2008年09月30日

バイエルン対ブレーメン ~不思議な試合~

 バイエルンのスタメンは、レンジング、ファンブイテン、デミチェリス、ルシオ、ラーム、ファンボメル、レル、ゼロベルト、シュバ、ポドルスキー、トニ。

 システムはいつもの3-3-2-2だろうけど、ポドルスキとファンボメルがスタメン。勝っているチームをいじってきた。クローゼ→ポドルスキはいいとして、オットル→ファンボメルはどのような影響が出るか。

 ブレーメンのスタメンは、ヴィーゼ、ボエニッシュ、ナウド、メルテザッカー、フリッツ、バウマン、エジル、ヴラニェス、ジエゴ、ピサロ、ローゼンベリ。今週はインテルと試合があるブレーメン。奇跡的に放送があるので、ものすごく楽しみだったり。

 ■噛み合わないシステム

 3-3-2-2のバイエルン対4-4-2の菱形のブレーメンの試合。このようなシステム同士が試合することはまれだろうなってことで、非常に奇妙な前半戦となった。

 4-4-2の菱形。トラップディフェンスには最適だけど、それは同時にサイドの守備をどうするってことがシステムの先にある。ミランも一時期菱形をしていた。ピルロの両脇で頑張っていたのはアンブロッシーニとガットゥーゾ。つまり、中央のスペースを埋めながら、サイドにボールが出たら急発進するという人間離れした技をしなくてはいけない。

 他にはトップ下の選手を前線に出して、FWに相手のSBを見せさせる作戦とか考えればきりがない。ただ、今日の相手は3-3-2-2なので、ジエゴを前に出しても、ボールを前に蹴られてしまえば、。何の意味もないこととなる。

 レルとラームがサイドにいる。で、そいつらをどうするってことだけど、ブレーメンはミラン式。中盤頑張れで物事を解決しようと試みた結果、やっぱり無理だった前半であった。序盤はバイエルンのFWとシュバたちが中央に絞ってくれたおかげで、攻撃を難なく跳ね返すことができたが、25分以降にFWやゼロベルトたちがサイドに流れ始めてからは、クロスの連続であった。

 ジエゴが思いのほか守備の奔走したけれど、ボール運びを円滑にするための3-3-2-2の前に、これは後ろで守るしかないねのブレーメン。でも、チームの意図はなるべく前で守りたい。矛盾した意思とシステムに翻弄されるブレーメンだが、トニのシュートが枠に飛ばなかったり、キーパーの真正面に飛んだこともあって何とか無失点で切り抜けた前半戦だった。

 バイエルンの攻撃を見てみると、明らかに前線の裁量に任されすぎである。4-3で守る相手に中央突破を狙ってどうする。序盤からサイドに人を集めてチャレンジしていれば、もっと楽に試合を進めることができたろうに。中盤からはサイド攻撃がまあまあはまっていたけど、選手の判断か、監督の判断か。監督の判断だったら、遅すぎであるよん。

 ブレーメンの攻撃を見てみる。ジエゴにボールを集める意図はわかるが、本当にそれだけであった。攻守に無理がかかっているジエゴ。バイエルンは攻守分断で守備を行う場面が非常に多い。また、積極的にサイドに飛び出せば、CBをサイドにつることもできるけれど、FWがサイドに流れることはまれ。

 だったら、誰がサイドから仕掛けるんだって話だけど、SBはあんまり上がってこないし、中盤の3枚もジエゴを追い越す動きは少ない。ここはバイエルンのホームだし、守備的に戦っているんだよって言われれば納得できるけれど、チームのやりたいことが不明確。

 守備の約束事は思いのほかしっかりしているので、前から守ってショートカウンターをするならば、FWを守備の組織に組み込む必要があるし、後ろで守るならば、カウンター要員としてジエゴを前に残す必要があるかと。後ろでボールを回復して、ゆったり繋いで点が取れるか。でも、取れた。形は違うけれど。

 そんなわけわからない試合となった前半戦。リプレーの間に速攻を決めるブレーメン。中盤の選手が前を向いてボールを持っていたのだけど、そこまでの過程がテレビに映っていなかった。。その選手がローゼンベリにスルーパス。相手のCBの間でパスを受けたローゼンベリは流れるようなトラップ&シュートでブレーメンが先制する。

 2点目もブレーメン。セットプレーからこぼれ球をナウドに押し込まれて2-0。得点の前に、ナウドはトニにペナルティエリアでスライディングでボールを奪うファインプレーをしていた。ジエゴが蹴ると思っていたバイエルンは完全にだまされた格好。そんわけで、前半は2-0。こんなこともあるか。

 ■戦術と心

 オッド、ボロウスキが登場。レル、バンブイテンが交代。4-4-2に変更か。4-4-2のバイエルンは前線にボールを供給できない病があるけれども、大丈夫か。

 結論は大丈夫だった。ブレーメンのFWが懸命にプレスをかけてこないので。菱形で前から相手のボール運びを邪魔するのはやっぱり難しい。バイエルンはピッチを広く使うことで、ブレーメンの選手を走らせていく。ポドルスキーが裏を取ってトニにクロスを上げた場面がまさにそれ。右サイドから左サイドへ展開しみたいな。また、繋ぐだけでなくて、トニにロングボールを当てたり、チーム全体がサイドを使う意識が高まっていて、期待できそうな後半戦。

 53分。ブレーメンのゴールキック。DFラインで跳ね返すが、こぼれ球を奪うブレーメン。バイエルンのDFの前に、なぜかいないバイエルンの中盤。いきなりショートカウンターをくらい、最後はエジルが左足でニアにぶち込んで3点差。クリンスマンもびっくり。

 58分には4点目。ジエゴのすばやいリスタート。ゴール前でなぜかフリーのローゼンベリ。ジエゴのパスを受けてすばやいターンでゴールに迫る。相手をひきつけてピサロへラストパス。落ち着いてピサロ。

 68分にまたもローゼンベリ。この後にボロウスキが得点を返すけど、後の祭り。よって、省略。最終的に5-2でしたと。

 ■独り言

 ブレーメンがめちゃくちゃ良かったとは思えなかった。ただ、打つシュートがことごとく入る日がバイエルン戦だったのは運が良い。ただ、インテルをこれくらいのスコアで破ってくれたら、革命が置きそうな予感。

 ジエゴを含めた中盤の守備のレベルは高い。ボールを前で奪うことはできないけれど、引いて守るのは上手い。後はSBを使ってピッチを広く使う攻撃や一撃必殺のカウンターを身につければ一気に強くなりそうな予感。

 バイエルンは決して間違っていなかったのだけど、なぜか失点を重ねてしまった。3-3-2-2を継続するならば、2-2と3-3を有機的につなげないと、強い攻撃の選手をそろえたチームには苦しいのかなと。

 管理人の予想ではもっとブレーメンが内容でコテンパンにすると思っていたけれど、予想は外れた。リヨン頑張れ。バイエルンの目を覚まさせる役割を担うのは誰だ。

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posted by らいかーると |09:37 | バイエルンミュンヘンTV/0809 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年09月29日

バレンシア対デポル ~困った時の~

 バレンシアのスタメンは、レナン、モレッティ、アレクシス、アルビオル、ミゲル、エドゥ、アルベルダ、マタ、ホアキン、モリエンテス、ビジャ。動くモリエンテスはめちゃくちゃ久しぶりな気がする。マタも楽しみだけど、エドゥ頑張れ。

 デポルのスタメンは、アランスビア、フェリペルイス、ゼカストロ、ロボ、ラウレ、ロドリゲス、トマス、グアルダド、ベルドゥー、アルバレス、ミスタ。セルヒオとデグスマンが見たかったぞ。ベンチにいるラフィタ、バレロンに期待。

 ■ドリブルでボールを運ぶということ

 デポルのシステムは4-2-3-1。ただし、守備のときは4-4-2になることもある。5バックをやめた理由はなんだって考えるけど、めちゃくちゃポジティブにその理由を考えるならば、バレロンをチームに組み込むためだったら素晴らしいのに。

 バレンシアのシステムは4-4-2。懐かしのキケの香り漂うシステム。バレンシアの4-4-2は中央のエリアを誰がどう使うかで試合の流れが決まる傾向がある。このメンバーならば、ビジャ、マタがどれだけうまく中央を使えるかどうか。

 序盤はデポル・ペース。積極的に相手のサイドを狙う攻撃で優勢に出る。バレンシアは4-4-2だけれど、4-4で守る場面が多かった。そんなときに相手のSBが積極的に攻撃参加してくれば、簡単にボールを運ばれてしまうことが多い。デポルは正統派の攻撃を仕掛けてくるので、案の定押し込まれるバレンシア。立ち上がりにグアルダドのクロスから決定的な場面を作られてしまう嫌な立ち上がり。

 その後もデポルペース。ラウレ、フェリペルイスがボール運びに貢献すれば、自由人・ベルドゥーがゾーンに囚われない動きで各所で数的有利を作る。逆にきっちり守るバレンシアは最終ラインで攻撃を跳ね返すものの、逆にカウンターを食らわす場面は皆無でまだまだ嫌な立ち上がり。

 注目のバイタルエリアを誰が使うか問題も難航。ビジャが降りたり、マタが流れてきたりしたが、5バック以降相手に前を向かせない守り方ががしっとできているデポル。積極的に相手を潰しにかかっている。ちょっとのポジションチェンジでは、デポルは揺るがない。

 11分にデポルが先制点を上げる。意外に上手いアルバレスがモレッティの裏を取ると強引にセンタリング。このクロスがモレッティに当たって何とオウンゴール。レナトも逆を突かれてしまった様で幸運なデポル。

 エドゥをスタメンで使っているけど、思ったよりもボールが運べないバレンシア。ここで力を発揮したのがホアキン。バレンシアのFWが裏狙いのプレーが多いのに対して、ボールを触りたがりのホアキン。テクニックは言うことないので、ボールを持てる選手であった。つまり、バレンシアの選手も試合をやりながら気がつく。この試合でボールを落ち着かせられるのはホアキンだけだなって。

 ホアキンの元へ、徐々にボールが集まり始める。すると、上機嫌になったホアキン。中央に進出してスルーパスを狙ったり、単純にミゲルを使ったり、極めつけはDFラインの付近でボールを受けて、ドリブルでボールを運んだりと大車輪の活躍。そういえば、クーマンの下で喧嘩もしていたけど、中央で新たな可能性を示していたのはシルバだけでなかったことを思い出した。

 そんなホアキンを中心にボールを運び始めたバレンシア。一気に流れを引き寄せにかかるが、失点が異常に少ないデポル。9人+GKの組織の前に、バレンシアはなかなかシュートまで行くことができない。ただし、そこでボールを失うのかよっ、というプレーがバレンシアも減ったので、デポルの攻撃の回数も減っていく。ゆっくりと右サイドから相手を崩していくバレンシア。もちろん、フェリペルイスの攻撃参加はまれなものになっていく。

 34分に同点ゴール。ホアキンの一対一→クロス→ファーサイドのマタが頭で押し込んでゴール。ホアキンの仕掛け&クロスが本当に素晴らしかった。その前にモリエンテスのポストプレーも見事だったが。だんだんと壊れていくデポルの組織。

 43分にビジャが決定機を外す。しかし、その決定機までの流れは非常に素晴らしかった。右サイドからボールを左サイドへ展開して突破。教科書に載っているような細かいパスでのサイドチェンジと仕掛け。前半が50分だったら、逆転も可能だったろうにバレンシア。後半に期待。

 ■違う表情

 昨年のデポルの3トップは、世界最高峰のキープ力を誇っていた。ヴィムヘルムションとシスコは移籍してしまったので、生き残りはラフィタしかいない。現在試合に出ているのはミスタ、アルバレス、グアルダト。グアルダトはドリブルやパスで仕掛ける選手で、ミスタは点を取る選手で、アルバレスは相手の裏を狙ったり、献身的で頭の良い動きをするイメージがある。つまり、俺のキープは鬼だぜって選手がいない。

 ミスタ当たりはボールをキープする意志があるのだけど、バレンシアの選手を前にキープできる場面は少なかった。そんな後半の失点場面。

 48分。ゼカストロの影響か、積極的に楔のボールを狙うようになったロボ。この時間にも前線にバシッとパスを通したが、前の選手がキープできずにショートカウンターをくらう。マタのスルーパスに抜け出したビジャはゼカストロと一対一。予想通り、あっさりとゼカストロを振り切ると、右足を降りぬいてあっさり同点。ゼカストロはもう少し頑張らないとCBとして悲しすぎるぜ。

 その後もボールがおさまらないデポル。後ろからボールは供給されているのにもったいない話である。よって、60分にミスタ、トマス→オマールとラフィタが登場。特にラフィタ頑張れ。

 62分にエドゥ→マヌエル。エドゥは怪我をした雰囲気である。おいおいまたかよ。そのマヌエルはいきなりのパスミスをするが、アルベルダがあっさりとカバーリング。今日のアルベルダは何度もデポルの攻撃の起点を潰していた。そろそろ本領発揮か。

 68分。交代の影響が出る前に、左サイドに流れたビジャがマタとのコンビで左サイドを突破。そしてさらに縦に流れるマタへボールを送る。マタは折り返すだけ、ホアキンは決めるだけ。

 後半のバレンシアは無理にボールを運ぶよりも、しっかり守ってショートカウンターがはまっている。バレンシアのねらい目は楔のボールでそこをきっちり守っていたし、デポルはそこに強者を送り込むのがどうも遅れたミスマッチ。この場面は自陣からのスローインからだけど。前半に比べて、ホアキンが働かなくなったのはそういう理由かと。

 それにしても、シルバ時代からそうだけど、片方のサイドに人を集めて突破はいろんなチームがやっている。バレンシアは左サイドに人を集めるのが好きなようで。セビリアは右サイドだったね。

 ラストはマヌエルのループパスで裏を取ったマタ→ビジャで4点目。それにしても、セカンドボールが拾えなくなったデポル。完全にバラバラ。無秩序状態でバレンシアに打ち勝てるほど強くはないって。

 ただし、最後に余計な失点をしてしまう。オフサイド勘違い。やりきれない終わり方をしてしまったのが、残念なバレンシア。4-2で勝利。

 ■独り言

 アルベルダの復活が近そうである。そして、ホアキンがこれだけ働ければ、非常に面白くなりそうである。ただ、パブロ・エルナンデスはどうなる。内容も充実していたし、ウナイエメリも凄いけれど、マタ×ビジャコンビは相当えげつなくなりそうな予感。

 デポルは前線にボールを納める選手がいないとどうしようもない。グアルダドにやってもらうかラフィタをスタメンで使うか、バレロン頼みかはっきりさせないと、点が取れないぜ。

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posted by らいかーると |21:01 | リーガエスパニョーラ/0809 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2008年09月29日

ベティス対レアルマドリッド ~無秩序歓迎~

 ベティズのスタメンは、カスト、モンソン、ファニート、アルス、ネルソン、カビ、アウレリオ、セルヒオガルシア、エマナ、ダミアー、ホセマリ。前節はボールホルダーにプレスのかからない前半戦と、がっつりプレスに行った後半戦でまったく別の顔を見せたベティス。今日はどっち。

 レアルのスタメンは、カシージャス、マルセロ、エインセ、ペペ、セルヒオラモス、ディアラ、ラファエル、デラレッド、ロッベン、ニステル、ラウール。久しぶりのレアル。馬鹿試合を重ねてきたようで。デラレッドがスタメンなのが一番嬉しいぞと。

 ■デラレッドと変則的3トップ

 昨季・終盤のレアルはガゴ、スナイデル、グティを中盤にすえて超絶ポゼッションを実現していた。力技で相手をねじ伏せるのは、まるで横綱のようであった。しかも、守備もしっかりしていたような記憶がある。

 で、今日の中盤はデラレッド、ラファエル、ディアラ。中盤のスタメンクラスが3人も怪我したのに、試合が成り立ってしまう選手層は常識的に考えておかしい。チェルシーで行ったら、デコ、ランパード、エッシェンが同時にいなくなるようなものである。バルサで行ったら、シャビ、ケイタ、ヤヤ。なんか両チームとも何とかなっちゃいそうなのは気のせいか。

 レアルのシステムは4-3-3。変則的3トップ。昨季のシステムと同じ。問題は戦い方である。この戦い方が何か非常に面白かったので、今日はそれについて言及。ちなみに、ベティスの良さが引き出されたのも、レアルが原因であるよ。

 最初に守備面から見てみよう。4-3-3は4-1-4-1にもなるし、4-2-3-1に変化させて守ることができる。昨季のレアルはロビーニョ、ニステル、ラウールが前線から鬼プレスを見せることで有名だった。ちなみに、そのプレスがやんだ瞬間に、試合内容、結果共に落ち込んだことも有名である。

 で、今日のレアル。3トップはあんまり守備をしていなかった。守備よりもカウンターに備えるバルサスタイル。ただし、限定的に守備も行っていた。具体的に言うと、3トップが全員ボールよりも自陣側にいるとき。つまり、相手のCBがボールを持っているときである。このときは自分のゾーンをしっかりと埋めていた。ロッベン以外はただ埋めているだけだったけれど。

 ロッベンは左サイドの守備を担当していた。ラウールとニステルは中央のエリアを埋めることが多かった。空になった右サイドにはデラレッドが飛び出して守備をしていた。つまり、とある状況下では4-4-2で守備をしていた。

 グティだったら、デラレッドのように守備はしてくれないだろうな。ただ、ラウール&ニステルがあまりに熱心でないので、ベティスのDFラインにボール回しの前に、デラレッドの動きはあんまり意味のあるものになっていなかった。

 で、こんな状況下でないときのお話。例えばボールを奪われたとのベティスの速攻やロッベンがドリブルで仕掛けてボールを奪われたときのこと。そんなときに、3トップは守備をしない。

 FWが守備をしないときに鉄則。前でボールを奪おうとしない原則。手本はアルゼンチン。この開き直りがレアルは素晴らしく上手かった。4-3で引いて守る。つまり、状況に応じて前から守る4-4-2か、引いて守る4-3かの使い分けをデラレッドが中心に行っていた。

 引いて守るということは、相手に簡単にボールを運ばせるということである。よって、ベティスに攻撃の場面が多く訪れることになる。それを耐え忍ぶレアルDF軍団。恐らくカシージャスの神セーブ込みで考えると、多少リスクのある守り方をしても、味方の攻撃が最初に点を取ってくれるのだろうと信頼しているのだろう。

 4-3で守って、前線の3枚を前線に残しておく。すると、相手のDFラインもそれに応じたポジションを取らざるを得ない。そうなれば、中盤が間延びした形となる。そんな無秩序状態。試合終了間際にお互いがカウンターを仕掛ける状態。そんな無秩序状態をレアルは意図的に作ったように見えた。

 前半から激しい攻防戦が繰り広げられる。オープンな打ち合い。もちろん、個の力で勝る、また詰まったら攻撃をやり直せる力を持つレアルのほうが有利に決まっている賭け。アウェーだからこうしたのか、ホームでも攻するのか楽しみである。つまり、カウンター状況、無秩序状態を意図的に作り出すための、引いた4-3での守備や、前線に残る3枚。

 ベティスのGK・カストのスーパーセーブがなければ、前半で勝負がついていた可能性が高い。特にデラレッドミドルは鬼だった。それを止めた大鬼がカスト。リカルドからポジションを奪うだけのことはある。ただし、カストって誰だ。

 次に攻撃面を見てみようと。基本的にはカウンター発動。詰まったらやり直し。ただし、ボールを運ぶ場面だってある。 DFラインは低め。まるで昨年のバルサ。問題はここ。ペペもエインセもボールを蹴ることはできる、ただし、ボールを引き出す選手が少ない。相手の裏を狙う選手は多いんだけどね。

 ベティスのやぶれかぶれプレスの前に、最後はカシージャスのロングキックが炸裂。だったら、最初からゴールキックを蹴っとけよみたいな。ガゴがいれば、もっと楽になるんだろうけど、ディアラはそこまで積極的にボールを引き出さない。ラファエルもそういう動きはまだ。ただ、もっと高い位置でプレーしてねって監督からいわれている可能性が高い。

 ただし、DFラインからボールを前に出せれば、後は運べるから問題ない。特にディアラが非常に良くなってきている。今までは責任回避のプレーの意識がないのに、そうなってしまう切ない状況だったが、今は無理なくプレーできるようになっている。つまり、ディアラのパス後にボールを奪われるケースが減った。昨年のCLのローマ戦以来、ディアラ完全復活の時期は近い。

 ■試合内容へ

 前半はレアル。決定機を量産。しかし、カストのスーパーセーブによって、なかなか点が入らない。流れが駄目ならセットプレー。18分にエインセが頭で押し込んで先制。ドンピシャの素晴らしいクロスであった。

 で、その後もレアルが攻めまくるわけだけど、引き続きカストのショータイム。デラレッドはずっとスタメンで使って欲しいぞと。ベティスは攻めまくるが、なかなか点が奪えない。そこで失点。ここはホーム。だったら、死なばもろともだべってことで、SBを上げて数的有利攻撃。最後にエマナが決定機を迎えるがシュートは無常にもポスト。

 後半になると、徐々にレアルが耐え切れなくなっていく。前半のうちに追加点を奪えれば、ベティスの心を折れたのにね。そんなベティスの攻撃の前に、マルセロが一発退場。ただ、その前にイエローをもらっていたのに一発退場扱いか。このPKをセルヒオガルシアが落ち着いてカシージャスに止められたこぼれ球を押し込んでベティスが同点。

 で、1人減ったレアル。もともと前線の選手は守備をしていなかったので、あんまり状況が変わらなかったのが受けた。退場直後は4-2-3気味で守っていて、ここでも3トップ維持かよみたいな。

 60分にラウール→ミゲルトーレス。こういうときにニステルを残すのが面白いな。特別扱いは終わりだみたいな。ただ、ミゲルトーレス。このブログでも再三伝えている通り、下部組織出身でなければ絶対に生き残っていないはず。この試合でもボールを危ないプレーでしか奪えない能力を露呈。

 その後はレアルの攻撃の迫力が落ち、ベティスは後半の勢いを継続。しかし、途中出場のドレンテカウンターの前にセルヒオガルシアがファウルで止める。2枚目のイエローでこっちも退場。あらま。

 そしてロスタイム。無秩序状態にありがちなDFラインの乱れをニステルに突かれて、ベティスはゲームオーバー。綱渡りの試合だったが、レアルが勝利をおさめる。

 ■独り言

 次回はゼニト。ゼニト相手に今日のような試合を仕掛けたらすこぶる面白い。ベティスが良いように見えて、全部シュスターの狙い通りだったら面白いな。計算外はマルセロの退場、、、だろう。サバイバルブラジル人。

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posted by らいかーると |09:53 | レアルマドリッド/0809 | コメント(15) | トラックバック(0)
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2008年09月26日

セビリア対エスパニョール ~キーマンはヘススナバス~

 セビリアのスタメンは、パロップ、ナバーロ、エスキュデ、スキラッチ、モスケラ、カペル、ドゥシェル、マレスカ、ヘススナバス、カヌーテ、ルイスファビアーノ。モスケラがSBをやっているのが意味わからん。これはサッカーの型をだいぶ変えるのだろうか。ちなみ、週末はアトレチコ。

 エスパニョールのスタメンは、カメニ、フィナン、バレハ、ジャルケ、セルヒオ・サンチェス、アンヘル、シエルバ、ルイガル、スミリャニッチ、バルド、ソリアーノ。ペーニャと愉快な仲間達。でも、ペーニャもタムードもいない。次節はバルサ。

 ■エスパニョールの紹介

 エスパニョール。システムは4-2-3-1。ルイスガルシアを中央でなくサイドで使っているのが特徴。なぜかは多分守備固め。昨年までは中央だったんだけど、新監督の色か。ただ、この監督はエスパニョール生え抜きでバルベルデの元にいた監督で、自分の色を出す必要があるかは謎。

 昨季のエスパニョールは前半は好調だった。ペーニャのいない中で、高速カウンターで相手を陥れたサッカーはお見事だった。リエラ、タムード、ルイガル、バルドの前線のアタッカーのスピードは異常。

 で、今年。タムードが調子悪いようでベンチ外。つまり、ルイガルとバルドしかいない。2人ともサイドに配置している。セビリアの中央の守備は堅いので、サイドから攻める作戦。また、SBの攻め上がりを牽制する狙いもあったろう。

 今年も守備のレベルは非常に高い。全員が献身的に走り回れるし、ボールホルダーに必ず誰かが寄せる約束がきっちり守られている。2ラインで守っているチームは多いが、ラインを維持しているだけで、誰もボールに寄せに行かないチームは実に多い。

 エスパニョールはボールホルダーの位置にあわせてゾーンをちょこちょこ移動。ゾーンを越えてプレスに行ったら、後ろの選手や横の選手がそのスペースを埋めることで、穴を作らない守りを披露。誰かが軽く交わされない限りは、簡単に崩れないと思う。実に訓練された守備。

 問題は攻撃面。前半の終盤にビックチャンスが訪れた以外は見せ場なし。バルドが裏を取ってスミリャニッチ→ルイガルの場面はまさに狙い通りだったが、ルイガルのシュートは枠外へ。

 エスパニョールの守備は、誰かが抜かれたら一気にピンチに陥るので、ボールを奪わない代わりに抜かれない守備をする選手が多い。だから、なかなかボールを奪うことができない。ボールを奪うためには、人数をかけて、リスクはあるけど激しく寄せる必要がある。その役割はFWかな。でも、あんまり守備をする気がないようで、攻め込まれないけど奪えない状態が続く。

 高い位置でボールを奪うことができれば、攻撃もうまく行くかもしれない。が、今のところ、高い位置でボールを奪うよりは、陣地に入らせない守りに徹している。

 ■セビリアの紹介

 ファンデラモスの右サイド攻撃→ヒメネスの右サイドをおとりにしたカペル攻撃と徐々に変化してきているセビリア。上記の攻撃のキーマンはともにアウベス。でっも、いなくなっちゃったから、また攻撃の型を構築しないといけない今年のセビリア。

 エスパニョールが自陣に引いてスペースを潰す作戦にでたので、ボールを楽に持つことができた。しかし、エスパニョールの献身的な守備の前になかなかボールを前に運べない。特にマレスカ×ドゥシェルがゲームをまったく作れていなかったので、堂々巡りが続く前半戦。

 カペルもヘススナバスも後ろを向いてボールをもらうことが多かったので、チャレンジする機会は少なかった。こりゃいかんとモスケラがアウベスのようなチャレンジを試みるけど、モスケラの役割は間違いなく守備のような。

 で、動き出したのがカヌーテ。積極的に中盤に降りてボールをはたく仕事をこなすようになる。さすが万能型。しかし、エスパニョールもしっかりカヌーテについているので、問題は解決せず。で、次に動き出したのがヘススナバス。中央に入ってボールを受け始める。つまり、相手のゾーンを混乱させようと試みる。で、最後にはカペルも中央に入ってくる。空いたサイドにはSBがたまに上がってきていた。

 しまいには、ルイスファビアーノまで降りてくる。この縦ギャップとポジションチェンジの連続でセビリアは徐々に相手のゴールまで迫っていく。ただ、20分以上かかったけれど。

 オフサイドでゴールが取り消しになった場面きっかけはルイスファビアーノ。彼が2人をひきつけてパスを出したおかげで、周りの選手がフリーになる好循環。ただ、今のセビリアには無理をできる選手がヘススナバスくらいしかいないような。今まではアウベスを活かす動きに徹底してきたヘススナバスは、今季は自分でやらないといけない。個人的には願ったり叶ったり。

 今後は他のチームのような進化を遂げていきそうな予感である。特殊型からは離脱しそうな気配。ポイントはヘススナバスの相棒にルイスファビアーノやマレスカが絡んできたときだろう。モスケラはまだ早い。

 ■後半戦

 後半のエスパニョールは、このまま負けられるかってぐらいに攻勢に出る。その代わりにセビリアにスペースを与えることになるが、死なば戦って精神炸裂。

 先制点はセビリア。観客に煽られて調子に乗ったモスケラが治療中の出来事。右サイドでヘススナバスとマレスカが絡んで突破。ナバスのクロスのこぼれ球をマレスカが押し込んで待望の先制点が生まれる。

 その後はエスパニョールがまたも攻勢に出る。で、セビリアの守備を確認。エスパニョールに比べると、ボールホルダーに対する寄せが甘いし、DFラインがちょっと低いからバイタルを狙ってくるチームには気をつけて。セビリアの守備はカヌーテを中盤に下げるのだけど、ちょっと中途半端だった。

 攻めるエスパニョールにカウンターを炸裂させるセビリア。キーマンはヘススナバス。アウベスの抜けた穴は彼だってことで大活躍を見せる。ファウルで倒される場面がデジャブのように繰り返される。さらに、アウベス縛りがないので、カペルとポジションチェンジを見せる新しい形を披露。

 ラストはヘススナバスが個人技でゴールを演出。決めたのは、懐かしのチェバントン。頼れるストライカーが帰ってきたセビリア。後はいかにしてヘススナバスをいかすかだろう。カペルは速すぎるので味方のサポートがいらない場面が多いので、右サイドをおとりにするのがはまる。キーマンはFWの右サイドのからみと右SBとマレスカ。

 ■独り言

 アトレチコとセビリアは本当に面白くなりそうだ。カウンターでヘススナバスが大活躍か、それともアトレチコが引いて受けるか、正面衝突かそんな選択も楽しみである。

 エスパニョールは苦しい。耐えて耐えてアウベスの裏を誰が突くのか。バルドに左をやらせたほうが良いかもしれない。

 最後に得点後のマレスカ。喜びを分かち合おうとよってきた仲間に来るなとジェスチャー。まっさきにヒメネス監督の元へダッシュ。伊達男健在である。

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posted by らいかーると |09:15 | リーガエスパニョーラ/0809 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年09月25日

バルセロナ対ベティスの雑感

 バルサのスタメンは、バルデス、アビダル、カセレス、マルケス、アウベス、ヤヤ、ケイタ、シャビ、イニエスタ、エトー、メッシ。いつのまにか調子が上がってきたらしいね。予想通り!!ただ、ブスケッツ観たかったぜ。

 ベティスのスタメンは、カスト、ベガ、ファニート、アルス、ネルソン、カビ、アウレリオ、マルゴン、エマナ、セルヒオガルシア、ホセマリ。懐かしい名前から、お前ベティスに来たのかって名前から、お前誰って名前までバラエティに富んでいます。まだ無得点らしく、呪いから解き放たれるか。

 ■最悪の試合

 結論から言うと、バルサが3-2で勝利しました。前半にエトーさんが2得点をあげる大活躍。で、後半になると、一気にベティスペースになってしまう。で、ベティスが2点取る。試合は振り出しに。で、最後にグジョンセンがきっちり仕事をして3-2でバルサが勝利。なんで、これが最悪の試合なんだってお話なんですけど、バルサにとっては最悪の試合だったと思います。

 前半はバルサのペースでした。その原因は2つ。バルサのコンディションやチームとしての理解が高まってきたことと、ベティスが試合の入り方を間違ってしまったこと。CLとヒホン戦でリハビリをこなしたバルサはようやく上がってきたようですね。ここではベティスの戦い方にちょこっと駄目だしを。

 前半のベティスのシステムは4-2-3-1。恐らく、後ろで守ろうとしたのだと思います。最近は守備の調子が良いし、カンプノウだしみたいな。で、レンジャーズぐらいにアンチフットボールを展開すれば良いのに、何だか中途半端に前からも守ろうとしていてかなりグダグダでした。

 そもそも、マルケスがドフリーだったのは理解できません。ただ、カセレスも攻撃参加できる選手だと理解できたのは収穫でした。ピケ、ミリート、カセレス、マルケスでバルサのCBは磐石だと思います。

 CBが起点となって試合を組み立てるバルセロナ。で、それに対して無策なベティス。しかも、引きこもる開き直りを見せることもなくです。ユナイテッドやチェルシーだったら、間違いなく後ろで守りを固める判断を試合中にくだせちゃうのが切ないところです。

 そんなわけで、この試合の前半戦もバルサにとってはリハビリとなりました。それにしてもケイタはアヤックス時代のスナイデルのようでした。シャドウストライカーとして10点いけるか、それともおとりの動きで終わるのかは、彼の野心次第だと思います。

 さらに言うと、エトーさんが爆発しました。しかもらしいゴールを決めたのはいつ以来でしょうか。復活しないだろうと予想した管理人ですが、良い意味で期待は裏切られそうです。また、序盤に見せた鬼プレスはバルサにとって生命線となりそうです。メッシが中央に来てからは、プレスのスイッチが入らずに、裏を取られ放題でしたから。

 それにしても、ザンブロッタの裏がアウベスの裏になっただけで、バルサの弱点は変わらないですね。アウベスの裏を取られる→マルケスがさらされると、不安定なマルケスが復活しそうで、何だか怖いです。それをさせないための前からの守備なんでしょうが、デコのようにえげつない選手はいないですね。もう少し乱暴にやるべきだとは思いますが、バルサの伝統がそれを許さないのでしょうか。

 試合を支配しているといっても言いすぎでないのに、なぜか攻められてしまうバルセロナ。前半はまさにそんな感じでした。それはベティスが徹底的にアウベスの裏を狙い続けたからだと思います。つまり、攻撃は問題なし。問題は守備だってことで後半に移ります。

 後半のベティス。システムは4-4-1-1。一番の変更点はトップ下にセルヒオガルシア。元イニエスタの同僚。なぜにバルサが獲得に動かなかったかはわかりません。

 バルサのプレスのきっかけはエトー。だったら、ベティスのきっかけはセルヒオ・ガルシア。後半のベティスはバルサ対策をまっとうに行いましたとさ。つまり、シャビやイニエスタ、メッシたちにボールを届けさせない大作戦です。ま、よくある話なんですけど。

 前半は眠っていたホセマリもセルヒオガルシアに触発され、両SHも運動量一杯に相手を潰しにかかります。ガビも精一杯の存在の証明を行い、自分の役割をこなし始めます。つまり前から守備をしはじめたんですね。

 いつもだったら、シャビやイニエスタが無理をします。無理をするとは味方の雑なパスを神トラップで雑さをなくしたり、味方に有利な状況でボールを届けたり、数的不利を打開したり。しかし、今日はいつもじゃなかった。前半にあれだけボールが届いたのだから、後半もみたいな試合の入り方を間違ったバルセロナ。なまじ、後ろの選手がボールを繋げる状況に甘えた結果、何度もベティスにゴールを脅かされる展開となってしまいます。

 で、セットプレーから壁の間をぶち抜かれたり、セルヒオガルシアとホセマリの個人技にやられて同点。慌ててブスケッツとグジョンセンを投入ペップでした。ボールを繋ぐなら、ヤヤよりもブスケッツ。得点を決めるならケイタよりもグジョンセンということでしょうか。

 この後にボージャンも登場するわけですが、その前にエトーが中盤に下りてボールを運ぶ姿に感動しました。昔のエトーも足りないところに的確に顔を出すことができていたので。エゴイスト・イニエスタも中盤に顔を出すようになり、シャビも同じく。

 これで、バルサが徐々に盛り返し、アウベスのクロスをグジョンセンが決めて無事にバルサが勝ったとさ。で、何が最悪なんだってことだけど、バルサ対策が完成してしまいそうな気配。

 ■独り言

 今季のバルサは前線からの守備をしっかり行っている。よって、DFラインが高く設定されている。なので、いつもよりも裏を取りやすくなっている。無闇に蹴っても何とかなる可能性がある。無闇に蹴らせないための前線からの守備だけど、メッシが中央だと守備が始まらないことが多いし、デコのようなえげつなさがないので、突破されることがある。後者は解決できるだろうが、前者は難しい。

 さらにアウベス。相手のSBとCBの間に顔を出すのが得意なんだけれど、メッシにあわせているようで。ただ、クロスをあげようにも合わせる選手がいないので、仕方なくシュートを選択→枠を外れる悪循環がもどかしい。セルヒオガルシアだったら、何とかしてくれそうなんだけどね。

 そして、さらされるマルケスのポジションを守備面でこなせるのはプジョルしかいない。ヤヤは前で守るのか、後ろで守るのかの判断で後ろへのヘルプが遅れることがおおいだろう。となれば、自然と後ろで何とかするしかない。

 結局のところ、今までどおり戦えば、バルサは苦しみそうなことが露呈した試合となった。さて、どうなる。そして他のチームはどう戦う。非常に楽しみとなった。それを正面衝突でバルサが勝っていくにはアンリが邪魔だろうな。

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posted by らいかーると |09:19 | バルセロナ/0809 | コメント(24) | トラックバック(0)
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2008年09月24日

ケルン対バイエルン ~3-3-2-2の弱点を考えよう~

 マイペースで続くバイエルンTVです。ブレーメン戦の放送が遅いのはなぜなんでしょうね。前節で初勝利をあげたバイエルン。今日はどうか。

 ケルンのスタメンは、モンドゴラン、ブレコ、モハマド、ジェロメウ、マッケンナ、マティプ、ペチート、シヒ、アンタル、ラドゥ、ノバコビッチ。レバノン代表が2人もいる。最近は行ったり来たりのエレベーターチームになっているケルン。いわゆる昇格組みのようで。

 バイエルンのスタメンは、レンジング、ファンブイテン、デミチェリス、ルシオ、ラーム、オットル、レール、ゼロベルト、シュバ、クローゼ、トニ。3-3-2-2の継続が決定。多分、スタメンをいじる勇気がなかったのだろう。よって、キャプテン・ファンボメルはベンチへ。

 ■3-3-2-2の弱点を考えよう

 前節のように、バイエルンは攻撃をスムーズに進めていく。そのわけは後方の安定化、ゼロベルトをチームの中心に添えたこと、左サイドアタックをラームに一任したことが主な原因として考えられる。それらを同時に実行するためには3-3-2-2へシステムを変更する必要性があったとさ。

 この試合ではさらにルシオの攻撃参加が目立った。両WBを、よりサイドでプレーさせるために、自陣にボールがあるときはオットルの横にゼロベルト、相手陣地までボールを運べたらルシオがオットルの横に行くことで、ボール保持率を高めたのである。本来そこにいるべきでない選手をそこに配置することで、相手のマークを混乱に追い込む。ただ、ゼロベルトには誰かマンツーでつけても良いような気がするが。

 そんな更なる進化もあって、バイエルンが波状攻撃を見せる。しかし、前半の間に得点は奪えなかった。ラーム、ゼロベルト、トニが精一杯頑張っても、クローゼとシュバがろくに働けていないのである。

 ドイツ代表でも見られたように。シュバは右サイドではまともな仕事ができない。中央でゼロベルトのように振舞うように成長できるかが求められている。ゲームを作れとは言わないので、せめておとりの動きだったり、相手のギャップでボールを受けたり、すばやい攻守の切り替えで相手の攻撃の芽を摘んだりって。

 クローゼは原因不明。恐ろしく器用な選手だというイメージがあるが、その器用さがまったく発揮されていなくて笑った。もう少し、クローゼが中盤からボールを受けることができれば、一気にバイエルンの攻撃は活性化するのにね。

 ってことで、弱点編へ話は移る。3-3-2-2。守備は後ろの選手任せと前節は書いた。正確に書くと、中盤の守備網が突破された後に後ろの選手が取り残されていることが多いのが現実。つまり、前の選手は前でボールを奪いたがっているのだけど、後ろはそんなことする必要もあるまいみたいな。

 この試合ではトニが懸命に守備を行っていた。トニの鬼プレスをきっかけに後ろの選手が連動してアタックをかけることはできていた。しかし、トニが相手のCBからSBまでプレスに行くのは体力的に苦しいものがある。だからといって、ラームが相手のSBのマークについたら相手のSHはどうなる現象。

 つまり、SBを起点にゲームを作ることができるチームと当たったら、バイエルンはかなり厳しくなる予感。つまり、今話題の大分と同じ。3バックで守備を固めるチームはほとんどのケースで相手のSBを自由にすることが多い。ちなみに浦和もそう。あれはサボっているとおってもいいかもしれないけれど。

 しかし、SBをポゼッションの中心に添えるチームなんてのは、そうはいない。別にSBじゃなくても良いけれど、相手の単独鬼プレスに動じないでパスを回せそうなチームってブンデスにあるのだろうか。恐らくシャルケ、ブレーメンあたりは期待にこたえてくれそうな予感。また、CLでリーガやプレミアの上位と当たったらぼこぼこにされそうな予感。

 つまり、今のバイエルンのやり方では相手のサイドに低い位置が自由になる。そこへシュバとゼロベルトを派遣すれば、中央が空いてしまうので、派遣は難しい。だから、トニに頑張らせる。でも、トニを走らせることができるチームに当たったらまさにゲームオーバー。後ろで守るしかなくなる。

 バイエルンには後ろで守る力もあるだろうが、3-3-2-2の形を維持しようと守備を固めているので、ろくなことにはならない。5-3で守るならばまだましだけど。5-1で守る場面が続出していた。つまり、ゼロベルト×シュバが引いて守る組織に順応できていない現状。

 よって、相手のSBが攻撃参加すれば、簡単にサイドからクロスボールを入れられてしまう。でも、中央には屈強なCBが揃う。しかし、ファーサイドはどうでしょう。クロスをファーに入れる→中に折り返すの連続で何かを起こせる可能性は高い。ケルンも起こせそうだったし。

 というか、ラームに攻撃参加できないように徹底的にラームサイドを狙って攻撃を構築するか、ゼロベルトにマンツーをつける、この二つのことを同時に行えば、攻撃も死にそうだけど誰かやらないかな。

 前半は0-0で終わる。35分まではバイエルンペース。残り10分でサイドアタックからチャンスを作ったケルン。この調子で行けば、ジャイアントキリングも夢じゃない。立ち上がりに失点しなければ。

 しかし、立ち上がりにセットプレーからトニに決められてケルンはゲームオーバー。その後もトニ、ロスタイムにはポドルスキーに決められて、結局3-0であった。2.3点目はゼロベルトがきっちり仕事をしていて、リベリと揃ったら恐ろしいのだろうなと。なんにせよ、ボールホルダーにプレスをかけさせない配置としての3-3-2-2はちょっと面白い。

 ちなみに、後半に中盤のゼロベルト、シュバが恐ろしく守備で奔走しているのに気がついた。ミランと同じで。中盤に恐ろしい負荷がかかっている。それで、この配置のいびつさを解決。どこまで走り抜けられるかが勝負の分かれ目になりそうだ。

 ■独り言

 そんなわけで、ブレーメン戦やCLでもポゼッションを基調としたチームとの戦いが楽しみだな。ちなみに、両方結果は知りません。ただ、CLは放送がなかったようなので、確認はできず。

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posted by らいかーると |08:36 | バイエルンミュンヘンTV/0809 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年09月22日

チェルシー対ユナイテッド ~開き直り~

 チェルシーのスタメンは、チェフ、ボジングワ、カウバーリョ、テリー、アシェリーコール、ミケル、バラック、ランパード、ジョーコール、アネルカ、マルダ。ミュートで試合を見ていて困ることがある。それは累積情報や怪我人情報。つまり、なぜデコがいないのかわからんのである。まあ怪我でもしたのだろう。

 ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、ネビル、リオ、エバンス、エブラ、フレッチャー、ハーグリーブス、スコールズ、パクチソン、ルーニー、ベルバトフ。テベス、ギグス、ナニ、ロナウド、オシェイがベンチにずらり。ビディッチは出場停止だって知ってる。

 ■デコ抜きのチェルシー

 今季のチェルシーががっつりポゼッションを行っているのは周知の通りで。休息のためのポゼッションとかでなくて、相手を崩すためのポゼッション。実はグラント×テンカーテ時代からその兆候は見られていたので、ここまでスムーズに行ったのだとは思う。プレーメーカーと攻撃性能の高いSB。デコとボジングワの加入で、チェルシーのサッカーはフェリペの思考どおりの変化を見せる。

 で、その仕掛け人のデコがいなくなったチェルシー。システムは4-1-4-1。モウリーニョ時代か!!と言いたくなるシステムと面子であった。ショートカウンターに必要なロッベンと、いざとなったらドログバ、執拗なプレスで相手を苦しめるエッシェンの不在によって、モウリーニョのサッカーとは似ても似つかないのは当然の理。

 デコがいないことで、まったくボールを保持できないまま、時間だけが過ぎていく。逆にユナイテッドに押し込まれる序盤であった。ジョーコールが一瞬の隙を突いて裏に抜け出したビックチャンス以外は特になし。

 ユナイテッドのシステムは4-4-2。ルーニーがFWをやっていてびっくりした。そしてハーグリーブスはよくSHで使われる。守備を重視したのだろうか。逆サイドにはパクチソン。何気に動くパクチソンって久しぶりな気がする。実はレアキャラ。

 朴とハーグリーブス。朴はまだしも、ハーグリーブスはサイドに張りっぱなしであることが多かった。そのせいもあって、ネビルがまったく攻撃に絡めない右サイドは死んでいたは大げさだが、あまり効果的でなかった。そういえば、動くネビルも久しぶり。

 サイドが中に絞って、FWがサイドに流れて勝負するユナイテッドアタック。しかし、サイドの選手がサイドにいたり、中途半端なポジショニングでいつも切れ味がない。パクチソンは中央に進出するも、ボールを失う場面が実は多かった。

 そのため、ベルバトフとルーニーがそのまま中盤に降りる場面が増えた。ベルバトフはトッテナムでもおなじみ、ルーニーは基本なんでも出来るので、これで攻撃が回り始める。

 4-1-4-1で構えるチェルシー。チェルシーの中盤の前でボールを持つスコールズ。エッシェンとかだったら寄せに行くのだろうけど、アネルカは助けに来ないし、バラックはやみあがりだしと、体の良い言い訳で相手を自由にする体たらく。どこでボールを奪うのかが全然感じることができなかった。マケレレがいればまた違うのだろうけど、守備の時間が長くなるなら、ミケルはまだまだ力不足。

 12分にカウバーリョ→アレックス。カウバーリョは怪我をしたようで。いつのまに。そんなことより、お気に入りのアレックスが出場。攻撃センスは抜群。いざとなったらアレックスの中央突破が見たいぜ。ってか、スタメンで見たい。移籍しないかな。

 15分にリオが決定機を外す。その前から感じていたが、チェフはかなりコンディションや精神的な面も良くなってきたように感じる。逆に、前節でもミスを連発したファンデルサール。今日もクロスに飛び出すもキャッチできないなど、不安定な要素が一杯。

 17分に朴ゴール。きっかけはベルバトフとエブラともう1人。ルーニーかな。左サイドでボールを持ったエブラ。あっさりジョーコールを振り切ると、下がってきたベルバトフへパス。このベルバトフへのパスコースを空けた選手がいるのだけど特定できず。ベルバトフはこのパスコースを空けた選手にボールを落とし、その選手がエブラにスルーパス。パスコースをつくった&スルーパス、いったい誰だ。ちなみに、朴がこぼれ球を押し込む。チェフは良く止めた。

 その後もユナイテッドが試合の流れを掴む。チェルシーは効率の悪い攻撃を愚直に続けている。だが、ボール回しの中心となる選手がいない奇妙な状態が続く。ランパードはすぐ前に行ってしまうし、バラックはいつもの積極性が見られない。

 ジョーコールが相手のギャップでボールを受けるか、ボジングワが個人で仕掛けるしか光明の兆しなしのチェルシー。マルダ率いる左サイドはハーグリーブスに抑えられてしまっていた。

 エバンス狙いのハイボールとかやれば良いのにと思っていたら、30分ごろにファンデルサールに異変が起きる。ゴールキックを蹴らない&イージーボールをはじく。リオきれる。そして、クスチャクが登場。アルムニアのようになれるか。

 で、ここからはチェルシーの時間となる。正確に言うと、ユナイテッドは攻撃を捨てて守りを固める意思統一を計った。ファンデルサールの突然の離脱によって、チームは混乱したのかもしれない。一気にラインを下げて守りを固めるユナイテッド。

 この意思統一が本当に素晴らしい。守り方はおいておいて、守るときは全員で守るとなったらとにかく守る。前線と後ろでベクトルの向きが会わないチームが多いけれど、ユナイテッドは凄いなと。ただし、ベルバトフだけはこの流れに乗り切れていなかった。

 ファンデルサールの治療時間ぶんのロスタイム。早く終われとばかりに相手陣地深くにボールをクリアするユナイテッドの選手。まずは試合を落ち着けたかったのだろうな。予想以上にファンデルサールの離脱は選手に影響を与えたようで。チェルシーの付け入る隙はここにあるか。前半は1-0でユナイテッドがリード。

 ■60分は持たなかった

 45分にマルダ→ドログバ。後半が始まって、マルダは試合に出ていなかったようなので、怪我でもしたのだろうか。

 後半のチェルシーはガンガンいこうぜ。サイドからクロスを入れまくる作戦に出る。SBを強引に上げて、カウンターをくらう恐怖などなんのその。相手が守備的なら攻撃的にと好戦的な態度を示す。

 ドログバめがけたロングボールは少なく、中盤のパス回しに変化を加えるのはジョーコール。前節で相手のギャップという居場所を見つけたジョーコールはしつこくポジションを変えながら味方にボールを繋いでいく。ジョーコールを経由することで、有利な状況になる味方の面々。そこから、生み出されるサイドチェンジでチェルシーは攻撃の流れを掴んでいく。

 ユナイテッドはベルバトフがため息の出るトラップをみせるくらいで、点の入りそうな気配はなかった。駒が足りない。だから54分にスコールズ→ロナウド。前半のように試合を支配することはあきらめたようで。この開き直りっぷりがファーガソンの素晴らしいところ。

 ロナウドが入ったことで、カウンターの枚数が増えたユナイテッド。しかし、チェルシーはそれを気にする素振りがない。あくまで好戦的に。こうなってくると、次の交代のカードが非常に難しくなってくる。

 65分にチェルシーが決定機。ドログバのポストプレーからジョーコールが裏への飛び出し。しかし、真正面。そろそろなりふり構わなくあるのか。

 70分くらいになると、ユナイテッドは完全に攻守を分断する。攻撃と守りをはっきり分けたために、スペースががらがら。ロナウドからボールを奪ったボジングワが誰にも邪魔されずに相手陣地までドリブルしていったのには笑った。ファーガソンは狙ってこの形にしたのだと思うけど、カウンターだとベルバトフって存在感がない。それだけ、ロナウドが独りよがりなのかもしれないけれど。

 72分にアネルカがゴール前で空振り。ジョーコールのクロスは完璧だった。74分にバラック→カルー。ジョーコールに更なる自由を。ユナイテッドはパク→ミラクルオシェイ。ここでオシェイかよ。これは読めなかった。そしてミスキックをするオシェイ。

 77分にユナイテッドにビックチャンス。珍しく高い位置でボールを奪ったユナイテッド。ボールは左サイドのロナウドへ。ロナウドを信じてゴール前に殺到する面々。クロスは逆サイドでフリーのルーニーのもとへ。チェルシーに止めを刺すかと思ったが、シュートは枠を捕らえきれず。笑えないぞルーニー。決めていればロナウド投入が大当たりになったのに。

 79分。そんなルーニーのファウルで得たセットプレーをチェルシーが物にする。カルーが頭で合わせて同点。特にトリックはなし。リオがマークを離しただけである。カルーは誰に抱きついたのだろうか。

 残り10分。さすがのオシェイでもどうすることもできず。交代枠も使い切ってしまっていたので打つ手なし。守りきって終了。お互いに無秩序な状態というよりはチェルシーにチャンスが多く、勝てた試合だったねと。

 ■独り言

 ファンデルサールが落ちていく一方で、調子を上げてきているチェフ。完全復活も近い。ロナウドが戻ってきたことで、ファーガソンがどのような布陣で勝負を挑んでいくのか楽しみである。

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posted by らいかーると |18:56 | プレミアリーグ/0809 | コメント(9) | トラックバック(1)
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2008年09月22日

アトレチコ対レクレアティーボ ~ボールを運ぶために~

 CLも含めて、観たい試合がたくさんなんですけど、今週は水曜日にもリーガがあるようで、いったんリセットしてやろうかと本気で思う毎日です。たんたんと頑張ります。しばらくは、レアルの試合を必ずとかでなくて、気になった試合を伝えていく形になりそうです。ご了承ください。

 アトレチコのスタメンは、クペ、アントニオロペス、ウイファルシ、ペレア、セイタリディス、シモン、マニシェ、ラウール・ガルシア、マキシ、アグエロ、シナマボンゴユ。今季のアトレチコはまともなサッカーをしているということで、ここに登場する回数が増えると思います。

 レクレのスタメンは、リエスゴ、ボリ、アルソ、モーリス、パブロ、アイトール、ヘススバスケス、ハビフエゴ、カムニャス、コルンガ、ルベン。注目のマルコスは→ビジャレアル→ソシエダだそうで。シシをスタメンで使って欲しかったなと。

 ■生き残りをかけたラウールガルシア

 フォルランが負傷で一ヶ月くらい離脱だそうで。フォルラン×アグエロ依存症のチームはどうなると思ったけれど、やっぱり今季のアトレチコはわけが違うようだ。ヘタレチコではなく、変貌したインテルのように慣れるのかなれないのか。

 フォルランの代役はさすらいのシナマボンゴユ。将来を嘱望されたストライカーはイングランド、スペインと渡り歩いてレクレに自分の居場所を見つける。このまま骨をうずめるのかと思いきや、アトレチコに移籍。野心はまだ残っていたようで。

 フォルランは言葉の通りなんでもできる選手である。ルーニーを解き放つならば、まさに適任。アグエロはそんなフォルランの助けを借りて、ゴールに近い位置で勝負することができている。

 しかし、フォルランがいないことで、いつもよりも下がり目でプレーするアグエロ。中盤からのボールを引き出す役目を一手に担う。シナマよりもアグエロ。配置は間違っていないが、これがどのような影響を与えるか。

 パウロ・アスンソンに代わってラウールガルシアが試合に出場。がちっと守れるアスンソン。攻撃が魅力のラウール・ガルシア。自分も持ち味を発揮するための判断か、それともアギーレの策略か、かなり興味深い動きをしていた。

 相手のゾーンを混乱させるためのポジションチェンジだったり、相手の尾にプレスを交わすために後ろに枚数を増やしたりと、得点を得るための準備として、色々な方法がある。これらはすべて、得点を得るためには、前線の選手に有利な状況でボールを届けるための方法である。

 ラウール・ガルシア。役割はDFラインがボールを持っているときに、DFラインの周りをうろちょろ。つまり、ボールを引き出す動きを何度もしている。CBが孤立しないように、常にパスコースを造るガゴの動き。

 このガゴの動きは別に特別なものではない。ただ、ハイティンハが怪我をしたアトレチコとボールの奪いどころをはっきりさせたいレクレにとっては地獄のようなものであった。

 昨年のバルセロナ。ライカールトの残した最大の遺産はマルケス×ミリートだと管理人は思っている。繋げて運べるミリートにマルケスを加えることで異次元の領域に達していたかと。ポルトガル代表のカウバーリョ×ペペと比べても、攻撃面は見劣りしない。

 問題はミリート×プジョルのときに、ミリートが狙い撃ちされることだった。プジョルにボールを持たせようぜって。ハイティンハが怪我をしたアトレチコはこの対策によって、ペレアにボールを持たされたら昨年に逆戻りである。

 よって、ウイファルシのマークを引き剥がすためにラウールガルシアはかなり下がり目のポジショングを取っていた。さらに、ペレアを右にはらせて、3バックのようになる場面も見られた。ウイファルシ、ラウールガルシア、ペレア。

 こうなると、レクレのFWはどこまで深追いして良いか分からなくなる。さらに、アトレチコのSBが高い位置に行くので、レクレのSHは後ろに引っ張られることになる。で、3バックが横幅を使ってボールを回せば誰もがフリーな状態へ。ペレアが落ち着いてボールを回せていたのは、相棒に恵まれたことと、相手のプレッシャーをうけないような工夫があったからだろう。

 攻撃のときだけ3バックに変化するのはまれなケースだと思う。ひとまず記憶にない。2バックは良く見るけど。ボールを前に運べたらラウールガルシアは住み慣れたポジションに移っていく。ただ、この変化は非常に理にかなっていると思う。

 そんなわけで、レクレの狙いを木っ端微塵に粉砕したアトレチコが好き勝手に試合を進めていく。

 7分。ゴールキックをマキシが頭で後ろに流す。そのボールを予測していた忍者アグエロ。相手よりも早い出足でボールに追いつくとファウルを得る。

 フリーキック。キッカーはシモン。精度の高いボールを蹴ることができる。角度的に直接は不可能である。マークを確認するレクレ。シナマボンゴユはわざとオフサイドの位置にいる。つまり、フリーな状態。シナマをシカトするレクレ。

 シモンが蹴る準備をした瞬間に走り出すアトレチコの面々。それに追従するレクレ。マークを離してたまるかって。しかし、ボールに関われないシナマ。彼の役割は味方をフリーにすること。アグエロのマークについていた相手をブロック。まるでバスケット。

 フリーになったアグエロの元へ、ピンポイントでボールを蹴ることのできるシモン。そして完璧なヘディングを見せたアグエロ。自分の仕事を着実にこなしたシナマボンゴユ。もちろん、シナマボンゴユは真っ先にアグエロの元へ駆けつけたとさ。
 
 24分にスローイン→シナマが潰れてアグエロでゴールだったが、謎の取り消し。決定機は少ないが、安全に試合を進めていくアトレチコ。不気味なくらい安定した試合運びに、ちょっと奇妙な感じである。

 繰り返されるサイドチェンジと無理をしない攻撃で、ポゼッション率は70%近いのではないだろうか。まさに攻撃は最大の防御を行く攻撃。シモンが良い意味で目立たなくなったのは、自分で無理やり仕掛ける必要性が消えたからだろう。後はマキシか。

 33分にはシモンの個人技炸裂→アグエロとワンツー→最後はマニシェの強烈ミドルとレクレの体力を削った成果ができてきている。

 しかし、35分過ぎからレクレの逆襲をくらう。クペが能力を発揮したために事なきをえたが、中盤とDFの距離がちょっと開いている。DFラインが少し低い。ただし、裏を取られても正確な判断のできるクペとスピードスターのペレアがカバーしてしまう能力の高さに脱帽である。

 ペレアが楽しそうにサッカーをしているのを見て、微笑ましくなってしまった。何だか充実しているアトレチコである。マニシェは必ずゴール前に飛び出してサイドからのクロスを有益なものにしようとしているし、シモンはチームプレーに徹している。どうしたんだアトレチコ。ちなみに、スペイン人は少ない。

 ■さすらいのシナマボンゴユ
 
 後半のアトレチコに、いつものアトレチコらしさが見られて少し安堵。っというか、チームの進化にDFラインは置いてきぼりに去れている印象。前回も書いたように、アトレチコのボールの奪いどころは徐々に前になっていっている。だから、マニシェ×アスンソンがファーストチョイスなのだろうと。

 で、アグエロたちも以前に比べれば、守備をするようになった。しかし、DFラインが連動していない。また、しっかり守ってカウンターができる一方で、自分達でボールを展開して相手のゴールに迫ることできるようになりつつある

 でも、ボールを奪った後の攻守の切り替えが遅い。つまり、相手の攻撃の芽を摘むデコがいない。そのために、DFラインが下がってしまう仮説。しかも、DFラインがガタガタでも、前述したようにペレアとクペでカバーできてしまう現状だと、アトレチコは進化しないし、リバプールのエースにやられてしまうかもしれない。バイタルが空きすぎる癖がある。
 
 52分にコーナーキックのこぼれ球をマニシェミドルが炸裂。レクレは前半の終盤の勢いそのままに攻めまくったがカウンターでやられてしまった。相手の心をおるには十分である。

 56分にシモン→ルイスガルシア。今年は出番が増えているルイスガルシア。フォルランが怪我したので、勝負の場面か。便利屋で終わるにはもったいない選手だと思う。

 60分にアグエロ→ミゲル。アグエロお疲れ様である。ドリブラーのミゲルが登場。久しぶりに見る気がする。

 68分にマニシェ→バネガ。お疲れマニシェ。そしてこちらも勝負のバネガ。欧州で生き残っていけるかどうか。途中出場が多いので、アギーレに期待されているのかもしれない。ただ、もっと競った場面で試合に出たかったね。

 追加点はミゲルが左サイドを突破してクロス→シナマボンゴユ。終了間際にバネガのサイドチェンジ→ルイスガルシアのストイコビッチのダイレクトパスでシナマボンゴユが抜け出してゴール。古巣相手にシナマボンゴユは喜びを示さないことで敬意を示した。結局、4-0で終わ
る。点差がついたことでミスを連発しはじめるアトレチコはちょっと面白かった。

 ■独り言

 マルセリーノの香りがまったく残っていないレクレ。これは降格の可能性が高そうである。マルセリーノのレクレ、シュスターのヘタフェが懐かしいぜと。そういえば、今年のヘタフェはどうなのだろうか。アルメリアは香りが残っているから大丈夫として、今年の台風の目はどこになるんだろうね。ベティスに期待。

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posted by らいかーると |08:45 | リーガエスパニョーラ/0809 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2008年09月19日

PSV対アトレチコ ~大丈夫かPSV~

 PSVのスタメンは、イサクション、ピータース、ブレシュ、マルセリス、サルシド、アムラバト、クリナ、シモン、メンデス、アフェライ、クーフェルマンス。

 昔はほとんど知っていたのに、今はメンデス、アフェライ、サルシド、イサクションくらいしか見たことある選手がいない。それにしても、12年連続でCLに出場は凄いな。

 アトレチコのスタメンは、レオフランコ、アントニオロペス、ウイファルシ、ハイティンガ、ペレア、シモン、マニシェ、パウロアスンソン、ルイスガルシア、アグエロ、フォルラン。御馴染みのメンバー。クペじゃないんだってことと、マニシェはまだ元気なのかが要注目。こっちは12年ぶりらしい。

 ■PSVが弱くなってしまった

 オランダの放送がなくなってしまったので、アヤックスやPSVの現状がまったく分からない中での貴重な機会。アトレチコは良く知っているし、PSVがどうなっているか知りたいし、ってことで、凄く楽しみにしていた試合。

 PSVのシステムは4-2-3-1っぽい。右サイドの攻撃はSBのサルシドが担っていて、左サイドの攻撃はSHのアムラバトが担っている。ちなみに、アムラバトは本圭の元同僚。つまり、チームは二部に落ちたけど、引き抜かれたのさ。中盤の底にはシモンズがいて、メンデスはどんどん前に出て行く。

 守備の場面では4-1-4で守れば良いのに、誰かが必ず行方不明。よって、4-4で守ることになる。多分、4-4-2で守るイメージなのではないかと。FWは相手のDFラインがボールを持っていても、プレッシャーを与えるような動きをすることはない。それよりは、センターサークル付近に位置して、ボールをサイドへ追いやりたいのかなって。

 クーマン時代のPSVは堅守速攻がポイントだった。今のPSVはチーム作りの真っ最中のようだった。ボールを運ぶところはできているのだが、その先の仕掛けの部分がまったく不透明。サルシドがアーリーを上げたり、アムラハドが中に切れ込んだり、アフェライが個人で突破したりと、すべてが個人技任せ。2人目、3人目を使う動きはごくわずかで、連動性を意図的に発生させようという素振りはまったく見られなかった。

 将来的にはしっかりボールを繋いでサイドを攻略し、特別な選手・アフェライをアクセントに攻撃を展開していく予定なのだろう。攻撃はまだ分かったが、守備はもっとひどかった。アトレチコにぼこぼこにされるチームは久しぶりに見た気がする。DFラインとMFの距離が遠く、DFは個々の対決で後手後手に回りすぎ。これは組織云々でなく、選手自体の質に問題があるような気がする。アレックスとゴメスがいたころが懐かしい。

 アトレチコのシステムは4-4-2。つまり、4-4-2対決。どっちがハードワークできるかで自由になれる選手の数が決まっていく。前述したように、アトレチコのCBは比較的楽にプレーできた。PSVのCBは25分過ぎまではかなり苦労していた。つまり、アトレチコが前線から組織的な守備を披露したのである。サプライズ。

 アグエロとフォルラン。思い出したかのように相手を追いかけることもあれば、ひたすら休んでいることもある。そんな彼らの気まぐれに合わせてチームを作るのは博打である。だったら、最初からそこには何もなかったと思ってチームを作るほうが良い。トーレス時代からそうだけど、この開き直りがコスチーニャやマニシェを苦しめたのではないかと思う。

 しかし、舞台は12年ぶりのCL。2人の足が止まらない。しかも、中盤も連動して高い位置を保っている。アトレチコに何が起きた。パウロアスンソンとマニシェがボールと相手の位置によって頻繁にポジションを変え、ボールをもらいに下がる相手のSHにはアトレチコのSBがしっかりついていく守備でパスコースをつくらせない。ボールを持っている選手にはアグエロたちが牙を向く。PSV炎上。序盤にアフェライがらしさを見せた奇襲以降、アトレチコはPSVを封じ込めていく。

 攻撃面でも、ゼカストロの代役として期待されたハイティンガとウイファルシ。ちなみに元アヤックスのハイティンガはブーイングの嵐だった。ウイファルシを中心にボールを前線に供給していく。DFラインからの組み立ては、相手がアルメリアでもない限り何とかなりそうな予感。

 そんな組み立てからボールを繋いでいくアトレチコ。前線でマニシェが潰れてボールはルイスガルシア→アグエロと繋いでゴール。9分の出来事だった。

 先制点を取ったことで、アトレチコはカウンターを狙うようになる。アウェーだし、無理することないだろと。ボールを持たされたPSVは何もできずに時間だけが過ぎていく。アトレチコは組織的な守備でPSVの攻撃を跳ね返し、カウンターを次から次へと仕掛けていく。

 だが、アグエロたちの足が止まり始めると、徐々にボールを運び始めるPSV。しかし、前線にボールが入っても仕掛けの可能性が異常に低い。自由になったCBから一発のスルーパスで決定機を迎えるが、レオフランコの見事なセーブの前に決めきれないPSV。ただし、CBから良いボールが出始めて良くなったPSV。FWの守備の量は考えてあげる必要があるけど、しないとやっぱり厳しいのが現実だってことを改めて認識。

 走りすぎたからか、単なる不運か、30分にフォルランが負傷。シナマボンゴユが登場。そのシナマボンゴユが左サイドを突破してクロス→忍者のような動きでアグエロがCBの前に姿をあらわしてゴールを奪っていった。36分の出来事。よく、CBの視野から消えていきなり現れろというけれど、まさにお手本だった。注意点はCBがボールを見た瞬間に姿を消すこと。2-0で前半は終了。

 ■システム変更で問題を解決しよう

 後半のPSVはしゃかりきであった。前半は良いところなし、ホームでこれでが家に帰れないぜってことでアフェライもエンジン全開。ちょうど、アグエロたちの守備が緩まったことで、アトレチコのラインは下がり気味になっていて、中央は人足らずであった。

 なので、中央からミドルを打ちまくるPSV。それを簡単に弾き飛ばすレオフランコ。リーグはクペ、CLはレオフランコなのだろうか。だとしたら、面白い競走のさせ方。

 メンデスが、アフェライがミドルを放つなかで、アトレチコはペースを変える気配なし。それどころか、カウンターで3点目を奪ってしまう。前線からのすばやい守備でシモンがボールを奪うと、ルイスガルシアが股抜きパスで2列目から飛び出したマニシェへ絶妙なパス。これをマニシェがらしく決めて3-0。どうやら、マニシェの元気は続きそうである。54分の出来事だった。

 65分までに、アトレチコはアグエロとマニシェを下げて、バネガとラールがルシアを投入。相手にボールを持たせていたので、ボールポゼッションの復活か、下がりすぎていたラインの修正か。

 答えは後者のようで、アトレチコは高い位置から守備をするようになる。ある程度の機能面は果たせていたが、どうせなら同時にポゼッションをもやれば良いのになと。多少良くなったけどね。ラゾビッチを投入して捨て身のPSVの前にファウルを連発されるアトレチコ。ちょっと判定も辛かったけど、試合を無事に終わらせることに成功した。

 アギーレの意図通りの現象は起きそうで起きなかったわけで。でも、手のうちかたは正しかったので、選手は怒られているかもしれない。3点差であの相手では集中力を保つのも難しかったかもしれないけれど。ただ、今年のアトレチコは一味違いそうである。

 ■独り言

 PSVは立ち直ることができるのか。このままでは単なる草刈場になってしまう。オランダで唯一の参加クラブなので維持を見せて欲しいけれど、、、、難しそうである。逆にアトレチコは残ってしまいそうな気配だが、昨今の様子から考えると、そんなことは想像もできない。

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posted by らいかーると |08:35 | チャンピオンズリーグ/0809 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年09月18日

ディナモ・キエフ対アーセナル ~レベルアップのチャンス~

 ディナモキエフのスタメンは、ボクシュ、ネスマチュニー、ミリハク、ディアカテ、ベトン、ブコイェビッチ、ユスフ、ニンコビッチ、アリエフ、エレメンコ、バンクラ。システムは4-3-2-1。守備のときは4-1-4になることもある。基本的にバンクラを最前線に残すのが特徴。色々な国の代表選手がいる。

 アーセナルのスタメンは、アルムニア、クルシー、ギャラス、コロ、サニャ、ソング、ファンペルシー、セスク、デニウソン、ウォルコット、アデバヨール。アーセナルのシステムは4-1-4-1。アンカーにソング。プレミアで調子を上げてきているらしいが、ナスリがいない。

 ■ディナモ・キエフの立場

 日常的に戦っている国内リーグの中に、強豪の数が少ないと、CLでは難しい仮説がある。つまり、強豪相手の戦い方に慣れていないし、そこまで努力しなくても、国内では勝ててしまう現状に甘んじてしまう切ない現象。

 その中でも、奇跡的に個で状況を打開できてしまう選手が揃うか、そんな現状に甘んじない監督が出現すると、ジャイアントキリングが起きるのかなと感じている。その代わりに、次の年に引き抜かれてしまうのだけれどね。

 ディナモ・キエフ。かつてはシェフチェンコ×レブロフ大旋風を起こしたけれど、2人とも引き抜かれた過去を持つ。引き抜かれてからの印象は特にない。シャフタール・ドネツクのほうが良い選手いるイメージだし。

 話を試合に戻そう。序盤はアーセナルに押し込まれてしまう。プレミアの調子をそのままCLに持ち込んだアーセナル。そんなアーセナルの前に、これが噂のアーセナルかとその強さを実感していくディナモキエフ。

 国内での失点が非常に少ないらしいキエフ。こりゃしっかり守らないといけないと感じた序盤戦。10分くらいから、キエフは攻撃を忘れたかのような守備を見せる。前線にバンクラを放置して、残りの9人で守備を固める。ただし、引きこもりすぎずにボールホルダーにプレスをかけることを忘れない。自由にしていいのは、相手のCBだけ。ボール狩りを実行したキエフの前にアーセナルはなす術もなくなっていく。

 ボールを奪った後のキエフは攻撃をバンクラに任せっきりであった。孤立するバンクラは文字通りに頑張っているけれど、点が入りそうな気配はまるでない。よって、国内でそうしているようにボールを繋ぐ意識を高めるキエフ。幸運だったのは、アーセナルはゾーンで守りを固めていて、ボール狩りをする様子はなかったこと。つまり、ボールを保持していても、相手がボールを奪いに来ない状況であった。

 ボールを持ったキエフ。着実にボールを前線に届けて個人技と組織を織り交ぜた攻撃を国内ではしているのだろう。3人目が絡むよりはドリブルに置かれた比重が大きい。しかし、アーセナルのゾーンの前になかなかボールを前に入れられない現実と、ボールが入ってもファウルかソングにボールを奪われる現実がそこには待っていた。

 ここでも、さすがアーセナルと実感を強めるキエフ。しかし、25分以降から両SHを起点に相手陣地へ入り込むことに成功する。サイドでボールを待っていた両選手は徐々に相手のゾーンの隙間に移動し始める。中央のソングを誰かがひきつけることさえできれば、相手のギャップでボールを受けることができる。

 ポジションにとらわれない両SHの動きが、キエフに流れを引き寄せ始める。この時間くらいから、バンクラが孤立することはなくなり、両SBも積極的に攻撃に絡み始める。必要は発明の母。

 しかし、前半の終了間際に完全に崩されてしまう。攻撃に比重を置きすぎた結果、アーセナルにアーセナルらしさを生み出されてしまう。また、キエフの守り方だと相手のCBが自由になってしまう。CLでアウェーでしかも前半から勝負に出るチームは少ないが、ふがいない内容に我慢しきれなくなったコロの攻撃参加はキエフにとって脅威であった。

 後半が始まると、キエフはさらに攻勢に出る。守備のやり方さえ間違わなければ、自分達のサッカーがあるていど通用すると確信したのだろう。後半の立ち上がりにポスト直撃のシュートを個人技で導き出すなど、素晴らしい立ち上がりを見せる。

 アーセナルのカウンターに注意を払いながら試合を進めるキエフ。そんなキエフの攻撃の前にギャラスが小学生並のミスをする。バウンドを目測を誤ったギャラス。ここぞとばかりに人数をかけるキエフ。最終的にコロのファウルを誘いPKを奪う。これを頑張り屋のバングラが決めて会場ヒートアップ。

 69分にソング→ベントナー。国内でもそうしているように、カウンターで何度もアーセナルを脅かすキエフ。すべては狙い通りであった。邪魔者のソングがいなくなったことで、中央でボールを受ける場面が連発。しかし、頑張り屋のバングラが追加点をどうしても決めきれない。アーセナルに止めをさせないでいると、どんどん攻撃的な選手が姿を現す相手の前に守備の時間が増えていく。

 それでも、冷静にアーセナルの攻撃を跳ね返してビックチャンスを得る。広いスペースで2対1。このビックチャンスをものにできないと、カウンターのカウンター。これをギャラスに決められて同点にされて試合終了。いやーーーもったいない試合だった。ただ、普段からもっと志の高いサッカーをしていれば、とどめをさせたのではないかと。

 ■アーセナルの事情

 序盤は良い流れで試合に入ることができた。相手がアーセナルのサッカーに対応できていないうちに先制点を取ることができればよかったけれど。序盤にアデバヨールが左に流れたり、ファンペルシーが中央で右足でシュートを打った場面に見られるように、アーセナルの攻撃はポジションチェンジがキーとなっている。うそーーー。アーセナルはサイドをいかに有効活用するかで調子の度合いが分かる。

 本日のサイドプレーヤーはウォルコットとファンペルシー。はっきりって駄目駄目でしたと。特に試合を作る観点から見ると本当に」どうしようもなかったかと。ボールをもてないし、SBのためにスペースを作る動きもなし。あんなにオーバーラップしないサニャを見るのは初めて。

 だったら、アデバヨールがサイドに流れて、ファンペルシーが中央へなんて場面を作ればいいんだけど、アデバヨールは序盤だけサイドに流れて後は中央にいた。なんでだろう。

 サイドで起点が作れないので、セスクが高い位置でボールを受けようとしたが、相手のボール狩りの前にいかんせんボールをいれることができない。ちょこちょこ相手の陣地に入っていくものの、仕掛けの場面で数的有利だったり、フリーの場面を作れなかったので、ちっとも点が入りそうな気配はなかった。

 アデバヨールが相手のミスを上手くついたが、あの決定機を外すあたりがアデバヨールらしい。点を決めてれば試合を決めていた可能性が高い。

 4-1-4-1のアーセナルはショートカウンターで威力を発揮するのだけれど、今日のアーセナルはお疲れ気味でプレスがゆるゆるだった。最低限のポジショニングとソングの頑張りで、キエフの攻撃を跳ね返しておいたが、キエフのポジショニングを無視した攻撃に苦戦する様子。

 最後の最後のアーセナルらしさをみせてフィニッシュまで持っていくが、シュートはキーパーの腕の中へ。攻撃しながら感じただろうけど、攻撃すほどキエフの集中力が高まっていくかのような錯覚がアーセナルに嫌な展開へ。

 後半も展開は変わらない。多少ポジションチェンジして攻撃をするようになったが、キエフの出足の前に後手後手。そして失点。絵に描いたような試合内容となった。慌てて動くベンゲル監督。ワンショットでかめらにぬかれる場面が多かった。

 69分にソング→ベントナー。ソングを落とす意味はわかるが、ベントナーを入れる意味はパワーですがなんですか。78分にサニャ→エブエ。サニャが悪いとは思わなかったけど、エブエの登場で右サイドがよみがえる。ウォルコットの立場なし。エブエが積極的にボールを前線に運びまくることで、アーセナルの攻撃は徐々に流れが良くなっていく。

 82分にファンペルシ→ベラ。こういう場面で交代されちゃうファンペルシーが悲しい。ただ、この場面でベラってことは層が薄いなアーセナル。後半はあまり決定機を記憶がないアーセナル。むしろカウンターをくらいまくって危機的な状態だったが、最後にカウンターが炸裂。ウォルコットのクロスを誰かに当たって最後はギャラス。自作自演。ってかオフサイド??って思った観客はたくさんいるだろう。幸運にも同点になってよかったねアーセナル。

 ■独り言

 デニウソンとセスクの共存ってどうなんしょうか。良い印象がない。ソングをフラミニのように育てるほうが効率がよさそうである。そして、エドゥアルドを気長に待ちます。

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posted by らいかーると |10:53 | チャンピオンズリーグ/0809 | コメント(15) | トラックバック(0)
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