2007年12月29日
西が丘に高円宮杯、埼スタで浦和ユース対柏ユース、国立で天皇杯と現地の観戦が続いています。高円宮杯はU15です。ユース対決は多分三年生はいなかったような。国立は高円宮、川崎対鹿島のダブルヘッダー。
■高円宮杯
対戦カードは京都対ガンバ、東京深川対東京ヴェルディの組み合わせ。どのチームも育成年代っぽいサッカーをやっているものの、やはりどのチームも微妙に違う。
京都が一番まともなポゼッションをしていて、東京深川は前線からの守備や球際に強さがあった。ヴェルディとガンバは似た感じ。個々の発想や閃きを大切にしている模様。
恐らく、中学校最後の大会で、しかも状況は準決勝。あまりリスクを欠けてボールを前に運んだり、前を向くプレーが少なかった。それが残念。ガゴみたいなチャレンジャー募集。でも、この状況では難しいか。
決勝では2-0から3-2という日本らしい展開に。それにしてもガンバは強い。宇佐美君がいないのに勝つとは恐るべし。他にも凄い逸材がごろごろ。特に原口君なんか異常。
そういえば、ヴェルディは小学生のチームを持っていて、ガンバやFC東京は正式には持っていないはず。どっちがいいんだろうね。その結論は10年くらい経たないと分からないだろうな。
■浦和ユース対柏ユース
将来の浦和を背負うかもしれない原口君と山田君が異次元だった試合。特にU17にも出場していた山田。存在感がずば抜けていた。チャレンジしまくりのミスが少なく、さらに判断にミスがない。これは浦和ボランチ軍団もうかうかしていられないかも。特に先制点の山田のドライブシュートはなんなんだって話だ。
柏は現代サッカーの問題点がまさに現れた内容となった。カウバーリョやガブリエル・ミリートのようにこれからのCBは攻撃参加する、または試合の組み立てに参加できないと苦しい。ポゼッションサッカーを壊すよりも、作るほうがもちろん難しい。それは日本でも同じで、ポゼッションサッカーが成熟する前に、ポゼッションサッカーを破壊する方法のほうが先に成熟しそうな予感。
そんなわけで、CBの攻撃能力はますます求められるわけで。今更、岩政や坪井に攻撃才能を求めても苦しい。少なくとも今の中学生のCBには、攻撃参加を義務付けるくらいでないと、将来が苦しいんだろうなと。ちょうど、アレックスがアストンビラ戦で見せた攻撃参加が最高のお手本でもある。
■川崎対鹿島
長所に短所を、短所に長所を。単純だけれど、これが実に効く話で。この試合は長所同士がぶつかり合う場面が多々見られた。
例えば、鹿島のCBと川崎のCB。共に最大の長所は空中戦の強さだ勝手に思っている。テセ対岩政×大岩。田代対川崎山脈。両方とも見ごたえはあったけれど、他に戦い方はないのかと。しかも得点場面は、田代の競り勝ちから生まれるし。それにしても本山のシュートはやばかった。
他に3-5-2対4-4-2。これはパチューカ対エトワールサヘルでも見られた組み合わせである。中央で人数の多いパチューカが徐々に前半支配したものの、後半になると4-5-1に変更したエトワールにまくられた試合である。つまり、システム上の数的不利をエトワールが後半に修正した試合。それだけであった。
つまり、3-5-2と4-4-2が試合する場合、川崎は意地でも中央で有利にたたないと話にならない。サイドは自動的に数的不利に陥る可能性が恐ろしく高いので。
では、川崎は中央の場面で有利に試合を進められたか、進められなかった。今日のマギヌンはダメヌン。後半に憲剛が攻撃的に振舞うようになって状況はよくなったけれど、その代わりに守備に穴が空くようではどうなんだ川崎。
それでもジュニーニョががむしゃらに仕掛けたり、テセも積極的にシュートを放ったり、前半のロスタイムには箕輪が脅威のオーバーラップをみせたりとやることやったが無理だった。個で勝負するなら、勝負する選手を周りがサポートできれば面白くなるような。森も井川もかなり突破力があるように見えたので。サポートがあればもっとよくなるかと。
川崎がまだまだ伸びしろがあるのに対して、鹿島の完成度は異常。特に小笠原は攻守に貢献。さすが元Jの王様。中央で踏ん張れたのは鹿島の中盤の運動量や完成度のおかげである。また、本山がいつのまにかプレーの幅を広げていた。ギグスのような進化を遂げたら凄そうである、このチームに中田浩二が復活するのか、しないのか。強くなりそうだな鹿島。
■独り言
川崎はFWがあふれているようで。トップ下がいなくなるようだけれど、憲剛に任せたらどうでしょうか。それでボランチにトップ下もできる選手を獲得すれば、谷口共に流動的なチームの出来上がり。でも、そんな便利な選手が移籍市場にいるのか不明。
フッキ、ジュニーニョ、テセ、我那覇、黒津。もったいないぞこれは。でも3-5-2を来季も継続するかは不明なはず。4-4-2を試すこともあったし。来季は今季以上の期待を持って見守ります。
posted by josepgualdiola |22:12 |
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2007年12月27日
クリスマス明けの試合。ここからプレミアは超過密日程で行われる。それでも、他のリーグがお休みをしているので、結構楽しみな時期だったりする。観ている客は楽しいが、選手やスタッフは地獄かも。
チェルシーのスタメンは、ツェフ、フェレイラ、アレックス、カウバーリョ、アレックス、アシェリーコール、エッシェン、ランパード、カルー、ジョーコール、ピサロ、シェフチェンコ。ミケルとマケレレ大先生はどうした。マケレレは手術するらしいね。システムが分からない。FWを2枚にするならカルー、シェフチェンコが鉄板だけど、、、ピサロいるし。
そんなことよりも、イラーリオを久々に見られるということで、試合を楽しみにしていたんだけれど、、、、大丈夫なのかチェフは。。。怪我してんじゃないのか。
アストンビラのスタメンは、カーソン、メルベリ、ラウルセン、ナイト、ボウマ、マロニー、レオコーカー、バリー、ヤング、カリュー、アグボンラオール。噂のアグホンラオールとバリーの腕前やいかに。さりげなくレオコーカーがウェストハムを脱出しているにショック。。アグボンラオールはアグボンと略します。
■前半24分にランパードが交代。
序盤からチェフのロングボールでチェルシーは攻撃に出る。的は主にピサロ、時々シェフチェンコ。競り合う場所はほとんど右サイドで行われていた。不思議だったのは、アストンビラの選手がロングボールに対して上手く競れていなかったこと。恐らく競り合いの前の駆け引きでチェルシーが上を言ったのだろう。競り合う前にポジショニングをおかしくしたり、ジョーコールをおとりにしたりなどなど。
この工夫が上手く影響し、ロングボールを自分達のものにしたチェルシーは右サイドから攻めるものの、攻撃が単調で分厚くない。その理由ははっきりしていて、競り勝てるか分からないロングボールに対して、全幅の信頼を置いたポジショニングを取るのは無謀である。
前線の選手はその高いポジショニングが仕事なので当たり前だが、DFラインの前にいるランパード×エッシェンやフェレイラがピサロ、シェフチェンコに向かって放り込まれたボールに対して高いポジショニングを取る判断をするのはちょっとおただけない。競り負けたら一気にピンチだし。
そんなわけで、単調な攻撃を繰り返すチェルシー。それに対してアストンビラは噂のアグボンを中心に攻撃に出る。普段から守備をしない、守備をしてもそんなに役に立たないカルーとアシェリーコールでアグボンを観るのは危険これ極まりない。これが4-3-3だったら、ランパード、ミケル、アシェリーコールで囲めるんだけどね。残念なシステム変更だこと。
そのアグボンから何度も決定機を演出。前半12分にはアグボン→カリュー→マロニーを繋いでアストンビラが先制。よりにもよって、カルーがアグボンにボールを奪われた場面が得点のきっかけとなった。チェルシーはフラットの4-4-2だと、守備の役割分担が不透明なまんまだった。なぜに4-4-2にしたのだろうか。ライカールトの3-4-3くらい自爆行為に見えるんだけれど。
この失点以降、ピサロが不思議な行動に出る。前線でポストマンの役割をしていたピサロは中盤に降りてクサビのボールを何度も受けることを選択する。その理由は簡単。ロングボールで単調な攻撃していてもしょうがない。グラントの売りであるSBの攻撃参加はボールを繋ぐことか、絶対的なキープ力のある選手がいないとできない。残念ながら、神キープをできる選手はチェルシーにはいない。よって、繋ぐしかない。ロングボールをさせないためには俺が中盤に下がればいい。
そんなピサロの決断によって、チェルシーはロングボールから細かくボールを繋ぐようになっていく。いきなりの変更にアストンビラは驚いていた。このピサロに誰もついていけず、ピサロは何度もボールに触って試合の流れを作っていく。
前線からピサロがいなくなった。そしてシェフチェンコは右サイドに流れる癖があるので、中央には誰もいなくなった。ジョーコールは中央に流れたり、パス回しに加わっていたが、左サイドのカルーは鳥かごの鬼のようになってしまっていた。スペースが空いているので、中央に来ればいいのに来ない。よって、ピサロの決断はチームにそこまでの影響を及ぼせていなかった。
しかし、前半24分に怪我でランパードが交代すると、チェルシーの選手が活き活きしてくる。リーダー格のランパードがいなくなって、そこまでチーム内で権力を持っていないバラックの登場。そしてチームが自由になる。ランパードの交代がチームの流れを加速させるとは。。。
最初に起きたのは、ジョーコールとカルーのポジションチェンジ。ジョーコールは左サイドだと中央へ切れ込む癖があるので中央のスペースは空かなくなる。またボール触りたがりのバラックは、ロングボールをせずに味方に繋いぐことを選択していたので、うまくゲームには入れていた。
徐々にチームが上手く回りだすと、ジョーコールは右サイドで何度も仕掛けるようになる。ボールをまったく触らなかったカルーも中央に何度も進出し、得意のドリブルで攻撃にリズムを与えていた。シェフチェンコもサイドに流れずに、フィニッシュのときを大人しく待っていた。
こうしていつのまにか、4-4-2が4-3-3っぽくなっていき、ピサロは攻守に貢献。最終ラインから前線まで顔を出す運動量でどんな選手かわからなくなってしまった。ボールが回るようになると、フェレイラ、アシェリーコールの攻撃参加も見られるようになり、徐々にチェルシーがペースをつかんでいく。バラックのスルーパスでジョーコールが抜け出した決定機は見事だった。これが監督の采配だとしたら凄いんだけど、多分そうではない。理由は簡単で4-3-3に変更したならば、あそこまでピサロが自由に振舞うことはなくなったろうから。
しかし、後半42分に追加点を入れたのはアストンビラ。マロニーのミドルシュートを名手チェフが後ろにはじいてしまいゴール。怪我をしている先入観を時排除してみていた限り、前半のチェフはそこまでおかしくなかったけれど、こういうミスが出ると、やっぱり怪我しながらはきついんだなと思ってしまう。こういうミスをするとキーパーは気負いができてしまうものである、例えば自分のミスでコーナーキックを与えた場合、そのコーナーは自分で意地でも取りに行くキーパー。それでミスが出ることもあるので、後半のチェフには要注意。
前半はこのまま終わるかと思いきや、ロスタイムにバラックがPKを得る。これでナイトが退場。退場はちょっと厳しいかなと感じた。これをシェフチェンコが決めて2-1。前半はこれで終了。
■ボールを繋げ
ハーフタイムを挟んだことで、意思統一を計るチェルシー。システムを完全に4-3-3にして、さらにハイボールは禁止作戦で試合に望んだ。相手は1人少なくなった。自由になるのはCBやアンカーの位置。中盤の底にエッシェンを置いて、ボールを細かく繋がせるチェルシーが試合を支配する。
後半が始まると、いきなりシェフチェンコの強烈ミドルでチェルシーが同点に追いつく。この後半のチェルシーの攻撃はちょっと興味深かった。
シェフチェンコは相手を背負ってボールをキープすることはできるけれど、得意ではないし、恐らく好きでもない。前を向いてのボールを受けること、相手の裏でボールを受けることが好きなような。前を向いてボールを受けるには、相手のプレスがきつい場所から離れなければならない。それか、味方とのポジションチェンジで相手のマークをかく乱する方法。
アストンビラに退場者が出たこと、前半の途中からボールをまわす意識が高くなったこと。そんな両チームの原因によって、後半のチェルシーはポゼッションを実現する。ロングボールがなくなったことで、後ろからの攻撃参加は容易になるし、シェフチェンコも必要以上に体をはる必要がなくなった。
シェフチェンコは前を向いてボールを触るため、相手のプレッシャーから逃げようと、相手のDFラインから遠ざかることが多かった。そのシェフチェンコの空けたスペースには、2列目からの飛び出しが持ち味のバラック、そしてスクランブルで中盤を担当していたピサロが顔を出していた。状況によってはシェフチェンコがトップ下、ピサロ×バラックがFWのような。
このピサロバラックの動きによって、チェルシーの前線は流動性を手にいてる。また、両SBの攻撃参加によって、両WGの位置も中央よりになっていった。両SBはあまりボールには絡んでいなかったけれど、高いポジショニングでチームに貢献していた。中央で分厚い攻撃をスル準備が完成である。
同点ゴールは、相手のマークを外すために中盤に降りてきたシェフチェンコに、中央でボールを受けたカルーがパス。それをミドルという場面だった。
逆転ゴールは、アレックスの攻撃参加→中盤でシェフチェンコがボールを受け→相手をひきつけてアレックスにリターン→アレックスはフリーでシュート→ゴールであった。
真ん中を堅く固める相手にチェルシーはミドルを連発。またカウバーリョがビルドアップに頻繁に加わって攻撃に厚みを与えるなどやりたいほうだであった。相手が少ない状況だからポゼッションできたわけだけれども、これくらいボールを保持できるようになれば、シェフチェンコは復活するかもね。そんな65分までの流れ。
3-2のスコアで残り時間は25分。非常に微妙な時間帯。しかし、相手が1人少ない、しかもチームは上手く機能している。こんな状況で選手に判断を任せたら攻めるに決まっている。
70分にアストンビラがロングボール。これをチェルシーは後ろから相手を押さえつけたか押したかでファウルを取られてしまう。このセットプレーのチャンスをアストンビラが活かしなんと同点。ヤングの蹴ったボールも完璧だったし、ラウルセンのボレーも見事だった。
同点に追いつかれたので、チェルシーは猛攻。アレックスもPSV時代を彷彿とさせる攻撃参加を見せる。しかし、後一歩のところで波長が合わず。ピサロがスルーしてればバラックがズドン、なんて場面もあった。
79分にビラがカウンター。これをカウバーリョが両足タックルで一発退場。これも一発はかわいそうな退場に見えた。ま、ビラに退場者が出ているという事情が絡んでいるのだろう。10対10に。
82分に謎の交代。中央で奮闘していたシェフチェンコに変わってSWP。。。。。。84分にはピサロ→ミケル。。。。
86分に中央に移ったジョーコールがFKを得る。位置はゴールに近くて絶好の場所である。キッカーはバラック。あまりチェルシーで蹴らせてもらった印象がない。でも、バラックは落ち着いてゴール。4-3。
89分にSWP。軽くヤングに抜きさかれるとビラは空中戦でボールは右サイドから左サイド→中央へ。そして最後はアシェリーコールがハンドでボールを止めてPK。これをバリーが決めて4-4。SWP。。。。。
■独り言
荒れた試合となったが、内容があったので結構面白かった。特にシェフチェンコの活かし方は参考になったかと。それとグラントは途中交代の采配が上手くないし、そもそもなぜに4-4-2だったのかは完全に謎。インタビューでもあさってみようかと思う。
アグボンよりもヤングが気になった。そしてレオコーカーとベアウッドが元気そうだったので安心安心。
posted by josepgualdiola |22:22 |
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2007年12月26日
総括系第一弾は前半戦のベストイレブン。第何弾まで続くかは謎だけれども。選考基準はWOWOWが放送した試合で、なおかつ自分が見た試合で活躍した選手。観てもいない選手を評価するのは危険なので。他には線よりも点での活躍や印象度を重視。要するに独断と偏見で選ばれるものになります。そうはいっても一試合の活躍から選ばれることはないです。多分。
■ビクトールバルデス
カシージャスとの一騎打ちを制して選出。さりげなく、前半戦のサモラ賞。ポカ癖が多いせいで、評価されにくい選手だが、もっと評価されてもいい選手。それがビクトールバルデス。そんな期待も込めて選出。妥当に行けば、ダントツでカシージャスなんだけれどね。
■カプテビラ
ビジャレアルのポゼッションサッカーを支えたカプテビラ。ポゼッションサッカーでのSBの役割は高いポジショニングを取ることで、それを見事に体現していたので文句なしの選出。昨年のビジャレアルには大活躍のホセエンリケがいた。その穴を生めることができたのも選出理由の1つ。
他の左SBの候補はコイキリ、フェリペ・ルイス、クレメンテロドリゲス。
■カンナバーロ
復活の一言。昨年はさらされる状況でイエローカードコレクターになっていたが、今年は全然少ない。シュスターの元で守備組織が構築されたことで、カンナバーロは完全に復活。周りに対する指示、決断力あふれるプレーでレアルの守備を牽引した。
■ガブリエル・ミリート
開幕当初は持ち味のロングボールがまったく前線に通らず。相手から密着マークを受けるなど燦々たる出来。ピレスに抜かれた場面は夢に出てくることもあるだろう。しかし、時間が経つにつれ、精度の高いボールでバルサの攻撃を組み立てる中心に。また、マルケスを相棒にすると、2人でロングボールを連発。それがきっかけとなって、バルサの内容が良くなったのは言うまでもない。バルサが長年抱えた中盤とDFラインを繋ぐ問題を解決する人材である。
他のCBの候補はマルケスやペペ。最終的に、バルサとレアルのCBが非常にすばらしかったと思う。
■ダニエウアウベス
移籍すると思いきや、結局残留になり、、、すねまくったアウベス。彼が移籍することを前提に作られたチームは新しい姿になかなか馴染めず。アウベスのやる気の復帰と主に原点回帰しながらチームはゆっくりと勢いを取り戻していった。CLでの決勝トーナメント進出やレアル戦はまさにハイライト。なんだかんだ存在感を示したダニエルアウベスだった。
他の右SBの候補はセルヒオラモス、イラオラ。
■モイセス
前半戦で躍進したエスパニョールを象徴とする選手。もちろん全試合出場。運動量とパワーだけでなく、ペーニャのいない中でチームを上手く繋いでいたと思う。しかも生え抜きの選手なので、地元では愛されているに違いない。後半戦はペーニャが相棒になるので、今以上の負担がかかるかもしれない。頑張れ。
■マルコスセナ
開幕前には放出候補にも名前を連ねたセナ。しかし、ふたを開けてみれば全試合出場の大活躍。守れて繋げる選手部門でリーガの中でも屈指のレベル。ピレスだ、カニだ、カソルラだ、マティアスフェルナンデスとSHの選手が目立つが、一番代えの効かない選手である。スペイン代表でも観たいんだが。
他のピボーテの候補はバチスタ、ヤヤ、シルバ、カスケロ、グジョンセン。
■メッシ
順番的に右SHである。全然SHではないんだけれども。ロナウジーニョ不要論が出るほどのパフォーマンスを見せたメッシ。アルゼンチン代表と同じ現象がバルサでも起きている。つまり、メッシが1人でできてしまうので、知らぬ間にメッシ依存が進む現象。メッシがいなくなる、封じられたときのオプション作りに、両チームは追われそうである。とにかくずば抜けたパフォーマンスでした。それこすチームの根幹を代えてしまうくらいの。
他の右SHの候補は、パブロ・エルナンデス、ヘススナバス。
■ロビーニョ
左SH。こっちも結局WGなのか、SHなのか判明せず。どっちでもいいけど。カペッロ時代とは違い、ポジションが限定されないプレーはコパのブラジル代表と似ている。前線からの守備でもチームに貢献。攻撃では言うまでもなく。レアル躍進の最大の中心人物はロビーニョとバチスタ。なんとコパのブラジル代表の中心人物とかぶっている。とうとう才能をフルに発揮させたロビーニョは来年のバロンドールの最終候補に残るかもしれない。
他の左SHの候補は、リエラ、グアルダード、ディエゴ・カペル。
■ニステル
年々進化するニステル。昨年にポストプレーを習得したニステルは、今年になって守備とパスを習得。いったいどこへ行くんだという進化っぷりには頭が下がる。来年の今頃はドリブラーになっているかもしれない。ラウール好調の原因はニステルが身に着けた献身性のおかげだと思っている。
■イニエスタ
なんでイニエスタがこの位置にいるんだ、という話。特に理由はないんだけれど、FWにはバランスを取ってくれる選手がいると非常に楽。この選出だとロビーニョとメッシが攻めまくるので、そんなときに中盤もできる頭のいい選手はこの選手しかいない。場合によってシステムを変えるには戦術眼の高い選手が必要で、その能力を考えるとイニエスタはやっぱりすごいわけで。MFよりはFWで自由に動き回るほうが、相手にとっては嫌。
他のFWの候補はラウール、タムード、ルイスガルシア(エスパニョール)、アグエロ、ムニティス、ボージャン。
■整理する
GKはビクトールバルデス。DFは左からカプテビラ、カンナバーロ、ガブリエル・ミリート、ダニエウ・アウベス。MFは左からロビーニョ、モイセス、マルコス・セナ、メッシ。FWはニステル、イニエスタ。
■今後が期待イレブン
GKはアッピアッティ。DFは左からシニョリーニョ、ジャルケ、トレジョン、アスキリビエタ。MFは左から、グラネロ、デラレッド、コルサ、ホルヘ・ロペス。FWはウチェ、ネグレド。
■独り言
監督はシュスターとバルベルデが優れている。マルセリーノはちょっとラシンで苦しそう。もう少し選手がいればいろいろできると思うのだが。冬の移籍に期待。
posted by josepgualdiola |07:51 |
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2007年12月25日
絶不調の両チーム。見事なまでにサポーターの期待を裏切っている両チーム。特にサラゴサ。アイマールもダレッサンドロもいないって。。。サラゴサの弱点は強力な前線にボールがつなげない、ってアトレチコと同じ。。マツザエムが大怪我したり、アイマールが不調だったり、アジャラがフィットしなかたりと負の要素が一気に襲ってきたサラゴサ。
サラゴサのスタメンはセサル、ディオゴ、セルヒオ、アジャラ、ファンフラン、セルヒオガルシア、リュクサン、セラデス、サパテル、ミリート、オリベイラ。右SHがサパテルって何。。。
白紙に戻そうキャンペーンは終了かまだ終わらないのか。ビセンテを戦力外にすることはなさそうな気がする。勘だけど。
バレンシアのスタメンは、モラ、モレッティ、マルチェナ、カネイラ、ミゲル、バラハ、モントーロ、シルバ、マタ、アリスメンディ、ホアキン。モントーロはレギュラー確定か。そういえば、バラハは戦力外にならなかったんだね。モラって誰。
■前半戦
バレンシアはだいぶチーム状況を立て直してきた模様。特に守備面で人につく意識が少しだけ改善されていた。中盤の底にバラハが入ることで、ピッチを広く使うこともできていた。バルサ戦でデビューしたモントーロも精力的にシルバと動き回り、中盤で起点になろうと必死に走っていた。中央に当てて外に展開。バレンシアの狙いはピッチを広く使ったポゼッション。サイドで仕掛けられたら仕掛けてもいいし、無理なら中央へボールを展開。
サイドの選手はホアキンとマタ。右利きは右に、左利きは左に。効き足と同じサイドで使う場合、縦に突破することが基本線となる。ホアキンもマタも縦に突破してクロスを上げようと試みていた。ただし、マタの相手はディオゴ。ちょっと分が悪い。ホアキンはファンフランを相手に勝利するあたりはさすが。
ポゼッションの重要点として、両SBのポジショニングの位置が上げられる。前半の終わりに近づくと、ミゲルが積極的に攻めか上がってきて、分厚い攻撃を演出していた。しかし、ホアキン×ミゲルの関係はメッシ×ザンブロッタに似ていて非常に残念なものになっている。左サイドのモレッティはほとんど攻撃参加しなかった。マタが苦戦していたのだから助けてあげればいいのに。それでもマタは、ディオゴを抜ききる前にクロスをあげるなど、最大限の努力をしていた。でもさ、クロスを上げてもアリスメンディじゃどうしようもない。
サラゴサよりもボールを繋げる回数が多く、両SBが上がるタイミングはあったと思う。デルオルノよ帰って来い。
サラゴサはよくわからないチームとなっていた。どうせなら、堅守速攻型にしてしまえばいいのに、開き直りができないフェルナンデス監督。アジャラが左CB、セルヒオが慣れている右CBにマイナーチェンジ。組み立てにどのような影響があるかは、何試合かみないと不明。
バレンシアの守備組織が建築中なので、その隙を突いてサラゴサは攻撃を組み立てていた。誰かが守備をサボっている間とか、相手に深追いしすぎてできたスペースとか。
ボールを保持するつもりがないのか。セルヒオガルシア、オリベイラ、ミリートにボールが入ると攻撃が加速する。タメを作るつもりなどまったくなく、分厚い攻撃をするつもりもないように見えた。よって超攻撃的な両SBはまったく攻撃参加することができなかった。宝の持ち腐れ。それともカウンターが怖いのか。
それでも3人でフィニッシュまでいけてしまうからやってられない。得点場面はアジャラからのクサビのボールをセルヒオガルシアが受けてスルーパス→オリベイラがPKをもらいにいってモラが引っかかって終了。ミリートが追いついて決めてサラゴサが先制。
2点目はセルヒオガルシアのクロスをモラがゴールに入れてしまう。パンチングミス。リーガデビューのモラは苦いデビューとなった。ちなみに、ブッフォンは17歳のときにミラン戦でデビュー。しかも無失点に抑える完璧なデビュー戦だった。前半はそれで終了。
■ミゲル、マタ→エルゲラ、ジキッチ
やりきれないミゲルと分の悪いマタを下げて、クロスボールに強いジキッチをなぜかエルゲラを投入。エルゲラはよくわからないが、ミゲルとマタを下げたのはお見事。放り込みに走る可能性はあるけれど、クロスを上げることが多いようなので、ジキッチは必要かもしれない。
後半7分にカネイラ→ロンバン。またも登場・ロンバン。期待されているのだろうか。交代枠を使い切って、後は選手に託された模様。それだけでなく、クーマンが後半11分に退席処分に。すべてが選手に託された瞬間。
後半15分にボール回しからホアキンが強引に中央突破。最後はアリスメンディがシュートを打つがバジェホに止められてしまう。
試合は荒れ模様でお互いにファウルを連発。どちらかというと、バレンシアのほうがファウルが多い。ファウルをしないと止められない後ろ向きな理由だが、今まではファウルさえできなかったのでよしとしよう。
ジキッチを入れたものの、放り込みは滅多にしないところはさすが。ジキッチも足元があるので、馴染めばクーマンの目指すサッカーに適応できるかもしれない。今後のキーマンになりそうな予感。
サラゴサはセルヒオガルシアが絶好調。フリーランニングで攻守に貢献。後半28分のディオゴからのパスを受けてスルーパスをミリートに通した場面は秀逸。
しかし、このプレーの直後、アリスメンディのクロスからジキッチが頭で決めてバレンシアが1点返す。すると、後半33分にはバラハのロングボールをジキッチが潰れて、そのこぼれだまをジキッチがシュートという決定機。サラゴサは守ることに未だ慣れていない。オリベイラとミリートは相変わらずだし。
後半35分にオリベイラ→バレーロ。守備固めに走るらしくないフェルナンデス。その交代直後に得点が入る悪循環。
中央で孤軍奮闘のシルバに自由を与えたホアキンのパス。その自由を得点に結びつけたシルバの個人技が炸裂。なんとバレンシアが追いついてしまう。
試合終盤では、サラゴサにパワプレーによるアジャラの気迫、バレンシアはシルバとホアキンがコンビで右サイドを崩して、ジキッチがポストにシュートを当てるプレーを見せるが引き分けで終わる。
■独り言
両チームとも攻撃意識が高いので、普段出てくる問題がそんなに顕在しない試合となった。いい練習になったと思う。バレンシアは今後改善されていきそうだが、サラゴサは改善される絵が見えない。セルヒオガルシアが絶好調で、それは歓迎することなんだろうけど、ダレッサンドロ出してくれよ。やっと活躍する場を見つけたと思ったのに。
バレンシアは面白くなりそうである。モントーロは早くもチームに馴染んだし、バラハは存在感をあらわしていた。ここにエドゥが入ってくればもっと面白くなる。得点の場面に見られたように、シルバとホアキンが常時絡むようになればもっと崩せるだろう。そしてロビーニョのように、ホアキンが神出鬼没になったら怖い存在になる、、、かな。
混乱状態にあるバレンシアだが、シルバが中央をできるようになってきたのは収穫だろうな。
posted by josepgualdiola |21:44 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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2007年12月25日
さりげなくマドリード対バルセロナの戦いである。しかも上位対決。クラシコのせいで、注目されていない可能性が高いが、上位の直接対決である。
アトレチコのスタメンは、アッピアッティ、ペルニア、エレル、パブロ、ペレア、シモン、ラウールガルシア、クレーベル、マキシ、フォルラン、アグエロ。
エスパニョールのスタメンは、カメニ、ダビド、トレジョン、ジャルケ、サパレタ、リエラ、モイセス、アンヘル、コロ、ルイスガルシア、タムード。なんと12試合負けなし。
■チームとして機能するかどうか
エスパニョールは積極的に前線から守る。パスコースを限定し、ボールホルダーに焦りを与えることで、ミスを誘発させるのが狙い。サボる選手はいないし、後ろの選手も前線の選手に連動して前から勇気のある守備を見せる。
アトレチコの前線の選手、アグエロ、フォルラン、マキシ、シモンは前線から激しい守備をしたいようだった。FWが相手を追いかけ始めると、マキシ×シモンもその出足に答える守備を見せる。しかし、その後ろの選手がついてこない。決してDFラインが低すぎるわけではないが、高い位置で守ろうという意図はないように見えた。
足技に定評のあるゼカストロ君は守備に難がありすぎたために、冬での放出がほぼ決定という噂。それくらいに守れないゼカストロ君。代わりにレギュラーに定着したのはエレル。インテルナシオナルにいたCBで左利き。ゼカストロ君ほどでないものの、可能性を感じさせる選手である。しかし、CBの片割れが足技上手いだけではあまり意味がない。プジョル×ミリートコンビの苦悩が良い例である。相手が守備に熱心でなければいいんだけれど、相手がエスパニョールでは苦しい苦しい。
アトレチコはいつものように前線にボールを届けることに苦戦する。届きさえすれば、シモンとアグエロ、フォルランが抜群のキープ力で何とかしてしまう。しかし、届かない。ラウールガルシアとクレーベルが何とか繋ごうと苦心するが、エスパニョールの守備の前に苦戦。ペレアの無茶蹴り、自己完結の攻撃が見ていて面白かった。ハイボール蹴っても無理だってば。
アトレチコの攻撃のミスをつき、エスパニョールはボールを細かく繋いで相手の裏を執拗に狙い続ける。ほとんどオフサイドになってしまうが、紙一重の場面を量産。またセットプレーから何度も決定機を作り、得点も時間の問題化と思っていた。バルドの代役のコロもFWらしいポジショニングで自分らしさを発揮、リエラも何度も高精度のクロスを上げてチャンスを演出していた。守備の場面で、両SHが昨年ほど助けに来ないことも、エスパニョールが楽にボールを運べた原因である。ただし、リエラ対ペレアの対決はペレアに軍配が上がった前半だった。
そして、試合が動く。トレジョンの激しいマークにいらだったアグエロは審判の目の前で、トレジョンの手を強引に振り払う。ファウルだ、この野郎みたいな。しかし、これが報復と見なされ、アグエロは一発退場。トレジョンは黄色。判定を下した審判もちょっと混乱。このアグエロの退場以降、審判の判定は急速にアトレチコよりになっていく。どんなプレーもファウルと判定されるエスパニョールは守りにくくなっていく。
前半36分にシモンが直接FKを決めてゴール。カメニが逆を取られる珍しい失態。アグエロが退場したことで、審判を味方につけたアトレチコが先制して前半が終了。後半はエスパニョールの猛攻が見られるに違いない。
■デラペーニャ
エスパニョールは両SBを上げて攻撃に出る。アトレチコはフォルランを前線に残し引きこもる。後半1分にダビドガルシアのミドル。2分にはサパレタの突破からタムードと飛ばしまくりのぺリコ。
ピボーテ付近は完全に自由になったエスパニョール。試合を支配するものの、守りに入ったアトレチコは結構堅い。マキシ、シモンも精力的に守備を行う。ここはペーニャの出番が近いか。
後半7分にCKからタムードが決めてエスパニョールが早くも同点に追いつく。コーナーキックに誰も触れず、ファーに流れてきたところをタムードが胸で押し込んで同点。アッピアッティの驚いた顔が面白かった。この得点直後にアンヘル→ペーニャ。久しぶりのデラペーニャが見られる。
後半9分にペルニアが2枚めの黄色で退場。アトレチコよりに笛を吹いていた反動か、悪質でないものの迷わずに退場。11対9になってしまった。マキシを代えてアントニオロペスを投入。ここからぺーニャの劇場が始まる。腐ってもビセンテカルデロン劇場。
アトレチコは上手く守ってフォルランに託す作戦がずばり正解。速攻が持ち味のエスパニョールがボールを自由すぎる状態で持つことに慣れておらず、攻め急いではカウンターと嫌な展開に。
後半26分にシモン→フラド。ダビドガルシア→クレメンテ・ロドリゲス。最初からクレメンテ・ロドリゲスは使って欲しかったぞ。
その後もペーニャのパスから何度も決定機をつかむものの、アッピアッティのセーブの前にタムードは沈黙。しかし、後半39分にぺーニャのスルーパスをルイスガルシアが決めて、とうとうこじ開けるわけ。本当にデラペーニャはすばらしい。試合はこのまま終了。
■独り言
アトレチコは相変わらず攻撃の流れが悪い。冬に大胆な補強でもしない限りチーム状況は良くならないだろう。観ていて全然面白くない。いろんな意味で面白いことは否定しないが。
エスパニョール。気がつけば3位である。ペーニャが復活すればもっと良くなること間違いなし。
posted by josepgualdiola |13:06 |
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2007年12月25日
バルサのスタメンは、バルデス、プジョル、ミリート、マルケス、アビダル、ヤヤ、デコ、シャビ、ロナウジーニョ、エトー、イニエスタ。
最近のライカールトは選手起用で冴え渡っていたが、営業は終了のようである。明らかにネームバリューで起用しているやん。デコは病み上がりでグジョンセンが好調。ロナウジーニョは干していたのに、メッシがいなくなったら起用。この前ドスサントス使ってたやん。ヤヤ、シャビ、グジョンセン、イニエスタ、ボージャン、エトーだったらライカールトを見直したのに。
レアルのスタメンは、カシージャス、エインセ、ペペ、カンナバーロ、セルヒオラモス、ディアラ、スナイデル、バチスタ、ロビーニョ、ラウール、ニステル。
マルセロ→エインセの変更のみ。後は戦い方に注目。ヘタフェ時代にシュスターはバルサ相手に大量得点で勝利したことがある。バルサ対策ならお手の物、というよりも、相手に合わせてサッカーをするのが得意な監督。徐々にその手腕を発揮してきているので、ここらで本領発揮なるか。
■イニエスタをウイングで使うということ
イニエスタをウイングで使う一番の利点は、前線の選手のポジションが流動的になることである。イニエスタがサイドからドリブルで突破することではない。バルセロナはポゼッションサッカーを目指しているというより、義務付けられている。ポゼッションサッカーをより高いレベルに昇華させるには、前線の選手が流動的に入れ替わったほうが良い。
昨今の守備はゾーンとマンツーマンの複合が主流である。ペナルティエリア付近はマンツーマンで、それより前のスペースはゾーンでというのが最も基本的なやり方である。
この相手のマークを混乱させるために、本来いるべきポジションに選手がいない状態を作ることが重要になってくる。ロビーニョ対策にプジョルを配置しても、ロビーニョが中央のほうに流れていった場合、その対策は終了になることが多い。マークを受け渡すのか、そのままついて行くのか。試合前からつめておかないと、良い対応はなかなかできるものではない。
昨年のローマのサッカーは上手くできていて、トッティが中盤に降りる。相手のCBは自分のマークを失う。中盤で数的不利になる。中盤を支配される→中盤を助けに行く→CBがいるべきポジションにいなくなるので、危険なスペースができる。そこをローマの選手が飛び出してくる。
ただし、今年のイニエスタはエゴイストイニエスタになっていてまったくポジションチェンジをしなかった時期があった。左サイドから仕掛けまくり、ある程度結果を出してしまうのだからさすがだが、相手が強くなれば終了である。アビダルのオーバーラップを使ったり、グジョンセンを活かす気のなかったイニエスタは結構独りよがりだった。
しかし、グジョンセンの好調と比例して、イニエスタはエゴイストをやめる。イニエスタがポジションをめまぐるしく代え、イニエスタの空けた左サイドにはグジョンセンが飛び出すことで、左サイドは流動的になっていた。
もともとバルサの選手は自分のゾーンから飛び出す選手が少ないので、エトーを追い越すグジョンセンや、ポジションにとらわれないイニエスタは非常に貴重な選手である。イニエスタをウイングで使う最大のメリットは突破力でなく、ポジションチェンジを流動的にするスイッチ。サイドはどちらでも関係ない。ただし、左サイドから仕掛けるほうが好きなのは事実だけど。
ちなみに、昨年のこの時期にバルサはアトレチコと試合をしていた。その試合でも、イニエスタは右サイドを担当していた。いつものように、イニエスタは右サイドを空ける。このアトレチコ戦ではベレッチやシャビ、デコ、そしてロナウジーニョが右サイドに飛び出してきた。この動きにアトレチコは大混乱であった。
クラシコに話を戻す。いつものようにイニエスタはポジションを代えたが、今日は誰も右サイドに飛び出してこなかった。プジョルはロビーニョ対策でまれに攻撃参加するだけ。他の選手はそんなそぶりもなく。
もともと、イニエスタの空けたポジションに誰が飛び出すのか、というメカニズムはバルサにはない。それがライカールトである。最近のライカールトは選手起用で冴えを見せていたものの、戦い方という面ではいつもどおりであった。昨年のアトレチコ戦では即興で選手ができていたのだろう。偶然に頼って勝てるほど、今のレアルは甘くない。
■レアルの考え方とバルサの事情
レアルの弱点はサイドである。前線の3人は相手DFラインに鬼プレスをかけることを基本としている。自分のゾーンの前にボールがあるときはがむしゃらにプレーするが、ボールが後ろに行くと知らん振り。ロビーニョは試合によってまちまちの対応、つまり、下がったり下がらなかったりするが、右サイドの守備を担当するラウールはポジションを下げることはあまりなかった。モウリーニョ時代のチェルシーはウイングが相手SBにどこまでもついていっていた。
ようするに、レアルの前線の3人は後ろの守備に関して、あまり熱心でなかったわけである。しかし、クラシコでは違った。マルケス×ミリートへプレッシャーをかけずに、シャビデコヤヤの中盤トリオのスペースを潰すことに尽力。また、中央をラウール、右をニステルと普段と違う形に。アビダルがそんなに攻撃参加しないことを前提とした配置に変更していた。つまり、サイドの弱点をしっかり消してきたのである。その代わりに、前線の守備は放棄した。得点の可能性は減るが、失点する可能性も減る。
マルケス×ミリートは自由を与えられたものの、中盤にパスを出すことは難しい。レアルの選手がうじゃうじゃいるので。そうなると攻撃の選択肢は限られたものになっていく。中央への放り込み、相手DFライン裏を必要に狙う、ロナウジーニョの神トラップに期待、それでも中盤に繋ぐ。
エトー対ペペ×カンナバーロ。どちらかの選手がインターセプトを狙い、もう1人がカバーをする。数的不利な上に、相手が理想的な関係を築いている状況でエトーは何もできなかったし、何もしようとしていなかった。
グジョンセンとジュリがいないので、裏を狙う回数が少ない。シャビがミリートのパスからDFラインの裏を取った場面があったが、あの状況をもっと作らなければいけない。中央への放り込みも、エトーが競り勝てない、グジョンセンもいない状況でしても無駄。
よって、バルサに残された選択肢は意地でも中盤でボールを繋ぐかロナウジーニョの神トラップに頼るのみとなっている。せめて、イニエスタが空けたスペースを誰かが使えれば、裏に飛び出すこともできるし、ピッチを広く使えるようになるのでパス回しもうまくいったろうに。プジョルがカシージャスと激突した場面だってもっと作れたはず。また、中盤をマンツーマン気味に守っていたレアルの守備を混乱させることができたのは言うまでもない。
ロナウジーニョは何度か神トラップを披露し、果敢に仕掛けていたが、周りがロナウジーニョを活かす気がない。特にアビダル。序盤は何度も上がってロナウジーニョを助けていたものの、前半25分からはまれにしか攻め込まなくなった。いくら使われないからって心が折れるのが早すぎである。アーセナルのサニャなんて使われることが滅多になくても、エブエのために走り続けている。そしてジオも走っていた。
ロナウジーニョしか希望がないのに、そのロナウジーニョを活かす気がない。これで勝てるわけないよね。でも、最後の望みはまだある。CBの攻撃参加。CBにプレスがかからないならば、マルケス×ミリートが相手をひきつけるまでボールを保持していればいいし、誰もこなければそのまま上がっていけばいい。ただし、非常に勇気がいるプレーである。
前半25分のミリートの中央突破。33分のマルケス→イニエスタ→エトー空振り→ロナウジーニョの場面がCBの攻撃参加によって生まれた場面である。このように、少しのリスクを犯せばレアルを崩すきっかけになる。ただし、マルケス×ミリートよりも、プジョルのほうが中央からの攻撃参加をする勇気を持っているので、後半からプジョルがCBにコンバートされて、ザンブロッタが右SBに入れば、バルサが息を吹き返す可能盛大。
CBの攻撃参加を得て、バルサが攻撃に流れを作りだすかと思ったら、先制点を取ったのはレアル。ヤヤ対バチスタの競り合い。ディアラがこぼれだまを前線に拾うと、ニステルとバチスタが神ワンツー。そしてバチスタがバチスタとは思えないシュートで先制点を得る。コパアメリカの決勝かよ。コパ以来、ずっとバチスタを勧めてきた管理人からすると嬉しい得点だった。競り合う専門の有無、こぼれだまを拾うメカニズムの有無が得点の分かれ目となる。前半35分の先制点だった。
■後半戦
後半の頭からプジョルが積極的に攻撃に出る。イニエスタの空けたスペースを使うために。ただ、プジョルがクロスを上げても、中央にはクライファートがいないし、2列目から飛び出してくるのはシャビ。それでも、この右サイド攻撃が全体に良い影響を与えるはず。
後半10分にはミリートがまたもドリブルで駆け上がり、中央へラストパス。しかし、空中戦で勝てず。
後半17分にデコ→ドスサントス。。。。これで右サイドに蓋ができる可能性が高い。イニエスタをシャビデコの位置で使うと、流動性のスイッチも消えるのでバルサは可能性がなくなる。レアルからしても、中盤の選手の誰かがイニエスタを見ればいいだけになる。今までは、デコシャビヤヤ+イニエスタに注意しなければならなかったのだから、それに比べればはるかに楽。この試合で一番やっちゃいけないのが、イニエスタを中盤でドスサントスを左で起用というパターン。あーあ。
この交代以降、バルサはカウンターをくらう回数が増えていく。それはこの交代が原因となっていて、バルサの前線から意外性が消えたこと。それによって、レアルはボールを奪いやすくなった→攻撃開始という現象が起きた。
後半25分くらいになると、レアルは無理に攻めずに、ボールをキープするようになる。レアルの中央にかける守備の枚数の関係から、バルサは攻め急ぐ展開が前半から続き、それが収まる気配はなし。
後半30分にプジョル→ザンブロッタ。。イニエスタを中盤に下げた後では遅い。レアルはスナイデル→ガゴ。後半36分にはシャビ→ボージャン。。。。
そんな交代でうまく行くわけもなく試合は終了。
■独り言
バルサはバルサらしさを捨てれば、余裕でレアルに勝てたと思う。ただし、バルサはバルサらしさを捨てないでも、攻撃をもっと組織的に構築すれば勝てたんじゃないかなと。例えば、イニエスタの空けたスペースや、ロナウジーニョを追い越す動きをしっかりやるだけで、状況はかなり変わる。
レアルが個々の役割を明確にする作業を行っている中で、バルサはその部分を選手の即興に委ねている。監督が仕事をしないので。その偶然性に頼る限り、クラシコで負けることもあればCLで決勝まで行くのはちょっと難しいか。
posted by josepgualdiola |08:48 |
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2007年12月23日
さりげなくCLで決勝トーナメントに進んだセビリア。しかも1位通過。なんだかんだ1位通過は凄い。その代わりにリーガの順位は低い。それでも、レアル戦でのパフォーマンスは全盛期に近いものがあった。つまり、モチベーションの維持が難しいのかなと勝手に予想。強豪相手には気合十分。この試合でリーガは冬休みに突入。よって、セビリアは精一杯試合に望むだろう。たとえ相手がラシンでも。
セビリアのスタメンは、デ・サンクティス、ドラコ、エスキュデ、モスケラ、アウベス、カペル、マレスカ、ポウルセン、ヘススナバス、ケルジャコフ、カヌーテ。ルイスファビアーノ、ケイタは累積のため出場停止。パロップは手を骨折したらしい。
ラシンのスタメンは、コルトルティ、ルイス、ガライ、モラトン、ピニジョス、アヨセ、コルサ、ドゥシェル、ホルヘロペス、スモラレク、ムニティス。コルトルティはスイス代表のキーパー。チテは今回もスーパーサブ。
■セビリアのサッカーの行方
モウリーニョからグラントへ監督が代わったチェルシー。その監督交代によって、チェルシーはモウリーニョ時代よりも両SBの攻撃参加の回数を増やした。多少の違いでも、それはのちに大きな変化になるかもね。ただ、チェルシーの場合は両ウイングの質の低下によって、両SBの攻撃参加の必要に迫られた上で変更の可能性もあり。
では、ファンデラモスからヒメネスから代わったセビリアはどう変化したか。もともとアウベスが抜ける予定だったので、ファンデラモスはこう考えていた。今までは右サイド攻撃が中心だったけれど、アウベスがいないんじゃ左サイドからも攻めるか。カペルだって経験をつんできたことだし。
よって、今季のセビリアは両サイド攻撃を指向していた。しかし、アウベスの残留が決まりチームはちょっと混乱。モチベーションの失ったアウベス。しかも例年よりもボールの回ってくる回数が少ないとくれば、モチベーションは地に落ちる可能性があり。しかも、チームとして結果が出ていなかったからさらに混乱。そんな状況で、ファンデラモスはロンドンへ飛び立つからさあ大変。
セビリアの熱血漢ことヒメネスが監督につくと、まずは昨年の形に戻しつつ、ちょっとは左サイドからも攻めたほうがいいというサッカーを見せる。そして選手にほんの少しの自由を与えた。
昨年までのセビリアはリスクを徹底的に排除した攻撃サッカーをしていた。ポゼッションはまるで眼中になし。困ったらカヌーテでその周りに選手を集める戦い方。別にロングボールに拘らないで、繋げるときは繋いでもいいよ、というヒメネスの下で、セビリアの選手はボールを繋ごうとしていた。ロングボールも多かったけれど、昨年よりは少ないような。リスクをとらないサッカーを誰が見に来るんですか??なんて発言はしないだろうが、こうしてちょっぴりリスキーなセビリアが出来上がる。
そのリスクのぶん、守備の回数が増えるわけだが、ちょうどCBのレギュラーは怪我で不在。本当についていないセビリア。守備の回数が増えたぶん、失点も増える。嫌なスパイラルである。この試合ではモスケラが獅子奮迅の活躍を見せる。今まで何をしていたんだモスケラ。パチューカから移籍してきたコロンビア人である。
リスクをとるからには、それなりのリターンがないとやっていられない。ハイリスク・ノーリターンでは負けが込む。CBの復帰によってリスクは多少軽減されたが、問題はリターン。つまり、左サイド攻撃とポゼッションがどのような影響をもたらすのか。この試合ではカペルが左サイドを担当。
スピードスターのカペルは最近出番を得ているらしい。本来のスタメンであるアドリアーノが怪我から復帰しているのにもかかわらず。試合に出ることでチームにも馴染んできたのか。この試合ではお得意のスピードで相手を苦しめるカペル。ガライを退場に追い込み、ピニジョスとホルヘロペスには黄色を与える大活躍。しかし、得点には残念ながら絡めず。途中交代で出場したアドリアーノはあっさりと得点を決めていたので、もしかしたらへこんでいるかも。この試合でセビリアが受けたファウルの数は全部で18回。カペルが受けたファウルはそのうちの6回。体が切れていた証拠である。
■試合内容について
単純な流れであった。優先順位として繋ぐ意識の高くなってきたセビリアに対して、DFラインを高くし中盤のスペースを消したラシン。スモラレクとムニティスは積極果敢にボールを奪いに走りまくる。
マレスカとポウルセン。DFラインからボールを引き出すのが上手いタイプの選手ではない。そんなわけで、セビリアはラシンのプレスの前に混乱状態に位置いる。パスつなげないじゃん、でもロングボールもな~という流れをシカトするマイペースのアウベス。序盤から蹴りまくっていた。その的はカヌーテが普通なんだけれど、今日の的はラシンの高いDFラインの裏。
ボールを繋げなかったから仕方なくロングボールを選んだのか、DFラインを下げさせて中盤にスペースを作ろうとしたのか、、、その意図は不明である。結果として、このロングボールが功を制する。もともとロングボールを拾うメカニズムは体が覚えているし、ヘススナバスとカペルはスピードがある。裏に出たボールにくらいつくのはお手の物。中盤にスペースができてくると、セビリアはサイドチェンジを交えながらラシンゴールに迫る。
ラシンもカウンターで対抗するが、攻撃に迫力がない。その原因はモスケラ。いつもはムニティスが意地でボールをキープするが、モスケラのことごとく止められてしまう。今日のMVPは間違いなくモスケラ。負のスパイラルを止めた功績は大きい。また、ラシンの攻撃も点を取りに行くよりはフィニッシュで終わらせることが目的になっているようだった。それだけ、セビリアのカウンターが怖かったのだろう。
前半25分に得意の右サイド攻撃でセビリアが先制すると、ラシンは前線からの守備がどんどん効かなくなっていく。攻撃意識が高まりすぎたゆえの反動か、たんなるガス欠か。その原因は定かではない。
セビリアがボールを支配するものの、カヌーテがガライとの対決に苦戦してサイドは崩すものの中央で跳ね返されるまま、前半は終了。
後半になると、ラシンがCKから同点ゴールを決める。しかし、この追加点でセビリアに攻撃のカードを切らせることになる。開幕当初は外国枠の影響で戦力外状態だったチェバントン。リーガの外国人規定の変更とヒメネス監督の就任によって、チェバントンはチームでチャンスを得る。
そのチェバントンはエリア近くでファウルを得ると、FKを誰が蹴るかでセビリアはもめる。カヌーテが仲裁に入り、チェバントンが蹴ることになる。そのチェバントンは見事に直接FKを決めてセビリアが勝ち越しに成功。チェバントンはユニフォームを脱ぎ、ヒメネス監督に抱きついて喜びを表現。黄色をもらっていた。
その後にガライが退場すると、試合はほぼ終了。無秩序状態の打ち合いになり、セビリアが2点追加して終了。
■独り言
退場してしまったが、カヌーテと互角にやりあったガライはさすが。得点場面もFKを弾丸ミドル→CKを得る→頭で決めると一人舞台。マルセリーノ監督は交代が遅い模様。良いサッカーをしているのだが、試合の流れを変えられる采配ができないと、一流監督にはなれません。チテという武器がいるので言い訳もできない。
セビリアはらしさと、らしくなさをうまく共存させたサッカーを展開。ここにケイタがいたら、らしくなさが、らしさを上回るのだろう。そんなときはちょっと危険だけれど、ボールは繋がるようになるだろう。MVPはモスケラ。影のMVPはマレスカとデサンクティス。
posted by josepgualdiola |11:26 |
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2007年12月21日
結果はもうご存知のように1-0でユナイテッドが勝利した。前半終了間際のCKからテベスが先制点を決める。このCKも単純にクロスボールを上げるのではなく、ギグス→エリアの外にいたルーニーのミドル→テベスというトリックプレーであった。トリックプレーというのは大げさかもしれないけれど。
昨年の対戦でもユナイテッドが1-0で勝利している。そのときの得点者はミラクルオシェイ。この昨年の試合内容を要約すると、リバプールの守備の前に、ユナイテッドの攻撃は沈黙。攻撃が機能しない状態でも、前線の4人は守備に参加しなかった。そのため、リバプールに攻め込まれまくるが、何とか耐えるユナイテッド。しかも、スコールズがネコパンチで退場するなど最悪の展開。しかし、ロナウドのFKのこぼれだまをミラクルオシェイが決めてなんとユナイテッドが勝ってしまう。こんな試合だった。
話は今年の試合内容に移る。昨年と同じように、やっぱりユナイテッドの攻撃はリバプールの守備の前に沈黙した。特にロナウドは何もできず。何もさせてもらえず。テベス、ルーニー、ギグス、ロナウドをそろえても、リバプールの組織的守備を破壊するのは困難ということである。それだけ、リバプールの守備がすばらしいということでもある。今年初めて観たリバプールだったが、守備の連動性は相変わらず世界最高峰だった。
このままでは昨年と同じ展開になってしまう。都合よく、ミラクルオシェイがミラクルを起こすわけもない。そして、ミラクルに期待するほど、ファーガソンは馬鹿じゃない。ファーガソンは昨年の反省を踏まえて、しっかりしたリバプール対策を打ってきた。その目的はリバプールの攻撃の流れを阻害すること。
対策の中身に触れる前に、リバプールの攻撃の形をおさらい。今季初リバプールなので、今から書くのは古い形かもしない。ご勘弁を。
リバプールの最大の特徴は前線からの激しい守備で相手の攻撃を混乱に陥れること。つまり、前線でボールを奪ってショートカウンター。しかし、リバプール相手に引きこもるチームは当然いる。
そんなわけで、リバプールは意外とボールを繋ぐ意識が高い。例えば、レイナを観ていれば分かる。レイナはボールを繋ぐことを最優先としている。仮にクラウチが前線にいてもである。ビルドアップの仕方は特徴的。CBにボールが入ると、両SBは前線に飛び出していく。つまり、CB二枚でボールをまわす羽目になる。相手のFWがプレスに来たら、中盤とパス交換、またはレイナを交えてプレスを交わすことが多い。CBから中盤にボールを入れるか、前線に人数を増やしたことで、一気にサイドにロングボールを入れるのが特徴。
シャビアロンソ、ジェラードはロングボールが得意である。よって、彼らがDFラインまで降りてきて、CBの代わりにビルドアップを担うことは多い。ただし、この試合でのジェラードはあまりおりてこなかった。また、片方のサイドに相手を引き寄せて一気にサイドチェンジでサイド攻撃なんてのもある。この形はリーセが中に切れ込んで、右足のシュートの場面。今季はトーレスが加わったので、相手DFラインの裏に放り込み続けるのもありである。ロングカウンターもいけそうな感じ。
話をユナイテッドの行ったリバプール対策に戻す。普段はあまり低いポジショニングを取らない両SH。リバプールの両SBは積極的に攻めあがってくることへの対策。次にルーニーを相手のCBの間にポジションを取ることで、リバプールはDFラインからボールをサイドに散らすことができなくなる。最後にテベスはマスチェラーノのマークについて、CBから中盤にボールを入れさせないようにしていた。
このリバプール対策によって、リバプールの攻撃の選択肢は極端に減った。ほとんどがロングボールになってしまい。狙った形は数えるほどしか作ることはできず。ユナイテッドはロングボール対策として、さっさとDFラインを下げて空中戦を申し込む。トーレスに裏を取られるのは怖いが、空中戦ならなんのその。リオとビディッチは無敵の強さを証明していた。
ちなみに、リバプールの前線からの守備によって、ユナイテッドもロングボールがいつもよりも多くなってしまった。こちらも、キャラガー×ヒーピア対テベス×ルーニーなので、もちろん競り勝てることができずに終了。ただし、ルーニーは競り合いで何度かキャラガーを吹っ飛ばしファウルを取られていた。
それでも、今年のユナイテッドは昨年と一味違う、攻撃が上手く機能しない状況で、アンデルソンやエブラがこの状況を何とかしようというプレーが何度か観られた。そして、それはユナイテッドの攻撃に厚みを加え、そのときの迫力はいつものそれと比べて違った。特にアンデルソンの中央突破はチームに勇気を与えていたと思う。
後半になると、ユナイテッドは引きこもりを選択。後半開始直後は前に出ていたが、5分もたつと、全員が守備ブロックを形成していた。リバプールがバベルを左サイドに投入すると、ユナイテッドはルーニーをバベル対策としてサイドに変更。ロナウドを前線に残してカウンターを狙う。
ちなみに、ロナウドはルーニーほど守備をするわけでないので、ここから一気にリバプールが攻勢に出ることができるようになる。つまり、DFラインからボールが繋がるようになる。この変化が一番面白かった。しかし、ユナイテッドのゴールは遠く、ファーガソンの狙い通りに試合は1-0で終了。シュート数、ボール支配率ではリバプール優勢だったが、ユナイテッドの試合となってしまった。
■独り言
守備をやればできるテベス×ルーニーと、守備が苦手な両SHのできるだけことを考えた見事な対策だった。もちろん、リオとビディッチありきの対策である。ハーグリーブス、アンデルソンは共に攻守に大貢献。2人とも新戦力なのだから恐ろしい。残念ながらブラウンがちょっと足を引っ張っていた。ネビル兄が帰ってくれば問題ないだろうけれど、補強してもいいかもね。今回のように、相手の長所を消すサッカーができれば、優勝間違いなしである。
リバプールにとっては苦しい試合となった。ファンデルサールの凡ミスを得点に結びつけられなかったのが痛い。それもこれも実力。ジェラードが妙に攻撃的なポジションをとっていたのは今年の仕様か気まぐれか。どちらにせよ、中途半端なできとなったのは切ないところ。アンデルソンやエブラのように、俺が状況を変えてやるんだっていう選手がいなかったのが敗因かも。マスチェラーノは相変わらず神だったけれどね。
スローインのときに、リーセがユニフォームでボールを拭くしぐさがアルベロアに移っていた。あのしぐさはなんか好きだ。
posted by josepgualdiola |21:02 |
プレミアリーグ/07~08 |
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2007年12月19日
何気に好カードです。今季からポゼッションを目指し始めているヘタフェと、昨季終盤からポゼッションを機能させているビジャレアル。ポゼッション対ポゼッション対決。どっちがポゼッションするのか、非常に興味深い。
■ヘタフェの事情
昨年までのヘタフェは人もボールも動くサッカーで、ショートカウンターを武器としていた。ボールを奪って、相手の守備が整う前に組織で攻め込む形。それがヘタフェの攻撃。守備は徹底的なプレッシングを行う。人に対する意識も強く、バルサ、レアルでもその守備を破壊することは難しかった。
そして、相手に合わせて変わるシステムは驚異的であった。ストライカーがいないんだから、攻撃に人数かけなきゃ点が入らない。だから、みんなで攻めるんだ。いたって論理的なサッカーである。ヘタフェのサッカーはかなり正しかった。
しかし、そんな正しいサッカーも同じくらいの格の相手には通じず。バルサやレアルがヘタフェ相手に引きこもることは絶対ない。引きこもらなければならないことはあっても。強豪は問題ない。問題はヘタフェ相手に引きこもる相手。昨年のヘタフェの順位が低い理由は多分ここ。攻めてくる相手は得意だったが、引きこもる相手は苦手。どうしても点が取れない。だかたウチェを獲得。放出したグイサがマジョルカでブレイクしたのはやるせない。
よって、同じ格のチームを相手にしても、まともに戦えるように、、今年のヘタフェはポゼッションも目指している。先制したら昨年の形に戻せばいいし、ボールが持てるならそれで時間を潰せば良い。単純にラウドルップの好みや新戦力の台頭が原因かもしれないけれど。
■ボール支配率
ボール支配率は高ければ良い、というものではない。場合によって持たされて終了なんてこともある。しかし、ポゼッションを目指しているチームにとっては、高ければ高いほうがいいことも事実だ。
ヘタフェ対ビジャレアル。支配率が高かったのはどっちでしょう。正解は、、、、、、、、ヘタフェ。正面からビジャレアルのポゼッションを撃破してしまった。これには正直びっくりである。
ビジャレアルは、いわゆる守備をすることを念頭においていない攻撃的なチームである。両SBも積極的に攻撃参加するので、非常にカウンターにもろい。そのため、攻守の切り替えを早くすること、そもそもボールを失わないことで攻撃的な守備を実現しようとしている。攻撃は最大の防御。よって、ボール支配できなければ切ないことになる。チーム全体が機能しない。
この試合のボール支配率は58:42でヘタフェの勝ち。最近のビジャレアルのボール支配率を見てみる。ベティス戦は61%、バジャドリッド戦は53%、アルメリア戦は54%、セビリア戦は58%と下回ることはあまりない、というよりもなかった。それだけ異例なことである。
ヘタフェ相手にポゼッションで勝負を挑むビジャレアル。しかし、相手は腐ってもヘタフェ。相手の攻撃の目を潰すのはお手の物。サイドよりも中央を固める守備で、相手のバランスを崩すのはお家芸。その代わり、グラネロが中央からサイドへ何度も走っていたけれど。サイドに追いやれたビジャレアルはそれでも強引に中央へ→大渋滞。
よって、ヘタフェがボールを支配する展開となった。ついでにビジャレアルはボールを保持することが前提となっているので、高い位置での守備が不得意である。これもヘタフェがボール支配を高めた理由の1つである。
■両チームのポゼッションの違い
ヘタフェのポゼッションはサイドを基点としている。両SHのグラベロ、パブロが中心。中央のデラレッド、カスケロからボールをサイドに展開。そこに両SBの飛び出しを絡めて攻撃を構築していく。ボールを回している段階で、両SHが中央でクサビのボールを受けることはあまりない。その役目はマヌとブラウリオが担っている。ただし、この2人の能力は他のポジションの選手ほど高くはないので、上手くキープができない。そのためか、サイドに流れることが多い。よって、攻撃は外外になってしまう。要するに、守るほうからすると結構絞りやすい攻撃である。
この状況を打開するために、時々グラネロが中央に進出したり、カスケロが前目のポジションを取ることがある。FWにクサビのボールが入った瞬間、カスケロがFWの横ですばやいサポートをする場面があった。ウチェがいれば、中央で起点ができる可能性が高い。このような欠陥があるにもかかわらず、ある程度形にできてしまうのは、中盤の選手の質の高さに原因がある。
ビジャレアルのポゼッションは中央を基点としている。ピレス、カニは両SHのポジションのように見えるが、どんどん中央にポジションを移す。それこそボックスのようになる。空いたサイドのスペースをスペイン代表SBコンビが駆け上がる。2人ともスタメンではないだろうけれど。
両FWも前線でボールを待つのではなく、積極的にボールをもらいに中央に下がるが本来の形な気がする。つまり、中央で数的優位を作り、相手も中央に人を集めないといけない状態を作らせる。そこで、強引にダイレクトパスで中央突破を図るか、ガラガラのサイドで勝負に出るかを選択。ただし、サイドで待っている選手はSBと決まっているわけではなく、ピレスやカニがそのままサイドにいることもあるし、FWの選手がサイドにいることもある。このポジションを限定しないさまはメキシコ代表に少し似ている。
■相手のCBを引き出せ
話を試合に戻すと、ヘタフェは攻めるものの、フィニッシュまではなかなかいけない。それでも、攻守に安定していたので、そのうち点が入ると思ってたが、先制したのはビジャレアル。この場面が興味深いものだったので詳しく解説。
ブルーノ→ブランコ→ピレス→ニハトでゴール。ブルーノがクサビのボールを入れ、前線から降りてきたブランコがワンタッチでピレスにはたく。ピレスがトラップした瞬間に2列目からニハトが飛び出す。ピレスはスルーパスを選択。ニハトはキーパとの一対一を冷静に決める。前半15分のことだった。
ヘタフェの事情を絡めてもう1度。ブラウリオがブルーノに寄せに行く。ブルーノはクサビのボールを選択する。DFラインにいたブランコがクサビのボールに寄って行く。ブランコをマークしていた右CBのベレンゲルは前を向かせてたまるかとブランコについていく。ベレンゲルがブランコについていったので、左CBのディアスはバランスを取るために、ポジションを中央に修正する。ブランコは前を向かずにダイレクトでポストプレー。ピレスが前を向いてプレーできる状態になる。この時点でCBの位置にいるのはディアスのみである。ディアスの横には広大なスペースがあり、そこを二列目から飛び出したニハトに使われて終了。
ちなみに両SBはピレスとカニのマークについていたので、フォローできず。ニハトの近くにいたデラレッドは、ボールだけを見てしまっていたので、背後を走っているニハトに気づかず。ボールが左サイドにあったのでコントラは中に絞るべきだったかもしれないし、デラレッドはニハトについていくべきだけど、それを求めるのは実に難しい。
ここでの教訓は、FWが中盤に降りてくる形。分かりやすく言うとゼロトップの形を戦術としているチームは、相手のCBのうち、どちらかを中盤に引っ張り出せば大チャンスが生まれるということ。そのチャンスはボールによることで生まれる。
逆に、自分のマークが中盤に下りて行っても、そしらぬ顔で自分のゾーンを埋め続ければ、中盤を支配されても、何とか守りきれる可能性が高いかもしれない。カバーリングと2列目から飛び出してくる選手に注意を払っていれば、ゼロトップも怖くないかも。要するに引き出されなければいい。最近ローマをみられない状況なので、何ともいえないが、FWがいなくなった時のCBのポジショニングを注意深く見てみようと思う。かなり今更感があるけれど。でも、中盤で前を向かれて、2列目から飛び出されと苦しいか。
■引きこもるビジャレアル
先制点で波に乗るかビジャレアル。先制点を入れたニハトはその後も軽快な動きを見せる。ようやく、大怪我からコンディションを戻してきたのだろうか。しかし、根本的な問題が解決されたわけではないので、ビジャレアルはやっぱり押し込まれる展開となる。勢いだけで解決できる問題ではない。
ここはヘタフェのホーム。そして先制した。というわけで、ビジャレアルは似合わない引きこもりを選択せざるを得なかった。ピレス、カニも両SHとして、ヘタフェの攻撃の基点を潰そうと躍起になる。攻められないなら守りきってカウンター。らしくないビジャレアルの表情に驚いた。そしてヘタフェが引きこもられるという珍しい現象がWOWOWにデビュー。
ヘタフェはこの守りに苦戦するものの、前半途中から出場したシニョリーノを中心にビジャレアルゴールに迫る。左SBのシニョリーノは積極的に攻撃参加し、グラネロを助け、クロスを上げまくった。結果には繋がらなかったが、今後出番が増えそうな選手である。前半は1-0のまま終わる。
■後半戦
ビジャレアルは後半になっても大きく変わらず。引きこもってカウンター。時にボールを繋いで時間を潰そうとするが、どう見ても守っている時間が長い。ニハトがようやくフィジカルコンディションをソシエダ時代に戻したようで前線で走り回っていた。良い所はそれぐらい。
ビジャレアルの守備はヘタフェのサイドの基点を潰そうと、人数をかけてきたが、上手く守れているとは言えず。ヘタフェに決定機を何度も与えていた。それでも、得点にならなかったのは、ダイブ判定だったり、オフサイドだったりで審判がビジャレアル寄りだったこと。
ヘタフェはたまらずベレンゲル→ケパで強烈なメッセージを選手に伝える。しかし、3バックなんてやったことない。しかもシニョリーノ、コントラは純粋なSB。どうしようか、考えているうちに守備の隙をつかれ、ニハトに2点目を献上。その後、すぐにカソルラに3点目を決められる最悪の展開。ベレンゲルがいなくなって守備が崩壊。
ヘタフェも前線からの守備でゴティンからボールを奪い、ケパが一点返すと、その直後にケパがPKを奪う。しかし、決められず試合終了。ケパを倒したフエンテスは一発で退場。よくわからない審判だった。
■独り言
パブロとデラレッドが目立った試合だった。特にデラレッドは今のレアルでも通用しそうな気がする。攻守に貢献できる選手なので、経験をつめば面白い存在になりそうである。そしてラウドルップ。攻撃的に行きたい采配は分かるが、結果的に自爆になってしまった。
そして審判が目立っていた。ビジャレアルは引きこもりのやり方があまりうまくなく、ちょっとは練習したほうが良さそうである。ニハトの復調が好材料。ロッシと共にコンビを組むことになるのだろうか。
posted by josepgualdiola |10:20 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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2007年12月17日
詳しくはこちらを御覧ください。
なんでこのニュースを取り上げたかというと、こちらを見てください。自分で書いたことが実現すると変な気分ですね。奇妙な感じです。
自分はかなり代表の試合が楽しみになりました。これで面白くなりそうです。
posted by josepgualdiola |21:33 |
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