2008年02月28日
バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、モレッティ、マルチェナ、アルビオル、カネイラ、マドゥーロ、シルバ、バネガ、マタ、ホアキン、ジキッチ。ビジャは出場停止。ビジャ型のサッカーはどこへいくのだろうか。中盤の3人と、マルチェナ×アルビオルの代表コンビに注目。
レクレのスタメンは、ソレンティーノ、バウティスタ、キケアルバレス、ヤーゴ、モヤ、ヘススバスケス、マルティンス、アイトール、ジェラール、カムーニャス、シナマボンゴユ。ビジャレアルから移籍してきたマルコスは完全に行方不明のようで。。。。。
■変幻自在
前節のヘタフェ戦で、ビジャが退場してしまったバレンシア。最近はポゼッションサッカーよりも、ビジャの得意な形を作ろうサッカーでいったいどこへ行くんだ、、、と不安にさせていたバレンシア。
この試合でのFWはジキッチ。ビジャのようなスピードがビジャにはないので、裏に放り込んでも意味がない。まったくない。意味があるのはサイドからのクロスだったり、DFラインからのハイボールだったり。バレンシアの攻撃の中心は、前半は左サイド。後半はジキッチの頭に当てて、という形が多かった。
左サイドの崩しの中心は、マタ、シルバ、モレッティ。最近のモレッティは頻繁に攻撃参加するようになっている。前線に飛び出すタイミングが良く、攻撃に適切に絡めていた。左サイドからクロスを上げまくる。しかし、ジキッチにはあと一歩であわず。阿吽の呼吸を得るには、試合で使い続けるしかないだろう。
この試合の中盤の形はシルバ、バネガ、アンカーにマドゥーロ。攻撃のときは、マドゥーロとバネガが試合を組み立てて、守備の時は4-1-4-1で対応。誰もが待ち焦がれた中盤の組み合わせだったり。個人的にはエドゥもいいと思うのだが。
ボールポゼッションを指向していたときのバレンシアの弱点は、シルバがなんだかんだ組み立ての中心を担っていて、前線に人が足らない状態であった。しかし、バネガの加入によって、役割交代。バネガは1人でボールを運んで、スルーパスを通しまくっていた。そのおかげでシルバは高い位置でプレーをするができていた。
ボカ時代のバネガの印象はドリブルでボールを運べる選手、つまり、イニエスタに少しかぶった。その片鱗を少し感じられた試合だった。マタへのアシストやその他大勢のスルーパスは、試合を決める力を感じる。優秀なパサーであるシルバとバネガ。ボールを受ける選手が揃えば、面白そうな予感である。
後半になると、ジキッチへの放り込みが増えた。後半8分にレクレに追いつかれてしまう。そのための焦りがジキッチへの放り込みに繋がったのか、それともクーマンの指示かはわからない。細かくボールを繋ぐのと、ロングボールを使った攻撃。バランスが大切なわけで、どんなサッカーを目指すにしても偏らない攻撃を願うぞ。
で、シルバがムニティスのようにジキッチへの周りを走ったり、ジキッチの落としをホアキンがフィニッシュまで持っていたりと、これはこれで可能性を感じる攻撃の形だった。特に面白かったのは、ホアキンとマタが中央に入り込んで、フィニッシュまで持っていった形。2人とも紙一重の場面を作っていた。点は入らなかったけれど。
そんなわけで、ビジャ型のサッカーからポゼッション&放り込みへとあっさりと姿を変えたバレンシア。変幻自在。特にこの試合は決定機を量産。ソレンティーノのスーパーセーブがなければ、大量得点で勝てた試合であった。ただ、引き分けで終わったのはきつい。UEFA圏内にはいけそうだが、CLはどうだ。きついか。
■守備の弱点
クーマンになってからの守備は決して褒められるレベルではなかった。バレンシアの守備の準備ができていようが、できていまいが。しかし、この試合では、ちょっと修正できていた。レクレのDFラインがボールを持っているときの4-1-4-1の守備はなかなかのレベルであった。マタとホアキンも守備をサボっていなかったし。
問題はクロスボールを相手に奪われてからの速攻。クロスの的がジキッチ+誰かなので、ファーサイドにボールが流れるとそのまま速攻をくらう場面がちらほら。このときに、バレンシアお得意の人数が足りているのに誰もボールに寄せに行かない現象が再び起きていた。レクレだからいいものの、もっと決定力のあるチームだったらやばいぞバレンシア。攻撃参加の人数を増やすか、とにかくボールに寄せることで解決できるかできないか。
■独り言
ビジャが戻ってきたら、またビジャ型か。それともボール支配に走るか。さてどっち。
posted by josepgualdiola |10:26 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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2008年02月27日
レアルのスタメンは、カシージャス、ミゲルトーレス、エインセ、カンナバーロ、セルヒオラモス、ガゴ、バチスタ、グティ、ロッベン、ニステル、ラウール。結果が悪くなりつつあるレアル。その原因は何だ。グティが奇跡を起こせなくなっているからか。ロビーニョがいないからか。守備が機能しなくなっているからか。相手は苦手なヘタフェ。しかも、、、ウチェがいる。
ヘタフェのスタメンは、アボンダンシエリ、リヒト、ディアス、ベレンゲル、コルテース、パブロエルナンデス、カスケロ、セレスティーニ、コテロ、マヌ、ウチェ。契約条項のために、グラネロとデラレッドは出場停止。かなり痛いが、意外に層のあついヘタフェ。UEFAカップでも結果を残している。
■ヘタフェの事情
ヘタフェの近況報告。リーガ勢の中で唯一UEFAカップで勝ち抜いてしまったヘタフェ。アトレチコとビジャレアルはいったい何をしていたんだ。ただ、両チームともカップ戦を苦手にしていそうな印象がある。カウンターの餌食みたいな。
しかし、ヘタフェのサッカーも徐々に溶けてきている。相手によって、姿をカメレオンのように変える姿から、ラウドルップのボールを大切にするサッカーへ。しかし、経験してきた相手を尊重したサッカーを忘れることはなかった。懸念された出来損ないのカメレオンになることなく、ヘタフェはUEFAも国王杯も確か勝ち残っている。
その中心は、グラネロ、デラレッド、パブロ・エルナンデス、カスケーロの中盤である。キープ力有り、ドリブル有り、ミドル有り、もちろんパス有りの何でもできる中盤である。守備陣にも曲者ベレンゲル、ボカ出身の世界を知るダニエルディアス、GKには鉄壁アボンダンシエリ。FWには違いを生み出せるウチェ。そんなわけで、バランスもよく戦術の幅も広い、非常にいかついチーム、それがヘタフェ。来年は更なる進化が期待できる、、、、デラレッドなどのレンタル組みが帰らなければ。
■ボールを大事にしよう
デラレッドとグラネロがいない&ベルナベウでレアルマドリッドと対戦。こんな条件で、ボールを大事にするのは自殺行為だ、、、ということで、今日は昨年までのヘタフェで勝負に挑む。レアルにカウンターをくらい状況を自ら導くのは賢くない。
ヘタフェの守備のやり方は、相手のDFラインにプレスをかけて、中盤へのボール運びを阻害。DFと中盤の間でボール奪い速攻を狙った。しかし、まったく機能しなかった。いや、少しは狙い通りの場面もあったが、機能したとはいいにくかった。ちなみに、後半はDFラインにプレスに行かないで、スペースを埋めるやり方。こっちのほうがレアルは嫌そうだった。しかし、このやり方だと、DFラインが高い位置を取れるようになる。取らなかったけど。
レアルのDFは確かに混乱したが、それでも前線や中盤にボールがおさまってしまった。原因はレアルの個人技の高さと、ヘタフェの思いっきりのなさだろう。前線からプレスをかける→中盤もついていく→DFラインもついていく必要がある。しかし、ヘタフェの中盤。一応ついていっているものの、ボールを奪うプレーが少なく、ついていっているだけでいったんボールがレアルにおさまる。そこを止めに行くものの、時はすでに遅し、ファウルで結局ボールを運ばれることになってしまう。ボールを奪う気迫って大切。
幸運だったのは、レアルにフリーキッカーがいなかったことだろう。ラウールのフリーキックは明後日の方向へ、バチスタは枠を外し、グティはアボンダンシエリに防がれてしまう。だからといって、ヘタフェはゴール前で簡単にファウルをしていいわけではない。しかし、絶対にファウルをしてはいけないという心理状態から開放されていたわけで、そういう心の余裕がヘタフェの守備陣に落ちつきをもたらしたのは間違いない。
試合開始直後こそ、レアルにおしこまれたものの、DFラインを高くし、スペースを消すことでロッベンを試合から消していく。このあたりのヘタフェの守備のレベルは相当高い。ガゴとグティがいるので、ボールを運ばれてしまうものの、最終的にはカウンターを仕掛けていた。
試合展開はレアルがボールを持つ→奪われて速攻→レアルが奪い返すであった。ヘタフェの速攻は今までの高いレベルになく、個人に依存するものであった。守備意識が高かったのかもしれないし、レアルのカウンターを警戒していたのかもしれない。
ガゴとグティ。最近は共存することが多い。この2人が同時に試合に出ると
、レアルがボールを持つ時間は多くなる。しかし、弱点もある。レアルはまだボールを大事にする攻撃がうまくない。バチスタが中盤に定着したころのレアルは、前線からの守備が機能していて、ショートカウンターを最大の武器としていた。もちろん、前線の守備を突破された後のロングカウンターも得意としていた。
そのカウンターが最近は陰に隠れている。ボールを支配できているからか、前線から守備をする機会がない。この試合でもヘタフェのDFラインがボールを回して、それをラウールたちが追い掛け回す場面は非常に少なかった。意図的にそういった場面を作らせないように、ヘタフェがしていた可能性はある。
話を戻して、レアルがボールを大事にするサッカーが下手だ。その理由は前線とSBの関係にある。この試合で、前線の選手はラウール、ニステル、ロッベン。ロッベンはサイドから仕掛けてなんぼの選手である。右サイドにいると、セルヒオラモスがちっとも上がれない。いつもはラウールが中にしぼって、セルヒオラモスが飛び出してくるものの、ロッベンだと微妙。これがカウンターの場面で、スペースがある状態ならば、まったく問題にはならない。しかし、スペースがない状態でのロッベンは、そんなに怖くない。
左サイドのミゲルトーレス。本当はもっと攻撃参加するタイプの選手である。この試合でも何度も飛び出していたが、まったく使われずに終わった。前線の選手とのタイミングがあっていなかったのだろう。ロビーニョのようにタメを作ってくれる選手だったらもっと良かったかもしれない。
SBが攻撃参加することで、ピッチを広く使った攻撃ができる。WGの選手は中に絞って、相手のゾーンを混乱状態に落とし込める。中央に選手が増えれば、コンビネーションで突破できたり、グティの選択肢が増える。攻撃の選手が横並びの状態から立て並びの状態になるので、相手のDFも横並び状態を維持できなくなって、ラインが崩壊する。
これらのことができていないので、グティの奇跡でもない限り、自分達でボールを支配して点を取るのは難しそうである。両SBが積極的にゴール前に放り込めば、バチスタを含めた攻撃陣で点を取れそうではあるが、その気配はあんまりない試合だった。グティの奇跡を起こすためには、ガゴを入れてグティの負担を軽減。これはできているとして、あとは選択肢を増やすことだろうか。
そんなとこで終了。今日のレアルはボールを持たされて終わった。点を取れなきゃ勝てない。今後のレアルの注目点をざっと羅列。SBの位置取り、ボール支配率、ロッベンの使い方、フリーキッカー、クロスボール、ニステルのコンディション。ボール支配率を下げるためのディアラ、バチスタの共存←これやったら鬼。
■独り言
ゴール→オフサイドで取り消し→速攻→失点。この流れを見て、浦和対鹿島を思い出した。あのときの浦和は青い服を身にまとっていた。懐かしい記憶である。それにしても、グラネロとデラレッドは見たかった。。。
posted by josepgualdiola |11:01 |
レアルマドリッド/07~08 |
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2008年02月26日
バルサのスタメンは、バルデス、シウビーニョ、ミリ-ト、プジョル、ザンブロッタ、ヤヤ、イニエスタ、シャビ、ロナウジーニョ、エトー、メッシ。ベニテスのローテーション癖が完全にライカールトに伝染した模様。デコとアンリはベンチにもいない。久々のREMにシウビーニョとかなり正解に近いスタメンのような。セルティック戦の内容がチームに良い影響を与えるかどうかに注目。
レバンテのスタメンは、クヨビッチ、カステード、セラーノ、アウバロ、デスカルガ、クルトワ、ベルソン、ミゲルアンヘル、ファンマ、リガ、ヘイボ。お金じゃない闘う集団の登場。でも、カンプノウでは苦しいか。
■エトーの復帰とその影響
セルティック戦のレポにも書いたとおり、守備の問題は怪しいものの、攻撃は徐々に良くなってきているバルサ。この試合で、エトーがスタメンに復帰。エトー=鬼プレスというイメージがある。鬼と表現するほどではないが、この試合でも相手を追い掛け回していた。全盛期のエトーは1人でボールを奪って、そのままゴールを決めることもあった。そのころに比べると、スケールダウンは否めないが、リハビリが続けば調子が良くなるかも知れない。
バルサの前線で一番守備をするエトーの加入によって、周りの選手もひっぱられるように守備をするようになっていた。前線からの効果的な守備が復活。守備をしない選手の周りに守備のうまい人を配置すると、守備をするようになる理論は健在のようである。
また、バルサの前線の選手で、すべてのポジションを高いレベルでこなせる選手はエトーしかいない。メッシやロナウジーニョが中央に流れてきときに、エトーだったらその空いたスペースで活躍が期待できる。しかし、ボージャンやドスサントスは先輩がポジションを代えたから、苦手なポジションに移動しても仕方ないか、、みたいな雰囲気を感じる。
この試合でも、頻繁にメッシとロナウジーニョが中央に移動してきた。その都度、エトーはポジションを代えて尚且つチームに貢献していた。エトーの守備とどこでもできる柔軟性はバルサの攻撃をさらに進化させそうである。
そんなバルサ相手にレバンテ。イニエスタとシャビに簡単に前を向かせてしまう失態。どこまでも下がっていくイニエスタとシャビ。どこまでもついていきたいが、エトーも一緒に降りてくるし、エオーの空けたスペースにメッシが入ってくるし、ヤヤがイニエスタとシャビの空けたスペースに上がっていくしと、人が足らない模様。
リガ、ヘイホのどちらかが、中盤に組み入れて守備をしないと、かなり苦しい。リガとヘイホもなんとなく頑張って守備をしているだけで、ミリートを潰す、ヤヤを徹底マークのような対策は見られず。残念レバンテ。頑張るだけでは足りないのだ。
よって、面白いようにボールが回るバルセロナ。その中でもヤヤが妙に攻撃的になってきた。セルティック戦のイメージが残っているのかもしれない。シャビやイニエスタに、ボールが入ったときのフォローが、抜群に良くなってきている。これは好材料だろう。ボールが支配できているので、ボールが奪われた瞬間のプレスもうまく機能していた。組織で攻撃すれば、攻守の切り替えがうまくいくのだと実感。サラゴサ戦はあんなにカウンターをくらっていたのに。
■慢心か油断か
先制後のバルサは攻守の切り替えでカウンターの芽をつむことができなくなっていく。それまではボールを支配しているので、計算外の場所でボールを奪われることがなかった。つまり、守備の準備ができている状態でボールを奪われていた。しかし、先制後にエトーやロナウジーニョが自分で点を取りに行くようになり、計算外の場所やタイミングでボールを奪われるようになる。2人とも結果が欲しいのだろう。気持ちは痛いほど分かる。
すると、守備の準備ができていないので、そのままカウンターを食らう。急にレバンテが息を吹き返したかのように攻撃を開始。ポストに当てるわ、リガのボレー、ヘイホのオフサイドヘディングと一気にピンチが増えるバルサ。最終的にPKを献上して、同点にされてしまう。
もちろん、同点にされるまで押されまくっていたわけではない。しかし、カウンターにちょっともろいな、、という印象を受けた。あと、個人技ごり押しのせいで、カウンターを防ぎきれなかったという仮説が設定された。
非常に嫌な流れだったのだが、シャビとメッシのワンツーでメッシが有り得ないゴールを決めてしまう。最近のメッシ君は周りを使う場面が増えてきた。あれか、山王戦の流川か。嫌な流れを断ち切ったメッシに巧み。前半は2-1で終了。
■見事な修正
後半になると、バルサは前半の良い流れを取り戻す。独りよがりのプレーが圧倒的に減った。ライカールトの指示だったらさすがである。試合を支配できれば、おのずと決定機は増えるわけで。そして攻撃をくらう回数も減る。
ここからはエトーがハットトリック。しかし、同じくらい決定機を逃したエトー。相手にボールを当てまくったロナウジーニョと一緒にリハビリの日々が続きそうだ。ロナウジーニョはシウビーニョと良い連携は見せていた。メッシ×ザンブロッタに比べると、その良さが際立つ。
特にメッシのパスをエトーが押し込むだけの場面が印象に残った。右サイドでロナウジーニョとメッシがパス交換→そこにシャビとヤヤが絡んでメッシが抜け出した場面。シャビのスペースへの走り込みがメッシをフリーにしたわけで、最近のシャビはちょっとやばい。昨年に比べると、高い位置でプレーできているような気がする、ただ、相棒がデコだと、あんまり、、、、な印象がある。これも今後確認していこう。特にグジョンセンと組んだときのシャビはやばかった記憶がある。結果は5-1。
■独り言
ミリート、メッシ、ロナウジーニョを休ませる交代を行ったライカールト。いたってまとも。今年になって、まともな交代策が少し増えた。また、ローテンションを採用しているらしく、うまく選手のモチベーションに配慮しているのかもしれない。デコシャビイニ問題も交代で使えば問題ないし、アンリメッシエトーロナウジーニョも休ませながら使えるのは大きい。グジョンセンも出してあげてくれ。
クラシコや、これから先のCLで、どんなスタメンを組んでくるかは非常に楽しみである。そこで、ありきたりなスタメンを組むか、良い内容をだしたスタメンを組むかでライカールトの評価は決まりそうである。
posted by josepgualdiola |09:12 |
バルセロナ/07~08 |
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2008年02月25日
レアルやバルサの試合を見る前に気になっていることシリーズです。今回はゾーンディフェンスと前線の流動性についてです。そんなことをなぜ書こうと思ったか。それはセビリア対サラゴサがセルティック対バルサに似ていたからです。人の過ちから学ぼう。そんなわけで始まります。
■ゾーンディフェンスと、マンツーマンディフェンス
簡単にメリット・デメリットを手短に整理してみよう。ゾーンは一定の範囲の防御を担当する守備の方法である。マンツーマンは人のディフェンスが一人のオフェンスを専属でマークする守備の方法である。たまにコーナーキックのときにゾーンで守るチームがある。相手は完全にシカト。リバプールがそうだったような曖昧な記憶。
サッカーにおいて、すべてのコートでマンツーマンをするチームはあまり観たことがない。現代において、それは非常に珍しいものになっている。部分的にお前はメッシ担当、ロナウジーニョ担当ということはあるけれども。
現代のサッカーに見られるのはミックス型である。部分でマンツーマンを採用するチームもあれば、バイタルエリアからはゾーンを崩してマンツーマンで徹底的に対応なんてチームもある。ペナルティエリアに近づけば近づくほど、守備者の意識はボールにいってしまうわけで、その中でマークの受け渡しはかなり困難な作業となる。
■相手に合わせないと意味がない
ゾーンだ、マンツーマンだ、といってもサッカーは相手のあるスポーツである。自分のチームの事情だけで、守備を構成するのは負けへの第一歩だ。相手に合わせて、守備のやり方を変えることは必要なことである。ビッククラブは例外だろうけれど、ビッククラブがそのやり方を採用したらえげつないことになる。
セビリア対策を考えてみよう。セビリアの攻撃の長所はヘススナバス×アウベス、カヌーテの中盤に降りてくるポストプレー、カペルの一対一、エリア内でのルイスファビアーノ、ケイタのミドル。
セビリアのアウベス×ヘススナバスを抑える方法で有名なのは、アウベスサイドに人を集めてスペースを潰す方法である。他には守備のスペシャリストを配置する。両方やるのが一番良い。スペースを潰して、尚且つ数的優位に立つことで、アウベス×ヘススナバスの自由を奪う。すでに、この時点でマンツーマンもゾーンもへったくれもない。SBとSHとFWとDHがアウベスサイドによることになるだろう。
カヌーテはよく中盤に降りていく。DFのゾーンから離れて中盤のゾーンに移動していく。ゾーンの守り方にしたがえば、中盤にカヌーテを受け渡すのが正攻法のようである。しかし、実際には中盤とDFラインの間にはスペースがあることが多い。それに中盤の選手のゾーンには相手の選手がすでにいることもある。そんなわけで、ゾーンを越えてついていく決断が求められる。
自分のゾーンを捨てる勇気。カンナバーロの得意技である。そしてDFと中盤の間を空けないような連動性が必要とされる。DFラインを高くするのか、低くするのか。
大切なのはチーム全体の意思統一。どこでボールを奪うのかということである。仮に高い位置でボールを奪うという意思統一があるとしよう。しかし、単純に相手の能力が高かった、FWが効果的に守備を行えなかった、などの理由から、高い位置でボールを奪えないこともある。
高い位置でボールを奪えないのに、中盤とDFラインの位置が高いとどうなるか。ボールホルダーに、相手のDFにプレスがかかっていないので、楔のボールやDFラインの裏に、ボールを入れ放題のボーナスステージに突入である。この状況を打開するためにはDFと中盤のラインが連動して、自陣に引くことである。しかし、中盤はラインを下げずに、DFだけラインを下げる現象がこのような状況下では頻繁に起こる。今度はチームの守りごとをチーム全体で捨てる勇気が必要となる。さっきから捨ててばかりだ。
セルティックもサラゴサも、DFと中盤の意思統一の失敗が結果に繋がった可能性が高い。イレギュラーな状態での判断力、といっても頻繁に見かける状況なので、すでにイレギュラーと表現しにくい現象であるが。
■前線の流動性とゾーンの相性。
最近になって、市民権を徐々に得つつある前線の流動性。マンチェスターユナイテッド、ローマ、アーセナル、イニエスタが前線にいるときのバルセロナに見られる現象である。この現象の動機は、相手を背負わない状態でボールを受けたい、というものだろう。相手に捕まらない状態でボールを受けたら前を向いて攻撃を展開することができる。ギグスや、意外だがメッシが得意としている動きだ。
問題は誰がギグスについていくんだということだ。対面のSBの選手はついていくことがない。ユナイテッドの場合、SBがギグスの空けたスペースに飛び出してくることやルーニーやテベスがサイドに来ることもある。もちろん、誰も来ないこともある。問題は誰も来ないときにそのスペースを埋め続けるか、それとも中央で数的有利にたつ動きをするか。難しい判断である。
結果として、この前線の流動性は相手のゾーンを混乱させる役割を担っている。次から次へと選手の位置が入れ替わるので、マークの受け渡しに追われる。だからってマンツーマンで対応しようとすれば、空いたスペースを使われてゲームオーバーになる可能性が高い。ゾーンの隙間を絶え間なく移動されたらやってられない。
ゲームオーバーにならないためには、守備の枚数を増やしてスペースをなくすか、引いてスペースを潰すか。そのための4-1-4-1だったり。それか、そもそもボールを前線に繋がせない、中盤の選手に前を向かせない守り方もある。昨年のヘタフェや今年のアルメリアやラシンがまさにそれ。ただし、FWが効果的に守備をしないとできないやり方であって、サラゴサとセルティックはアルメリアのように振舞うのは不可能だった。残念。
■独り言
守備はいろいろなものを捨てる勇気が必要とされていきそうだ。自分のマークだったり、チームの決まりごとだったり。
攻撃は相手のゾーンを破壊するための方法論と引いた相手をこじ開けるためのアイディアに注目していきたい。
ちなみに、セビリアのボールを失ったときの切り替えの速さは異常だった。サラゴサはボールを奪う→速攻を仕掛けたかったものの、セビリアの攻撃の起点を潰されて終了だった。後半の頭に出てくるのがセラデス。何とかしてボールを繋げ。ボールが繋がらないのは、どちらかというとボールホルダー以外の動きの悪さだろう。どうしたイルレタ。
posted by josepgualdiola |07:58 |
独り言 |
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2008年02月23日
ユナイテッドにぼこぼこにされたアーセナル。試合を見ていないので、なんともいえないが。恐らく、退場したエブエのせいだろう。プレミアとチャンピオンズに的を絞ることができるのは、かえって好都合かも。今年のアーセナルはそれは素晴らしいんだけど、昨年のユナイテッドを止めたミランの守備も素晴らしいわけで。最強の矛対最強の盾の対決。
アーセナルのスタメンは、レーマン、クリシ、ギャラス、コロ、サニャ、フレブ、フラミニ、ファブレガス、エブエ、エドゥアルド、アデバヨール。注目は覚醒してすぐにアフリカに飛び立ったエブエとレーマン。ロシツキーは怪我か累積か。不安要素はベンチ。攻撃的な選手がベントナーとウォルコットしかいない。
ミランのスタメンは、カラチ、マルディーニ、カラーゼ、ネスタ、オッド、ピルロ、アンブロッシーニ、ガットゥーゾ、セードルフ、カカ、パト。なんとパトのワントップ。自分にとっては未知数のクリスマスツリーである。GK大募集だろうか。注目はアンブロッシーニ。ガットゥーゾよりも目立つか注目。
■ミランの4-3の守り方と攻撃
ミランのシステムは4-2-3-1。セードルフは頻繁に中盤のラインに戻る、カカは危機を感じたときに中盤のラインに加わる。よって、この2人は基本的に守備に計算しないで守備組織が組み込まれている。コパのアルゼンチンもミラン型であった。ディエゴミリート、メッシ、リケルメは前線に残るので、4-3で守る必要があったからだ。
この4-3で守ることに、ミランはもちろん慣れている。DFラインの位置と中盤の距離が抜群に保たれている。低すぎず、高すぎず。前線がもっと守備をしてくれれば、もっと高い位置にDFラインを設定して、アーセナルのパス回しを分断させる戦い方もあった思うが、4-3でそれをやるとセルティック対バルサになってしまう。
よって、DFラインは上がりすぎず、下がりすぎずが必要とされるし、相手にボールをもたれる展開になる。しかし、中盤に守備的な選手を配置すれば、そんな展開でも守れるものである。ミランにはアンブロッシーニとガットゥーゾがいるし、アルゼンチンにはマスチェラーノとカンビアッソがいた。DFラインは言うまでもなく。カウンターを食らわなければ、相手を無失点に抑えることも可能だろうと。
そのカウンターをくらわないためには、攻守の切り替えの早さがポイントとなる。ボールを奪われた瞬間に、プレスをかけられるかどうか。この攻撃→守備への切り替えの早さにおいては、ミランがアーセナルを超えていたかもしれない。アーセナルが最も得意とする人数をかけたカウンターをくらう回数は少なかった。それでも、その数少ない機会を決定機に結びつけてしまうアーセナルは、本当に恐ろしい。
ミランはアーセナルに徹底的にボールを支配される。前半は少し高い位置から守備をしていたが、後半はかなり引きこもり気味だった。それでも、最低限は維持しなければならないDFラインの位置は保たれていて、さすがミランだなと。ミランの攻撃を見ていて、違和感を感じた。アーセナルのプレスの前に苦しんだのは言うまでもないが、それよりも攻撃に枚数をかけていなかった。
ミランの攻撃の特徴として、SBの攻撃参加はピッチを広く使う上で必要不可欠なものになっている。いくら攻撃に枚数をかけないといっても、オッドと後半から出場したヤンクロフスキーは時々攻撃参加していた。攻撃参加しなかったのはガットゥーゾとアンブロシーニ。いつもだったらもう少し攻撃のアクセントになっていたような。
そんなわけで、主にカウンターが攻撃の主になったミラン。ピルロの出番はあんまりなくなる。後半にクロスを上げた場面くらいだろうか。カカはフラミニに、パトは才能を感じさせるものの、病み上がりでセンデロス×ギャラスが相手ではきつい。周りのフォローが厚ければ、また違った展開になったかもしれない。
忘れていけないことが1つある。ミランの攻撃の狙いとして、アーセナルの高いDFラインの裏を狙うものがあった。しかし、2列目からの飛び出しもパトもあまり効果的に飛び出しができなかった。この状況を打開するために、インザーギの出番があるかと思ったら、出番はなく。セカンドレグでの秘密兵器となるか。
最後にセットプレーの数が少なかった。しかし、アーセナルはセットプレーの守備にもろさが感じられたので、その機会が増えれば得点の気配が高まるかも。人数をかけて攻撃をすれば、セットプレーのチャンスも増えるだろう。セカンドレグのポイントは、どこまで攻撃が仕掛けられるか、インザーギ、セットプレー、カラチ。そしてサンシーロのピッチコンディションとエミレーツよりもピッチが狭い事実。
■アーセナルの事情
アーセナルは4-4-2で試合に挑んだが、途中から4-5-1に変更していた。もしかしたら最初から4-5-1だったかもしれない。エドゥアルドの左はあんまり印象がない。叩かれるほど酷くはないし、チームの流れをぶち壊しているわけでもない。問題なのは比較対象がロシツキーということだろう。ロシツキーに比べれば、力不足は否めない。
大舞台ということで緊張もあったかもしれない。この試合では良い印象を与えられなかった。もちろん、叩かれるほど悪くはなかったし、カウンターでシュートまでもっていった場面は、エドゥアルドのセンスが感じられた。
右サイドのエブエは、ドリブルで突っかけたり、ダイブしたり、強引にシュートをしたりと色々な面で目立っていた。右SHで出場し始めたころに比べると、格段に良くなっている。覚醒した試合に比べると、ちょっと落ちるが、ここから調子を上げてくる可能性が高い。
右サイドで気になったのはサニャの攻撃参加の少なさ。ミランが相手なので当たり前だといわれればそれまでだし、エブエがちっともサニャを使わない事情も考えられる。それでも、今までのサニャは献身的に走っていたが。もしかしたらカカが張り付いていたかも。それはないか。
アーセナルは基本的にボールを支配することができた。それはミランの守備体系に原因があるし、もちろんアーセナルのボール保持の力が強かった原因もある。ボールを支配することはいいことだが、アーセナルの本質はボールを奪う→攻撃を仕掛ける→後ろから何人もの人が追い越してくる。この攻撃の形が一番得点の可能性が高い。その形は何度か見ることができたが、それを意図的に出せるようになったら最強になるだろうな。
セスクのボールの受けるポジショニングはミラン戦でも通用していたし、フラミニの守備もミランに通用していた。ついでにフラミニのサイドを突破したドリブルは全世界が驚愕したに違いない。相手が疲れてきた時のウォルコットも通用したし、アデバヨールには恐ろしいほどにボールがおさまっていた。いつのまにこんなにうまくなったのだろうか。
ロシツキーが帰ってくれば攻撃のギアが一段上がる。帰ってくるのかロシツキー。セカンドレグのポイントはカウンターの回数、エブエ、ロシツキー、セスクのミドルシュート、セットプレーの守備。
■独り言
両チーム共に、相手チーム攻略へのヒントを得た試合だったと思う。それをセカンドレグにどう活かすかが勝負の分かれ目になるか、それともエミレーツよりも狭いサンシーロスタジアムで、ミランが地の利を活かすか。
前半に良く見られたアデバヨールへのロングパス。それがことごとくアデバヨールがマイボールにしていたのが一番印象的だった。サイドにも流れる回数が減ってきているし。それにしても、マルディーニが凄かった。
posted by josepgualdiola |10:20 |
チャンピオンズリーグ/07~08 |
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2008年02月22日
久々のセルティック。ホームでは無類の強さを発揮するセルティック。一度はいってみたいスタジアムである。スコットランドリーグでは最強のセルティック。レンジャーズくらいしかライバルがいないそうなので、自分たちよりも強い相手と試合するのが機会がないらしい。どんなバルサ対策を見せるだろうか。
セルティックのスタメンは、ボルツ、カディス、コールドウェル、マクマナス、ネイラー、俊輔、ハートリー、ロブソン、マクギーディー、ヘッセリンク、マグドナルド。
バルサのスタメンは、バルデス、プジョル、マルケス、ミリート、アビダル、ヤヤ、イニエスタ、デコ、メッシ、アンリ、ロナウジーニョ。マルケス×ミリートをスタメンとはやるじゃないか。不安なのはイニエスタとデコの左サイド大好きコンビ。ただし、ロナウジーニョが中央へ、メッシも中央へ行く癖があるので、今日は大丈夫かもしれない。。。。。ってか、ロナウジーニョがスタメンか。。。。。
■戻っていくバルサ
昨年の弱点・その1。両SBの裏、特にザンブロッタの裏。ジオの裏にはプジョルがいたので、何とか形になっていたが、プジョルの相方が見つからない状態であった。さらされた状態で、相手を止められる選手は少ない。その状態を解決するために、ミリートを獲得。プジョルを右CBにコンバートして、ザンブロッタの裏を埋める作戦にでた、、、、と勝手に予想していた。
しかし、今季の開幕したころの試合では、両SBが攻めあがる場面が少なかった。特に新加入のアビダルは攻撃参加する場面が本当に少なかった。DFがさらされる状況を嫌がって攻撃参加を自重。これでも、確かにSBの裏という弱点は解消される。その代わりに、攻撃がいくばくか個人技依存の傾向が強まっていった。
個人技依存。その選手が怪我したり、不調になったらどうする。徐々にうまく攻撃が機能しなくなっていったバルサを救ったのがシウビーニョの攻撃意欲。シウビーニョが攻撃を活性化させたことで、バルサはやっぱり両SBは攻撃参加するのがバルサだ、、と思い出した。その代わりに、最近の試合では両SBの裏を狙われる場面が増えてきている。
昨年の弱点・その2。前線からの守備。開幕当初こそ、攻守の切り替えや前線からの鬼プレスが復活。WGとSBの間のスペースを埋めるために、守備の場面では4-1-4-1を導入することもあった。一度は解決。しかし、いつのまにか瓦解。攻撃がうまくいかない→攻守の切り替えも難しいわけで、まずは攻撃を機能させることにチームの意識が向いているのかもしれない。よって、メッシやロナウジーニョのポジションの選手は、後ろに対する守備の意識が弱まってきている。要するに、相手のSBの飛び出しについていかないことが多い。
昨年の弱点・その3。ボールを前に運べない。エジミウソンのボールをもらいたくない病→イニエスタのアンカー起用など様々な作戦が用いられたアンカー問題。アンカーにはヤヤが定着。エジミウソンよりはボールを繋げるし、イニエスタよりも守れるので、ぎりぎり合格。
問題の解決はマルケスとミリートの同時起用であった。プジョル×ミリートの組み合わせだと、ミリートが相手に狙われて、プジョルがボールを持たされる形になり悪循環。マルケス×ミリートの場合は、両方とも長距離砲を持っているので、なんとも絞りづらい。また、攻撃を組み立てるときのDFラインの位置を低めに設定することで、相手に深追いさせる作戦を実行。深追いしてくれれば、中盤にスペースができる。DFとFWの距離が開いても長距離砲があるので問題がない。
バルサの現状を整理すると、攻撃の問題は徐々に解決されているものの、守備の問題が再び表れた。守備の問題は両SBの裏と、WGとSBの間のスペース=WGが下がってこないので、サイドでの数的不利。
前半にバルサは2失点してしまう。2点ともマクギーディの崩しから生まれたものであった。対応したのはプジョル。1点目は何とか対応したものの、後ろからフリーで上がってきたネイラーにピンポイントクロスを上げさせてしまった場面。2点目はプジョルとイニエスタでマクギーディーに対応するものの、クロスを挙げられてしまう。それをロブソンがスーパーなヘディングで決める。
1点目はなぜにネイラーがフリーなのかということ。2点目はイニエスタのヘルプが遅れたこと。ただし、4-3でサイドへのヘルプは遅れがちになることが多いので、数的有利をうまく生かせないことが多い。単純にマクギーディーを褒めるべきでもある。そして、バルサのサイドの守備は、これからも注意してみていったほうがいいかも。SBの裏をつかれる場面もあったし。
■セルティックの守り方
完全にFWがピッチ上で迷子になっていた。低いバルサのDFラインにどこまでプレスに行って良いのかわからずに、中途半端なポジションを取っていた。バルサと対戦するときは最低でもヤヤ、イニエスタ、デコに簡単に前を向かせてはいけない。そのためには、中盤のCHがデコ、イニエスタをみて、FWの片割れがヤヤを注意深くマークする必要がある。両SHはロナウジーニョとメッシをすぐに挟み込み大作戦。
で、セルティックはFWが迷ったせいで、各所で数的不利が生まれた。ヤヤのマークをセルティックのCHがやっている場面もあって、混乱のほどが伺える。修正するのは簡単で、マクドナルドがヤヤをマンツーマンでマーク、ヘッセリンクがミリートへのパスコースを切りながら、マルケスに寄せる。ヘッセリンクが走りたくないならば、2人でセンターサークル付近のスペースを潰す。これで状況は多少改善されるはず。後半はどうする。いつみてもボルツはうまい。
前半はバルサが好き勝手に暴れていた。あれだけチームが機能すれば、前線からの守備もうまくいくんだなと実感。セルティックのボール回しの能力が低い→寄せればボールを取れるなんて状況もバルサにとっては願ったり叶ったり。
それにしてもアビダルが超攻撃的でびびった。俊輔を守備に奔走させるためか、それともレギュラーなことなのか。今後もアビダルには注目。前半は2-1でセルティックがリード。バルサの攻撃の流れを分断できれば、勝てるかもしれない。
■リハビリの時間
後半開始30秒。ツートップがヤヤを指差して、お互いに注意を促していた。セルティックは見事に守備の問題を修正、、、と思いきや、後半3分にはもう守備をやめていた。そういうタイプのFWか。
こりゃ駄目だ、、と見守っていたら、俊輔のバックパス→味方がロナウジーニョにパス→ロナウジーニョは左サイドに流れたアンリにパス。そこは左サイドのアンリゾーン。カーブをかけたボールは綺麗にゴールに吸い込まれた。俊輔のバックパスが2002の対トルコ戦の中田浩二のバックパスにすこしかぶった。
後半10分にセルティックはヘッセリンク→サマラス。ツインタワーでパワープレー狙いではなく、同タイプの選手を入れ替えたようである。どんな意図だ。多分、守備だろう。サマラスは意欲的に守備を行っていたが、明らかに追いすぎであった。周りが連動していないので、頑張っているのに効果的でないやるせないパターン。
後半15分にカディス→ウィルソン。カディスお疲れ。若手のカディスと俊輔で左サイドを組むのは大変だったろう。後半19分にはやくも最後のカードを切る。ハートリー→ドナーティ。同じポジションを代えるのでなくて、システムを変えれば良いのに。同じタイミングで、バルサはデコ→シャビ。イニエスタが左へ。後半28分にロナウジーニョ→エトー投入。リハビリか。
守りきれるか、セルティック。やっぱり守りきれなかった。シャビ×エトーにサイドを突破され、ボールを取り返すものの、クリアが味方に当たってメッシへ。ついていない。3-2になってしまう。
あとはバルサが時間を潰して終了。セルティックも失点場面を見ると、たんなるミスからの失点でもったいない試合だった。ミスがなくても失点したかもしれないけれど、ミスがないほうがいい。
■独り言
バルサにとっては、ロナウジーニョやエトー、そしてチーム全体のリハビリになった。週末は最下位のレバンテ戦だったはず。エトーをスタメンで使うか、シャビ、デコ、イニエスタはローテーションで起用していくのか。色々な悩みがある。
セルティックはカンプノウで勝たないといけないのが苦しい。レンジャーズ戦法を使うわけにもいかないので。マクギーディーをFWで使うのはどうだろう。ってか、水野は試合に出られるのだろうか。マクギーディーが移籍することを前提で活躍したのだろうか。
この試合で学んだことを、セカンドレグで活かせるかどうかで、セルティックの真の強さがわかればいいなと。ヘタフェは国王杯でそれを成し遂げたわけだし。
posted by josepgualdiola |09:58 |
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2008年02月21日
かなり久々のリヨン。いつのまにかベンゼマとベンアルファがフィーバーしているようで。リールから強奪したボドメルとケイタは元気にやっているのだろうか。トリノの地でくすぶっているチアゴの穴は埋まったのだろうか。心配が一杯なリヨン。そして、監督のアラン・ペランって何者だ。
リヨンのスタメンは、クーペ、グロッソ、ブームソング、スキラッチ、レベイエール、トゥララン、シェルストレム、ジュニーニョ、ゴブ、ベンゼマ、クレルク。昨年のシェルストレムはそこまでかみ合っていなかったが、今年やいかに。そしてクレルクが攻撃的な位置でスタメン。ユナイテッドを尊重したのだろうか。
ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、エブラ、ビディッチ、リオ、ブラウン、ハーグリーブス、アンデルソン、スコールズ、ギグス、ロナウド、ルーニー。なんとテベスが控え。そんなことよりも、なんだこのスタメンは。4-3-3か。テベスをスタメンで出すと、攻撃的な手札がなくなるんだろう。サハ、、、、、、。
■真の姿はどこに
今季のリヨンはあんまり芳しくないようで。リーグ戦ではいつもの無敵感がないらしいし、CLの予選リーグでも苦労したらしいし。昨季までのリヨンはポゼッションのお手本のようなチームだった。ユナイテッド相手にボールを支配しろとは言わないが、気配ぐらいは感じさせて欲しかった個人的な願い。
今日のリヨンは攻撃が早い。別にユナイテッドの守備はうまくないのに、攻撃を早く終わらせようとしているような。中途半端な場所でボールを奪われて速攻を怖がっているような感触。リヨンだったらボール取られないってば。それとも、組織がまだまだなのか。ここで追いついてボールを回せれば問題ないんだろうけど。それができない理由は攻撃に枚数をかけすぎなのだろう。
リヨンの攻撃はとにかくベンゼマ。高いボールだろうと、低いボールだろうと、とにかくボールがおさまる。そんなボールがおさまったベンゼマに周りが高速でフォロー。そこからショートパスをつないで崩すか、ゴブやベンゼマのドリブルにすべてを託す。右サイドは左サイドに比べると、攻撃性能がどうしても落ちる。そんなわけで、攻撃は左サイドから繰り出されることが多かった。対面もブラウンだし、理にかなっている。それにしてもゴブはキレキレだった。
リヨンの攻撃の特徴として、ぼーるを持っている選手をとにかく追い越す、というものがあるようだった。ロナウジーニョ×ジオの関係が随所で見られた。スペースがないなら作る、とにかく数的有利を作る。そんな意図がプレーに表れていた。献身的な追越によって、リヨンは精神的にも物理的にも優位にたっていた。特にグロッソの攻撃参加の量は凄かった。しかもユナイテッドのサイドはギグスとロナウド。SBの攻撃参加についてくることはまれである。ここでも理にかなっているリヨン。でもカウンターが怖い変な状態。
そんな理にかないまくっているリヨンが、前半は優位に進めた、、というよりは、ユナイテッドの自滅。慣れない3センターが機能するかっていう。ハーグリーブスはあまり攻撃参加しない。あまりに攻撃がうまく機能しなかったので、前半の終了間際には前に出てきたけれど。
そんなハーグリーブスはエジミウソンのようにボールをDFラインから引き出す動きをしない。その役目はアンデルソンやスコールズが担っている。しかし、ハーグリーブスの前にいるアンデルソン×スコールズはDFラインから遠い位置にいた。シャビ×デコのように中盤に降りてくる回数が絶対的に少ない。妙にポジションを守るまじめなアンデルソン×スコールズ。
そんなわけで、ボールを持たされたリオとビディッチ。ハーグリーブスの横にはベンゼマ。スコールズたちは助けに来ない。DFラインでボールを回したくても、SBは前線に飛び出しているいつものユナイテッドの形。リオの選択肢は2つ。ドリブル突破かロングボール。もちろん、後者を選択する。ルーニーへ放り込んだり、裏へ走るロナウドに合わせたり。精度が高いわけのないので、あったりあわなかったり。リオはオウンゴールになりそうなクリアミスもあり、最近は不安定なプレーが続く。
しかし、ルーニーが競り勝てるわけもなく、ロナウドの飛び出しも、低めに設定されたリヨンのDFラインの前に不発に終わる。こぼれだまもうまく拾えない悪循環。しかも、攻守の切り替えが抜群に遅いのでリヨンに攻撃を許す始末。スコールズらも守りにくそうだった。プレスをかけて良いのか、それとも自陣に退却すべきなのか。
それでもスローインからギグスがスコールズに通したスルーパスや、ルーニーが競り勝って、リターンボールで裏を取った場面でユナイテッドは核の違いを見せる。これがあるからユナイテッドは強い。スローインといえば、ブラウンがギグスに背中に当てたスローインは何だったのか。
で、さらに言うと、スコールズとアンデルソンがいつもよりも高い位置にいるので、いつもよりもFWとの距離が近い。しかし、CHとFWの間のスペースはユナイテッドの場合、SHが使うことが多い。この試合で言うならば、ギグスとロナウド。でも、その場所を自分達で埋めて、さらにリヨンも埋めようとしていたのでなんともいえない状態が続いた。そしてギグスはもう最初から右サイドのほうが良いと思う。相手に捕まらない状態でボール受けるのもうまいし。
前半は0-0で終わる。リヨンが狙い通りのサッカーしているのに対して、いつもと違うユナイテッド。それでもシュート数や決定機の数はそこまで変わらないはず。さすがユナイテッド。4-4-2にいつ戻すかがポイントとなりそうだ。前半は4-4-2で苦戦、後半は4-3-3で逆転を繰り返したいつかのチェルシーのようである。
■4-3-3→4-4-2
後半はユナイテッドが攻勢に出る。スコールズがハーグリーブスの横に、アンデルソンをルーニーの下に置くことで、バランスが改善された模様。リヨンは自陣に引いてスペースを潰す考えのようで、スコールズを潰そうとはしなかった。そんなわけで、前半よりも効果的にボールが繋がるユナイテッド。守備意識も前半とは比べならないものに変わっていて、リヨンは得意の追越しができなくなっていた。
ハーグリーブスの攻撃参加、両SBの位置を低めに、スコールズの位置を修正することでボールを落ち着かせる狙いは成功。これで攻撃にでる準備は整ったユナイテッド。苦しくなっていくリヨン。
そんな苦しい展開の中で、52分にベンゼマがスーパーゴールを決める。放り込みのこぼれだまを拾ったベンゼマ。ジュニーニョに繋ぐ。ジュニーニョはアンデルソンとハーグリーブスに囲まれながらもボールをキープ。そしてトゥラランが後ろからフリーで上がってくる。前半と同じように誰もついてこない。そんなトゥラランがベンゼマにボールを繋いで左足を振りぬいた。凄いなベンゼマ。
失点後、攻撃にでるユナイテッド、ベンゼマのカウンターで追加点を狙うリヨン。しかし、点は入らず。よって、とうとう交代に出る。64分にスコールズ→テベス、ギグス→ナニ。アンデルソンにゲームメイクを任せ、ナニにサイドを狙わせるのだろう。でた4-4-2。テベス×ルーニーはさっそくコンビプレーをみせ、ナニも左サイドからクロスを入れるいい展開に。
73分にジュニーニョ→ボドメル。守備固めと累積対策。リヨンはここからの交代策でしくじるときつい。ユナイテッドの攻撃が機能するようになったのはギグスとアンデルソンのかぶりを解消できたことが大きい。1人増えたようなものである。
77分にクレルク→ベンアルファ。積極的な采配。ただゴブと交代でも良かったような。ベンアルファはドリブルで持ち味を発揮したものの、シュートは枠の外へ。時間を稼ぐ指示は受けていないようだ。そして、ユナイテッドもハーグリーブス→キャリックでさらに攻撃意識を高める。
82分にベンゼマ→フレッジを投入。リオとビデッチを追いかけるのか。しかし、フレッジがリオらを追いかける前に、ユナイテッドの攻撃が終わらない。ロナウドのFK→コーナーキック→キャリック砲→こぼれだまをナニがクロス→テベスがこぼれだまを押し込んで、なんと同点。
同点後のユナイテッドはもう追加点を狙わずに試合を終わらせることをたくらむ。そして、そのたくらみを成功させて試合終了。
■独り言
4-4-2の本気モードのユナイテッドを相手にする場合、もう少し前からプレスをかけたほうがいいかもしれないリヨン。ひとまず4-4-2のユナイテッドと90分試合をするのは厳しそうな印象。4-1-4-1で守るのは悪くないけど、あともうすこしだけ、プレスを開始する位置を高めよう。
ユナイテッドはわざと4-4-2を使っていないのだとしたら、ファーガソンの智略全開。アウェーゴールうんぬんではなく、ユナイテッドのほうがセカンドレグは有利だろうなと。ユナイテッドが負けるとしたら、原因はブラウンとリオになりそうな予感。そんなわけで、ベンアルファにチャンスを与えたら面白いかも。
posted by josepgualdiola |22:00 |
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2008年02月20日
危うくスルーするところだったのをボーっと見ていたら結構面白くて、サッカーの試合ってこんなものだよなと改めて実感。ハードルって怖いことを実感です。
両チームとも上位で、目指しているサッカーは真逆。チリ人監督のビジャレアルがフランス人やイタリア人、元ブラジル人を中心としたポゼッションサッカーなのに対して、新進気鋭のスペイン人のラシンはスペイン人を中心とした堅い守備を基本としている。
話はそれるんですが、最近のリーガって守備を基本としたチームが多いような。すべての始まりは近年のヘタフェの成功でしょうか。キケやシュスターに率いられたヘタフェの躍進は、中堅クラブにとってモデルケースになりうるわけで。今季はアルメリアとラシンがそれにあたりますし。
残念ながらリーガの歴史には詳しくないんですけど、こういった守備の始まりって、もともとのものなんでしょうか。それとも、バレンシアがそもそもの始まり??誰か教えていただけるとありがたいです。
ちなみに、スペインの守備の好きなところは、全体のラインを上げて、前線からボール取りに行って、高い位置でボールを奪ったり、相手の攻撃を破壊して、人数をかけたカウンターをするところで、それなりに勝つ絵が見えること。勝つ確率を考えると、その選択は決して間違っていないような。
話を試合に戻すと、ラシンは見事な守備を見せた。何が凄いかってDFラインの位置取り。前提として、ラシンのFWは相手を追い掛け回す。なので、FWを見殺しにしないために、中盤のラインは高い位置取りが必要とされる。中盤のラインが高ければ、DFラインも必然的に高くしないと苦しいわけで。
その勇気あるDFラインの高さが試合を通じて乱れない。中盤との距離も保たれているので、分厚い守備網が形成されている。誰かがボールにチャレンジしたら、必ずカバーがいるのでドリブルでラシンを切り裂くのは困難。DFリーダーは誰なのだろうか。オリオルかピニジョスだったりして。
そしてボールを奪ってからは、お決まりのカウンター。ただし、ヘタフェやアルメリアほどの切れ味がない。ムニティスの怪我が大きいのと、チテとイバンボラードではちょっと重い。昨年のマルセリーノのチームにはカソルラとウチェがいたわけだし。それでもラシンをこの順位に導いたのは凄い。冬の市場で、FWを補強できなかったのは痛そうである。
で、そんな強固な守りを見せるラシンを正面から撃破しようとするビジャレアル。その心意気は凄い。そして、ゴールまで迫ってしまうのだから本当にこっちも凄い。
ビジャレアルの攻撃はサイドから中へ、という形が多い。サイドで起点となるのは両SHか両SB。この試合ではピレス×アンヘルの左サイドコンビが中心であった。ちなみに、カプテビラは累積のため出場停止。
ラシンも黙ってサイドに起点を作らせるわけがない。SBとSHとDHで挟み込み大作戦。ピレスやアンヘルにボールを渡らせたら、一気に囲い込む作戦でボール奪取を図る。しかし、ビジャレアルもサイドで起点を作りたいので、ニハトやロッシがよってきて状況を打開しようと試みる。このラシンの守り方は片方のサイドに人を集めてしまう欠点がある。それくらいしないと、ビジャレアルを止められないんだけど。
しかし、ビジャレアルは囲まれる前にピッチを広く使うことで、ラシンの守備の狙いを絞らせないように工夫。そして、ピレスも自力で突破して好機を演出。しかし、最後に立ちはだかるのはガライやオリオル。背も高くないビジャレアルはショートパスでゴール前まで迫るが、最後の一手が足りず。
ラシンのDFラインが高い→ロッシやニハトが裏を狙えばいいんだけれど、ラシンのプレスが厳しいので、パスを出す選手が余裕を持って裏を狙える場面が非常に少なかった。ビジャレアルの選手は、適当に蹴るくらいならば繋ぐことを優先するし。
ラシンのきつい守りの前に、ビジャレアルもボールを失うことが多かったが、珍しく攻守の切り替えが早いビジャレアル。カウンターを食らいまくっていたが、いつもよりはくらっていなかった。あれでも。
決定機はロッシがPKを外し、ロッシがキーパーを交わしてトマソンにクロスを送るもののあわなかったり、チテがからぶったりで、ビジャレアルのほうが決定機が多かったものの、0-0で試合が終わる。そのわりには面白い試合だった。
■個々の選手について
ガライのフィードは確認できず。ただ一対一には抜群の強さを発揮していた。背も高い。コルサは相変わらずうまい。ラシンの心臓。オスカル・セラーノが攻撃の核のようだった。ホルヘロペスがもっと見たい。デポルから移籍してきたパブロ・アルバレスが豊富な運動量でチームを引っ張っていた。いい補強をしたと思う。後は点を決めるところで違いを生み出せる選手がいれば、UEFAカップ圏内も何とかなりそう。
カソルラはドリブルがうまい。ただ、ビジャレアルではドリブルを使うタイミングが難しいようで。もう少し個の力で仕掛けることが多いチームのほうが活躍できそう。チームのことを考えると、カニのほうがはまっているように見えるし。ピレスは凄みを増してきている。ゴンサロは完全復活が近い。ゴティンとのコンビが熟成すれば、ビジャレアルの守備は安定しそうだ。ブルーノも守備力がついてきた。ロッシのプレーに迷いが見られる。誰か助けてあげてくれ。トマソンあたりが助けてくれそうな予感。
posted by josepgualdiola |23:11 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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2008年02月20日
ローマのスタメンは、ドニ、カセッティ、ファン、メクセス、パヌッチ、ピサロ、デロッシ、マンシーニ、ペロッタ、ジュリ、トッティ。久しぶりに音速のジュリを見る。パヌッチとカセッティが不安。
レアルのスタメンは、カシージャス、トーレス、エインセ、カンナバーロ、セルヒオラモス、ディアラ、ガゴ、ロッベン、グティ、ニステル、ラウール。久しぶりのディアラ、ガゴの同時起用。キーマンはロッベンとグティの位置取りだろう。そしてエインセ。バチスタがいない!!!!
■臆病なローマ
ディアラの位置がバチスタの位置だった。ガゴが中盤の底に入り、その前にグティとディアラ。こういう使い方もありか。レアルの守備時のシステムは4-1-4-1だったり、4-3だったり。ラウールが右サイドの守備を助けることもあれば、助けないこともある。相手にボールを奪われたときのポジショニングによって変わるのだろう。よく言えば、臨機応変、悪く言えば、場当たり的な守り方であった。
つまり、状況によっては、サイドが空く。ロッベンも前線に残ってカウンターに備えることが多いので、やっぱりサイドが空く。そのためのディアラかもしれないが、左サイドは良いとして、右サイドはどうする。まとめると、ローマのSBが攻撃参加する→ラウールとロッベンはついていったり、いかなかったりで、サイドの守備は計算できない状態であった。
しかし、パヌッチはロッベンに突破を許したからか、攻撃参加が少ない。カセッティのほうが攻撃参加するものの、回数が少ないし、クロスの精度が悪い。ロッベンが右に移動してからはカセッティも突破されていた。ロッベンは徐々に調子が良くなってきるようで。SBの攻撃参加が少なく、相手の弱点をつけないローマの攻撃はいまいち迫力がなかった。
試合展開はレアルがボールを持って、ローマが引いて守る形。アウェーゴールを許したくないのか、レアル対策なのか不明。それとも、単純に押し込まれただけか。ローマの守備はボールホルダーを見ているだけの非常に悪い守備であった。グティにもガゴにも執拗なプレスをかけることが少なかった。いつもはミスパスを連発するディアラが楽しそうにパスを成功させているくらい、ローマの守備はゆるかった。
先制点はレアル。ロッベンとトーレスのワンツーから、ロッベンが縦へ突破。マイナスのクロスに飛び込んだグティのシュートの軌道をラウールが変えてゴール。ロッベンの視野の広さが際立っていた。
先制点後も流れは変わらず。レアルの場合はディアラが積極的にボールに寄せに行くことで守備のリズムができていた。グティもあまり深追いしないように気をつけているようで、後ろのスペースを埋める意識がいつもよりも高かった。守備をするグティ。
しかし、同点ゴールがローマに生まれる。始まりはディアラがゴールキックを競り負けたこと。バチスタだったらと悔やみたくなる場面。ボールがトッティに入る。カンナバーロはトッティについていかなかった。かなり迷っているみたいだったが。トッティについていかない→トッティが簡単に前を向ける危険な状態へ。マークを受け渡せればいいんだろうけれど、それができないならば、ついていったほうがいいのか悪いのか。結局トッティを起点として、最後はピサロが決めて同点。悪いなりにローマが追いつく。
その後はレアルがゆっくりとローマを攻め立てるものの、ローマが堅い守備をみせ、前半は1-1で終わる。
ローマで気になったのは、最初にボールに寄せる人、リスクを取れるか両SB、トネットとシシーニョ出て来い、トッティにボールが入らない、ジュリが活き活きしていない、もう少し落ち着いてピサロを中心にボールをまわそう。そしてドニ。
レアルで気になったのは、両サイドの数的不利、セルヒオラモスの攻撃参加の少なさ、ボールを繋げていることへの過信、ゴール前に飛び込む人数の少なさ、空中戦。
■トッティ
後半になると、少しだけローマの寄せが早くなる。でも、ほんの少しだけ。試合の流れはそこまで変わらない。ただローマの集中力が上がってきる模様。さすがイタリアのチーム。ラウールにしろ、ニステルにしろ、うまく捕まえるようになってきている。問題なのはロッベンくらいか。
丹念に守るローマに対して、守りの意識が妙に高いグティが必殺技を発動しない。スルーパスを出すには、それなりに高い位置にいないと厳しいのだが、位置が少し低い。どうかしたのか。
ローマはカウンターに活路を見出そうとするがセルヒオラモス対マンシーニは五分五分。ジュリ対トーレスに持ち込んだほうが面白そうだが、全然ボールがジュリに来ない。レアルの守備が良いというよりは、ローマは高い位置でボールを奪われたくないような攻撃の仕方を遂行。
そんななかで、またもトッティが輝きを見せる。ロングボールを神トラップでエインセを置き去りに。トッティ、マンシーニ対カンンバーロ、セルヒオラモス。完全に置き去りにされ、マンシーニの斜めの走りについていけずに、トッティのスルーパス→マンシーニでゴール。残り時間は30分。ここでスパレッティはピサロ→アクイラーニを投入。
ここからのローマは攻撃意識がなくなる。1度だけカウンターで4対2のビックチャンスがあったものの、決めきれず。そして神トラップをしたトッティもエインセの厳しいチェックの前に沈黙。
レアルが攻勢に出る。中心はガゴ。ローマが引いているのでスペースがない。ロッベンは試合から消えていった。ガゴが何度も仕掛ける。負けている状態で何とかしたかったのだろう。ガゴはそういうプレーが多い。しかし、仕掛け急ぎすぎというか、勝負しすぎというか。アイディアも悪くないし、前線ともそれなりにかみ合っているので、決して悪いプレーではないのだが、、もう少しグティを使っても良いかと。なかなか点を取れない。
ここで、ディアラ、ロッベン→バチスタ、ドレンテを投入。ドレンテはこういう場面で使われるようになったか。ちょっと感慨深い。ドレンテはさっそく右サイドから仕掛けクロス→ニステルのボレー→ポストの決定機を演出。やる気満々。
しかし、点は入らず。もう少しクロスだったり、強引なドリブルを狙っても良かったかもしれない。レアルは細かいパスで相手の守備網を突破しようとしすぎていたかもしれない。もう少しグティを前面に押し出すようなチーム全体の意識を持てたら良かったかも。
■独り言
ローマがここまで引いて守るとは思わなかった。前半に比べれば、後半の守備のほうが良かったけれど、、、次も守りきれるかというとかなり怪しい。ローマはもう少しガゴを狙い撃ちすれば楽になると思うのだが。相変わらず、トッティは良かった。ピサロはもう少しボールをまわせるかと思っていたが、調子でも悪いのだろうか。シュート17本は打たれすぎかと。
今までのディアラに比べると、今日のディアラは別人のようだった。これでディアラ、バチスタ、ガゴで守りきるプランも完成。でも、ローマの守備がゆるかったからだろう。ただ、それを差し引いてもディアラは良かった。ミドルが入っていたら大騒ぎだろう。ガゴも好き勝手にやっていた。そしてロッベンがキレキレ。場合によってはロビーニョとロッベンで攻めきる形もありかと。無駄に層が厚いレアル。エインセも病み上がりにしては良かった。ロングフィードもできていたし。
セカンドレグはレアルが有利そうである。トッティが再び輝きを放てばローマもあるかも。
posted by josepgualdiola |08:36 |
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2008年02月19日
なかなか面白い試合でした。アトレチコのサッカーに対する印象もちょっと変わりました。アトレチコの中盤の真ん中が、ラウールガルシアとフラドでした。昨年ブレイクしたと思ったら干されているフラド。レアルカンテラ出身なのに、なぜかアトレチコにいるフラド。買い取りオプション付きなフラド。ロビーニョと交代してフラドが入ってきたら、かなり対応しにくいと思うのだが。レアルはどうする。
で、フラドとラウールガルシアだと、ボールが面白いように繋がるアトレチコ。アトレチコが華麗なパス回し。激しく似合わない。前線の選手に依存がアトレチコらしいのに。ペルニアとスクランブルアタックの右SBにいるアントニオロペス。両方とも攻撃センス有りなので、高い位置でボールを受けていた。両SHが個人技ごり押しでないマキシとルイガルだったのも大きい。
中盤がボールを運べれば、最近話題のフォルランも高い位置でプレーできるようになるかもしれない。アグエロは最前線で動き回っている。体をはるのが好きなチビッコ。田中達也も結構体をはる。
ゼカストロがいなくたって、ラウールガルシアとフラドがいればボールを運べそうなアトレチコ。面白い試みなんだけど、もちろん弱点がある。ラウールガルシアとフラド。どう考えても守備が不安。そしてそれが現実に。
何度も2人の間を突破されるは、カウンターを潰せない、ファーストディフェンダーとして、攻撃を遅らせられない場面が多数。アギーレは我慢するか、元柏のクレーベルに戻すか。ちなみにラウールガルシアがボールを奪った回数は2回、フラドは1回。ちなみに、オルバイスは5回で、ハビマルティネスは13回。。。。。
先制するも、高速カウンターでハビ・マルティネスにかつてのウェアばりにドリブル突破され、最後はスサエタ。セットプレーから未完の大器ことのジョレンテに決められ悲しいアトレチコ。しかもラウールガルシアが後半に退場。審判が狂っていたのは秘密として、ビセンテカルデロンはフエラの大合唱。
10人で猛攻を仕掛けるアトレチコ。試合は2-1のまま終了。今年のビルバオは守備組織がしっかりしていると思う。
■今後の注目
アモレビエタ。ガライの代わりに、ラシンは彼を獲得したらどうだろうか。それかレアル。スサエタ。ビルバオの右サイドを引っ張って欲しい。ビルバオの象徴にもなれるかもしれない。ハビマルティネスとオルバイス。ハビマルティネスは1988世代なので、引く手あまた。バルサのアンカーとか、バレンシアの中盤とかできそうな気がする。
マキシ。アトレチコのサッカーとあっているのだろうか。バルサに移籍して欲しい。シャビデコの位置とか得意そうだし。マルケスと交換希望。フラド。これからフラドが出るならば、アトレチコは見る分には面白そう。結果は保障できないけれど。アッピアッティ。足元に大きな不安を抱えるが、スーパーセーブを連発している。今ならばミランでスタメンが獲得できるかも。
posted by josepgualdiola |20:43 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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