2007年11月17日
ある男の子との出会い
先日埼玉の養護施設で行った「SRS(スカイハイリングス)」の活動で知り合ったある中学生の男の子とのことがなかなか頭から離れない。 その日のSRSもいつものように準備体操から始めシャドーをやって最後のミット打ちに。その時にやけに真剣な表情でこちらの様子を眺めている子がいてずっと気になっていたんだけど、いざミットを打ち始めると次第にテンションが上がってきて、その子が突然激しくはしゃぎ始めた。寝転がったりしながら全身を使って楽しさを表現してるかのようだった。だから俺も「すごいぞー」、「いいぞー」と声をかけながら2人でセッションした。 施設の先生からは「あの子はずっと心を閉ざしていて、あんなにはしゃいでる姿は初めて見ました」と言われ、俺自身もすごく嬉しかった。自分のやっていることが間違っていないとも確信できた。 ただ、セッションが終わりその子のグローブを外してあげようとした時に、どうしてその子が心を閉ざしているのか、少なからずその理由を知ることになった。その子の手にはタバコを押しつけられたような火傷の痕がいくつもあったから。 本当にせつなくてせつなくて、俺はどうしようもない気持ちでその子のグローブを外してあげた。その子は自分の中にため込んだ何かを発散するようにミットを激しく拳で叩いていた。日常生活では解消できない感情や思いをミットに向かって吐き出していたのかもしれない。 以前にも話したことだけど、児童養護施設の子どもたちの6割は肉親からの虐待が原因で親元から離れ、施設での暮らしを余儀なくされている。この世に生を受け、本来は誰よりも無条件で愛してくれるはずの、どんなことがあっても絶対に裏切らないはずの自分の親から虐待を受けることが子どもにとってどれほど辛いことか。その子の火傷の痕は消えるかもしれないが、その子の心に刻み込まれた痛みはきっと一生消えないだろう。 SRSのセッションの中では少なくともその子は笑顔を取り戻してくれた。 俺はそのことが素直に嬉しい。自分のことを褒めてくれる、愛してくれる優しい大人たちもいるということが少しは伝わったかもしれない。 俺自身も幼い頃に似たような体験をし、大人に対して不信感を持ち、ずっと心を閉ざしていた。でもボクシングと出会ったことで俺は愛情を知り、そして救われた。俺を救ってくれたボクシングを通して俺も子どもたちに愛情を教えてあげたい。 全国にはまだまだ心を閉ざした子どもたちがたくさんいる。みんな待っていてくれよ。俺は絶対お前たちを裏切らないから。
■坂本博之プロフィールhttp://www.kadoebi.com/boxing/players/index.cgi?n=339 ■坂本博之「こころの青空基金HP」 http://www.kadoebi.com/aozora/
posted by 坂本博之 |14:26 |
坂本博之「熱導・新世界」 |
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2007-11-18 15:31 | 続きを読む
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ある男の子との出会い
昨日は仕事で行けなかったけど、坂本さんの試合からずっと勇気をもらってました。私同様のファンたちと、そして坂本さんと一緒にテンカウント聞きたかった…せめてその場所に居たかったな。でも坂本さんの姿は網膜に心に焼きついてるからいいか。施設での活動、頑張ってらっしゃるんですね?ひとりでも多くの子供が、坂本さんの凛とした姿勢から『人生の扉は自分からノックするんだ』と感じて行動し始めて欲しいと切に願う。
posted by モルワイデ図法 | 2007-11-18 14:56




