2011年05月16日

ナポリ対インテルの雑感

両チームのスタメンはこちら

スタメン
インテルは4-4-2。かたくなにこだわっていた左サイドからエトーを解放している。その心はスナイデルの不在。コパでスナイデルの代役をいまいちこなせなかったハルジャ。なので、スナイデルの代役をハルジャ→エトーに変更するレオナルド。ルーニーもそうだが、エトーも好き勝手に暴れさせられるポジションで起用した方がいい。 ナポリは3-4-3。得点王のカバーニがいないので、ラベッシが最前線に配置されている。リーグの状況を整理すると、勝ち点1を獲得すれば、CLのストレート圏内に入れるらしい。なので、引き分け上等なわけである。 インテルの攻撃
インテルの攻撃
至って普通である。SHが中央に絞って、SBがサイドを駆け上がる。ミリートは相手のCBと駆け引きをし、エトーは試合の流れに変化を加えるために、中盤に参加する。 ナポリの守備
ナポリの守備
先入観では3-4で守るのかなと思っていたが、意外に高い位置から守備をしていた。序盤は試合のペースを上げて、その隙に先制点を欲しかったのかもしれない。上記のように高い位置で相手を捕まえるのだけど、スペースを与える場面もあったので、インテルの選手のボール運びに苦しめられる場面が出て来る。 組み合わせると
辛そうなナポリ
ナポリのCBトリオがどのような動きをしていたかが、あまりテレビに映らなかったのが残念。エトーを捕まえていれば、このような事態には陥らないんだけど。ただ、ナポリは攻守の切り替えが遅れると、相手の攻撃をオープンにしてしまう癖があるようで。やっぱり高い位置で守備をするのに慣れていないのではないかと予想してしまう。 なので、インテルがボールを繋いで攻撃する場面が多い前半戦だった。ただし、インテルも絶対に結果が欲しい試合ではないので、パスの華麗さとゴールへ迫る勢いのようなものに差があるように感じた。それでも、一瞬の隙をついたエトーさんのミドルが炸裂して、インテルが先制する。 ナポリの攻撃
ナポリの攻撃
インテルからすると、中央の守備が不安である。ツーシャドウの守備を誰が担当するかで迷うと、ナポリはいい形で攻撃を仕掛けられていた。マイコンや長友とカンビアッソたちが上手くマークを受渡していたが、カンビアッソたちはガルカノたちも見ないといけないので、ナポリはボールを上手く保持できる仕組みになっている。 さらに言うと、ドッセーナたちがサイドの深くまで侵入すると、マイコンたちが担当しなければいけない。それかSHの選手が深くまで下がるか。SHの選手のマークが遅れれば、ツーシャドウ+SHでサイドで数的優位を作れるのもナポリの攻撃の仕組みである。 なので、レオナルドは守備的な選手を起用したのだろう。エトーとコウチーニョじゃ絶対に守ってくれないもんね。でも、エトーはたびたび中盤に現れていたが。 こうして、徐々に試合の流れを取り戻すと、前半の終了間際。スローインからエリアに侵入して、最後はスニガが押しこんで同点に追いつくことに成功する。こうして目標を達成するスコアになったナポリ。後半はあんまりリスクを冒して攻撃を仕掛けない。インテルも別に攻める必要がないので、各々のチームの個人が単独で特攻を繰り返す試合となった。 そして、試合はそのまま終了。レオナルドはコパの決勝に向けて、ナポリはCLの出場権獲得と、両者が得るものを得て終わる試合となった。 で、ナポリの攻撃で追加
ナポリの改善
3-4-3の良さはサイドに3人集めることにあると考えている。だが、ナポリはイタリア式3-4-3って感じで、CBたちがほとんど攻撃参加しない。なので、彼らが攻撃参加するようになれば、ナポリはもっと魅力的なサッカーができるようになりそうである。 守備が不安ならば、広島のように中盤の選手をDFラインをラインに入れてしまえば面白い。ただ、それをすることによるメリットが少ないと考えている可能性が高いから、攻撃参加しないんだろうけどさ。というか、ビクトル・ルイスは何をしているんだろう。  ■独り言  カバーニがいる状態で見てみたかった。でも、ハムシクはかなり上手かった。サイドからの長友を振り切った侵入でゴールを破られていたら、長友は不必要なくらいに叩かれていたのかなと。違和感なくやれているので、この調子で頑張ってもらいたい。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ナポリ対インテルの雑感

posted by らいかーると |14:23 | セリエA | コメント(8) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2011年05月12日

レオナルド対モンテッラ ~インテル対ローマ~

 コパ・イタリアのセカンドレグ。ファーストレグはスタンコビッチの奇跡のミドルが炸裂し、インテルがアウェーで貴重な結果を手に入れた。しかし、内容は両チームとも褒められたものではなくて、スコアレスドローが妥当な結果だったよね、というようなファーストレグであった。なので、レポも書いていない。セカンドレグはインテルのホームで行われる。

 状況を整理すれば、ローマは得点が絶対条件なので、攻撃的に戦いたいところ。しかし、トッティはバロテッリの呪いが未だにとけないので、出場停止。インテルも、スナイデルやスタンコビッチが欠場するなかなか見られないメンバーによる戦いが繰り広げられた。なお、我らが長友も試合に出場していた。

 ■ローマの崩しについて

 インテルのシステムは4-2-3-1。パッツィーニがCF。エトーは左サイドに固定。右サイドにはサネッティ。スナイデルの位置にハルジャ。中盤にカンビアッソとマリガが配置されていた。CLやダービーを戦う中で、4-3-1-2に移行したインテルかと思ったが、このシステムを監督さんが好んでいるようである。論理を見れば、左サイドからはエトー&長友、右サイドはマイコンが攻めてサネッティがカバーするようなバランスが見られる。また、中央は人数をかけることで、ボールを落ちつけられそうな雰囲気である。

 ローマのシステムは4-3-3。きれいな4-3-3で守備もしていたので、ちょっと驚いた。中盤はデ・ロッシ、ピサロ、ペロッタ。前線にはシンプリシオ、メネズ、ボリエッロが配置されていた。シンプリシオは守備に熱心だったが、メネズたちは熱心でなかったので、インテルのビルドアップを邪魔することはまったく出来ていなかった。記憶をたどると、ローマは4-2-3-1で守備をするイメージがあったので、ちょっとあっけにとられた立ち上がりであった。

 マリガとハルジャがいるので、インテルは懸命なプレスをかけられそうな選手構成だったが、守備はいつもどおりであった。パッツィーニは守備を免除され、エトーは気まぐれに守備をしていた。なので、ローマがボールを持てば、インテルは自陣に攻め込まれる場面が目立った。しかし、この状況は逆でも同じ現象が起きる。ローマの4-3-3の守備は中央から攻撃を邪魔することはできたが、サイドから普通に攻撃されていた。

 なので、お互いに高い位置から相手のボールを奪いに行くようなイメージはない。よって、効果的なポゼッションをできたチームが試合の流れを手に入れそうな展開である。序盤に流れをつかんだのはインテルであった。インテルはどうしても得点がほしいという状況ではなかったので、カンビアッソたちが攻撃参加する場面は少なかった。攻撃がサイドに誘導されたので、長友&マイコンが攻撃参加していたので、バランスをとっていたのだろう。

 ローマは中盤の選手とSBが連携することで、数的不利にならないように上手く守備をしていた。インテルはサイドチェンジや相手の隙間でボールを受ける動きでローマの守備ブロックを破壊したい。しかし、サイドチェンジをしそうな選手は攻撃参加しないし、相手の隙間で活動するにはハルジャには苦が重すぎたようである。スナイデルよりも機動力にあふれるハルジャも将来的には面白くなるかもしれないけれど。なので、サイドチェンジするマイコンが印象的だった。

 なので、ゴールの中央に人が少ないインテル。孤立したパッツィーニは試合から消える。エトーが中央に入っていけば楽しくなりそうなんだけど、サイドに固定されている。サネッティは言うまでもなく。リバプールのように、ゴール前にどのように人を集めるかをもうちょっと考えたほうが良さそうなインテルである。このままではセットプレーか相手のミスか、個人技が爆発しない限り、得点が入りそうな気配はない。ただ、得点を奪う必要がないだもんって言われれば、それまでなんだけどさ。

 というわけで、そこまでリスクをかけないインテルの攻撃を落ち着いて跳ね返していくローマ。ここでローマの攻撃はなかなかユニークだった。モンテッラのローマはスパレッティのコピーな印象だったのだけど、この試合はモンテッラが牙をむいた試合になったのかもしれない。もしかしたら、リーグでこの形はお披露目されているかもしれないが。

 ボールを落ち着けたローマのボールを持っていない選手の動きは独特であった。SBは高い位置に進出する。そして、メネズやシンプリオが中盤まで下がって、ボールを引き出しにくる。ここまではよくある話である。前線の選手が中盤のヘルプをすることで数的優位を形成し、空いたスペースにSBの選手を飛び出させる。

 前線の選手が下がってくるので、ゴール前の人数は少なくなる。SBはサイドの位置だもんね。なので、ローマはここからがひと味違う。デ・ロッシが前線に飛び出してくのである。つまり、中盤と前線の縦のポジションチェンジ。見たことあるようで、なかなか見たことのないネタであった。こうして、ローマは中盤と前線の人数の調整に成功する。

 また、インテル対策として、SBとSHの間のスペースを効果的に利用していた。サネッティサイドは窮屈だったが、エトーサイドはなかなか緩かったので、ピサロやシンプリオがそのスペースから仕掛けていく場面が目立った。つまり、メネズやシンプリオをSBとSHの間や中盤に送る&デ・ロッシを前線に送る&SBを上げて相手のSBを牽制するのポジションチェンジアタックはなかなか優秀そうだった。

 しかし、攻める必要のないインテルの時間を潰すような攻撃に攻撃機会を減らされるローマ。なので、もっとボールを奪いに行って攻撃機会を増やせれば、どうにかなりそうな雰囲気であった。よって、後半のローマはシステムを4-1-4-1に変更。プレスの位置を高くすることによって、ボールを奪いにいく戦術に切り替える。至極真っ当な采配である。拍手喝采。しかし、モンテッラの誤算。みんながボールを奪いにいくようなプレスをしなかったのである。

 途中出場のグレコは相手のDFラインまで襲いかかったりしていたが、自分の空けたスペースを使われたりしていた。そんな機能しないローマの守備だったが、インテルもそんなに機能する様子もない。ただし、上記のように、ローマの攻撃のほうが可能性を感じさせるものであった。なので、ローマはブチニッチを投入し、攻撃的にでる。しかし、ブチニッチが守備をさぼって、インテルの攻撃が炸裂。最後はエトーが押し込んで、まさかのインテル先制になってしまった。

 というわけで、一気に攻めまくるローマ。インテルはミリートやモッタを入れて、カウンター返しを狙う。しかし、ボール支配でいいアイディアを出していたローマは何度か決定機を作ることに成功する。ゴール前に立ちはだかるのはジュリオ・セザール。彼のファインセーブもあったが、ローマはチャンスで決めきれない場面が続いた。ボリエッロのシュートはポストに直撃し、反対側のポストにそのままぶつかるような軌跡を見せる。

 だが、攻め続ければいいことがある。エトーが守備をさぼったので、フリーでクロスをいれると、ボリエッロがヘディングで同点ゴール、アウェーゴールの関係で、逆転ゴールですべてをひっくりかえせるローマは猛攻を見せる。インテルはじたばた。最後のコーナーキックにはドニが登場。クロスに突撃するが、ジュリオ・セザールがしっかりとボールをキャッチして、試合を終了させることに成功した。こうして、コパ・イタリアの決勝はパレルモ対インテルになりましたとさ。

 ■独り言

 モンテッラとレオナルド。こうして若い監督がビッククラブを率いるようになると、不思議な気持ちにさせられるものである。両者を比較すると、モンテッラのほうが意図が分かりやすいサッカーをしている印象である。レオナルドは不明。なので、個人的にモンテッラの監督は長くみてみたいが、レオナルドのほうが解任されなそうである。レオナルドはいまいち一貫性がないように見えるので、評価が非常に難しい。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック レオナルド対モンテッラ ~インテル対ローマ~

posted by らいかーると |21:31 | セリエA | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2011年04月27日

インテル対ラツィオの雑感

 いつのまにか3位に後退してしまったインテル。対戦するは、4位にいるラツィオ。CLのストレート参加。そして、優勝争いを意識すると、インテルはどうしても負けられない試合である。何よりも、インテルの場合、レオナルドの去就が注目されている。ベニテスがどうするかも気になるが、レオナルド監督は自分の手腕を証明したいところである。

 ■11人で守備をするのだ

 インテルのシステムは4-3-3。このブログを読んでいる人を騙すという意味での悪意をもって表現すれば、バルサのメッシがいないシステムにちょっと似ている。エトーを左、スナイデルを中央、ミリートを右に配置して試合に臨んできたインテルだった。エトーは完全に左サイドに固定されていて、ミリートは右から中央に飛び出してくる形が多かった。スナイデルは最前線から中盤までのスペースをうろうろしていた。

 エトーの左サイドはシャルケ戦でも目撃されている。ルーニーのサイドもそうだが、能力の高い選手は中央でもサイドでもそれなりに機能することができる。しかし、彼らの力を最大限に発揮することを考えると、中央で好き勝手にやらせたほうが吉である。最近のユナイテッドはルーニーをトップ下にするシステムで、一気に覇権をつかみにかかっている。インテルで言えば、シャルケ戦のファーストレグでミリートとエトーに好き勝手に暴れさせた形が得点の気配を感じさせたと考えている。

 そうか、レオナルドはチームをいじって失敗させたのだなと。しかし、変更は守備において、ポジティブな変化もたらせた。インテルが4-3-3で守備をしていたのである。いつも4-2で守ったり、4-3で守ったりしていたインテルが11人で守備をしようという気持ちを見せたのだった。エトーは長友の近くまでリヒトシュタイナーをおっかっけていた。

 つまり、とうとう守備をいじったレオナルドである。全員で守れないから攻守が効果的に機能しないとさんざん言われてきたインテルからすると、大きな一歩である。しかし、ミリートは守備の機会がそんなになく、スナイデルは中央で熱心に守備をしていなかった。むしろ、スナイデルに守備を免除させるための変更かなと見ているが、スナイデルにしては守備をしていた。そして、周りに俺達についてこいよと指示していた。珍しい現象である。

 大きな一歩だが、いきなり機能するわけはない。前線のプレスが効くと思ってポジショニングを高くしたら、簡単にプレスを回避される場面もあった。なので、大きな一歩を踏み出したのだが、危なっかしいインテル。でも、この路線で頑張ってもらいたい。しかし、中盤でプレスがかからずに、順々にプレスを外されて、GKとの一対一。そして、セザールがサラテを倒して、一発退場&PK。これを決められるインテルであった。

 ラツィオについて少し。基本的には前線の4枚がやっぱりスペシャル。後方の選手たちがボールを落ち着かせて、前線の4枚がポジションを変えながらボールを引き出す。サイドのスペースがあけば、SBの選手が飛び出してくる。レデスマとブレッシアーノは試合を作る意欲も能力もあるので、この戦い方がなかなか機能していた。ただし、ブレッシアーノのほうが目立っていて、さらに危なかしかった。ただし、みんなボールに触りたがりのせいか、ちょっとかみ合っていない場面がみられた。

 ■10人になっても

 チームをいじっている最中に、失点&退場のダブルパンチをくらったインテル。ミリートを下げて、4-4-1にシステムを変更した。ワントップはエトーで、スナイデルは左に移動した。そして、インテルは高い位置で守備をしてもダメなので後方で4-4ブロックを形成していた、。注目をあつめるのはスナイデルである。はたして彼は守備をしたのだろうか。

 スナイデルの代表デビューは衝撃的だったらしい。その当時の管理人の記憶では、バルサのシャビデコやブスケツの位置で起用されていると聞いていた。そんなスナイデルに実際に出会ったのはアヤックスの試合だった。もちろん、テレビである。ポジションはほとんどFWであった。当時の監督はテンカーテ。ベンゲルによって、アンリがFWに進化したように、テンカーテによって、スナイデルもセカンドストライカーのように進化していた。なので、得点力はあるけれど、シャビやイニエスタのイメージとは違う選手になったわけである。

 そんなスナイデルだが、懸命に守備をしていた。ときにはいるべき位置にいないこともあったが、スナイデルにしてはかなり守備をしていたと言っても良い。逆サイドはサネッティなので言わずもがな。こうして、ちゃんとした4-4ブロックを手に入れたインテルは10人になって守備が安定する現象に見舞われることとなった。

 ラツィオからすれば、ガンガンいこうぜで間違いないんだろう。しかし、アウェーで先制&相手が10人の状況でいまいちピッチの中で攻めるのか守るのかの意思統一がなされていないように見えた。そこへ守備が安定したインテルが待ち構えているのだから、話は早いのである。左サイドのスナイデルが試合のペースを徐々にコントロールし始める。エトーに渡してカウンター狙ったり、ポゼッションをおちつけたり。

 ラツィオは前線の4枚が流動的なので、たまに守備の時にぽっかり穴があくことがあった。その穴によって、インテルが攻撃を仕掛けるチャンスを得る。そうすれば、10人でも我慢していれば、、、ということになりやすい。スナイデルの空けたスペースに長友は頻繁の飛び出し、マイコンも全盛期を思い出させるようなパフォーマンスで攻撃を牽引していった。

 で、前半の終了間際。ゴール前で得たFKをスナイデルが直接決めて、歓喜するモラッティ会長。落胆するラツィオの会長。後半になっても大きな流れは変わらず。そして、後半に単純なロングボールをラツィオのCBがすってんころりん。独走したエトーはGKをかわして、逆転ゴールを決めた。焦るラツィオを尻目に、インテルはプレスの位置を高めたり低くしたりと守備がかなり機能していた。途中から登場したマリガも元気いっぱいでインテルに活気をもたらしていた。

 そして、60分。長友が相手のボール奪取に成功すると、マウリが報復の蹴りで長友に応酬。もちろん一発退場で10対10になった。その長友は積極的なオーバーラップで味方に選択肢を与え、ボールを持ったときも積極的な仕掛けでコーナーキックを得ていた。というわけで、今日の長友は地味に大活躍。特に守備では一度だけしくじったくらいであった。

 ラツィオは4-4の外から効果的なボールを入れるために、エルナネスを中盤に下げる。しかし、インテルはオビが登場する。若手の気合のプレスの前に触発されたのか、マイコンがひとりで相手を追い掛け回したり、そのまま前線に飛び出していったりと、チームに活気が生まれていたインテルであった。非常に珍しいそんなインテル。ルシオもドリブルでチームを盛り上げていた。

 それでも、攻めていればチャンスは生まれるものである。しかし、そのチャンスはバーに阻まれるラツィオ。まさに今日は君たちの日じゃないよねって感じで試合は終了を迎える。こういう試合をすると、大きい選手が必要だって結論になりがちな気がする。でも、サラテは得意のドリブルで何度もチャンスを作っていたから、元気そうでよかった。

 ■独り言

 ラツィオのファンタスティックフォーもまだまだだなと、インテルの守備がかたくなったのはびっくりした。ただし、10人になる前からそんな波長はあったので、次節に期待が高まる。このように、レオナルドは地味に修正してくるので、一概に優秀でないと断言することができない。この試合の交代策も普通に機能していた。よくわからない監督である。もう一年見てみたいが、難しそうである。なので、長年監督をできそうなチームにいってほしい。日本にはこないかな。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック インテル対ラツィオの雑感

posted by らいかーると |20:47 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2011年04月06日

らしさとの決別 ~ミラノダービー~

 ミラノダービー。勝てば、順位がひっくり返る重要な試合である。追うはインテル。追われるはミラン。インテルの監督にレオナルドが就任しているので、因縁が増えている戦い。よりにもよって、インテルの監督に就任するとは、レオナルドの心中が知りたい。そして、なんでレオナルドに声をかけたか、インテルの強化部に聞いてみたい。ミランへの嫌がらせ以外に何か理由があるのだろうか。

 本日は、攻守分断サッカー、4-2-0-4、ミランの進化の3本立てでお送りします。

 ■攻守分断サッカー

 CLでなかなか結果の出せていなかったセリエA。昨年はインテルが覇権を勝ち取ったけれど、モウリーニョによる補正能力だったのではないか、という疑いが出ている。今季のインテルの戦い方を見ていれば、そのような穿った見方がされるのも無理はないと納得のできる所で。なので、ミランが代わりに結果を残したかったのだが、トッテナムの守備網を崩せずに敗退である。ローマがシャフタールにぼこされたことも懐かしい記憶である。

 異文化の衝突が起こるCL。その中でやはりセリエは独特な文化を未だに持っているといえる。その答えが、8人で守って、3人で攻めるという懐かしい言葉である。イタリアのサッカーの内容を表す言葉で、管理人が幼いころによく目にした言葉だ。その言葉の通りに、かつてのイタリアのFWたちは少ない人数で攻撃を最後まで完結させるスペシャルな選手であふれていた。

 その名残はまだ色々なチームに残っている。前線のスペシャルな選手を守備に奔走させられないチームは、結果として、攻守分断サッカーになっているケースが多い。ただし、守備をしない選手がいるだけで、攻撃には後方から参加する形が多いのだけれども。ワールドカップのアルゼンチンは、まさにこんな形のサッカーを行っていた。

 守備をしない選手がいるということは、攻略のポイントを相手に与えるようなものである。なので、11人で戦っているチームに苦戦することが多い。かつてのレアルがヘタフェやレクレに苦戦していた理由はまさにここにある。フィジカル化の進む現代サッカーにおいて、攻守を分けて構築するようなチームが結果を出し続けるのには、なかなか困難な時代になっている。

 CLの上位になれば、11人で戦うチームが圧倒的に増えてくる。たいていのジャイアントキリングの起きる要因はここにある。特別な選手をそろえるけれど、11人で戦わない戦術を採用していないチームを11人で攻守に奔走するチームが打ち倒す。ただし、サッカーに絶対はないので、ミリートが半端なく好調、メッシがキレキレ、ドログバが空中戦で負けないなんて特殊能力があれば、めちゃくちゃな内容で勝つこともある。だから、サッカーは何が起こるかわからないとされている。

 そんな中で、セリエは未だに攻守分断サッカーが存在する。なので、継続的にCLで結果を残せないのではないかと。モウリーニョ補正で全員で戦えるようになったインテルは結果を出すことに成功した。しかし、ベニテス→レオナルドの変化のなかで、全員で戦えなくなったインテルはミランの前に屈することとなる。両者を比べれば、ミランのほうが全員で戦っていた。その差が試合に現れたかなと。

 ■4-2-0-4

 ミランのシステムは4-3-1-2。ピルロの位置に、ファンボメル。今はなきカカの位置にプリンスが配置されていた。イブラがいなかったので、パトとロビーニョが前線に配置されている。あとは特筆すべきことなし。CLではファンボメルが出られないので、色々な選手が中盤の底をやっていたが、いまいちフィットしなかったのが印象的だった。リーグではファンボメルがしっかり働いているようで、CLよりもスムーズに攻撃が構築されていった。

 なんとなくピルロに依存していたかのような中盤だが、後方にも繋げる選手はいる。ネスタもシウバも繋げる選手なので、ミランはトッテナム戦のように相手の前プレを無効化してボールを運ぶことに成功していた。手法は中盤からボールを引き出す枚数を多くする数的優位でポゼッション。ビルドアップの原則からも外れていない。ファンボメルを中心に、セードルフ、ガットゥーゾがボールを引き出して、攻撃を組み立てていった。

 インテルのシステムは4-2-0-4。前線の選手がまったく守備をしていなかった。なので、ミランの数的優位ポゼッションの前に、ざるのようにボールを運ばれるインテル。10人になってからのスナイデルはまだ守備をしていたが、それまでの守備はめちゃくちゃだった。恐らく何の指示もないのだろう。鬼プレスの代名詞でもあるエトーさんですら守備をサボっていたのには人間の業みたいなものを感じさせられた。

 4-2で守るインテル。カンビアッソかモッタが自分のゾーンを越えてボールを寄せにいく→空いたスペースを使われるのリピートでかなりミランに攻略されていた。ちっとも守備に帰ってこないので、ミランにバイタルエリアを使われて、開始早々に失点してしまう。ジュリオ・セザールが孤独に頑張っているのが悲しい試合でもあった。ロビーニョのシュートをことごとく防ぐジュリオ・セザールは隠れたMVPにしてあげたいくらいだ。

 じゃ、ミランの守備はどうなんだと。ミランの守備は4-3-2-1で行われることが多かった。基本的にパトは前線に残る。で、ロビーニョはマイコンが攻撃参加したときはなるべく守備に参加する。なので、ロビーニョ対マイコンは何度も目撃された。吹き飛ばされるマイコン、ロビーニョを削るマイコンとなかなかの見ごたえであった。そして重要なのがプリンス。彼はそこまで自分の位置を下げることは行わなかった。彼の役割は、ファンボメルたちと相手を挟み込むこと&カウンターの起点になること。こうして、多くの選手を守備の組織に入れ込んだミランが優勢に試合を進める。

 そんな状態なので、インテルは左サイドから攻撃を組み立てることが多かった。しかし、長友はいないので、SBの攻撃参加で攻撃に厚みを加えることは出来ない。そして、ゲームを作り直すようなサイドチェンジも行う人材がいなかったので、ミランの4-3を左右に揺さぶることはできなかった。なので、遠目からミドルを狙って終了の攻撃が続く。

 しかし、ミランもインテルっぽい場面はちらほら。前線の選手が守備をサボる→ファンボメルがゾーンを越えて動く→そのゾーンを使われて、一気にフィニッシュまでいった場面はちょっと青ざめてしまった。これが守備で名をはせたリーグの上位対決なのかと。上位のチームのほうが、守備は粗いってのが相場なので、まあそんなに気にはしていないが。

 守備を免除されている前線の選手たちに期待が高まる。エトーが個人で試合を壊しまくっていたようだが、今日は不発であった。攻守分断のリスキーなところは、前線の選手のコンディションが落ちると悲しい結果が続くことである。よりにもよって、こんな時期にというとこだろうか。なので、インテルはミランに上手く守られて、ボールを運ばれるという状況であった。なので、ほとんど防戦一方ってのは言いすぎだが、そんな感じであった。

 ■ミランの進化

 トッテナム戦で相手を崩せなかったから負けたミラン。ボールを保持していたミランに足りなかったのはサイド攻撃である。サイドでボールを受けるのは頑張るだけが取りえそうなSBであった。なので、クロスを中に入れるのだけど、精度がいまいち。そして、クロスを入れるだけだったので、高さ自慢のプレミア勢には通用しなそうであった。というか、実際に通用しなかったから負けたのだけど。

 そして、試したのが得意のバイタルエリアでボールを受けて勝負する戦術である。最近はレシーブ能力と表現するようになっているらしいが、日本語で言うと、相手の隙間でボールを受ける。過去にはカカとセードルフがこの役割を担っていた。トッテナム戦では、ロビーニョとパトがこの働きで相手を崩そうとしたが、崩しきれずに試合が終了した。

 なので、強力な選手をサイドに流れさせればいいと思った。ってか、誰でもそう思うだろう。で、この試合では、上記のように、マイコン対ロビーニョが何度も見られた。つまり、ロビーニョが頻繁にサイドに流れる場面を見ることができた。そして、プリンスや後半から出場したフラミニが前線に飛び出すことで、中央に誰もいない現象を解決。

 さらに、パト。中央で相手の隙間でボールを受けたり、相手の裏を執拗に狙ったりと獅子奮迅の活躍であった。先制点は自分の元にボールがこぼれてきて、追加点はシュートなんだかクロスなんだがわからないボールを押し込むことに成功。プレーの質と内容が両立したことで、拍手喝さいをあびながら、ピッチをあとにするパトであった。

 最後にカッサーノがとどめをさして終了。これで久々にスクデットいけるんじゃねという絵が見え始めたミランは、このまま止まりそうもない試合運びであった。インテルはかなり苦しい。守備サボるなら仕事しろってところだが、攻撃は水物だもん仕方ないともいえる。そんな状態なので、レオナルドのモチベーション管理能力が問われる。

 ■独り言

 後半のインテルはパンデフとエトーが守備に参加しそうな空気があった。しかし、攻撃が改善されていないので、カウンターからキブが退場に追い込まれる。つまり、攻守ともに難題を抱えているインテル。どうせ攻守分断なら4-3-1-2でレッツゴーのほうが、やる気満々な気はするけれど。

 ミランはパトとロビーニョの機動力あふれるコンビが非常に好印象だった。サイドに流れる&裏に流れる&中盤の組み立てに顔を出すとなかなか捕まえにくい。ただし、イブラさんもサイドに流れて勝負ってことは得意技なので、復活したらやってもらえないかなと。イブラがボールをキープして、ザンブロッタが追い越したら、ミランは強くなるんじゃないかなと。ゆっくりと世代交代も進んでいるようだし、監督はかなり優秀そうなので。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック らしさとの決別 ~ミラノダービー~

posted by らいかーると |21:08 | セリエA | コメント(12) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2011年02月16日

-1の重さ ~イタリアダービー~

 イタリアダービーである。平たく言うと、国内の強豪同士の試合である。日本で例えると、昔のヴェルディ対マリノス、鹿島対磐田のようなものだろう。いわゆる地域同士のダービーとは違って、現地でどれだけ騒がれているかはわからないが、思い入れのあるものなのだろう。鹿島対磐田は自分でもちょっと特別な思いを感じるところがある。

 久々のセリエなので、順位表を眺めてみる。評判のナポリやラツィオが上位に位置していて、インテルはCLの出場権がギリギリの位置にいる。ユベントスはELに出られるかなといった順位。スクデットを狙うにしても、CLの出場権を獲得するにしても、大切な試合と位置づけられそうである。ちなみに、ミランが1位にいる。

 ■デルネーリのインテル対策

 前半のインテルはほとんどいいところがなかった。それは自分たちにも理由は求めることができるし、ユベントスのインテル対策が上手くいったからと表現することもできる。そんないつもの枕詞で、前半戦の解説をはじめる。

 インテルのシステムは4-3-1-2。中盤にテクニカルな選手が多いので、ボール保持をするにはうってつけである。しかし、サイドに選手が配置されていないので、効果的なポゼッションができないという弱点を持っている。このシステムでサイドを有効に使うには、エトーが左サイドに流れて、マイコンが右サイドに飛び出しまくることが必要とされる。左サイドに流れるエトーは何度か目撃されたが、前半のマイコンはおとなしかった。理由は不明。

 よって、インテルにボールを持たれることは、実はそんなに怖くない。怖いのはカウンターである。スナイデルの試合を壊す光るプレーの機会を減らすためには、相手にカウンターの場面を与えないことが求められる。つまり、自陣でボールを奪われるような失態は避けなければいけない。よって、今日のユベントスの戦術は決まった。ボールをゆったり繋ぐのではなく、縦に早いサッカーをすることである。そのためには、前線でボールがおさまる選手が必要。よって、マトリとトニがスタメンに名を連ねることになった。

 マトリとトニの役割は、前線でターゲットになることである。大切なことは、彼らが前線にいること。守備で中盤を助ける→前線に誰もいない状態はどうしても避けたい。なので、ユベントスは4-4-0-2になることが多かった。高いDFライン&高いプレス開始位置が特徴のユベントス。いつもの得意技を披露する場面もあったが、マトリたちはそこまで守備に戻らなかった。

 インテルは4-4-0-2の0の部分から、相手の守備ブロックに侵入するチャンスを与えられる。しかし、SBが全然上がってこない。よって、インテルの攻撃に横幅が生まれない。なので、中央を封鎖するユベントスの前に、シュートまでいけない状態が続いた。ユベントスはボールを奪えば、さっさと前線の選手に供給して、そこから攻撃を組み立てていった。この部分はちょっと危険な賭け。インテルはスナイデルとカンビアッソがポジションを入れ替えて、最大限の努力はするけれど、何かが起きそうな雰囲気を作ることはできなかった。

 そして、ユベントスはSBを積極的に攻撃参加させた。インテルの前線の選手は守備に戻ってこないので、SBを上げれば、数的優位になれる可能性が高い。なので、この試合はSBに戻ったキエッリーニとソーレンセンが積極的な攻撃参加を見せる。インテルは4-3で守備を固めているので、どうしても、相手のSBの位置までプレスをかけることが難しい。それでも、中盤がスライドすることで、何とかユベントスの攻撃に耐えるインテル。

 ただ、久々にSBのキエッリーニ。積極性は凄いのだが、理解しかねるプレーを連発。ソーレンセンのクロスはあさっての方向に飛んでいくことが多かった。相手の弱いところにこちらの選手を投入する。その選手たちが活躍しやすい状況を作ったのに、そのメリットをあまり感じられない試合内容に、デルネーリは頭を抱えたに違いない。

 それでも、正しい攻撃を続けるのが吉である。インテルのスライドする中盤を疲労させるために、ユベントスはサイドチェンジの回数を増やしていく。それで得られる時間とスペースを効果的に使いたいユベントス。その攻撃が実ったのが、30分。クラシッチがカンビアッソとサネッティをひきつけて、フリーのソーレンセンのクロスをマトリが頭で押し込んで、ユベントスが先制に成功する。

 ユベントスのインテル対策をまとめる。ボールポゼッションでカウンターを発動させたくない→縦に早い攻撃をしなければいけない→前線に的になれる選手を配置する。前線で的になるために、その選手たちはあまり自陣まで守備参加させない。その代わりに、SHはがっつり守備に参加させる。インテルは4-3で守る傾向があるので、味方のSBはフリーで攻撃に絡むことが出来る。なので、積極的に攻撃参加させる。こんなところでしょうかと。

 ■レオナルドの逆襲

 ちゃぶる監督だったら、途中で帰ってしまいそうな試合内容&展開。もちろん、レオナルドは帰らない。後半が始まると、インテルは4-2-3-1っぽい場面が見られるようになる。そして、マイコンがどんどん攻撃参加することで、ポゼッションに横幅が生まれる。こうして、インテルは試合の流れを掴むきっかけを得る。しかし、ユベントスのサイドチェンジに苦労する場面は多く、またもマトリにとどめを刺されそうな場面もちらほら。

 よって、60分にハルジャ→パンデフ。システムを4-3-3に変更。エトーを左サイド、パンデフとマイコンが右サイドを攻略することで、インテルは一気に流れを引き寄せる。ユベントスはこの流れに立ち向かうために、トニ→イアキンタを投入。しかし、トニに比べるとイアキンタはまったくボールがおさまらかった。つまり、交代した理由がわからない状態に。そして、不運にもマトリが怪我をしてしまう。ついでに、メロも。

 なので、メロ→シッソコ。そして、マルキージオ→ペペ。なぜかピッチに残されたマトリは痛々しい走りであった。ペペはマイコン対策で投入された予感。マルキージオが疲れていたのだろう。このペペは終了間際に自陣からドリブルを選択→奪われてチームを危険な状況に追い込んだ。つまり、デルネーリの采配はことごとく裏目に出たわけである。

 インテルはカンビアッソ→長友を投入。サネッティが中盤に。長友は何度もエトーを追い越す動きで、サネッティとの違いはみせつけた。一瞬の時間をもらったエトーはスナイデルとのコンビで、ユベントスゴールに迫っていくが、ブッフォンの果敢な飛び出しでチャンスをものにできなかった。70分以降のユベントスは防戦一方。スナイデルの強烈ミドル、マイコンとパンデフのコンビなど、けっこう危ない場面も見られた。

 極めつけはマイコンのクロスに反応したエトー。クロスがファーに流れてきて、押し込むだけだったが、ボールをバーにぶつけてしまう。その直後にはまさかの空振り。いわゆる、NOT HIS DAYってやつである。こうして、レオナルドの逆襲は失敗に終わる。

 ただ、インテルは攻めまくったけれど、完全に崩した形はあまりなかった。ユベントスの守備の前にたじたじ。SHが守備をサボらないおかげで、そこまで危機的な状況に陥らなかったユベントス。こうして、試合は1-0で終了。ユベントスの代名詞を思い出させるような試合であった。

 ■独り言

 試合前の準備はデルネーリの勝ち。試合中の采配はレオナルドの勝ち。試合中はデルネーリ采配がひどすぎたって噂もあるが。特にペペはひどかった。ユベントスはキエッリーニをSBで使ったことで、背の高い選手を揃えることが出来た。セットプレー対策だったのかもしれない。単純にマイコン対策だったのかもしれないが。

 インテルで気になるのは守備。ボールによせる選手以外のオフの動きがあまりに適当すぎる印象を受けた。レオナルドがどのように動くべきかをイメージできているのかが、非常に気になる。これでバイエルンとやりあって大丈夫なのかなと。バイエルンはリベンジに燃えているだろうし。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック -1の重さ ~イタリアダービー~

posted by らいかーると |21:02 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年12月17日

ユベントス対ラツィオ ~帰還は近いか。~

 ユベントスのスタメンは、ストラーリ、ソーレンセン、キエッリーニ、ボヌッチ、グロッソ、メロ、アクイラーニ、マルキージオ、クラシッチ、クアリレッラ、イアキンタ。インテル戦以来のユベントス。確かいいイメージを覚えた記憶がある。というか、例の事件以降のユベントスのサッカーはあまり見る機会はないのだけど、悪い印象がまったくない。不思議な相性。怪我人続出で欧州では苦労しているらしい。

 ラツィオのスタメンは、ムスレラ、リヒトシュタイナー、ディアス、ビアバ、カヴェンダ、マツザレム、ブロッキ、マウリ、エルナネス、サラテ、フロカッリ。注目はエルナネス。でも、他の選手もかなりの実力者である。ベロン×ネドベド時代のようなビックネームはいないが、地道に選手を集めているのだろう。多分、フロントに優秀なお方がいるのだろうな。

 ■デルネーリに鍛えられて

 この試合は開始早々に得点が入る。コーナーをマンツーで対応するラツィオ。しかし、キエッリーニに外されてあっさりと先制を許してしまう。で、ちょっと引き気味に試合をすすめるユベントス。すると、14分にラツィオのコーナー。ストラーリが前に出るもボールに触れられず。混戦からボールはサラテの元へこぼれて、あっさりと仕切りなおしになった。

 ユベントスのシステムは4-4-2。非常に組織が洗練されたチームであった。状況に応じて、FWを組み込んだ前プレと、4-4での撤退を使い分けるのは、さすがデルネーリといったところだろうか。イアキンタたちも守備を懸命に行うときと、休憩するときを理解しているようで、いざとなったらガス欠なんて事態にはなりにくいだろうなと。イタリアの守備は効率がいい。

 攻撃では、基本的に後方の選手から攻撃を開始していく。後方のポイントはキエッリーニ。スペースがあれば、普通にドリブルで相手の陣地に侵入していってびっくりした。初めて見たときはSBだったのに、今や世界最高峰に名を連ねてもおかしくないCBである。ちなみに、グロッソが攻撃的に振舞うので、そのカバーリングに忙しかったキエッリーニであった。

 右サイドはクラシッチの単独特攻。左サイドはマルキージオを中心とする組織的な崩しでバランスを取っている。グロッソも積極的に攻撃参加することで、左サイドは数的優位によって、ボール保持を可能としている。で、左サイドから崩せるときはそのまま。無理なときは、アクライーニを経由して、攻撃をやり直す狙い。アクイラーニもメロも繋げるタイプなので、ユーベは普通にボール保持することができそう。

 マルキージオの狙いとしては、一気にサイドチェンジでクラシッチのアイソレーションアタック。左サイドでボールを保持→相手をひきつける→逆サイドの広大なスペースでクラシッチが一対一を仕掛ける状況を作るみたいな。セビリアでは、アウベスとナバスがボールを保持して、サイドチェンジ→カペルが単独で特攻の形がよく見られた過去。それに類似している。普通にクラシッチにボールを届けることもあるが、ユベントスはこうして両サイドどちらからでも仕掛けられる体勢を作っている。

 ただし、FWが強いんだが弱いんだがわからない。イアキンタはポストプレーでチームを引っ張っていたが、攻撃面において、クアリレッラはチームの方向性とは何だかずれている印象である。どちらかというと、後方から放り込まれたほうがチャンスメイクできそうなクアリラレッラ。周りと呼吸が合わないのは新加入だからだろうか。ただ、そろそろなじんできて欲しいところで。この試合だけではわからないけれど、なんとなく点だけはとっていそう。

 そんなわけで、攻守にラツィオを勝っているので、じわじわと流れを引き寄せていくユベントス。チャンスを作れているわけではないが、ラツィオのキーマンをしっかり抑えていた。エルナネスはメロたちが、サラテは対面のソーレンセンが対応することで、特別な前線の4枚をきっちり抑えていた。ユベントスの守備が状況に応じて変化するので、なかなかボールを運べない場面もあったラツィオ。なので、前線に放り込んでみるけど、フカロッリはエアバトルが強いわけではないので、非効率的な攻撃になってしまう。

 それでもグロッソが上がるので、その隙を狙いたいのだけど、マウリのパフォーマンスはそんなに良くなかった。前半のうちにサラテを移動させたら面白かったかもしれない。ラツィオは攻撃を前線の4枚に頼る傾向がある。押し込めれば、マツザレムも上がっていくし、後半のようにポジションチェンジをすれば、SBも上がっていく。出来なくないのだろうが、リスクマネージメントなのだろう。

 しかし、ユベントスはしっかり手を打っていたので、前線のアタックはまったく機能しなかった。また、ラツィオの前線の4枚はどうも攻守の切り替えが遅い。ボールを失ったときに自分のゾーンまで全力で戻るようなキャラではないようで、その隙にユベントスにボールを運ばれてしまう場面が目立った。クラシッチサイドに簡単に運ばせないわって姿勢もほんの少しだけ見えたが、ユベントスが右サイドにこだわりを見せなかったので、非常に目立たなかった。ただ、グロッソのサイドチェンジは失敗が多かった。

 まとめると、ユベントスが攻守に圧倒しているのだけど、そのわりに決定機を作れていないねって前半戦。守備はかなり安定しているのだけど、攻撃に弱点を抱えているのかもしれない。でも、ボールは運べているし、クラシッチはスピードで相手を何度もぶっちぎっていたので、問題は点を決める人だけなのかなと。ジェコを欲しがる気持ちが痛いほどわかる。

 後半になると、ラツィオはポジションチェンジアタックと後方の選手を攻撃参加させるようになる。そんなリスクをかけてきたので、ユベントスもカウンター気味に速攻で対抗をする。なので、試合は徐々に動き出しそうな展開へ。しかし、まだまだユベントスのほうが、落ち着いてボールをコントロールしている印象。この勢いをものにするわとユベントス。ペペとデルピエーロを投入。マルキージオとクアリラレッラが交代。

 ラツィオは怪我でビアバが負傷退場。最終ラインに不安を抱えることになったので、徐々に引き分け狙いにシフトしていく。で、ユベントスの猛攻にさらされていくのだけど、ワールドカップでも活躍したウルグアイ代表のムスレラを中心にイタリアらしい守備を披露。空中戦でも負けないよと相手の攻撃を跳ね返し続ける。

 で、やっぱり怖いのはクラシッチだねってことで、クラシッチの周りの選手を交代して守備を強くしていくラツィオ。しかし、最後まで諦めないユベントス。ロスタイムに勝利の女神が微笑むことになる。アクイラーニの負傷退場によって、出場機会をえたシスコ。前述の理由でラツィオの前線のプレスがぬるいので、フリーな状態でクラシッチにロングパス。これが見事に裏に通って、クラシッチはゴールラインから中央へ切れ込んでいく。で、ループ気味のクロスを上げると、ムスレラに当たってゴールに吸い込まれた。

 救世主がらしい仕事をやってのこたことで、会場は歓喜に包まれる。イタリアのお家柄を考えると、ニアを空けてしまったムスレラはめちゃくちゃ叩かれるのだろうな。触んなきゃノーゴールだし。ただ、それはストラーリも同じで、飛び出したらボールを触らないといけないとか、相手がボールを蹴るまで先に動いちゃいけないなんて公式を破ってしまうと、大変なんだろうなという推測。

 ■独り言

 クアリラレッラも決して悪くはないし、ローンらしいけど買い取ったほうがいいと思う。アマウリはそういえばどこへ消えた。ただ、ジェコクラスの選手が来たら一気にユベントスは化けそうな気がする。ただ、ジェコだとデルピエーロタイプの選手がいなくなってしまう悲しみもある。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ユベントス対ラツィオ ~帰還は近いか。~

posted by らいかーると |21:27 | セリエA | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年10月08日

インテル対ユベントス ~ようこそイタリアへ~

 インテルのスタメンは、セザール、マイコン、ルシオ、コルドバ、キブ、カンビアッソ、スタンコビッチ、コウチーニョ、スナイデル、ビアビアニー、エトー。知らない選手がいる。ビアビアニーって楽しい名前だな。ベニテスインテルはちゃんと見た記憶がないので、非常に楽しみ。評判はよくはない印象。

 ユベントスのスタメンは、ストラーリ、グリゲラ、ボヌッチ、キエッリーニ、デチェリーエ、メロ、アクイラーニ、マルキージオ、クラシッチ、クアリレッラ、イアクインタ。渋いメンバーが揃っているユベントス。アクイラーニはベニテスに復讐かな。ごねまくったクラシッチは非常に活き活きしているようなので、この移籍は成功かなと。

 ■個人対組織

 インテルのシステムは4-2-3-1。意地悪をすれば、4-2-4と解釈もできる。基本的に攻撃は前線の4枚に依存する形となる。前線の攻撃が詰まったときに、後方から攻撃をやり直すのがスタンコビッチとカンビアッソの役割。もちろん、攻撃参加をすることもあるが、それは非常にまれなことに見えた。ポジティブに言えば、カウンターに備えているってことだろう。カンビアッソはまだしも、スタンコビッチはいつのまにかそういう選手になっっちゃいそうで、ちょっとかわいそう。

 序盤は左サイドのコウチーニョが仕掛けまくりであった。中央へ切れこんでいくのが得意なようで、しっかりと機能していたと思う。エトーが左サイドに流れる&スナイデルとポジションチェンジをすることで、インテルの左サイドはなかなかの迫力であった。もちろん、キブはあんまり攻撃参加しないので、組織的というよりは、個人的な攻撃が繰り返される。なので、高い確率で崩せていたわけでもない。なので、計算がやりにくい面がある。

 インテルの右サイドを眺めると、マイコンとビアビアニーである。さすがにマイコンの攻撃参加を自重させるほどの行為はしないベニテス。しかし、ユベントスがしっかりとマイコン対策をしてきた。守備の時に、または相手がビルドアップをするときに、クアリレッラがマイコンサイドに流れることで、スペースを上手く消していた。なので、インテルの攻撃は左サイドが中心となる。ただし、インテルの左サイドはそれなりに機能していたので、罠は成功したけど、いまいち上手く守れないユベントスみたいな。

 クアリレッラの役割はマイコンサイドのスペースを消すこと&マイコンが攻撃参加したら放置&マイコンの空けたスペースへ飛び出す準備をすることでカウンターに備えていた。なので、マイコンは攻撃参加したい→でも裏を狙われているの状態で、いつもの思い切った攻撃が封印されてしまった。見事なマイコン対策だったと思う。お見事なデルネーリ。

 ユベントスのシステムは、4-4-1-1。左サイドはSBを上げて数的有利作戦。右サイドはクラシッチの特攻でバランスを取っていた。アクイラーニが相手を置き去りにするパスを出せていたので、そこから攻撃を始まる場面が目立った。右サイドのクラシッチは得意の緩急を使ったドリブルでチャンスを量産。相手を抜き去る前にクロスやシュートでプレーを完結できるので、インテルはかなり手こずっていた。

 じゃ、ユベントスの攻撃はクラシッチが中心かというとそんなこともない。その前にインテルの守備から。基本的には高い位置で守備がしたいんだろうということは伝わってきた。この試合でも、エトーは攻守に存在感が抜群であった。しかし、4-2-4とも揶揄されるくらいの形なので、中盤の枚数が足りない現象に悩まされる場面が多数。中途半端な攻守の切り替えによって、カンビアッソたちは非常にプレーの判断が難しかったと思う。

 具体的な現象としては、自分のゾーンを越えてカンビアッソたちがボールホルダーに寄せる→DFラインがついてこない→バイタルをユベントスに使われる場面が非常に目立った。自分のゾーンを越えての部分がダウトなのだけど、インテルはどこで守るのかが統一されていないように見えた。試合の状況によって、変化するものなので、自分勝手に守っていてもしょうがない。ただし、バイタルでボールを持ったときのユベントスの選手に怖さがなかったので、インテルは事無きを得る。

 前半の途中でビアビアニーが負傷退場。交代で入ってきたのはミリート。エトーが左サイドに、コウチーニョが右サイドに移動。右に移動したコウチーニョは行方不明になりかけたが、低い位置に移動してボールを触る回数の増えたエトーはガンガンにドリブルで仕掛けまくっていた。ボールを持ったときのエトーを止めるのは困難なようで、チャンスを作っていくインテル。また、ミリートが入ったことで、急にスナイデルも活動をはじめ、攻撃のスイッチが入ったインテルにユベントスは単発ながらもエリア内に侵入を許していったところで、前半が終了した。

 後半もユベントスは低い位置で守備ブロックを敷いてインテルの個人技中心の攻撃を食い止めるイメージ。なので、インテルがボールを持っている時間が長いが、攻撃の枚数が少ないので、効果的なポゼッションには見えない。というか、ボールを持つ気があるようにも見えない。せめて、前線の選手がポジションを変えながら攻撃をしかければ、ユベントスをゆさぶれそうなのだが。

 時間がたつにつれて、インテルは後方の選手もちょこちょこ攻撃に参加するのだけど、日常的には行われないので、個人技爆発待ちであった。で、スナイデルがバイタルから試合を決めるようなパスを、エトーがエリア外から何人もかわしながら突き進むなど、得点の気配を感じさせる場面があったが、最終局面でユベントスのDFが立ちはだかる。個人に崩されてたまるかと意地のような守りであった。

 ユベントスはサイドよりも中央攻略だと考えたようで、バイタルにボールを送り続けた。また、カウンターで決定機を作るなど、自分たちのペースで試合を進めることに成功する。なので、ボールが来なくなったクラシッチが耐えきれずに中央に進出する場面がしばしば。しかし、そのクラシッチが中央から見事なドリブルをするのだから面白い。バイタルに侵入できるサイドアタッカーになれれば、ネドベドに近づけるかもしれない。

 中央攻撃の精度を高めるために、デルピエーロを投入するユベントス。アウェーでも勝ちに行く姿勢を捨てないところは好感が持てる。しかし、途中にアクイラーニ→シッソコで守備固めである。まあ、気持ちは理解できる。なので、80分以降はインテルがボールを保持しながら仕掛ける形が増えていくのだけど、個人技爆発はゴールに届かず、セットプレーはストラーリが何とか食い止めることで試合はそのまま終了した。

 ■独り言

 個人技に勝るインテルが、組織で対向するユベントスに苦戦したって試合であった。ベニテスが何かをしている雰囲気はなく、ちゃんとチームを作っているデルネーリにやられたってところだろう。モウリーニョも苦労していたが、ベニテスはもっと苦労しそうな気がする。でも、ベニテスって戦術家で有名だったような。

 その他で気になったところは、運ぶドリブルがみんな上手い。ボールホルダーの前にスペースがあれば、ドリブルでボールを運んでからボールを離すことが多かった。当たり前のことだが、ちゃんと味方に時間とスペースを与えるために、ボールを運んでいるのが印象的だった。ポゼッションゲームでこういうドリブルを意識して出来れば、優秀である。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック インテル対ユベントス ~ようこそイタリアへ~

posted by らいかーると |11:48 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年09月09日

ローマ対チェゼーナの雑感

 ローマのスタメンは、セルジオ、カセッティ、メクセス、ファン、リーセ、デロッシ、ピサロ、メネーズ、ペロッタ、トッティ、ブチニッチ。長友のおかげで、セリエの試合を見る機会には恵まれそうである。久々のローマでラニエリになってからは、特に印象がない。でも、選手の名前はお馴染みな感じである。動くトッティは久しぶり。

 チェゼーナのスタメンは、アントニオーリ、長友、ベルゲン、ペジェグリーノ、チェカレッリ、コルッチ、パローロ、アッピアー、ジャッケリーニ、スケロット、ボグダニ。知っている選手はアントニオーリくらい。元ローマの選手なので、気合は十分だろう。そして、ヒメネスの獲得に成功している。

 ■日常の長友

 ローマのシステムは4-4-2。守備の時は、4-4で自陣に撤退して守備を固める。なので、相手がボールを保持しようと思えば、MFとFWの間のスペースを使うことで可能となる。序盤のチェゼーナは、アウェーだけど開幕戦ってことで、積極的な攻勢を見せる。その時は、このスペースを利用してボールを落ち着かせていた。

 チェゼーナのシステムは4-1-4-1。序盤は積極的な攻撃を見せる。ローマが自陣に撤退するので、ショートパスを繋ぎながらの攻撃が可能となった。攻撃の中心はジャッケリーニ。左利きの背の小さいドリブラーは果敢なチャレンジで攻撃を引っ張っていた。長友の繰り返される上下動でボールに絡んだり、味方に選択肢を与えたりと、いつものプレーでチームに貢献していた。

 ローマは自陣に撤退して守備をするので、ボールを回復する地点が自陣に近くなる。ただし、相手を自分たちの陣地に引き寄せることでカウンターかなと思ったが、低い位置から愚直に繋いでいった。GKのセルジオも繋げる選手のようで、ピサロを中心にショートパスでボールを落ち着かせることに成功していた。

 チェゼーナの守備も自陣に撤退する。4-5-0-1のようなイメージ。前プレでボールを奪えればチャンスなのだろうけど、そういう積極的なスタイルはホームまでとってあるのか、もともとこういう形なのかの答えはまだでない。SHの選手がまるでSBのように守備をするので、長友は数的不利に遭遇するような場面はなかった。つまり、全体をコンパクトにしてチャレンジ&カバーをピッチ全体で行えるような感じ。

 国内では間違いなく強豪に分類されるローマ。そういう相手にも慣れているだろうで、ローマの攻撃を見てみる。デロッシ、ピサロだけでなく、ファンもメクセスも繋げるだろうで、ボールを保持するローマは基本的にバイタル攻略を目指していた。サイドに起点を作るよりは、中央にボールを入れる。ブチニッチが相手の裏を牽制することで、DFラインを下げる→相手のDFとMFの間のスペースを空ける作戦。しかし、トッティにはコルッチががっつりマークについていて、なかなかバイタルを有効利用できない状態が続いた。

 なので、メネーズやペロッタが中央に入り込んでいく。人数を増やす作戦。相手の人数も多いので、渋滞するかなと思ったが、強引に繋いでいくローマだった。普通は相手の隙間でボールを受けて、相手を引きつけてスペースを作っていくのだけど、ローマは相手を背負った状態でもボールを入れて、そこからコンビネーションで崩したり、サイドにボールを送ったりして状況打破を狙う。

 分厚い守備の前に苦戦するローマだが、攻め続けることで相手が壊れることもあるねってことで、トッティの浮き球パスから何度か決定機を作るけれど、古巣相手に気合の入るアントニオーリの前にことごとく塞がれてしまった。それならセットプレーでといきたいところだけど、リーセ、トッティの強烈なシュートは体を投げ出して守るDFの前にゴールに届かない状態。

 ローマが押しこむようになれば、カウンターで襲いかかるチェゼーナ。中心はやっぱり、ジャッケリーニ。しかし、最後の局面で精度をかく場面が多く、ボグダニも点を決めそうな雰囲気がまるでなかった。左サイドで躍動する長友はカウンターのチャンスでフィニッシュに絡んだり、エリア内でボールを受けたりと、チームの一員として認められている印象を受ける。ただ、ボールを持ったときの精度をあげないとステップアップは難しそう。

 後半のローマは右サイドにタッディを投入。タッディがサイドでボールを受けることで、相手の守備網を広げる狙い。タッディはワンタッチのプレーが多く、相手の注意を引きつけてまた攻撃をやり直させる&サイドに抜けだしたら早めのクロスで試合に変化を与えた。長友は寄せているのだけど、クロスを上げられてしまう場面がちょこちょこあり、それはイングランド戦で感じたレベルをこの試合でも感じられたのではないかと。

 タッディがサイドで起点になることによって発生したスペースに、デロッシが飛び出していく。そして、ピサロはブチニッチを裏に走らせたり、楔を入れたりローマが徐々に得点の雰囲気を感じさせていく。しかし、アントニオーリと最後までラインを下げないで守備を固めるチェゼーナの前に、ローマは得点を奪うことはできなかった。

 ■独り言

 ローマはもうちょっとサイドを有効利用したほうが強くなりそう。でも、サイドアタッカーがいないんだろうな。在籍する選手を眺めても、中央の選手が非常に多い。なので、このサッカーで精度を上げていくってことなんだろう。FWがちょっと多すぎる気もするけれど。ブチニッチ、ボリエッロ、アドリアーノ、トッティ、オカカ。

 チェゼーナは良いサッカーをするけれど、得点が奪えないことで苦労していきそう。この試合に出場していない選手で攻撃に変化を作られる選手がいれば面白いかもしれない。献身的な選手が多いので、内容は大崩れしないだろうが、結果が出ないことでチームが狂う可能性はあるかなと。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ローマ対チェゼーナの雑感

posted by らいかーると |11:49 | セリエA | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年12月07日

ミラン対ユベントス ~久々のユベントス~

 今日から始まるCWC。というわけで、日テレで珍しくセリエAの放送があった。ダイジェスト版だったけれども。ぜも、贅沢は言わない。ユベントスを見るのは本当に久しぶりだ。

 ミランのスタメンは相変わらずの陣容。ジダ、セルジーニョ、ネスタ、カラーゼ、オッド、ピルロ、アンブロシーニ、ガットゥーゾ、セルジーニョ、カカ、ジラルディーノ。ここまで行くと既得権益のように見える。

 ユベントスのスタメンは、ブッフォン、ゼビナ、レグロッターリエ、キエッリーニ、モリナーロ、サリハミジッチ、ノチェリーノ、ザネッティ、ネドベド、イアキンタ、トレゼゲ。最大の突っ込みどころは、長い旅路から帰ってきたレグロッターリエ。ユベントスらしからぬCBコンビ。2人とも、もしかしたら成長したのだろうか。

 ■ユベントス式ミラン対策

 ユベントスの中盤コンビはノチェリーノとザネッティ。2人ともボールを奪うことや守備に魂こめている選手。ミランのカカ、セードルフはDFと中盤の隙間を狙ってくるので、絶妙なラインコントロールがこの2人には要求される。DFラインだけがコントロールしても、相手がミランの場合はちょっと足りない。
 
 このラインコントロールを簡単にやってのけるあたりはさすがである。さすが守備職人。驚いたのはレグロッターリエとキエッリーニもそつなく守備をこなしていたこと。2人とも、裏へ飛び出すカカや、ジラルディーノにつられることなく守備を遂行していた。

 いくらDFラインが高くても、中盤との距離を通常よりも狭くしたら、どうしても、どこかにスペースはできるはず。例えば、FWと中盤の間に。そこってピルロがいるんではないか。ユベントスはその解決策として、サイドを少し捨てた。守備の場面、特にミランがDFラインから攻撃を組み立てる場面でネドベドとサリハミジッチは中央に絞ることで、空くはずのスペースをしっかりケアしていた。さらに両FWも必ずセンターサークルまでは戻り、ピルロが好きな場所を最初から埋めていた。このように中央を固めれば、ミランの攻撃は自然にサイドに流れていく。

 ユベントスの両SHが中に絞り気味なので、ミランの両SBは比較的自由にボールを受けることはできた。ただし、前を向くころにはユベントスの両SBが寄せに来る。でも、それだけ自由だということはSBを起点にすることができる。ミランの攻撃はオッド経由で行われた。

 左SBはセルジーニョである。攻撃的な選手だが、全然ボールがこない。ミランの攻撃は右サイドに偏っていた。ユベントスによる、右サイドから攻めさせようという意図は見られなかった。このユベントスの守り方だと、両SHへの負担は大きいのでネドベドを疲れさせようという意図はあったかもしれない。多分、カカが中央から右へというエリアを得意としているので、右サイド攻撃が頻繁に行われたのだとは思うが。

 ミランの攻撃はオッドからのスルーパスでカカが裏へ飛び出したり、ガットゥーゾやセードルフを経由してカカやジラルディーノに繋ぐ形が多かった。しかし、ネドベドはサボらないしキエッリーニが抜群のカバーリングを見せた結果、ミランは決定機をあまり作れず。フリーなSBをうまく使えなかったのが前半の印象。

 ユベントスの攻撃は、ミランのボールを奪ってからが基本的な形。ネドベド経由のカウンターは精度が高くなり、フィニッシュまで持っていく場面もちらほら。ただし、守備職人らにボールを繋ぐ技術も思いやりのあるパスを出すやさしさもなく、基本的にはロングボールをFWに当てる形が多かった。

 もともとミランの攻守の切り替えが早く、それを避けるためのロングボールだったのか、繋ぐ選択肢がない上でのロングボールだったのかは定かではない。双方とも、相手陣地でボールを失ったときのプレッシャーはとても早く、ユベントスはその奪ったボールから、前半最大のチャンスともいえるポスト直撃のシュートをトレゼゲが放っていた。前半は0-0で終了。

 ■修正

 後半に入ると、ユベントスが攻勢に出る。前半はあまり飛び出す回数も少なかったモリナーロがネドベドの横を駆け上がったり。ユベントスはサンシーロで勝ちに来ている模様。後半2分にはDFラインからのロングボールはサリハミジッチが受けて対セルジーニョをあっさり振り切り、中央に切れ込んでミドル。これはジダがスーパーセーブで対応。

 ミランも攻撃が右サイドに偏っていたことをどうやら反省したようで。何のためにセルジーニョを使っているんだってハーフタイムに怒られたかもしれない。ミランの変更点は両サイドからバランスよく攻めること。カカも左サイドにどんどん流れてきた。ただ久々にミランを観ていて、一番違和感を得たのはセードルフだったりする。自由奔放すぎ。

 ツリー型の時のミランは、左サイドから中央へ進出するのがセードルフ。トップの位置や右サイドから仕掛けるのがカカと、役割分担がされていたと思う。たまには交代していたと思うが。しかし、前半のセードルフは右サイドに進出しすぎていて、カカの好きなスペースを潰していたような。

 また、左サイドの守備を担当していたころに比べると、一段と守備をしなくなっていた。そのため、ユベントスに前線までボールを運ばれると危なっかしい場面がちらほら。ネドベド経由の攻撃が多かったからいいけど、サリハミジッチを中心に攻撃されていたらどうなっていたんだろうね。

 セードルフが機能していないけれど、それなりに攻撃的に振舞っているのは、もしかしたら最近のミランが得点力不足に悩んでいたりするからだろうか。だとすれば、セードルフのこの振る舞いは理解できる。共感はしないけれど。

 ミランも後半4分にビックチャンスをつかむ。左サイドでのFKを得ると、すばやいリスタートでジラルディーノがボールを受けると、カカにつなぎ、中央にいるセードルフへ。セードルフは右サイドのガットゥーゾにボールを渡し、クロス。クロスボールがこぼれ、流れたさきにカカ。ゴール前でジャンピングボーれを放つものの、今度はブッフォンのセーブで同点のまま。

 左サイド攻撃が機能すれば、右サイドも機能する。後半7分にはあと少しでジラルディーノに合うクロス。ミランが徐々に流れをつかんでいく。そうなれば必然的に直接FKの回数も増える。後半13分にはピルロをブッフォンが見事にセーブ。

 ユベントスも後半15分に見事な飛び出しとネドベドとの関係を見せたモリナーロのクロスは惜しくも合わず。後半18分にジラルディーノ→インザーギ。セルジーニョ→マルディーニ。ちょっとサリハミジッチに崩される場面が続いたから交代っていうよりは、攻撃に絡めなかったからだろうな。

 そのインザーギは、後半24分に最終ラインからのボールでDFラインの裏を取るという芸当を見せる。ユベントスは、後半25分にサリハミジッチ→マルキオンニ。元中田の同僚登場。そしてイアキンタ→デルピエロ。役者の登場。後半35分にはネドベド→パッラディーノ。そこを代えても何の意味もないと思うけれど。

 最終的に0-0のまま終了。でも非常に見ごたえのある試合だった。

 ■独り言

 できることを最初から全開にしたユベントスに対して、前半に機能していなかったミランが、後半にそれを修正してきた試合だった。それにしてもレグロッターリエとキエッリーニに関しては本当に見直した。

 ユベントスのミラン対策はユナイテッドとかまねしたら面白いかもしれない。CLで対戦したらだけど。負けちゃったけれど、ミラン対策の理想はリバプール式だろうな。

 アンブッロシーニがガットゥーゾよりもさりげなく貢献していた。仮にロナウドやパトをスタメンで使うとしたら、誰をスタメンから外す予定なのだろうか。アンブロッシーニは外しにくい。普通にジラルディーノ外したらなんか悲しい。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ミラン対ユベントス ~久々のユベントス~
  • 共通ジャンル:

posted by josepgualdiola |10:22 | セリエA | コメント(3) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2006年12月25日

ローマ対カリアリ ~いつものローマ~

 久々にローマの試合を見た。インテルがらしくない連勝をみせているために、前よりも勝ち点が離されている。スコアを見る限り、攻撃サッカーは続いているようだ。ペロッタが怪我をしているため、タッディがトップ下をつとめる。ワントップにトッティは変わらずである。いつのまにか得点王の位置にいるトッティ。

 カリアリは、監督が更迭されてから迎える初めての試合である。FWにはビッククラブも注目するスアゾ、エスポージトがいる。彼らに良いボールが供給されるかどうか、それが問題だ。多分それができていないから不調なのであろう。

 ■スペクタクルなローマのサッカー

 ローマの分厚い攻撃によって、カリアリは自陣に釘付けになってしまう。攻撃はスアゾ一枚のみ。ローマのサイドバックは基本的に攻撃に加わる。そのサイドバックの上がったスペースに、スアゾは中央から侵入する動きを見せるが、なかなかよいボールが入ってこない。一度、良いボールが入りビックチャンスを作ったが、それ以降は味方のサポートが得られず、カリアリはシュートを一本も枠に飛ばせなかった。エスポージトはトネットに引っ張られ、攻撃にほぼ参加できなかった。

 ローマの攻撃はトッティを中心にしている。トップにいるトッティにボールが入った瞬間に、ローマの選手はフリーランニングを開始する。トッティがボールを取られるかもしれないという仮定はしていないようだ。イタリアらしくない。しかし、トッティがボールを失うと、当然ローマはピンチに陥る。カリアリはそこを狙った。トッティからボールを奪えばいいんじゃないか、そうしたら一気にチャンスになる。トッティを集団で囲め!!このような形で試合に入ったが、ボールを奪える場面は少なかった。トッティがカリアリの選手達よりも上に行ってしまった。つまり、前半のカリアリは攻守に機能していなかった。

 ペロッタの代わりに入ったタッディは、ペロッタの不在を感じさせないプレーを見せる。どこにでも顔を出し、味方のサポートを熱心に行っていた。そのかいか、見事なバイシクルシュートを決める。パヌッチがあげてクロスに飛び込んだローマの選手は4~5人。これだけゴール前に人が入ってくれば、誰かがフリーになることが多い。個人能力の高いチームが人数をかけて攻めてくる。本当に完成度の高いチームだと思う。ラツィオ戦が本当に見たかった。

 このようにいつものローマのサッカーをみせ、前半を1-0で終える。1点取ってからはサイドバックもそこまでリスクを犯さないサッカーにローマは切り替える。人数をかけて攻める攻撃から、ピサロが攻撃を組み立てる形に移行した。今日はピサロが絶好調である。パスを散らしたり、ロングパスで相手の裏をついたり、パス&ゴーで前に侵入したりとやりたい放題であった。

 ■試合巧者な面も見せるローマ

 後半になると、カリアリはアグレッシブな守備をみせる。トッティだけでなく、ボールホルダーにはとにかくプレスに行った。また、守備に追われてしまったスリートップから、ツートップにし、スアゾの近くに選手を置いた。このことによって、前半よりも余裕を持ってボールを回せなくなったローマは混乱してしまった。スアゾも味方のフォローを受け、得意のドリブルでローマの守備陣を切り裂いた。さすがビッククラブに注目されるだけの選手である。

 しかし、次に点を奪ったのはローマであった。カリアリのプレスに慣れたのか、いつもどおりにボールを回し、完全に相手を崩して追加点を奪う。ロージが素晴らしいアシストをみせた。選手層が薄いという指摘を受けるローマだが、代役の選手がしっかりと結果を残した。良い傾向である。カリアリは出鼻をくじかれてしまい、勢いをそがれてしまった。このまま試合を終える。

 ■独り言

 ローマがいつものサッカーを見せ、危なげなく勝ってしまったので、特に書くことがない。ロージは前に見たよりも巧くなっていた。彼は周りに使われて良い働きをする選手だと思う。ローマには人を使える選手がたくさんいるので、経験をつめば、ロージはかなり期待できると思う。トップ下のタッディはかなり良かった。2点目取ってからローマは、かなり流していた。ずいぶんと強くなったものだ。

 カリアリのスアゾは本当に巧かった。ビッククラブに行っても十分通用すると思う。エスポージトは自分の持ち味を発揮できないまま試合を終えた。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ローマ対カリアリ ~いつものローマ~
  • 共通ジャンル:

posted by josepgualdiola |22:26 | セリエA | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加