2006年02月25日

渡邉一久[角海老宝石]***阿部元一[ヨネクラ]2006/01/21

イーグル京和の世界初防衛戦を皮切りに、小堀佑介の日本タイトル戦、坂本博之の復帰第2戦と、今年に入ってから立て続けにビッグマッチが続き、しかも、その全てをKO勝利で飾り、2006年最高のスタートを切った角海老宝石ボクシングジム。そして、これに続く形で行なわれたのが、1月21日の榎洋之の東洋太平洋タイトル戦と東洋太平洋タイトル戦と、榎が返上したベルトの後継者の座に挑戦する渡邊一久の日本タイトル戦。このまま勢いに乗ってダブルタイトルを獲得し、ジムの地力を見せつける意味でも破竹の年始5連勝としたいところ。


プロデビューから3年2カ月、昨年4月に日本フェザー級2位の竜宮城(沖縄WR)を破り一気にランカー入りした角海老宝石期待のホープ、渡邉一久が22歳にして初の日本タイトルマッチに登りつめた。

先週は田中栄民トレーナーの下、共に厳しい練習を積んできた小堀佑介が真鍋圭太(石川)を見事KOで破り、先輩の本望信人の後を継いで日本スーパーフェザー級王者になったばかり。渡邉にとっても状況は同じ、小堀が勝ったのなら尚更負けるわけにはいかない。試合前には「負けたら辞める」と表明、ボクサー生命を賭けキャリアの集大成を見せる覚悟でこの大舞台に挑む。
対戦相手も申し分ない。阿部はこの階級1位、3度目のタイトル挑戦ということもあってベルトは喉から手が出るほど欲しくてたまらない。もちろん経験では渡邉より上、過去に本望を破ったこともあり、堅いガードから繰り出される驚異的な手数が特徴的な31歳のベテランファイターだ。

試合当日、東京には8年ぶりの大雪が降ったのにもかかわらずホールは満員。赤青それぞれのコーナーに陣取った双方の応援団のコール合戦が起きるなど、場内は外の寒さとは対照的に熱気が立ちこめる。渡邉陣営は地元・山梨から総勢400人がバス5台に分乗して応援にかけつけたという。

先に入場したのは黒いコスチュームを身にまとった青コーナー阿部。スターウォーズのテーマに乗り、リング下で雄叫びを上げて気合いを入れる。続いて渡邉は長渕剛の「とんぼ」のイントロから一転、最新のレゲエチューンをバックに入場、大きく深呼吸を2度、気持ちを落ち着かせてリングインする。黒とピンクのトランクス、シューズはこの日のために新調、今回の一戦に懸ける意気込みがうかがえる。

ゴングが鳴って1R序盤、阿部はガードを上げた低い姿勢の変則スタイル、積極的に前に出てプレッシャーをかけていく。それを渡邊が足を使っていなしながら、時折打ち合うという流れが続くが、なかなかリズムが合ってくれない。ところが、このラウンドが始まって1分、阿部が左のジャブを出してきたところを懐に入った渡邉が強烈な右アッパー。これが見事に阿部の顎を捉え、いきなりダウンを奪う。あまりの急展開に場内も一瞬騒然とするが、赤コーナーの客席は一気にヒートアップ、大歓声が起きる。

渡邉一久
阿部もすぐに立ち上がって試合再開、しかし足元がおぼつかない。渡邉は相手の出方を見た後、一気に勝負をかけてロープに詰めて猛ラッシュ、阿部はたまらず2度目のダウン。その後も渡邉は20秒間にわたって阿部に左右の連打を叩き込み、ついに1分59秒に3度目のダウンを奪って勝利が確定。その瞬間、それまでの重圧から一気に解放された渡邉は飛び上がって喜び、恩師・田中トレーナーに飛びついた。リングにひざまずいて泣き崩れる新王者の元には、先日の試合を勝利で飾ったジムメイトのイーグル、小堀、坂本が駆け寄り、速攻の1RKO勝利による王座奪取を称える。 人生で初めて手にしたベルトを腰に巻き、渡邉は「信じられないっすね。榎さんが巻いていたベルトだったから、他の人には渡したくなかった。僕がいなければ榎さんも手放さなかったはず。ベルト、超重いっす。ジムや応援の方たち、本当に有り難うございました。とにかく嬉しいです!」と破顔一笑、喜びをアピールした。 控え室で渡邉は試合を振り返り、「相手のジャブに対してアッパーを合わせるっていうのは、今日『よし、これで行くぞ』って田中先生から言われたことです。アッパーはそれまでも練習してきたけど、小堀選手の試合も田中先生の閃きがあったって聞いてたんで、言われた通りに試合でやったらドンピシャでした」と作戦通りだったことを明らかにした。 今後については、「相手は誰でもいいんですけど、やっぱり粟生君とやりたいですね。テクニックもあるし、強い。知名度も含め、タイトルマッチ以上の価値があると思うんで、挑戦者の気持ちでやりたい。(粟生選手との試合は)目標ですね」と話し、防衛戦の相手には史上初の高校6冠を果たした粟生隆寛(帝拳)を指名する一幕もあった。 渡邉は試合後も、「僕の宝物です」と言う応援に訪れた大勢の仲間たちと記念撮影や談笑をしてこの日の勝利の喜びを分かち合っていた。


■渡邉一久プロフィール
http://www.kadoebi.com/boxing/players/index.cgi?n=337

posted by 角海老広報室 |18:29 | 試合レポート | コメント(0) | トラックバック(0)
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