2007年11月11日

ヘタフェ対バルセロナ ~リベンジマッチ~

 昨年の国王杯で、バルサを完膚なきまでにぼこぼこにしたヘタフェ。昨年活躍した選手は結構売られてしまい、監督も代わり、苦しいスタートになっている。それでもようやく事態は好転してきたらしい。

 ヘタフェのスタメンはアボンダンシエリ、リヒト、マリオ、ダニエルディアス、コルテース、ソウサ、カスケロ、デラレッド、エルナンデス、ウチェ、マヌ。ウチェ、カスケロに期待。

 カンプノウでのレンジャーズ戦も無事に乗り切ったバルセロナ。イニエスタらに怪我の噂もあったが、無事に復帰である。そして結果を出しつつあるアンリ、そろそろ内容が問われるかもしれない。ちなみにCLではずっと無失点らしい。今季のバルセロナは少し守備的である。

 バルサのスタメンは、バルデス、アビダル、ミリート、テュラム、プジョル、ヤヤ、イニエスタ、シャビ、ロナウジーニョ、アンリ、メッシ。エトーはまだか。

 ■腐ってもヘタフェ

 ヘタフェの持ち味は、積極的で献身的で暴力的で攻撃的な守備である。昨年のリーガ終盤でバルセロナと対戦したときに、ロナウジーニョがぶちきれて退場したことは強く印象に残っている。その守備は今季も健在。ただし、気持ち昨年よりは大人しくなった印象がある。その代わりに、スペースを埋める動きや、マークの受け渡しなどが巧くなったようである。

 守り方はFWがサイドに出て、中盤の選手の1人がヤヤを見る。DF4枚に対して、ヘタフェは選手を3枚当てる。中盤は中に絞ってバルサのスタイルみたいになる。つまり、4-3-3。これでバルサはCBにボールが集まるようになる。レッズもポンテを前に出して3トップ気味に守っている。その形に似ている。
 
 ロナウジーニョやメッシに対しては、数的優位かファウルを辞さない守備を見せる。ここでの問題はファウルの境界線。どこまでやったらファウルが取られるかはヘタフェにとって最重要項目である。この試合の主審は、厳しくファウルを取っていた。カードこそ出ないものの、ヘタフェからすると、嫌な主審である。

 ヘタフェの攻撃はボール奪取→人数をかけた速攻がメインであった。しかし、監督交代や優秀なFWを獲得したこともあり、自分達でボールを動かすことを目指し始めたように見える。ヘタフェの場合、攻めてくる相手にはいいが、あまり攻めてこない相手には結構苦しいはずである。上位に強いが、下位には互角の試合。そこでしっかり、相手を崩して勝ち点を取れれば、上位進出も夢ではない。そんなわけでラウドルップは試行錯誤しているのだろう。このサッカーが定着すれば、ヘタフェの組織サッカーの選択肢は相当広くなる。

 バルサはアウェーではやる気ないのか、というくらいに強くない。しかもCLを戦ったばかり。もしかしたら、ヘタフェもUEFAを戦ったかもしれないけれど。ヘタフェがしっかり守り、さらにボールを保持してくるので体力の消耗は大きい。これはきつい試合になりそうである。

 バルセロナはベティス戦に引き続き、ビルドアップのとのDFラインは相当低かった。どうやら意図的にやっているようである。しかし、相手はヘタフェ。戦術勝負を挑むには相手が悪い。DFラインに行くときは大勢で、行かないときはハーフラインで待つことをヘタフェは徹底していて、何の意味もなかった。バルセロナはロングボールが多くなり、カウンター・前線の選手の個人技任せになっていく。

 しかし、個人技勝負では永遠に勝てない。バルサに歯が立ちそうなのはエルナンデスとウチェくらいである。これで攻撃のやりあいを挑むのはたこ。イニエスタが中央を個人技で突破し、アンリにスルーパス。アボンダンシエリの見事な飛び出しで防いだ。また、ロナウジーニョがメッシの近くに来たり、中央に来たりと、いやらしい動きを見せる。バルサの選手の中で、自発的に動いてヘタフェを崩そうとする唯一の選手であった。要注意。

 20分にヤヤにイエロー。それまではヘタフェがファウルをとって欲しい場面でノーホイッスル、とられたくない場面で笛を吹いていた今日の主審。ヘタフェのホームなのに。それがいきなりヤヤにイエロー。しかも厳しい判定であった。ここから審判は気持ちを入れ替えたのかもしれない。バルサのファウルも取らないとなって。26分には躊躇なくプジョルにイエロー。ヘタフェにとって幸運が回ってきたのかもしれない。

 そんなプジョルのファウルで得たセットプレーからヘタフェが先制する。ファーサイドのウチェが頭で中に折り返し、マヌが押し込む。バルサは多くの選手がウチェを見てしまい、マヌがフリーになってしまった。まあ、仕方ない。あの状況で、ボールと自分のマークを同一視野に入れるポジショニングを取るのは難しい。解説でバルデスの無失点記録について話している矢先の失点であった。

 その後はSBが上がらないバルサ。SBが積極的にボールに絡むヘタフェ。全員が守備をしないバルサ。全員が守備をするヘタフェ。というわけで、ヘタフェが優勢に試合を進める。イニエスタがただでさえ深いDFラインまで下がって、ボールを受けに行っているのが印象的であった。それに対してヘタフェはバルサばりのパス回しを見せる。ソウサが点を決めていたら大騒ぎになっていただろう。バルデスのスーパーセーブで何とか防いだ。前半はこのまま終了。

 ■テュラム→ザンブロッタ

 プジョルはもう何試合か慣らさない限り、SBでの攻撃参加は難しそうである。そんなわけで、ザンブロッタ登場。攻撃的に行くならば、シウビーニョだと思うのだが。ザンブロッタ上げても、メッシはあまり使わないぞ。だからプジョルを右で使っているのだと考えていたが。

 確かにザンブロッタを上げれば、メッシのマークは分散するかもしれない。でもさ、ヘタフェは頻繁にSBの裏を狙ってきていたぞ。バルサのSBがあまりあがっていないのにだ。さて、この采配がどうなるか。

 後半になるとアビダルも積極的に飛び出すようになっていた。ザンブロッタは言うまでもなく。攻撃の枚数が増えるので、バルサは数的不利から一対一の対決となっていく。フリーにならないのが切ないところである。それでもバルサらしさは前半より増した。この後半の采配によって判明したことは、今季のバルセロナはSBの飛び出しを自重している、ということである。

 バルサが枚数をかけて攻撃、ヘタフェはウチェを中心にカウンターでせめぎあう、という展開となる。チャンスはヘタフェのほうが多かった。昨年のレクレ快進撃の立役者・ウチェはやはり凄い。後半17分にロナウジーニョ→ドスサントスを投入。ロナウジーニョは中央にいたので、メッシを中央に入れるのか、、な。ドスサントスは左サイドへ。ちなみに、ロナウジーニョは前半に激しく削られていて、怪我の模様。

 後半23分に、ヘタフェはマヌ→アルビン、エルナンデス→グラネロ。運動量を強化したのだろう。後半26分に、バルサはメッシ→ボージャン。本当にアンリは下げないな。それとも試合を捨てたか。ガラスの10代コンビに昨年のリーガ最小失点のヘタフェを崩せるとは思えないんだけれど。

 バルサはチャンスを作れないまま、後半40分にザンブロッタが一発退場。イラついていたのだろうか。その後も果敢に仕掛けまくるウチェ→アルビンで2点目。決められた瞬間のプジョルのしぐさが印象的だった。

 試合はこのまま終了。ヘタフェが完璧な試合運びを見せた。

 ■独り言」

 もっと相手をリスペクトすれば、バルサはアウェーでも勝てると思う。でもそれはバルサのカラーとは、多分違う。でもそれをやらないと勝てない。さてどうする。両SBを上げないと、前線が数的不利。上げればカウンターをくらう。さてどうする。

 ヘタフェはやはり面白い。そしてウチェはやっぱり凄い。これからも放送してくれ。

posted by josepgualdiola |08:30 | バルセロナ/07~08 | コメント(8) | トラックバック(0)
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