2008年07月18日

川崎対清水 ~川崎のシステム変更~

 川崎。関塚監督がいなくなってからか、フッキ爆弾のせいか、どうも調子が悪い川崎。本当は優勝争い狙えそうなんだけど、やっぱり監督交代の影響がでかいのだろうか。それとも、ピークを過ぎたか。

 川崎のスタメンは、川島、伊藤、横山、井川、谷口、中村、山岸、村上、大橋、ジュニーニョ、我那覇。DFライン以外は不動のスタメンに戻ったようである。

 清水。前節は神戸に完璧に守りきられちゃったわけだけど、無事に攻撃面での修正ができるか。スタメンの変更は藤本→兵働。兵働のほうがゲームを作れるので、理にかなったといえば、理にかなっている。そして市川が復帰。青直は累積のため、出場停止。

 ■ゲームプランを壊す先制点

 川崎。サイド攻撃も中央突破もやるよってのが、川崎の持ち味なんだろうと勝手に思っている。いわゆる先入観。両サイドが高い位置で起点となって、中央では我那覇を中心にボールをキープするんだろうなって。しかし、清水の守備網の前に中央ではなかなか起点ができなかった。

 3-5-2対4-4-2。数的不利をどのように解決するかは非常に興味深い。清水は4-3をかなり下がり目で守備ブロックを形成。30分以降は枝村を中盤のブロックに組み入れて、4-4で守っているように見えた。まずは中央を固める。バイタルエリアを固めて、DFとMFの間のスペースを消しまくる。バイタルエリアを消し去ることができれば、川崎の攻撃はサイドに片寄るしかない。サイドの守備は、マルコスパウロ、兵働と両SBが連携して遂行。数的不利にならないことに苦心していた。

 ただし、枝村のポジショニングは気になった。川崎対策として誰もが思いつくのが、中村を徹底的に潰すことだと思う。実際に中村の見事なパスで、清水はせっかく相手を追い込んでもそれを帳消しにされてしまっていた。だったら中村にマンツーマンでもつければいいんだけど、枝村はそんなことをしていなかった。

 だから、簡単に中村に前を向かれてしまう。一応、自分のゾーンは埋めていたと思うけれど、もう少し相手に合わせてもいいかと。それは清水のFWの同じで、3バックにプレスに行かないならば、どちらかが、中村をつぶしに行ってもいいような。ただ、清水の狙いとして、深い位置で前を向かれても問題ないと考えていたのかもしれない。

 そんな清水の分厚い守りの前に、川崎は苦戦。25分頃からFWがサイドに流れて勝負をする場面が増え始めた。つまり、中央は相手がたくさんいるので、やっぱりサイドから攻めようぜって流れである。しかし、意思統一と連携がまだ不十分なようで、ジュニーニョと我那覇が流れても、あんまり効果的ではなかった。この場所にCBや大橋が流れてくれば、末恐ろしくなる。恐らくハーフタイムに意思統一がされるだろう。つまり、後半に期待。

 川崎の守り方はちょっと面白かった。FWはあんまり守備をしない。そのせいもあって、清水にDFラインから攻撃を組み立てられて、矢島にスーパーなゴールを決められてしまう。15分の早すぎる先制点。神戸戦のように、清水はボールを持てるチームではあるので、DFラインが自由ならば、うまく時間を潰せば良いのに、自信喪失スパイラルからか、引きこもって守備を行っていた。

 もともと、アウェーということもあって、守備的な戦い方をしてはいたけれども。清水は基本的にカウンターがメインとなる。で、やっぱりカウンターは巧い。切れ味が鋭い。しかし、攻撃に枚数がいかんせん足りない。それでも決めてくれるほど矢島と岡崎はスーパーではないので、なんとも難しいところである。

 で、川崎の数的不利の脱し方。中村が大橋と並んでプレス。3-3-2みたいな。5-1-2のほうがわかりやすいか。つまり、大分と一緒。ただし、基本的に川崎がボールを保持していたので、こんな場面は非常に少なかった。


 まとめると、先制するまでの清水は非常に良い流れだった。川崎のポゼッションに苦しんでいたが、後ろで守備ブロックをうまく作って攻撃を仕掛けていた。そして先制。しかし、先制点によって攻撃意欲が減退。中村、大橋、谷口のポジションチェンジによるポゼッションを奪うのは難しいと判断したのか、完全に引きこもることになる。しかし、この引きこもりで相手に決定期を与えずに凌ぎきったのはさすが。ただし、後半の川崎はサイドを容赦なく攻略してくるので、その対策がハーフタイムに求められる。はせけんの手腕にかかっている。

 ■流れを変える方法

 岡崎が喘息→原の投入。アウレリオはもう駄目かもしれんね。出番なし。川崎がサイドから猛攻を見せると思っていたが、まったく仕掛けてこない川崎。面食らった管理人。清水のカウンターが冴え渡る後半の始まり。

 しかし、55分に川崎が動いた。システムを4-4-2に変更。村上を左SBに、井川を右SBにして、サイドの人数を増やしてきた。SBが高い位置に張り出すことで、清水のマークは徐々に混乱し始める。さらに、ジュニーニョが左サイドからチャンスメイクしそうな雰囲気をかもし出している。

 65分に大橋→田坂。中村にもっと攻撃してもらおう作戦ではないようで。大橋は決して悪くはなかったように思える。田坂は右サイドを意識的に使おうと心がけているように見えた。相手のギャップでボールを受けるのが巧い。徐々に押し込まれる清水。70分に兵働→本拓。守備固めなんだろうけど、問題はどの場所の守備を固めるか。ボランチを増やしてカバーリングの意識を高めるのは間違ってないけれど。

 交代直後に、清水がまたもカウンターでチャンスを掴むものの、矢島のシュートが枠に飛ばない。相手に脅威を与えていたと思うが、決定力があれば和製ボクシッチの誕生。

 73分に村上→黒津。懐かしの黒津。システムを4-3-3に変更。中村がアンカーである。山岸は左SBに入った。この交代直後、コーナーキック崩れから、ジュニーニョが左サイドからクロス→ニアで潰れてこぼれ球を谷口で同点。さすがである。

 同点になったことで、攻撃に出るのか、引き分けでOKなのかの判断が求められる清水。80分に矢島→藤本。矢島が坐骨神経痛らしいので、しょうがない交代か。でも、ここで藤本かと。左サイドに藤本を入れて何が変るんだろうか。

 85分に我那覇→都倉。長身らしい。いきなりのパワープレーでチャンスを演出。ジュニーニョ→黒津のヘッドはゴールラインギリギリでクリアされてしまった。左サイドのジュニーニョに復帰したばかりの市川では荷が重い。

 89分。川崎のプレスの前に清水のDFはわけ分からない対応。誰かがボールを上に蹴り上げて、その対応を市川が誤る。ジュニーニョに掻っ攫われて、山岸のフリーランニング。サイドをえぐって折り返すと、西部がなんとかはじくが、こぼれ球を谷口で逆転。またまた谷口。そして試合終了。川崎サポにとって最高の試合だったのではないだろうか。スペクタクルという意味で。

 ■独り言

 ジュニーニョの左WGがかなりえげつない。最後まで走りきった山岸の柔軟性に川崎はだいぶ助けられていると思う。また、都倉、黒津、田坂が完璧に機能したのが最強である。特に黒津はどこかでスタメンで頑張って欲しい。調子は徐々に上がっているのではないかと。強いて言うならば、右サイドの強烈なアタッカーがいれば面白いけど、誰だ。また、しょっちゅうシステムをかえる姿はあまり日本では見られないので、なんだか楽しかった。

 清水はカウンターで勝負を決め切れなかったのが痛い。最後は防戦一方だったが、実は決定機は多かったのではないかと。外国人FWが外れだと、ここまで苦しむチームを見るのも、なんだか複雑である。ただ、川崎も猛攻に対して、もう少し何かできたのではないかと思う。1点目はセットプレー崩れだから、まああきらめもつくが、2点目が本当にひどすぎた。どのようにボールを動かすか明確でない攻撃の結果、後ろに理不尽な負担がかかり、自滅。やばいぞ。

posted by rijkaard |10:13 | | コメント(2) | トラックバック(0)
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