2007年04月13日
[渡邊一久]再起への意気込み
ほぼ「反則負け」に近い不甲斐ない形で前回のタイトル防衛戦を棒に振った元日本フェザー級王者の渡邉一久だが、謹慎期間も解けようやく練習を再開し、5月24日にはメインイベントで試合をすることが決まった。再起の道を歩み始めた渡邉に今後の目標や意気込みなどを聞いた。 -前回の試合後にずいぶん進退について悩んだそうですが 「そうですね。俺自身は10月の防衛戦でああいう形で負けて……、続けるのかやめるのかで騒がれたりもしたんですが、あの時点では俺自身の心の中でボクシングじゃない次の道に進むってことで決まりかけてたんですよ」 -次の道っていうのは総合格闘技のこと? 「はい。自分の身体的な特性とか素質とかを一番活かせる格闘技は何かって考えた時に、もしかしたらボクシングよりも総合の方が合ってるのかなって思っちゃって。ほぼ素手に近いオープンフィンガーグローブで、ルールの中で喧嘩するっていう競技じゃないですか。単純にやってみたいとも思ったしすごく惹かれた。そうなると格闘技人生って年齢的なことがあったり遠回りするわけにはいかないから、試合後に割と早い段階から人と会ったりしてその道に進むために動いてたんです」-確かに総合格闘技の舞台で一久君を見てみたい気もします 「それってこないだの試合で俺がレスリングやったからじゃないですか(笑)? でも冗談じゃなくてそういう風に言ってくれる人もいて。舞台もでかいし目立ちたがり屋の俺にはぴったりだし、実際に成功する自信もありました。ボクシングの経験は活かせるけれど全然違う世界。決して甘くないけれど、頑張れそうな気がしたんですよね」 -そう思っていたのにどうしてまたボクシングに? 「うん、だからその当時の心境っていうのは全然悲観的じゃなくて、次に向かって前向きに、希望もすごく持ってたんですよ。そう、希望も持ってたし、総合の舞台にチャレンジするのが楽しみだった。でも今年に入って怪我した体を休めながらゆっくり考えてたら、やっぱりこのまま次に行っちゃうのにはひっかかることがあったんですよね」 -ひっかかることっていうのは? 「俺は前々から自分のためにボクシングをやってるわけじゃないって公言してて、ボクシングは応援してくれる人たちや周りの仲間たちのためにやってきたんです。良いのか悪いのか分からないけど、そういう情を大切にしてきたんです。俺自身は自分のやってきたことに悔いはないけども、じゃあファンの人たちや仲間たちが俺のことを誇りに思ってくれるか、俺はみんなにちゃんと恩返しができたのかって言うと……、ねえ。あんな試合をしてしまって、『なんであんなことしたの?』とか『普通にやれば勝てたのに』とか、そういう声ばかりでした。そのことは前から分かってたんだけど、考えないようにしてたっていうか。でも今年に入ってそこの部分とちゃんと向き合って、このままボクシングをやめてしまったら不本意なまま終わることになるんじゃないかって。だったらもう1度挑戦してみようって、そう思い直したんです」 -なるほど。それでジムからの謹慎期間も解けて約4カ月ぶりに練習も再開したわけだけど、前回の試合が試合なだけにこれからはどういうボクサーを目指していこうと思っていますか? 「前回の試合っていうのは……、拳を合わせてみて『俺の勝ちだな』って思っちゃった時点で負けでした。調子に乗って余裕ぶっこいて自滅する典型的なパターン。だからああいう試合はもうしない。これまでは入場だったりリング上で色々パフォーマンスすることが俺なりのショーマンシップっていうお客さんへのエンターテインメントだったんです。それは今でも俺は否定しないし、後悔もしてません。あれが俺のスタイルだったから。でもこれからはそういうことはやめて、単純にボクシングだけを見せようかなって思ってます」 -そうですか、それは大きな変化ですね 「たぶん今はそういう俺をみんなは見たいんじゃないかな。普通にやったらどれだけできるの?っていうところを。だったらその期待に応えたいっていうか、ただ実際やってみないと分からない部分もあるんですが、とにかくボクシングだけでどれだけ魅せられるかっていう意識でやっていこうかなと」 -それではこれからの目標、渡邉一久が次に狙う「舞台」はどのあたりなんでしょうか? 「それは今色々と考えてるところです(笑)。フェザー級でタイトル取った時は粟生(隆寛・現日本フェザー級王者)君とやりたかったんですよ。やっぱり高校6冠のエリートボクサーで、話題性もあったし。でもそれは僕が王座陥落した時点でチャンスは逃したかなって。粟生君とやれる機会は実際もうないかもしれないし。でもまたボクシングをやるんだからどうせなら何か大きなことをやりたいですね。俺は自分を奮い立たせてくれるような、せっぱ詰まっちゃうぐらい強い相手と戦いたいんですよ。日本チャンピオンになるってことだったり、粟生君とやるっていうような分かりやすい大きな目標がないとモチベーションが上がらないっていうか……」 -具体的に何か見えてきている目標はあるんでしょうか? 「うーん、まずは階級にこだわらないってことですね。今までずっとフェザー級にこだわってきたんですけど、最近はそれも薄れてきてて。だってやっぱり単純に自分より大きい相手は強いわけじゃないですか。だったら階級上げてみても良いかなって思います。正直言うと『多階級制覇』っていうのはどうなのかなと。フェザー含めて3階級くらいなら行けるんじゃないかなあ」-それはまた大きな目標ですね 「いいでしょ(笑)。とにかく今はボクシングでもう1回挑戦するっていうことを決めた以上、前向きな気持ちでいます。俺はこういう人間なんで、やっぱ何か大きなことをやりたいですね。応援してくれてるファンや仲間たちにはもう1度俺に付き合って欲しい。期待には絶対応えたいと思ってるんで」 -分かりました。新生・渡邉一久に期待しています。 「ありがとうございます!」
■渡邉一久プロフィール
http://www.kadoebi.com/boxing/players/index.cgi?n=337
posted by 角海老広報室 |19:19 |
コラム-KNUCKLE IS THE SOUL |
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