2009年12月30日

12/19 日本ライト級タイトルマッチ 加藤、初挑戦に失敗 勝敗を分けた3Rのダウン

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 チャンピオン不在の角海老宝石ジムとしては今年最後のタイトルマッチとあって、ベルト獲得が期待されたライト級1位・加藤善孝の日本タイトル初挑戦だったが、3Rにチャンピオン・近藤明広(日東)の左フックでダウンを取られ、逆転を狙ったものの最後まで近藤を捕らえきれず、2-1の判定負けでタイトル奪取に失敗した。  序盤1、2Rは鋭いジャブを突破口に積極的に攻勢を仕掛け、上々の立ち上がりを見せた加藤。パンチのキレもあり、コンディションの良さがうかがえる。近藤を押し込んだ初回終了時には大きく手を上げてアピール、場内にも新チャンピオン誕生への期待が高まる。  しかし3R中盤。加藤が体勢を入れ替えた刹那、近藤が振り向きざまに左フックを打ち抜くと、加藤はバランスを崩してマットに尻をついてしまう。振り返ってみればこのダウンが試合の流れを、そして勝敗を分けたのかもしれない。  ダウンを取られた加藤はダメージの影響を残し、残りのラウンドでの防戦を強いられた。ここでチャンピオンは試合の流れを一気につかんだ。  その後のラウンドの攻防は、近藤が左に回りながら機動力をうまく使ってロングレンジを保ち、出入りとカウンター狙いの戦法を取る。それに対して追う加藤という構図が最後まで続き、結果的に近藤は逃げ切り、加藤は捕らえることができなかった。  判定は96-94、96-93で近藤、95-94で1人が加藤に入れた。試合は2-1の僅差判定でチャンピオンの初防衛となったが、加藤の追い足があと少しだったのは確かだ。  しかしこの小さな差が勝敗を分け、このわずかの差が3ラウンドのダウンによって生まれた気がする。それはポイントだけでなく、近藤の心に余裕を生み、「逆転」という視点で試合を戦わなくてはいけない加藤の気持ちに、焦りや気負いといったものを生んだのではないか。  チャンピオン近藤の実力に関しては、正直なところ日本チャンピオンという地位に見合ったものかと言うと、まだまだだろう。それは判定で加藤に入れたジャッジが1人いたという事実からも見て分かる。そして付け加えておくと、この試合が日本タイトルマッチというビッグマッチにふさわしいエンターテインメントたりえたのか、いわゆる「面白い試合」だったのかというと、ランカークラスのそれに近いものだったように思う。  さて、近藤のベルトが安定したものかというとまだ危うい。その意味で、チャンピオン陣営にとっては、鬼門といわれる初防衛戦をきっと最高のシナリオで終始戦えたはずだ。早い段階でダウンが取れ、その後の試合を優位に戦えたこと。トップランカー相手にはこれしかない勝ち方だったのではないか。  加藤にはまだまだ伸びしろがあるだろう。だが、この小さな差を埋めるためには、ボクシング技術はもちろんのこと、劣勢から逆転できるぐらいの精神的な強さとたくましさが欲しい。日々の練習、または生活の面でも自分を厳しく追い込み、一回り大きくなった加藤の再起に期待したい


posted by 野口 弘宜 |14:05 | 試合レポート | トラックバック(0)
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