2008年05月08日
チャンピオンカーニバルも終わって、4月度のランキングも発表された。で、今年もやる、有力ジムランキング。
ポイントの決め方については色々あるんだけど、つまり、OPBFチャンプのポイントと世界ランク上位のポイントとの差があり過ぎるんじゃないかとか、日本チャンピオンとOPBFチャンピオンの価値の差とか、とにかくOPBFの扱いに悩む。でも、基準を変えると今までのが無意味になってしまうので、このまま行くことにした。正しいかは分からないけど、とにかく日本チャンプを抱えるジムは20位くらいにまで入る設定にしてある。
【ポイント計算の根拠】
・世界チャンピオン………150P
・OPBFチャンピオン………100
・日本チャンピオン…………50
・世界ランカー………………20
・日本ランカー………………10
・A級ボクサー保有数…………1
で、今年の一番の注目点と言えば、やっぱり“帝拳”の驚異的な大躍進だな。去年は、398ポイントだったのが、何と世界チャンピオン1名、OPBFチャンピオン2名、日本チャンピオン2名、世界ランカー6名、日本ランカー9名の680ポイントだと。何だこりゃあ!という感じ。いよいよチャンピオン養成ジムとしての色合いが濃くなってきて、今後もアマチュアの有力選手を積極的に吸い上げる傾向が強くなりそうだな。
引かれ者の小唄になってしまうかも知れないが、こういった“帝拳”の方向性の中からは今後『下田昭文さん』のようなパターンは生まれにくくなると思っている。今年“帝拳”が新人王トーナメントにエントリーさせたボクサーはたった4名。所帯からすると、著しく少ない数字と言える。海のものとも山のものとも分からない新人が、チャンピオンに育っていく過程を見つめるのは結構楽しいんだけどね。
ちなみに……。
【’08新人王トーナメント出場者数】
・ワタナベ………………14名
・角海老…………………11名
・セレス・三谷大和…… 8名
・金子・横浜さくら… …7名
・ワールドスポーツ…… 6名
・大橋・新日本木村・FI・三迫・八王子中屋…5名
それから……。
自分は、どれだけのA級ボクサーを抱えているかというのも、そのジムの実力を判断する大きな基準の一つだと考えている。
【A級ボクサー保有数】
・角海老…………………25名
・ワタナベ………………22名
・帝拳・グリーンツダ…20名
20名以上は上記の4ジム。これに続くのは、協栄19名、ヨネクラ17名、横浜光の14名。去年は10名以上保有していたのが9ジムあったのが今年は7ジムに減ってる。また、その合計137名というのも15名減少している。全体の中での占有率は約30%で変わりないようだが、これはつまりA級ボクサーの総数が減っている、もっと言えばプロボクサー全体の数が減ってきている傾向を反映しているものと思われる。それから、10名以上のA級ボクサーがいる関東圏以外のジムは1つだけしかない。
では……ベスト30
【‘08ジムランキング】*カッコ内は昨年の順位、その次はA級ボクサーの数、次は年間試合数と勝率
1位……帝拳 680p( 2) 20名 87試合 78.0%
2位……ワタナベ 422 ( 8) 22 155 54.9
3位……横浜光 344 ( 3) 14 85 65.4
4位……角海老 265 ( 1) 25 163 58.2
5位……協栄 259 ( 5) 19 99 71.0
6位……宮田 186 (22) 6 50 64.6
7位……真正 172 (―) 2 2 100.0
8位……ヨネクラ 167 ( 4) 17 78 52.6
9位……カシミ 140 (10) 4 17 75.0
10位……畑中 134 (12) 4 25 69.6
11位……白井具志堅 119 (13) 9 38 62.2
12位……新日本木村 112 (30) 2 54 60.0
13位……青木 101 (―) 1 20 90.0
14位……金沢 86 (19) 6 43 48.7
15位……ヤマグチ土浦 82 (20) 2 11 90.9
16位……グリーンツダ 80 ( 7) 20 82 34.7
17位……姫路木下 75 (17) 5 23 57.1
18位……大一スペースK 71 (―) 1 21 69.6
19位……大阪帝拳 69 (15) 9 54 50.9
20位……六島 65 (30) 5 35 68.8
21位……金子 55 (11) 5 46 64.1
22位……トクホン真闘 53 (―) 3 16 46.7
23位……草加有沢 48 (24) 8 37 48.6
24位……三迫 45 ( 9) 5 28 64.0
24位……F赤羽 45 (―) 5 38 40.5
26位……大橋 38 (14) 8 39 64.1
27位……花形 37 (25) 7 45 35.9
28位……筑豊 35 (29) 5 12 60.0
28位……ドリーム 35 (―) 5 33 61.3
30位……松田 34 (27) 4 50 70.2
30位……千里馬神戸 34 ( 6) 4 39 45.7
自分だけの基準なんだけど、前褐したように、A級ボクサーを10名以上保有しているのが一流ジムの証だと思っている。そして、そのうち合計ポイントが200以上のジムが超一流ジムと設定している。“帝拳”の突出は特記ものなのは間違いないが、更に新人王トーナメントへの出場者数や年間試合数等々を勘案すると現在のところでは“ワタナベジム”と“角海老宝石ジム”の二つがとてもバランスが取れているんじゃないかと思っているんだけど……。
上記30ジムの平均の年間勝率は、64.1%になるけど、通常60~70%くらいが妥当な数字なのではないかと思っている。“ワタナベ”と“角海老”はその数字を下回っているが、年間試合数が図抜けて多いので仕方のないことか。“帝拳”が少し高いのと、“グリーンツダ”と“花形”がちょっと低いのは、ジムの基本方針とマッチメイクに対する考え方の結果ではないかな。
一流ジム7ヶ所のうち首都圏以外は1ヶ所のみ。超一流ジム5ヶ所は全て首都圏。ただランキング30位の中には12ヶ所の関東圏以外のジムが入っている。このへんが伸びてくると乱世になって面白くなる。
それから凄いと思うのは“ヤマグチ土浦ジム”。このジムには全部で4名のボクサーしかおらず、その内2名のA級ボクサーが日本チャンピオンと日本ランク2位だっていうんだからね。ある意味では日本の最優秀ジムだな。それと“ドリームジム”は今後飛躍してくる第一候補だと思うな。
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13:25
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2008年04月30日
1月5日から4ヶ月にわたった今年のチャンピオンカーニバルも、4月20日のウェルター級の一戦で幕。例年通り、年明けの最初は角海老ジムの興行で、1月はこれを含め2試合、2月は4試合、3月が1試合で4月が6試合の計13試合が終わった。去年の12月に全階級の組み合わせが発表された時点でそれぞれの勝負の行方を予想していたんだけど、その結果は以下のとおり。(敬称略)
MM………黒木―三澤(黒木の判定勝ち)→○
LF………嘉陽―国重(嘉陽の判定勝ち)→○
F…………吉田―清水(清水の判定勝ち)→○
SF………河野―相澤(河野の判定勝ち)→○
B…………三谷―大場(大場の判定勝ち)→○
SB………下田―山中(下田の判定勝ち)→○
Fe ………粟生―榎 (榎の判定勝ち) →引き分け
SFe……… 小堀―松崎(小堀のKO勝ち) →小堀の判定勝ち
L…………中森―石井(中森のKO勝ち) →石井のKO勝ち
SL………木村―松本(木村のKO勝ち) →○
W…………湯場―沼田(湯場のKO勝ち) →沼田のKO勝ち
SW………石田―川崎(石田のKO勝ち) →○
M…………江口―鈴木(江口の判定勝ち)→○
自分にとっての番狂わせは、ライト級とウェルター級の試合だった。最近の『中森さん』の勢いは半端じゃなかったからね。世界戦の予定もないのに『長嶋健吾さん』がタイトルを返上してしまった具体的な理由は知らないけど、『中森さん』との戦いを回避したのか、ケガなのか?
ホールには来てたけどね。
その『中森さん』は序盤若干優位に試合を進めていたにもかかわらず、「行ける!」と思った瞬間の判断が彼を炎の人に変えてしまって、攻撃一辺倒になった途端をやられたのは、去年暮れ『湯場さん』と戦った時の『あきべえさん』の場合と同じだと思う。その『あきべえさん』は、4ヵ月後の4月21日『上石剛さん』との復帰戦でも全く同じ轍を踏んでしまってとても残念だけど、二人ともリング上でもう少しクールに戦えば随分違ってくると思うな。
余談。『あきべえさん』が1RKOされた翌日スーパーウェルターのOPBFタイトル戦があったんだけど、『日高和彦さん』をあと一歩のところで仕留め逃した『柴田明雄さん』も『日高さん』をグラッとさせた後の詰めで舞い上がってしまい、赤コーナーに押し込んでからの15~16発の連打のうち13~14発が空振りかスカみたいなパンチだったもんなあ。
『沼田康司さん』には6回戦の頃から注目していたもんで、そりゃあ勝って欲しいとは思っていたけど、『湯場さん』のキャリアの前では今回はチョット難しいだろうなと予想していたから、正直タマゲタ。翌日ネットで映像を見たんだけど『沼田さん』は序盤いつもの試合運びとは違って、足を十分に使い、ゴツイけど柔軟性のある上体を揺すりながら出入りを繰り返し、距離を計りながら『湯場さん』の動きを見極めていた。
あんな事もできるんだあ。
このまま暫く行くのかなあと思っていたら、3Rの後半から突然にプレスをかけ始め、いつもの『沼田さん』が登場してきた。反対に『湯場さん』のパンチには日頃のキレがないように見えた4R、『沼田さん』は『湯場さん』の若干不用意な左をかわしざま「ゴツ!」と右フックを顎付近に叩き込んで、ダウンを奪った。勝負は既にここで終わっていた。カウントエイトくらいで立ち上がった『湯場さん』には『あきべえさん』に倒された時以上の甚大なダメージが残っているのは明らかだった。『沼田さん』は冷静な連打でコーナー近くで『湯場さん』にとどめを刺した。
初めのダウンを奪った時、『沼田さん』はレフェリーに指図されることもなく、自らゆっくりとニュートラルコーナーに歩いて行ったし、再開された時も、いきり立ってがむしゃらに倒しに行くということもなく、『湯場さん』のダメージを推し量るようにしてから、クールな攻撃に入っていった。こんなファイターはそういないと思う。
C・C出場者の中では最多KO数を誇る3階級制覇のチャンプを撃破したんだから、当然MVPだと思っていたら何と『木村登男さん』だと。『松本憲亮さん』との試合でも『木村さん』の試合運びは惚れ惚れするような職人仕事のようだったけど、彼はちょっと前に防衛記録の件で100万円も貰ったことだし、そもそも今回のC・Cではランク8位が相手だったことから考えても、『沼田さん』の衝撃度の方が圧倒的だと思うんだけどなあ。納得いかないなあ。選考委員の人たちは本当にこの試合を見たのかな。2歩も3歩も譲らせて、4月のMVPにするから、ここでは殊勲賞で我慢我慢ということなの?
『沼田さん』はタイトル戦の翌々日には後楽園ホールにやって来て、『日高さん』の控え室に挨拶に行ってたけど、殴られた跡など全く無く、いつもの普通の顔をしていた。今のところ日本で一番名前が売れていないチャンピオンなもんで、ファンから囲まれたり握手を求められるということもなく、観客に紛れて普通に試合を観戦していた。
今回のC・Cの中で注目度が一番大きかったのは、言うまでもなく『榎さん』と『粟生さん』の一戦だったけど、引き分けという裁定は妥当だと思っている。自分がそれぞれの陣営の人間と想定して2回ビデオを見返したんだけど、違った結果になったからね。それにしても、まあ図ったようなドロー劇だったなと感心している。あの試合、よりリスクのあった、つまり負けた時のダメージが大きかったのは、間違いなく『榎さん』の方で、一挙に引退まで追い込まれる可能性だってあると思っていた。ならば、むやみに『粟生さん』を追い過ぎてスタミナを消耗させるのは得策ではないし、するどい左カウンターを喰らう危険を冒してまで右フックにこだわらなくてもいいのではないかと思っていた。だから、あの戦法で大正解!その点からすると、余裕のあったのは『粟生さん』の方で、もし負けても日本チャンピオンに再トライする機会はすぐに訪れるはずだから、本当はもっと攻めていくのではないかと思っていた。そこら辺りが打撃戦のきっかけだろうと思っていたんだけど……。
以前ある人から聞いた話なんだけど、江戸時代、本当の果し合いを見た人の話。映画のように向かい合うなりいきなりガアーッとは斬り合えず、物凄く長い時間対峙していたんだと。西部劇のガンマンの決闘の場合だと、とにかく早撃ちが勝負の分かれ目というのは理解しやすい話だけど、刃物の斬り合いとなると、なかなか最初の一太刀が振り出しにくいというのも何となく想像できる。二人の試合には、そんな抜き身による勝負みたいなところがあって、研ぎ澄まされた殺気が凄くて自分はとても面白かった。
技能賞は『下田昭文さん』ということだが、個人的には徐々に相手にやる気をなくさせる抱きつきバッティング戦法を強い意志で耐え抜き、常に的確にパンチをヒットさせ続けた『清水智信さん』にこそ相応しいと思う。予想通り今回のC・Cの中で一番見所の乏しい盛り上がらない試合だったけど、これからはフライ級のタイトル戦も面白くなるに違いない。
それから、派手なダウンシーンこそなかったが、SF級の『河野さん』と『相澤さん』のパンチの交換はホント見ごたえあったなあ。
『川崎さん』は、まだ燃え尽きていないんだ、いいなあ。
1月5日『小堀さん』は、眠むそうだった。彼は、4回戦の頃から「2連敗はカッコ悪いからなあ」という理由で練習に励むようなところがあって、つまり、何かモチベーションがはっきりしていないと頑張れないタイプなんだな。その点『真鍋圭太さん』とのタイトル戦は凄かったからね。その『小堀さん』が世界戦だってことで、最近はエラク気合が入っているらしい。『ホルへ・リナレス』とのガチのスパーリングは記者たちがタマゲルほどだったとか。以前ビデオで『エドウィン・バレロ』とのスパーを見たけど、『小堀さん』は相手が誰であろうとビビるというようなことがまるで無いボクサーで、初めの日に『バレロ』に結構やられたのに、「今度はボコボコにしてやります」って言ってたので、「どうだった?」と聞いたら「この間よりもっとボコボコにやられました」って普通に言ってたとのこと。彼に勝たせる、つまり彼を必死に頑張らせるには、負けたらインタビュー有り、勝ったら無しという条件にしたらいいんじゃないかと思うんだけど……。
『小堀さん』も『沼田さん』も体内に溶鉱炉を備えたクールなファイターだけど、あんまり人にいじられる事は好きではないところも良く似ていているので、遠くから見ていてあげるともっと伸びると思うな。
残念だったのは『大場さん』と『三谷さん』、『黒木さん』と『三澤さん』の試合に立ち会えなかったこと。
東京以外で行われた試合は、B級とW級、M級の3試合。12人のチャンピオンのうち
(SFe級は空位)10人までが首都圏ジムのボクサーということになった。
posted by 村木田一歩 |
17:07
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2008年04月24日
ボクシングにおける“とめどき”とは、試合中のレフェリーストップとセコンドからのタオル投入のタイミングということになる。
このうちタオル投入の場合は、観客を含めてほとんどの人たちの納得が得られるが、
レフェリーストップのケースだと、止められた側のボクサーやセコンドから大きな不満が生ずる場合が度々ある。
だけど、試合の最中ボクサー自身は勿論、セコンドを含めた周囲の全てが、アドレナ
リン大噴出で言わば舞い上がった状況になってしまうことが多いし、どうしても身贔屓な判断をしがちになるものだし、そもそもボクサーの健康に配慮すれば、早目早目の“とめどき”こそが望まれる。
次に、“やめどき”のこと。で、以下の『止め時』は“やめどき”と読む。
ボクサーがリングを去る理由には、実に様々なものがある。
周囲が最も分かりやすいのは、身体上・健康上の理由だ。外傷性のケガのみならず、視聴覚関係や脳のトラブルに直面してリタイヤすることもとても多い。それと年齢的なもの。全くの私見なのだが、それまで勢い一発でやって来たボクサーでさえも、32才頃になると過去を振り返り、将来を見据えて色々考える時期を迎えるのではないかと思っている。以前のビデオを見比べても動きの違いを知らされることにもなる。
その他の止める理由としては……。
・なかなか負け越しが解消できなくて
・戦績も芳しくなく、そんな折の微妙な判定に嫌気がさして
・自分に対するジムの期待が段々薄れてきているような気がして
・これ以上頑張っても上へ行ける気がしなくて
・自信が過信に過ぎなかったと気づいて
・一応タイトル戦まで行ったので
・家族の反対が強くなってきて
・子供もできたし、このままでは暮らしがきついので
・仕事と両立できなくなって
・他に自分らしさを発揮できる場所を求めて
・とにかく限界!
その一方で、なかなか“止めない”あるいは“止められない”ボクサーもたくさんい
る。
頂点を極めたわけでもなく、自分でも極められると思ってもいないのに、止めないボ
クサーがいる。
トレーナーや更には友人達さえも「そろそろ止め時じゃない?」なんて雰囲気なの
に、それでも止めない。
そういう彼にとっては、自慢できるものではない戦績さえもそれほど気にかかるもの
ではなく、とにかくボクシングが大好きで、あのカアーッと照らし出されたリングに上がるのがたまらないといった感じなのだ。
食べたいものも食べずに走って走って、トレーニングを重ね、5~10㎏も減量し
て、同じように苦しんだであろうそんな相手を殴り倒そうというのがボクシングだ。
嫌がっている所を攻め、出血した傷口に更にパンチをぶち込もうとするのがボクシン
グなのだ。
ボクサーの中には、サドとマゾが同居しているとしか言いようがない。
そして、減量やトレーニングに苦しんでいる自分を、ストイックでカッコいいと思え
るくらいでなければ続けられないスポーツだし、その思いに強く執着すればするほど、ボクシングから足を洗えなくなるのだと思う。
そう考えると、止めると言って一度ボクシングから遠のいたボクサーが再びジムを訪
れるのもよく分かる話しだし、ずっと以前に引退したのに、ついつい後楽園ホールに足が向いてしまうっていうのも共感できるのだ。
だって、一度引退式をやってもらったにもかかわらず、またリングに立ったボクサー
さえいるんだからね。
そんなボクサー達はみんな、「自分の努力が足りず、まだ限界に挑戦できていな
い。」と思っているし、「まだ燃え尽きていない。」と感じているのだ。そう、この
“燃え尽きていない”というのがキーワードなのだ。
燃え尽きたかどうかについての判断基準は、全てのボクサーの心の中に固有のレベルで存在するものなので、「これだけやったんだから。」とか
「ここまで来たんだから。」という周囲が抱いている常識的な判断や画一的な見解・
思惑などが通用するものではないのだ。だから、ボクサーは、それぞれが“燃え尽き
た”か未だ“燃え尽きていない”かについて一人でジックリ考えて、自分だけの『止
め時』を決めればいいのだ。
自分の部屋にはボクシングや音楽と映画に関したものが雑然と散らばっていて、大型
のアクオスもあるし、どこかに猫もまぎれていてとても居心地がいい。壁や天井にも
気に入ったボクシング関連のポスターがたくさん貼ってあるんだけど、このあいだボ
ヤーッと眺めていたら去年の5月の角海老ボクシングのものが目が止まった。そして
顔写真が出ている4人のボクサー全員がもういないことに気が付いた。『渡邊一久さ
ん』『木嶋安雄さん』『佐藤常二郎さん』『平野博規さん』。それぞれまるで性格の
違う思い出深いボクサーたちだった。4人には4通りの引退理由があったんだけど、
ボクサーの寿命は何て短いんだろうと感慨深いものがある。でも彼らはずーっとDVD
の中に生き続けている。そうやって頑張ってた姿を残しておけるのは羨ましいとも思
う。自分も頑張った時期はあるんだけど、それは自分の記憶の中だけにしかないから
……。
何十年も前の話だけど、日本タイトルに挑戦した試合で、チャンピオンをKOに下し、新王者になったその日に、ベルトを返上し引退届けを出したボクサーがいた。彼はそ
の夜「限界だ、もう十分地獄を見た。」と言って、青白く燃え尽きたのだ。
それから、あの『矢吹ジョー』は白く燃え尽きたし、『本望信人さん』は、去年まさに真っ赤になって燃え尽きた。
果たして君は、何色で燃え尽きるのか……。
♪右利き用のビッグヘッドのストラトキャスターを逆さまにして使ってたジミ・ヘン
ドリックスも異様にカッコ良かったなあ。
ただ、ギターにライターオイルぶっ掛けて火をつけたり、アンプをぶち壊すのは、
意味わかんなかったなあ。フーもやってたけど……。
posted by 村木田一歩 |
10:46
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