2007年10月23日

9/16新宿フェイス「ルーキーズマッチKIGENカップ決勝」

☆第7試合 フェザー級4回戦
×ディエゴ瀬良垣(角海老宝石) [判定4R 2-1] 本間 幸樹(つるおか藤)

今やトレードマークとなりつつ麦わら帽子を被って入場したディエゴは開始早々、サウスポーの本間が放った左ストレートを直撃され、いきなりグラつかされる。この不穏な立ち上がりに「中間距離は危険!」と察したのであろう。ディエゴは、本間の間合いを潰そうとロープに詰め、徹底して密着。相手のアゴ下に頭を持っていき、潜るような姿勢から左右ショートフックをボディに集めていく。パワーに劣るディエゴは回転力を活かしていこうという算段だが、本間も数で対抗。試合は初っ端から火花弾け飛ぶ、熾烈な打撃戦に突入した。

2R、右から左フックのコンビに、右フックを快打したディエゴはこの回も精力的に手数を出していく。しかし本間も負けじとパンチを小刻みに返す。後半に入ると、ノーガードの攻防を展開。際どいタイミングでパンチの交錯するスリリングなやり取りを、観客は固唾を飲みながら凝視する。  

3Rもパンチの応酬は続く。ディエゴが左フックをカウンターして先制すれば、中盤には本間が左フックと左アッパーでディエゴのヒザを揺すり、後半にはディエゴが右フックをお返しすると、今度は本間が左ストレートでディエゴの動きを止める。まさにシーソーゲームとなった。

汗のしぶきが飛び散る白熱の打ち合いは、4Rもゴングと同時に始まった。必死の形相で左右フックのラリーを繰り広げる両者。本間を一瞬棒立ちにしたディエゴだが、強烈な右フックの逆襲を受け、合間にボディアッパーを突き上げられる。こうして甲乙付け難い、死力を尽した賞味12分間の激闘は、場内が興奮の坩堝と化したところで幕を閉じた。

採点はジャッジ三者ともに39-38。その中で過半数の支持を受けたのは本間だった。勝敗を分けたポイントは体格差。フレームの違いから、ディエゴはショートレンジでの戦いを選択したが、体力で劣るため、フィジカルコンタクトの時間が増えれば、消耗を余儀なくされてしまう。そしてパワー差によって、ディエゴのコンビネーションが、本間の1発に相殺された印象をジャッジに与えた面もあった。でもこの一戦に敗因は存在しないと思う。ディエゴの戦法を真正面から受け止め、手数でも互角に渡り合った本間の勝因を強調すべき試合だった。

「年間最高4回戦」候補と評したくなるほどの壮絶な打撃戦を制した本間は、見事に同大会のMVPを獲得。紙一重で涙を飲んだディエゴも健闘が評価され、特別賞が授与された。

☆第9試合 フライ級4回戦
青野 弘志(角海老宝石) [判定4R 3-0] 田中 隆三郎(帝拳)×

小気味の良い攻撃を繰り出して、暖気運転を終えた青野のピッチが上がったのは2R。右フック、左ストレート、アッパーを決めて、流れに乗った青野は、以降もコンビネーションをスムーズに出し続けて、田中を守勢に追いやる。ボディを狙った田中が接近してくれば、上下へのアッパーで迎撃。そこにフックも交える青野の攻撃は、バリエーションが富んでいる印象だ。

3Rも青野は力みの抜けたパンチを間断なくリズミカルに繰り出し、ヒットを次々に生み出して行く。特に左のボディアッパーが面白いように決まり、試合はワンサイドの様相を呈してきた。

4R、青野が降らせるパンチの嵐に、グロッキー状態に陥った田中。しかし、ここでKOに対する色気が出すぎたか、青野はややヘッドハンターと化す傾向が強まり、ダウンシーンまでは演出できなかった。

集計されたジャッジペーパーは40-37、40-36×2の3-0。初代ルーキーズマッチ覇者に輝き、試合後の表彰式でトロフィーと目録を受け取った青野は来年の新人王戦にエントリーする予定だが、フライ級では体格面で多少見劣りする部分もあるだけに、階級をL・フライ級に下げた方が、秘めたるポテンシャルを開花できる可能性がより膨れ上がるのではないかと感じる。

posted by kadoebi1 |15:48 | 試合レポート | コメント(0) | トラックバック(0)
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