2008年02月20日

サンフランシスコから世界へ

「日本で一番ポピュラーなスポーツは何ですか?」

こんな質問をイタリア人のクラスメートから受けた。

今私は千葉の印旛ではなく、アメリカのサンフランシスコからこのブログを書いている。6週間と短い期間ではあるが、感性の高いうちに日本の外の空気に触れてみたい、そしてできることならば日本の外に友人を作りたい、その一心で日本を飛び出してきた。

そして今私が籍を置く語学学校のイタリア人のクラスメートからこのような質問を受けるに至ったのだ。

「私はサッカーだと思います」と間髪入れずに答えた。それはやはりここまで自分が主体となってサッカーをしたり、見たり、感じてきたひとつの結論だった。

しかし、他の日本人は「野球だと思う」と答え、そのイタリア人は「スイミングは違うの?」と尋ねる。

私はどちらもある意味正解だと思ってしまった。

野球はプロ野球、甲子園、大学野球に代表されるように日本を代表するスポーツだ。そしてスイミング、つまり水泳は日本がオリンピックでメダル獲得を常に求められてきたスポーツ。もしかしたらイタリア人にはこの印象がとても強かったのかもしれない。

しかし。

同時に疑問符も残る。

なぜそれらが日本にとって「最も」ポピュラーなスポーツと言えるのだろうか。

野球はメジャーリーグが最高峰だと思い、幾人もの日本人が(時には大変なサラリーを蹴ってまで)そこを目指す。

水泳もアメリカの後塵に拝することが少なくない。ましてや「水泳をやったことがある」という人は多くいるだろうが、「水泳でオリンピックに出たい」という者は「Jリーガーになりたい」という者よりも果たして多いのだろうか。

もちろんサッカーに関しても、最高峰は欧州や南米。そこから客観視すればまだまだ足元にも及ばない。


会話の終わり際に「相撲」というのがでてきたが、「国技」と称されてきたそれも朝青龍、白鵬としばらくモンゴル勢が勢力を握っている始末。


はて。

日本で最もポピュラーなスポーツとはなんなのだ。

posted by juntendo |11:20 | 戯れ言 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年11月25日

最終戦勝利するもインカレならず/順天堂大学蹴球部vs青山学院大学

 試合終了の笛が鳴り響いた瞬間、異様な光景が目の前に広がった。本学の応援をしていた多くの観客は歓声を上げ、降格が決まった青山学院大の選手はうなだれるように倒れこむ。同時に残留が決まった筑波大のサポーターは抱き合い、松本拓也(スポ1)を始め、多くの本学の選手は勝った喜びとは程遠い悲壮感で泣き崩れた―。

 第一試合、フクダ電子アリーナで行なわれた中央大と筑波大の一戦。筑波大が2-1で勝利したことで、青学大も本学に勝たなければ降格するという緊迫した状況の中試合が始まった。

 キックオフ早々試合は動いた。3分、中央でボールを奪った村上佑介(スポ4)は一気に前線までロングボールを放り込んだ。そのボールに走りこんだのは伊藤大介(スポ2)。難しい形ではあったが、伊藤は前がかりになっていた青学大GK石川祐の頭上を越す鮮やかな右足のシュートを放ち先制点を決める。

 早い段階の先制点に、集中応援のために訪れた1800人が地鳴りのような歓声を上げ、チームも波に乗るかに思われたが青学も1部に残るために必死に食い下がった。13分、武田英二郎が右からのコーナーキックで中央に放り込むと本学のGK松本が飛び出し両手でパンチング。しかしそのボールがこぼれた先には青学・金澤真吾が待ち構え、右足で押し込まれ同点とされた。

 前半終了の段階で、本学インカレ出場の鍵を握っていた明治大と東京学芸大の試合。同時刻キックオフでスコアは0-0のまま。もしこのまま東学大が引き分けると本学は青学に3点差以上をつけなければインカレ出場の望みが絶たれてしまう。ハーフタイムショーで和やかな余韻を残したスタジアムに本学の選手が戻ってくると、再び張り詰めた空気が広がった。

 後半開始の笛が鳴った後も拮抗状態からなかなか抜け出せない。個人の技術が高い青学に幾度となくチャンスを作られ、その中で訪れたチャンスにも決め手を欠き時間だけが過ぎていく。

 ただでさえ焦る本学に追い討ちをかけたのは後半20分、右サイドからペナルティエリアへ切り込もうと試みた村上の足に青学の選手が出した足が引っかかりその場にうずくまった。主審の判定は村上のラフプレーでイエローカード、本日二枚目の黄色いカードは村上に退場を命じるものだった。青学の選手のシュミレーションじゃないのか―。不明瞭な判定に村上と島嵜佑(スポ4)が主審や副審に猛講義。しかし判定もくつがえることはなく、更なる悪影響を恐れた伊藤と岡本達也(スポ1)が島嵜をなだめにいってその場は落ち着いた。

 「四年生にとってこれを最後にしたくない」。そんな想いがチームの背中を押した。島嵜はピッチ上で手を叩きながら吠える。綿引大夢(スポ2)は次々と目の前に押し寄せる青学の選手たちを相手にたぐいまれな技術と気迫で抜き去り、そしてつないだ。三浦旭人(スポ2)や伊藤は退場した村上の分も縦横無尽に走り続けた。チームは再び一つになった。

 後半44分、途中出場の増田孝輔(マネ2)が左サイドで粘りに粘ってペナルティエリア内で待ち構える慶田光彦(スポ4)へパスを出す。慶田の振り抜いた足は空をきり、ボールはクリアされるかに見えた。しかし綿引が相手のクリアをカットしそのまま右足を振り向いた。ボールはネットに突き刺さり2-1.再び1800人は沸き返り、本学の選手たちは沸き返るも吉村監督は早く戻りようにジェスチャーで激しく促した。インカレ確定にはまだ点が足りなかったのだ。

 しかしロスタイムを含め5分弱、これ以上の好転は訪れることなく試合終了のホイッスルはフクアリにこだました。勝利を称える歓声と、健闘を称える声援がスタンドの挨拶を行った本学の選手たちに惜しみない拍手と共に送られた。

 試合終了後吉村監督は「(あと二点決めることができなかったのは)しょうがない。勝つことの方が大事になってしまった。(リーグを通しての収穫は)人間関係の大切さ。1年から4年までちゃんとしゃべれてちゃんと指摘し合える。その部分を選手たちは理解してくれたと思う」と語った。
代表召集のために久々のリーグに出場した松本は「インカレ出場に向けて失点できない、集中応援、そういった色んなプレッシャーが合わさって(泣き崩れてしまった)。(東学大の結果待ちどうこうよりも)自分に対する惨めさ、チームに対する申し訳なさを感じる。(代表での)三週間はなんだったんだ」と言葉の一つ一つを絞り出すように語った。

 蹴球部はこれをもって今シーズンの日程を終了し、オフに入る。確かにインカレに出場できないことで得られないものも多くあるだろう。何よりも今の本学蹴球部という形は生涯組まれることはない。また新しい一年生が入ってきて、四年生はそれぞれの選んだ道へと歩んでゆくのだ。

posted by juntendo |03:36 | 関東リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年11月17日

インカレ自力出場なくなる/関東リーグ順大vs法大

 いよいよもってインカレ出場権が与えられる7位に入るのが難しくなった。前半44分、自陣でボールを奪った村上佑介(スポ4)は中央から右へ流れるようにボールを運ぶ。ハーフウェイライン辺りを越えたころに、少しボールコントロールが乱れたところを法大の選手に囲まれボールを失ってしまう。そこから一気にゴール前まで持ち込まれ、法大・市川雅彦が右足でシュートを放つ。祖母井志門(スポ2)が至近距離からのシュートを懸命に弾いたが、弾いた先には法大・菊岡拓朗。菊岡は右足で難無く押し込み先制点を奪った。
 後半に入っても個で勝てない本学は奪っても攻撃に繋ぐことが出来ず時間だけが過ぎていく。後半22分に関直也(スポ2)、福士徳文(スポ3)に替え、山本拓実(スポ2)、慶田光彦(スポ4)が入り、徐々に攻撃の活路を見出だしたかに見えたが得点を奪うまでにいかない。逆に両サイドが上がったところで安易に奪われ、島嵜佑(スポ4)や村上が最終ラインでその後処理に回らなければならない場面が目立ち出す。後に吉村監督が「悪あがきをしました」と語ったように、残り9分のところで金子拓也(スポ1)に替え、岩澤大介(スポ1)を投入し、村上を本職の右サイドへ持ってきたが決定打にはならず試合終了。これで本学のインカレ出場は、明日行われる東京学芸大対東海大学で東海大が勝たなければ最終戦を待たずになくなることになる。

posted by juntendo |18:02 | 関東リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年11月11日

インカレ出場に黄色信号/関東リーグ順天堂大学蹴球部vs早稲田大学

 試合終了のホイッスルを背に、宙高く上がったボール。後半19分からピッチに立った岡本達也(スポ①)はそれを見たのか、それともこの結果に思わず天を仰いだのか━。今日勝ち点を取れなかったことで、いよいよもってインカレ出場が難しくなってきた。

 試合が動いたのは後半残り3分だった。早稲田の左サイドで藤森渉が縦の位置に待ち構えていた山本脩斗へパスを送る。そこに森英次郎(スポ③)が対応にいったが山本の個人技にかわされる。山本はそのままハーフウェイライン辺りから縦に独走し、頃合いを見計らうかのように左足でクロスを上げる。ゴール前では海老茶色の選手が二人跳んだ。そのうちの兵藤慎剛が頭にどんぴしゃりで合わせ、ゴール左上の隅に押し込んだ。祖母井志門が右手で触ったが、枠の外に弾くまでには至らず、早稲田が先制する。

 この1点で、プレーに余裕を見せ始めた早稲田は試合終了まで一分を切ったころ、再び早稲田・山本が左サイドでボールを持つなり、縦に抜けた兵藤へ。兵藤はゴールラインと平行するように持つと、対峙した本学の選手に対して、後ろへボールを下げようと振りかぶるフェイントをかけて一人かわすなり、更に中へ切り込む。ペナルティーエリア内に侵入すると中央に待ち構えていた渡邊千真へゴロで落とすと渡邊は左足で再び本学のゴールを割った。

 試合終了後、吉村監督は「シナリオは前半0−0、後半0−0で勝ち点1をとることだった。前で溜める時間がないと…。あと二試合のプランは月曜日に考えます」と語った。

 この試合、伊藤大介(スポ②)が欠場、岡本も肩の調子が良くない等攻め手に欠ける部分があったことは事実。選手たちの目標を見失わせないためにも、まずは次節法政に楽な試合をさせないこと。少ないチャンスを活かしていけるのかに注目だ。

posted by juntendo |17:32 | 関東リーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2007年11月06日

これがプロとの差というものなのか/順天堂大学vsジュビロ磐田

これがプロとの差というものなのか―。その場に居合わせた本学関係者は少なからずそのような感情を抱いたに違いない。J1・ジュビロ磐田を相手に、本学蹴球部は岡本達也(スポ1)が前半23分に得点を挙げて一矢報いたものの1―6で敗れ去った。主力選手半分、若手半分といった印象を受けたジュビロのメンバーではあったが、どんなメンバーであっても同じサッカーができる、統一されたパスサッカーに圧倒された。

前半18分、中央でボールを持った上田康太がやや右寄りにいたファブリシオにパスを繋ぐと、そのファブリシオが鋭いクロスをゴール前にフリーだった前田遼一がそれを落ち着いてコントロールし、左足で流し込んでジュビロ磐田は先制点を奪った。

その5分後、ジュビロの猛攻に耐え続けていた本学はセンターサークル付近の遠い位置でフリーキックのチャンスを得た。キッカー伊藤大介(スポ2)の右足から放たれたボールは勢いよくボール前へ。少し左寄りに飛びすぎたボールであったが、それを岡本がラインぎりぎりのところでヘディングシュート。ボールは右ポストに当たりゴールの中へ吸い込まれ、試合を仕切り直した。

しかし、ここから怒涛のゴールラッシュが訪れる。前半37分、右サイドから太田吉彰がクロスを上げたが島嵜佑(スポ4)がこれをブロック。しかしこれが再び太田の元にこぼれ球がいくと、今度はキックフェイントを交えながら中へ持ち込む。本学の選手が立て直しその対応に行こうとした矢先、左足でそのままシュートを打たれて1―2。再び突き放された。

後半7分、右サイドから加賀健一がゴール前にクロスを上げると、そのボールに対して島嵜とGK渡辺彰宏(スポ4)が被るように反応する。交錯するように崩れ落ちた二人の守備の要(かなめ)と、そのこぼれ球をしたたかに拾ったカレンロバート。カレンロバートはそのまま無人と化したゴール右隅へ流し込んで1―3とした。さらに4分後に茶野隆行が右から上がった加賀のクロスをゴール前フリーで受けて落ち着いてシュートを放ち4点目。後半34分には途中出場の成岡翔が、41分にはカレンロバートが数十メートルの独走ドリブルを見せ、GK渡辺との一対一も落ち着いて流し込んで1―6。本学の多くの選手は肩で息をして足をつる―。それでもボールを追いかけることをやめなかった。しかし、ジュビロからもう1点を奪うには遠く及ばずそのまま試合終了。これがプロとの差であった。

彼らの主戦場、関東リーグも残り3試合。このプロと戦った経験がすぐに力になるとは考えにくいが、生かせる場所を増やすためにもインカレ出場は果たしたいところ。そのためにもこれからの3試合ではしっかり結果も残していきたいところだ。

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posted by juntendo |15:06 | 天皇杯 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年11月03日

何が起こるか分からない/順天堂大学対中央大学

 ときより吹く風の冷たさが冬の到来を感じさせる−。関東リーグもいよいよひとつひとつの試合結果が降格争いやインカレ出場権争いに直接つながってしまう。本学蹴球部は幸いなことに後者の争いの渦中に身を置いているのだが、ここにきて勝ち点3から大きく遠ざかっている。前期浮上のきっかけとなった中大を相手に0−4と完敗。しかし吉村監督は「今日の試合はステップ1」と落胆する様子はない。

 前半8分、中大は左からのコーナーキックで本学のオウンゴールにより先制すると、続く14分、左サイドから斎藤広野、大瀧義史と繋ぎ、最後は小池悠貴が冷静に流し込み追加点を決めた。

 早い時間の2失点で苦しい状況にたたされた本学は岡本達也(スポ1)、福士徳文(スポ3)、伊藤大介(スポ2)が中心となって攻撃を組み立てにかかる。しかし前半の頭に多く見られていた右SB森英次郎(スポ3)と左SB金子拓也(スポ1)の攻撃参加が減るにしたがって、本学の攻撃も立ち行かなくなる。波に乗る中大の攻撃は本学の攻撃するチャンスを与えさせないほどハマっていた。34分には絶好調の辻尾が左からクロスをあげ、それを小池がドンピシャリで合わせて3点目を決めた。

 後半にはいると、本学のイライラはパワーに変わっていた。特に主将・島嵜佑(スポ4)のアグレッシブなディフェンスは鬼神のごとく中大のボールを追い回し、体を張って止める。それに続けとばかりに三浦旭人(スポ2)、伊藤が死に物狂いで走る。岡本や福士までもが前線から中盤までの広域に渡ってプレッシャーをかけ続ける−。その様子はただただ悔しい、不甲斐ないといった意識だけで中大を追い詰めているようであり、自分たちを追い詰めているようにも映る。彼らは決して諦めなかった。しかし後半40分、左サイドから上がったライナー性のクロスを小池のダイビングヘッドが中大に4点目をもたらした。この試合小池はハットトリック。調子が良すぎたといっても過言ではない中大に本学はなす術がなかった。

 試合後吉村監督はあっけらかんとした表情で「筑波に負けた時よりも中身はあった。チームコンセプトとしてボールを奪うこと。(今日の出来は)この部分に関して悲観していない。ある意味こうなるのは分かっていた」と語った。

 インカレ出場には残り三試合ある関東リーグにおいて二回は勝たなければならない。早稲田・法政と上位チームが残っているだけに勝ちに行くこと自体難しい。しかし逆に上位陣から離されないためには下位に位置する中大に勝つよりもこの先を勝ちにいくことが大切だ。「天皇杯は三回戦が勝った時点で棄権したかった。(試合を放映する)NHKさんに迷惑がかからないような試合にしたい」と冗談を交えながら語る監督と、危機感を滲み出すような表情で帰路に着く選手たち。その根底にあるのはおそらく同じものがあるはず。何にせよ、「何が起こるかわからない」−それがサッカーだ。

posted by juntendo |11:25 | 関東リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月29日

勝ち点3を取ることの難しさ/順天堂大学蹴球部vs筑波大学

 本学蹴球部が前期の中央大学戦で弾みをつけたように、今節の対戦相手・筑波大学は集中応援の力を借りて勝ち点3をさらりと奪い去った。最下位に位置する筑波は意地とプライドを賭けて立ち向かってきた。それを本学は善くも悪くも素直に受け止めてしまった。そして完封負けを喫した本学。選手たち言い知れぬ悔しさや屈辱感を噛み締めるしかなかった。

 度重なる主力選手の負傷や不調が続く中で、福士徳文(スポ3)がフェイスガードを装着して先発出場をし、村上佑介(スポ4)も左足をガチガチに固めた状態で頭から最終ラインに入り牽引した。

 前半は福士、岡本達也(スポ1)の両翼と伊藤大介(スポ2)が高い位置でテンポ良くつなぎ決定的なチャンスを生んだが、肝心のフィニッシュが筑波のゴールを割るまでに至らない。

 後半に入ると、故障明けの筑波のエース三澤純一が得意のドリブルで筑波にリズムをもたらし、本学の守備陣に暇(いとま)を与えない。

 後半5分、その三澤が本学のクリアボールを高い位置で拾うとそのまま強引に中央突破をはかる。二人の選手が三澤の前に立ちはだかるもトップスピードになった勢いを止めるまでには至らず、そのままシュートまで持ち込まれ、ついに筑波に先制を許した。

 失点の直後、本学はうまく機能しなくなった駒ヶ嶺克好(スポ2)、竹岡雅師(スポ3)を綿引大夢(スポ2)、岩澤大介(スポ1)に替え打開策を講じた。しかし苦しい状況を打開するまでには至らず。迎えた後半25分、右寄りの高い位置で筑波がFKを得ると、キッカー野本泰祟の鋭いボールにニアへ走り込んだ小澤司がピタリと合わせ追加点を奪った。

 2失点で追い込まれた本学は持ち前の早いパス回しで再三に渡りゴールを目指すが、良い形でシュートまで持ち込むことができない。試合もそのまま動かず試合終了のホイッスルが無常にも響き渡った。

 「一番悔しいのは選手たちだろうねぇ」。鈴木茂雄コーチが試合後にそうこぼしたように多くの選手は苦渋の表情を見せ、やり切れなさを残した試合となった。次節は11月2日、今節の会場と同じ西が丘で中央大学と対戦する。前期の連勝のきっかけとなった相手であるだけに、ここで再び良いリズムを取り戻し、天皇杯、そしてインカレ出場につなげられるのか。注目していきたいところだ。

posted by juntendo |17:18 | 関東リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月22日

考えなければならない勝利/順天堂大学対国士舘大学速報

 スコアだけでは語れない―。サッカーのそんな一面が如実に現れた試合だったといっても過言ではないだろう。「1点目は岡本(達也/スポ1)の個の力で。2点目は綿引(大夢/スポ2)のまぐれ。本当にこれから(天皇杯で)Jと戦おうとしているチームなのか」と試合後に嘆くように語った吉村監督。前節の試合を目にしたものなら思わず肩を落としてしまう。そのような試合展開であった。

 最初の得点は前半41分。伊藤大介(スポ2)がピッチ中央左サイドでボールを持つと、ペナルティエリア手前中央付近でフリーの竹岡雅師(スポ3)に絶妙な浮き球のパスを送ると、その竹岡が今度は左からエリア内に飛び出してきた岡本の足元へパスを送る。ボールをうまく足元におさめた岡本は落ち着いて枠めがけてボールを押し込んだ。ボールは国士舘のGK鈴木智幸の手を弾き飛ばして勢いを失いつつ、なおも白いネットの中に飛び込もうとした。鈴木が諦めずに再び飛びついたが、間に合わず本学が先制した。

 後半14分、本学はカウンターに近い素早い攻撃を試みたが国士舘のディフェンスに阻まれると逆にピンチへと陥る。何とか相手のカウンターをエリア手前にいた島嵜佑(スポ4)が体を張ってクリアしたが、ボールは国士舘の足助翔の元へ飛んだ。その足助がボールを自分のコントロール下に置くと、ゴールまで30メートルはあろうかという遠い位置から思い切りゴールめがけてシュートを放った。勢いよく飛んだボールは一瞬止まってしまったGK松本拓也(スポ1)の手をすり抜けゴールイン。1対1となり、試合は振り出しに戻ったかに見えた。

 しかしその2分後、右サイドでボールを持った伊藤が同点ゴールを決めて前がかりになった国士館の隙を突き、一気に逆サイドの竹岡へフィード。その竹岡がゴール前に走りこんできた途中出場の綿引へグラウンダーの「触るだけ」というクロスを上げた。体勢を崩してジャストミートとはいかなかったが、きっちりゴールに押し込み2対1。再び国士舘を突き放した。

 この時点で残り30分以上あるが、両者攻撃の形がかみ合わず時間だけが過ぎていく。残り10分をきったあたりから、国士舘の菅原康太や足助がどうしても得点まで結び付けられない攻撃に苛立ち、スタンドに響くほどの声で嘆く。結局スコアは動かず2対1で本学が国士舘に勝利した。

 「力をつける。サブを試す。けが人が良い具合で出てきた。その中でどれくらいチームのコンセプトが全体に浸透しているか確認する良い機会だと思っていたが…」。

 試合後に監督の口から出た言葉からは確実にインカレ出場を狙うための、だれが出ても同じサッカーができるようにするための、越えなければならない壁にぶつかっているという印象を受ける。「全然うまくいかなかった」と先制点を決めた岡本も次へのステップを踏もうとしている。Jとの対決を無駄にしないためにも、この壁を越えたいところだ。

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posted by juntendo |01:17 | 関東リーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2007年10月17日

自信が本物になった一戦―10月13日順大対流経大詳細レポート―

流のホーム、たつのこフィールド
 一試合目に行なわれた明治大学が東海大学に辛くも勝利した頃だっただろうか。たつのこフィールドのスタンド左半分が「RKU」を背負った部員たち、「RKU」の大きな旗を携えた関係者、流通経済大学が前半のエンドになるであろうゴール裏には「RKU」の選手たちの名が記された横断幕の数々―。監督の中野雄二氏の横断幕まであったのに気付いたときは、さすがはRKUのホーム・たつのこ!と思わずにはいられない。

 茨城県は風が強いというイメージがあるが、この日も風が会場を行き交う。その風は、先月明大と本学がこの地で戦ったときにはなかった肌を刺すような寒さがあり、それが晩秋の雰囲気をより一層感じさせる。

 午後2時6分、審判、並びに両チームの選手が風に立ち向かうように入場した。灰色の「RKU」と書かれた旗は一気に高く掲げられると、そのいくつもが水を得た魚のように勢いよくはためく。と同時に、その周囲からも応援の声がこだました。

苦しい前半20分
 時計の針が2時10分を示した頃、試合開始のホイッスルが鳴った。最初に試合の主導権を握ったのは流通経済大学(以下、流経大)。右サイドに開いた西弘則、赤井秀行がクロスを上げる、裏のスペースを狙いにくる、中に切れ込んで自分でシュートに行くなど多彩な攻撃を繰り出す。また流経大は自陣からのロングボールで足の速い武藤雄樹や中盤でボールをキープできる沢口泉などがさらに本学の守備陣を苦しめた。

 一方この時間帯での本学の攻撃はぱっとしないところがあった。前線にボールが上手く収まらず、攻撃のタメが作れない。タメができなければ、ディフェンスラインの押し上げもままならず、自陣からボールを出せない状況が続いた。

 そんななか本学の攻撃の起点は駒ヶ嶺克好(スポ2)のスローインであった。前半2分、9分とボールが左サイドの高い位置でタッチラインを割ると、すかさず駒ヶ嶺がゴール前に放り込む。竹岡雅師(スポ3)や伊藤大介(スポ2)がそれを受けると簡単につないでシュートまで持ち込む。どちらもバーを越えてしまうが、これが序盤、攻撃の形の1つだったといえるだろう。

 次に本学の攻撃の鍵を握ったのは金子拓也(スポ1)。彼が自陣の左サイドでボールを持つと、前線の岡本達也(スポ1)や伊藤が縦に走る。ボールを受けると中央にいる田中順也(マネ2)につなぎシュートまで持ち込む。13分、本学のコーナーキックからのこぼれ球を伊藤が田中におとしシュート。流経大キーパー清水慶記がはじくも、ようやくボールが枠を捉えるチャンスにつながった。

 度重なる得点チャンスに本学は全体的に前がかりになってくる。しかし、俊足の流経大のFW陣が本学最終ラインを崩しにかかる。裏をうまく取られ危ない場面もあったが、本学の松本拓也(スポ1)が積極的に前に飛び出しカバー。また中盤での攻防も三浦旭人(スポ2)と竹岡の連携で流経大相手に簡単にプレーさせない。三浦がボール保持者にプレッシャーをかけると、ルーズボールを竹岡がそれを拾い攻撃に繋げる。竹岡が高い位置で積極的にボールを追いかけていると、三浦が全体のバランスを見て、徐々に本学の中盤においての支配率を高めていった。

 こうなってくると、流経大はロングボール主体のサッカーに切り替えざるを得ない。15分過ぎには流経大のツートップ、両サイドハーフを含め4人が本学の最終ラインと横一線の攻防を繰り広げる。そのなかで本学は両サイドの選手が徐々に下がってしまうと、今度は手薄になった中盤を流経大がドリブル突破を試みる。17分にはそのドリブル突破から流経大に良い攻撃の形を作られてしまった。

 再び本学の中盤がうまく機能しなくなると、自分たちのペースでサッカーを展開できなくなる。主戦場をサイドに切り替え、25分には田中、岡本、金子が左サイドの高い位置で粘って最後は岡本がなかにクロスを上げる。しかし得点までには至らない。その3分後、流経大は自陣からサイドに大きく開いた西につなぐと、そのまま西がドリブルで中に切れ込む。そこに後方から走りこんできた流経大の選手へつなぐかに見えたが、その選手がスルー。さらに後ろから走りこんできた選手がシュートを打った。それを本学の選手が必死にブロックしたが再びシュートした選手にボールが渡りもう一度シュート。しかしボールはバーを大きく越えて行った。

チャンスとピンチのシーソーゲーム
 前半も残り15分を切った頃、本学の選手間の連動性が上がってきた。先ほどまでは両サイドに開く流経大の選手の対処に戸惑い、その選手にいくのかいかないのかというところで中途半端なディフェンスが目立ったが、この時間帯になるとそれが目立たなくなる。そしてそれは本学の攻撃にもつながっていく。34分、駒ヶ嶺が流経大のパスをインターセプトするとそのまま20メートルほどドリブルで突破。その前をちょうど横切るような形で岡本が左から右へ流れるように走る。ペナルティエリア付近までくると、駒ヶ嶺はタイミングよく岡本へスルーパス。岡本がそれをシュートしたが、通経大の清水の好セーブに阻まれる。

 前半35分過ぎ、本学は良い形でゴールに近いところまでボールを運ぶが、流経大の体を張ったディフェンスで止められなかなか得点に結びつかない。取れそうで取れない攻撃が続くなか、44分に流経大のカウンターで一転して本学のピンチに。ゴール前で簡単に2、3本パスを通され最後は西にエリア内でシュートを打たれた。しかし本学の守護神松本が左へ横っ飛びをして好セーブを見せる。これには観客も歓声を上げ、そっと胸を撫で下ろした。そして前半は0対0のまま終了した。

 ハーフタイム、流経大のチアリーディングや本学の部員たちによる集中応援(11月24日にフクダ電子アリーナで行われる対青山学院大学戦)の集客活動など、いつもとは違った慌しい時間が過ぎ去り、いよいよ後半戦のキックオフを迎える。

球際激しい後半戦
 後半が始まった。序盤、本学のペースで試合が展開される。特に相手のゴールに近いところでボールをしぶとく回し得点のチャンスにつなげていく。しかし流経大も集中力のあるディフェンスでそれらを跳ね返す。吉村監督も思わず力が入りテクニカルエリアから飛び出して声を張り上げる。これには主審もすかさず注意をした。その監督の姿勢に触発されてか、スタンドにいた部員たちの声も徐々に強まる。

 試合が進むにつれ、球際での両チームの攻防は激しさを増す一方。前期には見られなかった光景がこの頃からピッチに広がり出す。ベストメンバーとは言い難かったが、流経大を相手にワンサイドゲームの時間が続いたのだ。クリアを試みる流経大の選手にも厳しいプレッシャーをかける本学の選手たち。流経大の選手たちはなかなか自陣からボールを飛ばせなかった。

 球際での攻防が激しくなると、どうしても選手たちの視野が一辺倒になる。この試合もそうなりかけたが、本学の山本拓実(スポ2)が後半から出場すると積極的にボールサイドを変え、コートを大きく使った幅の広い攻撃へとシフトさせる。後半17分、プレッシャーのきついピッチ中央でボールを持った山本は、すばやく左サイドからフリーで駆け上がった金子にはたく。金子は持ち前のドリブルで切れ込むとそのままシュートを放つ。ボールは枠の左側に外れるが、良い形が生まれた。

 後半も残り15分に指しかかろうとした頃だっただろうか。伊藤が自陣右サイドで流経大の選手が蹴ったボールが下腹部に当たり、そこを抑えながら倒れた。おそらく急所に当たってしまったのだろう。普通ならそこで試合を止めるためにボールを外に出すことが多いが、今回は違った。流経大の選手は自分たちの得点チャンスでもあるゆえになかなか外へは出さない。「集中しろー!」という監督の激のもと、事実上10人で本学は守り抜く。ようやくクリアをしてピッチの外にボールがでるか。と思いきや、流経大のディフェンスがこれをしぶとく拾いさらに攻める。流経大も必死だった。本学の応援席からは不満の声も漏れたが、何とかボールを外にクリア。伊藤も主審の判断で一度はピッチの外に出なさい、とう指示もありタッチラインを越えて小休止するもすぐにまたプレーに加わった。

ボールと共に試合は動く
 後半33分、ついに試合が動いた。ペナルティエリア付近でボールを持った田中が、エリア内で要求した岡本へ少し浮かせたボールを当てる。岡本はそれをジャンプするなり胸でボールをコントロールし、そのままエリア中央に待ち構えた竹岡がそれを受けた。緊張が走るなか、竹岡は前に立ちはだかる2人の流経大ディフェンスの間を上手く、かつ強引にすり抜けGKと一対一。その刹那、竹岡は右足を降り抜くとボールはネットに突き刺さった。ついに1対0、本学の先制点が入った。

 焦るのは流経大。終盤戦は勝ち星を落とせばインカレ出場に関わってくる。しかし、そんな流経大を再び手玉に取ったのは本学だった。後半40分、ペナルティエリア付近左サイドでボールを持った山本が中央にいた伊藤にはたく。伊藤はダイレクトでその前にいた田中へ当てると、その田中がボールを自分の懐で大事にボールを扱い、左足で落ち着いてゴール右隅に流し込んだ。その瞬間の本学の喜びようと流経大の落胆ぶりは勝敗が決したかのようにさえ見えてしまう。残り10分とロスタイム2分。流経大はまだ諦めない必死さを見せるが、本学もそれを抑えきるだけの懸命なディフェンスを見せ、ついに流経大から2対0の完封勝利をもぎ取った。

可能性と自信
 試合終了後、吉村監督は「前半20分の現象。長いボールを自分たちの陣地に入れられたら、(流経大の方が)うまいからやられてしまう。それをハーフタイムで修正できた。我々はある一定の距離で相手コートのなかでボールを動かせるという可能性、それを追求できた。明治、ベガルタと常に自分たちがイニシアティブを頭に入れているから。選手たちの理解力をコントロールできたのは嬉しい。あとはそれを頭(前半開始)からできるようにしろっちゅうに…。練習で散々言ってるやろが!」と饒舌に試合を振り返った。

 可能性―。前期には監督自身の口から出てこなかった言葉だ。前期のなかなかチームが上手く言っていなかった者たちは口々にこう選手たちを称えている。

 「自信がついたみたいだね」。

 その自信がインカレ出場には欠かせない。そして願わくば、その自信で天皇杯4回戦も―と考えてしまうのは私だけだろうか。

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posted by juntendo |17:13 | 関東リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月13日

たつのこで“流”に完封勝利!順天堂大学蹴球部

 日が短くなり、風も冷たくなってきた10月13日、本学蹴球部は関東1部リーグ5位(15節終了時点)の流通経済大学に2対0の完封勝利を収めた。

 序盤。本学は流経大に試合の主導権を握られてなかなか自分たちのサッカーを展開することができなかったが、「ハーフタイムに前半20分までの現象を修正した」と、ハーフタイムで吉村監督が求めたプレーをそこから体現する本学の選手たち。徐々に試合の流れを引き寄せた後半33分、岡本達也(スポ1)がゴール前で上手くおとすと竹岡雅師(スポ3)がそれに反応し流経大のディフェンダー二人をかわして豪快に右足を振りぬき先制点を決めた。

 1点ビハインドで焦りを見せる流経大を横目に後半35分、伊藤大介(スポ2)のスルーパスで抜け出した田中順也(マネ2)が落ち着いてゴール右隅に流し込み追加点を決めて、そのまま試合終了。本学は勝点を23に伸ばし、暫定であるが6位に浮上してインカレ出場に向けて望みをつないだ。吉村監督も「選手たちの(イニシアチブな面での)理解力をコントロールできるようになった。次回は頭から(試合開始から)それをだせるようにしたい」と満足そうな表情で語った。

 次節は21日にフクダ電子アリーナで国士舘大学と対戦する。「気を抜かないで頑張りたい(田中)」、「自分が他の選手たちを引っ張っていけるようにしたい(岡本)」、「まずは(2部との)入れ替え戦の可能性をなくしたい(松本拓也/スポ1)」と、各選手たちは異口同音に次の試合に向けて気持ちを引き締めた。

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posted by juntendo |23:27 | 関東リーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2007年10月10日

ドラマが起こる前に―ベガルタ対順大試合詳細レポート―

決戦前の風景
 杜の都の聖地、ユアテック仙台スタジアム。本学蹴球部もリーグの際はよく利用するフクダ電子アリーナはこのスタジアムをモデルに作られたというが、観客にやさしいスタジアムであるという印象を受ける。ピッチとの近さ、地下鉄の最寄駅から徒歩4分、全て屋根に覆われたスタンド―。

 試合当日の朝にそんな望郷の思いに浸りつつ、時計に目をやると午前9時20分を過ぎようとしていた。会場近くのカフェでのんびりと窓の外に目をやるとベガルタゴールドに身を包んだ親子連れが足早に過ぎ去った。まだ試合開始まで3時間あまりある。胸が高鳴る想いでゲート付近まで歩けば、既にシートを貼り列を形成するベガサポたち。今日の一戦、あつくなるな―。日差しが出てきたからなのか、それをみて何かを感じたからなのか。上着を脱がずにいられない自分がいた。

アウェーの装い
 ベガルタ仙台のサポーター席は7割が埋まったという印象。対する本学の応援席は、よくここまで来てくれた、というくらいの少数精鋭であったが、本学の選手たちの名を記した横断幕がはためく様子を見ると不思議と心強く思える。選手たちにもそう感じさせているのだろうか。

 かすかなざわめきを残して静まり返った。「ウォウォウォー、ドン!」。太鼓と地鳴りのような声を背に、両チームの選手が入場する。時計はキックオフの時刻を示そうとしていた。

J2四位の力
 本学のKICKOFFで試合が始まった。序盤、意外にも個で負ける本学が押し気味に試合を展開していく。ベガルタは主力が出ていないということもあり、選手間の連携が上手く機能せず、ボールの流れが悪かった。それでも左サイドからの中田洋介のクロス、大久保剛志の前線でのフリーランニングは危険をはらんでいた。8分、本学のコーナーキックを防ぐと高い位置で準備していた大久保を起点にカウンター。応援の声も一気に高まったが、本学も落ち着いて対応して決定的な形まで作らせない。15分過ぎまで、本学は相手の身体能力の高さ、球際の強さに苦しんで自分たちもペースに持ち込めなかった。

 しかし、その後は本学もチャンスを演出できるようになる。中盤で上手くインターセプトをした福士徳文(スポ3)がサイドから駆け上がった田中順也(マネ2)にボールを預けると、田中がそのまま深い位置まで突破をはかりクロスを上げる。ゴール前で岡本が走りこんでいたが届かない。

守備からリズムを作る
 一方守備の方もくさびのパスを前線に当てさせないように中盤のダイナモ・三浦旭人(スポ2)がコースを上手く限定し、それに伴って両サイドも流動的にスペースを消していく。その緩みのない守備網にベガルタも苦しんでいるのが明らかであった。何とか隙を作ろうと、ボールサイドを変えて攻めにかかるも本学も落ち着いて対応。ベガルタにこの時間帯はクロスすら上げさせなかった。

 クロスまでの形が作れないと分かると、ベガルタは浅い位置から本学の裏のスペースを狙うロングボールを放り込む。22分、そのうちの1本に瞬発力のある大久保が反応。村上佑介(スポ4)がマークしていたが一瞬離されピンチになる。村上がすぐさま追いつき体を寄せてピンチを脱したがこのとき足を痛めた様子をみせる。ここで抜けるわけにはいかない―。そんな気持ちが彼の中にあったのだろうか。村上はすぐにまた走り出した。

 サイドの攻防も興味深い。25分過ぎ、右サイドでボールを持ったベガルタ・関口訓充が突破をはかるが、対する本学の金子拓也(スポ1)も一対一で相手のミスを誘うクレバーなディフェンス。その3分後、今度は金子が一対一で関口に果敢に勝負を挑む。しかしここはボールコントロールが定まらず簡単に奪われ危ないところでもあった。

 両チームがサイドでの攻防を見せるようになると、本学のファンタジスタへのプレッシャーが軽減された。29分、本学が中盤でボールを奪うと伊藤大介(スポ2)に繋ぐ。その伊藤は裏のスペースへ走りこんできた金子を見るなり絶妙なスルーパスを送る。惜しくも金子はオフサイドになるが、つながればキーパーと一対一の決定的チャンスとなったところだ。

 プレッシャーの軽減は三浦にも展開する余裕を与える。高い位置でボールを奪うなり右へ左へボールを積極的に放り込む。パスの精度が上がらなかったことは否めないが、そのプレーからは両者同等のポゼッションを保てるようになってきた印象も同時に与える。

 なかなか先制点が生まれない試合。ベガルタのこんなプレーからその必死さが窺える。41分、ベガルタの右からのコーナーキックでキッカーの関口が靴紐を結ぶためにかがんだ。少し時間がかかる様子を周囲に感じさせたかと思うと、後ろからするするっと駆け寄る中田を見るなりショートコーナーを敢行。当然本学の選手はその対応に間に合わず、ゴール前で若干慌てた様子を見せたが何とかこれを阻止。すぐさま本学もカウンターを仕掛け福士と田中のワンツーでゴール前のチャンスに持ち込めるかに見えたがカットされた。

 大学生相手になかなか前線にボールが運べないベガルタ。それを見て、ベガルタのサポーターも一斉ブーイングをして不満をあらわにした。ハーフタイムを告げる笛が、そのボリュームを一層高めた。

流れが本学にやってきた
 午後2時過ぎに後半は始まった。ファーストシュートは本学の田中が強引に持ち込んで生まれたのだが、それを口火に序盤から本学の攻撃は開始する。後半4分、高い位置でボールを持った伊藤が岡本に落とすと、その岡本が低いクロスを上げる。それが中にいた森英次郎(スポ3)につながると、森が脇から飛び出した田中に繋ぎ、田中がシュート。ボールはバーの上を越えた。

 ベガルタもチャンスはあった。カウンターから金子慎二がペナルティエリアで上手い形で受けたが、素早く戻った本学の守備陣のプレッシャーを受けてか、シュートを打てるところで躊躇しチャンスを潰してしまう。またベガルタのサイドチェンジはボールのスピードやタイミングが早く、効果的に思われたがボールを受けてからのリアクションが遅く、上手く足元に納めた頃には本学のディフェンスが整っていた、という様子も多い。

本学の反撃開始!
 そんなベガルタを横目に、本学は伊藤と岡本を中心に攻撃の形を作る。7分過ぎ、伊藤のスルーパスに絶好のタイミングで飛び出した岡本。もはやベガルタの守護神・荻原と一対一も同然だった。しかしボールを受ける際に胸か頭か一瞬迷い飛び出した荻原と接触。岡本のファールとなったプレーだったが、これに渡辺広大は興奮し、一時騒然となったが審判に諌められると、急にしゅんっとなった渡辺が滑稽に見えてならなかった。

 後半12分、本学は守から攻に転じた。これまでディフェンスで奮闘してきた岩澤大介(スポ1)に替え、スピード感のある突破を見せる慶田光彦(スポ4)を投入。島嵜がボランチから最終ラインに下がり三浦のワンボランチへ。ついにこの試合本学は勝ちにきた―。選手にもそれがすぐに伝わり、急に動きが活発になる。ベガルタも油断していたのか、それに呼応するようにプレッシャーが甘くなる。14分には右サイドでフリーになった岡本が中にいた福士にボールを上げると、その福士がシュートするもバーの上。その3分後、伊藤が起点となり、最後はペナルティエリア内から岡本がシュート。荻原が弾くも岡本の前にこぼれる。今度は岡本がキックフェイントを入れて再度シュートを放ち、決定的だったがゴールにはならない。

本気になったベガルタ
 試合は時間の進度とともにヒートアップしていく。中盤での伊藤と富田晋伍の激しいマッチアップ、両監督がテクニカルエリアまで飛び出す回数が増加―。そして迎えた後半20分、ベガルタは大久保、金子に替え、梁勇基(リャン・ヨンギ)、中島裕希を投入すると一気に試合の流れを引き寄せようとした。

 梁と中原はこれまで出ていた選手よりもパワー、スピード、迫力が明らかに違う。交代してすぐのチャンスに中島が深いところまで突破をはかると、それに森が対応。しかし、森は中島のパワーに吹っ飛ばされた。主審は中島のファールを示したが、ベガルタの応援席の前ということもあり一斉にブーイングが起こる。その後、島嵜、村上が中島の対応を担うが25分、村上もペナルティエリア付近で中原に当たり負けをして本学はピンチに陥る。ここで守護神・松本拓也(スポ1)の好判断で飛び出してセーブ。ピンチは脱したが、ベガルタは本気になっていた。

 ピンチが続く本学に、吉村監督もベガルタのサポーターに負けず劣らない激を飛ばす。しかし、一度流れがベガルタに傾くとなかなか立て直せない。サイドからのクロス対応まで手が回せなくなると、本学は両サイドから幾度となく上がってくるクロスの対応に追われた。

 それでも徐々に落ち着いてくると今度は逆にチャンスの連続。伊藤、岡本、田中を中心にベガルタのディフェンスを苦しめ、森も積極的にミドルシュートを狙う。39分には、慶田が右サイドでドリブルを仕掛ける。40分には、伊藤が蹴ったコーナーキックに三浦が合わせる。荻原はそれを何とか弾くもゴールの角に当たりゴール前にいた岡本の元へ。触れば入る、そんな絶好の場面だったが岡本はふかしてしまいボールはバーの上を越えていった。

 その後も、両チームともに必死にカウンターなどで攻め立てるが、ついに90分では決着がつかず延長戦に突入した。

余力を出し切る延長戦
 延長戦前半、先制点を取らなければという思いからか、頭からエンジン全開で両チームとも走る。特に本学の金子は左サイドのDFでありながらも積極的な攻撃参加を見せ、ペナルティエリア付近で急にスピードを上げると、前線にいた選手と短いパス交換をしてエリア内に侵入。ここでカットされたが、気迫溢れるプレーだった。

 ベガルタもまだ余力のある中島が起点となって高い位置でボールを回し、機を見てチャンスを作る。しかし、肝心のパスが精度を欠き十分な形を作るまでには至らない。激しいボールの奪い合い、両チームに訪れる決定機に、観客全員が思わず見入ってしまったのか、スタジアムは静かになってしまった。延長戦前半が終わると、すぐにエンドを交換。あと15分で勝者が決まる―。また自然と応援が沸いてきた。

 午後3時10分、最後のKICKOFFの笛が鳴った。ここまでくると気迫の勝負。走ることには慣れている本学は岡本、田中、伊藤が疲れの見えるベガルタのディフェンスをさらに苦しめ、金子の長いドリブル突破は攻撃のアクセントになった。もはや足が止まっていたのはベガルタのほうであった。大学生相手にここまでやられたという焦燥感は彼らの体を一層重くする。

ドラマは終了3分前から始まった
 そして迎えた延長後半残り3分、ドラマが生まれた。ピッチ中央左サイドでボールを受けた駒ヶ嶺克好(スポ2)が中央にいた伊藤にパスを送ると、その伊藤がすかさずペナルティーエリア付近で待ち構えていた岡本にはたく。岡本はそれを受けるなり、身をひるがえして右足を振り抜いた。ボールは力強くゴールネットを揺らし、本学は先制した。ベガルタの選手たちもやられたという表情は見せたが諦める様子はない。吉村監督も喜ぶ選手たちに早く戻れというジェスチャーをする。危ない予感は確かにあった。

 残り2分、キックオフ直後から梁から中島、田ノ上信也と簡単に繋がれ一気にピンチに陥る。ペナルティーエリア手前中央付近でボールを持った田ノ上はそのままエリア内へ侵入。松本との一対一も落ち着いてゴール右隅にボールを流し込んであっという間に同点とされた。

 突然訪れた得点の応酬にスタンドのボルテージは上がる一方。はやる本学、追加点の欲しいベガルタ。時計の針が残り1分に差し掛かろうとした頃、右サイドでボールを持った森が中央にいた田中へボールを預けると、エリア内のスペースをめがけ走る13番・岡本がいた。田中はその岡本へ絶妙なスルーパスを送ると、そのまま岡本へ綺麗につながり仙台GK荻原と一対一になる。岡本がそっとボールに触り自らタイミングをはかり再び右足を振った。そのボールがゴールになった瞬間、本学の選手は歓喜のあまり岡本に走り寄り抱き着くと、ベガルタの選手は崩れるように倒れ込む。スタンドからは歓喜の悲鳴が鳴り響いた―。

試合を振り返って
 試合終了後吉村監督は記者会見の場で「大学生でどれくらいできるのか。それを楽しみにしていた。ディフェンスの戦術が上手く機能し、90分で1点も取られなかったことが、選手たちにとんでもない自信を与えた。プロを目指すためには良い経験になった」と、疲れを見せてはいたが充実感に溢れた表情で語った。

 またJ1と11月4日に戦うことに関してでた質問には、「できる分析をしようと思う。個のレベルが(本学よりも)はるかに上。だからこそ、個vs個よりもディフェンスの時の戦術。頭を使ってストロークポイントの前でボールを回すというところを生かす。ボールの速度だけが勝てると思っていますから」と語った。

 敗れたベガルタの望月達也監督は、「結果に関しては非常に残念。順大さんの最後まで粘り強かったサッカーに敬意を表したい。ゲームに関しては、失点の隙を突かれて負けたというのが強い。勝つというための切り替え、(サッカーの)きれいさだけでは勝てない。(試合に対する)タフさが欠けていた」と悔しさを滲ませた表情で振り返った。


118分ゼロで抑えた守護神
 この日、最もミスのない安定したプレーをしていたのは松本だった。この試合を振り返って松本は「(J2との試合ということもあって)厳しい試合になることは分かっていた。だからと言って最初からひいてもしょうがない(という思いだった)。試合中はとにかく簡単なミスをしないように心がけた。怖いと思ったのは後半30分過ぎから。中原さんの高さや、セットプレーで上がってきた渡辺さんとか。ベンチのトップの選手も入ってきたらリズムが変わるんじゃないかと多少の不安はあった。村上さんが積極的にリーダーシップをとってくれていたが、(後半39分に交代して)抜けてしまってからは、佑さん(島嵜)が中心になってまとめてくれた。自分はとにかくボールをサイドに散らそうと心がけた」とこの試合を振り返った。

終わりに―
 「本当は来るつもりなかったんだけど…」。そんなことを試合前こぼしていたベガサポがいた。もし、そのベガサポにこの120分が終わったあとに話をきくことができたのなら、なんと応えてくれるのだろうか。本学の試合ぶりを称えてくれるのか。それとも、本学のあとにサポーターに挨拶に行ったベガルタの選手たちにブーイングを浴びせたように、ひいきのチームの批判を爆発させるのか―。どちらにしても、彼にとっても熱い試合はこうして終焉を迎えた。

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posted by juntendo |03:27 | 天皇杯 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年10月07日

みちのくの地で戦いきった120分!/順天堂大学蹴球部対ベガルタ仙台

 白い生地に13と書かれたユニホーム、それを身にまとった男が歓喜の渦が二度もスタジアムに生み出した。本学蹴球部は天皇杯3回戦でJ2ベガルタ仙台を相手に延長戦を含めた120分の戦いの末に2―1と劇的な勝利を飾った。 
 
 前半から互角の戦いを見せ、後半20分にリャン・ヨンギ、中島裕希が投入されると試合の流れが一時はベガルタに傾いた。しかし本学の守護神松本拓也(スポ1)の好セーブや村上佑介、島嵜佑(ともにスポ4)、を中心としたディフェンスで得点までには至らない。
  
 90分で決着が着かず、このままPK戦までもつれこむのか―。そんな雰囲気が漂い出した延長後半12分、ピッチ中央左サイドでボールを受けた駒ヶ嶺克好(スポ2)が中央にいた伊藤大介(スポ2)にパスを送ると、その伊藤がすかさずペナルティーエリア付近で待ち構えていた岡本達也(スポ3)にはたく。岡本はそれを受けるなり、身をひるがえして右足を振り抜いた。ボールは力強くゴールネットを揺らし、本学は先制した。
 
 しかしその直後、一瞬気の緩みが出たのか。リャンから中島、田ノ上信也と簡単に繋がれ一気にピンチに陥る。ペナルティーエリア手前中央付近でボールを持った田ノ上はそのままエリア内へ侵入。松本との一対一も落ち着いてゴール右隅にボールを流し込んであっという間に同点とされた。 
 
 突然訪れた得点の応酬にスタンドのボルテージは上がる一方。時計の針が残り1分に差し掛かろうとした頃、右サイドでボールを持った森英次郎(スポ3)が中央にいた田中順也(マネ2)へボールを預けると、エリア内のスペースをめがけ走る13番・岡本がいた。田中はその岡本へ絶妙なスルーパスを送ると、そのまま岡本へ綺麗につながり仙台GK荻原達郎と一対一になる。岡本がそっとボールに触り自らタイミングをはかり再び右足を振った。そのボールがゴールになった瞬間、本学の選手は歓喜のあまり岡本に走り寄り抱き着くと、ベガルタの選手は崩れるように倒れ込む。スタンドからは歓喜の悲鳴が鳴り響いた―。 
 
 試合終了後吉村監督は記者会見の場で「大学生でどれくらいできるのか。それを楽しみにしていた。ディフェンスの戦術が上手く機能し、90分で1点も取られなかったことが、選手たちにとんでもない自信を与えた。プロを目指すためには良い経験になった」と、疲れを見せてはいたが充実感に溢れた表情で語った。 
 
 試合終了のあと、ベガルタのサポーター席から自然と順大コールが沸き起こった。今日のような若さ溢れるゲームをしていけば、J1を相手にする四回戦でも同じ光景を見ることが出来るかもしれない。

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posted by juntendo |23:34 | 天皇杯 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2007年09月24日

強いチームに勝つために/順天堂大学蹴球部三回戦ベガルタ戦へ進出!

9月23日、神奈川県・大和市営大和スポーツセンター競技場にて第87回天皇杯全日本サッカー選手権大会の2回戦が行われた。千葉県代表の本学蹴球部は、神奈川県代表の東邦チタニウムと対戦し、2対0で勝利し、10月7日に宮城県・ユアテックスタジアム仙台でJ2・ベガルタ仙台と対戦する。 


天気は下り坂
 会場につくと、このときを待ってましたとばかりに集まった観客たち。連日の晴天とは打って変わって鈍色の空模様。先日の明大戦が快晴のような試合内容だっただけに少しの不安を抱えたまま試合開始を待つこととなった。

落ち着かない前半
 前半4分、いきなり右サイドを東邦チタニウムの土方康平に突破されクロスを許すと、本学のDFをものともせず中へ侵入してきた大槻亮輔に押し込まれる。ゴールかに見えたが、主審は大槻にファウルを下し、本学はほっと胸を撫で下ろす。
 
 しかし、足の速い大槻や技術のある大塚真澄にうまく対応しきれない。17分には右サイドを杉山拓也と大塚の連携で崩させる。その後も相手のペースに飲まれ自分たちのリズムを作れずにいた。
 
 前半終盤、伊藤大介(スポ2)が国体に引き抜かれるに替わり先発した山本拓実(スポ2)の足にようやくボールが収まり出す。42分、竹岡雅師(スポ3)、福士徳文(スポ3)とダイレクトでパスを回すと最後がミドルシュート。惜しくもキーパーに弾かれるも本学の攻撃が形になってくる。

流れを引き寄せた後半
 後半6分、右サイドから村上佑介(スポ4)が長いボールをゴール前に蹴りこむと、フリーになっていた田中順也(マネ2)がゴールに背を向けバックヘッド。ボールの軌道は弧を描き東邦のゴールを奪った。ようやく本学は1対0で試合を動かす。
 
 失点した東邦も負けじと攻めるが徐々に足が止まっている様子を見せる。15分過ぎには本学が立て続けに東邦ゴールをめがけシュートを打つ。森英次郎(スポ3)が右サイドで飛び出しミドルシュートを狙ったかと思えば、左サイドから金子拓也(スポ1)がスペースへ走りこみチャンスを作る。いつの間にか形勢は本学に傾いていた。
 
 後半28分に岡本達也(スポ1)、伊藤大介(スポ2)が投入されると更に攻撃にエンジンがかかる。しかしまだ1点差だとばかりにホームの東邦も個人技やセットプレーでチャンスを作る。両チームにとってのピンチとチャンスが押し寄せるたびに、会場のボルテージは高まった。そして迎えた38分伊藤の絶妙のクロスに反応した岡本が、明大戦と同じようにエリア内で倒されPKを獲得。前回外した岡本は蹴らずに、田中が豪快に左足を振りぬき追加点を奪う。
 
 あとは決して諦めない東邦の選手たちとそれを受ける本学の格闘を演じる時間となった。

強いチームに勝つために
 今日の試合、勝ったがたまたま勝てたという印象が強い。「毎度同じことをいうがくそゲームです」と吉村監督はため息混じりに語る。
 
 先日の明大との一戦で格上相手に最小限の仕事しかさせない好ゲームを演じただけに落胆の度合いも大きい。監督は「相手コートでボール動かさないと。判断ができなかったからなのかどうか分からないが、ボールが走らないと勝てない(チーム)なのに。このままでは強いチームに勝てない」と淡々と語る。
 
 ただ裏を返せば、監督自身本学の選手たちの力を認め信頼しているということだ。「6(竹岡)・7(山本)・8(綿引大夢/スポ2)は(頭を触ったら)刺さるくらいのボーズにしないと。互角に戦える相手に対してこれが機能しないことがよく分かった」と冗談交じりに語ることからも伺える。

 次はいよいよJのクラブということもあり「今から(仙台を)分析します」と語る監督は期待と不安に胸を膨らませる少年のような目をしていた。強いチームに勝つためにも、今一度相手を知り己を知ってほしいところだ。

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posted by juntendo |02:54 | 天皇杯 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年09月22日

してやったり!順天堂大学蹴球部

9月20日、龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドで第81回関東大学サッカー1部リーグ第13節が行われ、現在6位の本学蹴球部は同じく4位の明治大学と対戦し2対1で勝利した。次節は9月30日、足利総合運動公園陸上競技場で東海大学と対戦する。尚、9月23日には天皇杯の2回戦が神奈川県・大和市営大和スポーツセンター競技場で東邦チタニウムと対戦する。

絶対に負けられない。
 残暑が厳しい今日もサッカーが行われた。本学蹴球部にとって昨年の二の舞にならないためにも、是が非でも勝ちたい試合、そう……「絶対に負けられない戦い」がこの明治大学戦だった。「今日はわしも動くからジーパンじゃなくてハーパンをはいてきた」と語る吉村監督。この試合への並々ならぬ強い思いが伝わってくる。

斬新な布陣
 今日のシステムは「4-2-3-1」。ワントップの福士徳文(スポ3)の下に右から駒ヶ嶺克好(スポ2)、伊藤大介(スポ2)、田中順也(スポ2)を置きスリーシャドーのようなイメージだ。
 
 そして特筆すべきは、前期から前の試合までボランチでプレーしていた島嵜佑(スポ4)と一年生CB(岩澤大介/スポ1・日下部諒/スポ1)のプレーに安定感が生まれてからはずっと本職の右サイドバックに専念していた村上佑介(スポ4)が、今日の一戦でCBに抜擢されたことだ。「あくまでも流動的にポジションは変わるが……。これが奇策に終わらないようにしたい」と普段はシステムについて語ることがないだけに、興味深いゲームに予感を漂わせていた。

意外な展開
 試合が始まった。前半5分、相手陣内の深い位置で本学はスローインを得た。そこですかさず中央へロングスローを放り込んだのは駒ヶ嶺。相手DFはそのボールに反応し難なくクリアする場面のはずだった。しかし、サッカーにおいて開始5分は魔の時間帯。不完全なクリアボールはペナルティエリア付近にいた本学の10番・伊藤の元へ。浮き球を叩きこむようなボレーがあっさりと先制点を本学にもたらした。

 早い時間に失点を喫した明大。しかし焦る様子はまだ見えてこない。そんな明大をよそに、本学は前節の東京学芸大、高知大学との天皇杯1回戦で見せた気の緩みを感じさせない良い雰囲気が保たれていた。相手がボールを保持した瞬間、本学のDF陣は中を意識的に閉め、危険な縦へのパスを通させない。明大は仕方なくボールサイドを変えるサイドチェンジを繰り返す。それでも本学の走り慣れた選手たちは容易にはマークを外さなかった。明大の最終ラインにいた選手でさえ、ボールの出しどころに困り躊躇する場面が本学ディフェンスの強固さを物語っている。

個の強さVS統一された意識
 それでも個の強さは本学よりもある明大。14分に左からのクロスに反応した長身FW林陵平が頭で後ろに落としチャンスを演出。続く16分、今度は右サイドから切り込んだ田中政勝がゴールライン付近からやや後方で待ち受ける選手にクロスを上げる。どちらも得点には至らなかったが、徐々に得点の形を作り始めていた。

 しかし、このときの本学は冷静だった。肝心なところでは何人もの選手が体を張って防ぎ、自陣から遠い位置であればファウルも辞さない。そして明大から上手くボールを奪うとすかさずカウンター。前半のシュート数は5本と多くはなかったが、それ以上に明大のシュート1本という少なさがこの試合の「統一された守備意識」を見ている者に印象付けた。明大の選手たちに焦燥感やフラストレーションを与えるにはそれで十分だった。

気候と疲れとの戦い
 この日の日差しは強かった。風も弱く、スタンド席で座っているだけの者にも汗をかかせる。守備に奔走する本学の選手たちは遠いサイドにボールが行くと、ぼうっと立ち止まる。その刹那、吉村監督が立ち上がりその選手に激を飛ばす。そんな光景が幾度も見られるようになってきた。明大もそれに乗じるように、本学のゴールに近いエリアで早いパスを回し、攻撃のリズムを作ろうとしていた。

 そんな中迎えた前半36分、ピッチ中央でボールを持った駒ヶ嶺が右サイドから走りこんできた森英次郎(スポ3)にパスを送ると、森がそのまま縦に突破。相手DFを振り切るとそのままシュート。ボールは明大ゴールのバーを勢いよく叩く。その瞬間、明大の神川監督は思わず頭を抱え立ち上がった。どちらのチームにも気を抜いた瞬間点が入る雰囲気だけが不気味に広がっていた。

硬直状態、ついに…
 後半に入ると足が止まる選手が目立ち始める。後半13分、本学のゴール正面の位置で明大の橋本と林に崩され決定的なチャンスを与える。橋本の放ったシュートがゴール右横に外れた瞬間、本学のベンチからは安堵のため息と声をあげ選手たちを盛り立てる姿があった。刻々と試合が進むにつれ両チームともラフプレーが目立つようになるも、試合は硬直状態が続く。
 
 しかし、後半28分だった。ピッチ中央でボールを受けた明大・林の意表をつくミドルシュート。本学の守護神・松本は懸命にはじくもボールはネットを揺らす。神川監督も思わずガッツポーズをするほど。1対1、ついに試合が動いた。

ドラマがドラマを生む
 その直後だった。迷うことなく本学は福士に替え、背番号13・岡本達也(スポ3)を投入した。前節の東学大戦で負傷し天皇杯はベンチ入りさえしていなかった岡本であったが、「出して後半残り20分過ぎ」と試合前、監督が語った通りの展開となった。
 
 そしてその1分後、中盤でボールを持った伊藤が前を向くとすかさず右足を振りぬいた。ボールは重力に逆らいつつゴール前へ。そこにすかさず反応した岡本。これ以上ない決定機に明大・藤田優人はたまらず岡本を倒した。一発レッドカードの退場に対する動揺とPK獲得に対する歓喜が生まれた。
 
 絶好の追加点のチャンスに蹴るのは岡本。ゆっくりとした助走で、岡本は冷静にゴール右隅を狙った。しかし明大・関憲太郎も同じ方向に反応。再び会場が興奮の渦に飲まれた。

 残り時間も僅かになり選手たちの疲労度が増す。このまま痛み分けか……そんな雰囲気が流れ出した後半44分、ペナルティエリア内でボールを受けた岡本が慶田へはたくと、更に横に飛び出した伊藤へ。伊藤は回ってきたボールをそのままシュート。それが明大のゴールを再びこじ開けたとき、今度は吉村監督がガッツポーズ。ロスタイム3分はただただ過ぎていっただけだった。

プラン通り
 試合後、吉村監督は穏やかな表情で「前半の入り方はプラン通りだった。(プランというのは?の質問に対し)力は明治の方が上。だから前半は0対0以上で乗り切るつもりだった。勝負は後半。どっちもへばってくるところでどれだけできるか。分析してきた通りビックリすることなく(試合を展開)できた」と語った。

 してやったり、とはこのようなときに使う言葉なのだろう。次節は東海大学戦。「学芸・明治・東海の最初の3つは(インカレ出場のためにも)絶対に落とせない」と力強く語る吉村監督。チーム一丸となって勝ち点3を狙いに行くしかない。


posted by juntendo |11:06 | 関東リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年09月19日

天皇杯初戦突破!順天堂大学蹴球部

9月17日、高知県立春野総合運動公園陸上補助競技場で第87回天皇杯全日本サッカー選手権大会1回戦が行われ、千葉県代表の本学蹴球部は高知県代表・高知大学と対戦し3対1で勝利を収め2回戦に進出した。2回戦は9月23日神奈川県・大和市営大和スポーツセンター競技場で神奈川県代表・東邦チタニウムと対戦する。

四国での天皇杯
 四国の山を背に、春野総合運動公園は鎮座する。「高地では相撲が主だったスポーツでね。あと今日は競輪のオールスターが高地競輪場で最終日だって聞きましたよ。で、お客さん、今日は運動公園に何しに行くんですか」と高知駅前のタクシーで機関銃のように話すタクシーのおじさん。ここで本当に天皇杯があるのか、という不安に駆られた。

 しかし会場に着けば、要らぬ不安だった。公式記録1344人の人々が緑の芝の上の22人の球宴に足を運んでいたのだ。大学サッカーは関東でも大抵300人しか集まらないことを考えれば、ましてや今日のスポーツの話題が競輪に話題を持っていかれるのであれば1344人は十分な数だった。

四国の雄・高知大
 今日の対戦相手は高知大学。天皇杯出場回数12回、インカレ13回連続四国代表など四国では有数の強豪校である。昨年の天皇杯でも高知県代表として3回戦まで勝ち進んだ(3回戦でFCHondaに敗れている)。片や本学蹴球部は4年ぶりの天皇杯出場。久々の天皇杯とあって試合前に吉村監督に意気込みを伺ったところ意外な返答があった。

 「淡々とやるだけ」。

 極めて冷静な表情と口調からここで負けるようなチームではない、という自信すらうかがえる。ひとつ心配なことがあるとすれば、ハードな日程のなかで天皇杯を勝ち進まなければならないということだ。高知大学が所属する四国大学1部リーグは4チームしかない。そのため軸となる試合は年間6試合しかなく、関東1部リーグで22試合戦い抜く本学よりも天皇杯に注げる力は高知大に分があるといっても過言ではない。

 気温30度、湿度80パーセントの蒸し暑い中試合は始まった。

後手に回った前半
 前半、高知大は足の速いFW出井正太郎、粘り強い突破を見せるMF米田徹が本学の高く保ったディフェンスとキーパーの間をかき回す。本学の選手たちも冷静な対応をして危なげなく試合を進めていたが、どこか守備が後手にまわることが多かった。4分、出井がゴール前で裏に抜け出し左足を振りぬくなど決定的な場面も見せてしまう。

 そんななか本学は、序々にではあるが相手陣内での早いパス回しを披露し14分、伊藤大介(スポ2)がゴール前で福士徳文(スポ3)に絶妙なスルーパスを出しチャンスが生まれた。得点には至らなかったが相手に冷や汗を掻かせるには十分だった。

 しかし、その早いパス回しがうまく機能しなくなった。高知大はパスを回させるスペースを消すように10人で引いて守り、パスをカットするやいなや素早いカウンターで本学のゴールを脅かすようになる。本学も自分たちのサッカーをやろうとパスを回し続けていたが、度重なるパスカットからのカウンターを脅威に感じたのか、パスを回させられている様子を見せ始めた。

 何とか状況を打開しようと出した縦パス。それをカットされカウンター。この悪循環にフラストレーションを溜めている本学の選手たち……。前半終了間際、高知大・米田がオーバーヘッドで無理にクリアしようとしたところ本学の伊藤と交錯。そのとき伊藤が怒りを表に出し米田に詰め寄ったことからもそのストレスの大きさは想像に難くない。前半はスコアレスドローのまま終了した。

大きく動いた後半
 上空の雲が激しく流れ、その雲が時より日陰となりピッチに涼しさを与えてくれた。その天の恵みを受けたように後半開始5分、ピッチ中央から左サイドの高い位置に構えていた森英次郎(スポ3)へクロスがあがると、森はそれを胸でトラップし強引にサイドを突破した。目の前には高知大・キーパー松尾尊司のみ。森は少し前に出たボールに足を出した。ボールは松尾に当たって枠に吸い込まれた。1300人がいたにもかかわらず歓声も起きずただただ騒然となったスタンド席。少ししてからアナウンスでこの点がキーパー松尾のオウンゴールだと発表された。

 点を取りにいかなければならなくなった高知大に対し、本学は崩しにかかった。1対0で先制した本学はその直後、右サイドを突破した村上祐介(スポ4)が浅い位置から真横に出すようにクロスを上げ中央にいた伊藤がそのまま打ったが、飛び出していた松尾にセーブされる。続く17分には松尾のクリアミスを伊藤が拾い前にいた福士へスルーパスを出し、またもや決定打を作ったが、松尾の好セーブに阻まれた。

 後半20分、高知大が動いた。DFの中野圭に替わってFWの石川雄太を投入。その直後だった。左サイドを深い位置まで突破した高知大・出井が、中にいた石川に低いクロスを上げると石川はそのままシュート。本学のキーパー松本拓也(スポ1)も懸命にはじいたが再び石川の元へボールは転がった。石川がそれを難なくゴールに押し込んだとき、場内は大きな拍手に包まれた。まさにアウェーである。

 このあと試合は交互に両者にチャンスがめぐり試合に熱を与えた。しかし、追いついた高知大のほうに勢いがあり、本学は試合の流れをつかみきれない。スコアが振り出しに戻った途端、前半のようなカウンターに苦しむ時間帯が続いた。

最後に動いた
 このまま延長までもつれ込むのか。そんな空気が漂ってきた後半42分、右サイドでフリーになった村上がサイドに深く侵入し、エリア内で待ち構えていた田中順也(マネ2)がそれをうまくコントロールし得意の左足でゴール左隅に流し込んだ。

 一度は追いつきながらも再び突き放された高知大。目に見えて焦っていた。ロスタイムは4分。早く追いつこうと本学から必死にボールを奪おうとしていた矢先だった。ロスタイムも残り1分を切ったころ、再三相手のオフサイドラインに引っかかっていた福士が田中からのパスにうまく反応しキーパーと1対1。福士は落ち着いてこれをかわしダメ押しの3点目を決めた。試合はそのまま終了。本学は2回戦への切符を手にした。

練習ゲーム
 試合後、吉村監督は「くそゲーム。(20日の関東リーグで戦う)明治の前に体力消耗しただけ」と厳しい表情で語った。「自分たちがやらなきゃいけないのに…。ペナルティエリアの中で作ろうとしたのが2点目の形しかない。島嵜もだめ村上もだめ。(三浦/スポ2)旭人もあんまりよくなかった。こぼれ球、セカンドボール反応できていない。チームの柱がだめだとこんなゲームしかできない」と監督は嘆くように語った。「これは練習ゲーム」と最後に語った監督。それだけに、20日の明治戦は絶対に落とせない戦いになりそうだ。
 

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posted by juntendo |22:11 | 天皇杯 | コメント(2) | トラックバック(0)
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