かぼすシュートの蹴球アラカルト

コンフェデレーションズ カップ決勝 ドイツ対チリを見て思う 

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来年のロシアW杯の前哨戦となる、大陸別のコンフェデ杯を見た。
印象に残る試合は、準決勝のポルトガル対チリ、メキシコ対ドイツ、そして決勝のドイツ対チリの試合だ。

日頃、生観戦で見慣れているJ2の試合と、いやがうえにも見比べてしまう。
なぜ、試合にこんなにも引きこまれてしまうのか?
観客は、なぜこんなにも熱狂するのか?
ひとつ、ひとつのプレイをどうしても、J2の試合と見比べてしまう。
GK含めてのDFラインでのボール回し、前へのつなぎのパス、サイドからのクロス、ゴール前での動き、味方選手との距離感、縦パスへの判断、1対1での勝負魂・・・・。
やっていることは、J2の試合と変わらない。ボールを止めて、蹴って、走って・・・。でも、なぜ、あれほどまでに心が引かれるのだろうか?
1番印象に残ったのは、1対1の勝負への果敢なプレイである。Jリーグでは・・・いやJ2では・・・いや、大分では、味方がマークされているとパスを出さずに、フリーな選手を探して、ボールが必然的に下がる傾向にある。
当然、1対1の局面は少なくなる。

チリのプレイを見ていると、味方がマークされている、いないに関係なく、ボールをドンドン前へ突っ込んでいく。びっくりするのは190㎝台をそろえるドイツのCBにも、臆することなく高いハイボールを上げてくる。サイドでも、厳しくマークされているのも関わらず、ドンドン、ボールを出してくる。
縦の楔のボールでも、遠慮なく入れてくる。当然、カットされたり、奪われたりする訳だが、それはサッカーでは当たり前のことである。
奪われたら、激しく守備をすればいい。だから1対1の奪い合いが多くなり、そこで好プレイが生まれる確率が高くなる。
上手だから、上手なプレイができるのではなく、上手なプレイができるような局面を多く作っているのである。
ボールを受けた選手は、激しくチャージしてくる相手選手と戦いを挑まなければならない。Jリーグでは、そのような局面が 少ないように思える。そして、それはJリーグのみならず、少年などへも多大な影響を及ぼしているのではないだろうか?
激しくチャージしてくる相手選手と向き合うプレイが多くなると、その中で選手は伸びていく!

国際競争の中で厳しく生き抜いていく強かな企業は、激しい競争の中から生まれてくる。
サッカーも、厳しい局面を多く作れば作るほど、強かに考え知恵を巡らせて伸びていく。

相手DFが背が高いからハイボールは入れるな、マークされていると奪われるから、もっと安全なパスコースを探せ。数的優位をつくってフリーな選手を作り出せ・・・・などの言葉は、一見利口そうな言葉ではあるが、本質から逃げている言葉でもある。

オシム監督も言っていた「リスクを恐れるな」。190㎝のドイツ選手とヘディングで競り合う170㎝のチリの選手。激しく体を寄せて、相手に自由にさせないヘディングをしており、こぼれ球を強かに狙って奪ってしまう。
まさに、チリの選手は戦っているのである。ドイツの世界的な有名な選手であろうとも、負け自魂で激しく闘って決勝戦まで上り詰めたのである。
2回連続、ブラジル・アルゼンチンがいる南米選手権で優勝したチリのサッカーは、サッカーの原点を教えてくれる。
日本は、フリーな選手を生み出すための動きをする、でもチリの選手は、ゴールを奪うための動きをしている。論理で考え過ぎると本能を忘れてしまう。
目的はゴールを奪うことである。もっと、もっと、1対1などの戦いの局面の多いサッカーをしないと、日本のサッカーは伸びていかないように思える。
相手からの厳しい戦いの中で生まれる技術こそ、本物の技術である。

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コンフェデレーションズ カップ決勝 ドイツ対チリを見て思う 

はじめまして、Jと申します。

素晴らしい記事ですね。目が洗われた思いです。
日本のサッカーはこれからです。

J2も含め、
もっと応援していきましょう。

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「水と緑と青い空」、大分の自然を愛し、大分トリニータを愛し、サッカーを愛してやまない「お爺さん」です。

一方ではサッカーの歴史にも興味を示し、スポーツ社会学やスポーツ産業学にも好奇心旺盛な一面があり、地方をスポーツで笑顔にしたいと思っております。スポーツ社会学研究会(サロン2002)の会員でもあります。

2014年3月末で定年退職、30数年間勤務した民間企業・17年間勤務した教職、合計47年間の仕事生活に別れを告げました。

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