2006年12月22日
10歳からサッカーを本格的に始めてから色々な指導者と出会う事が出来、それぞれの哲学から多くの事を勉強させて頂きました。技術や戦術、体作りからメンタリティー、栄養学など、サッカー選手が指導者から学ぶことは本当に沢山あります。そんな指導者の中にサッカーの楽しさを伝えてくれた監督が1人います。
プロサッカー選手と言うのは一見、サッカーだけしていれば比較的多額の報酬がもらえて楽に思えるでしょうが、そんなに見かけほど楽ではありません。とも言えるし、日々のトレーニングや体調管理など大変そうだとも思うでしょうが、考え方次第ではそんなに大変でもありません。しかし、限られた人しかプロサッカー選手にはなれませんし、ましてやそれを続けるのは決して楽なことではありません。毎年、選ばれた数少ない選手達がプロの世界に足を踏み込み、必要とされる選手のみがプロのピッチに立ち続ける事が出来るのです。チームメイトも仲間であり、ライバルですから毎日試合があるわけではないですが、毎日が勝負なのです。
僕はプロ選手になってからずっと「仕事だから」と割り切り、子供の頃のように楽しんでサッカーをする事が出来ませんでした。プロ3年目にして、その監督との出会いは子供の頃思い描き、忘れかけていた夢とか希望みたいな物を感じました(くさいですが)。
恐ろしくヘタクソだった僕の武器は、スピードとパワーを生かした強引なドリブル突破と身体能力を生かした意外性のあるプレーでした。試合にコンスタントに出れるようになって、どこか自分自身で守りに入ったのか「らしくない」無難なプレーが多くなり、その分ミスも減ったのですが、なぜかスタメンをはずされる事になりました。自分ではミスを無くし無難にプレーする事を心がけていたので、どうにも納得出来ず、抗議した僕に言ったその監督の一言で目が覚めたのを覚えています。
「自分の武器を使え!武器を使えないならお前なんかただのヘタクソだ」って。
それからの僕は周囲に何を言われようと、プロになった当時自分に誓っていた、「サッカーはエンターテイメント。自分にしか出来ないプレーで試合を観てくれた人に驚きと感動を与えたい」一心で自分のプレースタイルを貫いて行こうと決めました。セオリーどおりでみんなが同じプレーじゃつまらない。ファンはいったい黄川田賢司に何を期待しているのか?
彼からはこの事以外にも多くの事を学び、引退した今でもサッカー選手としてだけでなく、人間としての自分の財産となっています。
そして今、サッカーから得てきた財産を子供達に伝えていく事が、サッカーにたいしての恩返しでもあり、最も大切な事だと考えています。
posted by k_kikawada2001 |12:56 |
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2006年12月18日
6大陸のクラブ王者が世界一を争うクラブワールドカップ。南米代表のインテルナシオナルが欧州代表のFCバルセロナを1-0で下して初優勝した。
今大会は準決勝の2試合を観戦しましたが、決勝に進んだ対象的な2チームの対戦は本当に楽しみな一戦でした。世界中のファンを魅了するスター軍団の華麗なサッカーと、現役ブラジル代表選手もいない、組織的に戦う南米王者。戦前の多くの予想は当然ながらバルサ優勢の見方が多かったと思います。気になっていた選手達のコンディションも、準決勝のクラブアメリカ戦を見る限り、バルサの勝利は大いに期待出来る内容でした。
一方、インテルの準決勝、アルアハリ戦の内容を考えると、実力か?温存か?物足りなさを感じていただけに意外な結果と思わずにはいられませんでした。
試合後のライカールト監督の言葉にもあるように、勝負としてあるのは勝った者と負けた者だけで、サッカーとはそういうスポーツなのです。しかし単に勝敗が分かれるだけではなく、その行方で選手やクラブの環境は大きく変化します。それが世界中のサッカーファンが注目し、世界一が決まる勝負となればなおさらです。
コンディションの悪さを監督も選手も言い訳することなく相手チームに敬意を評するバルサ。常にファンの期待を背負い、その期待を上回る規格外のプレーを繰り広げてくれるサッカーですが、やはり勝負である以上勝たなくてはならないものなのでしょうか?
闘志と気迫で立ちはだかる世界の壁を、勝利する事で乗り越えようとするインテルの戦いは退屈なものでしょうか?
[理想と現実、勝負とエンターテイメント]
能力を発揮するたったひとつの方法は、成果をあげるため、勝つために、現在、この日この瞬間にしなければならないことに集中すること。それを実践出来たインテルナシオナルの優勝に最大の祝福を。
そしてバルサにはリーガとCLでの奮起に期待したいと思います。
最後に、サッカーの魅力の奥深さを感じ、それを身近に体感出来るクラブワールドカップが日本で開催される事に本当に感謝です。
posted by k_kikawada2001 |10:50 |
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2006年12月12日
皆さん、はじめまして。黄川田賢司です。
今回、ブログをスタートするにあたってはじめに少しだけ自己紹介をさせて頂きます。
Jリーグ・コンサドーレ札幌・川崎フロンターレでプレイし通算123試合に出場/11得点。
2000年には元日本代表監督岡田武史監督のもと、エメルソン、播戸らと共に中心選手として札幌J1昇格に貢献。2002年に川崎フロンターレに移籍後2004年、現役引退。
引退後は音楽イベント制作やFMラジオのパーソナリティー、フットサル施設のプロデュースなどに携わり、現在はJリーグで培った技術と経験を子供達に伝える為、東京を中心に指導者としてまたスポーツビジネスの世界で奮闘中です。
スポーツナビ+セレクトブログでは、多くのスポーツファンに、元プロサッカー選手として引退した今だから伝えたい事や、伝えなくてはと自分なりに思う事などを発信出来ればと思っています。
さて、そんなわけでJリーグも終了して残すは天皇杯というこの時期になると選手同士の流行語的な感じでよく使われるのが「どうするの?」です。1月中旬くらいまでの期間限定の流行語ですが、本当みんなよく使います。何を「どうするの?」かと言うと、来期に向けての身の振りです。チームに残るか、戦力外か、オファーがあるか、移籍を考えているのか、引退するのか・・・。
毎年訪れるこの時期を安心して迎えられるか、不安を抱えて過ごさなければならないかは、選手がそのシーズンどれだけのパフォーマンスが出来たかで別れるもので自分自身が一番わかっているでしょう。
しかし、どれだけチームに貢献しようと来期の構想に自分が入っているかまでは選手自身の知る範囲ではありません。
プロサッカー選手として避けては通れない宿命とも言うべきものでしょうか。今期は本当に多くの友人達がピッチを降りる決意をしたようです。ベテラン選手の多くは満身創痍でピッチに立ち続ける勇気と身体を持ち続けなければなりません。
日の当たる場所に居る為に日の当たらない努力は日々積み重ねられているものです。
『自分を必要とするクラブがあるなら何が何でも続けるべき』と自分が現役時代によく先輩達に言われていた事を、いまは現役選手達に言い続け3年が経つでしょうか。強い気持ちと身体が続く限りピッチに立ち続けてほしいと思います。
posted by 黄川田賢司 |12:48 |
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