2009年02月27日

レアルマドリッド対リバプール ~ファンデ・ラモスの苦悩~

 レアルのスタメンは、カシージャス、エインセ、ペペ、カンナバーロ、セルヒオ・ラモス、マルセロ、ガゴ、ラサナ、ロッベン、イグアイン、ラウール。マルセロがスタメン。ってことは、スナイデルとラファエルはいよいよ追い込まれてきたなあ。

 リバプールのスタメンは、レイナ、アウレリオ、シュクルテル、キャラガー、アルベロア、マスチェラーノ、アロンソ、リエラ、ベナユン、カイト、トーレス。ジェラードがいないので、色気は間違いなく出してこないだろう。アルベロアは復讐か、凱旋か。

 ■4-4-2で守ろう

 リバプールのシステムは4-4-2。で、レアルも4-4-2。つまり、がっぷりおつであった。こういうときは空気を読まない選手がいるかどうかで、試合の流れが決定的に入れ替わったりする。でも、両者とも空気を読む選手ばかりであった。リスクをかけないで攻撃を構築。なので、両者の攻撃はいとも簡単に両者の守備に跳ね返されていた。

 アウェーのリバプールが守備的に試合を進める。レアルがボールを持つ場面が多かった。よって、リバプールのレアル対策をつらつら見ていく。

 最初はロッベン対策。アウレリオ+リエラでがっつり数的優位を形成していた。メッシ対策でも良くみられるが、サイドから中央のスペースを複数でケアされてしまうと、とたんに抜けなくなるメッシ&ロッベン。SBを使って自由になる術を持たないロッベンは特にやられる。ちなみに、メッシは中央に避難することができる。

 次にラウール対策。絶好調のラウールにはスペースを消すことで対応。ラウールが大好きなDFとMFの間を丹念に埋めることで、ラウールはなかなかボールに絡むことができなかった。ボールに絡めても、マスチェラーノが笑顔で襲い掛かってくる。

 DFとMFの間のスペースを埋めたリバプール。となると、FWとMFの間のスペースはどうなるって話で。ここはちょっと空けていた。決して相手を自由にさせることはなかったが、ガゴやラサナが前を向いてボールを持つ場面はそれなりにあったと思う。

 定石としては、FWもラインを下げてMFとFWの間のスペースを埋める、、なんてやり方がある。ちなみに、ユベントスはDFラインを上げて対応している。リバプールの立場からすると、ロングカウンターが狙いだったので、相手を自陣に引き込む必要がある。なので、ちょっとDFラインを低めにしたのだろう。レアルの選手に攻め込ませるために。

 で、ガゴやラサナがパスで仕掛けるのだけど、マークを外さないリバプールの守備の前に、苦しい展開が続く。中央は上記のとおり、ロッベンも上記のとおり、マルセロは個で状況を打開できるわけもなくってことで、うまく守られているなという印象。序盤のロッベンの仕掛け→ラウールのシュート以外は特に決定機もなかったような。

 困ったときのCBの攻撃参加はどうしたって話だけど、ここはリバポの
FWがしっかり見ていた。CBがボールを持ったら、余裕を与えない。決してボールを奪いに行くような強烈なプレスでないけれど、ボールを持ってゆったりする時間は与えていなかった。カンナバーロ、ペペ双方に対して。フリーでないCBがドリブルで仕掛けていくのはさすがにありえない。

 てことで、ボールが落ちつかないレアル。周りの選手を自由にするようなプレーをできる選手がいないってのが大きかった。普段ならば、それをできる選手もリバプールの守備の前に沈黙。ドリブルで味方のマークをはがす選手がほしかったけれど、ここもリバプールがうまかった。

 レアルのCBに対する対応は上記のとおり。ロングカウンターに備えたカイトとトーレスが、ドリブルはさせないぜて守備を行っていた。で、前を向けていたガゴとラサナ。ここはマスチェと特にアロンソがうまく対覆うしていた。パスはしょうがないけど、ドリブルで突っかけさせない程度にうまくボールに寄せていた。

 効果的なドリブルをさせないっていう意味でのリバプールの守備は本当にうまかった。パスだけならばしのげる自信があったのだろう。リエラとベナユンの守備意欲も半端ではなかった。

 リバプールの立場からすると、スコアレス・あわよくば1-0ってことで、攻撃に枚数をかけるつもりはなかった。序盤からロングボールでお願いトーレス!!って感じ。でも、ペペやカンナバーロの前にこっちもチャンスを作れそうにない。唯一の決定機はレイナのGKから抜け出したトーレスくらいであった。この当たりのレアルの選手の守備の強さはお見事である。

 後半になると、レアルが動く。働けていなかったマルセロ→グティ。この狙いははっきりしていて、中盤に自由をって感じ。中央で数的優位を作り、相手のマークを混乱させるのが狙いだろう。実際に前半よりは中盤から前線へボールを繋げる場面が目立ち始める。イグアインやロッベンのドリブルで仕掛ける場面が少し目立つようになった。

 それでも、今度はサイドに人がいなくなり、時間をかけて攻撃を構築することはできなかった。ピッチを広く使えないので、リバプールには楽な展開。中央の守備を固めれば良いみたいな。それでも、ロッベンのシュートにドキッとした人は多かったはず。

 レアルがポジションバランスを崩してきたので、リバプールのカウンターも鋭さをますようになる。特にベナユンの切り裂きドリブルは恐ろしいものがあった。レアルはサイドの守備をする選手が誰だかわからなくなったので、ベナユンからすると歓迎すべき状況だったろう。

 で、時間だけが過ぎていく。レアルは打つ手がなし。サビオラを出すわけにもいかないし、スナイデルたちも調子が良いとはいえないので、見守るしかないファンデ・ラモス。

 スコアレスかと思ったら、ロッベンを抑えまくったアウレリオのフリーキックをベナユンが頭で決めて土壇場でリバプールが先制。マジかよってレアルの選手たちだが、打つ手がないので、後は試合終了を迎えるのみ。で、試合終了。

 ■独り言

 ロッベン対策とバイタルエリアを消したラウール対策とドリブルで仕掛けさえない絶妙な間合い。リバプールって凄いなって思ったとともに、クアトロなんちゃらから外れているシャビ・アロンソの意地が見えた試合であった。そして久々にマスチェラーノが楽しそうだった。

 レアルからすると、苦しいだろう。エスパニョール戦を実験にして奇襲でも仕掛けないと、勝てそうもない。仮にフンテラールがいても、空中戦で強さを発揮するプレミアのDFの前に優勢にいけるがどうかは未知数。

 キーマンはグティとスナイデルとラファエルになるだろうな。この選手たちを何とかすれば、何かが起きるかもしれない。このままだったら、ロッベンが奇跡でも起こさない限り、困難なミッションになりそうだね。

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2009年02月26日

インテル対ユナイテッド ~我慢比べ~

 インテルのスタメンは、セザール、サントン、キブ、リバス、マイコン、カンビアッソ、サネッティ、ムンタリ、スタンコビッチ、イブラヒモビッチ、アドリアーノ。まさかのサントンがスタメン。経験重視でマクスウェルかと思ったが。

 ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、エブラ、リオ、エバンス、オシェイ、パク、フレッチャー、キャリック、ロナウド、ギグス、ベルバトフ。いわゆるポリバレントな能力で貢献しているギグス。今日のポジションはどこだ。

 ■ナイーブなインテル

 この試合の注目は、ユナイテッドがどのような布陣で試合に臨むかであった。そんなユナイテッドのシステムは4-2-3-1。トップ下にギグスを添えたシステムであった。で、一つ一つみていこう。

 最初にマイコン対策。対面にパクチソンを配置。徹底した対応でマイコンから自由を奪っていた。DFラインからの攻撃参加は自由に行えることが多いので、自由な状態に慣れているマイコン。まさかのマンツーマンという非日常に慣れない様子だった。

 次にベルバトフをキブに配置。後ろからの質の高いロングボールの出所を奪っていた。それでも、一度だけサントンへロングボールを通したキブであった。人数をかけることで、DFラインからのボール運びには問題のないインテル。ただし、キブを抑えられたことで、質の高い飛ばしのパスが繰り出せなくなったのは痛い。もちろん、イブラたちに質の高いロングボールを入れさせないための作戦。

 最後にロナウドを右サイドに固定。最近のユナイテッドはSHを中央に絞らせなくなった、と伝えてきた。ただし、ベルバトフやギグスがサイドに流れてきたときは状況が変わる。ロナウドをサイドにはらせることで、サントンをびびらせて、攻撃参加させない作戦。CLデビューの若手を徹底的に狙う攻撃面の作戦としても機能していた。というか、ユナイテッドの唯一の穴である右SBのオシェイ側から攻撃をさせないためのサイド固定だろうと。

 というわけで、有効なインテル対策をしいてきたユナイテッド。逆に、インテルはいつもどおり、、というかこれしかできないので、戦術の幅対決でユナイテッドが勝利を収める。よって、内容もユナイテッドに偏ったものとなった。

 SBによるサイド攻撃、キブからの飛ばしパスを封じられたインテルは愚直にボールを繋いで、前線のスペシャルな選手にボールを繋ごうとする。序盤はロングボールも目立っていたが、ボールの質が良くない&リオとエバンスが驚異的な強さを発揮したので、早々にあきらめていた。というか、イブラたちがここまで勝てないと話にならない。

 で、愚直に繋いでいくのだけど、中盤がカンビアッソ、サネッティ、ムンタリ。やはり無理のできる選手がいないってのが大きい。周りを自由にするようなパスや、ドリブルや、ボールを持っていないときの動きがまるでないので、苦戦するインテル。さらにSBの攻撃参加が抑えられているので、中央を強引に突破する無謀な状況。

 で、無理やり前線にボールを入れても、周りのフォローがなく孤立するイブラたち。孤立していても何とかしちゃいそうな2人だが、この試合はさすがに苦しそうだった。途中から、オシェイを狙い打ちにしたイブラが可能性を感じさせたけど、アドリアーノはまったく。

 イブラたちのポストプレーから、中盤の選手がミドルを放つ場面は多々あったが、シュートを打つべき選手が違う。で、違いを作れそうな選手として、スタンコビッチがいるわけだけど、存在感をまるで示せず。システムの組み合わせ上、浮くスタンコビッチがどれだけ存在感を示せるかで、インテルの命運はかかっているといっても過言ではないんだけどな。

 次にユナイテッドの攻撃を中心に。ロナウドががんがん仕掛けていたのはインテルの守備の構造に問題がある。基本的にサイドにボールを追い込み、密集でボールを奪いたいインテル。でも、密集の前に積極的に仕掛けるロナウドの前においていかれるインテルであった。

 ユナイテッドがゾーンをバランスよく埋めているのに対して、インテルは4-3で対応することが多い。スタンコビッチは蓋をする役割や、戻りの遅れている選手のカバーリングに奔走する役割。で、サイドの守備はムンタリやサネッティが担っている。で、中央の守備もサネッティとムンタリが担っている。このような理不尽な状況で守りきれるわけもなく。

 ギグスが何度も中央で攻撃の基点となれていたのは、カンビアッソがゾーンを越えて、ボールにプレスに行っていたからである。ガゴもそうだが、アルゼンチン人はまずはボールを奪うというプレーにこだわりがあるようで。サネッティが寄せる→パスでかわされる→カンビアッソが寄せに行く→フリーのギグスにパスが通るの繰り返しであった。

 恐らくユナイテッドはそんなインテルの特徴を掴んでいて、ギグスを中央で起用したのだろう。また、スタンコビッチが蓋をする前にさっさとサイドチェンジして仕掛ける場面も多発。で、それをファウルで止めまくるインテル→ロナウドのフリーキークショーだった。

 また、ユナイテッドの攻撃で面白いのが、パクチソン。ギグスを相手のギャップで使うので、ベルバトフが相手のCBコンビと対峙することになる。そんな数的不利を打破するために、パクをCFみたいな役割で使うのは面白いなあ。

 ユナイテッドの誤算を言えば、セザールがリズムにのっちゃったことだろう。点が入りそうな気がしない。で、前半は0-0。。

 ■我慢比べ

 後半の頭からゴルドバが登場。リバスは致命的なミスをしたあとも、どこか自信なさげであった。だったら、最初からゴルドバって感じだけど、怪我の具合やリバスへの期待があったのだろう。
 
 後半のインテルは狙いをはっきりさせてきた。というか、システムをいじってきた。これがちょっと面白かった。中央の攻撃をサイドに広めるために、スタンコビッチを右サイドへ、ムンタリを左サイドへ追いやった。SBはなかなか攻撃参加できないので、お前らがやれと。

 で、中盤をサネッティとカンビアッソにする。ユナイテッドからすると、中盤での攻防で色気が出る。この2人ならボールを奪えるんじゃないか的な判断で挟み込もうとするが、いざとなったらバックパスでこの挟み込みをかわすインテル。ただ、バックパスがあさっての方向へ飛んでいく場面がちょっと面白かった。とにかく奪われなければ良いみたいな。

 で、色気が出たユナイテッド。空いたのがキブ。ベルバトフが遅れてプレスをかける場面が目立ち始め、キブからのロングボールが前線におさまり始める。また、セザールにもがんがんボールを蹴らせていた。そして、セザールのロングパスは非常に高い質だった。たまに、CBよりもロングキックの質が高いGKがいる。

 で、インテルは左サイドから果敢に仕掛ける。ユナイテッドの弱点はオシェイだ。オシェイを狙え。彼は守りで奇跡を起こせる選手ではない。ってことで、一番うまいイブラにムンタリを絡ませることで、試合の流れを引き寄せていくインテル。イブラのスルーをアドリアーノが外した場面は本当に惜しかった。

 ユナイテッドからすると、相手は前半よりも守備のバランスを崩して攻撃を仕掛けてきた。さらに、攻守に切り替えを早くして、前線から潰しにかかってくる。このインテルの行動に対応が遅れるユナイテッド。徐々にマイコンが目を覚まし始めて嫌な展開。また、ロナウドは徐々にサントンに圧倒され始める。

 さらにいうと、無秩序の斬り合いを歓迎すべきか否かの判断が非常に難しかった。結果として、ユナイテッドは斬りあいを望まずに守備のバランスを崩さない道を選択。ファンデルサールに目立った仕事をさせないまま、うまくインテルの攻撃をしのいでいく。

 76分にアドリアーノ→バロテッリ、ムンタリ→クルス。守備で遅れ始めるムンタリだったら、攻撃の専門家を起用するほうがいい。でも、バロテッリかい。そしてクルスが登場。ユナイテッドが守るなら、こっちは攻撃姿勢ですよと、ユナイテッドの選手を挑発するモウリーニョ。
 
 83分にパク→ルーニー。本職のFWが登場。ファーガソンはぎりぎりまで動きませんでしたと。チームもそのファーガソンの意図どおりに少ない人数でカウンターを仕掛けていく。最大のチャンスはギグスの単独突破とベルバトフのスルーパスをルーニーが抜け出した場面だろうか。最小限のリスクで得点を取りに行ったユナイテッド。斬りあいを望んだけれど、我慢されちゃったインテル。

 スコアレスで試合が終了。あれだけフリーキックがあったのだから、ロナウドは決めたかっただろうな。

 ■独り言

 後半のインテルは見事だった。ユナイテッドを誘ったモウリーニョの采配も非常に面白かった。我慢したファガーソンも凄いけど、斬りあわなければ点を取れそうもない、、ってのがモウリーニョの判断だとすると、単純な力比べだったら、ユナイテッドのほうが上なのだろう。それを認めたのかな。だとすると、采配勝負でセカンドレグが決まりそうである。非常に面白い。

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2009年02月25日

アーセナル対ローマ ~ゲームプランの失敗~

 アーセナルのスタメンは、アルムニア、クリシー、ギャラス、コロ、サニャ、ナスリ、ディアビ、デニウソン、エブエ、ファンペルシー、ベントナー。試行錯誤の続くアーセナル。中央にディアビを使ったのは非常に面白い選択だと思うよ。

 ローマのスタメンは、ドニ、リーセ、メクセス、ローリア、モッタ、デロッシ、ブリギ、タッディ、ペロッタ、バチスタ、トッティ。今季は初めてのローマ。システムを変更してきたのかって感じ。クリスマスツリーになるのかな。見てみないとわからん。CLの決勝がオリンピコなので、気合十分か。

 ■戦術に縛られすぎ

 ローマのシステムは4-3-2-1。いわゆるクリスマスツリーに非常に似通っていた。バチスタが浮き気味だったのが気になるところだが、基本的にはクリスマスツリーという表現で問題ないと思う。

 4-3-2-1の弱点はサイドの守備である。そのままの配置で機能させようとすると、相手のSBが空いていしまうので、その穴を埋める戦術が必要とされる。ちなみに、その戦術が面倒くさいからミランは4-4-1-1で対応していたのは懐かしい記憶。

 で、ローマのやり方をみていこう。トッティは最前線。なぜかギャラスのマークをしていた。たまたま自分のプレーしたいエリアのそばにギャラスがいたのか、右SBのモッタに期待して右よりのポジショニングを取っていたのか、それともギャラスの組み立て能力(?)への対応なのかは謎である。トッティがギャラスのマークをしていたので、自然とコロとサニャサイドから攻撃が多くなるアーセナル。さすが、イタリア。トラップをかけてきたかと思ったが、そんなことはなかった。

 ペロッタとバチスタの役割はデニウソンとディアビを抑えること。相手の攻撃をサイドへ追いやることが彼らの役割のようだった。ペロッタはデニウソンを一応抑えていたが、バチスタが本当に中途半端だった。デニウソンとディアビを関係を見ると、デニウソンがボールを散らして、ディアビがボールをキープして突貫していく関係であった。

 足元に定評があり、フィジカル能力にも優れたディアビ。ボールを捌いてどんどん前で出て行く動きに対してバチスタはついていくことをしなかった。ローマにとって不運だったのは、ボールを経由することが多かった右サイドにディアビがいたことである。

 次にデロッシとブリギとタッディ。彼らがサイドの守備を担当していた。この試合ではサニャの対応に苦戦するブリギの姿が何度も目撃されている。ブリギがサイドの守備に走れば、自動的にデロッシもカバーリングのためにサイドへ参上する。

 このときに逆サイドのタッディの対応が微妙であった。デロッシが中央を離れる→中央のスペースが空く→タッディが埋める→ナスリ対タッディのミスマッチの実現。で、ナスリに暴れられるローマであった。

 恐らくセリエのチームにはSBを使ってポゼッションで攻めてくるチームが少なそうである。なので、このような守り方でも対応できるのだろうが、今日の相手はアーセナル。腐ってもアーセナル。なので、サイドへの対応がどうしても遅れるローマのやり方だと勝てそうな気配がまったくなかった。サニャに仕掛けまくられる前半のローマ。 

 5分の決定機がまさにそれ。余裕のあるサニャが、右サイドに流れたナスリにスルーパスを通した。9分にも同じような形でファンペルシーが裏を取った。リーセは何をしているんだって話だが、対面のエブエの奔放さの前に混乱しているようだった。そのためか、マークの受け渡しがスムーズに行かない。CBの立場からすると、リーセのマークが消えたわけだから、サイドに流れた選手の対応は任せたいはず。

 11分にはトッティが中盤に降りて守備に参加していた。完全に焦っているようで。ボールを低い位置で回復しても、トッティまでのボールが届かない悪循環にローマは陥っていた。

 アーセナルはナスリを中央に、ベントナーを左サイドにして試合に臨んだか、途中で代えたのか。守備面ではデロッシにナスリをぶつけること、攻撃面ではデロッシがいなくなる中央のスペースをナスリに使わせる狙いがあったのだろう。これが完璧に機能する。ただし、ベントナーがフィニッシャーとしての役割をまっとうできずにアーセナルはなかなか先制点を奪えない。

 33分にはメクセスが攻撃参加。失敗に終わるものの、デロッシの楔のパスを導くことになる。4-3-2-1の利点として、ボール運びに人数をかけられるというものがある。しかし、ローマはボール運びでも苦戦。ピサロとデロッシでボールを運んでいた時代が懐かしい。それでも、新加入のモッタを中心に何とか相手を崩していくローマ。このモッタは何者だ。

 35分にアーセナルがPKを得る。この場面のきっかけがディアビ。バチスタが守備をサボっていて、そこからボールを運ばれる典型的な場面であった。前線に飛び出してくるディアビに対して、ついていかない意外性のバチスタ。さすがである。ナスリが中央で活躍できたのもディアビの飛び出しに対して、ローマが有効な対策をうてなかったことが挙げられる。

 ゾーンを越えて動くアーセナルの選手に対して、最低限の人数で対応しようと試みたローマがぼこぼこにされた前半戦だった。ひとまず、ペロッタとバチスタの位置を入れ替えるか、バチスタに説教するか、システムを変更しないと、勝てる気のしないローマ。守備堅めにしても、システムでうまく対応しないと個人が大変になってしまう。その結果、デロッシがセカンドレグに累積で出られなくなるのだからやるせない。

 逆にアーセナル。相手の事情もあって、久々にボールをまわせて仕掛けられる状況。パスが回ることで自分たちのリズムに乗れたのが大きい。特にサニャとディアビとナスリが大活躍。演出はバチスタとスパレッティとデニウソン。黒子に徹するとデニウソンは素晴らしい。特に守備面で。ただし、的にもならない左サイドのベントナーが試合に出場している意味がわからない。

 ■追加点はどうする

 コロとギャラスがピッチに入る前に後半がスタート。勝手にピッチに入ったコロにイエロー。なんかかわいそうだな。でもルールだ。

 後半のローマはやり方を少しだけ変更。前からプレッシャー。でも、アーセナルのパスサッカーの前に簡単にかわされるローマのプレス。で、決定機を外すベントナー。

 ボール運びの場面でも、ローマはミスを連発。デロッシも単体ではボールを運べないし、SBの選手にそういう特徴をもった選手がいるわけでもなさそうで。ゾーンを均等に埋めるアーセナルの選手がパスカットを連発で繰り出されるショートカウンター。

 56分にブリギ→ピサロ。これでボールが回るようになるはず。ピサロはうまいぞ。そして、本当にボールが回るようになった。ピサロは強い。ローマは攻撃の時間を作れるようになったので、ほっと一息である。

 61分にディアビ→ソング。初めてみたときも、ディアビは中央をやっていた。中央の選手かと思っていたら、サイドで使われていた。今日のできを見ていると、やはり中央の選手なのかもしれないと。ただし、バチスタに助けられた感は否めない。

 66分にベントナー→ベラ。この交代の前に、ローリアが信じられないミスをして、エブエに超決定機が訪れたが外した。ベントナーは守備で貢献していたのは事実。でも、守備で魅せる選手ではないはず。

 81分にエブエ→ラムジー。同時にバチスタ→ブチニッチ。後半のバチスタは攻撃に専念気味でペロッタが守備に奔走していた。ペロッタが最終ラインまで下がって守備をするのがどうなのかはおいておいて、バチスタは前線にいても特に何もしていなかった気がする。

 ただし、後半のアーセナル。両SBの攻撃参加が控えめになっていた。前半のようなイケイケでなく、ちょっと守備にバランスをおいた印象。それでも、チャンスとみるやクリシーは積極的にドリブルで相手を圧倒していた。しかし、前半ほどの圧倒感はなく。でも、シュート数は増大。ローマのミスからシュートまでの流れは非常に良かった。

 で、試合はそのまま終了。1-0でアーセナルが勝利した。

 ■独り言

 ローマがしっかりと修正できれば、セカンドレグは全然違うものになりそうである。アーセナルの立場からすると、ローマがひどすぎたのもあるし、ディアビが引っ込んでから、勢いがなくなったのも否めない。やはり、とどめをさせなかったが痛いアーセナル。ローマは命拾い。

 トネットとシシーニョとピサロが出てくれば面白そうだけど。アクイラーニは怪我だっけか。デロッシがいないのが痛いけれど、これでシステムを変更できれば、不幸中の幸い。

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2009年02月23日

リバプール対シティ ~ロビーニョ×アイルランド対カイト×トーレス~

 リバプールのスタメンは、レイナ、アルベロア、キャラガー、シュクルテル、ドッセーナ、ベナユン、マスチェラーノ、ルーカス、リエラ、カイト、トーレス。ジェラードが怪我で、アロンソは累積。CLでジェラードを使うとしたら、ぶっつけ本番になるようで。ってことはセカンドレグからかな。

 シティのスタメンは、ギブン、リチャーズ、ダン、オヌオハ、ブリッジ、サバレタ、デヨング、コンパニ、アイルランド、ベラミー、ロビーニョ。累積でSWPがいない。いつのまにやら小兵軍団になっている。

 ■アウェーのシティ

 シティのやっているサッカーに悪い印象はないのだけど、それはホーム限定の話だったのかもしれない。解説者曰く、シティはアウェーだと滅法弱い。その言葉どおりに、前半のシティは意味にわからない行動に終始した。

 シティのシステムは4-1-4-1。ワントップのベラミー。左にロビーニョ。右にアイルランド。アイルランドのトップ下が楽しみだったのに、なんでサイドなんだと。で、シャビデコの位置が凄い。コンパニとサバレタ。サバレタってSBだったのに、いつまにか中盤で使われ続けている。エラーノはどうした。

 そんな守備的な中盤で何をしたいのか。ゴール前で強固な壁を作りたいのか、それとも高い位置でボールを奪いたいのかどうか。結論を言うと、ここがはっきりしなかった。多分、高い位置で守備をしたかったのだろう。しかしリバプールのポゼッションサッカーの前に、ぼこぼこにされる前半となった。

 リバプールのシステムは4-4-2。ジェラードもアロンソもいないぜってことで、ゲームメイクを任されるマスチェラーノとルーカス。それを誤魔化すためにアッガーを使うかと思ったが、ここでもシュクルテルを起用。 

 リバプールはいつものサッカーを展開。SBが高い位置を取って、CBだけでピッチを広く使ってボールをまわす。で、そこにマスチェたちがヘルプに来てボールを運んでいく。困ったら、GK部門・足技ランキング第一位のレイナに助けてもらう。

 ベラミーだけで追いきれるわけもなく、ボールをギャップで受けようとするトーレスとカイトに引っ張られるコンパニたち。そんなわけで、自由になるマスチェコンビ。さすがに自由な状態ではゲームメイクに明確な問題があるわけではなかった。CBからのロングボールやショートパスを繋いで攻めるリバプール。

 徹底して攻めるが、なかなかゴールを奪えない。移籍直後は単独突破で左サイドを闊歩していたリエラも調子を落としているような。対面がリチャーズだし。でも、相手のギャップでボールを受けたり、中盤でゲームつくりに参加したりとプレーの幅が広がっているようで。

 リバプールの中で得点を奪えそうな気配を漂わせていたのが、トーレスとカイト。相手を背負ってチャンスを何度も作っていた。それで、得点が奪えそうになければ、サイドに流れでドリブルで仕掛けたり、2人のコンビで仕掛けたりと名コンビの予感。

 しかし、2人では難しいよねってことで。リバプールの攻撃で改善で競うなのはサイド。SBとSHが連動してもっとサイドを抉れるようになれば、クロスがパスになるかもしれない。今のところは、空いたサイドのスペースでSBがボールを受けてクロスみたいなパターンで終わることが多い。それもボールを失わないことを前提にしているのかと、勘ぐってみた。

 前半は0-0。シティもスーパーカウンターアタックで決定機を作ったが、演出したアイルランドが微妙なシュートを放ってしまい、おしくも奇跡の先制点はならなかった。リバプールは強引なシュートがちょっと少ない。でも、打てばいいってものではないから難しいね。

 ちなみに、攻撃面で貢献をしていたカイトとトーレス。前線からの守備でもチームに貢献していた。相手のDFラインにボールを寄せるときに、同じDFラインへのパスコースを切りながらちゃんと寄せていた。なので、前線にボールを出すしかないシティのDFライン。でも、前線には小兵軍団。ミスマッチ!!!!!!!!。でも、ときおり神トラップで状況を打開しちゃうロビーニョとアイルランドは鬼。

 ■カイトとトーレス

 後半のシティは、前半とは姿を変えた。まるで、前半は捨てていたかのように攻撃に走り回るシティ。いきなりパスを繋いでコンパニがファーストシュートを放つ。

 そんなシティの前にあれあれ!?とおされるリバプール。で、なんとその勢いのままにシティが先制点を決める。ロビーニョの崩し→相手の裏に飛び出したコンパニの粘り→ベラミーのミドルがリバプールの選手に当たってゴールへ吸い込まれた。48分の出来事。

 先制されたリバプール。ここで問題が発生する。恐らく後半の頭からだろう。システムを4-2-3-1に変更。ベナユンを中央にカイトを右サイドに配置。で、前半のような柔軟性が失われた。ベナユンに中央を任せ、サイドにリエラとカイトを固定したことで、マスチェたちに負担がかかる。

 固定されたパスコースには、もちろん相手がいるってことで。ミスを連発するマスチェコンビ。しかも、微妙なズレが連発。さらにはCBにもミスが目立ち始める。アッガーーーーーーーー。

 で、62分にエルザールが登場。で、カイトが中央に入って前半の良さが取り戻される。采配ミスをちゃんと訂正できるのは勇気のある采配。ただし、右サイドのエルザールはあんまり存在感を発揮できていなかった。すばしっこいんだけど。

 ここで、シティが引きこもるかと思ったが、攻撃意欲を失わないシティ。なので、ちょっとカウンターの応酬になっていった。で、存在感を発揮したのがやはりカイトとトーレス。今日はこの2人でどうにかできないと無理そうな気配。

 で、アウレリオを投入。調子が良いらしい。で、ここでとうとう報われるリバプール。左からのクロスがトーレスにあたって、カイトの元へこぼれる。で、ゴール。

 今季のリバプールはこういった幸運が味方しているような気がする。で、さらに猛攻をかけるリバプール。しかし、ゴール前に立ちはだかったのがギブン。この試合でも人間離れした反応でベナユンのシュートを見事にストップ。そして左サイドに投入されたバベルがことごとく相手に引っかかって試合終了。

 ■独り言

 こういう場面でも使われないアッガーがかわいそうで。確かに守備力はシュクルテルのほうが上かもしれないけど。そして、シャビ・アロンソの存在感の大きさを感じた試合だった。CBの立場からすると、すぐに助けに来てくれるシャビアロンソは偉大だろうと。

 シティはわけわからないチームになっている。アイルランドは好調を維持しているが、ちょっと守備により過ぎた選手配置のわりに、守備的でない謎のチームになっている。金満ゆえに見過ごされているかもしれないが、怪我人がちょっと多すぎるぜ。ベンジャニ帰って来い。
 

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2009年02月23日

レアルマドリッド対ベティス ~ロッベン抜きでも~

 レアルのスタメンは、カシージャス、エインセ、カンナバーロ、ペペ、セルヒオ・ラモス、ガゴ、ラサナ、マルセロ、イグアイン、ラウール、フンテラール。急に出番が訪れているフンテラールとマルセロ。本人たちが驚いているに違いない。グティとロッベンがベンチに復活。

 ベティスのスタメンは、リカルド、ベガ、アルス、メッジ、ネルソン、ファンデ、アウレリオ、マルゴン、エマナ、ダミアー、オリベイラ。セビリア倒して、バルサに引き分けてと上り調子のベティス。でも、セルヒオ・ガルシアがいないのは痛いだろうな。風邪でベンチ入り。ファニートもいないじゃん。

 ■ロッベン依存症はどこへやら

 ベティスのシステムは4-2-3-1。で、レアルが4-4-2。序盤はこの形で試合が動いていった。ベティスはオリベイラが守備をしないので、レアルのCBを自由にするしかなかった。しかも、レアルのCBが自陣に引いた状態でビルドアップを仕掛けてきた。

 中盤にスペースを作るには、DFラインを下げて攻撃を組み立てる必要がある。自分のゴールに近い位置からパスを繋いでいくのはリスクがあるようだけど、その深い位置まで相手を追い回してボールを奪いに来るチームって実は少ない。なので、思ったよりもリスクが少ない。

 レアルのCBにプレスがかからないので、ボールを受ける動きをやり放題のレアル。パスの出し手が顔を上げているときに動き出しましょうというお手本のような場面が連続する。

 ベティスの狙いは、エマナと多分、ファンデがラサナとガゴのマンツーにつき、中盤の中央を経由させない守備をしていた。CBからラサナたちには繋がせないよと。繋がせても前は向かせないよみたいな守備を意識していた。

 しかし、ボールを引き出そうと動き回るガゴとラサナについていけないエマナたち。プレスが遅れる場面が目立ち、簡単に前にボールを運ばれてしまう状態が続いた。ボールを受けようと動き回る選手とボールを出させないように動き回る選手。精神的な疲れも考慮すると、当たり前の結果だったかもしれない。

 さらにいうと、エマナが迷った。レアルのCBにプレスをかけるか否か。そもそもの原因はエマナの分析どおりだったわけだけど、エマナの動きにチームが連動できなかったのが最大の敗因。深追いするMFとその動きについていけないDFの距離が開きすぎて、単純な縦パスを通されまくってしまう状態のベティスであった。

 レアルのシステムは4-4-2。CBからボールを引き出すのがガゴとラサナ。で、2人がエマナたちに抑えられているので、プラスアルファが必要。で、ここで働いたのがラウール、フンテラール、イグアイン。彼らが交代でボールを引き出しに中盤に降りてくるので、アウレリオはかなり困っていた。エマナたちの立場からしても、ガゴたちを抑えるだけでは不十分という理不尽な状況が襲い掛かっていたわけで。

 左サイドのスナイデルもこんな動きが好きだけど、マルセロは好きではない。できなくはないが、他にできる選手がいれば任せる度量がマルセロにはある。4-4-2のフラットはMFとFWの間にスペースができる。そのスペースをFWの選手に任せたぜ、、、ってのがこの選手配置のうまいところだと。中央でボールを受けたがる選手がレアルは多すぎるので、その役割をはっきりさせたのが、チームがうまく機能した原因かな。

 ただし、途中からラウールがトップ下、フンテラールたちをFWにしてからはボール運びが少し硬直化した。正確に言うと、フンテラールの持ち味が消えた。ラウールがトップ下に入ってからは、ラウールとイグアインがボールを引き出す動きを担っていて、フンテラールは前線でボール待つことになった。

 それまでは、フンテラールもボールを引き出してボール運びに絡んでいたのでちょっと残念。玉離れという観点から見ると、フンテラールの楔のボールを受ける技術は結構高い。ポジショニングもうまかった。先制点のような形が頻繁に生まれるようになれば、相手はもっとレアルの前線の選手を捕まえにくくなるに違いない。

 またロッベンが前にいなくなったことで、セルヒオラモスが積極的に攻撃参加するようになった。一時は俺にすべてを任せるなといったが、ロッベンが入ってからはまったく任せられなくなって悲しかったのかもしれない。極端から極端へ。ラサナがセルヒオラモスのスペースを埋めてくれるし、ペペが快速でカバーリングしてくれるから守備の負担は減ったかもだけど。

 レアルの守備面を見ると、攻守の切り替えが早く、相手に攻撃を組み立てさせる余裕を与えなかった。なので、ほとんど相手に決定機を与えず。カウンターを食らう場面ではガゴ・コンビと最強のDF軍団が耐え忍ぶ作戦。ベティスの攻撃を組み立てる能力のなさと前線にボールのおさまらなさには悲しくなったが、そういう状況をうまくレアルが作ったともいえる前半だった。

 6-1でレアルがリード。リードしすぎだろうと。特にラウールが怖いくらいに絶好調である。整理すると、ガゴたちの場面で負けたベティスが開き直って後ろに引きこもればよかったものの、そういうアイディアがなかったので、ぼこされた前半であった。

 ■リハビリですよ

 グティ、スナイデル、ロッベンが後半の頭から登場。ラウール、カンナバーロ、イグアインがお休み。怪我人のリハビリに使われる後半戦のようで。ラサナがSBに入るのだろう。セルヒオ・ラモスもCBでお休みか。ってか怪我人がでたらどうすんだ。

 そしてエインセがいきなり芝に足を取られるアクシデントが起きる。しかめっつらでプレーを続けるエインセ。

 システムは4-2-1-3みたいな。最初はガゴとスナイデルがコンビを組んでいたが、時間がたつにつれてスナイデルはトップ下の位置へ。グティがガゴの横に来ていた。やはりスナイデルはラウールと役割がかぶる。他の仕事もこなせるスナイデルだけど、本当にやりたい仕事はここなのだろう。とすれば、生き残りが難しい。

 ベティスはオリベイラを中盤に下げて、ガゴとグティを完全に封じ込めよう作戦。しかし、4-1-4-1気味にどうしてもなってしまい、オリベイラの操縦法が今後の課題かと。

 ラサナがSBに行ってしまったので、ボール運びの面、守備面で4-1で苦しく守るレアルが散見された。でも、後ろで耐え切れてしまうのだからさすがである。

 リハビリの場を与えられた中で、グティはらしいパスでチームを牽引していた。ロッベンはあまり出番がなく。スナイデルは奮闘するものの、ラウールほどの存在感は示せなかった。 それでも、左サイドからマルセロと仕掛ければ、チャンスを演出できそうな可能性を示した。

 ■独り言

 グティが元気だってことで、戦術の幅が広がりそうなレアル。しかもロッベン抜きでも戦える自信を選手がもてたことが大きそうである。スナイデルやラファエルは選手生命をかけたポジション争いを強いられそうである。

 CLはフンテラールが出られないので、ロッベンが出てくるのだろう。となれば、マルセロかスナイデルかっていう選択が楽しみだな。

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2009年02月22日

バルセロナ対エスパニョール ~バルセロナダービー~

 バルサのスタメンは、バルデス、アビダル、マルケス、ピケ、アウベス、ヤヤ、ケイタ、シャビ、アンリ、エトー、メッシ。CLの前でもメンバーを落とさないバルサ。落とさないように見えるだけかもしれない。ベティス戦で連勝が止まったらしいけれど、何があったのだろうか。

 エスパニョールのスタメンは、カメニ、ダビガル、バレハ、ジャルケ、サンチェス、アンジェル、モイセス、ネネ、ルイガル、ペーニャ、アロンソ。何気に最下位である。でも、ペーニャがいるし、CBも戻ってきたし、汗かきのモイセスもいるしってことで、ジャイアントキリングを起こせるかどうか。

 ■審判にプレッシャーを

 序盤はバルサが圧倒。両SBを高い位置に上げて、圧倒的なボール保持でエスパニョールゴールに迫る。エスパニョール・自慢の両翼はバルサのSBの対応に追われ、低い位置に押し込まれることになった。

 エスパニョールのシステムは4-4-1-1。ペーニャがいる時点で、高い位置からの守備をあきらめ、守るときは4-4で引きこもろうという約束事があったのだろう。攻撃大好きなネネたちが序盤から守備の奔走しているのを見て、前半は何とかスコアレスで、、、という、エスパニョールの希望が垣間見えた。

 攻撃の場面では、ぺーニャとイバン・アロンソのみであった。両翼が攻撃に参加するにはポジションが低すぎる。よって、人数の足りないエスパニョールの攻撃は非常に可能性の低いものとなった。イバン・アロンソがポストプレーでファウルをもらってボールを運ぶという、既視感のある戦術が目の前に繰り広げられた。あまり成功していなかったけど。

 バルサの立場からすると、アロンソをファウルしないように守れば、相手にとってはノーチャンスなわけで。序盤から両SBを高い位置に上げたのは大成功といっても良いだろう。ベティスに引き分けたことで、チームがうまく機能していないのかと予想したが、いつもどおりであった。あくまでチームの機能性という意味では。

 4-4で引きもこるエスパニョールを徐々に締め付けていくバルサ。この試合では、いつもとは違う現象が見られたのでそこに言及。まずはシャビの位置。右サイドに飛び出してくる場面が非常に目立った。管理人がずいぶん前に、メッシが中央に侵入する癖があるならば、シャビをサイドに出してアウベスと連携させれば最強、みたいな事を書いた。

 それが具現化されてしまったわけだけど、まだ2人のコンビが熟成していないのか、最強とは呼べないものだった。それでも、左サイドに比べれば、何度もエリア内に侵入していくシャビとアウベス。継続していけば、面白いオプションになるかもしれない。

 で、問題はメッシ。右サイドから仕掛けてアウトサイドドリブルで相手を切りさく場面があまり見られなかった。中央でパスで仕掛ける場面が頻出するメッシ。それはシャビでもできるわけで。逆に右サイドからドリブルで切り裂くことはシャビにできわないわけで。

 といった状況にもかかわらず、シャビが右でメッシが中央という非日常が日常のように繰り返されるエスパニョール戦であった。つまり、食生活を改善したメッシもとうとうお疲れ気味のようである。

 本来のメッシがいないということで考えると、バルサはやはり苦しいようで。時間がたつにつれて、エスパニョールがバルサの攻撃に慣れてくるのがサッカーの日常風景。いわゆる、ドリブルで仕掛けられる選手がいないので、周りが自由になる場面がいつもよりは少なかったバルサであった。ただし、メッシはそれでもチャンスを作っていた。

 じゃ、メッシがいなきゃ駄目なのかというと、そうでもない。10人になってから攻撃参加を始めたヤヤ、組み立てにかかわれないエトー、クロスマシーンに戻るんだアンリなど、改善すればよくなりそうなポイントは多々ある。ただし、アンリも以前に比べれば、個で勝負してクロスを上げる場面は妙に減った。そういう意味では個で無理をしていた選手が同時に調子を落としているのはちょっとやばいかもしれん。イニエスタもいないし。こんなときこそグアルディオラの腕の見せ所。

 23分にアビダルが負傷。怪我がちのプジョルが登場。シルビーニョでなく、プジョルを出したのはダービーの魔力か、ベティス戦の引き分けにびびったか。左サイドの活性化にはシルビーニョのような気がするけど。

 で、この時間帯から試合が荒れ始める。きっかけはメッシへの強い当たりを審判がスルー。で、バルサが怒る。審判がベンチで講義するブスケツにイエロー→でも、審判の勘違いで取り消しらしい。

 こういったブスケツ関連の誤審みたいのをすると、審判って一気に不安定になってしまうことが多い。で、それがもろに出たのがケイタが一発退場の場面。迷いながらアドバンテージをとった審判だったが、その審判の判断と同時に、ケイタのファウルに怒りを感じたぺーニャがボールを外に蹴りだしたことで、ああまた判断を誤ったかと感じただろう主審。で、レッドで退場。

 そういう意味では不安定になった審判にプレッシャーをかけたペーニャのプレーはすさまじい。ケイタのタックルは足裏をみせたものとはいえ、完璧に直撃したものではなかったので、赤は厳しいかなと感じた。でも、それを許さなかったぺーニャの行動が凄い。これもマリーシアっていうのかな。

 そんな荒れ模様のまま、前半はスコアレスで終わる。怪我がちのプジョルや調子を落としているアンリに運動量を期待しないといけない状況はバルサにとってきついだろう。

 ちなみに、エスパニョールもアンジェルが怪我をして、マルティネスが出場している。アンジェルはしっかりと時間を稼ぎながら交代していった。

 ■中央の守備を固め続けよ。

 アンリ→ブスケッツで後半がスタート。やはり、アンリには無理をさせないようで。バルサのシステムは4-2-1-2。これはサイド攻撃はどうするんだろうと。右はアウベスが、左はエトーが流れることで解決させようとしていた。ただし、プジョルはやる気満々だった。

 でも、サイドの攻撃を担うのがアウベスしかいない状況と、シャビやメッシが前にいる状況では無理の仕方が異なる。日常的にアウベスがずっと前にいる状態だと、守備はどうなるんだろうと思っていたら、ネネに裏をつかれて、最後はペーニャに頭で押し込まれたバルサであった。50分の出来事。

 55分。10人でポゼッションをするバルサ。その魂や凄い。しかし、プジョル→ピケとエスパニョールに追い込まれたバルサ。バルデスまでボールが戻ってきて、バルデスはペーニャにボールをプレゼント。ペーニャはループでそのバルデスのポカに追加点でこたえる。久々のバルデスのポカでカンプノウは沈黙に包まれた。

 しかし、セットプレーのこぼれ球をヤヤが豪快に押し込んで反撃開始のバルサ。エトー→グジョンセンで完全に左サイドは捨てた模様。左サイドに流れたエトーの判断は恐らくプジョルに気を使ったものでそれが理由だったらかわいそうだなと。

 ブスケッツが最前線に配置された模様。空中戦や組み立てに関わるポストプレーが期待されているのだろう。そういう意味では、エトーさんが余計にかわいそうになる交代である。しかも、ブスケッツが機能していたとはいいがたいので。ボールには絡んでいたけれど。

 せっかくプジョルがいるのだから、3バック気味にするか、4-4-1でサイド攻撃を捨てないほうがよさそうだったのに。グアルディオラの迷いか。しかも、監督のしぐさを見ていると、パワープレーを狙えといってるように感じた。でも、ピッチではそんな光景はあまり見られず。競り勝てないのだから放棄した可能性もある。

 そして残留に向けてベストメンバーに近いエスパニョールのDF軍団の気迫がバルサの攻撃を上回り続ける。シュートコースに体を投げ出し、空中戦でも高い集中力で相手を潰し続けていた。

 そして前がかりになるバルサにカウンターで攻撃を放棄することなく試合を続けたエスパニョール。27年ぶりにカンプノウでバルサに勝ちましたとさ。

 ■独り言

 よりにもよって、CLの前にこんな事故が起きなくても、、、というバルサ。しかも、プジョルの左SBがブレーキになっていることも明白。アビダルが長期離脱ぽいので、シルビーニョの出番がそれとも誰だ。リヨンに足をすくわれるなよ。

 ヤヤが点を決めたときのペーニャの表情が印象的だった。やっぱりこのまま終わらせてくれないのか、みたいな。やるねーーーさすがバルサみたいな。焦燥の表情ではなくて、楽しそうな表情だった。 

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posted by らいかーると |07:37 | バルセロナ/0809 | コメント(18) | トラックバック(0)
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2009年02月19日

最近気になっていること12

 久々の気になっていることシリーズです。そんなに気になっていることはないんですが、ちょっと更新が滞るのも良くないかと思いまして。つまり、無理やりですね。

 ■監督の代わったアトレチコについて

 せっかくCLの決勝トーナメントに残ったのに監督を解任してしまったアトレチコについてです。ずっと組織的なサッカーができずに、苦労していたアトレチコ。トーレス頼みのカウンターサッカーから念願の脱出を果たせたのに解任。ってことで、またも振り出しに戻った感のあるアトレチコでした。

 で、ヘタフェ戦を観戦したのだけど、まあひどい。そりゃ、新監督に何を期待してんだって話ですけど、これで、CLを迎えるのかと。無駄に高いDFラインに、ボールを大切にしない中盤。SHはサイドで勝負できていないし、孤立する前線のアグエロ×フォルランみたいな。

 今季のアトレチコは愚直にポゼッションを目指していて非常に面白い現象が起きていた。相手の間隔を広げるためのアスンソンを下げた3バックとか、そのアスンソンのスペースを埋めるためのマキシのポジションチェンジや前線の特別な選手たちの無理のきくプレーは非常に面白かったのに。

 まさに必要は発明の母って感じで、次から次へと新しい現象を生み出していくアトレチコは本当に面白かった。ただし、熟成させるためのメンバー固定がコンディション低下をまき、このような事態になるとはびっくりである。ま、ほめ過ぎですね。

 いや、だって新監督になって、それらの現象が姿を消せば悲しくなるさ。本当にかけらもなかったぞ。マニシェが出て多少は改善されたけど。。。。。ラウールガルシア、、、、、、、、、、、、、。

 ■もうすぐ再開するCLについて

 ユナイテッド対インテル。これがインテルチャンネルのおかげで観戦できるのだからすばらしい。恐らくボール運びに苦労しないインテル→自陣のゴール前で壁を作るユナイテッド→インテルが攻め倦む→ボールを奪って好き勝手に仕掛けるユナイテッドみたいな構図で試合が進んでいくのではないかと。

 つまり、ユナイテッド側からすると、イブラとマイコンをしっかりと抑えられるか。数的優位を作るのか、それとも誰かに任せるのかってのが非常に楽しみです。ファーガソンの選択やいかに。ビディッチがいないから、エバンスが狙われるのだろう。後はマイコンの対面に誰を使うか。守るのか、斬りあうのか。

 ただし、インテルが守備に気をつかってきたら我慢比べになりそうな予感。となれば、勝敗を分けるのは采配とセットプレー次第。で、キーマンはアドリアーノ。モウリーニョがアドリアーノを使うかどうかで試合内容が大きく変わりそうな予感。イブラの負担を減らせるのはアドリアーノしかいないだろうと。

 次にレアル対リバプール。ジェラードが戻ってくるかどうかが結果に直結しそうな予感。最近のリバプールは鬼プレスや相手に合わせたサッカーをするよりも、自己解決型の印象が実は強い。そのための、トーレスとジェラードの位置関係だろうし。なので、ジェラードが戻ってくれば、リバプールが押し気味に試合を進めそうな予感。

 そうなれば、守備から試合に入るレアルからすると、願ったり叶ったりの展開。リバプールはSBを上げるので、快速イグアインと健康なロッベンがそろえば、レアルに勝機はある。ただし、リバプールが守備から試合に入ってきたら要注意。凡戦になりそうな予感もあるがベニテスの采配で試合が転ぶのだろうと。試合の選択権はラモスでなくベニテスにある。

 だとすれば、ジェラードがいようがいまいが、ベニテスが揺ぎ無い采配ができるかどうかで結果が決まりそうである。色気を出したら、リバプールは負けちゃう可能性が高い。そういう意味では我慢比べかな。キーマンはレイナとカシージャス。理由はいうまでもなく。ただ、こういう試合で結果を出しそうな選手がレアルにいる。絶好調・ラウール。気をつけたほうがいいでっせ。

 ユベントス対チェルシー、アーセナル対ローマは謎です。ローマはぜんぜん見ていないし、ユベントスも同じく。チェルシーはヒディンクになっちゃってどうしてくるか不明。そういう意味では楽しみだけども。

 ってなわけで、CLは上記のカードをお伝えできればなと思っています。Jスポががんばってくれたと思いますよ、まじで。

 ■独り言

 Jリーグをたくさん見たいなって思っているけれども、それがなかなか実現しないのは、その時間に自分のチームの練習をしているから。で、この問題が解決されないかと思っています。いや、だって現状は自分のチームの練習をサボらないとJの試合をなかなか見に行けないっておかしくないかと。他の国はどうしているんでしょうね。

 今年の目標はJの全チームのサッカーについて語れるくらいになりたいと思います。さて、夢は叶うか。

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posted by らいかーると |20:34 | 独り言 | コメント(10) | トラックバック(0)
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2009年02月12日

日本対オーストラリア ~リスク管理~

 久しぶりの日本代表です。いやー、いつぶりだ。アジアカップみたいな連続物でもない限り、単発でやっても面白くない代表物でした。でも、相手がオーストラリアだったら話は違うぞってなわけで。そういえば、最近は日韓戦ってやらないね。

 日本のスタメンは、都築、長友、トゥーリオ、中澤、内田、松井、長谷部、遠藤、俊輔、田中、玉田。大久保がベンチにいる。移籍したばっかりなのに日本に来ている場合か。そして、岡田監督になってから、外れそうな選手として予想した憲剛がベンチ外だってさ。

 オーストラリアのスタメンは、シュウォルツァー、チッパーフィールド、ムーア、ニール、ウォルクシャー、グレッラ、バレリ、ブレッシアーノ、ホルマン、クリーナ、ケーヒル。何でトップ下にケーヒルでないのでしょうか。エバートンでの事情がオーストラリアにも伝染したか。不思議不思議。

 ■何がしたいんだオーストラリア

 ケーヒルのワントップ。ということは、オーストラリアは得意のハイボール作戦を放棄したことになる。ケーヒルにハイボールを放り込んだとしても、世界に通用しそうな高さを装備している中澤×トゥーリオに勝てるわけはない。

 だったら、ケネディをワントップにして中澤たちと勝負させる→こぼれ球をケーヒルたちに狙わせる形をなぜ目指さなかったかは不明。誰かピム監督に聞いてみてください。ケネディ対中澤たちだったら、恐らく五分五分の勝負が展開され、こぼれ球勝負になるはずだったのに。

 ハイボール作戦を自ら放棄したオーストラリア。地道にショートパスでボールを運んでいくしか選択肢がないのだけど、本当に地道にパスを繋いできたから驚いた。オーストラリアが地道にパスを繋ぐなんてまるでらしくない。イメチェンか。

 序盤は玉田・田中の頑張りプレスによって、オーストラリアの攻撃を破壊していた。しかし、20分過ぎくらいからオーストラリアがシステムを変更。4-2-3-1から4-3-2-1にしたことでボール運びの問題を改善させた。

 また、どこまでも頑張る田中たちに日本の中盤がついていかなかったことも問題があげられる。もう少し、プレスの開始位置を明確にしないと、日本の中盤の選手がびっくりしてしまう。FWが深追いする→中盤の連動が遅れる→その隙に運ばれる場面がちょっと多かった。その隙ができない場面では、オーストラリアは何もできていなかった。慣れない地道なボール運びに悪戦苦闘である。

 日本のシステムは4-4-1-1でも4-4-2でも大差がない。オーストラリアのシステム変更でうまかったのはDFの位置取りだった。オーストラリアのSBを高い位置に張り出すことで、日本の中盤の選手同士の距離を広げる。オーストラリアのCBの位置を深くすることで、日本のFWを誘い出す。で、人数の少なくなった日本のFWとMFの間に人数を増やす作戦。監督の指示だったら凄い。でも、たぶん、それはない。最初からそうだったとすると、管理人の見逃しです。

 日本の攻撃を見てみると、サイド攻撃が主だった。オーストラリアの選手はボールホルダーをどこまでも追いかけてこなかったので、日本のCBはかなり自由にプレーすることができた。特にトゥーリオのロングボール→田中の裏への飛び出しは何度も見ることができた。だったら、ケーヒルをトゥーリオのマークにつかせて、中澤をほっておけばどうなったのだろうね。

 オーストラリアの狙いは日本のCBを自由にする。で、中盤に入ったボールに厳しくアタックかと思ったが、そんなこともなかった。ゾーンを越えて動き回る俊輔を簡単にフリーにする場面がちらほら。あれはどこまでもついていかないといけない。前を向いた俊輔は内田に仕掛けるチャンスを何度も与えていた。

 ちなみに、左サイドの松井はそういう動きをあまりしなかったので、左サイドからの攻撃はあまり見られなかった。もともと中盤に降りてゲームを作る選手でもないので仕方ない。もっと、玉田や達也が楔のボールを受けてサイドへなんて場面ができれば松井も活躍できたろうけど、オーストラリア相手に小兵コンビが体を張るのは得策とはいえない。もちろん、ハイボールも。

 守備を頑張る松井であったが、こういう状態では持ち味を発揮しにくいだろうなってことで、遠藤と位置を代わってほしかった。そして松井→ボランチの誰かでよかったような。

 まとめると、オーストラリアの守備は何が狙いかわからなかった。高い位置でボールを奪うでもなく、中盤で奪うでもなく。強いて言うなら、最終ラインで跳ね返し続ける自信がある。ってことだろうけど、だったら、こっちも空中戦で強さを発揮できる選手を投入すれば良いだけである。ぶっちゃけ、攻撃の狙いもわからなかった。

 サイドをわざと空けて、日本の攻撃をサイドの一辺倒にする罠だったら、尊敬する。だって、相手からすると玉田たちに競り負けるイメージはないだろうから。でも、相手のSBに攻めさせて、その裏をつかないってのはずいぶんと消極的なトラップディフェンスだな。

 日本はボールを繋ぎながら、自由なCBと俊輔を経由して、FWが裏へ飛び出す&内田が仕掛けるがメインだった。CBが自由だと、ボールを繋ぎながら相手の状態を探るのは楽だろうなと。

 前半は0-0。シュート数は少ないかもしれないけれど、仕掛ける回数の多い日本。強いて言うなら、内田がクロスを上げるのでなくて、そこからFWをサイドに流れさせて、エリアに侵入だろう。でも、中央に飛び込む枚数を増やしたくないので、やらないだろうな。難しいリスク管理とバランス感覚。

 ■想定内か、想定外か

 後半戦になると、オーストラリアの足が止まり始める。特に日本のSBへの守備を中盤に任せるのか、前線に任せるのかがまちまちであった。多分、前線の選手に注意させたかったのだろうけど、コンディション的に無理だったのだろう。

 オーストラリアの中盤の選手が日本のSBの対応に来るってことは、当然、オーストラリアの中央にスペースができるってわけで。前半に比べると、後半の序盤はサイドよりも中央に楔のボールを入れる場面が目立った。で、小兵軍団が相手を背負ったり、前を向いて仕掛けるのだけど、まったく通用しない。達也も潰される場面がちょっと目立っていた。

 ただし、オーストラリアもいちいちボールホルダーに寄せるのが面倒なようで、後ろに引いて守備ブロックを形成する場面が時間がたつにつれて目立ち始める。ちょうど、松井→大久保が交代となり、左サイドの攻撃も見られるようになったが、別に大久保のおかげではないと思う。相手の事情のほうがでかいかと。

 で、長友が攻撃に絡み始める。内田が自分で仕掛けられる選手ならば、長友は周りが仕掛けられる状況を作ることのできる選手。フリーランニングで味方にスペースと時間を与えていた。でも、繋ぎの場面でちょっとミスが多い。ただ、後半のオーストラリアのぐだぐだ守備の前に、日本はビルドアップの場面で余裕を持ちすぎたのか、ちょっと軽率なミスが多かったね。

 4-3で守備を固める相手にはどうやって攻撃をしたらいいのですか。SBを上げてSHとサイドを攻略すればいいのだけど、日本はSHがいない。俊輔はボール運びで尽力、代わりに長谷部が代役を果たそうと必死だったが、いちいちサイドまで駆け上がるよりもゴール前に行ったほうがいろいろと効率的だろうなと。

 だったら、玉田や達也なんだけど、連携して崩す場面はあんまり見られなかった。なので、内田たちはバンバンクロスを上げまくるのだけど、中央に走りこんでくる選手にクロスに合わせることに命をかけている選手がいない。玉田も達也もドリブラーだもんね。しかも、相手がハイボールに絶対の自信を持っていそうなオーストラリア。

 そんなわけで、ミスマッチが続く日本。こんな相手にクロスを放り込みまくるならば、せめて巻、贅沢を言うなら中澤とトゥーリオのツートップでないと得策とはいえない。後は、SBを中央に上がらせて、サイドをドリブラーに使わせるとか。

 こういう状況って試合前から想定できそうなんだけど、リスクのある手を打ってこなかった日本。オーストラリアの立場からすると、このミスマッチを誘発したのかが気になる。4-3で守れば、必然的に相手の攻撃はサイドに偏ることになる。で、サイド攻撃の終着駅はクロスであることが多い。で、クロスへの対応だったら負けない。サイドからだったら仕掛けさせても負けないだろうという想定。

 結局、試合は0-0で終わる。トゥーリオたちを攻撃参加させなかったのは、岡田監督の中にも引き分けでいいやってのがあったのだろうな。そこまでリスクを犯さなくてもって。でも、オーストラリアのカウンターってそんなに脅威でなかったので、もう少しリスクをかけても良かったかなと思う試合であった。

 ■独り言

 4-3で守るオーストラリア相手にボール保持できたことに価値はない。相手にボールをもたれることを前提とした守りなので。相手に強力なFWがいなくて助かったかと思う。守備に重点を置いたオーストラリアはは守備は堅いけど、攻撃がてんで駄目だった。引きこもった状態で、前線にケネディをおいといてもしょうがないしね。

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posted by らいかーると |08:33 | 日本代表 | コメント(29) | トラックバック(2)
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2009年02月09日

セビリア対ベティス ~アンダルシアダービー~

 セビリアのスタメンは、パロップ、ナバーロ、エスキュデ、スキラッチ、モスケラ、カペル、ロマリッチ、ドゥシェル、ヘスス・ナバス、アコスタ、カヌーテ。アコスタがスタメンにいる。注目はモスケラ。

 ベティスのスタメンは、リカルド、ベガ、ファニート、メッジ、ネルソン、アルス、アウレリオ、マルゴン、エマナ、セルヒオガルシア、オリベイラ。懐かしいなベティス。セルヒオ・ガルシアって名前を打つのが久しぶりな気がする。オリベイラを獲得し、意気揚々である。

 ■セルヒオガルシア

 前半はセビリアの一方的なペースで試合が進んでいった。セビリアのシステムは4-4-2。アコスタはカヌーテの周りを衛星のようにうろちょろしていた。

 今季のセビリアのサッカーがつまらなくなっているのは周知のとおり。で、そのセビリアに変化の兆しが見えたのがレナトの存在。レナトが中盤からボールを引き出して試合を構築するようになってからのセビリアは、なかなか興味深い存在になった。しかし、ルイファビをスタメン落ちさせるわけには行かず、継続性のないレナトの起用法。

 で、今日はアコスタ。レナトと役割がぜんぜん違った。そこに失望感はない。今日のゲームプランがいつもとまったく違ったからである。やはりダービーだと戦い方が変わる様で。ちなみに、アコスタの役割はカヌーテの周りをうろちょろすることと、SHのヘルプに行くことである。

 ベティスのシステムは4-2-3-1。綺麗な4-2-3-1である。4-4-2対4-2-3-1の試合が行われると、4-4-2のCBが空くことが多い。自由を享受できるこのポジションの選手にどんな役割を持たせるかで、このインチキっぽいシステムの組み合わせが意味を持つようになる。

 序盤のベティスはなるべく高い位置からプレスをかけようとした。しかし、すぐにあきらめた。プレスをかけてもボールはパロップの元へ。パロップの元まで走り続ける気力も体力もないオリベイラ。あそこまで走るのは俺の仕事じゃないぜと。

 こうして、ベティスのプレスの出鼻を挫いたセビリア。こうして、CBに自由を与えることができた。で、CBの役割。それは徹底したカヌーテへのロングボール。とにかくロングボール。中盤は省略。もともとベティスの中盤は中央で数的優位にたたれてしまうので、さっさと省略。

 ベティスのCBは両方とも183くらい。身長でヘディングはするものじゃないとは聞いたことありそうで聞いたことないが。192のカヌーテと競り合い続けるのはちょっと酷。だからこそ、セビリアは徹底しらロングボール合戦で勝負を挑んだ。勝てると踏んだのだろう。

 そんな競り合うカヌーテとともに中盤のラインを上げて、前線の大量の選手を送り込むセビリア。ボールを奪われても、ドゥシェルたちの素早いプレスで攻撃をしとめ、カウンターを食らっても、4人のDFが待ち構えるセビリアの前にカウンターで勝負を挑めないベティス。

 そんな攻撃を瀬戸際で食い止め続けるベティス。本当にロングボール一辺倒のセビリア。これだったらカペルよりもアドリアーノのほうが仕事ができそうな環境だったことは秘密だ。ちなみに、アドリアーノはベンチにいる。

 で、カヌーテのこぼれ球を拾って小兵軍団のアコスタ、ナバスが攻撃に変化をつけるのがセビリアの攻撃の形。終了。ここまで徹してくると、ぐうの音も出ない。しかも、ベティスがぜんぜん攻撃できていないのだから、完璧なゲームプランと言ってもいい。いらだったオリベイラが不必要なスライディングでイエローをもらった場面が、ベティスのいらだちの象徴。

 しかし、セビリアも決定機が作れそうで作れない。中盤のラインを下げて守りを固めるベティスの前に沈黙。セットプレーで決めたいところだが、後半に期待か。

 後半もセビリアのカヌーテ大作戦が続く。しかも、4トップみたいになっているセビリア。広大な中盤はドゥシェルたちが徹底的にカバーする。キープ力のあるロマリッチと潰しやのドゥシェルのコンビが初めて実利的に機能している気がした。

 52分にマルゴン→ダミアー。中盤でボールを奪おうってことかな。現実はダミアーが右サイドへ、セルヒオガルシアを左サイドに送って終了。この交代直後にセルヒオガルシアが強烈なミドルを放つ。ダミアーは長身でフィジカルに優れた選手っぽい。どうやらボールを落ち着かせる役割で投入されたようで。

 ダミアーの登場で、ベティスもボールを落ち着かせることができるようになった。で、攻撃の場面もちょこちょこ増える。でも、カウンターを食らう場面も増える。裏にスペースができたことで、カペルがスピードを活かしたドリブルを披露し始める。

 60分にカペル→アドリアーノ。カペルが良くなってきたのに。ダミアーを守備に押し込められるかアドリアーノ。64分にアコスタ→レナト。点が入らなくて焦っているヒメネス監督であった。交代の意図がまるでわからない。

 68分にドゥシェルが退場。2枚目のイエローでした。さすがに広大なスペースをファウルなしでカバーし続けるのは不可能だったか。レナトをこの位置で使って攻撃の目先を変えるのが定石だと思っていたんだけど。ただし、この退場で、そういう形になるかもしれない。

 69分にベティス。CBからのロングボールに抜け出したセルヒオガルシアがダイレクトであわせて先制。縦パス一本であった。ダイレクトボレー炸裂。ただし、あたりそこない。なんじゃこの先制点は。

 74分にロマリッチ→マレスカ。10人の状態ならばロマリッチを残したほうがいいんでないでしょうか。もう退場しないだろうし。

 で、10人になったセビリア相手にベティスはボールを回せる余裕ができる。で、うまく時間を潰しながらセビリアの速攻を防ぐ。そしてエスキュデの無謀な突破からカウンターでオリベイラが復帰初ゴールを決める。

 万事休すのセビリア。ロスタイムにとうとうカヌーテのヘディングが炸裂するがときすでに遅し。マレスカの散らし→ナバーロの仕掛け→カヌーテのヘディングと崩しからのゴールだったのが何とも。

 ■独り言

 セビリアからすると悔やむに悔やめない試合となった。最初からマレスカを使えばって試合を目指していないので、意味のない指摘。ただ、ロングボール一辺倒が機能しないならば、他の方法をさっさと探るべきだったと思う。ナバーロ、レナト、マレスカ、アドリアーノ、ナバスと逸材は揃っているのだから。

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posted by らいかーると |20:47 | リーガエスパニョーラ/0809 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年02月09日

シティ対ミドルスブラ ~新戦力の活躍~

 シティのスタメンは、ギブン、サバレタ、オヌオハ、リチャーズ、ブリッジ、SWP、デヨング、コンパニ、アイルランド、ロビーニョ、ベラミー。冬の補強でがんばったシティ。ベンジャニはどうした。ゲームメーカーが不在だよって伝えてきたが、デヨングはいい選手だけどゲームを作れる選手じゃなかったような。ベラミー・ロビーニョでカウンター狙いかな。

 ミドルスブラのスタメンは、ジョーンズ、ウィーター、リゴット、フート、ポガテツ、ジョンソン、ベイツ、ディガール、ダウニング、アフォンソ・アウベス、キング。ミドがいなくなって、ハルからキングがやってきた。ダウニングが凄かった印象しかない。フートがいるんだね。

 ■ベラミーとギブン

 シティのシステムは4-2-3-1だった。興味深いのはサバレタの位置。なんと中盤でデヨングの相方を務めていた。てっきりコンパニがデヨングの相方をやると思っていたが、まさかのサバレタ。ちなみに違和感なくこなしていた。もちろん、存在感を発揮しまくっていたわけではない。

 ミドルスブラのシステムは4-4-2。キングとアウベスのツートップ。プレミアの中堅どころには有名なFWがコンビを組んでいることが多い気がする。で、その弊害が守備をしない著名なFWたち。キングもアウベスもまったく守備をしないので、シティは簡単にボールを運ぶことができた。

 前線の選手が仕掛けやすい状況。この状況を作り出すことをボール運びとするならば、シティはここがとっても苦手であった。しかし、ミドルスブラのように相手のFWが守備をしなければ、自然とボールを運べるものである。相手の状況によって、自分たちの問題が解決することもある。

 序盤から優位に立つシティ。ミドルスブラは小兵軍団の前にDFラインの裏を何度か取られてしまう。オーストラリア代表のジョーンズの見事な判断の前にベラミーは吹き飛ばされるがいい流れである。で、よーいドンでは勝てそうもないミドルスブラ。さっさと引きこもるぜよってことで、15分過ぎからは4-4でゴール前に壁を作った。

 さあこじ開けようとシティ。ロビーニョやSWPが得意のドリブルでサイドアタックを仕掛けるものの、効果的にチャンスを作れない。シティのSBはロビーニョたちを追い越す回数が少なく、独力で仕掛けるロビーニョたちにSHとSBで挑むミドルスブラ。30分過ぎからブリッジがらしさをみせ始める。でも、小兵軍団のシティ。SBがクロスを上げても跳ね返す巨人軍団のミドルスブラ。

 空が駄目なら地上戦だとシティは攻撃を続ける。攻撃に中心はアイルランド。トップ下で好き勝手に暴れろと言われたのかアイルランドは縦横無尽の活躍を見せる。デヨングたちからボールを引き出すと、前を向いてドリブルだ・スルーパスだ・ワンツーだと仕掛けまくっていた。ロビーニョやSWPに比べると、テンポが速いアイルランド。相手の隙間でボールを受けるのもうまい。そんなアイルランドのヘディングは無常にもバーを叩く。

 ミドルスブラはカウンターでチャンスをつかんだの??というと、何ともいえない。狙ったカウンターでないけど、決定機は2回あった。両方ともギブンのスーパーセーブの前に沈む。シティは攻撃的になりすぎて、守備の枚数が足らなくなりすぎる癖がある。で、その癖をついたミドルスブラ。でも、アフォンソもキングも攻撃を自分たちで完結させる力は持っていない。

 そして、前半は0-0で終わる。シティの攻撃はアイルランドが中心。ボールを運ぶのはデヨングとサバレタ。仕掛けの中心はアイルランドとロビーニョとSWP。ベラミーは劣りだったり、周りのためにスペースを作ったりと性格と違うプレースタイル。SBも攻撃に参加するけど、空中戦に弱いので、マイナスのボールや低いクロスが求められる。

 デヨングたちが相手のプレッシャーにあわててボールを運べなくなったら、壊滅的になるかもしれない。でも、それは多分別の試合のお話。

 後半が始まると、新戦力のベラミーの個人技が炸裂。右サイドでボールを受けると、中央に切れ込んでズドン。シティが待望の先制点を得る。

 で、後半はベラミーがサイドに流れて勝負する場面が非常に多かった。でも、その仕事をできる選手は他にもいるぜってことで、SWPの存在感が徐々に消えていったのは気のせいじゃないはず。でも、ベラミーは凄かった。

 先制点を入れられたことで、ミドルスブラが猛攻に出る。4-4でがっつり守れたミドルスブラは4-4でボールを運ぶ。FWは何をやっているんだって話だけど、何もしていなかった。ボールのないところの動きがほとんどなかった。何でだろう。そういう選手なのかな。

 ただし、クロスを入れても競り負けるFW軍団。君らはいつ活躍するのかと。期待のダウニングも対面にリチャーズがいるのでいつもよりは大人しかった。

 で、ミドルスブラが攻撃を仕掛ける→シティのカウンターが炸裂するかと思ったが、そんなことはなかった。前半は4-4-1-1に変化して守備を遂行していたが、後半のシティはちょっとばてているようで。攻撃を担う選手たちの守備が遅れる傾向が目立った。そのために相手にボールを運ばれてしまう→ボールを回復するのが後ろすぎて、ロングカウンターにつなげにくい状況。

 これではスピードスター軍団ももったいないと思っていたら、試合が終了。ミドルスブラはFWにベラミーみたいな選手がいれば一気に順位を上げそうなくらいのチームであった。

 ■独り言

 ベラミーとギブンは活躍していきそうな雰囲気である。デヨングは保留。でも、ハマンの後釜にはなりそうな予感。やっとこさ、まともな補強をしたのかもしれない。ただ、組織だってカウンターを狙ってくるチームを苦手にしそうな予感。コンパニやギブンで耐え忍ぶのは安定感があるとはいえない。よく言えば、スペクタクルだけど。

 なんにせよ、シティはなんだかんだ面白いサッカーをすると思う。本日のMVPはギブンとアイルランドとベラミー。アイルランドはチームの象徴となれるか。

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posted by らいかーると |14:41 | プレミアリーグ/0809 | コメント(3) | トラックバック(0)
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