2006年06月23日
現地で思いも掛けぬパソコンの不調に見舞われ、このブログや公式サイトの更新、さらにはメールのやりとりまでできない事態に見舞われていますが、先週の16日からアメリカを訪れており、フィラデルフィア、ニューヨーク、さらには「摩天楼便り」でお馴染み、白井孝明さんの職場である1Aスタッテンアイランド・ヤンキースの本拠地「リッチモンドカウンティーバンクボールパーク@セントジョージ」などで野球観戦三昧の毎日を送っています。
スタッテンアイランドを訪れたのは1年ぶりですが、去年と比べて球場内の広告が増えているのにすぐ気付きました。白井さんに確認すると去年の1倍半~2倍増とのことで、オフィシャルスポンサーの開拓にも成功しているとのことです。
もちろん、SI Yankeesは親球団であるヤンキースのファーム組織としての役割もきちんと果たしており、現在ローテーションの一角を占める王建民投手や、二塁手のロビンソン・カノウ、一塁手のアンディー・フィリップス、外野手のメルキー・カブレラなど、多くの「卒業生」がヤンキース、あるいは現在ライバルのレッドソックスに所属するウィリー・モー・ペーニャ外野手なども現在活躍中ですが、これはショートシーズンのマイナー1A球団としては非常に高い成功率と言えます。
もっともこうしたレベルのマイナーできちんと主力選手を育てられるのも、カージナルスと並んで、1920年代からマイナーリーグを「ファームシステム化」してきたヤンキースの良き伝統で、スタッテンアイランドの前にショートシーズン1Aが置かれていたNY州のオネオンタ(殿堂のあるクーパースタウンの近く)時代にも、マリア-ノ・リベラやホ-へイ・ポサーダ、バーニ-・ウィリアムズ、古くは現打撃コーチのドンマッティングリーもこのクラスから育って球団史上に残る選手になっています。
実はこのスタッテンアイランド、NYにおけるメジャー球団のフランチャイズとしては、実はヤンキースタジアムやシェイスタジアムよりも古い歴史を持っているのですが、そのあたりの詳しいお話は、また来週の更新時に。今回アップしたのは、SI Yanksの本拠地球場で2001年にオープンしたリッチモンドカウンティーバンクボールパークセントジョージの光景で、外野フェンスの向こう側には自由の女神やマンハッタンの摩天楼、ブルックリン橋などを望むことができます。去年は霧が濃くて見えなかったので、本当に再訪してよかったと心から思える風景でした。

posted by Ryo Ueda |03:44 |
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2006年06月16日
はじめまして。
Baseball Contributorの上田龍と申します。
Baseball Contributorという聞きなれない肩書きを名乗っておりますが、仕事の内容は日米の野球を取材し、野球史を研究し、その結果を原稿にして雑誌などの媒体に寄稿すること、さらに2004年からはスカイパーフェクTV!MLBライブの日本語コメンテーターを務めており、最近は新聞社などから野球界での出来事についてコメントを求められることがあります。英語のContributeには「寄与する、貢献する」の意味がありますが、私は自分の仕事を通じて、スポーツ競技・文化としてのベースボールのさらなる普及・発展に文字通り寄与・貢献することをめざして、日本では(おそらく世界でも)唯一、この肩書きを名乗っています。
私が野球記者(ライター)として目標にしているのは、ジャーナリストのデイビッド・ハルバースタム。NYタイムズ時代はベトナム戦争報道でピュリッツアー賞を受賞していますが、NBAのポートランド・トレイルブレイザーズを題材にした「勝負の分かれ目」、1949年にヤンキースの優勝に貢献したジョー・ディマジオの劇的なカムバックを追った「男たちの大リーグ」、1964年のヤンキースとカージナルスのワールドシリーズをめぐるメジャーリーグの近代史を綿密に取材・分析した「さらばヤンキース」など、スポーツノンフィクション、ドキュメントでも素晴らしい仕事をしています。その取材と文章は冷徹で感情を極力廃した事実の積み重ねで、スポーツのみならず、すべてのジャンルにおけるノンフィクション、ルポルタージュの良質なお手本となりうるものです。
また放送の世界で私が尊敬してやまないのは、70年代の「ビッグ・レッド・マシン」シンシナティ・レッズなどで強打好守の名二塁手として鳴らして、殿堂入りも果たし、現在はスポーツ専門局ESPNのコメンテーターを務めているジョー・モーガンです(もうひとり、ESPNのお気に入りコメンテーター、ハロルド・レイノルズについてはいずれまたご紹介したいと思います)。
先日、メッツのトッププロスペクトである21歳のラスティン・ミレッジ外野手がメジャー初本塁打を放ったあと、守備位置につく間にスタンドの観客とハイタッチを交わして問題になったとき、モーガンがESPNの看板番組「スポーツセンター」で、「初本塁打で興奮して出た自然な行為で、意図したものではない。喜びをファンと分かち合いたかっただけだろう」と、プレーヤーの気持ちに立って擁護していたコメントが印象的でした。試合後、Mr.モーガンはミレッジに笑顔で声をこうかけたそうです。「すごく良かったぞ。でも、やりすぎるなよ」。
若い選手がフィールドでちょっと羽目を外したときには、報道するメディアもこれぐらいのユーモアを交えたコメントで受け流すぐらいの姿勢でいいのではないでしょうか。新庄剛志がいろいろなパフォーマンスを披露するたびに、その映像に向かって「喝!」などと怒鳴るしか芸のないあの「ご老体」お二人には、ぜひこのモーガンの姿勢を見習ってほしいものです。
posted by 上田龍 |12:00 |
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