2008年06月30日
ドイツのスタメンは、レーマン、ラーム、メッツェルダー、メルテザッカー、フリードリヒ、ヒッツルスペルガー、フリンクス、ポドルスキ、バラック、シュバ、クローゼ。バラックが出場しているので、バラックの呪いが発動しそうである。しかも、右SBは普通にフリードリヒだし。奇策を打たないと勝てないぞレーブ。
スペインのスタメンは、カシージャス、カプテビラ、マルチェナ、プジョル、セルヒオラモス、シルバ、セスク、シャビ、マルコスセナ、イニエスタ、トーレス。予選で見られた4-1-4-1。シャビが低い位置に下りて、4-2-3-1になることもある最強のフォーメーション。ただ、システム変更で流れを取り返す采配ができそうにない布陣である。点がを取れなかったときの采配が楽しみである。
■意外と似たもの同士。
思ったよりも、DFラインを高くして、中盤の密度を上げてきたドイツ。シャビとマルコスセナに前を向かせないように、しっかり守っている。相手のSBにはSHが対応。バラックのポジションに合わせて、フリンクスたちがラインを上下させている。そんな開始1分。このやり方だと、トーレスの前にスペースができるので、活躍の予感。ただし、トーレスめがけたロングボールは20分以降まではあまり見えないだろうなって。
その前にスペインはDFラインを下げて、ボール回しを挑むに違いない。そして、イニエスタが動き始めて試合が動くに違いない。イニエスタが動かなければ、DFやシャビ、セナからサイドチェンジやロングパスで試合を組み立てることになる。バルサだったら、マルケス×ミリートが試合を作る。
マルコスセナがサイドチェンジを失敗。イニエスタはまだ動かない。ってもまだ2分。ここで興味深い動きがドイツにあった。右サイドでのスローイン。中央のバラックもきちんとサイドに流れてきている。しかし、ボールを奪われるドイツ→怪我の噂のあるバラックは歩いている→バラックのスペースを埋めるためにシュバが一気にバラックのゾーンで守備を敢行していた。ちなみに、シュバの猛烈なプレスにセルヒオラモスが致命的なミスパスでドイツはあわやの場面ができる。
この場面からわかることは、バラックの怪我は本当っぽいこと。バラックはあまり走れないから、周りでフォローしてあげようぜみたいな共通理解がドイツにありそうである。確かに、シャビがボールを引き出す動きをしたときに、クローゼがあれ、バラックの役割じゃん、なのに行かないのか、みたいな仕草で守備を行っている場面もあった。
そして、スペインのDFラインはやっぱり鬼プレスに強くないのか、それとも、決勝戦だから緊張しているのか。イニエスタとシルバが動かない限り、ドイツの守備は簡単には崩せないぜ。
4分にはスペインのお株を奪うようなパス回しで、ドイツがスペインゴールに迫る。予想していた通り、ドイツのフリンクスより後ろの選手は、ちょっとした工夫でボールを自由にもてるようだ。バラックの動きに対応できなかったセナと、ボールホルダーにプレスに行かないFW→中盤がいるべき位置を越えてプレスに行く→バイタルすかすか病という、スペインは予選で見られた病魔が少しだけ復活した。本選では撤退がメインだったのに、どうやら浮き足立っているようである。
7分。4分のデジャブか。左サイドのドイツの攻撃。バラックのフリーランニングにラームがボールを合わせる。セナはついていかず、プジョルが慌てて対応するものの、一瞬で交わされる危ない場面だった。またカシージャスは近くの選手にパスをした良いんだけれど、シュバがうまく相手をマークしているので、ゴールキックなどはロングボールを蹴らなければいけない状況であった。そのロングボールはレーマンまで飛んでいっていた。飛ばしすぎだろうと。
つまり、序盤はドイツ。ボールを細かく繋ぐことを目指した意味をここで発揮。スペインは高い位置から、組織だった守備を行えないので、ドイツが次々にチャンスを作っていく。スペインはそんなドイツの挑発にボールを奪いに行く選手、ポジショニングを維持しようとする選手と意識がバラバラであった。そんな立ち上がりの10分。そんな苦しい状況をあらわすのがプジョルのロングボール→レーマンキャッチの10分。そしてレーマンは近くの味方にスローでパス。なんだこの差は。
14分。初めてスペインが中盤でボールを奪い返してカウンター。最終的にメッツェルダーの足に当たってオウンゴールになりそうな場面であった。コーナーキックを奪う。ここでポゼッションが発表された。ほぼ五分五分。スペインはDFラインでボールを保持する時間が長く、ドイツはさっさと前にボールを運んでしまうから、このような数字になったのだろう。前線にボールが入れられるドイツと、入れられないスペインの差はでかい。そしてイニエスタはまだ動かない。
17分。メルテザッカーがパスミスをする。そしてスペインの速攻。色気が出たかメルテザッカー。しかし、トーレスの突破を何とか食い止めるメルテザッカー。自作自演。イニエスタのすばやい攻守の切り替えで逆カウンターはくらわなかったスペイン。その前の場面も含めて、徐々にイニエスタが動き始めている。
20分過ぎからドイツの攻撃に単純なミスが生まれ始める。丹念に繋げば良いものを一発の縦パスで状況を打開しようし始めたドイツ。どうしたんだろう。単純な縦パスは相手からすると読みやすい。そして、スペインはボールを奪ったらすぐにトーレスの裏へボールを供給するようになる。つまり、手数をかけなくなったスペイン。
なんでドイツに縦パスが増えたかというと、スペインの中盤の守備が修正されてきた。フリンクス達には前を向かせないようにプレスを行っていた。これで、ドイツのボールだしはDFラインからが主になる。フリンクスたちに比べれば、その精度は落ちる。それでも、ドイツはまだ自由なんだから落ち着いてやればいいものを21分にメルテザッカーがまたも色気を出してボールを失う。そのチャレンジ精神は買いなのだが。
つまり、この時点で両チームともかなり似たサッカー、似た守備を行うという奇妙な現象が起きている。スペインの優雅さばかりがクローズアップされているが、ドイツも結構綺麗だと思う管理人でした。
22分。スペインにビックチャンス。ポドルスキが中に絞りすぎという原因と、スペインの選手が右サイドに片寄って、うまく数的有利を作り出していた右サイドからチャンスを作る。フィニッシュはトーレスのヘディング→ポスト直撃。ドイツは左サイドがちょくちょく空く。シルバが低い位置に下りていく→ラームがついていく→空いたスペースにセスクやトーレスが流れてくる→それを気にしてラームはシルバについていけなかったり。
この決定機から、ドイツは攻撃面の修正に成功する。フリンクスが他の選手と違いを発揮し始め、ボールを繋げる左サイドに集中させてから、ドイツはバイタルまで簡単にボールを運ぶようになる。スペインはトーレス狙いばっかりである。メルテザッカーと勝負の場面が多いトーレス。
33分。試合が動く。きっかけはシャビの動きに注目したフリンクス。DFラインを上げてシャビのスペースを潰せと指示。しかし、DFラインはフリンクスの指示を華麗にスルー。セナの楔のボール→バイタルで簡単に前を向くシャビ。トーレスにスルーパスを通す。プレミアでの活躍を証明するかのようなトーレスのスーパーゴールが出てスペインが先制。フリンクスの指示をシカトしたDFは犯罪級、さりげなく守備をさぼっていたバラックも実は罪が重い。この先制点で、スペインはMFとDFの距離感問題を解決してくるだろう。
残りおよそ10分。ドイツはバラックが血を流して治療中に、ピッチを自由に駆け回るシュバ。失点したことで、シュバは独力で何とかしようとするプレーが目立っていた。完全に空回りだったが。スペインはDFラインでボールを回していても特に問題がないので、精神的に余裕が生まれた模様。イニエスタが仕掛けて、シルバのビックチャンスとか凄かったぜ。その後も、ボールを奪ってカウンターのスペインがらしさを発揮して前半が終了。
■ラーム→ヤンゼン
ラームが怪我をしたようで。パスセンスのあるラームから突貫小僧のヤンゼンが登場。何ともいえない交代劇である。ノイビル出てこないかな。サイドに流れるノイビルが入れば、両SHがさらに羽ばたくに違いない。
後半が始まる、スペインの中盤の位置取りが前半と変った。前半はハーフライン付近だったが、後半はハーフラインよりもかなり自陣よりになっている。問題解決の予感。こじ開けられるかドイツ。
しかし、中盤の問題を解決したスペインの前にボールを持たされている感満載のドイツ。それでも楔のボールを入れられる場面があり、崩せそうな感じなんだけど崩せない。ポゼッションを志して、まだ日が浅いのか経験不足か。スペインはボールを奪う→守備の準備ができていないドイツ相手に仕掛けて、自分の形にもって行くえげつなさを披露。あれですか、チェルシーに負けれトラウマを抱えたバルサのようでもある。そりゃバルサよりバランスは数段に上だけど。
57分にヒッツルスペルガー→クラニー。なんでクラニーなんだよ。ここまできたらノイビルだろうがと。それかマリオゴメスの奇跡に期待するのが筋じゃないのかと。筋を通さないで何を通すんだ。ちなみにヒッツルスペルガーは前線とうまく絡めていなかったので、交代は納得。しかし、フリンクス1人で大丈夫か。意外に大丈夫でびっくりした。
ドイツはクロスを上げるものの、スペインの空中戦対策に苦戦。前半からいつもよりも、前に飛び出すカシージャス。確かにキーパーが日常的に飛び出していれば、ドイツは工夫せざるを得ない。
63分。セスク→シャビアロンソ。4-1-4-1だといつもよりも目立たないセスク問題の解決は次回に持ち越されたようである。この交代の狙いは守備固めか、ポゼッションを高めるためか。たぶん、守備だろうな。
66分。小競り合いを起こしたシルバを、さっさとベンチに引っ込めるアラゴネス。代わりにカソルラが登場。徐々にカウンター色が強くなるスペイン。72分。トーレス→グイサ。クローゼ→マリオゴメス。なんとバラックを残してしまった。
そんなバラックは審判にいらだっている模様。パワープレー要員を投入したドイツだが、スペインがボールの出所にしっかりとプレッシャーをかけたことで、ドイツは崩壊気味のまま試合終了。ヒッツルスペルガーをベンチに下げたのが結果として痛かったかもしれない。パワープレーをするタイミングで、スペインが前からボールを奪いに来たときのための準備がドイツにできていなかった。
■独り言
戦術の幅はスペインに軍配が上がった。ポゼッション率が60%を越える頃が懐かしいが、カウンターあり、チャレンジ&カバーの密度を高めたスペインは一気に成長したと思う。予選で見られなかった幅を一気に身につけさせたアラゴネスがすさまじい。
ドイツは徐々に幅を広げている最中で、2年後には恐ろしくなりそうな予感。マリオゴメスも黙っていないだろうし、シルバーコレクターのまま終われないバラック。負けたことがいつか大きな財産になりそうな予感である。審判に見放されたドイツも悲しかった。それにしても、今大会のEUROは不思議な審判が多かった気がする。
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ドイツ対スペイン ~現実化された理想~
posted by rijkaard |08:36 |
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2008年06月29日
予想しよう、そうしよう。ドメネクがプロポーズしたのは笑ったけれど、どうやらグイサもしたようで。余計な発言を公にしないほうがいいかなって。しかも、ドイツはバラックの呪いから解き放たれそうだし。
スペインはビジャの欠場が決定的。アラゴネスはセスクを使うことを明言したようである。ってことは、グイサは後半から出てくるようである。つまり、スペインは4-1-4-1で試合に望むことがほぼ決定的。
予選までのスペインの弱点をおさらい。4-1-4-1で守備をするときに、中盤の4の位置が高すぎて、攻守分断型になることがしばしば。しかし、本選では中盤がしっかりとDFとの距離を縮めているので、守備がうまく機能している。そのぶん、中盤の選手は前線との距離がまし、さらに運動量も増加しているのだが、ここまでは普通に機能している。ボールを回して休むこともしているし、前線のスペースがあればビジャたちが仕留めてくれていたのがでかい。
守備は引いてチャレンジ&カバーを徹底するスペイン。そんなスペインの守り方だと相手のDFたちとボランチ軍団は自由になることが多い。つまり、ドイツのキーマンはDFたちの攻撃能力になるだろうな。スペインは闇雲に相手のDFまではプレスに行かないと思う。それよりは撤退。10分まではトーレスが頑張るだろうけど。
ドイツのDFをおさらいしてみよう。フリードリヒ、メルテザッカー、メッツェルダー、ラーム。攻撃の得意な選手は、メッツェルダーとラーム。トーレスはメッツェルダーのマークを担当してラームへボールが渡らないような守り方をしたら、ドイツの攻撃は右サイドに偏るだろうね。てか、そうするだろう。
となると、フリードリヒかフリッツにドイツの命運は託されることになる。ドイツの攻撃は基本的に左サイドのラーム×ポドルスキー、右サイドのシュバの個人技爆発と空中戦である。この時点でご自慢の左サイドが死んでいるわけだ。残念ドイツ。ただし、シュバ対カプテビラは意外と分からない。ただし、こちらにはマルコスセナがヘルプに来るので、実質1対2。やっぱり、右SBがどうなんだって話である。
ただし、右サイドには恐らくフリンクスがいる。右サイドでボールをためてヒッツルスペルガー経由で一気に得意の左サイドへ展開できたら面白いぞドイツ。またドイツのSHはしっかりとゴール前に詰められる選手がたくさんなので、早めのクロスも面白い。もちろん、ドイツの空中戦はスペインに取ったら最悪なのである。トルコ戦で見つけたこのペアはスペインからするとやりにくいだろうなって。
そんなわけで、ドイツは意外と戦えそうな予感。右SBに中盤の選手を起用するギャンブルに出たら、勝率が上がりそうだけど、決勝戦でそれをできるかできないか。パスで繋ぐサッカーを志向したことが、ドイツに幸運をもたらすかな。スペインがフリンクスを潰しにきたら混沌とした内容になるだろう。ただし、スペインの中盤の選手ががっちりプレスに言って、フィジカルで跳ね飛ばされるのか否か。ここもポイントになりそうな。後はセットプレーを得るためのドリブラー求む。
今度はスペインの攻撃を、いかにしてドイツが防ぐか。ドイツは基本はカウンターで攻め込みたいはず。トルコ戦で見られた中盤でボールを奪い返す→ポドルスキが裏へ飛び出す場面もつくりたいだろうなって。
中盤でボールを奪い返すのは、ちょっと難しい。ドイツは高い位置で守るハードワークを実行できそうにない。仮にセスク、セナ、シャビに前を向かせないことに成功したとしても、イニエスタがいるからたちが悪い。バルサと一緒でポゼッションに困ったときのイニエスタは相手からするとたちがわるい。
そんなわけで、スペインと同じで撤退がメインとなりそうである。つまり、両チームとも守備は自陣に下がって行い、ポゼッションで攻める。ドイツはあわよくばカウンタも狙う。もちろん、スペインもだけど。
こんな感じだと、明らかにスペインが有利なように見える。しかし、ショートパスが主体のドイツも臨むところなのかな。ただし、ドイツは必殺空中戦とセットプレーを装備している。ビアホフがいれば。ドイツの工夫が勝敗の分け目となりそうである。
ポイントはドイツの右SB。フリンクス×ヒッツルスペルガーの創造性、メッツェルダーの攻撃参加、ポドルスキとセルヒオラモスの斬り合い。イニエスタの調子。こう書いていても、やっぱりドイツの策略で試合が動きそうである。どこでボールを奪うか、いかにして相手を出し抜くか。レーブの真価が問われそうな感じである。スペインもどこからプレスを行うかが楽しみである。
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ドイツ対スペインの予想をしよう。
posted by rijkaard |18:18 |
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2008年06月27日
ロシアのスタメンは、アキンフェエフ、ジルコフ、イグナショビッチ、ワシーリー、アニョコフ、セマク、サエンコ、セムショフ、ズイリヤノフ、アルシャビン、パウリチェンコ。さて、ヒディンクの打つ手はいかに。それとも、リピートになるか。
スペインのスタメンは、カシージャス、カプテビラ、マルチェナ、プジョル、セルヒオラモス、シルバ、シャビ、セナ、イニエスタ、ビジャ、トーレス。アラゴネスがどれだけロシアを意識した戦い方を志向するか、それともしないか。
■攻撃的な守備対策スペイン式
ロシアボールで試合が始まる。ロシアはいつものようにボールを追い越す動きを活かした繋ぎでスペインゴールを目指す。しかし、スペインの守りがすばらしい。決まりごととして、ボールを追い越す選手には意地でついて行け!という指示があるのだろう。スペインの献身的な守備の前に、ロシアの献身的な走りは我慢勝負となる。
序盤の展開はロシアがボールを持つ→スペインがボールを奪って攻撃開始という展開となった。ロシアからすると最悪な展開である。そもそも、なんでこのような展開になったかというと、ロシアは色気が出た。ボールを高い位置で奪うことを目的としているチームには、ボールポゼッションを投げ出す→つまり、相手にボールを渡すチームだって世界には存在する。そこまでは徹しきれないロシア。
ロシアの攻撃的な守備を嫌がって、スペインはかなりDFラインを下げて試合を組み立てようとしていた。予想通りに、ロシアは深追いしてこない。さらに、パウリチェンコはボールを追い掛け回すよりも、マルチェナをケアしているように見えた。マルチェナをケアしたとしても、プジョルから簡単にシャビたちにボールが繋がっては意味がない。つまり、マルチェナをケアする意味がない。つまり、この時点でロシアの攻撃的な守備が機能しそうな気配はない。修正が必要である。だって、最前線のパウリチェンコがこれではどうしようもない。
まだある。5分に中盤でシルバがボールを持った瞬間。だいたいハーフライン付近だったと思う。人数が足りているのに、誰もシルバに寄せに行かないロシア。それぞれに理由はあるのだろう。俺は中盤の底、カプテビラのケアなどなど。5分ですべてを断言するのは危険だが、寄せに行くよりも横並びなどの形に拘っているように見えるロシア。多分、気のせいだろう。
この場面で重要なのは、シルバがボールをもった瞬間に、ロシアのDFラインが一気に下がったことにある。下がるのは当たり前の行動なのだが、どう考えても下がりすぎなのだ。つまり、前回のトラウマがやっぱりあるようで。ちなみに、この場面はシルバ→ビジャトーレスと繋がった。この後も、簡単に前を向いてボールを運ぶスペインの中盤の選手という場面が頻出するのは、上記の理由である。
もう1度整理すると、ロシアの攻撃的守備がきかない。理由はパウリチェンコの対応と、スペインのDFラインの低さ。また、ロシアDFがすぐにラインを下げてしまうこと。つまり、スペインが勝ちそうである。
20分過ぎから、スペインのFWの足が止まる。珍しく守備でも走っていたビジャたち。やっぱり疲れたか。ただし、攻撃のときの走りはもちろん健在。スペインの中盤は守れないけれど、予想通りポジショニングが良い。ゾーンをしっかり埋めているので、ロシアは丹念にフリーランニングを繰り返すしかない。我慢勝負んは強いロシア。徐々に流れがロシアに傾くが、カウンターは怖いし、チャンスになりそうな場面にはセナが出て来るし、流れを掴みきれない。掴んだとしても、カウンターが怖い。
また、スペインがジルコフサイドを集中的に狙ってくるので、いつもの思い切りがないジルコフ。いつもは左に流れるビジャが何度も右サイドで仕掛けていた。恐らく意図的。また大人しかったセルヒオラモスもいつもよりは攻撃的に振舞っている。
その後、試合が落ち着いてくる。ロシアとしては前半から勝負をかけたいものの、スペインにのらりくらりと交わされ、スペインはそこまでリスクをかけて攻撃をしていなかった。後半勝負で問題ないもんね。
35分にビジャが負傷のため、セスクと交代。なんと機械的な交代がビジャの怪我によって終了を遂げる。ここで、奇跡の4-1-4-1が復活。ヒディンクはこのイレギュラーな事態にどう対応するか。
スペインはクワトロなんとかが揃い踏み。面白いようにボールが繋がるようになる。予選の内容がここに来て復活。 ロシアはフィニッシュまでほとんど持っていけないまま前半を終える。スペインは後半に勝負をかけてくるだろう。
スペインで面白かったのはシルバが右、イニエスタが左にいることだった。シルバ君は大会で成長したようで。しかも、コンディションが良いので、ジルコフを抑えるのは適任。セルヒオラモスとタッグを組んで、ジルコフの個人技を止めまくっていた。
ロシア。パウリチェンコが非常に狭そうにプレーしている。決定力はないが、サイドに流れてのチャンスメイクは世界レベルにある。でも、サイドに流れることを禁止されているようなプレーぶり。恐らくサイドの攻撃を担う選手がいるため、バランスを保ちたいヒディンクの作戦失敗。自分の失敗をうまく修正できるか。ズイリヤノフを右で使えって言うのに。
■4-1-4-1復活
後半のロシア。攻撃的な守備が復活。しかし、プジョルとマルチェナにプレスしなければ意味がない。他の選手にプレスをかけても無駄。スペインの猛攻が続く。しかし、ロシアもカウンターでチャンスを作るが、それはいつもの形ではない。微妙なずれ。攻撃の仕掛けあい。
先制点はスペイン。中盤での数的有利を活かしたシャビのポジショニング。左サイドからのイニエスタの仕掛け→カプテビラのオーバーラップで生まれた隙間。その隙間を通り抜けたボールに飛び込んだのはシャビ。バルサコンビでスペインが先制。ロシアは4-4-2で守っているので、2列目からの飛び出しにつききれなかった。
55分にセムショフ→ビリャレトジノフ。56分にサエンコ→シチョフ。4-1-4-1を突き崩すには、セナの周りのスペースをこじ開けるか、DFに攻撃的な選手を配置して、少しでも中盤の4とDFの4の間の距離を広める必要がある。ビリャレトジノフは相手の隙間に入っていける選手だが、アルシャビンもそう。シチョフは知らない。ただし、その位置にボールを届ける選手がいないロシア。高い位置で奪えないと、こうなっちゃうのがリーガの中堅チームでもよくある現象。つまり、自分からボールを展開できない実力不足。
66分にシャビ→シャビアロンソ、トーレス→グイサ。なんと4-1-4-1でグイサのワントップが実現。何と言うか、今までのこだわりはあれか、伏線かと疑いたくなるようなアラゴネスの采配。珍しくトーレスはスペイン式4-1-4-1でもフィニッシュに絡めていた。楽しそうにプレーしているトーレスを見て、ようやく馴染んできたかと嬉しくなった管理人。でも、グイサのほうが器用なのは間違いない。それにしても、攻撃的な采配。ロシアの攻撃が全然なので、まったく問題はないけれど。
セスク、シャビアロンソの強烈ミドルを皮切りに、スペインがさらなる攻撃姿勢を具現化する。そして、トーレスに比べると、やっぱりゲームに関われるグイサ。サイドに流れてボールをキープし、味方の攻め上がりを待つグイサ。1度めはクロスを失敗。
73分。サイドに流れての2度めは、セスクのパスを見事にゴールへ、試合を決めてしまった。カウンター気味の攻撃。いつもだったら攻撃の芽を潰せるロシアだが、セスクとシルバにあっさりとファーストプレスをかわされてしまっていた。
80分。前がかりになったロシアのサイドをセスクが突破。中央のシルバに完璧なラストパスを送るセスク。落ち着いてゴールを決めるシルバ。完全に試合が終了。4-1-4-1のスペインはやっぱり強いわ。
残り時間はグループリーグのリピート。退場者もなく、ベストメンバー同士の決勝戦が実現しそうである。怪我人は除く。今回のカードの持越しが決勝トーナメントに持ち越されたのは、決勝でベストメンバー同士の戦いが見たいからなんだって。ネドベドの悲劇や2002のバラックの悲劇はもう見たくないもんね。
■MVP
マルコスセナと見せかけてアラゴネス。ここに来て本性を発揮したかおじいちゃん。ビジャの怪我によって、解き放たれたアラゴネス。容赦のない采配で、ヒディンク采配を凌駕してしまった。今までの機械的な采配はどこへ消えた。ヒディンクもこう来るのかよ、、きいてねえよ、、という感じだろう。
それにしても、イタリアの守備のレベルの高さと、オランダの組織の未成熟さが浮き彫りになった試合だった。スペインはなんだかんだ戦術の幅が広い。4-1-4-1だったら、ちょっと手がつけられない気がする。
シュスターのヘタフェ改造版ではスペインの代表には勝てませんでしたってお話です。オランダにはああいうサッカーするチームはないんですかね。予想通りに攻撃的な守備が機能しなかった。機能させるためにはどうすればいいかというと、ハーフラインまで全員が下がってやるしかない。プレスの開始位置を下げるしか方法がない。多分。でも、それをやる素振りがなかったのが残念。また、サイドを抑えるよりもグループリーグのときのように、中盤で複数で対応するほうがロシアっぽかったような。
■解説で気になったこと
我らが日本代表の監督が解説に現れた。一番面白いのは、日本にいる北沢と宮沢ミッシェルがなぜか喧嘩腰。まるで、サッカーの知識を試しているかのような質問を連発していて、非常に面白かった。決勝では誰と日本代表の監督が戦うのだろうか。
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ロシア対スペイン ~偶然か必然か。~
posted by rijkaard |09:37 |
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2008年06月26日
さくっと予想します。
ロシアが攻撃的な守備をどこまで行うかが勝敗の鍵となりそうだなって。オランダ戦の再放送をのんびり観ていたら、ずいぶんと相手を深追いするプレスをしていたロシア。スペインのマルチェナ×プジョルはプレッシャーに弱い。しかし、ポゼッションの本場はスペイン。攻撃的なプレスを相手が仕掛けてくる→DFラインを自陣のペナルティエリアまで下げて、相手を誘い込む作戦を確実にやってくるであろう。
そのDFラインからボールを引き出そうとセナとシャビがゾーンの出入りを繰り返す。つまり、ロシアは攻撃的な守備を機能させるためには、最低でも4人は必要となる。アルシャビンとパウリチェンコだけでは無理。もう1人がプレスに行くことはあっても、4人で深追いを前半からやるとは思えない。
またロシアが深追いしたとしよう→カシージャスのロングボールが増える→このボールをトーレスとビジャが狙う。一発でも通ってしまえば、またスペインの誰かが神トラップで状況を打開してしまう可能性がある。つまり、精度の低いロングボールも数打てばあたる可能性が有り、当たればスペインは強いぜって。
しかも、前回のトラウマが残っているだろうロシア。DFラインを下げてくることも考えられるが、おそらくヒディンクはリードしない限り、、、してもしないかなって何となく思う。ボールの取り返す位置が低ければ低いほど、ロシアのサッカーはスタミナを膨大に消費する可能性が高い。
つまり、高い位置、最低でも中盤でボールを奪う必要がある。そのためには、相手の誰にボールをもたせて、どこにボールを展開させるかをきっちり決める必要のあるロシア。さて標的は誰になる。シルバかシャビかイニエスタか。
スペインの立場から考えよう。システムは今までどうりだろうと思う。4-1-4-1だったらびびる。アラゴネスはそういう類の奇策をやらなそうなイメージ。前線から組織的な守備をやることはできない。そういう訓練をしていないようで、4-1-4-1だったら上手く守れるけれど、4-4-2でそれをやるのは無謀。
オランダよりも偉いのは、守れないなりにもスペインの中盤は後ろへの意識が高い。具体的にいうと、守る時は一応DFラインとの距離を縮めるカウンターモード。隙間に入ってくるロシアからすると、オランダよりは攻めにくい。多分、ドイツの方が攻めにくいけれど。
ただ攻めにくいだけで、攻めることはできる。つまり、攻められそうなスペイン。だったらボールを失いやすい中盤をすっ飛ばして攻撃を構築した方がどう考えても安全で相手に取ったら嫌な展開だけど、0-0の状態からそれを実行できるほど徹するメンタリティがスペインにあるかどうか。
さらにいうと、ロシアの両SB、ジルコフとアニョコフの攻撃参加がロシアのキーとなっている。つまり、この2人の攻撃参加を防ぐことが出来れば、ロシアは無謀な攻撃を繰り返す場面が増えそうだ。つまり、セマクが「ボールを追い越す動きをする回数を増やすことが出来れば、ボールを奪ったらチャンスであるし、同じ選手にフリーランニングを強いればこれまたチャンスである。
よって、ビジャとトーレスには、守備の時だけ両SBの位置に張り付いてもらいましょう。こうすれば、ロシアは変な感じになること間違いなし。欲を言えば、スペインのどこかにもう一人守備的な選手が欲しいな。
キーポイントはロシアの攻撃的な守備がどの程度相手に影響を与えるか。スペインはそれに対して、しっかり準備をしているかどうか。また、スペインがどれだけロシアを意識して戦うかで勝つ確率が変わってきそうだなと。
ちゃんとロシアを意識して戦うならば、スペインが勝つだろう。意識しなければ、ロシアにもかなりチャンスがある。つまり、アラゴネスの手に全てはゆだねられたって訳です。機械的な交代だけはしないほうがいい。ただ、今までのそれが釣りだったら、、、アラゴネスを尊敬する。
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スペイン対ロシアを予想しよう。
posted by らいかーると |20:47 |
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2008年06月26日
ドイツのスタメンは、レーマン、ラーム、メッツェルダー、メルテザッカー、フリードリヒ、ロルフェス、ヒッツルスペルガー、ポドルスキー、バラック、シュバ、クローゼ。予想通り、勝っているチームをいじらなかったレーブ監督。恐らくめちゃくちゃ悩んだに違いない。
トルコのスタメンは、リュシュトゥ、バルタ、ギョクハンザン、トバル、サブリ、ボラル、アイハン、アルティントップ、カズム、セミフ。本来はDHのトバルがCBになっている。それだけの緊急事態。中央も人が足りていないので、アルティントップは中央で使われている。キーマンはサブリとポテンシャルはあるらしいカズム。頑張れ。
■謎なドイツ
細かいパスで試合を組み立てる喜びに目覚めたドイツ。この試合でも基本姿勢は変らない。攻撃姿勢がぶれることはない。ただ守備のほうは、日常的にぶれてしまうようだった。試合開始序盤はクローゼが献身的な守備を行っていた。相手のCBがボールを持ったら、とにかくプレス。非常に珍しい。相手のDFに執拗なプレスをかけたいならば、4-2-3-1よりも、4-1-3-2のほうが向いている。もちろん、前線に守備の枚数をかけるぶん、リスクも大きくなるが、成功すれば相手の攻撃は木っ端微塵になってしまうよ。
つまり、4-2-3-1なのに、4-1-3-2の守備を行っているように見えたドイツ。なんだか不思議な立ち上がりであった。10分くらいでクローゼの足元が止まると、トルコは丹念にボールを繋ぐようになる。4-1-4-1で構えるトルコは走らないで勝てるか!!!!というわけで、セミフが懸命に相手にプレスをかけていた。よって、序盤は両チームともロングボールに逃げる展開となった。
クローゼの足が止まったドイツ。だったら、引いて守ればいいのにドイツ。しかし、ここから更なる違和感が生まれる。4-1-4-1の相手とぶつかる場合、バラックはアウレリオとのマッチアップが自然と多くなるはずだ。しかも、ボールを円滑に廻すためのアウレリオ。バラックがマンツーでつけば、周りとのバランスも悪くない。しかし、バラックはどこかに消えていた。
キャプテン。バラックは近くにいるチームメイトのアルティントップに気を取られているようだった。トルコの中で唯一違いを生み出せる選手・アルティントップ。ドリブルでボールを運ぶさまはさすがだった。そんな目立つやつ、しかもチームメイトが側にいれば、気を取られるのも分かるぞバラック。しかし、そのせいで後ろの選手、ロルフェスたちは大混乱に陥っていた。
そんなキャプテンバラックは、足の止まったクローゼの代わりに間に合うはずのないトルコCBへプレスをかける場面もあり、本当に何がしたいんだかわからなかった。ちなみに、ポドルスキも相手のSBが担当のはずなのに、いきなりCBへ突っ込む場面があった。周りの選手が追い込む流れの中で、自分のゾーンやマークを捨ててボールを奪いに行く決断力だったら賞賛に値するけれど、この試合で見られたドイツの選手のゾーンを飛び越える動きは謎な物であった。
相手を遮二無二追い掛け回しても、あまり意味はない。そんな負担をロルフェスたちが埋めようと躍起になるが、無理。ヒッツルスペルガーがバラックを追い越して相手にプレスをかける場面なんて見ていて悲しくなった。
そんな謎な守備を展開するドイツ。トルコも最初は恐る恐る試合を進めていたが、これはいけるんじゃないかって思い始めた10分過ぎ。予想通りの右サイド攻撃でドイツゴールに迫っていく。バー直撃あれば、レーマンの怪しいプレー有りとなんだか怪しい展開になっていった。しかも、ポドルスキとシュバが守備に参加しても恐ろしく軽いので、慢性的な数的不利でボールホルダーにプレスがかけられない状況。
ロルフェスたちは中央の守備に追われているので、サイドの守備の人数を割くならば、キャプテンバラックがもっと低い位置にいないといけないんだけど、、、、いない。さらに言うと、ドイツのCBはゾーンに慣れていないのか、セミフがMFとDFの間でボールを受ける動きをしたときに、どっちもついていかない場面があった。
何が良いたいかって言うと、もう少しはっきりさせたほうが良い。場所によってゾーンとマンツーを使い分けるのが当たり前なわけだし。意識としては前線の選手のほうがボールに寄せる意識が高く、後ろの選手のほうがゾーンを守る意識が高そうなドイツ。そりゃ噛み合わないぞって。ポルトガル戦のように、しっかり相手を警戒して試合に臨めばこんなことにはならなかったろうに。
20分に先制はトルコ。右サイドのスローインからクロス→またもバー→こぼれ球をボラルが押し込んで先制。ラームがカズムに苦しんでいる模様。もっと、周りの選手が助けてやらないと。
しかし、相手はドイツ。25分にあっさりと追いついてしまう。ボールを奪ってからのすばやい展開。ヒッツルスペルガーの精度の高いパスでポドルスキーが左サイドを突破してクロスを上げると、最後はシュバ。ドイツの両SHの得点に絡もうとする動きは毎度のことながらすさまじいものがある。ちなみに、この両SHコンビはドイツのDFたちからボールを引き出す動きも担っている。ロルフェスたちはボールをもらってターンすることがあまりないので、彼らがボールを持たないと始まらないドイツ。
同点以降、少しずつ落ち着きを取り戻すドイツ、、と思ったけれど、あんまり変らなかった。相変わらずバイタルが空く癖を後半に修正しないと苦しそうである。そして役割分担をはっきりさせよう。そうすれば、35分のポドルスキのカウンターのような場面が頻出することになるだろうな。
前半終了。トルコがすばらしいよりも、今のところはドイツの自滅に近い。自滅したのに同点に追いつくあたりがさすが。フリンクスが出てきそうな気配である。ここでフリンクスが周りの選手との違いを生み出せるか、レーブはハーフタイムで無事にチームを修正できるかがポイントとなりそうだ。
■フリンクス登場
ドイツは見事に守りの粗を修正してきた。といっても、試合中の修正は非常に困難だけれど、ハーフタイムをはさめばそこまで難しくはない。前半は謎な行動を繰り返したバラックも、後半はチームの決まりごとの中で守備を行っていた。具体的に言うと、アウレリオを抑えること。また、後半開始直後にボールをもらいに下がるトルコの選手にフリンクスがどこまでもついていった場面があった。まさに修正がうまくいった象徴となる場面。これで、トルコの攻撃は一気に萎んでいく。
ドイツの攻撃のキーマンはフリンクス。ロルフェスに比べると、バックパスが少ない。前にはたいたり、ロングボールを蹴られるヒッツルスペルガーに良い状態でボールを繋いだりと違いを存分に発揮。そんなフリンクスの攻守のパフォーマンスに周りの選手も本来の実力を発揮していく。ただ、両SHはやっぱり守備がうまくない。
前半は見られなかった、、というより、攻撃参加するチャンスのなかった両SBが積極的に上がれるようになったには、中盤でボールを落ち着かせることができるフリンクスの存在がでかい。そんなフリンクスをうざいと感じたのか、セミフがいきなりフリンクスを削ってカードをもらっていた。次はトルコが修正する出番である。しかし、カードを無闇にきれない状態なので、試合中にシステム変更で試合の流れを変える難易度の高い技にチャレンジする必要がある。
66分。そんなドイツの守備網を久々に突破したトルコ。カズムが中に絞って、サブリとラームの一対一を演出。勝者はサブリ。しかし、クロスボールはセミフに合わず。失敗の後で、セミフがここにボールが欲しいんだとサブリにアピールしていた。守備そっちのけで。でも、そういうのって大切。
後半はドイツが自分達のサッカーを取り戻したよう。前半に比べると、トルコは全然チャンスを作れないまま時間が過ぎていく。しかし、ドイツも4-2-3-1の弱点勃発。カウンターでなく、自分達でボールを繋いで崩す形を作るには、まだまだ経験不足のようで。ヒッツルスペルガーが積極的に前線に飛び出して、ミドルを放ちまくっていた。しかし、このボールでは枠になかなか飛ばない。
そんなドイツ。フリンクスのおかげで両SHがボールをもらいに下がる必要がない。つまり、相手の守備を低い位置に押し込めることができる。よって、ボールが回るドイツ。79分にフリンクスの展開からラームがやわらかいクロスを上げる。ゆっくりとしたクロス→GKは飛び出すのに有利→リュシュトゥは飛び出す→でも届かない。クローゼが恐ろしい跳躍力でラームのクロスを得点に結びつける。
これで試合が終わったかと思いきや、トルコの仕掛けは続く。きっかけは66分。セミフがサブリをしかったことから始まる。時間は86分。またも、右サイドで一対一のサブリ対ラーム。SBに似つかわしくない突破力を兼ね備えたサブリ。あっさりとラームを置き去りにすると、今度はセミフの要求どおりのボールを供給。これを有言実行セミフが決めて同点。
このままではドイツに帰れないぞ。ラームが終了間際に誇りをかけた突破。きっかけはフリンクスとヒッツルスペルガーの散らし。相手を交わしてヒッツルスペルガーにボールを託してラームはゴール前に殺到する。対面のサブリは一瞬そのマークにつくのが遅れる。気づいたときにはすでに遅し。フリーのラームにピンポイントのボールを送るヒッツルスペルガー。勝負有りである。借りを返したラーム。いつもの役割をいつものようにこなしたドイツ。決勝進出である。退場者もなし。磐石の状態で決勝に臨む。
■独り言
MVPはフリンクスとヒッツルスペルガー。いつもは一人ぼっちで多くの仕事をこなすフリンクス。今日はヒッツルスペルガーとコンビを組んで試合を支配した。繋げて守れるこのコンビは結構えげつないぞ。ドイツは試合をこなすごとに、だんだん答えに近くなっている気がする。次の試合でまたコンビを組むことになるだろうフリンクスとヒッツルスペルガー。楽しみである。
トルコ。ドイツの修正を打ち破る力はやっぱりなかったか。サブリとアルティントップが違いを生み出そうと躍起だった。アルダ、トゥンジャイ、ニハトがいれば、もしかしたら追いついていたかも知れないけれど、それだったらドイツはしっかり警戒してきただろうし。なんにせよ、誇り高い負け方だったと思う。ドイツで馬鹿にされることはないだろう。
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ドイツ対トルコ ~僕の名前はフリンクス~
posted by rijkaard |08:31 |
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2008年06月25日
久々の予想シリーズです。今日はドイツ対トルコです。トルコのほうから整理してみます。ここまでのトルコは、誰が何と言おうと正面衝突を繰り返す非常に攻撃的なチームである。カウンターとか、ラインを低くして相手のよさを消すことなど、まるで眼中に無いようで。その姿勢が幸運を呼んだのか、チェコ戦、クロアチア戦と奇跡的な試合を演じ続けたトルコ。果たして、またジャイアントキリングは起こるのかって。
トルコの状況を整理してみよう。巷で騒がれているように、どうやら怪我人と出場停止でまるで野戦病院のトルコ。GKをフィールドで使わなければならないくらいだそうで。出場停止の選手は、エムレアシュク、トゥンジャイ、アルダ、ヴォルカンとなっている。GKの代役は伝説のリュシュトゥで問題ないとして、仕掛け人のマルダ、トゥンジャイの穴はすこぶるでかい。特に何をしでかすか分からないトゥンジャイの欠場が痛いだろうなって。
怪我人を見てみよう。まずはセルベト。CBの要である。次にキャプテンのエムレ。彼はいつになったらブレイクするのだろうかと待ち続けて早6年。小さくまとまりそうな予感である。トュメル・メティンも怪我。そして大黒柱のニハトも怪我である。
果たしてこれでスタメンが組めるのだろうかと心配になる。せめてもの救いは、アウレリオとトバルのDHコンビが復活する事、サブリがSBでいけそうなので、ハミル・アルティントップが中盤で使えそうな予感。
この状況を考えると、さすがのトルコも受身に回りそうな予感である。しかし、帝王テリム。どんな状況でも正面衝突を目論む帝王はこの状況でも相手を恐れてはいないはずだ。しかし、怪我人や累積による欠場がないクロアチア戦でトルコの限界は垣間見えている。ボールホルダーにプレスをかけられないクロアチア相手に攻めきれなかったのは事実である。ドイツがしっかり守ってきたら、さすがのアルティントップでも状況は厳しいだろうなって。
ドイツの状況を見てみよう。ドイツの問題は、勝っているチームをいじるかいじらないかにかかっている。4-1-3-2→4-2-3-1への変更で、最強の守備網を完成させたドイツ。フリンクスが怪我したし、相手がポルトガルだし、、、という状況はドイツにとって変わらなきゃのチャンスだったに違いない。しかし、次の相手は欠場選手の多いトルコである。ドイツ国民は我慢できるか。ただ、正面衝突でトルコが負けるのが一番、両者にとって幸福な結末になる予感がする。だって、トルコが勝とうものなら暴動がおきそうだし、トルコが引いて守って撃沈しても、トルコバカにされそうじゃん。
つまり、ポイントはシステム。4-2-3-1だったらドイツに批判の声が殺到しそうだけど、間違いなく順当に勝つと思う。セットプレーやシュバ、ポドルスキをきっかけにして。4-1-3-2だったら、50%の確率になるだろうなって。
■テリムになったつもりで考えよう。
ドイツの攻撃はなんだかんだ左サイドである。右サイドは覚醒したシュバのみ。右SBは攻撃面で期待できないので、SHとSBが連携して守れば、別に恐くない。しかも、ポルトガル戦の成功で気が抜けている可能性もある。極わずかだけど。
左サイドはポドルスキとラーム。ラームが地味にえげつない。SBに攻撃参加させないための方法は単純にサイドに誰かを常駐させる方法がある。最近ではロシア対オランダでのサレンコによるジオ封じが記憶に新しい。ツートップなのに、なぜか2人ともSBのマークにつくえげつないやり方もある。相手のCBが攻撃面で味方に信頼されていないならば、可能なやり方である。
また、ポドルスキを守備におわせることが出来れば一石二鳥である。となれば、右SBに攻撃的な選手を配置する事が必要になる。サブリかハミルアルティントップか。DHが復活したので、ハミルがSBに返り咲く可能性はある。ドイツは中央の守りがめちゃくちゃ堅いので、サイドから崩すにはハミル×サブリコンビに全てを託すしかないかもしれない。この方法は非常にギャンブルだが、ここまで正面衝突を繰り返してきたトルコにとってはお茶の子さいさい。
以上である。ポイントは、ポドルスキのサイドを制圧できるかできないか。制圧する為に、どんな選手を起用するか。楽しみである。サイドに3人並べるとか奇策が見てみたいぞって。そしてドイツはマリオゴメスを出すのか出さないのか。注目である。
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トルコ対ドイツの予想をしよう。
posted by らいかーると |20:20 |
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2008年06月23日
オランダのスタメンは、ファンデルサール、ジオ、マタイセン、オーイエル、ブーラルーズ、エンヘラール、デヨング、スナイデル、ファンデルファールト、カイト、ニステル。キーマンはデヨング。ロシアの後ろからの飛び出しを止められるかは、デヨングのかかっている。オランダのマケレレ。攻撃のキーマンはロッベン。言うまでもなく。
ロシアのスタメンは、アキンフェエフ、ジルコフ、コロジン、イグナショビッチ、アニョコフ、セマク、リエンコ、セムショフ、スイリヤノフ、アルシャビン、パウリチェンコ。キーマンはゼニト・右サイドコンビ。ジオを守備に奔走させられるか。そして個で崩せるジルコフとアルシャビン。決定力はないけど器用なパウリチェンコ。
■勘違いしたオランダ
基本的にはオランダがボールを持つ→ロシアが奪ってカウンターの形で試合が進んでいく。ここまで主に前線にスペースがある状態で真価を発揮してきたオランダ。ロシアが自陣のスペースをうまく消して守っているので、オランダはニステルの前にスペースがない状態で試合が進んでいく。
前線から攻撃的な守備をやろうとすれば、できそうなロシア。追い込めると判断した場合は中盤の選手のついてきて、オランダの攻撃を阻害していた。基本的にはアルシャビンも自陣で守備をしていた。パウリチェンコもタムードを髣髴とさせるプレスを行っていたが、それは日常的なものでなかった。
オランダの攻撃の起点は誰だ。CBに組み立て能力はないので、デヨングとエンヘラールが担う。デヨングたちがいかに良い状態でスナイデルたちにボールを入れられるかどうかで決定機の回数が変わっていく。しかし、守備職人のデヨングがボールを持つ場面が多かった。恐らく繋ぐのはエンヘラールの役割なんだろうけど、どうも消極的。デヨングのほうが、試合に積極的に関わる姿勢が強い。そんなデヨングの姿勢がエンヘラールを空気にする。
しかし、ロシアも前線の選手にボールを通させるわけにもいかないので、きっちりと守備をしている。特にサイドの守備はSHがしっかり行っているので、オランダのボールはデヨング発であることが多かった。結果として、ボールを失うことが多いオランダ。だったら、デヨングの位置にスナイデル達が下がってくれば良いだけの話なんだけど、そういうプレーはなかなか見られなかった。30分過ぎからスナイデルがようやく位置を下げてオランダが攻撃に流れが生まれ始めたけど、かなり遅い決断。
また、デヨングがボールを持ったときの前線のボールを引き出す動きも鈍い。前線の流動性に長けているはずのスナイデル、カイト、ニステルがいるんだから、うまくいきそうなんだけど、ファンデルファールトとがなぜか鈍い。フリーキックで目立つだけのファンデルファールト。今までは献身性を武器に頑張っていたのに、どうしたのだろう。
そんな前線の動きの少なさ、サイドをしっかり守られている状況でボールを失うオランダ。速攻を仕掛けるロシアのペースで試合が進む。ロシアの攻撃は組織的カウンター。ボールを奪ってから人数をかけて攻撃。今季のコンディションの良かったアーセナル、シュスター時代のヘタフェの得意技である。
ロシアのほうが、上がってきた人を必ず使わなければならない縛りがあるように感じた。プロでも無駄走りを延々と続けられる選手は少ない。長い距離を走る→そこにボールが届くことで、走る意欲も生まれるのだなろうなって。
この試合で特徴的だったのは、サレンコ。ズイリヤノフが右ではなく、右ウイング気味で先発。アニョコフの抜群のタイミングの上がりもあって、右サイドの攻撃はなかなかのものであったが、ズイリヤノフのほうが良い印象。恐らくジオの攻撃参加を自重させるための作戦だろう。その代わりに、オランダの右サイドは空である事が多かった。攻撃の場面ではアルシャビン、ジルコフが埋めていたけれど。
空の右サイドを疾走するカイト×ブーラルーズ。しかし、ろくなボールが後ろから来ない現実と、ブーラルーズでは攻撃の期待が持てない事実に打ちのめされるオランダ。20分過ぎから監督の指示で攻撃参加したブーラルーズ。しかし、機能していたとは言いがたい。代わりにロシアに左サイドを使われ始めた30分以降。新手のトラップディフェンスか。
前半は0-0で終了。オランダはセットプレー、ニステルの個人技で決定機を作っていた。セットプレーは今後も鍵を握りそうである。セットプレーを狙った攻撃を仕掛けても面白そうである。また、中盤の運動量がなぜか少ないので、やる気満々の選手を入れても面白そうである。中盤の底のボールだしと、前線のボールを引き出す動きに問題があるので、そこをいじくらいないと前半のリピート。間違ってもファンペルシーとかいらない。SBで使うならありだけどね。
ロシアはどっちサイドから攻めようかなと悩み中。思ったよりも互角以上に戦えているので、後半はテンションの高い攻撃が見られそうである。オランダ怖くないじゃんって意志統一がハーフタイムになされているだろう。
■勘違いは続く
予想通り、カイト→ファンペルシー。これでうまくいったらうけるな。中盤の問題がハーフタイムに解決できるなら意味はあるだろうけど。そう思っていたら、いきなりスナイデルが中央で仕事をしたので驚いてしまった。しかし、その後は沈黙気味。後半のロシアは前線からの守備の機会を増やしていく。やっぱり高い位置でボールを奪ってなんぼなのだろう。
53分にブーラルーズ→ハイティンハ。アルシャビンと遣り合っていたブーラルーズがイエローをもらった瞬間にアップを始めたハイティンハ。つまり、退場を恐れた交代。ファンバステンらしくない受身の姿勢である。
55分。ロシアの攻撃的な守備に耐えられないオランダのDF。精度の落ちたロングボールはそのままロシアの元へ。ありがちなパターン。ここから速攻のロシア。アルシャビンのキープ→セマクがサイドを飛び出してクロス→パウリチェンコが簡単に合わせて先制点。単純にファンペルシーが守備をサボっただけの場面であった。パウリチェンコをフリーにしてしまったのもいただけないけれど。
ここで、中盤の底のセマクがボールをキープするアルシャビンを追い越すフリーランニングを見せた。これがロシアの強さの秘密かもしれない。自分がどこのポジションの選手であろうと、攻撃の判断は的確にすばやく行う決断力が全選手すばらしい。オシム時代の鈴木啓太もこんな動きをしていた。
でもさ、ボランチの選手がジオのようにウイングを追い越す動きをする→カウンターくらうんじゃないかって、誰もが思う。その際の危機管理をどのように行うのかが監督の仕事。色々な方法がある。逆サイドの選手をカバーに回らせたり、前線の選手を後ろに下げたり。
ロシアの場合は、カバーリングよりも攻撃に命をかけている。恐らくそれだけ攻撃に枚数をかけなければ、得点の香りがしないのだろう。だったらボールを奪われたらどうするか。ここがテンカーテバルサの得意技。すばやい攻守の切り替えで相手の攻撃の芽を潰す。攻撃の枚数をかけるということは、前線に人が多いわけで、少しでも攻撃を遅らすことができれば、相手の攻撃を止めることができる。うまく行けば、攻撃が続けられる。そのハードワークを懸命にこなすロシアはまさに巧みである。ゼニトがどんなサッカーをしているか非常に気になるぜ。
61分。今大会で初めて先制点を相手に許したオランダ。ここでエンヘラール→アフェライ。なんとアフェライが出てくるとは思わなかった。ロッベン投入で個人技ごり押しを期待したんだけど、あくまで組織か。ファンデルファールトがデヨングと横並びになるのだろう。ただ、これで管理人の望む形にはなったわけか。ファンペルシー→ロッベンだったら最高だったけれど。
セマクの呪いから開放されたファンデルファールト。一気にオランダの攻撃が加速。エンヘラールっていったい。。しかし、前がかりになったらロシアのカウンターが危険なんだけど、デヨングが間一髪のスライディングで事なきを得る。
63分。セムショフ→ビリャレトジノフ。ここで守備的な選手を入れないヒディンクの采配は凄いな。でも、ファンデルファールト対策だろうか。それにしてもズイリヤノフが左サイドだと目立たない。周りの選手に気を使っているのだろうか。ジルコフとかアルシャビンに。
65分以降、オランダは明らかに焦ったプレーを連発。せっかくファンデルファールトを中盤にした意図はどこへ。とにかくボールを縦に入れたい病がみんなに伝染。ロシアは前からの守備と後ろで守りたい気持ちが乖離して、中盤にスペースができていたっていうのに。長い距離を強引に通そうとして、あっさりロシアに奪われて速攻をくらうオランダ。しかし、決定力不足に助けられるまさかのオランダ。オランダは前にボールを運べてもミドルを連発し、確実に嫌な展開。そんななかで、アフェライがボールを大切にする意図を発揮していてびびった。
このまま終わるかと思いきや、85分にセットプレーからニステルでなんと同点。しかし、オランダの問題が解決されていたわけではないので、今後が心配。延長戦に突入。ロシアはセットプレーが明らかに弱点のようで。
■延長戦
オランダって前線が本当に守備をしないから、後ろの選手が大変そうである。後ろがリオやビディッチだったら耐え切れてしまうのだろうけど、ここはマンチェスターではない。残念。
もともと走ることを前提とされたチームなので、ロシアは走力が落ちない。それに比べると、守ることに慣れていないオランダは明らかに苦しそうである。完全に攻守分断型に陥っているオランダ。
次から次へと決定機を作られる中で、ファンデルサールとデヨングが気合のプレーを見せる。それにしても、ユベントスを都落ちしたファンデルサールがここまで復活するとは。そしてデヨングは明らかに見直した。
延長前半で一番印象に残っているのは、ファンペルシーがボールを持ったときにオランダの選手が誰も動かなかったこと。パウリチェンコが左サイドから仕掛けてバー直撃のシュートを放ったことかなと。
後半も圧倒的なロシアペース。オランダはもうどうしようもない。どうせなら、前線に数枚残してカウンター狙いにすれば良いのに。どんな意図で試合を進めるかも謎。そんなあほなことをしたら負けるよねって話で、アルシャビンにサイドを切り裂かれて最後はトルビンスキに決められて終了。
■独り言
ロシア代表はロシアリーグでプレーしている選手で構成されているらしい。ロシアリーグがどんだけ強いんだって話である。そしてゼニトがどんなサッカーをしているか非常に興味深いぞ。ロシア躍進の裏にアドフォカードなんだから変な因縁を感じる。
オランダはどうでしょう。予選は、結果としてカウンターサッカーで勝ちあがったわけだけど、本人達にその認識があったのだろうか。この試合で、、ロシアにボール支配を渡し、徹底的にカウンターを狙ったら、どんな結果になったのだろうね。案の定、守備の粗を突かれて終了っていうのが非常に切ない。それにしてもCBがスタム以降でてこないのだろうか。
■変な妄想
ちなみに、今回のロシアがリーガエスパニョーラに参戦したと妄想しよう。恐らく中位くらいで終わるに違いない。まず、ロシアのサッカーは相手が強いこと、相手の守備に粗があることを前提に組み立てられている。代表チームに比べると、クラブチームの粗は本当に小さいものである。
また、リーグ戦だと自分達よりも弱い相手がいる。そんな相手がちっとも攻めてこないと、試合は変なものとなる。最近で言うならば、予選のブラジル対アルゼンチンがまさにそれ。我慢比べ、最後まで続くと、0-0だ。それにあれだけ走るサッカーを1年中実現したチームを自分はまだ知らない。点で勝てば良いトーナメントには強いだろうが、終わりのないリーグ戦にはむかないかなって。
何が言いたいかって言うと、ヒディンクはクラブチームの監督をやらなそうだなって。
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オランダ対ロシア ~なぜCリーグを勝ち残れたのか~
posted by rijkaard |12:18 |
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2008年06月23日
スペインのスタメンは、カシージャス、カプテビラ、マルチェナ、プジョル、セルヒオ・ラモス、シルバ、シャビ、マルコス・セナ、イニエスタ、ビジャ、トーレス。相変わらずの矛盾したスタメンである。イニエスタの調子が気になる。キーマンはアラゴネス。何でかというと、いつも決まった采配をするので、イレギュラーな事態に対応できるか心配。セスク、カソルラがどうせ出てくるのだろうか。
イタリアのスタメンは、ブッフォン、グロッソ、キエッリーニ、パヌッチ、ザンブロッタ、アンブロ、デロッシ、アクイラーニ、ペロッタ、カッサーノ、トニ。イタリアのテーマはトニと心中。ローマ型だけど、どこにボールがおさまるんだってはなし。ここにトッティがいたら、面白いメンバーなんだけど。
両チームともキャプテンがGK。ちなみに、最近の親善試合ではカシージャスとブッフォンが神がかかったセーブを連発するようなGK対決であった。それを髣髴とさせるキャプテン同士の握手で試合が始まる。
■イタリアの事情
イタリアのシステムは、4-3-1-2。懐かしのミランシステム。しかし、カカの位置にいるのがペロッタというのが面白い。機動力のある選手が、トップ下で違和感のない時代が来るなんて、昔は想像できなかったなって。
イタリアの攻撃のキーマンはグロッソ。ロングパス、楔のパスとも非常に精度が高い。いつもは高い位置でボールを受けてクロスボールが主な仕事なんだけれど、今日は低い位置でビルドアップに貢献していた。
なぜに今日は低い位置なのでしょうか。答えはカッサーノのプレーエリアを残すため。どうやら、左サイドから仕掛けるのが大好きのようなカッサーノ。グロッソがいつものように攻めあがる状況をカッサーノはあまり好きでないのかもしれない。グロッソの助けがなくても、セルヒオラモスを物ともしないプレーを連発するカッサーノ。さすがである。ただ、グロッソが攻撃参加すれば、相手の右SHを守備に負わせることができるんだけれどね。
ピルロがいないので全体的にサイドチェンジのようなロングボールが少ないイタリア。ピルロがいないからか、両SBが高いポジショニングを取らなかったからか、トニに対する信頼感がなくなってきているからか。しかし、カッサーノ問題やザンブロッタが妙に大人しい問題で、ボールをサイドに散らせない→前しか選択しないじゃん状態であった。右サイド完全に死亡、カッサーノ×グロッソ頼みの攻撃になっていった。アクイラーニとかいるので、両サイドから攻撃すれば、イタリアのパスの出所は増えて、攻撃も多彩になりそうな予感なんだけれど。
ちなみに、スペインの守備は可もなく不可もなく。シルバとイニエスタが攻撃時のポジションのまんま、すばやく対応していたのは見事だったけれど、ビジャと特にトーレスが組織的な守りを行ってくれないので、ちゃんと攻めれば普通に崩せそうな予感。
つまり、イタリアのキーマンは左サイドコンビと右サイドをいかにして活性化させるかにかかっていそうである。サイドを使える選手はすでにピッチにいるので、後は采配次第でどうにもなりそうである。問題はベンチにそんな選手がいるかどうか。セリエを見ていない管理人にはそれがわからない。
■スペインの事情
イタリアが前から守備を行ってきたら、どうなるか楽しみだったけれど、それがなくて一安心のスペイン。ペロッタを前に出して、カッサーノとトニとスリートップ気味でプレスをかけられたら、大混乱になりそうなスペイン。しかし、中央にいなくてはいけない病のトニと気まぐれカッサーノにそれを期待するのは酷だったのだろうか。ちなみに、カッサーノはときどき中盤の一員として守備を行っていた。
DFを自由にしてもらったけれど、シャビとセナの位置がCBにかなり近い。恐らく信用されていないのだろう。それかCHとFWの間にわざとスペースを空けて、そのスペースを有効利用するパターンか。恐らくどっちの理由もあるのだろう。シルバとイニエスタが自由に動き回っていた。つまり、CBの攻撃貢献度は相変わらずかなり低かった。
ボールを廻すスペイン。ゴール前を固めるイタリア。そんな構図で試合が進んでいく。スペインは中盤でボールをもてるのだけど、どうもバイタルに入ってから簡単に潰される場面が多い。原因はスペースのないところが苦手のトーレスが、まったくゲームに絡めないところ。スペースのある状態で、相手の裏を取ってドリブル勝負だったら無敵のトーレスはパス廻しに数回しか絡むことなく前半を終える。ビジャはサイドに流れてボールを受けるのがうまいので、まだゲームに絡んでいたが、トーレスよりはましだというレベルだろう。
また、両SBがどうも守備的なので攻撃の幅が生まれにくいスペイン。両SBがサイドの攻撃を担当することで、中央のマークが混乱することが多い。例えば、イニエスタやシルバが中央に来たら、やっぱり相手は嫌なもので。特にカプテビラが妙に大人しく、セルヒオラモスも後半勝負なのか、ずいぶんと大人しかった。
よって、攻撃が手詰まり感満載のスペイン。無謀なミドルをブッフォンに浴びせても、やっぱり無駄であった。こうなったら、強引にFWにボールを預けてファウルでも狙ったほうが良いのではないかってくらい。目立たないけれど、セスクを入れたほうがボールは良くまわっていたような予選のスペイン。
キーマンはセスクたちになるだろう。それかリスクを度外視したシャビの飛び出しや、SBの振舞い方。セルヒオガルシアとか面白いぞ多分。ただ、やっぱり子のメンツでは、うまいポゼッションができないんだなと再確認した。アルビオルを入れて、シャビの位置を前にするのもあり。
■まるで違うチーム
後半のイタリアは、SBの位置を上げて攻撃に出る。前半は様子見だ。しかし、DFラインからトニへ放り込む場面があり、取られたら大ピンチじゃないかという効率の悪い攻めを見せる。SBを上げたのだから、そこで勝負すれば良いのに。
また、守備面ではペロッタを前に出して、スリートップ気味に守備といいたいのだが、前に出しただけだった。つまり、4-3で守り、3で攻めるイタリア。だったらペロッタよりも適任がいるよねって話で、57分にカモラネージが登場。これで後半は右にいたカッサーノが本職の位置へ戻るに違いない。
イタリアのボールまわしに幅ができたので、スペインはちょっと引き気味に、今大会で絶好調のカウンター狙いの意思統一が垣間見られるようになる。前半はさっぱりだった、カプテビラの飛び出しがまさにそれを印象付けた。両チームとも攻撃の枚数を増やしそうなので、面白くなりそうな予感。
イタリアが攻めてきたからさ、アラゴネスはカウンター風味を強める采配を奮う。59分に、縦に速いセスクとカソルラを機械的に出すアラゴネス。これはポゼッションの諦めなんだろうか。バルサコンビが揃ってベンチへ。つまり、アーセナルシステムに変更。エブエがカソルラ、フラミニがマルコスセナ、フレブがシルバ、セスクはセスク。なんか面白い交代だわ。いつも思ってたけど。
この交代直後にイタリアが決定機を掴む。カッサーノの仕掛け→デロッシのミドル→こぼれ球を相手の裏に放り込むデロッシ→混戦からカモラネージ→カシージャスの流れ。問題はカッサーノの仕掛けに繋がるプレー。前半はカシージャスがロングキックを蹴ることは少なかったが、後半のイタリアはスリートップ気味に守っているので、ゴールキックを味方に繋げないスペイン。そのゴールキックを簡単にイタリアに奪われて始まった攻撃。スペイン攻略のヒントである。
イタリアはザンブロッタ、グロッソを上げて、トニ狙いのクロスを連発するようになっていく。SBにボールを届けるのはやっぱりアクイラーニ。スペインは放り込みに強くないので、トニが競り勝つ場面が増えていく。しかし、マルチェナとプジョルと競ってボールを枠に飛ばすのは至難の業。また、トニをおとりにするクロスもないので、本当に一辺倒な攻撃。カモラネージを入れた意味がないし、カッサーノは徐々に消えていった。
そんなイタリアを尻目に、スペインは記憶新しいカウンターでイタリアゴールを脅かすものの、キエッリーニを中心とした壁を崩せずにビジャがダイブでイエローゲット。セルヒオラモスはいつもの勇気がなく、遠目からのミドルで攻撃を終わらせてしまうし。ただ、シャビに比べると上下動の多いセスクの加入は攻撃に厚みを加えている。
75分にカッサーノ→ディナターレ。サイド攻撃復活か、シャドウ的な動きに期待するのかどっち。そんなディナターレはクロスを上げる役割のようで、両サイドに流れてトニを狙っていた。中央の人不足はどうするんだイタリア。
80分からスペインが猛攻を見せる。きっかけはセナ。ビジャレアルの躍進をさせ続けたもっと評価されても良いセナ。実は予選が終わってから代表に定着したんだっけ。そんなセナがミドルを打ちまくり、強引に流れをスペインに引き寄せる。
85分にトーレス→グイサ。ドンマイトーレス。グイサはいきなり中央でボレーを放つポジショニングのセンスを見せる。ハンドだったけど。ただ、グイサのほうがトーレスよりは試合に入っていけそうである。試合は0-0のまま終了。延長戦へ突入。延長戦多くないか。
■延長戦だよ
ディナターレが中央で競り勝っている場面があった。それにしても、ドナドーニはトニと心中するのは理解こそすれ、共感はしないけれど、なぜにボリエッロを使わないのだろうか、理解に苦しむ。空中戦に的はたくさん必要だって。
スペインはバルサコンビがいなくなったことで、縦急ぎの傾向が強まった。ポゼッションを捨てたのだから論理的な現象である。ただ、前半ポゼッションで相手の体力を削って、後半はカウンターって効率的な戦い方なのかわからない。
セスクの2列目からの飛び出しがいいアクセントになっていて、セナがゲームを作る後半戦。素直に思ったのは、別にここにシャビがいてもいいんじゃないかってこと。だって、DFラインからボールを引き出すのがセナだけでは、辛いぜ。イニエスタは不調なので仕方ないが、予選でやっていた4-1-4-1でいいんじゃないのかって。ラウールを外したんだから、トーレスを外す勇気だってあるだろうアラゴネス。
グイサのヘディングの落しからシルバの決定的なシュートに繋がった場面。シルバは右サイドでも働けることが判明したこの試合。イニエスタを左で使う理由ができたのは大きい。そして、トーレスに比べると、ビジャが恐ろしくうまく見えるのが怖い。
延長後半。アクイラーニを下げて、デルピエーロを投入。アクイラーニとデロッシのローマコンビは攻撃よりも守備の仕事を懸命にこなすのが仕事のように見えた。イタリア懐かしの攻守分断型。だったら、他に適任がいるんじゃないかと思うんだけどどうでしょう。デロッシは守備職人としても世界最高峰の評価だけど、アクイラーニを守備職人で使うのはもったいなさすぎる。予選のようにサイドを幅広く使った攻撃だったならば、アクイラーニの持ち味ももっといきたんだろうなって。
延長後半のスペインはシルバがバイタルでビジャにボールを通し、グイサとビジャが見事なコンビネーションで突破、カソルラに繋いだ場面くらいであった。後はディナターレへのブーイング。シルバとセスクのバイタルの使い方は興味深かった。二人が入ったり出たり。PKへ突入。結果はカシージャスの勝ちでした。最後の最後でGK対決が実現したね。
■独り言
悪いことしたディナターレがPKを外すという悪いことはできないねというお話。何をしたかというと、ピッチの外で痛がってたはずのディナターレ。いつのまにかピッチの中で痛がっていた。
スペインはトーレスを外せるかどうかでこの先が決まりそうである。次の相手はロシア。ロシアは予選のトラウマが間違いなくある。それを考えたうえで、トーレスをどのように起用するかは非常に興味深い。
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スペイン対イタリア ~悪いことはできない~
posted by rijkaard |08:55 |
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2008年06月21日
今までの試合に比べると、この試合は暑かったようです。なんとなくクロアチアは暑さに弱いイメージがある。あれか、ベテランばっかりのイメージがあるからか。でも、若手も出てきたので、それが致命的になるほど、暑さが試合に影響を与えるものではないと思った。
イレギュラーなことをレギュラーにすることが監督の仕事だと思っている。前半のクロアチアには、確実にイレギュラーなことが起きていた。しかし、ビリッチはそれを放棄したままハーフタイムを迎える。それが敗戦に繋がったと本気で考えている管理人。正確に言うと、クロアチアが得点を奪えなかったのは前半の戦い方にある。
ドイツ戦のクロアチアは高い位置で守備を行い、ボールを奪ったらテクニカルトリオを中心に攻撃を構築していた。攻撃の中心がテクニカルトリオならば、攻撃的な守備の中心はオリッチ。ひたすら走り回る彼にサッカーの神様は得点のプレゼントをあげたくらい。それくらい走り回るオリッチが守備の要であった。
トルコ。相手がどこでも正面衝突。クロアチア相手でも例外ではない。基本的にロングパスはめったに行わない。細かいパスが基本線となる。ニハトを相手の裏に走らせても面白いのだが、そういうプレーは本当に少ない。意地でも細かく繋ぐ。個の試合ではアルダ、ニハト、そして中央でプレーするハミルを中軸にボールを繋ぎまくっていた。
ニハトの自由に動き回るプレーに、クロアチアのDFはちょっと混乱気味であった。バイタルまで簡単にボールを運ばれるクロアチア。非常にらしくない。バイタル以降はしっかりと守備ブロックを形成していたので、破れかぶれのミドルが増えるトルコ。まあ、得点の気配はそんなにしないから、クロアチアの守備はそんなに問題がないように思えた、、、なんてことはまるでない。
トルコは決してロングボールを中心に攻撃を組み立てるチームではない。だから、クロアチアはDFラインを自ら下げる理由があまりない。確かに相手のパスまわしが、あまりに見事だったら自然と押し込まれる形にはなるだろう。しかし、ドイツ戦のようにしっかり守れば問題はない。
だけど、しっかり守れなかったから、簡単にバイタルまで運ばれてしまった。問題は前線からの守備がなぜに効かなくなったのか。仮説はたくさんある。後半勝負で前半は様子見だったとか、トルコのSHを警戒していたとか、暑さにびびって、選手で自己判断したとか。
で、別にどんな理由でも良いんだけれど、チーム内で意思統一ができていないと悲劇が起きる。結果として引き気味に試合を進めたクロアチア。引いたことによって、トルコのSBがフリーになる場面が増えた。相手のSBを抑えるのは、基本的にSHであることが多い。しかし、クロアチアのSHは引き気味で相手のSHをSBと挟み込む素振りを見せる。SBを自由にすれば、ボールをバイタルに入れ放題である。
この状況を黙って眺められなかったのがクラニチャル。自分のゾーンを越えて、何度もサイドの守備に奔走していた。理不尽な負担のかかるクラニチャル。本来はDFラインにオリッチがプレスをかける→相手のパス精度を徹底的に削る、、、のがクロアチアの守備なんだけど、それがまったく機能していなかった。前半のオリッチは、味方が後ろに引いているので、献身的な守備を行わなかった。恐らく自己判断。無駄走りになることを嫌ったのだろう。結果として、クラニチャルが見殺しになってしまった。
また、守備の位置が低いので、ゴール前に飛び込む選手の数が減った。モドリッチ、クラニチャル、SH、オリッチがゴール前に飛び込む役割を担っているのだが、クラニチャルは守備でお疲れ、モドリッチは遠すぎ、ラキティッチは仕掛け人でオリッチは行方不明、スルナしかまにあっていない場面が非常に多かった。
で、ハーフタイムにクロアチアで一番走った選手を発表。予想通りにクラニチャル。そんなクラニチャルは攻撃面で貢献のできないまま、ペトリッチと後半早々に交代してしまう。
後半のクロアチアはオリッチが献身的な守備を復活させたことで、一気に流れを引き寄せる。しかし、ドイツ戦のように大きな展開が見られなくなってしまっていた。クラニチャル率いる右サイドコンビがボールをためて、左サイドに展開。プラニッチのオーバーラップで数的有利を作り勝負、、、なんて場面はなかった。常に数的同数。せっかくの自慢の左サイドも微妙なできだった。その中でもラキティッチのパスセンスには凄みを感じたけれど。
後半は攻めまくった印象のあるクロアチア。だが、オリッチはヒーローになりたがり、ゴール前を固めるトルコの前に、中央で工夫をできる選手がいなくなったクロアチアに打つ手はなかった。モドリッチのフリーランニングくらいだろうか。
延長の得点場面も、モドリッチがなんでそこにおんねんという場面だったと思う。ピルロの言葉をかりると、論理的な守備を打ち破るには、非論理的な本能が大切だってこと。そんなプレーのできる選手を守備に奔走させて、後半早々で交代しては、ちょっとどうしようもないっとことですわ。
あの展開でクラニチャル→ペトリッチは決して間違った采配ではない。ああなってしまった以上、どうしようもないから。問題はああなってしまう前に手を打てなかったかなって。
■独り言
特になし。トルコは累積、ニハトの怪我と凄い状態だが大丈夫か。でも、ドイツもトルコ相手に守るわけにも行かず、国内では移民問題もあるだろうから、異様な試合になりそうな予感。
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クロアチア対トルコの雑感
posted by rijkaard |13:19 |
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2008年06月20日
ポルトガルのスタメンは、リカルド、フェレイラ、カウバーリョ、ペペ、ボジングワ、ペティ、モウチーニョ、デコ、シモン、ロナウド、ヌーノゴメス。本当は準決勝で当たるはずだったのにね。キーマンは散々いっている通り、違いを生み出せるかモウチーニョとボジングワの裏と右サイドに追いやられたときのシモン。意外と不安要素がたくさんあるようで。
ドイツのスタメンは、レーマン、ラーム、メッツェルダー、メルテザッカー、フリードリヒ、ヒッツルスペルガー、バラック、ロルフェス、シュバインシュタイガー、ポドルスキー、クローゼ。あれ、ポドルスキーが出られない情報は管理人の勘違いか。フリンクスは怪我しちゃったんだよね。試合が始まらないと、システムが分からない。前述したとおり、キーマンはモチベーションが爆発しそうなシュバ。
■4-2-3-1
ドイツがここに来てシステムを変更。システムは4-1-3-2→4-2-3-1へと変貌を遂げた。まじかよと。これではドイツの守備の弱点が消えてしまうでないか。ポルトガルが一気にピンチである。ドイツの弱点はろくすっぽFWが守備をしない×中盤でサイドを担当するには3枚じゃ不可能、、だったんだけど、4-2-3-1ならば、ポルトガルのシステムと非常にマッチするので、システム上の不備はなくなっちゃった。面白くなりそうな予感。堅い意味で。
もう少し詳しく言うと、今まではポドルスキーとフリッツがサイドの守備を担当していた。4-1-3-2の3の両サイドの選手が。しかし、彼らは中央のスペースも埋めないといけないので、豊富な運動量が必要とされる。中央からサイドへ走りまくり。4-2-3-1ならば、最初からサイドにいても問題ないので、理不尽な運動量が必要とされないし、そもそも相手のサイドからの組み立てを最初から妨害可能。つまり、話が違う。これだったら、ドイツが優勢だぞ。
両チームともロングボールに頼るチームでないので、ボールを細かく繋ぐ対決が見られた。しかも、両チームとも高い位置からの攻撃的な守備を持ち味としているので、興味深い対決が見られた。
ポルトガルのポゼッションの特徴は、まずロナウドやデコに預けることが最優先の模様。また、個々の選手のテクニックが総じて高いので、ボールを持つ場面が多い。前線のポジションは縦横無尽に入れ替わる。よくある形として、SHが中に絞って、デコたちがサイドに開く形や、SBが飛び出す形。ただし、相手を警戒してか、フェレイラの攻撃参加は全然で、ボジングワはときどきであった。問題は楔のボールを通す技術を持っている選手がデコしかいなかったこと。カウバーリョたちが通すには距離が開きすぎていたポルトガル。これは嘘だな。カウバーリョたちに任せないデコのほうが正しそうである。
ドイツのポゼッションは基本に忠実。無理をせずに、いざとなったらレーマンに下げる勇気を持っている。CBの選手のところで、ボールが落ち着くことが多かった。ヌーノゴメスはしゃかりきでなかったようで。CBからボールを引き出すのはDHでなくて、SH。シュバやポドルスキーが中に絞ってボールを引き出していた。しかし、この動きだけでは相手のSBもついてくる。だが、2人ともキープ力があるので、ボールを簡単に失わない→ひとまず楔のボールを入れるのはあり。SHにボールが入ると、SBが猛然と飛び出してくるのも特徴。また、バラックやクローゼもボールを受けに来るので、ドイツのほうが面白い形を作っていた。
つまり、ポルトガルの攻撃はヌーノゴメス、モウチーニョ、シモンがどうも機能していない。相手の動きをつったりとか目立たない働きをしているのだろうが、本来の力を発揮できていないようである。それに対して、ドイツは全員でサッカーをしている印象を受けた。誰かに依存することなく。
個で状況を打開できそうな選手がいなかったドイツ。しかし、死んでいた右サイドがやる気満々のシュバによって復活気味であった。しかも、ロナウドが中に絞るので、守備が薄くなるポルトガルの左サイド。対面はフェレイラ。シュバがドリブルで切り裂く場面も見ることができて、期待できそうな感じである。
ポルトガルはデコがやっぱり凄い。ただし、デコしか凄くない。今までのドイツだったらフリンクスだけなので、中央でロナウドあたりがもっと活躍出来たろうが、今日はロルフェスたちが懸命に守っているので、中央は大渋滞。デコを活かす形を考えないと終了か。
先制点はドイツ。21分。自由なドイツのCB。SBへのプレスが甘いシモン。どこまでも下がっていくクローゼに対応が遅れるペティ。ワンツーの連打で左サイドを突破するポドルスキー。中央をちらっをみて、クロスを上げる。逆サイドから走りこんだシュバが汚名返上のゴール。本当にやってのけたぞシュバインシュタイガー。なんでそんな低い位置にいるんだクローゼと、自由なドイツのCBからすべてが始まった。ポジションを限定しないと、マークが外れることが多い。その隙を見事についたドイツでした。
25分にはメッツェルダーが後ろから中央突破によって、ドイツがセットプレーを得る。それくらいドイツのCBが自由だというお話。ポルトガルは、最前線の守備が効いていないようである。サボり始めたか、ロナウドたち。ドイツは全員で守備を行っているので、この差が内容に現れ始めている。
ドイツはこのセットプレーをクローゼが見事に頭で合わせて追加点。なぜにクローゼがフリー。マークは間違いなくロナウド。適当にジャンプしているだけで笑った。どうやら混乱状態のポルトガル。そもそもの原因は守備をしない最前線。30分過ぎにモウチーニョ→ラウールメイレレス。途中でバラックと激突したモウチーニョ。どうやら負傷したようである。
2-0になったので、守備をしっかりしてカウンターの意欲を高めたドイツ。ポルトガルは焦りか、ボールを繋ぐのが嫌になったのか、30分過ぎから相手の裏を狙ったボールが目立ち始める。ドイツはコンパクトサッカーを標榜しているので、相手のDFラインを下げさせるには有効な手である。また、高さで劣るポルトガルが、クロスボールを連発する妙な展開となる。
しかし、全員がしっかり守備をするドイツ。デコしかいないポルトガルは非常に苦しい展開に。だが、ポルトガルがなんとか1点返すことに成功する。きっかけはカウンター。始まりはいつもデコ。デモのパスを受けたシモンが、見事なスクリーンドリブルで相手を振り切ると、ロナウドへラストパス→こぼれ球をヌーノゴメスが押し込んで2-1。
で、前半終了。前半の終了が近づくにつれて、ドイツの守備の威力が弱まったように感じた。まさかばてたか。ただし、ポルトガルはデコしかいない。4年目はフィーゴもいたけど、今はもういない。さてどうする。ポルトガル。
ドイツは攻撃に出るのか、守備を固めるかの判断が難しそうである。だって、カウンターでやられたわけだし。
■守備だ攻撃だ
カウンターはくらいたくないぜってことで、ドイツは守備的に試合を始める。全体的に少し引き気味。それでも、思い出したかのようにクローゼがリカルドまで追っかけるなど大切なことは忘れていないようだった。
ドイツの守り方で面白かったのは、わざとサイドを空けているっぽかった。ポルトガルは、前半の鬱憤を晴らすかのように、ボジングワを攻撃参加させた。なぜかフリーのボジングワは、サイドを果敢に攻めあがるものの、攻撃のゴールがクロスボール。何度も跳ね返されていた。空中戦では負けません。もともと、シャドウ的な動きをする選手もそんなにいないポルトガル。
サイドにシモンとかロナウドが絡みに来て、もっとマイナスのクロスを上げられる位置まで侵入できれば面白かったのに、そういう動きはあまりなかった。守りを固めるドイツの前に攻めあぐねるポルトガル。サイドが空いているので、サイドから攻めたいものの、なぜかみんな中央に流れてしまうから、攻撃のバランスが悪いポルトガル。
60分に試合が動く。ボールを奪ったドイツ。バラックがドリブルで駆け上がってファウルをゲット。このセットプレーをシュバ→バラックの頭でゴール。まさかの追加点。バラックがフェレイラを押したとかそういう問題でなく、リカルドは何をしているんだと。最低の飛び出しをさりげなく披露したリカルド。
66分にヌーノゴメス→ナニ。サイドの選手が中央に流れてくる。だったら、ヌーノゴメスがサイドに流れれば、相手はマークを混乱させるかもしれない。でも、中央に居座るヌーノゴメス。クローゼほど守備をするわけもなく、ポルトガル泣き所健在である。ロナウドがキャプテンマークをつけて真ん中へ。すでに真ん中にいるけど。
ナニはいきなりの中央突破を見せる。もしかしたらコンディションが良いのだろうか。しかし、ドイツの分厚い守りを個の力で崩すには、それなりの場面を作る必要がある。目の前の相手の数を減らす努力が必要。でも、そんなことをしている余裕がないし、デコしかそれができそうもない
73分にヒッツルスペルガーボロウスキ。ペティ→ポスチガ。ポルトガルは前線の枚数を増やす選択。クロスは上げられるのだから、だったらクロス勝負だって。この試合のペティは非常に苦しい試合だった。仕事を全部デコに取られて、守備は周りが機能していないコンボで良いところなく仕事を終えた。
終了間際にクロス合戦からポスチガが合わせて3-2。でも、力尽きて終了。モウチーニョが怪我をしなければ、ほかにどんな手を打ったのだろうか。それが気になる試合だった。
■ポルトガルについて
素直に強くなったなとは思う。ドイツが完全に受身に回っていたのは、純粋にポルトガルの強さを尊重したからだろうと。ただし、好き勝手に動き回る選手の動きを補完できる選手がいなかったのが残念無念。元祖ラーションがヌーノゴメスの位置にいたら、、、末恐ろしい。
ロナウドはコンディションうんぬんでなく、ポジションを変えるタイミングが悪い。それにユナイテッドではテベス×ルーニー、エブラが補完してくれるものの、代表ではシモンを殺しているのが現実である。左サイドにおいておけば、孤独でも仕事をきっちりこなすシモン。左に固定して欲しかったぞ。
モウチーニョ。本当はデコのような選手、、だという雰囲気を感じた。しかし、デコに能力で勝てるわけもなく、本人が進んですみわけを狙ったか、アタッカーのような働きに終始した印象。本当はどのような選手なのか謎なまま終わった。ただし、得点能力は高そうである。ドイツ戦でも見事な飛び出しでボジングワのクロスをもう少しで決めそうであった。デコがいる間は、日陰暮らしが続きそうな予感。
予選を順風満帆に突破できた成果、穴を放置することになったポルトガル。4年前は穴を放置できなくなった結果、見事に補完したわけだけど、そういうめぐり合わせって難しい。他のチームを眺めてみると、穴を埋めようと躍起になっているのはイタリアくらいで、暴走するオランダとスペインはどうなるのか非常に興味深い。
■独り言
ドイツのシステム変更が勝敗を分けたすべて。このシステムを継続するようだと、ちょっと強そうな予感。ポドルスキは新境地を開拓か。シュバの復活も心強いし、バラックを高い位置で使えるのもでかい。ただ、マリオゴメス。。。。。。なだけである。
そしてデコはやっぱり凄かった。
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ポルトガル対ドイツ ~システム変更聞いてない~
posted by rijkaard |09:01 |
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