコメントはテレビで見た我那覇選手の会見での言葉だ。
様々な問題提起や判断は必要だがその為に一方の負担や犠牲が大きくなりすぎるのは危険だ。今回、CASへ仲裁を求める道筋の中で当時の川崎のチームドクターは職を辞さなければならなかったし、また、莫大な費用がかかることからカンパなどを含め多くの方が協力されていたと聞く。協力がなければ仲裁を求めることすら出来なかったのである。
Jリーグには処分云々以前にどのように問題を捉えているかを問いたい。


 -----------------------------

追記
CASへ仲裁を求める道筋の中で、と書いた部分に関しての補足。


時事ドットコム:指定記事
2008/05/27-22:17 我那覇の訴えに対する裁定は単純明快=CAS、Jリーグに苦言も
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200805/2008052700914&rel=j&g=spo
(以下引用)
Jリーグは2007年のWADA規定改定を把握していたのだろうか。後藤医師が起こした日本スポーツ仲裁機構(JSAA)への申し立てを拒否した本当の理由は何か。CASは、我那覇が支払う弁護士費用などの一部をJリーグに負担するよう求めた。そんな疑問を微妙に感じ取ったからこそ、Jリーグに苦言を呈したのだろう。
 後藤医師は、JSAAへ仲裁を申し立てるに当たりチームドクターの職を失った。我那覇は、チームの当初の意に反する形でCASへの提訴に踏み切った。
(引用終わり)


上記は冒頭に挙げた記事のうちのひとつでありその中から一部引用した。
関連すると思われる過去の記事のいくつかを以下に示す。


「我那覇和樹選手、ドーピング問題で仲裁申し立て表明」スポーツ‐サッカーニュース:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/108223/
(以下引用)
我那覇は日本スポーツ仲裁機構を希望している。ただ、Jリーグ側はスイス・ローザンヌに本部を置くスポーツ仲裁裁判所(CAS)に申し立てれば、仲裁に合意する意向を示しており、今後の調整が必要になりそうだ。
(引用終わり)


医師が仲裁機構に申し立て/我那覇のドーピング問題で―四国新聞社
http://www.shikoku-np.co.jp/sports/soccer/article.aspx?id=20071105000306
(以下引用)
Jリーグ1部(J1)川崎のFW我那覇和樹がビタミン入りの生理食塩水の点滴を受けた措置がJリーグからドーピング規定違反とされて出場停止などの処分を受けた問題で、我那覇を治療した川崎のチームドクターが5日、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に処分取り消しを求めて仲裁申し立てを行った。
 JSAAの仲裁の手続きに入るにはJリーグの合意が必要となり、Jリーグが拒否すれば仲裁は成立しない。
(引用終わり)


我那覇が仲裁不成立に涙で訴え - サッカーニュース : nikkansports.com
http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20071114-282877.html
(以下引用)
川崎FのFW我那覇和樹(27)が13日、ドーピング規定違反でJリーグから科された処分の取り消しを求め、第3者による仲裁を熱望した。同問題にかかわった前チームドクターが、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に仲裁を求めていたが、Jリーグが合意せずに不成立。しかし、我那覇は仲裁の場で決着させたいと、涙を流しながら初めて意思表示を行った。
 ・・・・
後藤前チームドクターが、JSAAに処分の取り消しを求める申し立てを行っていたが、12日にJリーグは「本件はJリーグと(制裁を科した)我那覇選手、川崎Fとの間で解決済み」として仲裁申し立てに合意しないと回答。
(引用終わり)


「国内版CAS」の意義権利意識を高める環境を : 日本トップリーグ連携機構
http://www.japantopleague.jp/column/sportswriter/sportswriter_0009.html
(以下引用)
我那覇の場合は仲裁を委ねる機関として国内機関の日本スポーツ仲裁機構(JSAA)を要望したが、Jリーグ側が「ドーピングの国際基準、最高基準の判定を受けるため」とスイスに本部を置くスポーツ仲裁裁判所(CAS)での仲裁のみ受け入れる方針を発表。
(引用終わり)


こちらのブログ 13-gaze http://ameblo.jp/13gaze/ の以下の記事
我那覇問題でチームドクター辞職へ|13-gaze
http://ameblo.jp/13gaze/entry-10054353326.html

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posted by kakukatari |01:14 | コメント(6) | トラックバック(1)
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ついカッとなってやった。別に反省してない。 【殺したいほどママが好き】

「我那覇選手に苦労をかけた」と謝罪しました。(NHKニュース)「裁定を真摯に受けとめる。我那覇選手には1年間苦労をかけた。われわれは反省すべき点がある」と謝罪した。(47NEWS)…えと…僕の日本語認識が間違っているのかもしれませんが…これって…謝罪してなくね?「苦労...

2008-05-29 20:08 | 続きを読む
この記事に対するコメント一覧
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我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

コメント投稿者ID :

一体どこまで腐っているんだJリーグの幹部たち。今日の新聞報道によれば、CAS裁定では「ドーピングではない」とされているものを、「ドーピングかどうかの判断はされていない」と曲解している。我那覇選手に対する謝罪はとうぜんだが、処分を下した自分たちの責任は棚上げ。この往生際の悪さには呆れる。この腐ったリンゴ達がこれからもリーグを牛耳るわけだから、Jの将来も暗い。川崎が払わされた罰金1000万円も返却されないらしい・・・・こりゃ訴訟でも起こすしかありませんね、川崎さん。

posted by 鬼は外 | 2008-05-29 06:52

我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

コメント投稿者ID :

サッカー協会への裁定内容の通達に不備があったんじゃないかな?

そうじゃないと、川渕チェアマンやJFA側の弁護士のコメントを受け入れることができません。

スポーツ仲裁裁判所(CAS)には、もう一度JFAに裁定内容の通達をしてほしいです。

そうすれば、JFAも自らの過ちに気付いてくれると思います。

これ以上のJFAの擁護は不可能です。
このコメントに多くの人が騙されることを願います。

最後に、我那覇選手の潔白が証明されたことに安堵しています。
我那覇選手の活躍を期待します。

posted by GOTO | 2008-05-29 11:39

我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

コメント投稿者ID :

Jリーグ側は、裁定をしっかり読め。
誤訳がありすぎだ。英語もわからないようなやつは、チェアマンなんか辞めろ!

posted by 幸区 | 2008-05-29 12:11

我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

コメント投稿者ID :

裁定文で、陪審は、我那覇選手の静脈注入を正当な医療行為であることについて認めるという態度をとっています。

>Whilst〔=while〕 the Panel might be minded to accept that ...

ただし「明確に認める」などの断定的表現ではないので、Jリーグ側はこれを「明確な判断を避けた」としているのでしょう。

裁定文でも、我那覇選手の静脈注入の事例が医療行為であるかどうかについては医学的意見が分かれていることが挙げられています。CASはこれについて、判断は「必要ない」としました。

>the Panel does not need to reach a conclusion on whether ...

その理由は、

①Jリーグ側に手続き上のミスが明白であり(規程の内容が曖昧、伝達が不十分、弁明の機会を与えなかった)

②医学的に見解が分かれるがいずれにしても我那覇選手に過失はない

③それゆえ我那覇選手は制裁に値しない

④したがって、我那覇選手は無罪であり、

⑤(ここからは私の解釈ですが)そうである以上わざわざCASが事実関係について解釈する(判断を下す)合理的な理由がない

ということでしょう。

Jリーグ側の弁護士のコメントは立場上仕方がない面があると思いますが、鬼武チェアマンについては、本質がわかっていませんね。

「将来に禍根を残し」たのは、「ドーピング違反に該当するか否かの判断」をCASに拒否されるほどの杜撰な組織運営をした自分たちであることが。

posted by 普通の人 | 2008-05-29 15:28

我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

コメント投稿者ID :

このエントリーの後、続けて色々書き簡単ではあるがほぼまとまっている。


>鬼は外
Jが裁定文誤訳?我那覇問題まだゴタゴタ
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2008/05/29/01.html
(以下引用)
「しかるべき学術誌に投稿する。社会にどちらが正しいか問いたい」と戦う姿勢を示した。
(引用終わり)

我那覇選手の弁護団には頑張って頂きたいと思う。


>GOTO
騙されることを願う、というところの位置づけが残念ながら私には分からず理解出来ていない。
JFAに関し次エントリー(予定)で触れている。解釈に問題があれば指摘頂きたい。


>幸区
私は英語その他外国語は駄目なのでCASの裁定原文をあたっていない。原文をあたっていないのに記事を書いている。そのことに若干の後ろめたさがある。


>普通の人
裁定文の理解、意見共に私の考えとほぼ同意。裁定文に関し改めて理解の助けになった、記述の仕方も分かり易く有難い。鬼武チェアマンについて次エントリー(予定)で書いていたがこれも同意である。

posted by kakukatari | 2008-05-29 19:20

我那覇にドーピング規定違反は無しの裁定

コメント投稿者ID :

我那覇選手の件は当然 違反ではありません。
それより 代表選手の育毛剤のほうがよっぽど問題です。
アジアカップやACLにも出ていたし。成績が無効になりかねない。

posted by 鬼武 | 2008-12-28 16:57

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