角海老-ボクシングコラム

小國以戴インタビュー 世界戦を振り返って

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小國以載

 大晦日にIBF世界Sバンタム級王者のジョナタン・グスマンを見事12回判定で下し、新王者となった小國以戴。世界初挑戦にして戴冠に成功し、角海老宝石ジムにとっては2008年5月にWBA世界ライト級王者になった小堀祐介以来、9年ぶりの世界王者輩出。試合を振り返ってもらいながら、小國の心境や今後の抱負などを聞いた。

――まずは世界王者になった現在の心境は? 「今は少し落ち着いてきましたが、とにかく試合前がしんどかったんで、結果を出すことができて、まずはホッとしたというのが先に来ましたね。それまでのプレッシャーが凄かったんで」

――やはり世界戦は特別でしたか? 「何が特別かっていうと世界戦を実現するためには大金がかかるということですよね。それこそ、飲食だったらお店が1軒出せるくらいの規模だし、スポンサーになってくれた方たちに対して自分としても報いなきゃいけないっていう思いですよね。そこで自分が出せる成果はただ一つ、勝つことやって分かってたんですけど、それが一番難しい仕事という状況だったんで。面白い試合をして会場を沸かせたところで、求められているのはそこじゃないし、結果というのはベルトを持ち帰ることだけですから。試合前は常にそういうプレッシャーを感じてましたし、もちろん世界戦が決まった時はすごく嬉しかったんですけど、途中からもうホンマに『なんでこんな辛い思いをしながらやってるんやろ』って。一時はもう寝れないくらい精神的にキツかったですね」

――なるほど。そのプレッシャーはどう克服したんですか? 「小堀さんとロードワークをさせてもらって、色々話をしたんですよ。『こんなに辛いもんですか?』って聞いたら『俺もそうだった』って。でも、小堀さんは試合でダウンを取られて、その時に『あ、こんなもんか』と思って吹っ切れて打ち合ったら勝ったって。『だから開き直ればいい』って言われてすごく安心しました。それでも試合当日、控室に入った時まではやっぱり緊張してたんですけど、入場の時に吹っ切れましたね。これが22、3の若いボクサーなら違うのかもしれませんが、自分は勝てば世界チャンピオン、負ければ引退って腹をくくってたんで。これが最後の試合になるかもしれないって思ったら入場も豪華やし、もう行ったれって。それで会場を見渡してみたら友達の顔が目に入って、『あ、あいつもおる。あいつも来てくれてんねや』とか、逆にいつもより冷静に花道を歩くことができたと思います」

――腹をくくって吹っ切れた、というのは一つの勝因でしょう。 「そうですね。それもそうだし、色んな流れがあって勝てたんだと思います。例えば去年7月の和氣(慎吾)さんとの試合でグスマンの戦いを見ることができていなければ、絶対負けてましたね。実際にグスマンを客観的に見て、自分だったらどうやって戦えるか、というのをシュミレーションできたのは大きかったです」

――試合前は「勝率は2割」と明言していましたが、その2割を見事に引いたわけですが。 「あの発言を『なんだ、負けるつもりでやるのか』っていう風に取られると、特にスポンサーの方たちには失礼な物言いに聞こえたかもしれないんですが、客観的に能力だけを見て判断するとそうなる、ということを伝えたかったんです。グスマンの方が早いし、パンチがあるのも事実やし、じゃあ自分が試合までにグスマンよりも早く、強いパンチが打てるようになるかって言ったら無理やし、能力は絶対変わらんと思ってたんで。でも、2割くらいは勝つ可能性はあるし、じゃあその2割を引く可能性を高めるための努力や作戦を考えることはできるはずや、って考えてました」

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