2007年07月17日
ボクサーと女
97年エディ・タウンゼント賞受賞の名伯楽、角海老宝石ジムの「先生」こと田中栄民チーフトレーナーが選手のことやジムでの出来事、試合の裏側などを毎月語ってくれます!!ボクサーは昼間に仕事して夕方からボクシングっていうタフな日常を送ってるから、とにかくパワーのある奴が多い。それだけ体を使ってもまだパワーが余ってるからたいがいは女好きときてるからタチが悪い(笑)。男にとって女、女にとって男、同じ人間だけれどまったく別の生き物だ。それでも人生とは切っても切れないのが男女関係だからややこしい。だからボクサーの中には女でしくじる奴も多い。なにせボクシングっていうのは職業として考えたらハイリスク、ローリターンだろ。体を壊す代わりにチャンピオンクラスでなければ食うことにも困る商売だ。男のロマンと言えばそれまでだが、それを理解できる女は少ないのが現実だ。 語弊のないように言えばもちろん素晴らしい人生のパートナーを得てこの世界で成功する奴もいる。例えばボクサーとしてピークを迎えつつあるチャンピオンクラスの場合、伴侶を得ることでボクシングに集中できる環境を整え、家庭を持つことでさらにモチベーションを高め、さらにキャリアに花を咲かせるパターンは少なくない。ただ俺の言ってるのは10代や20代の伸び盛りの時期に女にはまり、キャリアを棒に振ってしまうことの多いことだ。まずボクサーは禁欲できて当たり前、試合前に男女関係を持つことは御法度だし、遊ぶのはいいが度が過ぎては絶対ダメなんだよ。食えない若いボクサーが無計画に子どもを作ってしまったりしたらボクシングを続けられなくなって当然かもしれない。やっぱりどんな男だろうと子どもはかわいいから食わせないといけないからな。よっぽど理解ある女ならば良いが、家庭を持てば女房だって旦那の体を心配する。「ボクシングをやめて」と言うかもしれない。良くも悪くも連れがいれば男は守りに入ってしまう生き物なんだよね。ボクサーはリスキーな職業だし、ある意味で夢をひたすら追いかけるスポーツで、そしてその夢を掴めるのはごく一握りなのかも知れない。だからこそ若いうちはしがらみを持たずボクシングに集中し、攻め続けないといけないんだ。 まあこれはもちろん一般論だよ。若くして家庭を作って、それまで適当にボクシングをやってた奴が一念発起して大成することもあるだろうしね。でもね、俺は若い頃に才能も素質もあるのに、そうやってボクシングをやめていく奴を何人も見てきてるんだ。もちろんボクシングやめてから幸せな人生を歩んでる奴も多いだろう。人生はドラマだし、色んな人生があって当然だ。だけど俺はチャンピオンを育てるトレーナーだから、「結婚するから」とか「子どもができたから」とかで簡単にボクシングやめますって言われるとちょっと寂しいんだよな。トレーナーとしてはそれでも頑張ってみろよ、ボクシングで家族養ってみろよって言いたいけれど、そればっかりはそいつの人生、本人が決めることだからね。 まあ最後にこれだけは言っておこうかな。ボクサー諸君、家族計画はしっかりな!
■田中栄民プロフィール http://www.kadoebi.com/boxing/trainer/tanaka/
posted by 角海老広報室 |18:57 |
田中栄民の徒然なるまま日々のこと |
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この記事に対するコメント一覧
Re:ボクサーと女
この手の話題がトレーナーさんの視点で
書かれることってほとんどなかったように
思います。大変興味深い記事、ありがとう
ございました。
posted by たかお | 2007-07-18 12:53
Re:ボクサーと女
本気で仕事に打ち込んでいる人はストイックですよね。うちの夫は畑違いの学者ですが、女房で論文の良し悪し出世も変わってきます。どんな世界でも伴侶選びは大切なんですね。勉強になりました。
posted by muaythai | 2007-08-22 22:40
ボクサーと女
お久しぶりです。この文章を見ていると自分のことを言われているかのようで心が痛みます。確かに無計画で子どもを授かりましたが、自分の分身は本当に可愛くて仕方ありません。家族を養うために保育士の仕事も真面目に頑張っています。 ですがジムに行かなくなった日からボクシングのことが忘れられなく、ボクシングがしたいという葛藤からトレーニングは怠ってはいません。 俺にはまだチャンスがあるのでしょうか。 それより勝手やって本当にすみませんでした。
posted by 郡司です | 2008-03-09 17:36




