2010年03月07日
鹿島対浦和 ~不変と進化?~
鹿島のスタメンは、曽ヶ端、新井場、伊野波、岩政、内田、中田、小笠原、フェリペ、野沢、興梠、マルキーニョス。愚痴を言うと、鹿島の選手の名前は一発変換が困難な選手が多い。だからどうしたって話だけども、いつもスタメンを書いていると直面する問題である。うちのPCがたこなのだろうか。サブメンバーが出場機会を求めて脱出してしまった影響が出るのは、遠い未来のことだろう。 浦和のスタメンは、山岸、宇賀神、坪井、山田暢、平川、阿部、細貝、ポンテ、エスクデロ、柏木、エジミウソン。なぜに浦和に移籍してきたって感じの柏木君である。いや、とっても嬉しいのだけどね。山田直と共存する日を夢見てって感じのなるのかなと。フィンケさんもそろそろ形にしたいところである。さりげなく、山岸がスタメンに定着しているのがちょっと嬉しい。 ■ちょこっと良くなる浦和 鹿島のシステムは4-4-1-1。4-4-2で守備をする場面もあるが、基本的には4-4-1-1。FWを縦関係にして、マルキーニョスに浦和のボランチあたりのスペースをケアさせているところに、オリベイラ監督の性格が良く出ている気がする。4-4のブロックを維持するためには、相手が低い位置でボールを持っているときの対策が必要になる。 仮に鹿島の守備が4-4-0-2みたいな形になったとすると、0の位置でボールを持つ相手の選手に小笠原あたりがプレスをかけに行くしかない。となると、4-4のブロックがほころびる可能性がゆっくりと出てくる。そんな淡い可能性さえもこの監督は消すんだなと。相手がバルセロナでもないのに。恐らく守備をサボる選手なんて絶対に起用しないか、守備をさせるまで徹底的に教育するのだろうなと、いろいろなことを感じさせる前半戦であった。 ボールホルダーへのプレスも徹底している。相手に考える時間を与えないように、休ませるスペースを作らせない作戦。浦和が意図的に休むような攻撃がまだできるわけもないのに、そこまでやってくるのか。開幕戦は本当に重要だよって選手に話しまくったに違いない。つまり、浦和の現時点でのレベルを考えると、ここまで準備する必要性があるのかと。これこそが鹿島のマインドなのかもしれないねと。 そんな鹿島を相手に、妙に縦意識の強い浦和が猛攻を見せる。序盤のセットプレーからは、細貝がチャンスを惜しくも逃していた。中田対細貝ってマッチアップには時代を感じますねと。ポンテを中心に前線の4枚がポジションチェンジしながら仕掛けていくサッカーは、昨年よりも進化はしていると思う。このように目に見える形で良くなっているっていうのは救いかなと。これで結果をごまかせればいいのだけどね。 4分に鹿島が先制点をあげる。セットプレーから小笠原の飛び出しにだれも対応できなかったのがすべてかなと。平川とエスクデロがこの場面でのサイドの守備を担当するのだけど、エスクデロのヘルプが遅れた。言い訳は理解できる。新井場担当だと考えていたエスクデロが小笠原の飛び出しに反応できなかったのだろう。なので、サイドでの対応が遅れ、中央で坪井が興梠との駆け引きに敗れてしまったと。 SHやSB以外の選手がサイドに移動することで、相手のマークを混乱させる作戦、またはサイドで数的優位を作る作戦。そういう意味で、小笠原のこの場面で飛び出す判断力は文句もないくらいに素晴らしかった。恐らく、ポジションチェンジを繰り返す浦和のサイドの守備はおろそかになると予測していたのかもしれない。このように数的優位を作る戦術は日々進化していく。 で、その後は浦和がボールを保持してアタックを、鹿島はマルキーニョスを中心にカウンターを繰り返していく。前述したように、浦和に休ませる時間を与えない鹿島の守備が浦和の攻撃の精度を狂わしていくのが印象的だった。そして、徐々に消えていくポンテ。それでも、ポンテは明らかに違いを作ることのできる選手であることを証明していたと思う。コンディションがよければ、間違いのない選手だろうと。 浦和の攻撃を見ていると、前線の4枚がポジションチェンジを繰り返す。仕掛ける&そこへボールを運ぶのも4枚が違いを作れるかどうかって感じであった。阿部と細貝のコンビは攻撃を動かすことはなかなかできなかったと思う。そんな中で、新人の宇賀神が精力的なオーバーラップで攻撃に変化を与えていたのが印象的だった。待望のSBである。後は右サイドだね。 鹿島は浦和の攻撃を跳ね返してカウンター。マルキーニョスが何度もチャンスを掴むが、シュートが枠を捕らえきれない場面が続く。浦和のマルキーニョスへの対応はなぞめいたものであった。マークについているときは、簡単に前をむかせたり、なぜかマルキーニョスから離れたり、はたまた簡単にマークを離したりと。一対一で負けているというよりは土俵にすら上がっていないようで。 鹿島の攻撃のうまいところはボールの運び方である。速攻が無理な場合はボールを動かしながら見極める。何を?浦和のプレスがかからない場所を。つまり、ボールを持っていても相手がプレスに来ない場所を探し続ける。で、その場所を見つけると、前線のポジションを修正し、改めて攻撃を仕掛けていく。これが非常にうまい。逆に浦和はうまくない。でも、ここから浦和の逆襲が始まるのだから面白いもので。 本日の浦和の悪いところを上げると、鹿島のプレスと正面衝突したところにある。どこまでも寄せてくるならば、レッツ鳥かごで相手を疲弊させてしまえばいい。でも、浦和は縦に縦に急いでしまうのが現状であった。さらに、前述したように鹿島が浦和の攻撃を破壊するような守備を見せたわけで。でも、今年の浦和に柏木がいるよってことで、浦和がゆっくりと変化し始める。 ミドルシュートで得点のにおいを感じさせた柏木は徐々にポジションを下げていった。そして、阿部や細貝と数的優位を形成する。バックパスを自分でしたり、味方にさせるようなパスをすることで、攻撃の流れを意図的に変化させていった。山岸を筆頭に足元が微妙な選手が後ろに控える浦和。山田暢は何のための起用なんだろうと、前半の最初は思っていた。しかし、柏木がいわゆる安全な場所にボールを運ぶことで、浦和の選手は落ち着いてボールを運ぶようになっていく。 で、困ったのが鹿島。相手が後ろで数的優位を作り始めたので、一生懸命に追いかけることが徐々に無駄になっていくわけである。なので、ペースを狂わされる鹿島。でも、後ろで引いて守ればいいやってことなんだろうけども。それでも、浦和は徐々にボールを支配して鹿島のカウンターのチャンスを削りながら、攻撃を仕掛けていく。山田暢が急に攻撃に参加し始めたのが、まさにこのことを象徴していたかなと。 でもでも、このように攻撃を形にしていく前の浦和はかなりひどかった。バイタルが空っぽになる場面が多かった。DFラインがひどすぎるのか、阿部と細貝が上がりすぎなのかは謎。たぶん、両方が原因かと思われる。 後半も前半の終盤と同じような展開で試合が進んでいく。鹿島はまた仕切りなおしだよって勢いの守備を見せるが、浦和らしくないいなしで鹿島のプレスを交わしていったのが印象的だった、多少は危なっかしさもあったけども。で、鹿島も鹿島でさっさと見切りをつけて、自陣に撤退していくからさすがである。 で、試合を眺めていると、ポンテが右サイドに固定されていた。左サイドの宇賀神とのコンビを考えれば、ポンテ×宇賀神ってコンビは楽しそうなのだけども。だって、エスクデロはSBのオーバーラップとか関係なしに仕掛けていくだろうし。だから、後ろが平川でも問題なさそうで。 ま、それはほっておいて柏木がボールに絡むようになってから全体の能力が増したような浦和。細貝や阿部が周りの選手に声や手で支持する場面も多数。柏木の存在が周りの選手にも好影響を与えているようである。これだけ中心として扱われ、さらに認められれば、なかなか成長できそうな環境である。広島のときよりも、負担は大きいろうけれども。 で、田中達也が登場。柏木の位置を下げて、前線に本職を増やした交代策。別に悪くはないだろうけど、相手が引きこもっている状態で、達也を入れるならサイドなのかなとか。それでも、中央でのコンビネーションで貢献しているのはさすがだった。惜しむらくは浦和のクロスの質が非常に微妙だったことだろう。味方に合わないってよりは、相手のGKの下へって場面が多かった。 時間は淡々と過ぎていく。つまり、我慢比べ。で、勝負に出たのが浦和。どんどん攻撃の選手を突入。相手をそれなりに押し込めているので、レッツパワープレーなんだけど、高さのある選手がいない。なので、運びながらの攻撃だと、後ろの選手を削ったらどうしようもない。運ぶ担い手はいなくなったら、元も子もないでしょうに。高崎はどうしたってところかなと。 で、ボールを運べなくなっていく浦和を見逃さない鹿島が一気に復活。マルキーニョスが追加点を決めて、浦和に止めをさしましたとさ。なので、2-0で試合が終了。前半に鹿島がシュートを外しまくっている間に変容できた浦和。そこでなんとか得点を奪えれば、いい試合になったろうに。そういう意味では、もったいない試合だったかなと。 ■独り言 鹿島は相手の状況に応じて、自分たちのやるべきサッカーを選択するのがうまい。特に前プレへの見切りとチームの意思統一の速さは異常。速攻と遅攻の使い分けも素晴らしい。弱点は内田の裏なので、鹿島の勝ちたいチームは内田の裏を狙いまくろう。対面に半端じゃない選手を配置しようみたいな。こういう単純な作戦が意外に効くもので。あとは、新外国人。なかなかテクニカルな選手だなと。でも、守備をしまくることに慣れていないようで、守備で手一杯な印象。まじめな選手なんだね。 浦和は試合の中でちょっと良くなった。前半の途中からのように、チーム全体でボールを運べるようになれば、わけのわからないミス→守備の準備ができないまま速攻を食らう場面は減るかなと。宇賀神や柏木が恐ろしく機能しているので、これで新外国人が機能すれば、ちょっと面白いかもしれない。個人的に、こんなときこそ啓太や達也に期待してみる。
posted by らいかーると |21:57 |
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