2008年10月22日
……って、 オイッ!!!!!
とツッコム元気すら、あの場にいたライオンズファンには残されていなかったことでしょう。一目でそれとわかる打球がセンターバックスクリーンを襲い、跳ねるボールを確認するや唖然呆然。それまでの盛り上がりが最高潮だっただけに、周囲は水を打ったような静けさに支配されたのです……。
さる9月23日。リーグ優勝マジックを2としたライオンズは、本拠地・西武ドームでイーグルスを迎え撃つことになっていました。マジック対象チームのバファローズはマリーンズとの対戦が控えており、先発予定の岸田は好投続きで調子は上向き。対するマリーンズ先発の渡辺は、今季バファローズとの相性よくなしのデータも、そこらは一切無視。休日に西武ドームでのデーゲームなんておあつらえむきのこの状況。優勝の可能性ありとくれば、目の前で見たいじゃないですか。というわけで、渡辺の好投に期待しつつドームまで足を運んだのでした。
現地に着くと、ドーム前は広場を埋め尽くす人、人、人……。残りの当日券は1塁側ベンチサイドシートと外野自由席のみ。外野自由席は「おそらく座れる場所がございません」とのこと。ひえ~。
結局ベンチサイドシートを購入するも、入場してみて二度びっくり。ご存知、西武ドームは入り口が外野席側にあり、迂回してから内野寄りの席にたどり着く珍しい構造となっているのですが、途中の外野通路に立ち見客らしき観客がポツポツと。平時は大の字で芝生の上に寝そべることもある外野自由席のファンも、この日は行儀よく体操座りでした。そして、試合開始の14時を迎える頃には、立ち見客の層が二重にも三重にも出来上がっており、売店の店員さんもフル回転。試合中盤には「満員御礼」が発表されました。この日、ドームに詰めかけた観衆は3万3229人だそうです。
さて、肝心の試合なのですが、先発はライオンズ・平野とイーグルス・浅井。これは点が入りそうな気がしました。初回に早速フェルナンデスのタイムリーで先制を許すも、次イニングにおかわり君が球団日本人記録となる44号ソロを放ち同点。ところがどっこい、3回には再びフェルナンデスがライオンズの前に立ちふさがる2ランアーチ。落胆するライオンズファンを横目に、「ほらね」と次元の低い自己満足を得ることに成功。
この日の試合は、終盤まで追いかける展開が続きましたが、楽観的に観戦していました。それはもちろん、今年のヤングライオンズがどれだけ劇的な勝ち方を演出してきたかを知っていたからです。勝ち越されたことを残念に思うライオンズファンは多くても、逆転が無理だと感じた人はほとんどいなかったのではないでしょうか。
試合中、そんな今年のライオンズを象徴するシーンに出くわしました。3回裏にライオンズは満塁のチャンスを作るのですが、好機を逸し無得点。勝ち越しを許した直後のチャンスだっただけに、意気消沈につながりかねません。ところが、ベンチに戻り、それぞれ守備位置に就く選手たちを目で追っていると、二遊間でコンビを組む片岡と中島が笑っているんですね。おそらくあれは、つまらないことを言い合っている時の笑いです(そして、けしかけ役は十中八九片岡)。「優勝・本拠地・休日・満員御礼」と、普通ではない特別な状況で、二人の笑顔にいつものライオンズを見た気がしました。気負いなどまったくなさそうな様子です。
中盤の3~6回はお互いに無得点でしたが、7回の攻撃は一番・片岡から。試合終盤の好打順。何かが起こりそうな雰囲気がありましたし、起こすならここだろうというイニングです。数分後、予感は的中。リーグトップの盗塁数を誇るレオのトップバッターは、右中間を深々と破り三塁に到達……、では終わらず、イーグルスの返球がもたつく間、その快足を飛ばして一挙本塁生還。ベースボールで最もエキサイティングと言われる三塁打に、球場内のボルテージはマックス。観客は総立ちで、立たなければグラウンドが見えない状況でした。点差と後々の攻撃を考えれば、ランナー三塁の方が攻めやすかったかもとは思いましたが、逆転に向けいい景気付けになったでしょう。
結局、7回は1得点にとどまるも、8回は六番から。うまくいけば9回はまた片岡からだな、と逆転に胸膨らませ7回の守備へ。ところが、ここに落とし穴。今日の試合ここまでいいところなしのセギノールに2ランが飛び出し、点差は3点に。イーグルスには、今日の試合の全打点をすべて助っ人外国人に許しています。
それでも今季のライオンズ打線にとっては、3点はまだ現実的な点数。とは言えG.G佐藤の離脱後、層の薄くなった下位打線に多くは望めません。実際、この日の六番から九番は10打数1安打とさっぱりな結果に終わっています。なので、勝負は上位に回る9回の攻撃かなと思っていたら、下位から始まるこの8回にお得意の大攻勢が始まってしまいました。
まずは先頭の石井義が二塁打を放ちチャンスを演出すると、続く佐藤のバントを相手ピッチャーが捕球できずエラー。犠牲フライでまず一点を挙げた細川を挟み、九番のところで代打は江藤。シーズン終盤に何度もチームを救ってきたベテランは、ここでも四球を選ぶ貴重な仕事をこなします。複数点差をひっくり返すのに、相手エラーや四球は欠かせませんからね。
さあ、下位がしっかり作って回したこのチャンス。バッターボックスに向かうは得点圏打率でもリーグトップの片岡。この場面でもそつなくタイムリーを放ち、点差をついに1とします。――と、ここで投手交代が行われるのですが、その最中にバファローズ敗戦の試合速報がビジョンに流れ、マジックも点差同様1となりました。後は目前の試合に勝利するだけです。試合再開直後、待ちくたびれたとばかりに、片岡が初球スチールに成功。今季50個目の盗塁は、前がかりになっているチームを更に加速させるものに見えました。
ところが、打者の栗山は三振に倒れ、この日出塁率10割の中島は敬遠で二死満塁。中島の敬遠後は、怒りよりも不安の色で場内が満たされました。なぜなら、今日一軍に昇格したばかりで、ここまで4タコと元気のない後藤が次打者だったからです。チャンスでの凡退を繰り返した後藤には、周囲から「四番じゃない」「おかわり君四番でいいじゃんかよ~」といった声も聞こえてきました。この打席でも変化球にスイングが合っておらず、追い込まれてからは少し苦しいかなと思っていましたが、ここで後藤が四番の意地。走者一掃となるライトフェンス直撃の二塁打を放ち、ライオンズは一気に逆転。見事に仕事をこなした後藤に対して「よくやった!!」「今日のヒーローは決まりだな」などと、先ほどとは打って変わった祝福の言葉が飛び交いました。
逆転に成功し、2点リードの9回表。ライオンズがマウンドに送り出すのはもちろんグラマン。観客は誰もが「まだか、まだか」と歓喜に浸る気満々。ふとライオンズブルペンに目をやれば、そこには石井、帆足、岸、涌井とマスコットのレオが一直線に並んでいます。今すぐにでもグラウンドに飛び出して行きたくて、胴上げがしたくてうずうずしているのでしょうか。
だがしかし、ここからライオンズはまたもや逆転を食らい、それこそ球史に残る大逆転負けを喫してしまうのでした。逆転時には相手エラーに助けられたライオンズでしたが、今度は味方のエラーをきっかけに、再び逆転を許します。エラーに笑い、エラーに泣く。そして、とどめはフェルナンデスの満塁本塁打ですが、またもや助っ人外国人による長打。1試合を通じて、これを止めることはできませんでした。
しっかり整った舞台で決めきれない。これが渡辺監督の言う「発展途上のチーム」ゆえの脆さなのでしょう。見方を変えればそれも魅力の一つなのですが……。シーズンの集大成にしなければならなかった試合で、ツメの甘さを露呈したヤングライオンズ。これを教訓に、ポストシーズンを盛り上げてほしい。4時間22分にも及ぶ試合を観届け、お通夜みたいになってしまった帰り道で、ただただそう祈るばかりでした……。
posted by AKIRA |03:41 |
観戦記 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年09月17日
シーズンも終盤に入り、プレーオフ進出争いを繰り広げているのがスワローズだ。主砲ラミレスを放出しながらも、今シーズンから指揮を執る高田監督の掲げる機動力野球が浸透。開幕カードではジャイアンツ相手に3連勝を飾り、新しいスワローズのスタイルを見せつけた。
しかし、万事がうまくは進まず、その後は戦前の予想通り厳しい戦いが続く。なかでも中軸が決定力を欠き、相手に先制を許すと追いつくことができない。前半戦、同条件でのチーム勝率は.291である。胸のすく攻撃を展開していただけに、信頼の置けるクラッチが一人いれば、スワローズの攻撃は更に魅力を増していたと思う。
とはいえ、ないものねだりをしても仕方がなく、現存戦力でいかに戦うかが問題となる。タレント不足のチームが上を目指す際に必要となるのは、一にも二にも投手陣の整備である。これは、いつの時代も変わらない。そして、走塁や守備などの細かい部分に着手し、チームの基盤を強くすることだ。その点、現在のスワローズ投手陣は若手の成長著しく、二軍にも才能が集まる。走塁面は言うに及ばず、守備でも失策や失策による失点などの数字が確実に減っている。長打力不足を補うための方策が実り、スワローズは現在の位置に付けているのだ。プレーオフ進出の有無にかかわらず、再建イヤーとしては上々の一年目だと言えるのではないか。
不満に感じるのが、打線にタクティクスを欠くことだ。ここで提言するのは神宮の安打製造機・青木宣親の起用法である。
大学時代や一軍に定着し始めた頃、主に二番を務めた青木は、チームの中に生きる術を知る打者である。それでも、その自由な打撃と積極性は、相手投手との1対1でこそより際立つ。彼は根っからのトップバッターで、適性は一番にある。だが、チーム事情がそれを許さない。昨年はリーグ8位の長打率を記録するなど、新境地を見せたバッティングにはポイントゲッターとしての期待がかかるようになり、今季からは主に三番を任されている。スワローズの八、九番打者の出塁率を考えればこの判断は正しい。本塁打を20本放ちながら、挙げた打点が58ではいかにももったいない。しかし、この選択はベストではない。「四番・センター・青木」こそが当面のスワローズにとってのベストであり、とるべき道なのである。
打順別イニング先頭打席数という統計を見てみる。05年のプロ野球で、トップを記録した打順は、もちろんセ・リーグ(1304)もパ・リーグ(1131)も一番打者だ。次いで、その数が多かったのが両リーグともに四番で、セは(661)、パは(678)。反対に、最も少なかったのがセ(457)、パ (458)ともに三番打者である。つまり、四番は先頭打者として打席に立つ機会が多く、三番は少ないということだ。
そこで、「四番・青木」がスワローズにもたらす相乗効果について主張したい。打順別
イニング先頭打席数については限られたデータしか用意することができないが、初回の攻撃が三人で終わる可能性を考えれば、他の年も似たような数字になっていることだろうと思う。信憑性は高い。試しに、昨年と今季前半戦のスワローズの打順別イニング先頭打席数を数えてみたが、07年は四番(140)が一番(270)に次ぐ数字をマーク。08前半こそ四番(97)は一番(183)、二番(102)に次ぐ数字だったが、都合のいい見方をすると、四割を超える出塁率を誇る青木が四番の前を打たなければ、スワローズ四番打者の打順別イニング先頭打席数はもっと増えていたはずだ。つまり、青木が四番に座れば、ポイントゲッターとチャンスメーカーの役割を両方担えることになる。
ここ数年で宮本や田中浩の五番起用が増えている点も、青木の四番起用を後押しする大きな理由だ。典型的な二番打者である二人のどちらかが五番に入り、四番・青木をサポートする五番になることで、彼らの持ち味もまた生きる。青木が出塁すれば、エンドランから送りバント、スチールのアシストなど戦術に幅が出るし、得意の右打ちで、広がった一、二塁間を狙えば個人の打率も上がる。チャンスで青木が凡退、あるいは勝負を避けられたなら、彼らの粘り強い打撃に期待といった具合だ。
「四番」は背負わせることで、打者を育てるという性質を持つ。近年ではジャイアンツの李やベイスターズの村田、元カープの新井が代表的な例だ。スワローズにも宮出やユウイチ、畠山、武内といった魅力的な打者が揃う。だが、彼らが何年も続けて打撃タイトルを争えるような存在にまでなるかと言えば、はなはだ疑問である。これは、スワローズに限定した話ではない。ただでさえ投高打低の傾向にある昨今のプロ野球において、元来の四番打者像にそぐう和製大砲の育成は容易ではない。ならば、育つかどうかもわからない「四番打者」の出現など待たず、それを形骸化することで、他球団とは違ったスワローズ独自の野球を打ち出せばよいのではないか。
先に挙げた現在のスワローズ中軸候補4人は、他球団の四番と比較するには物足りないが、三番と六番を打つ分には見劣りしない。四番から六番に、一番から三番と同様の機能を求める。つまり、一番から六番の間に、一番から三番を二つ作る。「四番・青木」はスワローズの攻撃をより深く、フレキシブルなものにしてくれるはずだ。
蛇足ではあるが、北京五輪野球日本代表の打順別イニング先頭打席数も、14機会の一番に次いで、9機会の四番が最も多かったことを付け加えておく。戦前から長打力不足を指摘され、きめ細かさを前面に押し出して世界と戦うべきはずであった日本が、トップバッターとして迎えることの多い打順に新井を置いていたということだ。
●参考資料
→ワニとライオンの野球理論
→データで読む常識をくつがえす野球
posted by AKIRA |01:36 |
プロ野球チーム |
コメント(19) |
トラックバック(0)
2008年08月08日
「ドリームチーム」
4年前、耳にたこができるほど使いまわされたこのフレーズは、アテネ五輪での野球日本代表と、男子バスケットボールアメリカ代表を称したものである。野球日本代表は、初めてオールプロで五輪に参加したが、招集可能な選手は各球団2人までの制限を設けられ、男子バスケットボールアメリカ代表は、選出の有力視されていた選手が、直前に相次いで辞退した。予選よりスケールダウンした野球日本代表や、男子バスケットボールアメリカ代表は、「ドリーム」どころかせいぜい「オールスター」と表現されるべきメンバー構成だったのだ。
それでも単純に戦力だけを比較してみれば、両代表は金メダルに最も近い位置にいたはずである。勝つには十分と思われたチームだった。しかし、実際には共に表彰台ギリギリの3位に終わり、苦汁をなめることとなる。「金以外は考えられない」と招集されたはずの「オールスター」メンバーが、銅メダルを持ち帰った頃には様々な敗因が挙げられたが、それらを要約すれば、「対応力の欠如」ということになるだろう。選手のやり繰りや、ピークのもって行き方を間違えた野球日本代表。普段とは違う国際ルールに苦しめられた男子バスケットボールアメリカ代表。共に戦力は十分でも、準備が十分ではなかったのである。
基本的に、野球は投手さえよければ勝つ確率がグンと上昇するスポーツである。好投手の調子次第では、格上チームとの戦力差を限りなくゼロに近づけることも可能だ。高校野球がよい例だが、五輪のような短期決戦では、戦力はさほど結果に影響しない。そして、バスケットボールは、90年代に世界を魅了した「ドリームチーム」の影響もあり、ここ十数年で加速的に世界に普及した。ナショナルチームだけの話に限らず、個人に目を向けてみても、欧州勢の躍進は目立つ。よく言われるように、大国と世界との差は以前ほどのものではなくなってしまったのだ。
今回、両代表はプライドを取り戻しに北京までやってきた。そのためには何が必要となるか。それは勝つことだ。各代表の選手たちはそのことを十分に理解しており、口々に「金以外に意味はない」といった旨の発言を繰り返している。だが、彼らは北京で勝者になると同時に、成さなければならない使命を背負っているはずだ。それが、競技の世界的な普及である。野球競技は今回限りでの種目廃止が決定しており、五輪競技としての復活はロンドン大会以降まで待たなければならない。しかし、野球競技の復活が議題に挙げられた時、北京大会での盛り上がりは必須条件となるのではないか。シーズン終了後とはいえ、「参加することに意義がある」はずの大会に、自国のスーパースターをぞろりと揃えた男子バスケットボールアメリカ代表は、本格的に国際路線に乗り出したNBAを世界にアピールする必要があるのではないか。実際のところ、リーグが選手の出場を許可するのは、そういった理由が大きなウエイトを占めているだろう。
結果と内容の両立は難しい。だが、近年では最も「ドリーム」に近づいたと言えるこの両チームには、ただ勝利だけを要求したくはない。均質化が進む今だからこそ、胸のすく活躍を期待したいのだ。贅沢な悩みかもしれないが、勝つだけでは「ああ、やっぱり勝ったか」で終わるような気がしてならない。魅せて勝つことで、威信と世界的な人気を持ち帰ってほしいと思う。
posted by AKIRA |02:25 |
北京五輪 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年07月30日
開幕まであとわずかとなり、あらゆるメディアで北京五輪の話題がかまびすしい。
そんな中、北京大会を最後に正式種目から姿を消す野球の日本代表が、先日発表された。
前回のアテネ大会とは異なり、各球団で選出選手数に制限はなし。
選考は発表直前にまでずれ込むなど混迷を極めたが、結局は星野監督の破顔一笑、素晴らしいメンバーが顔を揃えた。
単純に戦力だけを見れば、この代表は出場8カ国中最も金メダルに近い場所に位置しており、過去の五輪日本代表の中でも最強のメンバーだと言える。
彼らならきっと正式競技としては初の金メダルを持ち帰ってくれるはずだ。
しかし、大会期間中の日本プロ野球は、ペナントの行方を左右しかねない時期に大きな損失を被ることとなる。これだけの面々がグラウンドから姿を消すのだ。主力がいなければいないなりの戦い方を楽しむこともできるが、実際に前回アテネ大会が開催された04年などは、五輪の影響で面白みに欠けるペナントであったと記憶している。
主力選手の離脱は、チームへの影響はもちろん個人記録に影響を与える点でも残念だ。04年なら例えば、開幕から驚異的なペースで勝ち星を稼いでいた岩隈が15勝と平凡な数字で終え、小笠原のシーズン30本塁打の記録が4年で途絶えた。谷は準決勝で足を故障し、今でもそれを引きずっている。
代表候補選手に故障や不振が目立った今回の代表選手だが、総じて見るに、アテネ大会時のメンバーより状態はいい。夏場は経験や体力のない選手がこれまでの調子を維持できず、相対的に有力選手が数字を伸ばす。夏こそ本番のプロ野球。ここに来て調子を上げ、「さあ、これから」という選手が大勢いる事に、複雑な気持ちを覚える。
今シーズン開幕前から、既に代表入りが有力視されていたダルビッシュ、涌井両投手には、現実的な目標として20勝を期待したかったし、今年FA権を獲得、メジャー挑戦を視野に入れる上原や川上には、置き土産とばかりに、リーグMVPを獲得するほどの数字を叩き出してほしかった。
数字と言えば、7月中に30セーブの快挙を成し遂げた藤川だ。自身の持つ日本タイ記録46セーブの更新はおろか、チームの好調もあってセ・リーグMVPの本命である。村田などは、現在熾烈なタイトル争いを繰り広げており、連続キングにも手の届く位置につけているが、代表招集による離脱はあまりにも大きなハンデだ。
今年は「イチローチルドレン」が元気である。しかし、北京行きを決意した時点で、神宮の安打製造機・青木のシーズン200本安打が消えた。途中、故障で戦列を離脱した青木だが、1年間出場さえ続けられたら、前人未到の同一選手による200本安打達成も見えたはずだ。尊敬する人をイチローと言ってはばからない川崎は、現在首位打者と共に最多安打のタイトルも狙える位置につけているが、かつてはイチローの指定席であった両タイトルの独占は難しそうである。西岡は打撃好調も、昨年に引き続き盗塁数が伸びない。契約するスポーツメーカーの宣伝で使用したキャッチコピー「世界一の盗賊」を名乗るには、いささか寂しい数字となっている。もし、彼らと話ができるのだとしたら、少し意地悪な質問をしてみたい。「連続記録更新中のイチローが日本にいたら、今回の五輪に参加しただろうか」と。
このように、個人にだけ焦点を当ててみても、夏場以降のプロ野球は見所が多い。これだけの魅力を犠牲にして、日本野球界は何を得ようとしているのか。そこで、大会本番を前にして、再度言及しておきたいのが「五輪日本代表」の意義なのである。
大義はある。それはもちろん、野球人気の普及だ。長嶋茂雄前監督が言ったように、野球大国日本の代表選手達は「野球伝道師」でなければならない。
実際、一流プロ選手派遣の効果は大きく、野球代表が表紙に使われた北京五輪関連本も多い。金メダル獲得の可能性から、特集も割と大きく組まれているようだ。このような国民的関心度の高さから、代表が勝てば勝つほど、大きな感動が日本にもたらされるだろう。その結果、8年後開催の五輪で野球が正式種目に復活すれば、北京五輪代表にとっては最大の成果と言うことができそうだ。
星野監督の言う「野球への恩返し」は理解できる。選手がそれぞれに持つ「日の丸への想い」も、連日メディアを通して伝わってくる。それらの気持ちに水を注すつもりはない。決まった以上はしっかりと戦い、戦果を挙げてほしいと思う。
それでも、仮に野球が正式種目として復活を果たしたとして、それ以降の五輪代表をどのような位置付けにしていくのかは、きちんと考えなくてはいけない。来年、第2回大会が開催されるWBCは、五輪よりも参加国数が多く、メジャーリーガーも参加することからレベルも一層高い大会である。それだけに、今後の更なる大会規模拡大の可能性を考えれば、日本にとってはより重要度の増す大会に成長を遂げるだろう。第1回は、至る所で大会の不備が目立った。WBCの価値を高めるためには、日本がアメリカと対等な関係を持つ必要がある。野球大国日本は、ディフェンディング・チャンピオンとして、それ相応の発言権を持たなければならないのだ。大会の公平性のため、日本は勝ち続けなければならない。政治的な背景を鑑みれば、野球日本代表背負った使命は、あまりにも重い。WBCで何より必要とされる結果が、延いては日本の、そして世界の野球のためになってくる。
このような理由から、監督・コーチの交代などはスムーズでなければいけないし、選手の招集にも一貫性がなければならない。
今の流れを汲めば、第2回WBC日本代表の手綱も、高い確率で現五輪代表監督星野仙一が握ることになりそうだ。だが、選手の方は、すんなり現行のメンバーのままということはありえない。ベンチ入りメンバーが30人に拡大されるとはいえ、海外組の合流も予想されるからである。ならば、五輪はWBCを見据え、若手選手育成機会の場と割り切ってしまえばどうか。例えば、今回は晴れて代表メンバー入りすることができたが、当落線上にいた中島や田中などは、経験さえ積めば、来年のWBC代表に名前を連ねていてもおかしくはない選手である。そのような選手を中心にメンバーを構成し、話題性が必要なのであれば、鎌ヶ谷から中田、戸田から佐藤、早大の斉藤も呼べばいい。06年に行われたアジア競技大会で、オールアマチュアで臨んだ日本がトッププロを派遣した韓国を下したように、プロアマ混合レベルでも十分戦えるはずだ。プラスして、そこでの経験が、後のプロ野球や代表で活かされる。
WBCで日本代表のユニフォームを初めて纏った選手の反応は鈍く、熱くなるのが遅かった。短期決戦はあっという間に終わってしまう。ともすれば、経験のなさが致命傷になる国際大会で、「世界大会が初の代表でした」というような選手が続出する状況は避けねばならない。WBCの存在が大きくなれば、それだけ五輪競技としての野球は小さなものになっていく。だからこそ、野球競技が再び五輪競技として日の当たる場所に出て来たその時は、金メダルよりもっと大きなことのために体制を組んでほしい。
posted by AKIRA |04:59 |
野球日本代表 |
コメント(2) |
トラックバック(0)
2008年06月07日
セルティックス×レイカーズ
ついに実現しました。ファイナルの舞台でこのカード。
イエローとグリーンとの邂逅は、両チームのファンのみならず、多くのNBAファンが待ち望んでいたことでしょう。
ファイナル制覇のチームですが、予想はずばりレイカーズ。
その根拠を以下で述べてみたいと思います。
プレーオフを語る上で外せないのがディフェンスの重要性。このカードでも、定説通りディフェンスが勝負の鍵を握りそうです。
そうすると、シーズンからここまで、タフなディフェンスで勝ち上がってきたセルティックスを推す声が集まりそうなものです。しかし、イーストとウエストでは条件が違うため、シーズンでの成績や活躍をそのまま額面通りに受け取ることはできません。
ウエストにはオフェンス自慢のチームがひしめいています。今シーズンのチーム得点ランキング中、トップ5は全てウエストのチームで占められ、トップ10の中にイーストのチームはわずか2チームだけ。チーム平均失点に目を移しても、トップ10中イーストのチームは半分と、特別ディフェンスのよいチームが多いわけではありません。よって、イーストのディフェンス力が同カンファレンスの平均得点に大きく影響しているということもないでしょう。つまり、同じ平均失点数であっても、イーストとウエストではその価値が違うということです。
そして、これはあくまで予想なのですが、大勝の多かった今シーズンのレイカーズは、主力をベンチに戻し、控え選手がメインとなってから取られてもいい失点を重ねたのではないでしょうか。
加えて言うのであれば、イーストのスコアラー不足。数年前とは違い、現在のNBAは、ウエストに優れたスコアラーが集まっています。今シーズンの得点ランキングを見ても、20得点以上を記録した27人のうち、イーストの選手は10人。この数字もまた、イーストよりウエストのチームをディフェンスする方が困難であることの証明であると言えます。
レイカーズは、今シーズン1試合平均で101.32の失点を喫しました。これは、NBA全体で19位の数字です。しかし、レイカーズにはタイトなディフェンスでチームを引き締めるフィッシャー、ディフェンシブチーム常連のブライアント、長い腕と機動力でコートの広範囲をカバーするオドム、地味ながらもプレーオフではブーザーやダンカンを自由にさせなかったガソルと、スターターの守備はセルティックスにも劣ることはないと思います。
これらを根拠に、決して「鉄壁」とまでは表現できないまでも、スタッツよりは数段優れたレイカーズディフェンスであると言うことができるでしょう。
鍵となるディフェンスに、両チームでそう大きな差はありません。
それでは、一体何が両チームの明暗を分けるのか。それは主力選手のオフェンス力でしょう。言うまでもなく、レイカーズのブライアントはアンストッパブルな存在。対ジェームズ同様、セルティックスバックコート陣には、ブライアントのアウトサイドに対して有効な手段がありません。組織力で封じるにも、ブライアントは真のMVP。マーカーを引き連れてのアシストやパスアウトはお手の物。セルティックスディフェンスは、ブライアントの支配力の前に引き裂かれるでしょう。
一方のセルティックスオフェンスはどうか。ここに来て調子が上向き、クラッチ連発のアレンと、スコアラーとして爆発を見せたピアース。この二人と自身を中心にガーネットがゲームを司り、バランスよく得点を重ねるのがセルティックスのオフェンスパターン。アレンにはブライアントのマークが予想されるため、それほど多くの得点を挙げることはなさそうですが、肝心な場面でのスリーには注意が必要です。また、多才なピアースの得点数は、勝敗に大きく影響するでしょう。ただ、フランチャイズ・プレイヤーはピアースですが、どうしても得点の必要な場面、強引さが必要な場面で仕事をするのはガーネットだと思います。マッチアップのガソルは、高さとパワーで引けはとらないものの、スピードでミスマッチ。レイカーズはダブルチームで対処していくのでしょうが、シリーズを通して封じきるのは無理があるので、ある程度ガーネットにやられることを想定してファイナルに臨むでしょう。選手層で上回るセルティックスベンチには、キャセールも控えていますが、そこをケアするのはフィッシャー。アレンとピアースが同時に抑えられれば、セルティックスオフェンスは詰まるでしょう。
片やセルティックスレベルのディフェンスでも及ばない得点力と爆発力を誇るブライアントを擁するレイカーズ。片やクラッチは多く抱えるものの、得点数はそれほど伸びそうにないセルティックス。同じクラッチでも、その質の違いが両チームにとっての分水嶺となるはずです。
両チームのカンファレンスファイナル勝ち抜けの様子を見ていて、気になったのが余力の問題です。
まずは、体力的な消耗という意味での余力。カンファレンス勝ち抜けまでに、合計15試合戦ったレイカーズと、20試合戦ったセルティックス。その試合数以上に、比較的順当に勝ち上がったレイカーズに対し、セルティックスは厳しい試合が続いたことが気がかりです。
そして、精神面での余力なのですが、セルティックスにはより多くの安堵を感じました。接戦が多かっただけに、喜びもひとしお。もちろん、ファイナルは切り替えて出場するのでしょうが、セルティックスには実力の均衡したチームを破り、カンファレンスを勝ち抜いたことで、ある種の達成感を得てしまったように思います。逆にレイカーズは、ライバルと目されていたスパーズをあっさりと倒してしまったことで、体力的にも精神的にも余力があるように思います。もちろん、レイカーズには優勝経験豊富な選手が多いということもあるのでしょうが、チャンピオンリングへの飢えがいくらか満たされてしまったように見える古豪より、エースの「1番でなければ意味がない」という信念が浸透している強豪の方にこそ、むしろ飢えを感じるのです。同じカンファレンス制覇達成でも、セルティックスは「カンファレンスを勝ち抜いた」の意識が強く、レイカーズにとっては「ファイナルに駒を進めた」に過ぎないのではないでしょうか。
どちらが勝つにせよ、実力伯仲に間違いなし。
派手なプレーより緊張感を楽しむシリーズになるのではないかと思います。
それでは、NBAを愛する皆様、ファイナルを楽しみましょう。
●参考資料HOOP7月号
posted by AKIRA |05:02 |
バスケットボール |
コメント(2) |
トラックバック(0)
2008年05月23日
[イースタン・カンファレンス]
★ボストン・セルティックス(1位)×デトロイト・ピストンズ(2位)
信じてました、ボストン・セルティックス。
いまだアウェイで勝利せずして、カンファレンス・ファイナルに進出したチームはない?
何の何の、セルティックスと本拠を同じとするMLB・レッドソックスは04年、当時前例のなかった3連敗後の4連勝でヤンキースをうっちゃってワールドシリーズを制覇しましたよ。
さて、古豪が次に狙うは東一番の強者デトロイト・ピストンズ。本当に強いです、このチーム。いつ見てもそつがなく、試合を観る度「あぁ、ピストンズだな」と思わされます。
リードされていても自分たちのペースでゲームを進めているかのような、あの感覚。
流れを一気に引き寄せることのできる、タフなディフェンスと機動力。
セルティックスにとっては、やはりここでもディフェンスの出来が鍵を握りそうです。そして、ミスを極力避けること、走り負けないこと。ラウンドが進むにつれ、地味な作業をきっちりこなすことが重要となってくるのは言うまでもありません。
期待したいのはBIG3の個人能力。前述した「地味な作業」とは相反するようですが、チームが本当に追い詰められた時、タレントがモノを言う展開が多々見られます。実力伯仲のピストンズが相手であれば、そんな場面がひょっこり顔を見せるかもしれません。シーズン中、そしてプレーオフに入っても中々わかりやすい形で顕在化しない3人の勝利への渇望。クールなガーネットも格好いいのですが、ここ一番で猛るガーネットの姿を数多く見たいと思います。
[ウエスタン・カンファレンス]
★ロサンゼルス・レイカーズ(1位)×サンアントニオ・スパーズ(3位)
ジャズは今シーズンステップアップを果たし、よいシーズンを送ったのですが、昨年同様カンファレンス・セミファイナルで脱落しました。レイカーズは、ブライアントが6試合中5試合で30得点を挙げ、全ての試合で100点オーバーを達成。ブライアント一人分、レイカーズが上回ったという印象です。
セルティックス同様、スパーズの強さも信じていました…、と言いたいところなのですが、ホーネッツに王手をかけられた時には、正直世代交代も頭を横切りました。何せポールを止めることができない。スパーズの強固なディフェンスさえズタズタでしたからね。昨年のパーカーの活躍を思い出しました。スパーズからしても、まるでパーカーを敵にまわしたかのような感覚だったのではないでしょうか。ただ、ホーネッツも肝心なところで詰めの甘さを見せていたので(それをさせたのはスパーズですが)、最終戦時には「五分と五分かな」と。
とにかく、4年ぶりとなるこのカードは見所十分。スパーズを倒すには、堅いゲーム展開だけでは不可能。レイカーズやセルティックスの持つスペクタクルが必要となるでしょう。マッチアップはレイカーズに都合がよいように思えます。フィッシャーがパーカーをせき止めることができれば、スパーズのオフェンスは手詰まりになります。頼みのダンカンにもオドムがうまくヘルプするでしょう。ボウエンのコーナーは危険ですが、常にマークしていなくてはいけない選手ではありませんからね。加えて、ここまでサンズやホーネッツと対戦してきたスパーズの疲労はレイカーズの比ではありません。パフォーマンスの低下が予想されることから、状況はレイカーズ有利であると言えそうです。
バックグラウンドを考えればピストンズ×スパーズも悪くはありませんが、この両チームの再戦を喜ぶファンはそうはいないでしょう。
願望も多分に含め、NBA07-08シーズンファイナルには、このカードを予想します。
セルティックス×レイカーズ
posted by AKIRA |02:08 |
バスケットボール |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年05月06日
結果だけを見れば大方の下馬評通り。ウォリアーズによるアップセットに沸いた昨年と比較し、穏やかな立ち上がりを見せた07-08シーズンのプレーオフ。
しかし、イーストでは2つの「よもや」が発生しました。
今回は、ファーストラウンドの感想も絡めて、カンファレンス・セミファイナルを展望します。
[イースタン・カンファレンス]
★ボストン・セルティックス(1位)×クリーブランド・キャバリアーズ(4位)
ファーストラウンドの初戦と2戦目に、BIG3がバランスよく得点するいつものパターンで快勝したセルティックスですが、ビジターに移った途端「よもや」の連敗。結局、最終第7戦までもつれこんだこのシリーズは、セルティックスが失点を80点台以内に抑えたら勝ち、90点以上とられたら負けという結果がでています。「セルティックスはディフェンスのチーム」の裏付であり、今後もこのチームが勝ち続けるための重要なポイントとなるでしょう。
懸念されていた脆さをさらしてしまったセルティックスですが、キング率いるキャブスにとっては、まさしくそれこそが付け入る隙。ファイナルに進出した昨年よりチームバランスを欠いている苦しい状況ですが、だからこそジェームズに「俺がやらなきゃ」の意識を強く促す土壌にあるのではないでしょうか。
お互いに未完成のチーム。タレントの数でセルティックス有利の感は否めませんが、ジェームズがゲームを支配し、「違い」を加えることができれば、昨年の奇跡再び…となるかもしれません。
★デトロイト・ピストンズ(2位)×オーランド・マジック(3位)
両チームのマッチアップを考えた場合に、バックコート陣でピストンズが優位となりそうです。確かに、今シーズンMIPを獲得したターコルーの活躍は目覚しいものがありますが、彼一人で試合の結果を左右できるという存在ではありません。プリンスのマークをかいくぐって、シーズン通りの活躍を求めるのは酷でしょう。逆に、1試合50点近くとるピストンズのトリオをマジックがストップさせるのは厳しそうです。
マジックの希望はもちろんハワードですが、対個人ならともかく、ピストンズのインサイドには力のマクダイスと技のウォーレスが仁王立ち。イースタンではいまだ厚く高いピストンズの壁に、ハワードがどう立ち向かうか注目です。
また、ピストンズが勝ち進んだ場合、これから先の対戦相手には必ず優れたビッグマンと相対しなければなりません。王者奪還に向け、このカードは1つの試金石となるでしょう。
[ウエスタン・カンファレンス]
★ロサンゼルス・レイカーズ(1位)×ユタ・ジャズ(4位)
まずはジャズのフロントにお礼が言いたいと思います。昨年はジャズの貴重なスターターとしてシーズンからプレーオフを戦ったフィッシャーが、ユニフォームの色を変えてカンファレンス・セミファイナルの舞台に帰ってきました。やはり彼にはレイカーイエローがよく似合います。確かに、レイカーズが強豪ひしめき合うウエスタンで第1シードを得る過程、パウ・ガソルの獲得は最初にフォーカスされてしかるべき出来事です。しかし、開幕前から決して評判のよくなかったレイカーズが、ガソル獲得前から好位置につけていたこともまた事実。フィッシャーの「経験」は、レイカーズにとって代えの利かない武器であると思います。相変わらずのタフなディフェンスでウィリアムスをストップさせ、昨年所属チームに恩返しといきたいところです。
ベンチ層ではジャズ有利ですが、ブライアントを止める手立てがなさそうなのが実情です。注目のマッチアップにキリレンコ対オドムを挙げます。
★ニューオーリンズ・ホーネッツ(2位)×サンアントニオ・スパーズ(3位)
昨年イマイチのシーズンを過ごしながらも、結局は終盤にピークを持ってくることで最後まで勝ちあがった王者スパーズ。レイカーズやホーネッツの台頭が挙げられながらも、「結局今年もスパーズじゃない?」の声は今も根強く。そんな王朝の名前すら欲しいままにしているスパーズに挑むのが、今季1番のライジングチーム・ホーネッツ。NBAは、勢いより、最後には経験が勝ることの多いリーグですから、ホーネッツにとっては真価の問われるところでしょう。
衰えたとの指摘も挙がるボウエンですが、ファーストラウンドではサンズ撃破に貢献。ホーネッツオフェンスの鍵を握るストヤコビッチをストップすることができれば、カンファレンス・ファイナル出場に大きく近づくでしょう。
また、層の厚さもこのチームの長所。今季シックススマン賞に選出されたジノビリだけでなく、得点能力の高いフィンリー、ミスタークラッチ・オーリー(復帰未定ですが)、終盤トレードで獲得したストウダマイヤーにトーマスと、ベンチも色とりどりです。場合によってはボウエンがポールにマッチアップし、ディフェンスに定評のあるトーマスがストヤコビッチをマークするというオプションも考えられなくはないでしょうか。
カンファレンス・ファイナルの対戦カード予想をしておきます。
ボストン・セルティックス×デトロイト・ピストンズ
ロサンゼルス・レイカーズ×サンアントニオ・スパーズ
両カンファレンスともに、古豪が強豪にチャレンジするシリーズになれば楽しめると思います。
posted by AKIRA |23:15 |
バスケットボール |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年05月05日
今季終盤、キャリア通算100度目となるトリプルダブルを達成したのは、ダラス・マーベリックスのジェイソン・キッドだ。過去5回のタイトルを獲得しているアシストだけではなく、得点、リバウンドと全ての面においてチームに貢献していることの証明である。
100点近いスコアで争われる試合の中、個人が二桁得点をマークするのはそれほど困難なことではないが、リバウンドとアシストで同様のことを成し遂げるのは容易いことではない。だが、キッドは14年の現役生活の中で、平均14.3得点、6.7リバウンド、9.3アシストと、高い水準で成績を残してきた。
今季の成績は、10.8得点こそキャリアで最も低い数字となっているが、7.5リバウンドは昨季に次いで2番目に高い数字であり、10.1アシストは9年前に記録した10.8アシストと遜色ない数字である。35歳になった今シーズンの成績を、シーズントリプルダブルに最も近づいたと言うことも可能だ。
しかし、今季のキッドをベストとする声は少ない。キッド加入後、マブスが成績を落としたからである。シーズン途中での移籍が決まった時、古巣のユニフォームに身を包んだキッドは、まるで何年間も同じチームでプレーしてきたかのようにさえ見えた。だが、キッドの織り成すアップテンポな展開はなかなかチームに浸透せず、キッドからのパスをファンブルしたり、反応さえできないシーンが見られた。マブスのユニフォームはキッドとマッチしたが、戦術はフィットせず。勢いを失ったマブスは、昨年の雪辱どころか、プレイオフ進出すら危ぶまれる事態に陥ってしまう。結局、ウエスタン第7シードでの出場が決定したが、ファーストラウンドでの敗退を喫っしてしまった。
キッドは、たとえ得点できずとも、ゲームを支配することのできる希有な存在である。それを可能にしているのは、視野の広さと経験だ。相手の戻りが遅いと見るや、一気にドリブルで突っかけ、態勢が整わないうちにキラーパスを通す。また、思いもよらないところから腕を伸ばし、リバウンドをもぎ取ったりもする。こうしたプレーは往々にして流れを呼び込むことにつながるが、そこにキッドというプレイヤーの真の価値がある。そして、今回はその持ち味を発揮することができなかったが、キッドのメンタルタフネスは、マブスが強豪ひしめくウエスタンを勝ち抜くための力となってくるはずだ。
シーズン終了が早まれば、それだけ来季への準備を早めることができる。マブスのキューバンオーナーは、キッドのパスに合わせることのできるランニングプレイヤー獲得に奔走するだろう。何より、キッドが来年のこの時期まで、同じチームメイトと過ごすことができる。ケミストリーの熟成には十分な期間だ。マブスとキッドの08-09シーズンはもう始まっている。
posted by AKIRA |04:43 |
バスケットボール |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年04月21日
07-08シーズンのプレーオフ対戦カードが決まりました。
特にウエスタンはシーズン終盤にも順位が日ごとに入れ替わり、対戦カードのマッチアップを考えてはワクワクしながら決定の日を待ちました。
ここではファーストラウンドを展望してみたいと思います。
[イースタン・カンファレンス]
★ボストン・セルティックス(1位)×アトランタ・ホークス(8位)
ここ数年は毎年のことですが、東の1位シード対8位チームの戦いはとてつもなく一方的なものになっています。
ビビーが加わり、バランスのよくなった新生ホークスといえども、今シーズンのセルティックスが相手ではスウィープをまぬがれるのが精一杯といったところでしょう。バックコート陣の得点力では引けを取りませんが、インサイドに差がありすぎます。ガーネット一人分の差がそのまま勝敗に直結するでしょう。
個人的に注目するのはロンド。ピストンズとの対戦を前に、ビビーとの真剣勝負はよい経験になると思います。
★デトロイト・ピストンズ(2位)×フィラデルフィア・セブンティシクサーズ(7位)
ここもシクサーズが1勝できるかどうかというシリーズになりそうです。抜群の堅さとケミストリーを誇るピストンズは、セルティックス以上に崩すのが難しく、得点パターンが限られているシクサーズにはどうすることもできないでしょう。ファーストラウンドの顔合わせの中では、最も番狂わせを期待できないカードです。
★オーランド・マジック(3位)×トロント・ラプターズ(6位)
スーパーマン対恐竜。見所はずばりこれです。もちろん、マジックが優勢であるとは思いますが、ラプターズより個の力に頼るチームである分、ハワードがボッシュにてこずるようであれば、多彩なラプターズに勝機は見出せるでしょう。
★クリーブランド・キャバリアーズ(4位)×ワシントン・ウィザーズ(5位)
ジェームズ頼みは相変わらずで、今季の貯金もすべてジェームズによってもたらされたと言って過言ではないでしょう。トレードでの補強後も、いまいち噛み合わないゲームが続いています。そのキャブズがファーストラウンドで対戦するのはウィザーズ。バトラー、ジェイミソンと、フォワードに強力なプレーヤーを抱えているだけに、ウォーレスのディフェンスに期待が集まります。このレベルであれば、ジェームズ頼みでも初戦突破は十分可能ですが、それではNBA制覇はもちろん、昨年たどり着いたファイナルの舞台まで遠ざかることでしょう。とはいえ、この面子ではそうせざるを得ないのが実際のところ。今年も「ジェームズがどこまでやれるのか」がフォーカスされそうです。
[ウエスタン・カンファレンス]
★ロサンゼルス・レイカーズ(1位)×デンバー・ナゲッツ(8位)
ガソルの獲得以降、もの凄い勢いで突っ走ってきたレイカーズですが、まさかウエスタン1位でプレーオフに乗り込むとは…。
正直、落ち目のマブスやサンズ、ロケッツより、ナゲッツは嫌な相手でしょう。何せあの爆発力。対戦後、選手の消耗は半端なものではないはず。自分がチーム関係者であれば、御免こうむりたいチームです。そのナゲッツですが、何と言ってもキャンビーの存在が大きい。彼の守護神然たる存在感が、チームのディフェンスをよりアグレッシブなものにしています。
1位シードを獲得したレイカーズではありますが、苦戦するのではないでしょうか。バイナムの出場については詳しい情報がないので何とも言えませんが、仮に戻ってきたとしても、病み上がりの状態では、元気なキャンビー、マーティンに相当手を焼くはずです。かといって、バイナムが間に合わなければ、オドムのマーティンマークも考えられ、アンソニーをガードする選手がいなくなります。
勝敗云々は別にして、ファーストラウンドでは一番楽しめるカードになりました。アイバーソン対フィッシャーを見ると、感慨にふけってしまいそう(笑)。最後はブライアントとアンソニーの得点力が勝敗を分けるのではと思っています。
★ニューオーリンズ・ホーネッツ(2位)×ダラス・マーベリックス(7位)
ホーネッツのキーマンは、ストヤコビッチのマッチアップ相手だと考えます。それは、アウトサイドシューターとしての彼の存在が相手ディフェンスを広げ、そこからポールがウェストやチャンドラーにイージーなシュートを提供するというホーネッツオフェンスの構造に起因しています。逆説的に言えば、ストヤコビッチさえストップさせれば、ホーネッツはうまく機能しなくなるということ。他のプレーオフ出場チームを見渡すと、3番のポジションには優れたディフェンダーが多いので、ホーネッツは今プレーオフ、シーズン中ほどの強さを発揮できないのではないかと考えます。そして、過去を紐解いてみても、ストヤコビッチは過去のプレーオフで活躍できていない。「プレーオフではシーズンほど飛び道具が有効にはならない」との格言通りです。
対するマブスはキッドがチームにうまくフィットせず、シーズン後半に失速しましたが、経験やディフェンスの面で大きな力になるのでは、と思います。
★サンアントニオ・スパーズ(3位)×フェニックス・サンズ(6位)
まさか初戦からこのカードとは…。多くのNBAファンがそう思ったことでしょう。昨年の因縁対決です。そういったバックボーンも踏まえると、「見ごたえがある」という意味ではナンバーワンのカードではないでしょうか。王朝の名をほしいままにしている昨年王者に、シーズン終盤、チームを対スパーズ用にシフトしてきたサンズがどう挑むのか。
また、このシリーズは、オニールがまだ第一線でプレーできるのかどうかの分水嶺にもなると思っています。かつての圧倒的な支配力はなくとも、まだまだ仕事ができることを証明してもらいたいですね。
★ユタ・ジャズ(4位)×ヒューストン・ロケッツ(5位)
さすがに22連勝には驚きましたが、「プレーオフは厳しいだろう」と、冷めた目で見ていたのがロケッツというチームです。ヤオミン抜きのロケッツは、ウエスタンのプレーオフ出場チームで最も戦いやすい相手でしょう。昨年のマグレディの涙を思うと、勝たせてあげたい気もしますが、総合力でジャズが上回りそうです。ロケッツの勝ち越しにはもちろんマグレディの爆発が必要となるでしょう。
個人的には昨年見せたウィリアムズのゴー・トゥー・ガイっぷりに期待です。
カンファレンス・セミファイナルは、以下の対戦を予想します。
ボストン・セルティックス×クリーブランド・キャバリアーズ
デトロイト・ピストンズ×オーランド・マジック
ロサンゼルス・レイカーズ×ユタ・ジャズ
ニューオーリンズ・ホーネッツ×サンアントニオ・スパーズ
ベタで面白くない予想かもしれませんが、皆さんはどうでしょうか?
posted by AKIRA |02:51 |
バスケットボール |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2008年04月09日
生で“idiots”を観てきました。
とはいえ、観戦したのはプレシーズンゲーム。
「開幕戦1試合より、プレ2試合(外野席+内野席)の方が安くつく」とのドケチ根性と、「レッドソックス公式戦初観戦を国内ですませてたまるか」との意地がそうさせたわけです(←後に後悔)。
ここからは、当日の模様と現場で感じたことをお伝えしたいと思います。
3月22日(土) レッドソックスVSタイガース
この試合は外野席での観戦となりました。
普段は内野での観戦がもっぱらなのですが、外野でなければわからないことも見えてきます。
まずは打撃練習ですが、飛球のノビがよくわかりました。
「カアアアァァァァァン」という乾いた音とともに、勢いに乗った打球がグングングングン伸びてきます。
中でも印象的だったのがユーキリス。
左右の両主砲マニー&パピーを差し置き、一番鋭い打球を飛ばしていたように感じました。
試合が始まると、観衆は世界一軍団のバッティングに集中します。
シーンと静まり返る中、キャッチャーミットに「パチッ」と収まる硬式球の音。
ん~気持ちがいい。
数年前、日本のプロ野球公式戦でも「球音を楽しむ日」として、鳴り物での応援を禁止する日を設けたことがありました。
今でも、年に数試合はそんな日があればよいのではないかと思うのですが、どうでしょう?
試合が開始すると、我々はいきなり度肝を抜かれることになります。
1回表、二者連続三振後にバッターボックスに立ったのはオルティス。
カウント0-3から合わせた打球は高く舞い上がり、どう考えてもただのレフトフライだろうと思えたアタリは、そのまま吸い込まれるようにしてスタンドへ。
ドームの興奮冷めやらぬ中、ラミレスが四球、ローウェルがヒットで続けば、ドリューがまたもレフトスタンドへスリーラン。
初回で4点の先制です。
レッドソックスは続く2回にも追加点を取り、いきなりメジャー有数の得点力を魅せつけました。
一方、序盤から追う展開となったタイガースですが、すぐさま反撃します。
2回、鳥谷の二塁打で反撃の口火を切ると、絶好調葛城がつないで、赤星、平野の連続安打で一挙4得点。
長短含めたこの攻撃(得点にはつながらずも平野は二盗に成功)は、さすがに国内有数のきめ細かさです。
そして、イニングを重ねるごとに、日米野球の決定的な違いに気付きます。
下の写真をご覧ください。
そう。外野手の守備位置がまるで違うのです。
センターのエルズベリーはともかく、レフトのラミレスですらこの位置なのですから驚きです。
ちなみに、前進時は以下のようでした。
エルズベリーはさらにもう一歩前にでてくることもありました。
このアグレッシブな守備位置に、彼らのプライドが見え隠れします。
「ポテンヒットは許さない」
「間を抜かれてもすぐ処理してやる」
たかが数メートルと言うことなかれ。
野球は1秒1センチで勝負が決まるスポーツです。
このわずか数メートルの違いが、大きく勝敗にかかわってくるのでしょう。
この日の試合中にも、「タイガースの外野手がもうちょっと前なら捕球できたのに」と思えるヒットがいくつかありました。
もちろん、逆のケースもまたあります。
しかし、ピッチャーにとっては、芯でとらえられた打球がヒットになるより、打ち取ったあたりがポテンヒットになるという方が嫌なものではないでしょうか。
外野手にとっては、後退しながらの守備機会が増えることにリスクはあるかもしれませんが、それもまた外野手の見せ場であり、好プレーを増やすことにもつながると個人的には思います。
さて、試合はレッドソックスが6回に点差を2に広げたものの、すぐさま1点を取り返されます。
スコアは6-5と競った場面で、両チームは9回、クローザーを送り出します。パペルボンは「I’m Shipping up to Boston」に乗っての登場。
藤川は、シーズン中めったに見られないビハインド時の登板となりました。
両者ともにスピードはそこそこだったのですが、二者から三振を奪いゲームセット。
この日の試合は、お互いが持ち味を見せた好ゲームだったと思います。
3月23日(日) レッドソックスVSジャイアンツ
前日とは違い、内野で観戦のこの日は、グラウンドに近いレベルでの練習見学が可能でした。
それにしても、打撃練習では昨日同様飛ばします。
ラミレスはまだしんどそうでしたが、オルティスやローウェルはガンガンスタンドに打ち込んでいました。
そして、この日一番の発見が背番号44のモス。
その飛距離に、「まだこんな選手がいたのか」と思わされました。
調べてみると、昨シーズンは15試合に出場し、メジャー定着にあと一歩という選手のようです。
先に言ってしまえば、この日は途中出場で二塁打と単打を記録。
後日のメジャー開幕戦では、6回に逆転のタイムリー、9回に同点弾を放つ活躍を見せてくれました。
打球が早く、おまけに俊足なので、使い勝手はよさそう。
今後の出番に注目の選手です。
この日の先発はウェイクフィールド。
いったい、いつまで投げ続けるのでしょうか?
この日は、普段より多めに4シームを投げていましたが、それでも120キロ前後。
自慢のナックルは100キロを割ることもしばしば。ジャイアンツの強力打線が腰砕けになっていて面白かったです。
1回と4回にそれぞれ1点ずつ得点したジャイアンツは逃げ切りを計りますが、バーンサイドが登板した時点で試合が動きそうな予感がしました。
オープン戦で一度見たのですが、何しろストライクが入らない。
ユーキリス、ラミレスに安打を許すと、ローウェルには四球を与えて一死満塁。
すっかり6番の打順が板についてきたドリューに逆転満塁弾を浴びます。
代わった山口もストライクが入らず、豊田は2つの長打で加点を許し、9-2とグダグダな展開に。
今シーズンもリリーフで苦労しそうなジャイアンツでありました。
試合開始が19時からと遅かったこともあるのでしょうが、ジャイアンツが突き放された時点で席を立つお客さんが目立ちました。
それというのも、この日一番心待ちにしていたものを見ることができたからでしょう。
そう、7回裏、例の曲とともに岡島がレッドソックスのマウンドに上がったのです。
レッドソックスが2点を勝ち越したあたりから周りがざわつき始めたのですが、実際に登板してからというものの、ものすごい歓声が沸き、フラッシュがたかれました。
対戦した打者は谷、坂本、大道。
本人も高橋由と対戦したかったと語っていますし、かつての同僚との対決が見たかったです。
総括
今回の日米オープン戦で飛び出した本塁打は9本。そのすべてがメジャーリーガーによって生み出されたものです。
調べてみると、2004年開催の前回は、同じく4試合で14本塁打中11本塁打をメジャーリーガーが記録していました。日本側の本塁打はアリアスの2本と矢野のランニングホームランだけです。
試合を観ていても練習を見ていても、本塁打の数や打球の飛距離はもちろん、外野フライの滞空時間でさえ明らかに違いが見られました。
その理由として、元々のパワーの差はもちろん、使用球の違いが挙げられると思います。
投手が普段から使っているボールで投げられるようにとの配慮から、このオープン戦では、打者はいつもと違うボールを打つことになりました。
オルティスもタイガース戦での本塁打を「スタンドに入るとは思わなかった」と振り返りましたが、やはりこれは問題でしょう。
野球世界一を決める国際大会も第二回が近づいていることですし、忘れられかけている重要な問題をこの場で再び喚起したいと思います。
統一しよう。試合球。
蛇足ですが、「Sweet Caroline」の認知度が低いように感じたことが残念でした。
素晴らしい歌なのに、サビ部分の「ウォッウォッウォー」の合唱の声は小さく、席を立つ人が多かったことにもったいなさを感じました。
このあたり、試合前にビラを配ったり、練習中にビジョンを使って宣伝するなどの工夫はできなかったのかと思います。
また、エプスタインが冗談めかして言ったように、フェンウェイ・フランクが味わえなかったことも残念。
プレーだけでなく、本場の文化も広く楽しみたいものです。
「ユーイング」はしっかり浸透していましたが……。
posted by AKIRA |20:09 |
観戦記 |
コメント(3) |
トラックバック(0)