2008年02月23日
アーセナル対ミランの雑感
ユナイテッドにぼこぼこにされたアーセナル。試合を見ていないので、なんともいえないが。恐らく、退場したエブエのせいだろう。プレミアとチャンピオンズに的を絞ることができるのは、かえって好都合かも。今年のアーセナルはそれは素晴らしいんだけど、昨年のユナイテッドを止めたミランの守備も素晴らしいわけで。最強の矛対最強の盾の対決。 アーセナルのスタメンは、レーマン、クリシ、ギャラス、コロ、サニャ、フレブ、フラミニ、ファブレガス、エブエ、エドゥアルド、アデバヨール。注目は覚醒してすぐにアフリカに飛び立ったエブエとレーマン。ロシツキーは怪我か累積か。不安要素はベンチ。攻撃的な選手がベントナーとウォルコットしかいない。 ミランのスタメンは、カラチ、マルディーニ、カラーゼ、ネスタ、オッド、ピルロ、アンブロッシーニ、ガットゥーゾ、セードルフ、カカ、パト。なんとパトのワントップ。自分にとっては未知数のクリスマスツリーである。GK大募集だろうか。注目はアンブロッシーニ。ガットゥーゾよりも目立つか注目。 ■ミランの4-3の守り方と攻撃 ミランのシステムは4-2-3-1。セードルフは頻繁に中盤のラインに戻る、カカは危機を感じたときに中盤のラインに加わる。よって、この2人は基本的に守備に計算しないで守備組織が組み込まれている。コパのアルゼンチンもミラン型であった。ディエゴミリート、メッシ、リケルメは前線に残るので、4-3で守る必要があったからだ。 この4-3で守ることに、ミランはもちろん慣れている。DFラインの位置と中盤の距離が抜群に保たれている。低すぎず、高すぎず。前線がもっと守備をしてくれれば、もっと高い位置にDFラインを設定して、アーセナルのパス回しを分断させる戦い方もあった思うが、4-3でそれをやるとセルティック対バルサになってしまう。 よって、DFラインは上がりすぎず、下がりすぎずが必要とされるし、相手にボールをもたれる展開になる。しかし、中盤に守備的な選手を配置すれば、そんな展開でも守れるものである。ミランにはアンブロッシーニとガットゥーゾがいるし、アルゼンチンにはマスチェラーノとカンビアッソがいた。DFラインは言うまでもなく。カウンターを食らわなければ、相手を無失点に抑えることも可能だろうと。 そのカウンターをくらわないためには、攻守の切り替えの早さがポイントとなる。ボールを奪われた瞬間に、プレスをかけられるかどうか。この攻撃→守備への切り替えの早さにおいては、ミランがアーセナルを超えていたかもしれない。アーセナルが最も得意とする人数をかけたカウンターをくらう回数は少なかった。それでも、その数少ない機会を決定機に結びつけてしまうアーセナルは、本当に恐ろしい。 ミランはアーセナルに徹底的にボールを支配される。前半は少し高い位置から守備をしていたが、後半はかなり引きこもり気味だった。それでも、最低限は維持しなければならないDFラインの位置は保たれていて、さすがミランだなと。ミランの攻撃を見ていて、違和感を感じた。アーセナルのプレスの前に苦しんだのは言うまでもないが、それよりも攻撃に枚数をかけていなかった。 ミランの攻撃の特徴として、SBの攻撃参加はピッチを広く使う上で必要不可欠なものになっている。いくら攻撃に枚数をかけないといっても、オッドと後半から出場したヤンクロフスキーは時々攻撃参加していた。攻撃参加しなかったのはガットゥーゾとアンブロシーニ。いつもだったらもう少し攻撃のアクセントになっていたような。 そんなわけで、主にカウンターが攻撃の主になったミラン。ピルロの出番はあんまりなくなる。後半にクロスを上げた場面くらいだろうか。カカはフラミニに、パトは才能を感じさせるものの、病み上がりでセンデロス×ギャラスが相手ではきつい。周りのフォローが厚ければ、また違った展開になったかもしれない。 忘れていけないことが1つある。ミランの攻撃の狙いとして、アーセナルの高いDFラインの裏を狙うものがあった。しかし、2列目からの飛び出しもパトもあまり効果的に飛び出しができなかった。この状況を打開するために、インザーギの出番があるかと思ったら、出番はなく。セカンドレグでの秘密兵器となるか。 最後にセットプレーの数が少なかった。しかし、アーセナルはセットプレーの守備にもろさが感じられたので、その機会が増えれば得点の気配が高まるかも。人数をかけて攻撃をすれば、セットプレーのチャンスも増えるだろう。セカンドレグのポイントは、どこまで攻撃が仕掛けられるか、インザーギ、セットプレー、カラチ。そしてサンシーロのピッチコンディションとエミレーツよりもピッチが狭い事実。 ■アーセナルの事情 アーセナルは4-4-2で試合に挑んだが、途中から4-5-1に変更していた。もしかしたら最初から4-5-1だったかもしれない。エドゥアルドの左はあんまり印象がない。叩かれるほど酷くはないし、チームの流れをぶち壊しているわけでもない。問題なのは比較対象がロシツキーということだろう。ロシツキーに比べれば、力不足は否めない。 大舞台ということで緊張もあったかもしれない。この試合では良い印象を与えられなかった。もちろん、叩かれるほど悪くはなかったし、カウンターでシュートまでもっていった場面は、エドゥアルドのセンスが感じられた。 右サイドのエブエは、ドリブルで突っかけたり、ダイブしたり、強引にシュートをしたりと色々な面で目立っていた。右SHで出場し始めたころに比べると、格段に良くなっている。覚醒した試合に比べると、ちょっと落ちるが、ここから調子を上げてくる可能性が高い。 右サイドで気になったのはサニャの攻撃参加の少なさ。ミランが相手なので当たり前だといわれればそれまでだし、エブエがちっともサニャを使わない事情も考えられる。それでも、今までのサニャは献身的に走っていたが。もしかしたらカカが張り付いていたかも。それはないか。 アーセナルは基本的にボールを支配することができた。それはミランの守備体系に原因があるし、もちろんアーセナルのボール保持の力が強かった原因もある。ボールを支配することはいいことだが、アーセナルの本質はボールを奪う→攻撃を仕掛ける→後ろから何人もの人が追い越してくる。この攻撃の形が一番得点の可能性が高い。その形は何度か見ることができたが、それを意図的に出せるようになったら最強になるだろうな。 セスクのボールの受けるポジショニングはミラン戦でも通用していたし、フラミニの守備もミランに通用していた。ついでにフラミニのサイドを突破したドリブルは全世界が驚愕したに違いない。相手が疲れてきた時のウォルコットも通用したし、アデバヨールには恐ろしいほどにボールがおさまっていた。いつのまにこんなにうまくなったのだろうか。 ロシツキーが帰ってくれば攻撃のギアが一段上がる。帰ってくるのかロシツキー。セカンドレグのポイントはカウンターの回数、エブエ、ロシツキー、セスクのミドルシュート、セットプレーの守備。 ■独り言 両チーム共に、相手チーム攻略へのヒントを得た試合だったと思う。それをセカンドレグにどう活かすかが勝負の分かれ目になるか、それともエミレーツよりも狭いサンシーロスタジアムで、ミランが地の利を活かすか。 前半に良く見られたアデバヨールへのロングパス。それがことごとくアデバヨールがマイボールにしていたのが一番印象的だった。サイドにも流れる回数が減ってきているし。それにしても、マルディーニが凄かった。
posted by josepgualdiola |10:20 |
チャンピオンズリーグ/07~08 |
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