2008年02月17日
「十年一昔」とは言いますが、私はプロ野球という世界を5年のスパンで区切って見ることが多い。一向に変わらない制度とは反対に、あまりにも多くのことがグラウンドでは起きているからです。
5年区切りとはいえ、一般的にキリのいい年号で分けているわけではありません。
最近であれば、02年シーズン終了をひとつの区切りにしています。
イチロー、松井という日本球界の両巨頭が海を渡り、野手もメジャーリーグを目指すようになりました。それは同時に、球界グローバリゼーションの幕開けだったと思います。
つまり、私にとっては03年から昨年までが一つの時代の区切りであり、今年からは新しい時代が始まるという意識なのです。
そこで、最近、授業中…ではなく、電車の中でよく考えていたのが03~07年シーズンのベストチーム。ざっとこんな感じになります。
<パ・リーグ> <セ・リーグ>
1、川崎 【遊】 1、赤星 【中】
2、小笠原 【三】 2、井端 【遊】
3、カブレラ【指】 3、福留 【右】
4、松中 【一】 4、ウッズ 【一】
5、城島 【捕】 5、金本 【左】
6、ローズ 【左】 6、新井 【三】
7、和田 【右】 7、谷繁 【捕】
8、大村 【中】 8、荒木 【二】
9、西岡 【二】 9、 【P】
〔先発〕 〔先発〕
松坂 斉藤 川上 黒田
杉内 和田 上原 井川
小林 渡辺 三浦 石川
〔救援〕 〔救援〕
薮田 藤田 木塚 石井弘
三瀬 マイケル 藤川 ウィリアムス
馬原 小林雅 岩瀬 久保田
解説させていただきますと、パは川崎の出塁→小笠原の盗塁アシスト+高出塁率でセット完了後、中軸へつながります。
足が遅く、ランナーを一掃する可能性のあるカブレラの後ろには、自ら出塁でき、ホームランで鈍足を帳消しにすることができる松中が待機。
ローズには打席内での自由を与えておいて、和田はそのフォロー。大村、西岡でチャンスメイクができたら、再び上位という流れです。
先発は他にも西口や清水、新垣などが候補に挙がりました。
リリーフは武田久を加えたかったのですが、左を2枚入れておきたかったので断念。当然、武田勝の名前が浮かんだのですが、実働年数の少なさからこちらも選外。
セの打線は順当なところでしょうか。1番の次にトップバッターとして打席に入ることの多い4番には、福留か金本が良かったのですが、ジグザグを崩したくなかったのでオーソドックスな形に落ち着けました。センターは青木、サードは村田がここ数年で急追したのですが、先人には及ばず次点。今年からの5年に期待です。
投手陣はおなじみの顔ぶれ。山本昌とクルーンが惜しくも次点。
ちなみに、98~02年は以下のように。
<セ・リーグ> <パ・リーグ>
1、石井 【遊】 1、イチロー【右】
2、金本 【左】 2、松井 【遊】
3、ローズ 【二】 3、ローズ 【左】
4、松井 【中】 4、中村 【三】
5、ペタジーニ【一】 5、松中 【指】
6、江藤 【三】 6、城島 【捕】
7、高橋 【右】 7、小笠原 【一】
8、谷繁 【捕】 8、谷 【中】
9、 【P】 9、大島 【二】
〔先発〕 〔先発〕
上原 石井一 松坂 黒木
野口 佐々岡 西口 金村
桑田 山本昌 石井 若田部
〔救援〕 〔救援〕
岡島 伊藤 森 橋本
岩瀬 落合 吉田 ペドラザ
高津 佐々木 豊田 小林雅
セのセカンドをどうするかで迷いました。バランスを考えるなら、仁志でしょう。それにも増して、ローズの成績が飛びぬけていたことが選出の理由です。
大魔神は、期間中の実働が2年ですが、それを補って余りある98年の活躍ということで。
同じ理由で、パの指名打者を50ホーマーカブレラにしようと思ったのですが、MVP含む安定した活躍で松中に。
1、2番の打力を考えると、下位のチャンスメークも重要になってきそうです。
先発に物足りなさを感じるのは、打高投低時代の象徴。
計4チームを発表させていただきましたが、対戦してみたらどのチームが勝つでしょうか。興味は尽きません。
さて、今年も楽しみなルーキーがたくさんプロの門をたたいてきました。彼らだけではなく、飛躍を図る者から捲土重来を期する物まで、これからの5年間がまた楽しみです。
posted by AKIRA |04:59 |
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2008年02月11日
朝刊をめくりスポーツ面を開くと、打者の打撃成績が並んである。ボックススコアには、出場した野手とチームの打率が表示されることが一般的だ。
「ヒットを打つ確率」の中では、単打も本塁打も同じ1安打としかみなされず、出塁という観点では同じ価値を持つ四死球の数が無視されている。この欠陥だらけの統計に一石を投じたのはビル・ジェームズであるが、我が国のプロ野球界においても、OPS(出塁率+長打率)の指標は「チーム総得点」に結びつきがあるものなのだろうか。
以下に、この5年間のチーム別総得点とチーム打率、OPSを、順位とともに並べてみた。
〔2003年〕
総得点 AVG OPS 総得点 AVG OPS
H 822 297(1) 829(1) T 728 287(1) 785(1)
Bu 718 274(3) 805(2) S 683 283(2) 773(2)
L 692 271(5) 795(3) G 654 262(4) 755(3)
F 675 269(6) 757(6) D 616 268(3) 740(4)
Bw 652 276(2) 782(4) B 563 258(6) 734(5)
M 651 271(5) 772(5) C 558 259(5) 721(6)
〔2004年〕
総得点 AVG OPS 総得点 AVG OPS
H 739 292(1) 841(1) G 738 275(4) 822(1)
F 731 281(3) 810(2) C 662 276(2) 780(3)
L 718 276(4) 804(3) B 640 279(1) 785(2)
M 649 264(6) 770(4) T 637 273(6) 752(5)
Bu 630 269(5) 750(6) D 623 274(5) 730(6)
Bw 622 283(2) 769(5) S 618 275(4) 762(4)
〔2005年〕
総得点 AVG OPS 総得点 AVG OPS
M 740 282(1) 793(1) T 731 274(3) 757(2)
H 658 281(2) 791(2) D 680 269(4) 751(3)
F 605 254(6) 721(4) B 621 265(5) 729(5)
L 604 269(3) 770(3) G 617 260(6) 731(4)
B 527 260(4) 695(5) C 615 275(2) 761(1)
E 504 255(5) 677(6) S 591 276(1) 725(6)
〔2006年〕
総得点 AVG OPS 総得点 AVG OPS
L 645 275(1) 763(1) D 669 270(1) 742(1)
F 567 269(2) 741(2) S 669 269(2) 741(2)
H 553 259(3) 697(4) T 597 267(3) 724(3)
M 502 252(6) 697(4) B 575 257(5) 698(4)
B 481 253(5) 681(5) G 552 251(6) 687(6)
E 452 258(4) 675(6) C 549 266(4) 697(5)
〔2007年〕
総得点 AVG OPS 総得点 AVG OPS
G 692 276(1) 784(1) M 629 262(4) 717(2)
D 623 261(5) 725(3) H 575 267(1) 710(4)
S 596 269(2) 740(2) E 575 262(4) 711(3)
B 569 265(3) 724(4) L 564 264(2) 725(1)
C 557 263(4) 707(5) B 536 259(6) 699(5)
T 518 255(6) 687(6) F 526 259(6) 672(6)
過去のデータから、チーム総得点には、チーム打率よりむしろチームOPSに強い相関性があると言える。
OPSとて完璧な指標ではないが、それでも「打率よりは参考になる」とするに十分な結果ではないだろうか。
スポーツ紙でなければ、出塁率や長打率を目にする機会はあまりないが、もっと注目されるべき項目だろう。
posted by AKIRA |07:14 |
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2008年02月02日
格差社会。こんな言葉が、新語・流行語大賞にノミネートされたのは06年のことだ。近年、格差の拡大はあらゆる場所で姿を見せた。この社会問題は、一向に改善の気配を見せず、現在も深刻な問題であり続けている。
プロ野球の世界も例外ではない。球団間の経済格差は広がりを見せる一方である。球団別の選手総年棒を見ると、トップは巨人の53億915万円。内訳を見ると、投手だけで20億6865万円を稼いでいる。巨人の捕手は全体で3億1030万円であるから、投手と合わせたバッテリー年棒の総額は23億7895万円だ。これは、プロ野球12球団の内、7球団の年棒総額を上回る数字である。中には、昨年、連覇を果たした日本ハムのような球団もあるが、ほか6球団はBクラスだ。球団間の資金格差は、球団間の戦力格差に強く結びついていると言っていい。
当然、裕福な球団に所属する選手は、大金を手にしている。巨人の年棒上位選手12人の総額は38億5600万円で、年棒総額2位の中日38億2610万円を超えている。また、巨人は、年棒上位の3選手に15億2000万円を支払う。年棒総額最下位の広島は、15億490万円だ。巨人の選手3人分の年棒で1球団が買えてしまう計算なのだから、あまりにも顕著な選手の所得格差である。
このような球界の格差は、もちろん親会社の資金力に起因している。そして、それが国内移籍市場での獲得機会不均衡を招く。フリーエージェントの権利を宣言した選手の獲得に手を挙げるのは、いつも決まった球団である。最近では、実績を残した外国人選手が契約満了と同時に、より良い条件を提示する球団と契約するケースが目立つ。そのような状況を、資金力に乏しい球団はただ見ているしかない。
格差を是正するためには、全ての球団が「共存共栄」の精神を持ち、そこからリーグの底上げを図る以外に道はない。具体策として、フリーエージェント権の短縮が挙げられるだろう。現行の制度では、権利取得までに9年と、あまりにも長い時間がかかるため、フリーエージェント市場の動脈硬化を引き起こしてしまっている。そのため、市場に出た数少ない選手に人気が集中し、必要以上に年棒が高騰するのだ。市場に多くの選手が出てきたなら、人気は分散し、球団間での競り合いは激しくならず、その選手とは適正な価格で契約することができる。外国人選手の問題に関しては、契約満了後のオプションを、球団側に持たせる条約を盛り込んでおくのが一つの手段だろう。
しかし、現状を見ている限り、これらは夢物語に終わりそうだ。自球団の利益を犠牲にしてまで、球界全体の利益を優先する余裕はどの球団にもない。現状維持が精一杯な今だからこそ、「損して得とれ」の精神が必要となるのだが、ドラスティックな改革に乗り出そうという姿勢はまったく見えない。
※金額は全て推定で、08年1月17日現在のもの
●参考資料→週刊ベースボール 2.4号
posted by AKIRA |06:56 |
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