2008年01月31日

最近気になっていること 4 

 最近気になっていることシリーズです。バレンシアやバルサや接近、展開、、とか、まあいろいろです。

 ■接近、展開、連続

 ボスニア戦は現地で見ました。よくわからない試合だったので、記事はありません。憲剛が異常に上手かったのを覚えています。特に、前半34分に、誰もが内田打てよの場面での内田へのパスは完璧でした。ボールを受けた位置が最高で、トップ下でやってもらいたいくらいです。また、遠藤の側に来て試合を組みたてるという判断も最高でした。これだけじゃなんなんで、岡田監督の標語について考えてみようと思います。

 接近とは、狭いエリアで数的優位か同数を作り、細かいパスを連続させることでシュートまでもって行くこと。理想は4対2を作り続けることな気がする。ボール運びも崩しもこの部分で行うことが特徴。一番の肝である。常に数的優位を作る運動量と、どこに走ったら数的優位ができるか、ボールを持っている選手と周りの状況はどうかなど、考えることがたくさん。多くの選択肢の中で当たりを引き続けるには、阿吽の呼吸や以心伝心レベルまで連携を高めないといけない。

 当面の課題は連携を高めるまでにでるミスをどれだけカバーできるか。味方のフォローが遅ければ、ボールをキープするしかない。パスの精度が荒れるようならば、それをリカバーするトラップの精度などなど。

 展開とは、狭いエリアから広いエリアへボールを展開し、広いエリアでの数的優位や数的同数で勝負すること。前提として、接近で相手を攻略している状態でなければならない。接近で、つまり、狭いエリアで攻略できた場合、相手は狭いエリアでの数的不利を解消させるために、そこに人数をかけてくる。かけてこなければ、突破し続ければいい。狭いエリアに人数をかけた場合、広いエリアでも数的優位か同数ができていることが多い。

 狭いエリアでの数的同数と広いエリアでの数的同数はどっちが守備側にとって嫌だろうか。スペースがあるのは広いエリアで数的同数なはず。ペナルティエリア幅で2対2をやるのと、ハーフコートで2対2をやった場合、攻撃側はどっちが有利だろうか。基本邸には広いエリアでしょう。よって、守備をする相手からすると、狭いエリアを潰しに行く→広いエリアにボールを展開される→数的同数か不利でびっくり→どっちを潰したいいか混乱が生じる。

 連続はその場に応じて、接近と展開を使いわけ続けること。以上です。注意点は、接近ができなかった場合、広いエリアでの攻防で完膚なきまでに叩きのめされた場合にどうしようか、ということです。どうするんですかね。

 長ったらしく書いてきて思ったのは、どっちもボール保持していることが前提のような気がしてきました。仮に欧州基準の鬼プレスをやられたら、日本はボールを保持できるのでしょうか。そもそもボール保持されたら、前線からのプレスでボールを奪えるのか。そのための岡田監督か。アジア予選でボールを相手に保持されることは基本的にないと思うので、これはまだ大丈夫そうですが。

 ■バレンシアのその後

 アルメリア戦で日本での放送がなくなったバレンシア。この試合での前線のスタメンは、ビセンテ、シルバ、ホアキン、ビジャでした。このスタメンだと個人技ごり押し間違いないわけです。ホアキンがそこから脱却しつつあるのはわずかな光明なんですが。大人しく、シルバ、モントーロ、ホアキン、ジキッチでいったほうが良さげです。ポゼッションで相手を崩すのに、個人技ごり押しはどうもあいません。

 ただ、この試合ではビセンテとシルバが前半だけで交代しています。なぜ交代したか分かりませんが、かなり心配です。代わりに入ってきた選手は、ミゲルとジキッチ。さりげなくミゲル復活。ということは、アリスメンディが前線に。よっぽど上手くいかなかったのでしょうか。

 試合が見られないのでデータで行きます。ボール支配率は52:48。誤差みたいなもんです。アルメリアのプレスの前に機能しないバレンシアは個人技で玉砕したのかもしれない。しかし、決定機の数は4:1でバレンシアの勝ち。コーナーの数も6:3で勝ち。キーパーがボールを触った回数も8:16でバレンシアのほうが少ない。

 それなりに攻めたけど、またも点が入らずことでしょうか。ジキッチ先発が見たいです。国王杯ではアトレチコとの乱戦をアウェーゴールで制している。バジャドリッドも激しいプレスをかけてくるので、、、、ビジャ、ビセンテ、ホアキン、ビジャが同時に先発しないことを願います。

 ■かもしれない運転

 当たりを引いたり、やっぱり外れだらけだったりのライカールト。近年のバルサの課題はボール運びでマルケス×ミリートがその問題の突破口であった。ついでに、右SBがプジョルだと、メッシが頻繁に使うので一石二鳥。ザンブロッタもイタリアに帰れるかもしれない。それは別のお話。

 でも、最近のバルサはローテーションを導入していて、マルケス×ミリートが見られなくなってきている。そうなれば、近年の問題が再発するに決まっている。それでも勝てるかもしれないと考えたのだろうが、昨年もそれでポイントを落としている。サビオラを使わなくても勝てるかもしれない。勝てなかったじゃんみたいな。

 いつまで、ライカールトを引っ張るのかも謎です。謎だらけなバルサ。話は全然変わりますが、U13にいるカメルーン人は半端じゃないです。バルサTVは凄いですね。

 ■独り言

 明日からプレミアを見まくる予定です。タイはシティと共同で練習しているみたいですね。シティみたいな守備をひいてきたら面白いです。

posted by josepgualdiola |22:44 | 独り言 | コメント(12) | トラックバック(0)
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2008年01月28日

レアルマドリッド対ビジャレアル ~ポゼッション対決~

 レアルのスタメンにグティの名が。例年に比べると、今季のグティは守備を頑張っている。でも、スナイデルのほうが頑張っているというのが一般的な認識。ここで、守備以上の攻撃か、スナイデル以上の守備を見せればスタメン復帰もあるかも。マルセロが怪我をしたらしく、DFラインはミゲルトーレス、セルヒオラモス、カンナバーロ、サルガドとなっている。

 ビジャレアルは心臓のピレスが胃腸炎のため欠場。代わりにカソルラが出場。これは死ぬほど痛い。突破型のカソルラとピレスではプレースタイルが違いすぎますわ。もともとビジャレアルはボールを保持できなければゲームオーバー。相手はグティガゴ。正面衝突の始まり始まり。

 ■ポゼッションの必須条件

 試合が始まって15分までは、お互い五分五分の展開だった。レアルがボールを保持すれば、ビジャレアルもやり返す形に。ビジャレアルは両SBの攻撃参加
を利用してボールを運ぶが、レアルは少しやり方が違う。前線にボールを預けて、ガゴやグティに下げて攻撃を落ち着けるて、動きなおしをする。前線の選手に驚異的なキープ力があるからなせる業である。ビジャレアルにそれだけの力を持った選手はロッシしかいないので、全員で運ぶしかない。

 両チームの攻撃力にはさほど差はない。何に差があるかというと守備力である。特に、前線からの守備という観点で見ると、ビジャレアルは何もしない。最近のレアルの前線の選手は相手を追い掛け回していなかったが、この試合では相手を追い掛け回し、ビジャレアルの攻撃を分断していた。国王杯敗退によって過密日程から逃れられた影響か、それとも単に修正してきたか。それとも、ビジャレアルのDFの弱点をついてきたか。

 レアルの守備の前に苦しむビジャレアルは、時間が経つにつれてボールを前線に届けられなくなっていく。苦し紛れのパスやクリアーはほとんどレアルの手に渡ってしまった。レアルの攻撃が延々と続くことになる。ビジャレアルの攻撃はニハトとロッシがひたすら精度の悪いロングボールを頼りに、相手の裏を狙い続けるという、、太平洋に逃げたメダカに石をぶつけるようなものであった。

 レアルは好き放題に攻撃を仕掛ける。ボールを奪いに積極的にプレスをかければ、相手は慌ててミスしてくれるので、いつも以上に守備が冴え渡る。また、攻撃を組み立てる役割がガゴとグティの2人に増えたことで、レアルの攻撃はいつも以上に厚みを増していた。特に、グティのスルーパスは神がかっていた。先制点もグティのスルーパスから生まれる。

 スナイデルについて少し整理してみる。アトレチコ戦では本来のスナイデルらしさが出ていたように見えた。彼の持ち味は前線と中盤を繋いだり、2列目からの飛び出しが得意だ。これらの能力は中央で使われることで、効果的に発揮することができる。グティやガゴと比べて、低い位置でボールを受けたり、ゲームのリズムを変えたりも、できなくはないだろうが、得意でもないし好きでもないだろう。

 その点、ガゴとグティの相性はよさそうである。ボールを落ち着かせることもできるし、リズムも変えられる。攻撃面だけ考えると、お互いアンカーとしてやっていけないことはない。そんなわけで、ガゴとグティは近づいたり、お互いのポジションを変えたりして試合を楽しんでいた。その横でバチスタはしっかりバランスを考えたプレーをしていた。ガゴとグティが後ろにいるときは前線でフリーランニング、どちらかが攻撃に出た場合は守備を考えたポジショニング。さすが苦労人である。

 そんあんわけで、完璧にチームが機能すれば、普段目立たない人まで目立ってくるものである。サルガドの攻撃参加が久しぶりに機能していた。しかも、あわよくば点を取れそうな場面もあった。チームが機能すれば、個が活きる。

 ただし、レアルが良いというよりは、ビジャレアルが何もしていないからなんだけど。ビジャレアルは守ろうとする場合、後ろ人数をかけた人海戦術しかない。その戦術を選択すると、攻撃はまず組み立てられない。前半はロッシの個人技で同点で終わることができたが、後半はどうするのだろうか。

 ■まさかのスナイデル

 後半になっても流れは変わらず。ビジャレアルのベンチを眺めてみると、ギジェフランコ、トマソン、ホシコ。どうやって流れを変えろというのだろうか。前線の枚数を増やして、ひたすら裏に放り込むか。そんな精度の高いボール蹴れる選手はいない。。。。いつもだったら、ピレスを中にして攻撃的に行くんだけど、ピレスがいないし、マティはどこへ消えた。。。

 勇気があるなら、ニハト→ホシコで中盤を分厚くし、ガゴとグティをつぶしにいくけど難しいだろうな。正しさでいったら、前線の人数を増やすのではなく、守備の問題を解決させることが先だろうな。

 7分にコーナーキックからレアルにカウンターをくらい、最後はロビーニョに決められてしまう。相手をひきつけて、セルヒオラモスにパスを通したグティが凄かった。ただ、これで、ビジャレアルは開き直るしかなくなる。でも、バチスタに強烈ミドルを打たれる始末。

 後半13分にブルーノ→ホシコ、カニ→アンヘル。。。ブルーノが交代することは非常に日常的なことである。ただ、カニ→アンヘルってポゼッション捨ててロビーニョ対策かなんだなんだ。この交代以降、ビジャレアルは中盤で積極的にボールを奪いにいくようになる。しかし、なかなかボールを直接奪えないものの、後ろの選手にヒントを与えることはできていたはず。

 しかし、DFラインが低くく、インターセプトを狙っているそぶりもないので、あんまり意味を成さないものになっていた。レアルの前線の選手はキープ力があるので、飛び込んで交わされるリスクをとることができなかったのだろう。24分にニハト→トマソン。非常に微妙な采配。27分にバチスタ→スナイデル。こっちもよくわからない。

 30分にカプテビラがコーナーキックのこぼれだまを押し込んで、なんと同点。実は、この試合のビジャレアルの得たコーナーキックの数は12。レアルは9。意外に攻めているビジャレアル。10本以上あれば決まってもおかしくはないかも。

 31分にガゴの浮き球パスにスナイデルが飛び出してゴール。彼の持ち味はこういう動きだと思う。晩年のアヤックス時代の彼は点取り屋だったので。もうビジャレアルに反発する力はなく、試合は3-2で終了。レアルは本当に負けない。

 ■独り言

 いつのまにか、レアルが色々なことをできるチームになって行きそうな気がする。戦術的にも幅が出てきたような。そして、ディアラのいない間にガゴがスタメンに定着しそうな気がする。ガゴがスタメンの場合、グティも計算できるのは本当に面白くなりそうだ。鬼プレスのチームとやりあってボール支配したら本物だろう。

 前回の対戦では、レアルがカウンターでビジャレアルを倒したけれど、今回はポゼッションで倒した。改めて凄いチームだな。

posted by josepgualdiola |16:43 | レアルマドリッド/07~08 | コメント(14) | トラックバック(0)
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2008年01月28日

ビルバオ対バルセロナ ~サンマメス劇場~

 今年のリーガの残留争いは笑えないことになっている。7位から18位までの勝ち点差がたったの5。昇格組みが奮闘していることや、昨年微妙だったビルバオの健闘が目立つ。そんなビルバオも徐々にスタメンが固まってきたようである。後はエチェベリアくらいだろうか。そういえば、冬のマーケットでエスケーロは来ないのか。。

 ベニテスのローテ癖が乗りうつったかのようなライカールト。スタメンは、バルデス、シウビーニョ、プジョル、テュラム、ザンブロッタ、イニエスタ、デコ、シャビ、アンリ、ボージャン、メッシ。妙に強気なスタメンである。アンマメスのビルバオは結構強いぞ。

 コイキリ対メッシは名勝負になる予感。

 ■バルサの守備

 バルサの守備の形が面白かった。バルサの理想の守備は、エトーを中心とした前線からの鬼プレスや、デコを中心としたボールを奪われた瞬間に攻守を切り替えてボールを奪い、攻撃を延々続けることで攻撃は最大の防御を表現することだと思っていた。それが機能しなかったりしなりの繰り返しで、時には守備を誰もしないこともあった。

 今季になると、リードした場面限定で4-1-4-1で守備を行う場面が目立った。例年に比べると、守備をするようになってきているロナウジーニョを中央にして、アンリを左に。こうして、4-1-4-1の完成である。

 この試合のバルサも4-1-4-1で守る形を披露した。その守り方が悲しいほど酷くてちょっと泣けてきた。ボージャンを頂点とする4-1-4-1。中盤の位置ははハーフラインの5メートル手前くらい。

 中盤の位置が微妙に低いので、相手のSBに誰もプレスに行かない状況になってまった。バルサの事情からすると、攻撃してくるのを待ち構えていたのだと思う。必然的にボージャン対ビルバオの4バック。1対4。ボールを奪えるわけがないし、プレスをかけてもほとんど意味がない。こうして、ビルバオのDFラインは自由を得た。

 次にイニエスタがアンカーとして起用されている。イニエスタの周りには誰もいない。そのため、そのスペースに対する注意が必要とされる。どうやって注意するかというと、中盤とDFラインの距離感を限りなく近くすることが求められる。バイタルエリアをイニエスタだけに任せるなんて自殺行為である。

 では、バルサのDFラインと中盤のラインは残念ながら離れていた。なぜ、DFラインが低かったかというと、よくわからない。ビルバオに裏を狙われ続けたわけもなく、両SBが攻撃的に振舞っていたわけでもなく。テュラム×プジョル
コンビだからだろうか。

 そんなわけで、ビルバオのDFラインはフリー、イニエスタの周りのバイタルエリアはガラガラ。よって、ビルバオは楔のボールを通しまくりのボーナスステージに突入。せめて、中盤の4枚が後ろに誰がいるかとか、逆サイドが中に絞って、ボールサイドにいる選手を前に出すとかできれば問題なかったんだろうけれど、スペースを埋めることだけにしか興味がないようみえた。メッシ以外の選手は。

 そんなわけで、バルサは結構苦労する。特にスサエタと自由に動き回るジェステの対応に苦慮した。しかし、プジョルとテュラムが耐え凌いだわけだけど、ちょっと危なっかしい。守りきれる可能性もあるだろうけど、失点してしまう可能性もある。事故で失点というより、ああやっぱりか、、といったような失点をしてしまうかも。前半は無失点に抑える。

 前半に2度、メッシが相手をエトーのように追い掛け回してボールを奪った場面があった。ビルバオのDBは別に足元が上手いわけではないので、メッシのように追いかければ、バルサが高い位置でボールを奪い延々と攻撃を仕掛けられた可能性は高い。相手の嫌がることをしよう。

 ■ビルバオの事情とバルサの攻撃

 4-4-2で、ジェステもアドゥリスと同じ位置で守備を行ったいた。バルサのDFラインはプジョルとテュラム。あまりにフリーにすると、ドリブルで暴走することがある。ロングボールの精度は決してよくない。ビルバオからすると、このCBコンビにロングボールを蹴らせる状況を作るのが効率がよさそうである。

 バルサのSBを味方のSHにつかせ、中盤に降りてくるシャビ×デコにはオルバイス、ハビマルティネス、イニエスタにはFWのどちらか。もう1人がCBへのリターンパスをきりながら、どこまでも追いかけていく。

 しかし、ビルバオは2人ともCBのプレスに行きたいけれど、イニエスタもマークしないといけないという欲張りなプレーに出る。そりゃ無理だ。というわけで、イニエスタが簡単に前を向いて、前線にボールを届ける場面がかなり目立った。イニエスタをうまくマークできている場面ではボールを運べずに苦労しているバルサを見ることができたが、イニエスタにボールが入れば状況は変わる。

 しかし、ビルバオの運動量がバルサの攻撃を凌駕したのか、バルサの調子が悪かったのか。恐らく、両方だと思うがバルサの攻撃は上手くいかなかった。まず、イニエスタが前線にボールを届けても、デコシャビの位置が遠い。ボール運びのために低いポジションを取っていたのだろう。攻撃参加がいつもよりも遅いように見えた。

 それならそれで、アンリとボージャン、メッシが距離を近くして、両SBに飛び出させればいいんだけど、そういう場面は少なかった、というよりもほどんとなかった。シウビーニョが少しだけやったくらいであった。特に気になったのは、アンリとボージャンがポジションチェンジをしなかったことが気にかかった。
 
 パスコースが少ない状況でボールを持つ。選択肢は味方の上がりを待つか、自分で仕掛けるか。待ってられないよね、ということでメッシはがむしゃらに仕掛けるものの、ことごとくビルバオの守備網に引っかかってしまった。誰かしかれ。

 こんなときにシャビやデコが攻撃のリズムを変えられればいいんだけど、そういうプレーはなかった。攻撃を遅らせて、パスをまわしまくるだけでも状況は変わったと思うんだけれど。

 それでも先制点はバルサ。前を簡単に向かせちゃいけないイニエスタのロングスルーパスからこぼれだまを最終的にボージャンが押し込んで、バルサが先制。さて、後半はどうなることやら。

 ■スサエタ、アドゥリス→ガルメンディア、アイトールラモス

 カパロスの大勝負。これは交代で入った選手に注目である。この2人はなんとFWの位置に入った。ダビドロペスが右にジェステが左の中盤に。攻撃的になったのか、守備的になったのかよくわからない。新加入の前線の2人は積極的に相手を追い掛け回した。どうやらやぶれかぶれ。ハビマルティネスとオルバイスの頑張りにすべてを託した感のある采配。

 後半になると、バルサは全体的な守備意識が高く、前半に見られたようなDFと中盤の距離間も修正してきた。修正というよりは、低いDFライン合わせて、中盤もラインを下げた形に。この距離感をなくしたことによって、相手にボールが渡っても数的不利に陥ることなく、簡単にシュートまで持っていかれる気配はなくなっていった。

 しかし、ボールを奪った後に速攻を仕掛ければいいものをドリブルしたり、相手がたくさんいるのに繋ごうとしたりと非効率。そこでボールを奪われてシュートを打たれる悲しさったらない。

 前線にアンリとメッシを残してカウンターでも良いのに、徹しきれないバルサ。後半17分にシャビ→エジミウソン。イニエスタが前へ。

 この交代で攻められっぱなしの状態が解決する。イニエスタが前線でボールをもてるので、ファウルを奪うこともできる。それをきっかけにバルサはボールをキープするようになる。エジミウソンはロングボールを中心に試合を組み立てようと試みる。ボールを奪われることも多かったが、攻められっぱなしの状態をゼロに戻したかったのだろう。守りに入るのではなく、ボールをキープする形に戻したほうがいいし。

 流れは確実にバルサに傾きつつあったものの、攻撃の形は前半から何も改善されていないので、効果的に決定機は作れず。メッシが中に折り返しても誰もいなかったり、プジョルが中央でボレーを放っても枠に飛ばなかったり。

 それでも、流れはバルサ。後半32分。バルデスがゴールキック。誰も競り合わずにボールはビルバオへ。その跳ね返されたボールのが競り合いにシウビーニョが破れ、左サイドを突破される。その左サイドからのクロスを未完の大器ことジョレンテが決めて同点。クロスに対するジョレンテのフリーになる動きが教科書どおりだった。教科書どおりだったからこそ、テュラムにはついていって欲しかった。そしてシウビーニョが競り合いに負けることは仕方ないとして、ゴールキック、、誰か競れよと。グジョンセン呼んで来いよと。

 バルサはボージャン→グジョンセンを投入。これはボージャンの疲れを見こした交代で、同点に追いつかれた状況は関係ないだろうな。試合はビルバオが押せ押せのまま終了。1-1の同点。アウェーで勝てない病は健在の模様。

 ■独り言

 バルサはファウルが少ない。ビルバオは21でバルサは12。ビルバオは肝心な場面でこそ、ファウルをしてバルサの攻撃の流れを上手く止めていたと思う。ちなみにビルバオのイエローの枚数は3で、バルサは0。バルサは少し正直すぎたかなと思う。ファウル21でイエローが3というも少ない気がする。それだけ、危ない場面になる前にファウルで止める意識がビルバオにあったのだろう。

 デコはこの試合でもダントツにボールを失う回数が多かった。17回。ちなみに、イニエスタは7回で、メッシは11回。頑張れデコ。面白いのデータもある。プジョルが0回でテュラムが4回。CBコンビがマルケス×ミリートの場合だと、2人合わせて20回はボールを失うこともある。それだけマルケス×ミリートが攻撃に対するチャレンジをしているということなのだけど。

 ローテーションもいいけれど、マルケス×ミリートにすべてを託すくらいの気持ちがないと、この先きつそうである。マルケスは怪我だった気がするので、託しようもなかったけれど。今日はバルデスに助けられた日でした。

posted by josepgualdiola |09:42 | バルセロナ/07~08 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2008年01月27日

セビリア対オサスナ ~赤紙~

 セビリアのスタメンは、デサンクティス、ドラコ、エスキュデ、モスケラ、ダニエルアウベス、カペル、レナト、ポウルセン、ヘススナバス、ケルジャコフ、ルイスファビアーノ。

 前節のヘタフェ戦では、アドリアーノがスタメンだったが、負けてしまった。放送がなかったので、詳しい内容はわからないが、恐らく放り込みをマイボールにできなかったから負けたのだろう。カヌーテの穴が本当に大きいセビリア。この試合ではいかに。

 オサスナのスタメンは、リカルド、モンレアル、ミゲル、ホセチョ、アスクリビエタ、ハビガルシア、エリセ、ベラ、マーゲラ、ファンフラン、ダディ。ダディはカポベルデ出身。ファンフラン、ハビガルシアはレアル下部組織出身。ベラはメキシコの誇る新鋭、DFラインは生粋の生え抜き軍団。応援したくなるチーム構成である。

 注目はヘススナバス×アウベス対カルロスベラだろう。歯がたたない可能性のほうが高いが。

 ■相手の準備ができる前に

 なぜか放送の少ないオサスナ。そんな少ない中でもレアル戦では、前線からの鬼プレスでレアルのDFラインを苦しめていたのが印象的だった。この試合でも、前線からのプレスは健在であった。セビリアのDFラインは攻撃を細かく組み立てることに離れていないので大混乱。ゴールキーパーまで追いかけるオサスナの徹底にも驚いたが。

 オサスナは昨年のヘタフェをモデルにしているのかもしれない。前線からしっかり守って、ボールを奪ったら後ろからどんどんボールを追い越して、人数をかけた速攻、かっこよく言うならば、組織カウンター。全然かっこよくない。オサスナは前線の選手がボールをしつこく追いかけることで、後ろの選手が何度もボールを奪う場面が多かった。前線の選手が走るから、後ろの選手が簡単にボールを奪える好循環。

 しかし、ボールを奪ってからの攻撃では、あまり人数をかけることなく、それでもゴール前まで行くベラ、ファンフランはさすがだけど、点が入る雰囲気があるか、、、、といえばない。ただし、何かやりそうな気配はある。ダディ、ファンフラン、カルロスベラは個人の力で何かをしでかす力は持っていると思う。ただし、ほんのわずかだけど。セビリアのホームなので、まあ仕方ないといえば仕方ない。そんなにリスクえおかけて、カウンター1発で沈んだら悲しすぎる。

 相手のプレスによって、ボールを運べないセビリア。時々放り込みをやってみるものの、オサスナのDFラインが高いのでオフサイドになったり、やっぱ競り勝てなかったり、こぼれだまを拾うレナトもボール運びに参戦しているので、いるべきところに選手がいなかったりで機能せず。

 それでも、時にはボールを運べることもある。今日はヘススナバスがキレキレで何度も果敢に仕掛けていた。時間が経つにつれて試合展開が変わってくる。セビリアが徐々に攻撃を相手陣地で終わらせることが多くなると、ボールを持つのがオサスナ、ボールを奪いにいくのがセビリアになっていく。

 オサスナは自分達で攻撃を展開するのはあまり上手くなさそうだった。それだったら、とにかく前線に放り込んで守備から始めればいいものをそこまでの開き直りを求めるのはちょっと酷。よって、ボールを持つセビリア→ボールを奪って攻撃を仕掛けるオサスナという構図が、徐々に逆転していく。前半20分くらいになると、その構図は完全に逆になる。

 こうなれば、試合の流れは一気にセビリアに傾く。セビリアがカペルとヘススナバスを中心に攻撃を組み立て、相手陣地の深くまでボールを運ぶ。何とかオサスナがボールを奪って、ボールを前線に送る。試合開始のときと同じように前から守備をしたくても、中盤は最終ライン付近まで下がっていて、押上が困難。よって、前線でボールを奪わなければ、オサスナは無駄走りで終わる。後ろのフォローがいないので、相手のパス精度に狂いを出してもあまり意味がない。つまり、前線からのプレスも完全に効かなくなる。

 よって、オサスナの命運やいかに。しかし、GKのリカルドが好セーブを連発したこと、中盤が前線からのプレスをあきらめて、DFと連携して引いたことでセビリアはペースを掴むものの決定機をなかなか作れず。前半は0-0のまま終わる。

 ■赤紙連発

 後半になると、オサスナは前から守備をすることをあきらめ、後ろでセビリアを迎え撃つ形となる。オサスナは守備に自身があるようで、確かにセビリアは崩しの局面で苦労していた。パワープレーなどのごり押しという選択肢がないと、他の選択もあまり綺麗に決まらないもので。

 しかし、セットプレーから先制。チェバントンのフリーキックをポウルセンがとび蹴りで、55分にセビリアが先制。これは不味いオサスナ。このままでは点が入る気配がないので、一気に2人交代。マーゲラ→ソラ。エリセ→フォントで攻撃に出る。オサスナはワントップから2トップに変更。

 セビリアは先制しても闘い方をかえずに攻めまくる。特にアウベスは同考えても上がりすぎ。ポウルセンの必死にアウベスの上がったスペースをカバーしている姿は印象的だった。

 オサスナのソラはそのアウベスの空けたスペースを狙い続け、そのスペースでボールを受けると果敢に仕掛け続ける。対ポウルセン。その果敢な姿勢がソラの見事な突破を引き出す。左サイドからソラがポウルセンを華麗に抜き去り、ゴールを決めて同点。69分の同点ゴールだった。

 その後はお互いに攻めあい。最後に赤紙が連発。最後はPKをルイスファビアーノが決めて2-1。後味の悪い試合となった。最後のPKはハンドをとられたようだけど、かなり苦しい判定。取り消されるかもね。試合終了。

 ■独り言

 オサスナは失点しないための守備を行っている。スペインでも守備的なチームは増えてきたが、どれここれも点を取るための守備を見せているので、見ていて非常に面白い。オサスナの守備組織も見事なんだけど、ちょっと見ていて未来がない。前線にいい選手がいるので、もっとなんとかならんかと。

posted by josepgualdiola |09:38 | リーガエスパニョーラ/07~08 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年01月26日

日本対チリ ~国立は寒い~

 現地観戦組みです。めちゃくちゃ寒かったです。ちなみに自由席は立ち見が出るほどの盛況でした。座る席がなくて、困っている人が多数。そして、指定席は結構空いていたような。

 そうそう、スタメン発表で山岸の名前が上がった時はどよめきが起きていました。内田は黄色い歓声で、高原は怒号。控えの中では、大久保の歓声が一番凄かったような。両チームとも国歌を歌った人がすさまじかったです。

 ■感じたことを羅列

 日本の中盤の構成が、普通とは少し違って。遠藤がFWの下にいることが多いように見えました。特に、相手のDFラインがボールを持っているときはその状態が多かったです。4-4-2の菱形か、4-1-3-2とでも表現すればいいのでしょうか。ま、そんな感じです。

 このシステムの注意点は、中央は人が多いけれど、サイドの守備の役割をはっきりさせないと微妙な形になります。微妙じゃないですね、最悪な形になります。日本代表で言うと、憲剛や山岸がサイドの守備を担当することになります。後は両SBです。相手が、サイドから攻めてくる場合、急いでサイドに行かなくてはいけないので、ちょっと運動量が必要とされます。

 だったら最初っからサイドにいればよくねって話しなんですが、そうすると、啓太が一人ぼっちで中央がスカスカになってしまうんですね。中央がスカスカになれば、相手は楔のボールを入れて、簡単に前を向くことができる状態になってしまうので、ボーナスステージ突入状態です。

 なので、最初は中央に絞り気味にして、相手のボールをサイドに展開させて、そこで仕留めるのが理想なんですが、そう簡単に話は進まないわけです。遠藤が啓太の位置まで下がれば良いだけの話なんですが、それは秘密です。

 現地で見る限り、チリのシステムは3-4-3に見えました。ビエルサ健在です。ただ、試合後のインタビューを見ると、日本が2トップだったから減らしたみたいです。臨機応変ですね。

 この3トップが非常に厄介でした。オシム時代のゴールキックはほとんどDFに繋いでいたような淡い記憶があるのですが、この試合ではほとんど蹴っ飛ばしてました。その理由は、チリの3トップがボールを取る気が満々だったからです。川口がDFにパスを出そうとしても、すぐにマークにつくことで、ボールを繋がせないのエンドレスリピートでした。別にチリも日本もロングボールに対して絶対的な強さを誇っている選手がいるわけではないので、そのロングボールは計算できないものとして、両者にのしかかりました。

 この試合のチリのプレスは途切れることなく続いていたと思います。まれに見る最後まで走りきれちゃうチームです。ちなみに、コパのブラジル代表も30度のなか、最後まで走っていました。意外に南米のチームは走り続けることが得意なのかもしれません。

 チリと日本のプレスに一番の違いは、どこからプレスにいくのかだと思いました。チリはとにかくボールに寄せないと話にならないよね、っていうことで、どこまでも相手を追いかけていっていました。とにかくボールホルダーに余裕を与えないようにしていたと思います。

 それに比べると、日本のプレスはボールを自由に持たせていい場所があったように見えました。あまり深追いはせずに、ということです。この守り方の場合、相手のマークをしっかりしていないと、フリーなDFラインから1発で前線や中盤にボールを通されてしまうこともあるので要注意です。

 つまり、プレスに行かないけれど、ボールのコースを限定はしますという守備をやらないことには話にならないわけで、それをやっていたかというと、遠藤、高原、巻の働きは何ともいえなかったと思います。ただし、巻はチリ人のように、どこまでも相手を追いかけていました。要するに、前線の守備対決で日本は分が悪かったということです。

 話をサイドの攻防に戻します。その前に、チリの3バックはなかなか良かったです。まるで4バックでボールをまわしているようでした。それだけ、選手間の距離があるのに、あれだけボールをまわせるのは、日本がプレスに行かなかったからだと思います。つまり、プレスにいったら結構面白いだろうな、と思っていたら、後半に大久保がそれを証明してくれたので、なんか嬉しかったです。ちなみに、自陣での日本の守備は決して悪くなかったと思います、時々、啓太が寂しそうにしていたのは、遠藤との距離感が上手くいかなかったからだと思います。

 で、そのチリの攻撃では何度もサイドに3人選手が縦関係に並ぶように見えました。これもかれも3バックの働きのおかげだったと思います。日本は最高でも2人、しかも、中盤のヘルプは遅い状態なので、慢性的な数的不利状態です。

 で、再三サイドを突破されるんですが、中澤と阿部ちゃんの見事なカバーリングによって、なんとかなってしまいました。ただ、中澤と阿部ちゃんもチリの強いプレスに苦戦していたと思います。繋ぎたくても繋げない。そんなときには苦し紛れのロングパスで精度も落ちるわけですが、精度以上に問題だったのがボールをキープできる選手がどこにもいなかったことだと思います。

 話題になっている甲府っぽい密集したパス回しは多少見ることができました。後半は影も形もなかったですけど。もちろん、試合前のアップでも、狭いスペースでなるべくワンタッチのキープ合戦が繰り広げられていました。甲府も試合前のアップにやっていた練習だった気がします。

 で、そのパス回しが当然上手くいくわけもないです。上手くいったら奇跡です。ただ、しばらく上手くいかないこと前提で、チームは作っていかないといけないわけです。特にアジア予選で結果をださなければいけないので。

 では、その密集のパス回しが完成するまでにどんな事態が起きるかというと、パスが乱れる。なぜ、パスが乱れるかというと、パス精度が悪かったり、周りのフォローが遅かったり、ファーストタッチの質が悪かったりと上げればきりがないです。

 じゃ、パスが乱れたとして、そのマイナスぶんを誰かが無理をすれば良い訳です。ベルバトフ張りにキープしたり、ベルカンプ張りの変態トラップをしたり、いきなりスルーパスを出して、状況を変えたりとかとか。

 でも、この試合でボールをキープできる選手はいなかったわけです。しかも、南米の選手は球際に強いことが多い。よって、このことも日本にとっては不利な条件でした。なんかついていないです。

 さらについていないことがありました。それは密集→サイドチェンジでサイド攻撃したかったのですが、そもそも1発で逆サイドにボールをピンポイントで蹴れる選手がいるか怪しいですし、ボールが渡ったとして、サイドで仕掛けられる選手がいるかどうかも疑問です。さらに、チリはしっかりと逆サイドの対応も行っていました。

 常識的に考えると、右サイドにボールがあるときに、逆サイドにはっている相手の選手をマンマークすることはないです。でも、チリはしていたような。見ていて不思議な光景でした。そもそも、日本が超特急のサイドチェンジができたかどうか疑問ですが、チリが逆サイドもしっかりマークしていたので、この試合ではやらなくて正解だったと思います。

 そんなところです。とにかく寒かったです。

 ■独り言

 自分達の型を通すことも大切ですが、相手の嫌がることもしたほうがいいのかなと感じました。そのバランスがこの代表は悪くなりそうな気がします。大久保は裏を狙い続けたり、高い位置でボールを受けようとサイドに流れたり、高原は中盤におりて楔のボールを受け続けました。

 仮に、選手間の距離をなくして、パス交換で崩す作戦を指向するならば、高原が間違いなく正解ですが、決定機を作ったのは大久保でした。それまでの形からいきなり変化したので、相手もびびった可能性があります。

 ようするに、いくらポゼッションをやりたいとしても、相手の裏に飛び出すことをたまにやらなければ、狙われてゲームオーバーになるので、気をつけましょうということです。

 コパのチリは、組織的な守備を手に入れようとしていたが、訓練不足でした。ウルグアイは一足先に組織的な守備を手に入れています。ビエルサの元でここまでできるようになったかと思うと、感慨深いです。スアソがいれば、もっと面白い試合になったかなと思います。

 最後に大熊さんの声が聞こえなかったのが、、残念でした。

posted by josepgualdiola |23:07 | 日本代表 | コメント(22) | トラックバック(2)
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2008年01月23日

リバプール対アストンビラ ~やばいぞリバプール~

 カップ戦に強いが、リーグ戦が得意でないという不本意な印象を抱かれるようになったリバプール。リーグも終盤になれば、今季も怒涛の追い上げがあるのだろうか。毎年同じよう流れになると、ローテーションのせいにもしたくなるわな。

 アッガーが怪我から復帰する気配がなく、ヒーピアが頑張っているようだ。そしてペナントはベナユンにポジションを奪われてしまったのか。。。最後にシャビアロンソを試合に出さないならば、バレンシアに売ってあげてください。

 さりげなく、勝ち点がリバプールに並んでいるアストンビラ。3トップ強力だし、中盤にも好選手が揃っているし、と下手なビッククラブ並みは言いすぎか。引き続き、ヤングとアグボンに注目。

 ■肉でも魚でもない

 今季のリバプールはあまり見ていないので、そのサッカーがどのように変移して来たかは謎々である。このサッカーで、よくジェラードやトーレスが得点を量産できたな、、というのが素直な感想。それともサッカーが変わってきているのでしょうか。

 基本的なビルドアップのやり方は従来と変わらない。変化したのは両SHの働き。ベナユンはテクニックを活かして中に切れ込んでいく。キューウェルは自分で突破せずに、ボールを横や後ろに展開することが多かった。確かにキューウェルはリーズ時代の輝きよ再びとはいかないが、この前見たときはもう少し個で仕掛けていたけれど、心境の変化でもあったのか。

 で、何がいいたいかというと、出来損ないのアーセナルに非常に似ている。アーセナルっぽい選手はベナユンしかいないんだけど、それでチャンスを作るから凄い。ただし、ジェラードやマスチェラーノはセスクのように攻撃に絡むのが上手くないので、相手陣地でのボール支配が上手くいかない。よって、ボールを奪われる→攻撃を食らう展開だった。

 ベナユンが相手のラインのギャップをつく動きで、相手を混乱させていたけれど、昨年はカイトがそのような動きをしていた。ポジションがまるかぶり。カイトはいい人そうなので、ベナユンにその役割を譲った。その結果、kライトは何をしているわけ??というと、ベナユンの空けたスペースに行くくらいで、効果的な仕事はできず。カイトが右サイドでフリーになった時に、サイドチェンジやロングボールなどのリスクのある以外の方法で、ボールを単純に展開する選手がリバプールにないので、そんな動きも意味を失う。

 ベナユンのせいか、チーム全体で崩しの部分のイメチェンを計っているかはどちらともいえない。キューウェルの仕掛けなさっぷりから考えると、チーム全体で目指しているのかも。しかし、両SBはろくに攻撃に絡めていないし、トーレスはやりにくそうだしと、大丈夫なのかこれで。。。ピッチを広く使えない→相手に中央を固められる→ゲームオーバーになる前に、超攻撃的SBを獲得しないとやばい。たまたまこの試合だけの現象であることを祈る。それか、後半に修正してくれ。

 守備面もひどかった。リバプールといえば、前線からの守備が世界一鬼なチームと勝手に認識している。カイトはいつものように走っていた。しかし、後ろの選手、特にキューウェルがついてこない。そのため、こんな現象が起きていた。カイトがパスコースを限定しながら相手を追いかける。相手はSBにしかパスを出せないから出す。SBは悠々前を向く。このころにキューウェルが登場。遅すぎ。

 そのせいもあって、高い位置でボールを奪う回数の少なかったリバプール。こんなときは、キューウェルを下げて守備のできる選手を入れるか、カイトに走るのをやめさせるか、守備を捨てるかの選択をしたほうがいいのだけれど、ベニテスは動かず。トーレスとベナユンの粘りで何とか1点取るものの、試合内容は微妙だった。アストンビラもバリーがいないせいか、システムが違うせいか、まるで元気がなかった。

 後半になっても両チームともに交代はなし。どうやらきっつい展開になりそうである。前半に比べると、アストンビラは多少、前からプレスする気持ちが強くなったようである。しかし、攻撃の人数は足らない、相手の寄せは早い状態ではさすがの若手売り出しコンビもそう簡単にはいかない。

 リバプールもジェラードが中盤の位置で安全なパスに徹すると、攻撃がスムーズに行くが、リスクを伴ったパスをすると攻撃が壊れる展開に。トーレスががむしゃらに仕掛ける場面があったが、やはりスペースがないと辛そうなトーレス。そしていつのまにか、キューウェルとベナユンの位置が入れ替わっていたが、意図が分からなかった。

 65分にガードナーを下げて、ベアウッドが登場。前線の人数を増やしてきたアストンビラ。この交代は面白そうである。

 しかし、その面白さが試合に出る前に、、、セットプレーからアストンビラが逆転してしまう。一気に2得点。。。。

 リバプールも終了間際にセットプレーからクラウチが決めて同点。試合終了。
 
 ■どうしようかリバプール

 すでに優勝はあきらめた感のあるリバプール。気がつけば怪我人だらけのチェルシーにも突き放されている現実である。これはきつい。リバプールは守備は底まで悪くはないので、問題は攻撃だろう。ただし、守備の面でも殺人的なプレスは影を落としているので、CLも厳しいかもしれないが。

 昨年までのリバプールはとにかくサイド攻撃だった。左サイドの適任者は最後まで見出せなかったが、右サイドに定着したのはペナント。仕掛けてクロスをあげる前は良いものの、そのクロスの制度が、、、、だったが、一年を通じて結構成長したと思う。今季はその成長っぷりを開幕から全開かと思いきや、怪我もあり、ベナユンの台頭もありとやるせない。ジェラードは中央に入ってきてしまうので微妙。同じ中央に入ってくる動きでも、ベナユンとジェラードの動きは位置が違う。ジェラードは中盤の底に移動するのに対して、ベナユンはFWとMFの間で居場所を見つける。

 左サイドにはキューウェルが長い怪我から復帰。しかし、往年のキレはなく個で突破できる状態に戻るかは未知数。ついでに、後ろのリーセも不調らしくまさに踏んだり蹴ったりの左サイド。奇策でもあるバベル左サイドは恐らく移納しないだろう。バベルは根っからのFWなので、ベニテスの戦術にマッチするわけがない。FWなら計算できるだろうが。

 そしてFWはカイトとトーレス。カイトは献身性が主に評価に繋がっている。しかし、得点が少ない。昨年は頭のいい動きで、相手のラインの間でボールを受けたり、スペースを作る動きで攻撃を牽引していたが、その役割をベナユンが担ってしまったいるので、今は守備をするばかりになってしまっている。この試合でも、何度か楔のボールを受けて、見事なポストプレーをしていた。もっとできる選手だとは思うが、活躍しにくい状況になりつつある。ベナユン質の高い動きをしているんだけれど、カイトの仕事を奪っているぶん、ちょっとたちが悪い。ペナントの縦への突破も失っているわけだし。

 トーレスは言うまでもなくスペースがあったら最強。なければ、普通の人、時々最強の人。強豪相手には強さを発揮するだろうが、引いた相手には苦戦していると勝手に予想。

 先制点を取れれば、得意の高い位置からの鬼プレス&ショートカウンターでいいんだけど、問題は先制点を取れるかどうか。特に最初から守ってくる相手に対して。基本的には、長短のパスを織り交ぜて、サイドから仕掛けたり、カイトを基点とする戦い方だったのだが、長短のパスを織り交ぜるけれど、攻撃は中央からのみになっているのが現状。ピッチを広く使うには、サイドに選手がいることが前提で、それはSHでもSBでもいい。しかし、SBは攻撃する気配がないし。右には人がいない。左の人は仕掛けられない。

 ってなわけで、アルベロアとファビオアウレリオに熱心に攻撃参加してもらうように教育するか、それとも新しい選手を取ってくるか。左サイドは補強しないと苦しそうである。補強ポイントは両SHとSBになるだろうな。

 つまり、サイド攻撃を復活させて、ピッチを広く使えば、カイトとベナユンの中央での頑張りが復活する可能性が高いので、ジェラードにはまずボールをサイドに、という意識を高めてもらって、それが無理ならシャビアロンソを出しましょう。で、SBがちっとも攻撃参加しないなら、ジェラードかペナントにやってもらうくらいの危機感をもたないとやばいだろうなと。

 クラウチの高さに頼るのが一番の近道だろうけど、それはやらなそうなベニテス。クラウチとトーレスって相性が悪そうだし。勘だけど。

posted by josepgualdiola |09:16 | プレミアリーグ/07~08 | コメント(11) | トラックバック(0)
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2008年01月22日

バーミンガム対チェルシー ~シェフチェンコはどこへ消えた~

 さりげなく首位と勝ち点が4ポイント差のチェルシー。いつの間にか追いついてきたようである。知らぬ間にアーセナルが失速したようだ。アフリカ遠征のため、ドログバ、カルー、エッシェン、ミケルがいないチェルシー。

 そんなチェルシーのスタメンは、チェフ、ベレッチ、アレックス、カウバーリョ、アシェリーコール、マケレレ、バラック、SWP、マルダ、ジョーコール、アネルカ。アネルカ登場。4-4-2だろうか。キャプテンバラックは健在。

 ■システムは何??

 SWPのポジションはどこなんだろう、と考えながら見ていた。すると、SWPは怪我をしてしまう。痛んでいるのにボールがなかなか外へ出されなかったSWP。少し切ない。4-3-3でいうと、バラックの横がSWPのポジションだとは思うが、機能しているかは怪しかった。ジョーコールが右サイドで活躍していて、思いっきりプレーエリアがかぶる。SWPは豊富な運動量で前線の基点となり相手をかき回すことが狙いのようだけど、怪我のせいもあってか、28分にピサロと交代してしまう。切ないSWP。

 バーミンガムは両SHがとんでもない運動量でサイドの守備を行っていた。2トップはCBにプレスに行くよりは、マケレレやボールをもらいに下がったバラックにボールが渡らないように守っていた。もちろん、ボールを奪えると判断したときは、一気に牙をむく。

 両SHは相手の両SBにボールを前に展開させないようにプレスをかける。それでも、展開されてしまった場合は、両SBと連携して相手の両WGを挟み込む。つまり、運動量がかなり必要とされていて、試合終了まで持つか心配心配。元アーセナルのラーションが走りまくっていた。

 チェルシーはそんなバーミンガムの守備に苦戦する。まともに突っ込んだら、中盤にスペースがないので、相手の前線の選手をおびき出そうと、自分達のDFラインを下げて試合を組み立て始める。バーミンガムのFWたちは多少おびき出されたものの、致命的なダメージにはならなかった。むしろ、チェルシーのボール回しの位置が低すぎて、ボールを奪われたら大ピンチ、という場面が目立つようになる。DFとGKの位置が近いということはバックパスを狙われたら危ない危ない。

 多少おびき寄せたので、バラックやマケレレにボールがはいるようになるが、そのぶん危なっかしくなるリスクが出てしまったのは誤算か。ボールが中盤まで届くようになったチェルシー。次は仕掛けに部分。しかし、SWPは微妙だし、マルダはちっとも活躍しない。ボールはすべてジョーコールへ渡る。アウェーということもあり、両SBはそこまで積極的に攻撃参加しなかった。よって、攻撃に厚みも出ない。しかも、攻撃はほとんど右サイドのみ。

 困ったもんだ、とうことで20分ごろにジョーコールが左サイドにポジションを代えて攻撃を試みる。しかし、アシェリーコールは飛び出してこない。ベレッチはまだ攻撃を助ける気があるが、アシェリーコールにその気はないようだった。ただし、このジョーコールの動きで、マルダが中央に行ったり、アネルカがサイドに流れたりと前線がポジションを代え始める。

 そして28分にピサロが登場。ピサロはトップ下のような動きでボールを受けようと苦心した。SWPよりはボールに絡める働きをみせ、すこしだけチェルシーの攻撃に光明が見えたところで前半は終了。

 守備について。ボール回しを低い位置で行うデメリットを正面から受けたチェルシー。チェフのキックが相手の頭に当たり、あわやゴールの場面。両SBがボールを奪われて、サイドからクロスを入れられた場面、アシェリーコールがボールを奪われて、ジェロームに連続シュートを受け、何とかアレックスかベレッチがゴールラインすれすれでクリアした場面と実はチェルシーのほうがピンチは多い前半戦だった。

 バーミンガムの守備に比べると、チェルシーの守備はゆるく、簡単にクロスを上げさせてしまう場面が目立った。バーミンガムは体を寄せる距離が近く、下手したらかわされる危険もあるが、そこは運動量でカバー。個で勝てなければ走るしかないを地で行くチームであった。好チームである。

 注目のアネルカはあまりボールに絡めていなかった。ただ、4-3-3の中央のFWにはそんなにボールが入ることは基本的にない。相手だって、CFにボールを入れさせないように努力するわけだから、試合を支配でもしない限り、ボールが頻繁に出入りすることはないだろう。グジョンセンやエトーでも事情は変わらない。例外はボージャンくらいである。

 問題はボールが入らないときに、どのような動きをするか。トッティは中盤に降りていき、エトーは積極的な守備と両WGと連動して相手を崩しにかかる。アネルカは何をするのだろうか。あまり何かをしているようには見えなかったので、後半に期待。そういえば、ほとんどアネルカにボールが放り込まれることなく、ショートパス主体でチェルシーの攻撃は組み立てられていた。本来の形に戻ってきたようである。

 ■セットプレー

 後半になると、バーミンガムが攻勢に出る。積極的にプレスをかけ、後ろの選手も攻撃参加。この猛攻をチェルシーは正面から受けることになり、ピンチを何度も迎える。このまま行けば、失点してしまう予感たっぷりだったが、最後の最後の壁、チェフやカウバーリョを超えることはできずに、バーミンガムの時間は65分くらいに終了する。

 チェルシーの攻撃は相変わらずジョーコールとピサロを中心としている。バラックとマケレレは前線にボールを供給して終了。最近のミケルに比べると、マケレレのほうがよさそうである。ボールを前に運ぶ意欲や、危険察知能力など。どうやら、マケレレの放出は完全になくなりそうな予感である。バラックはもう少し攻撃参加したいところだけれど、周りを信じて高いポジショニングを取れるほどチェルシーの攻撃は組織的でなかったので、しょうがない面もある。

 バーミンガムはDFラインからの楔のボールを狙って、高い位置でボールを奪う作戦。チェルシーは丹念に繋ぐ作戦。両者がっつり攻め合う中で、先制点がチェルシーに生まれる。多分ベレッチのコーナーキックをピサロがドンピシャで合わせてゴール。

 ピサロはその少し前に中央を強引なドリブルで突破→最後はダイブという攻撃の後だった。ベレッチのコーナーキックはふわりとしていて、合わせやすそうである。走りこむ攻撃側に有利そうだ。アレックスもいるので、今のチェルシーのコーナーは強力な武器だろう。10回ぐらい機会があれば、何とか物にしそうな雰囲気がある。前にもベレッチのコーナーで点が入ったような。

 その得点後、がむしゃらに攻めるバーミンガムを上手くいなしたチェルシー。ただし、ロングボールには少し苦戦していたが。シドウェル、ロスタイムにはブリッジを入れて、守りきりに成功。グラントが交代枠を全部使ったのはあまり記憶にないので、軽い事件かもしれない。

 ■独り言

 バーミンガムは監督が代わって生まれ変わったらしい。この試合でも下手したらチェルシーに勝てたかも知れない内容だった。前半終了時には、スタンディングオーベーションだったし。ムアンバとジェロームとジョンソンに今後も注目。順位上げそうな気もする。

posted by josepgualdiola |09:32 | プレミアリーグ/07~08 | コメント(5) | トラックバック(1)
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2008年01月21日

バルセロナ対ラシン ~今までのまとめ~

 バルサのスタメンが最近は面白い。毎試合日替わり。ライカールトにベニテスが乗り移ったのだろうか。バルサのスタメンは、バルデス、シウビーニョ、ミリート、プジョル、ザンブロッタ、イニエスタ、デコ、グジョンセン、アンリ、ボージャン、ジオバンニ。この前の試合で好調だったアンリの命運やいかに。そして久しぶりにイニエスタがアンカー。ベンチにメッシとシャビの姿が。

 ラシンのスタメンもやばい。ガライ、コルサ、ムニティスがいない。ガライ、コルサはベンチにいた。怪我??なぜかピニジョスもベンチである。これはきつい試合となりそうである。このラシンの状況を他のチームに例えるなら、浦和からトゥーリオ、啓太、達也をスタメンから外したようなものである。頑張れチテ。

 ■そういえばシウビーニョ

 昨年のバルサの弱点はSBの裏であった。特に有名だったのはザンブロッタの裏。バルサと対戦するチームの合言葉はSBの裏を突け。その弱点をなんら修正しないまま、昨シーズンは終了を迎えた。

 今季になって、アビダルがSBに新加入。守れるSBとしてバルサに加入した。どうやらSBの裏を改善する気満々のようである。ちょっと待てよと。有名だったのはザンブロッタの裏で、ジオの裏ではない。なぜ、ザンブロッタではなくジオの裏を補強したかというと、そのからくりはプジョルの存在感にあった。

 ザンブロッタもジオも同じくらい攻撃参加していた。両SBが裏をつかれたときに、そのスペースを埋めに来るのは両SB。ジオの裏にはプジョル。ザンブロッタの裏にはマルケスだったり、テュラムだったり。プジョルはさらされた状況でも何とか体をはって耐えていたが、ザンブロッタの裏を担当する選手は耐え切れなかった。

 そのため、ザンブロッタの裏が一人歩きすることになる。この状況を改善させるために、ミリートを獲得。ミリートは左CBでプジョルをポジションがかぶってしまう。そのために、プジョルが右CBに移動。たとえ、ザンブロッタの裏をつかれても、プジョルが耐えてくれれば何とかなる。ミリートはさらされた状況に耐えられるか分からないので、アビダルを取ろう。そんなからくり。

 そんなわけで、今年のバルサは左SBの攻撃参加が少なかった。それに比例して、右SBの攻撃参加も減っていった。

 左SBの攻撃参加が減った理由は単純にアビダル。もともとはCBだったらしく、攻撃よりも守備が好きそうなプレーぶりである。リヨンでは前にマルダがいたはず。リーグアンでのマルダは神だったので攻撃参加する必要がなかったかもしれない。

 右SBの攻撃参加が減った理由はザンブロッタのコンディションが悪かったとことと、頑張っても攻撃参加してもメッシとの相性が悪かった、使ってもらえなかったため、あまり攻撃参加しなくなった。ジュリだったらお互いのボールのないところの動きを連動させて、裏を取ることもあったが、メッシとのコンビではそれが本当に少なくなっていた。つまり、両SBの攻撃参加が減った。そのぶん攻撃は分厚くなくなるので、前線の選手の個人技頼みになってしまうのは否めない展開となる。

 他のチームからすると、両SBの裏がなくなったバルサ。両SBが高い位置を取らなくなったので、前線からプレスをかける枚数を今までよりも増やすことができる。両SBが上がらないのだから、どのチームもSBの裏を狙ってこなくなった。それでも、丹念に狙ってきたのはヘタフェくらいであった。よって、多くのチームにハイプレッシャーを受けたバルサDF。マルケス×ミリートが定着するまでは危険な状態だった。

 守備は安定するようになったが、どうも攻撃の評判が悪くなりつつあるバルサ。個人技頼みはバルサらしくない。怪我の功名も有り、プジョルとシウビーニョがSBに定着すると、バルサは攻撃的なスタイルを徐々に取り戻していく。ついでに、グジョンセンも中盤に厚みと安定感をもたらした。

 この試合のDFラインはシウビーニョ、ミリート、プジョル、ザンブロッタ。最近はローテーションのため、マルケス×ミリートのCBコンビが実現していない。ヤヤがアフリカにいっているので、マルケスはアンカーとして計算されているし。つまり、ベストな位置でスタメンを組めていない。

 今季のバルサは昨年に比べると、試合で得た経験をチームに上手く上積みできていると思う。グジョンセンの件しかり、CBの組み合わせしかり。しかし、ここに来て、元に戻ってきてしまった感がある。つまり、問題を解決しながら進んできたのに、怪我人やアフリカ遠征の問題から未解決状態に戻ってしまいそうな危機感を覚える。杞憂で終わればいいのだが。

 今日のバルサを例に取ると、ラシンは2トップでミリートとイニエスタをマンマークする。バルサのSBに攻撃参加させるために、ラシンのSHはわざと中にに絞り気味に構え、目の前のスペースを空けておく。バルサの両ウイングには前を向かせるべきではない。しかし、ジオバンニには前を向かせてもいい。前線の選手の中ではボールを失う確率が一番高い。よって、攻撃方向を左から攻めさせるように絞って守る。

 ボールを奪ったら、2トップは自分のマークを捨てて、両SBの裏に走りこむ。ボールをそこに展開。確実にCBがサイドにヘルプに来る。アンカーのイニエスタがCBの空けたスペースのカバーをする確立は少ないので、そのスペースを狙って走りまくり。2トップがバルサの両SB相手にクロスを上げられれば面白い展開となる。チテなら何とかなりそうだ。

 というような、一昔前のバルサ対策でなんとかなりそうな気がする。ラシンは基本的にSBの裏を狙っているようにも見えたが、愚直にこれでもか、、、というぐらいにやってはいなかった。それよりも、後ろで数的不利にならないように丹念に守っていた。その甲斐もあって、アンリが今日も縦に抜けるかの判断はできず。よく守っていたけど、コーナーのこぼれだまをアンリに押し込まれるのは悲運。1-0で前半は終わる。

 ■独り言

 試合は1-0のまま終了。メッシがジオバンニを交代したこと、マルケスがグジョンセンと交代したこと、アビダルがシウビーニョと交代したことくらいしかなかった。メッシは少しらしさを見せて試運転の開始といったところだろうか。ジオバンニは積極的に仕掛けていたんだけれど、比較対象がメッシというのが苦しすぎる。それは移籍したくもなるだろう。

 グジョンセンが妙にさまになってきてびっくりした。ボールを失う回数も減ってきた。ボールを大切にするようになっているようで、進化は止まらなそうである。グジョンセンがボールを失った回数は5回。デコは15回。デコのほうが出場時間も長いし、攻撃姿勢が強いんだから当たり前の差だろう、という私的もあると思う。でも、今日のデコは大人しくてミスも多かった。どしたんでしょう。

 問題のアンリは何となく好調そうに見えた。シウビーニョもいいタイミングで攻撃参加していた。問題は右SBだろう。ザンブロッタ。。。。そんなにイタリアに帰りたいのか。それにしても、ラシンはこのメンツでよく頑張ったと思う。

posted by josepgualdiola |22:30 | バルセロナ/07~08 | コメント(7) | トラックバック(0)
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2008年01月21日

アトレチコ対レアルの雑感

 マドリッドダービー。ここでアトレチコが負けるようなことがあると、レアルの独走は止まらない気配になってしまう。内容よりも結果。アトレチコの奮起に期待。アトレチコはクレーベルの代わりにモッタをスタメンで使ってきた。レアルはバチスタの代わりにグティ。マルセロの位置にミゲルトーレス。レアルは開幕当初の布陣に戻してきたような気がする。レアルのキーは前線からの守備だろうな。

 ■淡々と

 アトレチコはいつもどおりのシステムだが、レアルはグティがいるので、いつもと違う。中央にスナイデルとガゴ。右にグティ、左にロビーニョの4-4-2が一番近い表現となる。この試合でのロビーニョは体が絶好調なのか、1人で相手を追い掛け回していた。先制点もそんなロビーニョの守備から生まれる。ちなみに34秒で先制点が生まれた。

 右サイドにグティ。対面にはアントニオロペスとシモン。どう考えても危なっかしい選択。いくら累積明けのセルヒオラモスが後ろに控えているからといってもリスクが高そうに見えた。しかし、アトレチコがサイド攻撃をがむしゃらに仕掛けてこなかったので、助かったレアル。

 アトレチコは未だによくわからない。今日のレアルは高い位置でボールを奪うよりも、相手DFラインからでるボールのコースを限定することに尽力していた。つまり、攻撃の方向を限定することで後ろをサポート。もともとDFラインの組み立て能力は低いし、ボールを受ける選手もアグエロ、フォルランくらいである。シモンやマキシは前を向いてボールを受けさせなければ、問題にはならない。

 要注意は最前線から中盤の降りてくるフォルランやアグエロのマークの受け渡し。10分くらいにペペが中盤に降りていくアグエロのマークを放棄し、自分の持ち場に戻っていった場面があった。マークの受け渡しをせずに。すると、アグエロにボールが入り、アトレチコに攻撃を組み立てられてしまった。

 しかし、この問題をレアルはあっさりと修正。ガゴが中盤に降りてくるアグエロとフォルランのマークにつくことで、アトレチコの攻撃はどん詰まりになっていく。ラウールガルシアはニステルたちが守備的な位置にポジションを置いているので。プレーエリアがもろかぶりであった。

 アトレチコはサイドから相手を崩せばいいのだけれど、ペレアは攻撃が好きそうだけど得意ではない。マキシは個で崩すタイプの選手ではない。シモン×アントニオロペスに期待がかかるものの、前線でボールがおさまらないので、アントニオロペスは攻撃参加できない。前線で、タメが作れなくても、マイボールでボールが落ち着いていれば、攻撃参加はできるけれど、、、勇気が必要。

 その勇気は時々発揮された。予想通りにアトレチコは左サイドで数的優位を作れる場面が多々あったが、予想外はラウールがグティの代わりに守備に奔走したこと。グティは右サイドを基本としているものの、中央に左にとポジションを移すことが多い。グティが自分の持ち場を離れているときに、ボールを奪われて攻撃をくらうと、グティの持ち場はカラッポなことが多かった。カラッポな場面だらけなら良かったが、ラウールがちょこちょこ戻ってきたので、アトレチコは思い切ったサイド攻撃ができないまま時間が過ぎていく。

 早すぎる先制点によって、レアルは少し引いて試合を展開した。ガゴとグティが試合を組み立て、スナイデルがFWと中盤との間のクッションとして機能していた。初めて、スナイデルが本来のスナイデルの位置として、レアルで使われているのを見た気がする。中盤の底はガゴ1人で大丈夫か、、、という話だが、アトレチコには前線でボールを奪う気持ちがないので、レアルはおお助かりであった。

 アトレチコのDFラインはボールを展開することが苦手なので、攻撃の方向を限定すれば勝手に自滅する。だから、前線の選手はパスコースを限定するだけでボールを奪いにいくことはしなくて良い。ロビーニョのいる左サイドの対面はマキシとペレア。このコンビは組織的な攻撃をしてくるとは考えにくいので、ロビーニョは攻撃に専念。マキシはマルセロでなく、ミゲルトーレスがしつこく対応。中央のアグエロ、フォルランが中盤に降りた場合はガゴがついていく。グティサイドの守備はラウールに気を使ってもらう。

 危険なのはボールを奪った後に、ボールを奪われること。中盤にガゴとスナイデルとグティを同時起用しているので、マークは分散するし、一人一人のキープ力やボールを失わない能力は結構高い。点を取りにいかなくて良いという状況でならば、めったにボールは失わないはず。結果として、嫌な形でボールを奪われることは少なかった。自陣でガゴがボールを奪われて、フォルランにフィニッシュを許した場面くらいだろう。

 ここまでアトレチコの攻撃を読みきってグティを使ったのだとしたら、凄いぞシュスター。レアルは前半終了間際にコーナーキックからニステルが追加点を決める。2-0で前半は終了。15分にペペが怪我をしたため、セルヒオラモスがCBに、サルガドが右SBになった。

 ■特になし

 実は前半のうちにシモンが恐らく怪我のため交代したアトレチコ。代わりに入ってきたのはレジェス。能力ダウンは否めない。特に戦い方の変わらない両チーム。レアルは正解だが、アトレチコは不正解なので、時間だけが過ぎていく。。。

 後半24分に、モッタ→ルイスガルシアでアトレチコは一か八かの攻撃的布陣に出る。が、機能せず。その後クレーベルが出てくるもあまり意味はなく。ガゴ、スナイデル、グティの中盤に、セルヒオラモスがCBという状況でレアルの壁を崩せなかったアトレチコ。

 問題はなぜ崩せなかったということ。いつもはフォルランとアグエロが個人技やコンビプレーで状況を打開することが多い。しかし、相手との力関係が五分五分の場合、周りの助けを欲することになる。しかし、シモンがいない。本来のマキシはそういったプレーができるはずだが、最近は活き活きしていない。そして、問題の根源は2人をいかすような動きを周りの選手ができていないことだろう。残念。これで上位にいるんだからある意味凄い。何が凄いかって、アグエロとフォルランが凄いんだけど。

 ■独り言

 カペッロ時代とシュスター時代の違いは、相手に合わせたサッカーができているかいないかだと思う。カペッロ時代は良くも悪くも自分達のサッカーができていた。内容はひどいものだったが。シュスター時代も守りの時間が多いので、あまり変わらないように見られがちだが、相手に合わせたシステムや守り方をするようになったと思う。非常に見ていて参考になる。

posted by josepgualdiola |09:38 | レアルマドリッド/07~08 | コメント(10) | トラックバック(0)
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2008年01月20日

ビジャレアル対バレンシア ~高い授業料~

 気がつけば後半戦に突入のリーガ。そしてビジャレアル。怪我から復帰したロッシはコンディションを上げているらしい。そして、その相方にはニハトが選ばれることが多い。かつてはビッククラブにも注目されたニハトの復活も近いか。

 バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、モレッティ、アルビオル、カネイラ、アリスメンディ、マルチェナ、バラハ、ビセンテ、シルバ、ホアキン、ビジャの4-5-1。

 多分、このシステムだと機能しないだろう。ビセンテは左サイドに張り付くし、ホアキンは右サイドで使うと、右サイドに張り付くことが多い。中央で使うと、両サイドに顔を出すことができるが。この両翼だと、ビジャは苦手な中央でポジションを固定しなければいけない悪循環、、、、になるはず。杞憂で終わればいいんだが。

 ■ポゼッションのお手本

 前回のバレンシアのポゼッションは前線が流動的であったことは◎。しかし、両SBの組織的な攻撃参加は×であった。この試合でも、両SBの組織的な攻撃参加は×。問題は前線の流動性。ビセンテ、ビジャ、ホアキン、シルバの組み合わせでは、予想通りにアトレチコ戦で見せた流動性は消えうせることになる。モントーロ、ホアキン、マタ、シルバの組み合わせだと流動性はでるんだけれど。

 前線の流動性とは何ぞや、というお話。簡単に言うと、前線の選手がポジションを限定せずに動き回ること。また、その動きに応じて、周りの選手が連動して動くことを意味する言葉として使ってます。フリーランニングでできたスペースに、他の選手がフリーランニングで突っ込んでくることとも似たような意味です。

 この前線が流動的になると、相手は混乱状態に陥る確立が高くなる。現代のサッカーはゾーンとマンツーマンの混合で守備をすることが多い。この場合、どこまで相手のマークについていくかが鍵となる。自分のゾーンを越えてついていくか、それとも、自分のゾーンのスペースを埋めることに尽力するか。この判断を狂わせるのが前線の流動性。対面の選手が次から次へと変わると、守る選手は何度も難しい判断を迫られる。そんな個々の判断と、チーム全体の判断が同じ意思で行われることは困難。だから穴ができて、相手にチャンスを与えてしまう機会が多くなる。

 また、前線の選手が流動的に動き回るということは、それなりの運動量が表現されているわけで、パスコースもたくさんできるのでお勧めだったりします。ゼロトップと前線の選手が流動は相手の判断を狂わせる点で少し似ているかも。
 
 そんな流動性を捨てたバレンシア。そのリターンは両サイドのホアキン、ビセンテなんだろう。けれども、怪我前の絶好調から考えると、ビセンテはまだまだ。怪我から復帰した直後に比べると、かなりよくなっているが。SBが助けに来てくれれば、結構面白い形になっていたけれど、モレッティは気まぐれなのでそれに託すのはリスクが高い。

 ホアキンはちょっと変わってきている。この試合ではピレスやカニのように、むやみやたらに仕掛けず、ボールを繋ぐことを意識していた。イメチェンかホアキン。そんなわけで、突破の場面は非常に少なかった。

 そんなわけで、突破というリターンをまったく得られない状況で、流動性を捨てたバレンシア。対するは、SBの組織的な攻撃参加◎、前線の流動性◎のポゼッションやらせたら鬼のビジャレアルに勝てるわけがない。そもそも両SHがホアキン、ビセンテとカニ、ピレスの時点で勝負あったような気がする。

 ビジャレアルは失点が多い。それを象徴するかのように、バラハがたびたびフリーになっていた。相手のピボーテがあんなに自由になっているとはどういうことだろうか。その代わりに攻撃は相変わらずキレキレだったけれど。

 ロッシが復活したことによって、前線のタメが作れるビジャレアル。それでもロッシはそんなに中盤に降りてこない。正確に言うと、降りてくる必要がない。時々降りることで、相手の警戒感を高めることで、DFラインを下げさせることができる。ニハトと共に、ロッシがDFラインに張り付いて頻繁にラインを出入りすれば、バレンシアは裏をとられることを警戒する。ビジャレアルはボールを繋ぐだけでなく、時折裏へ放り込むので嫌な記憶として残ってしまうんだろうな。

 DFラインが下がれば、中盤が空く。そこをピレス、カニ、セナ、ブルーノ、カプテビラ、ハビベンタでボールを前線に運ぶ。バレンシアの場合は、シルバ、バラハ、ホアキンで終わり。切ない事情である。ビジャレアルは前線から組織的に守れないので、バレンシアのCBは自由だった。CBが自由ならば、両SBのうち、片方は思い切ってウイングを追い越す動きをしてもまったく問題がない。そんな動きはまったくしなかったけれど。

 基本的な試合の流れは、バレンシアがバラハを中心に攻撃を組み立てるものの、ボールを何度も奪われ、ビジャレアルに自陣深くまでボールを運ばれて、たびたびピンチを迎える。逆に、バレンシアはチャンスを作ることができないまま時間が過ぎていく。開始早々に、ホアキン、アリスの右サイドをピレスの華麗なドリブルで切り裂かれ、最後はピレスゾーンから、ピレスに気決められてしまう。1-0のまま前半は終了。

 ■ゴンサロ・ロドリゲスの復活

 セナ→マブバ。鳴り物入りでビジャレアルに加入したマブバ。その実力やいかに。序盤にアリスが得意の攻撃参加で厚みを加えるのだけれど、カプテビラの攻撃参加と比べると、まったくやり方が異なる。いいお手本が目の前に。

 流れはまったく変わらないので、58分にビジャ→ジキッチ。ビセンテ→ジキッチのほうが面白そうだったのに。ここからロングボールが増えるものの、逆にロッシにDFラインの裏をつかれ、最終的にコーナーからカプテビラに決められてしまう。

 ボールを繋ぐことと、裏を狙うこと。両方やるから相乗効果が現れるわけで。シルバが裏を狙う動きをしているかというと、ボールをハバナkレバいけないから無理なんだな。失点直後にバラハ→バネガと博打な采配を見せるクーマン。

 でも、結果は出なくて、さらにカウンターからニハトに決めれる始末。ボールを繋ぐけど、裏も狙うよ、というのはやはり強い。FWが二枚いるので、裏も狙いやすいし。

 ただし、3点差ついてからビセンテが狂ったように仕掛けまくっていたのが印象的だった。時間が経つにつれて、左サイドは連携も上手くいくようになっていたし。今までのバレンシアからすると、捨て身の攻撃が基本の攻撃の形になるので、特にSBは難しいだろうなと。新しい選手を取ってきたほうが手っ取り早そうである。右サイドは良いとして、、、、左サイドは。試合は3-0で終わる。高い授業料だけど、ポゼッションの体験できたのは大きいかも。

 ■独り言

 マドゥーロを獲得したそうで。バネガと組ませるのだろうか。中盤よりもCBをどうにかしたほうがいよさそうである。ビジャを意地で使いたれば、左サイドがお勧め。ほっておいても、中央に行くだろうし。ビセンテは奇跡の左SBでよろしく。余計、守備が崩壊するだろうな。シティのペトロフが取れれば。。。。。。。

 ビジャレアルはロッシがすばらしいし、カニもすばらしい。カニは背番号に見合うプレーを披露しているので、本当に嬉しい。

 

 

 
 

posted by josepgualdiola |19:18 | リーガエスパニョーラ/07~08 | コメント(8) | トラックバック(0)
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