2010年05月13日

鹿島対浦項の雑感

 鹿島のスタメンは、曽ヶ端、内田、岩政、イジョンス、新井場、中田、小笠原、フェリペ、野沢、興梠、マルキーニョス。自分たちが王者であるって認識は本人たちにもあるだろうで、周囲の雑音を消すためには絶対に負けられない闘いである。特に小笠原は昨年のリベンジになっている。

 浦項のスタメンは省略。なにげに昨年の覇者。鹿島と提携を結んでいるらしい。でも、知っている選手はいない。モタってのは地味に覚えている。韓国でずっと戦っているブラジル人なのだろうか。マルキーニョスみたいなものか。

 ■変わらない変われない

 浦項のシステムは4-4-2。プレス開始ラインは、ハーフライン付近に設定している。FWがハーフライン付近に位置していて、全員で守備を固める形である。狙いとしては、中盤のスペースを無くすことによって、中盤でボールを奪う狙い。DFとMFで、またはFWとMFで上手く挟み込んでボールを奪う場面が散見された。つまり、鹿島はボールを持たされたような立ち上がり。

 序盤こそはボールを相手のゴールまで運べていた鹿島。しかし、徐々にボールを運べなくなっていく。で、出てきた現象が興梠やマルキーニョスへの放り込み。スペースの無い中盤で勝負だよという浦項の狙いを外す試みだが、興梠とマルキーニョスへの放り込みの勝率はかなり低いものだった。さらに、浦項の中盤の選手が後方への守備参加がはやく、それは鹿島の選手のゴール前への飛び出しに比べるまでもなかった。走る距離が違うって事情はあるけども。

 なので、鹿島は放り込みを終了。地道にボールを繋いで浦項のゴールを目指す選択肢を取るしかなくなる。でも、鹿島はかなり苦しそうだった。これはレアルに起きている現象と似ている。レアルの中盤にはガゴとかシャビ・アロンソなんてゲームを作りたがる選手がいる。なので、彼らは最終ライン付近までボールを降りて、そこから試合を作り始める傾向がある。前を向くためにはポジションを下げる必要がある。そこからゲームが作れるなら文句はない。

 この動きの問題はマッチアップの相手が変わってしまうことにある。攻撃を仕掛けている時に、自チームのボランチの選手が相手のFWとやりあっているとする。では、その時に自チームのCBは何をしているんだって話で。CBが相手のFWを無効化することで、味方の中盤が相手の中盤とやりあえる環境ができあがる。でも、前半の鹿島のCBは組み立てに参加することをほぼ放棄していたので、最終的に鹿島の興梠たちが圧倒的な数的不利になっていた可能性は高い。

 ケースとしては、前半に野沢がエリア外から左足を振り抜いた場面。最大のチャンスだったかな。これは最終ラインの内田のドリブルから始まっている。最終ラインの選手が中盤の選手を自由にするモデルケースとしては最適な場面だった。でも、できもしないのに最終ラインの選手がドリブルで相手のエリア内に侵入したり、必要以上に組み立てに関わって相手にボールを渡したりしてもしょうがないけども。

 上記の理由により、鹿島はボールを持たされても何かを起こせる可能性はあんまりなかった。で、次に浦項の攻撃が鹿島に襲いかかる。浦項の狙いは鹿島のサイドであった。特に右サイドのアウミールが新井場を圧倒。浦項はSBを積極的に攻撃参加させて、サイド攻撃をがっつり仕掛けてきた。時にはFWがサイドに流れ来ることもあった。

鹿島のSHは相手のバイタルでボールを受けるためにポジションチェンジをしていることがあって、サイドのヘルプに間に合わない場面がちょっと多かった。そんなときは小笠原や中田が全力でカバーをしていたが、ちょっと枚数が物理的に足りないのかなと。

まとめると、浦項は相手にボールを持たせる→ボールを奪ったらサイドへ展開→SBを使って数的優位を作るか、個人技で押し切る。で、中央が空いたらモタをバイタルにおろして活動開始みたいな。李正秀と岩政はこのモタをうまく捕まえることができなかった。二人ともゾーンを埋めるだけみたいな。

 なので、機能している浦項。機能していない鹿島。ゴールに近い位置で勝負出来ている浦項。ゴールまで行けない鹿島って構図の試合であった。BSだからか、かなりまともな解説をしている松木さんの期待を裏切る形で試合は進んでいく。で、29分にスローインから鹿島は崩されて、最後はモタに決められてしまう。その前からスローインに厳しく当たれない場面が多くて、何だか不思議であった。

 後半の鹿島はエンジン全開でボールを繋いでいく。浦項は守備の意思統一をハーフタイムに図ったようで、前半よりも守備的なシフトになっていた。しかし、鹿島のダイレクトパスやボールを受ける動きのよって、ゴール前に侵入していく場面がちょこちょこあった。特にフェリペと野沢の場面はせめて枠に入れたかったとところ。

 しかし、徐々に運動量の低下が著しい鹿島。すると、相手から逃げることのできない場面が増えていく。で、相手を背負ってボールを受けたり、ボールをもって相手と対峙したりする場面での勝負。ここでなかなか勝つことができなかった。激しい球際の攻防でマルキーニョスが負けちゃったので、鹿島は打つ手がなくなっていく。

 で、60分にフェリペ→遠藤。だったら、運動量のある選手をいれて相手との一対一に勝利してやろうみたいな。でも、周りの選手との連動性や周りを自由にするためとか、勝つために何をすべきかって部分がなかなか一致してくれない鹿島。非常にらしくない。ベクトル合せに失敗したチームが崩せるほど、浦項はあまくないよってことで、試合はそのまま終了。相手のGKを脅かすような場面も作れないまま、鹿島は姿を消してしまった。

 ■独り言

 たぶん、コンディションが良ければもっとできたのかなと思う。でも、この試合にコンディションをあわせないで、どの試合にコンディションを合わせたんだい、とも思う。昨日のガンバはまだ流れにあがくことができていたが、今日の鹿島はなすがままであった。個々がレベルアップしないと確実な勝利や内容は手に入らないだろうけど、ここからレベルアップをするにはちょっと難しそうである。もう少しボールをもったときの精度を高める準備ができていれば、楽しい結果になったかもね。

 これでACLの決勝戦はまた国立が悲しいことになり、放映権をもっている朝日は悲しんでいるだろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 鹿島対浦項の雑感

posted by らいかーると |12:30 | ACL2010 | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年05月12日

ガンバ大阪対城南一和の雑感

 ガンバのスタメンは、藤ヶ谷、中澤、高木、山口、加地、安田、遠藤、二川、明神、宇佐美、ルーカス。なんと宇佐美がスタメンにいる。平井も存在感を増してきているので、時のめぐり合わせが良かったのかもしれない。そのめぐり合わせが悪くて、どれだけのガンバ下部組織出身の子らが涙を飲んだか。でも、運も重要だよね。

 ACLの一回戦はなぜか一発勝負。予選の順位が1位だとホームで、2位だとアウェーで試合をすることになっている。ガンバは2位抜けなので、韓国にいるわけです。城南のスタメンは省略。甲府にいたことがあるラドンチッチがうまいらしい。韓国代表はいるのだろうけど、誰かわからない。ちなみに、一和は企業名で、メッコール(飲み物)を製造しているらしい。

 ■なぜにこの守備なんだろう

 ガンバのシステムは3-5-2。守備がぐちゃぐちゃだった。誰がどこから守るかとか、どのあたりでボールを奪うのかといった点が非常に怪しい。ピッチを眺めれば、ガンバは自陣に撤退してゴール前で相手の攻撃を跳ね返すようなやり方を選択しているように見えた。しかし、相手には背が高くて体の大きいラドンチッチがいる。わかりやすく言うと、ケネディの強化版みたいな。なので、ゴール前で勝負させないようにするのが定石である。でも、自陣に撤退して守備を固めるガンバであった。

 城南のシステムは4-4-2。アジア枠等をフル活用していて、外国人が4人いる。ラドンチッチを中心に左利きのモリーナやソウザが前線で攻撃をにない、アジア人が試合を作って守るような感じであった。序盤こそはガンバの出足に手こずったものの、途中からはボールを保持して何度も攻撃を仕掛けることができていた。ガンバからすると、序盤の決定機を決められれば、楽しい結果になったかもしれない。宇佐美はスーパースターになったかも。

 二川の試合を壊すパスを中心に、ガンバは城南に攻め立てたのだけど、徐々にボールを失う場面が増えていく。点が取れなければ、試行錯誤をするしかない。で、その試行錯誤でボールを失う→すぐに奪い返せればよかったのだけど、前述したように、自陣で撤退戦術なので、城南はかなり楽そうにプレーしていた。ボール運びに苦労しないので、ガンバのゴール近くにボールを運ぶことが出来ていた。

 ボールの回復点が低くても、ボールを運ぶのがうまいガンバならだいじょうぶかなと思ったが、3-5-2がいまいち機能しない。ポジションは固定化され、後方の数的有利もいかされない。なので、前線にボールが入っても相手に狙われていたり、孤立していて攻撃が止まってしまったり。なので、ボールを保持することができずに試合の流れをコントロールすることができなかった。序盤こそは決定機を作れていたけれど、20分以降は完全に城南のペースで試合が進んでいく。藤ヶ谷のスーパーセーブがなければ、前半で試合が終わっていた可能性も高い。結局のところ、ゴールに近い位置で相手の攻撃を跳ね返しまくる作戦はどうもうまくいっていないということになる。

 で、後半のガンバ。高木→平井。システムを4-4-2に変更。で、自陣に撤退作戦をやめる。DFラインを下げずにハーフライン付近から守備を行う。対面の相手をはっきりさせることで、無駄にフリーな選手ができる場面を減らした。この変更によって、後半は城南がボール運びに手こずるようになり、ガンバはボールを奪えるようになる。よって、ガンバはボールを保持できるようになり、試合の主導件を握れるようになる。つまり、相手に攻め込まれる回数は減った。

 よって、後半はガンバタイムとなる。FWとMFの間のスペースをルーカスや遠藤、宇佐美が使うことによって、徐々に城南を攻略していった。しかし、いわゆる個で試合を壊すようなチャレンジをする選手がいない。なので、怖さのないガンバの攻撃。ルーカスも組織の一員ですって感じで、バレーのような異質な選手がいない辛さがじんわりと伝わってくる。ガンバといえば、FWは外国人だったのだけど、いつのまにかユース出身の若手になっているし。安田もおとなしくなったね。

 というわけで、相手のGKをびびらせるような場面は作れないガンバ。それでも、相手の攻撃を防いでいる要素もあるので、この形を継続していけば試合を動かせるかもしれない。しかし、試合が動いたのは城南のカウンター。SBの戻りが遅いのはやはり疲労か。サイドを突破されて中央へのクロス→藤ヶ谷は飛び出すけど中途半端な対応→明神がファーサイドにいる選手を潰すが無情のPK判定となった。相手の倒れ方がうまい。藤ヶ谷が止めていればってのが、そもそもかなと。

 このPKをモリーナに止められると、ガンバはがっくしな感じになる。恐らく一点勝負だおうなと考えていて、試合もコントロールできていたから、こんな状況になるとは思ってもみなかったのだろう。その精神的なダメージは大きく、がたがたと崩れていった。ゴール前を攻略されたり、与えまくっていたゴール前のFKから直接決められたり。というわけで、アジアから脱落してしまったガンバであった。

 ■独り言

 平井と宇佐美は出番を与えられる状況を幸運に思うべきだろうけど、結果が出ないとめちゃくちゃプレッシャーがかかりそうである。中盤が得点力をごまかせればいいけど、明神が過労で倒れるんじゃないかと。そして鹿島。唯一の生き残りになってしまって結果が出なかったらめちゃくちゃ叩かれそうな予感。何だかかわいそうである。余計なものは感じないで頑張ってもらいたいなと。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ガンバ大阪対城南一和の雑感

posted by らいかーると |12:16 | ACL2010 | コメント(4) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年03月24日

川崎対メルボルンの雑感

 川崎のスタメンは、川島、伊藤、井川、小宮山、森、稲本、田坂、谷口、黒津、レナチーニョ、鄭大世。すでに2敗しているので、4連勝が必要とされている川崎。いわゆる、絶対に負けられない闘いである。怪我人があんまり帰ってきていないようで、苦労している模様。それでも、メンバーを見ると聞いたことがない選手がズラリってわけでもない。なので、何とかなるかもね。

 メルボルンのスタメンは省略。AFCの対戦相手に知っている選手が少ないのはしょうがないか。ちなみに、メルボルンも連敗しているので、あんまり強くないのかもしれない。川崎と同じように、怪我人が多いのかもしれないけれども。豪で気になるのは彼らはプロなのかどうかってところかな。

 ■試合への取り組み方

 メルボルンのシステムが良くわからなかった。大切だったのは役割であり、3バックか4バックかということではない。川崎のシステムは4-1-4-1。両SBが積極的に攻撃参加することが特徴である。そのくらいの情報は探せば出てくるわけで、メルボルンはサイドの守備に気を使う必要がある。特にジュニーニョはいないけれど、レナチーニョがいる。韓国や中国のチームにブラジル人が入れば警戒するように、同じことをメルボルンもしなければいけない。

 つまり、メルボルンは川崎のSBに対して誰がついていくのかをはっきりさせるべきであった。そうでもなくても、SBが相手のWGと対峙して互角以上の勝負を演じられるかも怪しいところである。そうならば、今は複数で防ぐべきか、守備のスペシャリストを配置する必要がある。しかし、メルボルンは両方ともやらなかった。左サイドはレナチーニョに攻略され、右サイドはオーバラップする小宮山にぼこぼこにされてしまったと言っていいだろう。

 メルボルンのチームスタイルを見ると、いわゆる相手への対策をしないことは理解できないでもない。彼らはフィジカルを全面に押し出したチームと言うよりも、バルセロナのようなサッカーを愛していることをピッチの上で証明しようと試みていた。ハイボールの競り合いに関しても、川崎が上をいっていた。いつもだったら、日本の選手のファウルを物ともしない豪だが、今日は川崎のファウルによってマイボールにする場面が多かった。

 つまり、メルボルンは最初から勝負に拘るよりも、ネガティブな意味でいい勝負をしよう、という立ち位置で試合に臨んできた可能性が高い。結果よりも内容にこだわることで、チームの底上げを図るといったような。もしかしたら、この川崎戦の前に国内で連戦をしているか、川崎と同じように怪我人が多発していたのかもしれない。そうなれば、いくら憲剛がいなくても、プロの組織としてしっかりしている川崎の層の厚さが、彼らの気持ちを支えることになってもおかしくはない。スタメンにユースの選手がずらりと名を連ねたら、なかなかモチベーションの維持は難しいだろう。ユースの選手のモチベーションは高いだろうけども。

 3分に川崎が先制。レナチーニョのパスを鄭大世が冷静に決めて先制。この場面のメルボルンの守備は前述したようにサイドの守備が空っぽであった。なので、ボールを持つ森とレナチーニョに簡単にサイドを攻略されていた。この時のメルボルンのシステムは4-3-1-2のようになっていた。この後にメルボルンのシステムはめまぐるしく変化させられるが、2トップ+トップ下のような形は維持されていた。正確に言うと、前線の3人が相手のSBの対応をする場面は非常に少ないまま試合が進んでいった。

 ACLとJのサッカーの違いを観察しているが、未だ自分の中でサンプルが少ない。今日の相手は球際の激しさを見せていたが、プレスに連動性がないので、あんまり怖さを感じることはできなかった。川崎の守備は4-1-4-1で統率されていた。誰がどの位置の相手を見るかの役割が整理されていて、これはなかなか崩れないだろうなと感じることができた。

 その中でも稲本の判断力の良さは光っていた。相手のボール運びにプレスをかける→相手が稲本のゾーンからボールを出す→それを予想していた稲本はゾーンを飛び出して相手を追いかけまわすことで、相手の攻撃を停滞させていた。追いかけすぎは悪だが、自分のゾーンだけを守っていても何も起こすことはできない。いいお手本を手に入れた川崎の若手は一気に成長するかもしれないし、成長しないといけないのだろう。

 川崎の攻撃の前に有効な手立てを打てないメルボルンはどんどん劣勢に追い込まれていく。雨で元気になっているレナチーニョの前に、メルボルンは抜かれるかファウルで止めるかの二択を迫られる。そして、セットプレーから黒津が綺麗なヘディングで追加点を決める。そしてダメ押しのゴールはレナチーニョ。逆サイドのスローインを受けに行くと、相手がついてこない。その隙をついてドリブル突破→最後は狙いすましたシュートでスタジアムに歓喜をもたらした。

 良いサッカーをするつもりが、ぼこぼこにされてしまったメルボルン。しかも、前半で3-0である。これでACLを突破するという夢は完膚なきまでに消されたようなものである。となると、そんな選手たちの末路は荒れたものになってしまうのが悲しいものである。徐々に試合はラフプレーの連続になっていく。また、審判が妙にイエローカードを連発するタイプであった。井川はしょうがないとしても、谷口はちょっとかわいそうだった。

 で、鄭大世が相手の挑発に乗ってしまう。怒ったらサッカーは負けである。喧嘩両成敗のイエローと報復の一発退場でしばらくはACLに帰ってくることはできないだろう。これを糧に頑張ってほしいところだが、代役はだれかいるのだろうか。そこまで考える力が鄭大世にあれば、このような事態にはならなかったかもしれない。3-0になった時点で、次のことを意識することも代えのきかない選手にとっては必要なことだろう。特に怪我人がたくさんいる状態では。この直後にレナチーニョも報復をするが、なぜかスルーされることとなった。審判は混乱状態にある。

 しかし、10人になったことで、気持ちをリセットできるのがメルボルン。相手が少ないのだからやりたい事ができる環境が整うのだから、不思議なものである。もしも、鄭大世が退場しなかったら、試合展開はどうなったのだろうか。前半よりも激しいファウルの応酬になったかもしれないし、川崎がもっと試合を支配できたかもしれない。ただし、怪我人が多発している川崎からすると、後半の状況は歓迎すべきものだった可能性が高い。

 11人のメルボルンは徹底的にボールを繋いで川崎の陣内に侵入していった。川崎はそれをひたすら跳ね返し、レナチーニョがときどきカウンターでみせるくらいであった。メルボルンの立場からすると、もっと攻撃に人数をかけても良かったし、よりリスクのあるチェレンジをしたほうがよかったかもしれない。人数の足らない川崎相手に惜しい場面はあったが、怖い場面はあまりなかった。

 川崎は両SBの攻撃参加を自重させているので、後半はメルボルンに脅威を与える事はできなかった。孤立したレナチーニョはシザースで会場を湧かせるものの、森の助けを失うとツラそうで。また時間が経つにつれて、メルボルンのラフプレー癖はまたも姿を表した。しかし、ロスタイムに川島のロングボール→レナチーニョが抜け出して、最後が気合の谷口が決めて4-0で終了。マリノスに破れた悲しい気持ちが少しは和らいだかなと。

 ■独り言

 そんなわけで、3連休から復活でした。メルボルンはホームでどんな姿を表すのかは楽しみである。まさか同じような形ではこないだろうで、川崎は試練になるかなと。メルボルンのホームで勝てば、まさかの突破も見えてくるわけで。というか、マリノス戦見たかったな。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 川崎対メルボルンの雑感

posted by らいかーると |11:47 | ACL2010 | コメント(1) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年03月10日

全北対鹿島 ~小笠原のいろいろ~

 全北のスタメンは省略。イドンゴクくらいしか知っている選手はいない。スタジアムはめちゃくちゃ立派なんだけど、とてもガラガラである。

 鹿島のスタメンは、曽ヶ端、内田、岩政、伊野波、新井場、小笠原、中田、野沢、フェリペ、興梠、マルキーニョス。浦和戦のまんまである。ターンオーバーとかしないのだろうか。そのうちするのだろうけど、鹿島は疲労との戦いになりそうだね。でも、ワールドカップ休みがあるから大丈夫かもしれない。

 ■超過密日程

 全北のシステムは4-2-3-1。なかなか興味深いチームであった。特に守備の時のポジショニングが面白い。ボランチに配置されている選手の位置が高くなったり、低くなったり。高くなり理由はボールを積極的に奪いに行くって場面である。なので、鹿島が相手の陣地に侵入していくと、急に相手がわらわら現れるみたいな。この作戦に鹿島が戸惑ったようで、序盤は全北のペースで試合が進んでいく。

 内弁慶といわれている鹿島。確かに相手も強豪だよってこともあり、らしくない場面が多数。鹿島の良さのひとつにボールを落ち着けられるスペースを見つけられるってものがある。相手がどこまでプレスに来て、どこまで来ないってことを見極めて、こない場所でボールをキープして、ピッチに仕掛けを作り終えると、淡々と攻撃を仕掛けていくみたいな。

 しかし、序盤の鹿島は落ち着ける場所で攻め急ぐ場面が多かった。相手のプレスが来ないのにボールを離す場面が多く、そこには相手がひしめき合っているので、パスカットされたり、パスの受け手が潰されたりする場面が目立った。全北の戦術の影響もあるだろうけど、どっちかというと、自分たちのメンタル面が原因なのかなと。この試合に対して、特別な意識を持ちすぎたとか。でも、この不安定な立ち上がりをしのげたのは大きい。

 全北はワントップのイドンゴクへ長いボールを当てる、または後方からショートパスで繋いでいく、ボールを奪ってからのショートカウンターって感じ。ボールを奪ってからの周りの選手の攻撃意欲はなかなかであった。素早い攻守の切り替えで鹿島を苦しめる場面も多数。イドンゴクもCFとしての役割をこなせていて、なかなか強いチームなんだろうと思わせるには十分すぎるほどであった。

 15分過ぎから鹿島が徐々に落ち着きを取り戻していく。日常へようこそみたいな。相手が後方からボールを持つ場面が増えてきたので、マルキーニョスの最大の武器である献身性が顔を見せ始める。そんないつもの高い位置からの守備で相手の攻撃を妨害していく鹿島。なんとなく守備がいつもどおりになっていく展開へ。そして攻撃面でも小笠原が試合を落ち着かせた。相手のプレスを体でブロックし、仕掛けるよりもマイボールにすることを優先した判断で周りに指示をしているような感じ。ここまで相手は奪いに来ないから落ち着けという感じで。

 そんな二人の活躍によって、鹿島はらしさを取り戻していく。徐々にボールを保持できるようになり、曽ヶ端の出番もどんどん減っていった。ミドルシュートが枠に直撃したり、マルキーニョスと興梠の飛び出しも危険な雰囲気を醸し出すようになっていく。全北の立場からすると、ボールを奪えなくなってきたことで、引いて守る場面がちょこちょこ出てくる。よって、鹿島がほとんど試合の主導件を握っていくように見えた。

 それでも、セットプレーからのカウンターなどで全北もやり返す。後方からのビルドアップで相手の陣地に侵入していく場面も前半が終わるにつれ、見られるようになっていく。そんな展開の中で、全北の連動性が発動。前半の終了間際にゴール前からダイレクトパスが連動し、エリア内に侵入されて先制点を決めることに成功する。綺麗過ぎる崩しであった。エニーニョをバイタルで一瞬スルーにしてしまったのが悔やまれるねと。

 ■トラウマは消せたか

 後半は一進一退になっていく。リードしたからといって、守ってもしょうがない。前半は引きすぎたよねってことで、守備ラインをちょっと高くした全北と激しい攻防が繰り返された。相手は中盤が3枚いるので、そこの数的不利がどうしても気になる鹿島。その選手にやられるというよりも、その選手に気をとられて、他の選手の侵入を許してしまう場面が多かった。それでも、最後の攻防の一対一で簡単に負けなかったことで、相手に攻撃を跳ね返すことに成功する。

 というか、全北に好き勝手に攻撃を許さなかった鹿島の守備がほめられるべきなのかと。前線から相手を追い掛け回すFWコンビ、守備をサボらないSH、声を掛けあってマークやスペースの受け渡しを続けるその他の選手。サッカーはコミュニケーションのスポーツだよと叫ばれる昨今で、鹿島の選手が試合中にどれだけおしゃべりをしているか非常に気になるところで。もしかして、会話をしなくても阿吽の呼吸ってやつだったら驚愕。

 なので、後方からのビルドアップがどうもうまくはまらない全北。なので、イドンゴクに放りこむけれど、高さ勝負で勝てなくなっていく。となると、セットプレーやポジションチェンジで勝負なのだけど、後方の選手が後ろからがんがん飛び出すチームではないようで、鹿島の守備を徹底的に破壊するような攻撃に枚数をかける作戦は行っていないように見えた。おそらく、国内ではこのやり方でどうにかなっているのかもしれないし、リーグ戦を考えて、負けることを恐れていたのかもしれない。

 で、鹿島。負けているのだけど、焦る様子がない。ボールを奪ってからも攻撃に枚数をかけてはやく同点に追いつきたいってな色気をまったく出さなかった。我慢我慢で相手のスタミナが崩れるのを待ったのか、終了間際に仕掛けるのかってなことは監督のみぞ知るところで。その中でも別格だったのが小笠原。フェリペはファウルを受けることでボールを味方にもたらしていたけど、小笠原は普通につないでいた。

 そして曽ヶ端。特に相手のセットプレーからのヘディングを防いだのは御見事であった。0-1で凌いでいくというプランを遂行できたのは、曽ヶ端の安定したセーブによって、なされた部分も大きい。

 70分。とうとう鹿島が同点ゴールを決める。セットプレーからのこぼれ球をフェリペがクロス→中田が冷静に決めた。セットプレーからゴールを奪えるのは鹿島の強みだね。で、中田だけども周りと逆の動きをしているのが秘訣になるのだろうか。

 同点に追いついたからというよりも、相手が疲れてきたのだろうか。そりゃ、あれだけボールにアタックしていれば疲れる。この天候だと尚更。で、鹿島がボールを保持して相手を押し込む場面も出てくる。しかし、全北もホームで負けるかよってことで、最後の気合を見せる。

 しかし、90分。前線の守備から小笠原が連動した守備でボールを奪うと、途中出場の遠藤へラストパス。元気な遠藤は相手を降りきってボールを受けると、そのままエリア内に侵入。キーパーのタイミングを外して、最高の逆転ゴールを決める。で、最後の全北のセットプレーを曽ヶ端が勇気のある飛び出しで防いで試合が終了。曽ヶ端と小笠原が頑張った試合であった。いや、みんな頑張ったのだけども。

 ■独り言

 鹿島が鹿島らしさを取り戻していくような試合だった。それでも、ACLという非日常で、日常のように戦うってのはやっぱり難しいのかなと。特にアウェーだと。でも、こういう経験が代表に選ばれていない選手にとってはとっても貴重なんだろうと。それにしても、小笠原が半端じゃなかった。この大会にかける思いを感じましたと。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 全北対鹿島 ~小笠原のいろいろ~

posted by らいかーると |12:21 | ACL2010 | コメント(4) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2010年02月25日

水原対G大阪 ~ACLはじめました。~

 G大阪のスタメンは、藤ヶ谷、中澤、高木、安田、加地、遠藤、二川、明神、橋本、ルーカス、平井。黄金の中盤は健在。遠藤は試合に出場しまくりで大丈夫だろうか。ちょこちょこ怪我人がいるようである。

 水原のスタメンは省略。韓国代表がたくさんいるらしい。でも、イウンジェくらいしか知らない。レイナウドは元柏かな。ちなみに、会場は韓国だよと。昨年はリーグ戦であまりよくなかったらしい。でも、カップ戦で優勝したからこの舞台に登場。

 ■レギュラーとイレギュラー

 水原のシステムは3-5-2。恐らくショートパスを多用して相手の陣地に侵入していくのが自分たちのスタイル。恐らくと書いたのは、この試合では自分たちの持ち味がなかなか発揮できなかったし、他のやり方のほうが有効に機能していたから。なので、そっちを選択していた。イウンジェがCBにボールを必ず繋いでいた部分などは普段の習慣が出たのだと思われる。

 G大阪のシステムは4-4-2。華麗なボール運びばかりが注目されるが、守りを固めることもできるし、カウンターサッカーに徹することもできる。いわゆる、戦術に幅があるチームである。状況に応じてサッカーを選択できることは、なかなか簡単にできる芸当ではない。ただし、怪我人がでたり、イレギュラーな状況に一致団結して取り組めたりできるかるかは、まだまだ微妙なところなのかなと勝手に思っている。

 序盤はアウェーの戦い方に徹するガンバ。まずは守備からってことで、相手を驚かせる意味も含め、かなり相手陣地に深追いする場面も見られた。平井とルーカスが追っかける追っかける。ただし、ガンバの中盤が連動していた場面もあれば、そうでない場面もあった。恐らくボールを奪えると判断したときは前に出て、無理だなと感じたら前線を見殺しにしていたのだろう。ただし、見殺しにすることも計算内だったと思う。極端な前プレは10分くらいで終了したし。

 で、そんなガンバのプレスに対して、正面衝突の水原。細かくボールを繋いで対抗。ガンバのプレスが連動していないときは、うまくプレスをかわせていたかなと。個々の技術がかなり高い&後ろの選手が前線に飛び出してくるので、なかなか迫力のある攻撃であった。しかし、ガンバの守備の集中力はかなり高い。なので、二列目からの飛び出しにもあっさりと対応しているのが印象的だった。

 時間がたつにつれて、ガンバもボールを持つ時間が増えていく。遠藤経由で試合のテンポをコントロールしているような。水原は自陣で5-3を形成という守備のタイプなので、ガンバのボール運びは5-3の外のゾーン、つまり、安全なスペースから様子を見ながら行われていた。休憩していたといってもいいかもしれない。水原の5-3のバランスはなかなか優れていた。しかし、そのバランスを破壊したのが平井のスピード。平井は足が速いようで。相手の裏に飛び出して、決定機を2度掴んだ。結果は出なかったけど、相手のDFラインを下げさせることに成功する。

 なので、ガンバの中盤の負担がどんどん減っていく。で、仕掛け人の二川からちょこちょこチャンスが生まれていく。二川はポジショニングが巧いなと。相手の隙間もそうだけど、わざと味方の近くでボールを受けることで相手のゾーンを混乱させるアイディアが凄い。もちろん、パスで相手をしとめる能力も高いのだけど。ただし、相手が引きこもり気味になっていくので、そんなに簡単には崩せないよねってことで、イウンジェの出番が増えていったわけでもない。

 で、水原の攻撃。ガンバが前プレをやめて中盤の密度を高めたあたりから、ショートパスに無理が出てくる。相手の強いところに自分たちの強いところをぶつける必然性はないわけで。中盤の密度を低くするためにもってことで、ロングボール大作戦に切り替える。で、これが非常に機能することとなる。FWだけでなく、MFからも飛び出してくるので、何度か決定的な場面を作られてしまうガンバ。でも、藤ヶ谷のナイス判断によって、事なきを得ていた。

 それでも、水原からすると、ロングボールを蹴りまくればいいのねと。さらに言えば、安田にハイボール作戦を仕掛ければ、こっちの勝率は上がるねってことに気がつくと安田にロングボールが集中する。困る安田。中盤の選手に助けられながら、何とか凌ぐことに成功したが、後半はどうなるかわからないねって前半であった。どちらかというと、ガンバのほうが自分たちの日常の延長線上で試合をこなせている。水原はロングボールに出会えたのがラッキーだけど、いつもと違うだろうで、これが報われるかは謎だなって。

 後半になると、エンジン全開で飛ばしてくる水原。ホームなんだから、このまま終われるかと。序盤はがっつり猛攻を見せることに成功したが、新人の菅沼と高木、藤ヶ谷を中心に耐え忍ぶことに成功する。水原の攻撃で恐ろしかったのはセットプレー。コーナーキックの迫力やジュニオールの直接FKはなかなか危険な雰囲気をかもし出していた。もっと、この長所に重点を置いてもいいのかなと。この当たりの選択があやふやだったねと。

 で、徐々にガンバがボールを保持して試合をコントロールしていく展開となる。SBを積極的に上げてサイド攻撃と二川を中心とした中央攻撃で明らかに優位に立っていた。橋本が二度の決定機を外さなければ、楽しい展開になったろうね。二川のスルーパス→橋本ループはせめて枠に飛ばして欲しかったなと。

 水原は選手交代などで流れを引き寄せようとするのだけど、特に影響力を発揮できたわけもなく。それにしても高木と菅沼が素晴らしかった。レギュラーは山口と中澤なわけで、非常に優秀なバックアッパーに恵まれているのねと。ただし、加地さんが切り裂かれ場面は悲鳴ものだったけども。

 75分に平井→宇佐美、橋本→チョジェジン。サイドをえぐれる場面が増えてきたので、中央に大きい選手をみたいな。ルーカスを中盤に下げて、宇佐美の攻撃センスに託す形となる。で、ガンバは相手陣地にどんどん侵入していけていたので、相手陣地で直接FKのチャンスもあった。しかし、遠藤のシュートにキレはなく。

 チョジェジン→宇佐美ボレーが決まっていれば、大騒ぎになったのかなと。平井、菅沼、宇佐美と今年は出場の機会が増えるのだったら、ガンバは面白くなるかもしれない。危険だったのはロスタイム。怪我人がでたので、10人で戦うガンバは非常に相手に押し込まれてしまう。再び狙われる安田。

 でも、今日は藤ヶ谷の日なので、その攻撃も防いで終了。スコアレスだったけれども、なかなか面白い試合だった。ガンバのほうが優勢だったけども、どっちに転んでもおかしくない試合だったかなと。2月からこんな試合をやっていて持つのだろうかと不安になる。両チームの完成度が高まったら、もっと激しくなるのだろうな。

 ■独り言

日本代表で得られる経験がACLで得られるのは意義深いなと。欧州や南米とはなかなか交流できないけれども、アジアの強豪との勝負は代表に選ばれない選手にとって貴重な経験になるのかなって。二川とか明神とか。ACLで海外との試合を経験していれば、代表にもすんなりと馴染める、、、、とかはないか。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 水原対G大阪 ~ACLはじめました。~

posted by らいかーると |11:04 | ACL2010 | コメント(6) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加