2007年02月21日

榎洋之[角海老宝石]***ギャットグリーン[タイ]2007/2/17

世界前哨戦と銘打った東洋太平洋フェザー級王者・榎洋之のノンタイトル戦。「普通の試合とは緊張感が違う」と榎自身が語るように、この試合は世界戦に向けた最終調整の場であり、しっかり勝って夢の舞台へ弾みをつけたいところ。

対戦相手はタイ出身、同国フェザー級8位のクラープデーン・ギャットグリーン。東洋チャンプでWBA3位、WBC9位の榎にとっては格下ではあるが、タフで打たれ強いとの評判もあり、前哨戦には格好の相手だろう。

1R、榎はやはり得意の左ジャブから試合を組み立てていく。ギャットグリーンは手数も少なく頭を低くした姿勢で若干及び腰だが、榎は一気に攻め立てようとせず落ち着いてジャブを突いて、距離を縮めていくという展開。

2Rに入っても榎はジャブ主体。世界を狙う榎には強豪ランカー、ナデル・フセインをもねじ伏せたこのジャブが生命線とも言え、見た目の派手さはないが、相手の目をつぶして着実にダメージを与えていくのが榎のスタイルだ。このラウンドでも榎のジャブは的確、見る見るうちにギャットグリーンの瞼が腫れ上がり、顔面も紅潮していく。

続く3R。榎はジャブを軸にワンツー、ボディーと攻撃の幅を広げていく。なかなか打ち合ってこないギャットグリーンに少し手を焼いている様子だが、以前から「冷静に、自分のボクシングを見失わない」ことを課題に掲げる榎はむやみに熱くならず、丁寧にパンチを打ち込んでいく。

そして4Rにはペースアップ。連打を積極的に狙っていき、1分が過ぎたころにギャットグリーンがたまらずダウン。顔面もかなり腫れ、だいぶダメージが蓄積されているようで、立ち上がっても足元がおぼつかない。

20070217-1
再開後、榎はさらに詰めて左のボディーを打ち込んで2度目のダウン。それでも立ち上がってくるギャットグリーンを連打でたたみ掛けて3度目のダウン、と思いきやこれはスリップの判定。その直後、終了間際にギャットグリーンが放った右ストレートをもろに食らい、榎の膝が落ちかけるひやりとする場面もあった。 決着を付けたい5Rだったが、榎はこの回で仕留め切れなかったもののしっかりジャブを突いてペースを握り、試合は中盤6Rへ。ギャットグリーンはもはや立っているのがやっとのようで、ジャブからワンツーそしてアッパーを叩き込んだところでキャットグリーンがダウン、もはや戦意はなくレフリーがカウントアウトを宣告した。
榎博之20070217
榎が終始ペースを握ったものの試合は意外と長引き、時折不用意なパンチをもらうこともあった。リング上のインタビューでは「自分の力不足です。もっと練習します」と率直に反省の弁を述べ、世界戦については「いつ来てもいいように練習するだけです」とコメントした。 余談ではあるが、榎は2月11日に長女凛子ちゃんが生まれ、父親になったばかり。「家族を頑張る理由にしたくない」とは言うものの、私生活が安定しボクシングに集中できる環境が整ったことで榎の世界獲りにはますます期待したいところだ。 控え室でのコメント 「4Rでダウンを取ってから少し集中力が切れました。気が抜けちゃったというか。相手が打たれ強くて、ジャブにしてもかなり手応えもあったし、逆によく倒れないなと思ってやってました。ただ頭が低い相手の対策が全然できてなかったというのは事実で、もっと練習します。もっとボディーを打っていけば良かったなと。(父親になっての感想を聞かれて)減量が一番きつい時に生まれたんですけど、練習が終わって娘の顔を見ると癒されるというか、こんなに家族が良いものだとは思ってませんでした(笑)。(世界戦は?との質問に)決まればそれだけの力はあると思ってます。もう始まってるつもりで練習してるし、調子も上がってきてます。時間もあまりないんでいつ来ても良いように練習する、それだけですね」


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posted by 角海老広報室 |19:49 | 試合レポート | トラックバック(0)
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2007年02月19日

小堀佑介、ロスで世界王者とスパーへ 渡米直前インタビュー

  タイトル戦から4戦全勝3KOと破竹の勢いで防衛中の日本スーパーフェザー級王者、小堀佑介に世界のスーパースターからお声が掛かった。3月17日にラスベガスでのタイトル戦を控えたWBC世界スーパーフェザー級王者、マルコ・アントニオ・バレラのスパーリングパートナーに選ばれ、小堀は2月中旬に渡米し、約1カ月間にわたりバレラの練習に同行する。世界トップのボクシングを肌で知る絶好の機会となるだけに、ここで渡米直前の小堀に意気込みを語ってもらう。



-どうですか現在の心境は?

「え、心境ですか? 僕で役不足じゃないんですかね(笑)」

-いえいえ、そんなに謙遜しなくても…

「すいません(苦笑)。いや正直興奮してます。自分と同じ階級の世界チャンプとスパーできるなんて滅多にないことなんで」

-それでは練習場所など具体的なことを教えてもらえますか

「2月20日ごろにロサンジェルスに入って、場所はロス郊外にあるオスカー・デラホーヤ率いるゴールデンボーイプロダクションのプライベートキャンプ地と聞いてます。僕のほかにも元世界フェザー級チャンプのルディー・ロペスとかも呼ばれてるみたいで、緊張しちゃいますね。本当に役不足じゃないのかなあ?」


小堀佑介
-バレラくらいのクラスになればスパーリングパートナーも一流どころを集めるだろうし、むしろ選ばれたこと自体がすごいことだと思うのですが 「そうなんですかね…」 -しかも対戦相手のファン・マヌエル・マルケス(現WBO世界フェザー級王者)からもスパーリングパートナーのオファーがあったそうじゃないですか 「実は初めにオファーをくれたのはマルケスの方で。僕は受けるつもりだったんですが、その直後にバレラからもオファーが来ちゃって、結局ジムの判断でバレラの所へ行くことが決まったんです」 -世界トップクラスから引っ張りダコというわけですね 「なんでなんでしょうね……」 -それはやっぱり小堀選手の実力なんじゃないでしょうか。実力がなければ絶対呼ばれませんよ 「だといいんですけど…。でもこうして向こうがお金を出して呼んでくれるわけだからすごく光栄なことですよね、やっぱり」 -しかしバレラは小堀選手をどうやって知ったんですかね 「前回の防衛戦の前に帝拳ジムで(現WBA世界スーパーフェザー級王者エドウィン)バレロとスパーリングをした時のビデオを見たみたいです」 -なるほど。でもオファーを受けた時はどう思いました。やっぱり世界チャンピオンですし、逆に恐怖心や不安になったりということは? 「うーん、率直に『やってみたい』と思いました。恐怖心はないですね。どんなボクサーでも恐いとは思いません。不安と言えばまあ言葉の問題とかくらいですかね。いまスペイン語の本買って必死で勉強してるところです(笑)」 -帝拳でのバレロとのスパーリングはかなり刺激になったと仰っていましたが、今度は海外でしかも1カ月近く世界チャンピオンと練習を共にすることになるわけですが 「自分にとっては大きな経験になると思っています。バレロとスパーしてみて、やっぱりすごく勉強になったんで。実際に世界のレベルを肌で感じてみて自分のいるレベルとは段違いでしたから。パンチや巧さももちろんですけど、特にスピードですよね。バレロはパンチをもらわないようにずっとトップスピードでやるんですよ。しかもそのスピードを落とさずに10ラウンドくらいスパーするんです。それにすごく驚いて、その直後の大之伸くま選手との防衛戦ではスピードを特に意識してやってみたんです」 -その結果、3回KO勝利で見事防衛しましたね 「自分でも良い試合が出来たと思うし、バレロとのスパーがすごく活きたんですよね。試合も練習も意識してやるのとやらないのでは全然違うんですよね。今回のバレラとのキャンプは現地に行ってやるわけですから、スパーリングパートナーっていうだけじゃなくて、バレラがどういう調整をしてどういう練習、ジムワークをしてっていうところも見てきたいですね。日本に帰ってきてそのレベルに近づけるように、吸収できることはすべて吸収したいと思うし、本当に楽しみですよ」
小堀佑介
-練習の雰囲気もきっと日本とはまた違うんでしょうね 「だと思います。ファイトマネーだってすごい額なはずだし、たぶん超豪邸のような気がするんですよね(笑)」 -いや、そういう意味じゃなくて… 「あ、すいません。そうですね、僕以外にも色んなボクサーが呼ばれてるだろうし、ボクシング関係者もいるだろうし、もちろん世界戦の前なわけだからきっと空気が違いますよね。バレラも本気でやってくるだろうし、そういう世界トップの練習風景の中に自分の身を置けるだけで貴重な経験です」 -バレラについてはどういうボクサーだと思っていますか 「巧くて強い。一見普通のオーソドックスタイプのボクサーなんですけど、メキシカン特有のリズムとコンビネーションがありますよね」 -さてどうやって倒しましょうか? 「カウンターの左フックで……、ってそんな倒そうとか思ってないですよ! 実力では絶対勝てません(キッパリ)」 -でもキャンプには小堀選手の言う通りボクシング関係者も多いだろうし、少なくとも日本チャンプなわけだし、自分をアピールするチャンスでもあるんじゃないですか。どういう姿勢でスパーに挑もうと思ってますか 「絶対かなわないのは分かってますけど、それはもうぶっ飛ばしてバンバン行きますよ。僕はどう考えてもこの状況ではチャレンジャーなんで。ただいま世界ランキングで11位まで来ていて、世界戦だってできないわけじゃないって考えると、もし良いスパーしたらラスベガスに呼んでもらえたりもするのかなあ、なんて妄想はします(笑)。まあ顔と名前だけでも覚えてもらえるように少しくらいは見せ場を作れるように頑張ってみます。日本人も僕だけみたいなんで」 -あれ、だいぶ語り口も変わってきましたね。以前は地味なコメントしか言わなかったのに。少し欲が出てきたんじゃないですか 「それは確かに……。バレロとのスパーリングをやったことも大きいかな。やっぱり強い奴とやると刺激になるし楽しいんですよね。もしあんな化け物みたいなボクサーと同じレベルで対等に渡り合えるようになったら、って考えるとすごく興奮します。でも逆に世界の実力を分かっちゃうと軽々しく世界とかは恥ずかしくて言えないんですよ。本当にすごい世界なんで。やるなら覚悟を決めてやらないと」 -確かに仰る通りですね。でもサボリ癖が有名な小堀選手ですが、この数年はボクシング漬けになってもいいんじゃないでしょうか 「そうですね。実際練習をサボることもなくなったんですよ(苦笑)。こういう海外修行のような機会も与えられてるわけですし、だいぶ考え方も変わってきて、いまはボクシングだけに集中しようと思ってます」 -素晴らしいことだと思います。まずはバレラとのキャンプですね。 「はい。壊されないようにしっかり体を作って行きます」 -帰国はいつ頃ですか 「一応3月17日のラスベガスでやるバレラとマルケスのタイトルマッチを見てから帰る予定です」 -田中(栄民)トレーナー、坂本(博之)さんも同行されると聞いていますが 「心強いです。でも先に帰っちゃうと思うんですよね。だから向こうではほとんど僕ひとりです」 -寂しくはないですか 「ひとりは全く問題ないんです。僕は部屋でボーっとしてるのが大好きなんで、むしろひとりでいられるなら全然いいんですけど、なんか仲良くなっちゃって団体行動とかになると苦手ですね。ああ心配になってきたな…」 -相変わらず変わってますね。 「すいません…」 -帰国したらまた是非お話を聞かせてもらいますので、土産話を楽しみにしています 「分かりました。何か話になるような経験をしてきます。期待してて下さい!」 -今日はありがとうございました


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posted by 角海老広報室 |18:06 | 対談・インタヴュー | トラックバック(0)
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2007年02月13日

[榎洋之]試合直前インタビュー

昨年9月に世界ランカーの強豪ナデル・フセインを破り、いよいよ夢の舞台まであと一歩。
2月17日に「世界前哨戦」に挑むフェザー級東洋太平洋チャンピオンの榎洋之に話を聞いた。


-早速ですが2月17日に世界前哨戦ということで調子の方はいかがですか?

「今回は練習や体調管理の面でも、初めから大きな試合を意識してすごく丁寧にやってるんで、今までと比べてかなり良い感じで来てますよ。今はスパー中心の練習だいぶ疲れもたまってきたんでそろそろ仕上げに入ります」

-大きな試合というのは世界戦のことでしょうか?

「そうです。有り難いことにこうやって前哨戦の機会を与えてもらってるんで、自分としてはこれが世界戦だと想定して準備をしてます。前回のナデル・フセイン戦(2006年9月16日、12ラウンド判定勝利)から上に向かって出来てるんで、この調子を維持して行きたいです」

-そういう意味では、まずはこの前哨戦をきっちりクリアしたいところですね

「はい。次の大舞台に向けた最終調整の場であると同時に、僕にとっては勝って当たり前の試合。変な試合をしたり、ましてや負けたりしたら夢もそこで終わっちゃう可能性があるんで、やっぱり普通のノンタイトル戦とは意気込みが全然違いますよ。今回は本当に一生懸命練習してますから」

-試合に向けて具体的な課題などはありますか?

「フセインとやって自分のジャブがあのレベルでも十分通用することが分かったので、さらにジャブに磨きをかけて先手先手で攻めていくこと。相手が嫌だって言うくらい顔面にパンチを当てていきたい。あとは前回の試合では最終ラウンドで息切れしちゃったんで、スタミナ面の強化ですね」

榎洋之
-最近はずいぶんフィジカルトレーニングに力を入れていると聞いていますが 「坂本(博之)さんがやっていたトレーニングに近いんですが、1年くらい前から船橋整形外科というところでスポーツ科学の専門家に付いてもらって、フィジカルを鍛えてます。今は足腰の強化や柔軟性のある体作りを目標にやっていて、分かりやすく言うと体をいかに無駄なく使うかということですね。自分の持っている力をどれだけ引き出せるか、ただ筋力を付けてもそれを効率良く使えないと意味がないんで」 -実際にトレーニングの成果は出ていますか? 「はい。まずロードやってても足が疲れないし、柔軟性が出てきたからジャブも伸びるようになってきた。ただやっぱり普段やらない新しいトレーニングなんで1日行くと3日は疲れが残る(苦笑)。だから今は週に1回だけなんですけど、世界戦までにはもっとペースを上げて体を作っていきたいです」 -最近は小堀選手をはじめ下の世代も頭角を現し始め、ジムの空気も少し変わってきているような気がします。下から刺激を受けたりすることもありますか? 「うちのジムは良い意味でみんながライバルであり仲間なんで、やっぱり下の連中の活躍は自分にも刺激になります。ただ、昔はスパーも上の人たちとばかりだったんで良い場面を1回でも作ればそれが自信にもなったんですけど、今は逆の立場なんでこっちは強くて当たり前みたいに見られてるんで、スパーをやっても自信にならないっていうか。むしろ少しでも若い奴にパンチを貰ったりすると熱くなっちゃったりして悪いパターンにはまったりもするし」 -その辺の精神面の強化も課題ですか? 「そうなんですよ。だから最近はスパーで若い連中に見せ場を作られても熱くならずに冷静に自分のボクシングに徹するように心がけてます。これは冗談じゃなくてフセインとやってみてやっぱり世界レベルの選手はどんな状況でも冷静なんですよ。これからはもっともっと下からの突き上げも厳しくなってくるだろうし、やっぱり世界を狙うためにはいつでもどんな状況でも自分のボクシングができないとダメだと思うんですよね」 -それでは少しプライベートのお話も聞かせて下さい。奥様がオメデタだそうで 「予定では1月末なんでたぶん次の試合の時には親父になってます。女の子です。あまり子供を頑張る理由にはしたくないんですけど、やっぱり今の自分は家族があっての自分なんで、出産祝いじゃないですけど17日の試合は必ず勝ちますよ。試合が終わってからゆっくり子供と遊びます」 -とは言ってもあまりゆっくりもしてられませんね 「もちろん。自分にとってはもう世界戦は始まってると思ってるんで。試合が終わったらすぐに次に向けて練習に入ります。いつ来ても良いように準備だけは万全にしておくつもりです」 -今日はありがとうございました。17日の試合頑張って下さい 「ありがとうございます。絶対勝ちますので皆さん応援よろしくお願いします!」


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posted by 角海老広報室 |00:47 | 対談・インタヴュー | トラックバック(0)
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