2008年11月01日
WBA世界フェザー級タイトルマッチ12回戦
挑戦者榎洋之(角海老宝石)×王者クリス・ジョン(インドネシア)WBA世界フェザー級4位の榎洋之(角海老宝石)が10月24日、同級王者・クリス・ジョン(インドネシア)とのWBA世界フェザー級タイトルマッチに初挑戦。ここ数年、世界戦を切望してきた榎にとっては念願の舞台にようやく上がることができたわけだが、10度目の防衛戦となった王者ジョンの牙城を崩すことはできず、結果は12ラウンドをフルで戦った末の3-0判定負けだった。 初の世界挑戦で戴冠はならず初めての黒星を喫した榎だが、それでも序盤は持ち前のプレッシャーをかけて、2ラウンドには強烈な左フックでジョンの膝を落とさせた。そして中盤以降は左目がほぼ完全に閉じるほど腫れ上がりながらも、果敢に距離を詰めて接近戦を挑み、試合前から何度も口にしていた「とにかく自分から攻めること」というチャレンジャースピリットを見事体現してみせた。世界チャンピオンになることを夢に歩んできた15年間の現役生活の集大成とし、この一戦に懸けてきた榎の並々ならぬ思いと意地、プライドがしっかり伝わる試合内容だったことは間違いない。 しかし、王者ジョンはすべてにおいて強かった。上下左右を使い分ける多彩なパンチと4発まで続くコンビネーション、そしてスピード、フットワークも兼ね備えたパーフェクトに近いコンプリートファイターであることを試合を通して強烈に印象づけた。 また序盤から積極的に前に出てきた榎に対しても足を使ってかわすことなく、榎の気持ちをしっかりと受け止め、積極的に足を止めて打ち合いに応じたのには世界チャンピオンの心意気さえ感じた。中盤以降は時折足を使いながらも中間距離から的確にパンチをヒットさせ、ひとたび接近戦となれば回転とスピードを生かした連打を繰り出して、榎に対して総合力の差を見せつけた。 冷静に振り返ってみればジョンの横綱相撲とも言えたかもしれないが、試合後にチャンピオンが「過去戦った日本人選手の誰よりも榎は強く、厳しい戦いだった」と顔を腫らしながら挑戦者を称えたように、榎のボクシングは確実に世界戦のリングに自らの爪痕を残した。 榎は今後の進退についての明言は避けたが、今回の試合内容を見れば、たとえ榎が現役続行の判断を下したとしても誰も文句は言わないはず。榎の再起に心から期待したい。榎洋之の控え室でのコメント 「負けた自分がこういうことを言うのもなんですけど、あれだけパンチを貰ったのも初めてだし、とにかく面白かった。ジョンはもっと足を使ってくると思ったんで、自分の作戦としては距離を詰めて接近戦を挑むことでしたが、チャンピオンは足も使って接近戦も出来て、右も左も巧くて本当に強かった。(世界戦は)自分の人生の宝物になる経験だったけど、やっぱり勝ちたかった……。今はまだこの先のことは考えられないけど、また日本チャンピオン、東洋チャンピオンを目指して頑張ることができるかもしれない。これからゆっくり考えます」
■榎洋之インタビュー
http://boxing.kadoebi.info/boxing/players/index.cgi?n=335
posted by 角海老広報室 |15:52 |
試合レポート |
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