2009年04月22日

坂本博之「熱導・新世界」子どもたちの自立支援の道

子どもたちの自立支援の道
 家庭がなく、児童養護施設に預けられた子どもたちにとって大きな問題は、施設を出た後、いかに社会の中で自立して生きていくかということ。むしろ施設を出てからの方が人生は長いんです。だから児童支援を目的に僕が運営しいる「こころの青空基金」でも、子どもたちの自立支援が最近では大きなテーマになってきています。  2年前から始めた「Skyhigh RingS(SRS)」という活動を通じて、施設の子どもたちとボクシング交流する中で、子どもたちの熱い思いがミットを通してこちらにも伝わってきます。普段笑顔を見せない子どもたちが、時に真剣に、時に笑顔で、たくさんの感情を表現しながらボクシングをする姿を見て驚いた。そんな先生方の声も聞いたりし、あらためてボクシングというスポーツの魅力にも気づきました。  子どもたちの自立支援に関しても、僕はボクシングが一つの受け皿にもなれるんじゃないかと思っています。施設で育った僕自身、ボクシングを通してたくさんの愛情や勇気を貰い、ボクシングを通して自分の生き様を表現をすることができました。たとえ世界チャンピオンを目指さなくても、一つのことに打ち込むことで何か感じ取れるものがきっとあるはずです。  ボクシングはハングリースポーツと呼ばれるように、辛い減量と戦い、肉体を極限まで絞り上げ、厳しい練習を積んでリングに上がる過酷なスポーツです。満ち足りた人間よりも、何かに飢えた、ハングリーで強い気持ちを持っていないとボクシングの世界では上に行けません。施設の子どもたちが育ってきた環境や背景は辛く厳しいものですが、むしろそうした経験で培われた頑丈なハートは、ボクシングでは大きな力になるはずです。  実はいま、鹿児島から施設出身の少年2人が上京し、角海老宝石ジムに練習生として入門しています。2人はまだ10代ですが、ボクシングをやりたいとわざわざ僕を訪ねて来てくれたんです。僕もトレーナーとして、熱の伝わる熱い試合を見せてくれるボクサーを育てたいという思いがあるし、彼らの面倒を見てやりたいと思っています。この2人についてはまた機会を見つけて今度ゆっくり…。   


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posted by 坂本博之 |16:15 | 坂本博之「熱導・新世界」 | トラックバック(0)
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2009年04月15日

坂本博之「熱導・新世界」手応えを感じながら…

手応えを感じながら…
最近はSRSの活動や講演など、相変わらずあちこち動き回っています。全国の児童養護施設の子どもたちとボクシング交流を図る「Skyhigh RingS(SRS)」もちょうど丸2年が経ったところですが、ここでちょっとしたビッグニュースがあります。  「ショコタン」こと人気アイドルの中川翔子さんから、4月16日に福岡市民会館で行われるコンサートに、施設の子どもたちを是非招待したいとのオファーを受け、僕の故郷でもある和白青松園ほか福岡の児童養護施設3カ所から、17人の子どもたちがショコタンのコンサートに行けることになり、大喜びしています。  中川さんは昔から自分の戦いを見てくれていたみたいで、僕も聞いてビックリしたんですが、2000年の僕と畑山(隆則)の世界タイトルマッチを会場で観戦していたそうです。たぶん当時小学生ぐらいだったんじゃないかなと思うけど、本当に嬉しい限りです。これもまたボクシングが繋いでくれた縁だと感謝しています。  僕が子どもたちへの支援活動を目的に基金(「こころの青空基金」)を設立したのも、親を失った子どもたちが増え続けているこの現状を、少しでも多くの大人たちに気づいてもらいたかったことが大きいんです。でも、いくら僕がボクシングの世界だけで頑張っていても、僕一人の力だけじゃ社会を動かしたり、大きな波を作ることはなかなか難しいものです。だから中川さんのように、社会や世間に直接影響力を持っている人たちがこうした状況に気づき、何か行動したいと思ってくれることがすごく重要なんです。  少子化が叫ばれる世の中ですが、その中にあって児童養護施設の数は増え続け、現在では全国で560カ所、児童の数は約3万人に上っているそうです。幼くして両親と離れて暮らすことを余儀なくされてきた子どもたちが、これから社会で自立して生きていくためには、どうしても大人たちのサポートが必要です。  最近では、企業や学校、公的機関などさまざまな場所で講演する機会が増えています。当初は喋るのが苦手だったのですが、今は僕が言葉で大人たちに伝える良いチャンスだと思って積極的にやらさせて頂いています。  講演でも熱い応援のお言葉をこちらが逆に頂いたり、中川翔子さんからのオファーもそうですが、最近は本当に手応えを感じることが多いです。スポーツや芸能、企業や財団の方たちから支援の申し出が増えてきて、この2年間の地道な活動が少しずつ実を結び始めてきました。熱を持って接すれば、熱を持って返ってくる。そのことの現れだと思っています。今はまだまだ小さな輪ですが、この輪を少しずつ広げ、冷めた世の中に、冷めた人の心にこの「熱」を伝えていきたいと思います。


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posted by 坂本博之 |13:09 | 坂本博之「熱導・新世界」 | トラックバック(0)
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2008年12月16日

坂本博之の「熱導・新世界」 2008年を振り返って

 ご無沙汰してます、坂本博之です。気づいたらあっという間に年の瀬ですが、今年は自分にとっても大事な年だったような気がします。

 児童養護施設の子どもたちとボクシング交流を図るSRS(スカイハイリングス)を立ち上げたのが去年の8月。今年で1周年を迎え、活動も2年目に入ったところです。この1年間でたくさんの子どもたちとともに体を動かし、ボクシングのセッションを通して親交を深めてきました。その中で一つ確信したことがあります。それは、僕たちの活動が必要とされているということ。

 「熱を持って接すれば、熱を持って返ってくる」という僕の信念の通り、SRSの活動に対する反響や反応は驚くほどです。子どもたちの叫びや思いを受け止めてあげることの必要性をひしひしと感じながら、自分たちのやっていることは間違っていない、今年はそう思うことができた年でもありました。

 SRSの輪も少しずつですが、広がってきました。角海老宝石ジムのバックアップのおかげでたくさんのボクサー、ボクシングジムが協力してくれ、支援してくれる企業や財団も増えてきました。そしてこれからはボクシングという世界だけでなく、その他のスポーツとも積極的にリンクして、スポーツ界ひいては社会全体にまでこの輪を広げていけたらいいと思っています。

 来年もとにかく熱く、動けるだけ動く。皆さま宜しくお願い致します。

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posted by 坂本博之 |13:56 | 坂本博之「熱導・新世界」 | トラックバック(0)
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2008年09月29日

坂本博之「熱導・新世界」SRSついに1年経ちました!

 全国の児童養護施設でボクシングセッションを通して子どもたちと交流するSRS(Skyhigh RingS)の活動も、8月でついに1周年を迎えました。SRSに協力してくれるボクサーやスタッフの方たちはみなボランティアで、何かの見返りを期待して参加しているわけじゃありません。僕が運営している『こころの青空基金』が活動の主体となっていますが、志と心意気だけでこの活動を支えてくれるボクサーやスタッフの方たちの力によって成り立っています。

 この1年の間で回った施設の数は20カ所、地道にやってきて手応えも感じるようになってきました。振り返ってみると、一人で始めたこの活動も少しずつ輪が広がっていき、施設側からのリアクションや「是非うちにも来てほしい」といった要望の声も増えてきています。自分にできることがほんの少しでも子どもたちのためになっていると実感する反面、子どもたちをめぐる状況がますます深刻になってきていることの裏返しでもあります。

 自分たちにできることは、ボクシングを通して子どもたちの記憶の中にポジティブな思い出をひとつでも多く残してあげることなんじゃないかなと思います。あの時は楽しかった、たくさん笑った、たくさん話した、そして自分と真剣に向き合ってくれる大人たちもいるんだということも。どんな些細な思い出でもそれが前向きなものであれば、時が経ち、後々振り返った時にも前向きな感情を想起させてくれるはずです。そして、それが少しでも子どもたちの希望や夢に繋がっていってくれたらと切に願っています。

 そのためにはいかに自分たちの「熱」を子どもたちに伝えられるか――。昔ながらの人情や互助精神が希薄になり冷めた世の中だからこそ、子どもたちの冷えた心を少しでも温めてやれればと思っています。

 そして今はまだ小さなこのSRSの輪をもっともっと広げていくこと。子どもたちをめぐる現状に気づき、目を向けてくれる人が一人でも増えれば、何かが変わるきっかけになると信じています。

 将来的には「ボクシングを通じた子どもたちへの支援活動」という名の下に、その土地のボクシングジムと協力体制を築けさえすれば、僕がいなくてもその土地のボクサーたちが意識を持つことによって、何かのアクションができる。そんなことを漠然と考えています。そして、ゆくゆくはボクシング界全体でSRSが出来るような状況になれば、社会に対する大きなうねりになれるかもしれない。今はそんなことをSRSのビジョンとして頭の中に描いています。

 「強い者が弱い者を守る」というのは社会の基本原則だと僕は思っています。子どもたちが育ったこの社会は僕たち大人が作ってきたものです。子どもたちは大人たちの映し鏡です。大人たちが自分の問題として当事者感覚を持つことできれば、そして大人が子どもを守るということが当たり前の世の中になれば少しは変わっていくのではないでしょうか。それこそがきっと一人ひとりの大人が自分たちの責任でできることなのかもしれません。

 まずは地道に次の1年も。どんなことが待っているのか分かりませんが、一人でも多くの子どもたちと出会い、ともにセッションをしたいですね。これからも宜しくお願い致します。

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posted by 坂本博之 |17:11 | 坂本博之「熱導・新世界」 | トラックバック(0)
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2008年08月26日

坂本博之「熱導・新世界」秋田で榎たちとセッション

秋田で榎たちとセッション
 小堀(祐介)が参加してくれた埼玉に続いて、東洋フェザー級チャンピオンで世界戦を控えている榎(洋之)がSRS(Skyhigh RingS)に初参戦してくれました!  しかも場所が榎の地元・秋田とあって、年内にもビッグマッチを控えている榎ですが、2つ返事で快諾してくれ、さらに夫妻でスケジュールなどの段取りもケアしてくれました。このSRS秋田遠征は、榎夫妻の協力があったからこそ実現しました。本当にありがとう。  そしてもう一人、心強い仲間が同行してくれました。SRS2度目の参加となる元日本3階級制覇のチャンピオン、K1でも活躍する格闘家の前田宏行です。父親でもある前田は、子どもたちを乗せるのがびっくりするくらい上手くて人気者です。  秋田には現在4カ所に児童養護施設があるんですが、2日間にわたってそのうちの2カ所でSRSのセッションをやりました。  SRSのセッションは毎回毎回、真剣勝負です。本当にボクシングの1試合分くらいのエネルギーを僕たちも使います。自分たちが子どもたちと真剣に向き合わなければ、そこに「熱」は生まれないし、思いも伝わりません。こちらが真剣だからこそ子どもたちも「熱」を返してくれるんです。  初日の陽晴学園でのセッションも熱かった。僕らはミット打ちのデモンストレーションをする時も本気でやってます。それが伝わったのか、たくさんの子どもたちがグローブを着けてくれ、僕たちも子どもたちのさまざまな思いがこもった拳を本気で受け止めました。  2日目の「聖園天使園」も同様に盛り上がりました。2日続けてやるのは初めてでしたが、みな疲れひとつ見せずに子どもたちとのセッションに汗を流し、セッション後に必ずやっている「おやつタイム」でも子どもたちと精一杯交流してきました。  後日先生からの届いた手紙では、秋田は日本でも自殺率が高い地域で、特に最近は景気も悪く暗いニュースばかりで、SRSのような明るい話題を心待ちにしていました、と綴られていました。僕たちの活動が喜んでもらえたことは嬉しいですが、その背景には複雑な現実があるのもまた事実なんです。  初参加の榎も「色々考えさせられました。でも参加して本当に良かった」と言ってくれました。榎は熱い男だし、やっぱり自分の地元ですから思いも特別だったと思います。次に来た時はこうしよう、ああしようとセッション後も色々と考え込んでいて、でもそれは榎が自分たちと同じ土俵に上がってくれているからこそ。俺はそれが榎のSRSの活動に対する熱い気持ちの表れだと思ってます。  前田は2回目でしたが、「手に傷がある子が無我夢中でミットを打っている姿を見て、思い切り抱きしめてあげたくなった」と複雑な表情で語ってきました。  子どもたちが抱える問題にはさまざまな事情があり、一筋縄では解決できないことも多いのですが、それでも前田のようにこの活動をきっかけにそういう現実があることを知るだけでも大きな一歩なんじゃないでしょうか。僕はそう思います。  また秋田には是非戻ってきたいですね。それと今回の秋田遠征では、中学生の頃から榎を応援し続けている榎の後援会秋田支部の石井春雄さんには大変お世話になりました。僕らでもハードなミット持ちまでやってくれて、熱いハートを持った最高の方でした。この場を借りてあらためてお礼を言わせて下さい。石井さま、本当にありがとうございました。また秋田でやりましょう! ※写真は坂本博之ブログから


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posted by 坂本博之 |13:03 | 坂本博之「熱導・新世界」 | トラックバック(2)
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