2008年09月10日

バーレーン戦(A)を終えて

前半早々にセットプレーで点が取れたことが全てでした。カウンター主体のバーレーンは技術の差もあり、先制されて手詰まりだったはず、だったんですが。

まず簡単に良かった選手は玉田、中村俊。先制したFKの取り方はお互いに明確な意図を持ってのファウルゲットでした。特に玉田はゴールこそないもののプレーバリエーションに幅が出てきたと思います。

中村俊は攻撃の構築を一手に担っている形です。以前書いたように癖が非常に強く、特に内田との組み合わせは現状ではあり得ない。内田の守備とフィジカル、プレーバリエーションの幅の狭さの問題から、現状内田の攻撃面のいいところを潰すことで自身のプレーをしている状況です。中村がキャリア終盤に差し掛かっていることから、期待したいのは内田の成長です。当面結果がでないとは思いますが、内田の成長を考えると今の並びは悪くないと思います。

〈課題の出た守備〉
まず岡田ジャパンに限らず、日本の最終ラインの守備は攻撃の思想が薄い前時代的なものです。はじめから目的は攻撃を跳ね返すことのみです。現代サッカーでは攻撃に繋がるように跳ね返すことを目的にするのが一般的で、理想としては積極的に組立に参加することが求められています。そのトレードオフとして、前線からの守備が要求される。

前時代的な最終ライン守備は基本的に下がります。ラインを高く取っていたとしても、すぐに下がります。そして前線から中盤でボールを取りに行くと当然中盤と最終ラインとの間が間延びします。中盤はアタックに行ったからラインが崩れます。そして最終ラインは前を向いた相手を再度捕まえにいくわけで、最終ラインもラインを崩さざるをえず、消耗が激しくなります。最終ライン前が開いているので、相手トップへの楔のパスも良く入りますので、簡単に前を向いて仕事されるわけで厳しい対応を迫られることが多くなります。

守備戦術の矛盾による消耗の激しさが後半最後の足の止まり方と、判断ミスにも繋がります。攻守の切り替えも遅くなります。中澤と闘莉王はハイボールと停止状態での対人守備はアジアでも屈指で世界でも互角に戦えると思いますが、高い位置でのグラウンダーパスの楔の潰し方に不満が残ります。

ラインコントロールの稚拙さは、前線を含めた全体の守備戦術のレベルの低さから来ていると思います。ここは監督の手腕によるものだと思います。

〈選手交代と混乱〉
松井と交代した中村憲剛は、はじめこそ左にいましたがだんだん内に入ってきました。サイド適性がないのはウルグアイ戦を見ても、特性を考えても明らかで、内に入るのはプレースタイルとして当然です。ゴールは素晴らしかったが、1失点目のパスの出し手のマークを外したのはポジション的には彼です(プレースタイル的には彼ではありません)。

今野、寿人はおかしくなったバランスのなかで入りましたが、両者とも不明確なポジションを取っていました。今野は遠藤の守備の負担を減らす役割も担うなら横並びになってはいけないし、寿人は田中達也と両サイドに開いていました。だったら憲剛が中に入るべき、ということになるんですが、憲剛は最初左に入れ、といわれて交代したはずですし俊輔からも開けと言われてた、となると意味がわかりません。

交代だけでなくスタメンもそうで、松井、田中達也、玉田とドリブルしたい選手を整理しないで2人以上同サイドに置けば、個性を消される松井のような選手が出ます(FWの方が先に前のスペースを使えます)。

〈失点は自業自得〉
1失点目はパスの出し手のマークを外した憲剛、ポジショニングがおかしかった今野、エリア内で一発でいったあげくミスした内田の判断ミス。

2失点目はおそらくオフサイド崩れで、CB2枚より後ろにいた内田のポジショニングミスで闘莉王がヘディングすることになりました。が、闘莉王も緊急時なので安全策をとるべきでした。楢崎が声を出していたならそちらが最優先なので、なおさらです。

ミスがおきた理由は個々による部分もありますが、上で書いたようにミスが出やすく目的のはっきりしない組織であることもたしかです。勝ち点3も取れたし、気候を考えれば選手はむしろ想像以上に良かった、と言ってもいいと思います。

チーム戦術のレベルの低さから安定した戦いは望めませんが、南アフリカにはいけるよう頑張って欲しいです。

posted by juventus1buffon |17:28 | 日本代表 | コメント(2) | トラックバック(1)
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中村俊輔が魅せた直接FK 【KILOMAGAZINE】

2010年ワールドカップ南アフリカ大会のアジア最終予選がいよいよ始まりました。A組の日本はマナマでバーレーンに3−2で勝ち、4大会連続の本大会出場に向けて好発進?となりました。    芝の状況が悪くプレーしずらそうでしたが、序盤から日本のポゼッションで試合を運んでいました。セルティックでFK決めていたので直接狙えるとこでFKとれれば中村俊が決めてくれるかなと思っていましたが、18分に本当に決めてしまうとは圧巻でした。キックの弾道はレンジャーズ戦に似ていた、DFの間を狙った見事なゴールでした。その...

2008-09-10 18:00 | 続きを読む
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バーレーン戦(A)を終えて

コメント投稿者ID :

面白く拝見させていただきました。
感想ではなく、まさに考察。それも的を射た考察。
こういう意見をサッカー解説者から聞きたいですね。

posted by aaa | 2008-09-10 22:21

バーレーン戦(A)を終えて

コメント投稿者ID :

〉aaaさん
ありがとうございます。
が、こんなことを延々としゃべる解説者がいたらテレビ的には面白くないので、難しいのでしょうね。重要なシーンはしっかり解説して欲しいですね。

posted by 管理人 | 2008-09-27 02:53

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