2010年02月04日
ハンブルガーSV対ヴォルフスブルグの雑感
ハンブルガーのスタメンは、ロスト、アオゴ、マタイセン、ロゼフナル、ボアテンク、リンコン、ヤロリム、ヤンゼン、エリア、ペトリッチ、ベリ。久々のハンブルガーSV。ゼロベルトがいないのが非常に残念。ニステルもまだいない。でも、DFラインは魅力的だし、オランダの新鋭エリアもいるもんねと。ゼロベルトの代役が、ベネズエラ代表のリンコンってのがちょっと面白い。 ヴォルフスブルグのスタメンは、レンツ、シェーファー、バルザーリ、マトルンク、リーター、ジョズエ、ゲントナー、長谷部、ミシモビッチ、ジェコ、グラフィッチ。こちらは監督が解任されましたと。躊躇してないで、シュスターに監督をやってもらいたいものである。ひとまず、リザーブの監督でその場は凌ぐようで。ちなみに、天候は雪。さすがドイツ。 ■ヴォルフスブルグの開き直り 監督が解任されたヴォルフスブルグ。結果を出すためならば、なりふりかまってられないか状態である。システムは4-3-3。基本戦術は前線の選手に攻撃を任せて、4-3でひたすら耐え忍ぶものである。マガト時代の戦術を知らないのが悲しいところで。この戦い方の狙いは、前線の選手の能力を最大限に活かそうってことだろう。原点回帰になるのかなって。 前線の選手の守備の役割は非常に少ない。攻守の切り替えでボールを奪うことは求められていない。ボールを追い掛け回すことも求められていない。求められていることは、中央のスペースを埋めることで、相手の攻撃をサイドに誘導することである。後ろに残ってゲームメイクをしようとしたリンコンの周りに、グラフィッチたちが潜んでいるが印象的だった。ただし、ハンブルガーからするとだったらSBから仕掛ければいいだけの話なんだけど。 このヴォルフスブルグの守り方が、おとといのベネズエラ代表に酷似していたのが面白かった。意図的にSBのスペースを空ける。ちなみに、ハンブルガーは渋滞している中央ではなく、空いているSBから攻撃を組み立てていった。ヴォルフスブルグは相手のSBへの対応を長谷部やゲントナーにやらせる&ジョズエをカバーリングにまわらせるのだけど、運動量過多である。昔のミランのように、中盤の選手に負担がかかりすぎている。これで、さらに攻撃参加を求められたら鬼。だから、マガトはフィジカルを徹底的に鍛えたのかもね。 そんなわけで、相手のボール運びを邪魔できないヴォルフスブルグは相手の攻撃を引きこもって跳ね返しまくる戦い方を余儀なくされる。そりゃ、前線の3人がボールを追いかけない状態で、高い位置で守備をするのは不可能に近い。ってか、不可能。なので、自陣で跳ね返すしかない状況である。このときに相手の攻撃に機能不全があったり、味方のキーパーに神が光臨したりすれば、何とかなるかもしれない。しかし、ハンブルガーは攻撃大好きチームである。空いているスペースを見つけては選手を送り込んだり、ペトリッチとヤロリムが流動的に動き回ったりして、ヴォルフスブルグのゴールを狙っていく。 よって、防戦一方のヴォルフスブルグ。でも、これは計算済みだもんねと何とかハンブルガーの攻撃を防いでいく。でも、かなり危うい計算であった。頼りなかったベリも徐々に計算できる選手になってきていて、さらに左サイドコンビのヤンゼン&アオゴは何度も長谷部サイドを攻略していた。そして、前線の3人にいい形でボールが届けられないので、カウンターも非常に単発である。 こんなんじゃ絶対に守りきれないだろうなと。ホームのハンブルガーサポも先制点は時間の問題と楽しく観戦していたに違いない。ゼロベルトがいなくてもこれだけ正しい攻撃を継続して行えるのだなと管理人も感心していた。特にヤロリムとペトリッチの存在感は異常であった。ただ、ボアテンクとエリアは妙に大人しかったね。 しかし、先制点はヴォルフスブルグ。自陣からのフリーキック。相手のゴール前に放り込むとジェコの個人技が爆発。競り合いの前に相手にぶつかって相手のバランスを崩すと、簡単にトラップ。振り向きざまのシュートは見事にコントロールされていて、サイドネットに吸い込まれましたよと。イブラヒモビッチかと思った。ネタは競り合う前に相手にぶつかること。DFがやったらファウルを取られちゃうことが多いんだよね。FWは倒れられるけど、DFは倒れられないから大変ですと。 そんなジェコの個人技で先制したヴォルフスブルグ。これで試合の流れに影響が出るかと思ったら、まったく変わらなかった。攻め続けるハンブルガー。守り続けるヴォルフスブルグ。この流れは後半になっても変わらなかった。それどころか、徐々に下がり続けるヴォルフスブルグのDFライン。 で、ヴォルフスブルグはセットプレーの守備が非常に怪しかった。たぶん、基本はゾーン。でも相手がびっくりするほどのピンポイントのクロスを上げてくるので、ほとんどが競り負けていた。バーに直撃したり、ゴールの中でジョズエがクリアしたり、レンツに神が舞い降りたり。ゾーンとマンツーをミックスさせればいいのにね。危険なスペースに選手を置いて、相手の危険な選手にはヘディングの強い選手をば。 後半のハンブルガーは目先を変えよう作戦。ヤロリムの位置を下げて、エリアをどんどん中央に侵入させた。エリアはドリブルで相手のファウルを誘発したり、コンビネーションでチャンスを作ったりとなかなかの機能を見せる。ヤロリムとリンコンがヴォルフスブルグのFWとMFの間で活動することで、相手のMFをひきつける作戦。これが機能してクロスやドリブルの雨あられを浴びせられるヴォルフスブルグ。この状況を見て、グラフィッチが守備に参加し始めたのが印象的だった。 それでも、神が舞い降りたレンツを崩せないハンブルガー。まさかの3枚交代でさらに攻撃の流れを加速させる。ヤロリム→トロホフスキ、ボアテング→ドゥメル、ベリ→ピトロイパ。エリアの位置にピトロイパを入れて、エリアを前線に配置する。この交代によって、ボアテンクサイドの活性化に成功。ラッパディア監督もこれ以上は打つ手がないよとピッチにすべてを託す。 これでも崩れないのがヴォルフスブルグ。本当はとっくに逆転されてもおかしくない決定機を相手に作られてしまっていた。でも、レンツを中心に凌ぐ凌ぐ。後半はほとんど攻撃をしていないのだけど、ひたすら守る。恐らく監督が解任された危機感とかチームの一体感が増しているのかもしれない。そしてレンツがとんでもなかった。試合はロスタイムに突入し、ハンブルガーサポは帰宅を始めてしまう。 しかし、最後は攻め続けたハンブルガーが報われる瞬間。エリアがファウルをゲット。このフリーキックをトロホフスキが無回転シュートで強襲。さすがのレンツも無回転のブレに反応できずに同点ゴールが炸裂する。このファウルをしたのが長谷部。 エリアを倒したので、ワルードカップの~~みたいなことがいわれているのかなと思った。でも、このファウルはサンドイッチした状況だったので、あんまり気にすることはないのかなと。エリアにドリブルで切り裂かれて遅れたスライディングとかならやばいけども。 ■独り言 守備を免除するってことはそれなりのメリットが必要である。守備はしないけど、攻撃でめちゃくちゃ貢献するみたいな。今のヴォルフスブルグはそのメリットを享受できていない。1枚削るだけで、だいぶ変わると思うんだけどな。守備の時間が長いこの戦い方を続けていくと、体力的にも精神的にもきつそうである。 ハンブルガーのサッカーはなかなか良かった。相手の形に合わせて攻撃を構築。ベリ→ニステルになったら、かなり強力そうである。ゲレーロが道に迷っているそうなので、ニステルには頑張ってもらいたいぞと。ニステルとゼロベルト、ペトリッチ、ヤロリムがそろえば、CLでも面白いことをできそうである。でも、それは来年のお話。
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posted by らいかーると |12:19 |
ブンデスリーガ0910 |
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