2007年02月19日

小堀佑介、ロスで世界王者とスパーへ 渡米直前インタビュー

  タイトル戦から4戦全勝3KOと破竹の勢いで防衛中の日本スーパーフェザー級王者、小堀佑介に世界のスーパースターからお声が掛かった。3月17日にラスベガスでのタイトル戦を控えたWBC世界スーパーフェザー級王者、マルコ・アントニオ・バレラのスパーリングパートナーに選ばれ、小堀は2月中旬に渡米し、約1カ月間にわたりバレラの練習に同行する。世界トップのボクシングを肌で知る絶好の機会となるだけに、ここで渡米直前の小堀に意気込みを語ってもらう。



-どうですか現在の心境は?

「え、心境ですか? 僕で役不足じゃないんですかね(笑)」

-いえいえ、そんなに謙遜しなくても…

「すいません(苦笑)。いや正直興奮してます。自分と同じ階級の世界チャンプとスパーできるなんて滅多にないことなんで」

-それでは練習場所など具体的なことを教えてもらえますか

「2月20日ごろにロサンジェルスに入って、場所はロス郊外にあるオスカー・デラホーヤ率いるゴールデンボーイプロダクションのプライベートキャンプ地と聞いてます。僕のほかにも元世界フェザー級チャンプのルディー・ロペスとかも呼ばれてるみたいで、緊張しちゃいますね。本当に役不足じゃないのかなあ?」


小堀佑介
-バレラくらいのクラスになればスパーリングパートナーも一流どころを集めるだろうし、むしろ選ばれたこと自体がすごいことだと思うのですが 「そうなんですかね…」 -しかも対戦相手のファン・マヌエル・マルケス(現WBO世界フェザー級王者)からもスパーリングパートナーのオファーがあったそうじゃないですか 「実は初めにオファーをくれたのはマルケスの方で。僕は受けるつもりだったんですが、その直後にバレラからもオファーが来ちゃって、結局ジムの判断でバレラの所へ行くことが決まったんです」 -世界トップクラスから引っ張りダコというわけですね 「なんでなんでしょうね……」 -それはやっぱり小堀選手の実力なんじゃないでしょうか。実力がなければ絶対呼ばれませんよ 「だといいんですけど…。でもこうして向こうがお金を出して呼んでくれるわけだからすごく光栄なことですよね、やっぱり」 -しかしバレラは小堀選手をどうやって知ったんですかね 「前回の防衛戦の前に帝拳ジムで(現WBA世界スーパーフェザー級王者エドウィン)バレロとスパーリングをした時のビデオを見たみたいです」 -なるほど。でもオファーを受けた時はどう思いました。やっぱり世界チャンピオンですし、逆に恐怖心や不安になったりということは? 「うーん、率直に『やってみたい』と思いました。恐怖心はないですね。どんなボクサーでも恐いとは思いません。不安と言えばまあ言葉の問題とかくらいですかね。いまスペイン語の本買って必死で勉強してるところです(笑)」 -帝拳でのバレロとのスパーリングはかなり刺激になったと仰っていましたが、今度は海外でしかも1カ月近く世界チャンピオンと練習を共にすることになるわけですが 「自分にとっては大きな経験になると思っています。バレロとスパーしてみて、やっぱりすごく勉強になったんで。実際に世界のレベルを肌で感じてみて自分のいるレベルとは段違いでしたから。パンチや巧さももちろんですけど、特にスピードですよね。バレロはパンチをもらわないようにずっとトップスピードでやるんですよ。しかもそのスピードを落とさずに10ラウンドくらいスパーするんです。それにすごく驚いて、その直後の大之伸くま選手との防衛戦ではスピードを特に意識してやってみたんです」 -その結果、3回KO勝利で見事防衛しましたね 「自分でも良い試合が出来たと思うし、バレロとのスパーがすごく活きたんですよね。試合も練習も意識してやるのとやらないのでは全然違うんですよね。今回のバレラとのキャンプは現地に行ってやるわけですから、スパーリングパートナーっていうだけじゃなくて、バレラがどういう調整をしてどういう練習、ジムワークをしてっていうところも見てきたいですね。日本に帰ってきてそのレベルに近づけるように、吸収できることはすべて吸収したいと思うし、本当に楽しみですよ」
小堀佑介
-練習の雰囲気もきっと日本とはまた違うんでしょうね 「だと思います。ファイトマネーだってすごい額なはずだし、たぶん超豪邸のような気がするんですよね(笑)」 -いや、そういう意味じゃなくて… 「あ、すいません。そうですね、僕以外にも色んなボクサーが呼ばれてるだろうし、ボクシング関係者もいるだろうし、もちろん世界戦の前なわけだからきっと空気が違いますよね。バレラも本気でやってくるだろうし、そういう世界トップの練習風景の中に自分の身を置けるだけで貴重な経験です」 -バレラについてはどういうボクサーだと思っていますか 「巧くて強い。一見普通のオーソドックスタイプのボクサーなんですけど、メキシカン特有のリズムとコンビネーションがありますよね」 -さてどうやって倒しましょうか? 「カウンターの左フックで……、ってそんな倒そうとか思ってないですよ! 実力では絶対勝てません(キッパリ)」 -でもキャンプには小堀選手の言う通りボクシング関係者も多いだろうし、少なくとも日本チャンプなわけだし、自分をアピールするチャンスでもあるんじゃないですか。どういう姿勢でスパーに挑もうと思ってますか 「絶対かなわないのは分かってますけど、それはもうぶっ飛ばしてバンバン行きますよ。僕はどう考えてもこの状況ではチャレンジャーなんで。ただいま世界ランキングで11位まで来ていて、世界戦だってできないわけじゃないって考えると、もし良いスパーしたらラスベガスに呼んでもらえたりもするのかなあ、なんて妄想はします(笑)。まあ顔と名前だけでも覚えてもらえるように少しくらいは見せ場を作れるように頑張ってみます。日本人も僕だけみたいなんで」 -あれ、だいぶ語り口も変わってきましたね。以前は地味なコメントしか言わなかったのに。少し欲が出てきたんじゃないですか 「それは確かに……。バレロとのスパーリングをやったことも大きいかな。やっぱり強い奴とやると刺激になるし楽しいんですよね。もしあんな化け物みたいなボクサーと同じレベルで対等に渡り合えるようになったら、って考えるとすごく興奮します。でも逆に世界の実力を分かっちゃうと軽々しく世界とかは恥ずかしくて言えないんですよ。本当にすごい世界なんで。やるなら覚悟を決めてやらないと」 -確かに仰る通りですね。でもサボリ癖が有名な小堀選手ですが、この数年はボクシング漬けになってもいいんじゃないでしょうか 「そうですね。実際練習をサボることもなくなったんですよ(苦笑)。こういう海外修行のような機会も与えられてるわけですし、だいぶ考え方も変わってきて、いまはボクシングだけに集中しようと思ってます」 -素晴らしいことだと思います。まずはバレラとのキャンプですね。 「はい。壊されないようにしっかり体を作って行きます」 -帰国はいつ頃ですか 「一応3月17日のラスベガスでやるバレラとマルケスのタイトルマッチを見てから帰る予定です」 -田中(栄民)トレーナー、坂本(博之)さんも同行されると聞いていますが 「心強いです。でも先に帰っちゃうと思うんですよね。だから向こうではほとんど僕ひとりです」 -寂しくはないですか 「ひとりは全く問題ないんです。僕は部屋でボーっとしてるのが大好きなんで、むしろひとりでいられるなら全然いいんですけど、なんか仲良くなっちゃって団体行動とかになると苦手ですね。ああ心配になってきたな…」 -相変わらず変わってますね。 「すいません…」 -帰国したらまた是非お話を聞かせてもらいますので、土産話を楽しみにしています 「分かりました。何か話になるような経験をしてきます。期待してて下さい!」 -今日はありがとうございました


■小堀佑介プロフィール
http://www.kadoebi.com/boxing/players/index.cgi?n=338

posted by 角海老広報室 |18:06 | 対談・インタヴュー | コメント(0) | トラックバック(0)
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