2010年05月15日

チェルシー対アストンビラ ~お手本です。~

 チェルシーのスタメンは、チェフ、フェレイラ、アレックス、テリー、ジルコフ、ミケル、デコ、ランパード、ジョーコール、マルダ、アネルカ。というわけで、見逃したプレミアの試合をおさらいしようのコーナーです。ワールドカップまでは一気に時間ができるので、プレミアの再放送に時間を使うのが効果的かと思いまして。ブンデスの再放送はまだ日程がでていないし。ちなみに、これは32節の試合です。

 アストンビラのスタメンは、フリーデル、ルーク・ヤング、コリンズ、ダン、ウォーノック、ミルナー、ペトロフ、シドウェル、アシェリー・ヤング、カリュウ、アグボンラホール。今季はアグボンとアシェリーが静かだった先入観がある。ってか、なぜに4-3-3をやめたのだろう。でも、この面子だと4-3-3もいけそうだね。

 ■バランスの崩し方とは

 ビラのシステムは4-3-3。カリュウを前線に残して、中盤の選手はセンターサークルくらいから相手に襲いかかる感じの守備である。つまり、前線から相手を追い掛け回して相手の中盤を破壊するような守備でもなく、後ろに引きこもって耐え忍ぶような守備でもない。DFとMFの距離を狭くすることで、中盤のスペースを潰す作戦。なので、ビラのボールを奪う予定地は中盤に設定されている。

 というわけで、正面衝突が予想される試合となった。チェルシーがバイタルエリアに侵入できるか、ビラはその前でちゃんと食い止められるか。結果を言えば、チェルシーにボコされる展開となった。残念なアストンビラ。めまぐるしく変わるチェルシーのポジションチェンジアタックの前に、アストンビラはマークの対応に手間取って後手をふむ対応になってしまった。

 チェルシーのネタを少し。カリュウが気まぐれな守備をするだけなので、アレックスとテリーでボールを落ち着けられるチェルシー。なので、迷わずに2バックを敢行。ジルコフとフェレイラは高い位置に進出し、相手のSHを自陣に押しこむことに成功していた。オシムのサッカーを思い出す場面。これも、悲しいデジャブなのかもね。

 で、2バックを助けるのがミケルでなくて、デコ。たぶん、ミルナーはミケルを抑える役割だったのかなと。でも、目の前にはデコもいる。どうしたらいいねんと。後ろを見ると、ペトロフとシドウェルは中央に侵入するジョーコールやランパード、降りてくるアネルカに対応していた。というわけで、数的優位の完成。デコはSBの上がったスペースや最終ラインから攻撃のスイッチを入れまくっていた。

 ボールを持っている味方がフリーで相手のゴールの方向を向いているとき。ボールの受けては動き出すチャンスである。ここにプレスがかかっていれば、ボールの受け手の走りは無駄になる可能性が高い。プレスがかかっていれば、遠くの視野を確保するのは難しいでしょうに。でも、プレスはかかっていないので、チェルシーのボールのないところの動きはかなりの好循環であった。無駄にならないから、さらに走るみたいな。

 SBが攻撃に横幅をもたらし、SHが攻撃にギャップをもたらし、CBとCFが縦幅をもたらし、ランパートたちがゲームを作るサッカーが完全に機能した試合と言ってもいいかもしれない。そんなわけで、当初の予定が狂ったアストンビラは対応に迫られるわけである。勝つためにサッカーをやっているので、このまま自分たちのやりたいことを貫き通すのは賢くないだろうと。

 で、ビラは動いたかと言うと、そんなに動けなかった。せめてカリュウにも守備をさせれば状況は変わったかもしれない。エトーやタムードはCB同士のパス交換を分断するようなプレスをみせ、相手の攻撃を強制的に始めさせる技を持っていた。バックパスと横のパスをさせないようなプレスができれば、チェルシーの攻撃の流れをちょっとは狂わせられたかもしれない。

 そんなわけで、どんどん自陣に押し込まれていくビラ。だったら、最前線にはロングカウンターを完結させられそうなアグボンが最適だけど、しょうがないからカリュウ。後方でボールを回復する場面が多かったので、カリュウに当ててそこからって攻撃をしたかった。そう、現実はできなかった。チェルシーの素早い攻守の切り替えの前に、カリュウにボールが届かない→永遠に続くチェルシーのターン。どこまでもボールを追いかけるチェルシーとある程度は待つ姿勢のビラの違いが如実に出た場面であった。

 攻守が機能しなければ、失点は時間の問題だよってことで、チェルシーが先制する。アネルカがサイドに流れて、ジョーコールやランパードがゴール前に飛び込む理想的な形。中央のスペースを空ければ、誰かが入ってくる。マルダのシュートみたいなクロスをランパードが見事に押し込みました。

 で、ビラ。時間が経つにつれて、チェルシーのプレスもちょっとは甘くなる。で、その与えられた時間を有効に利用しようとするけれど、やっぱりゴール前まで届かないビラの攻撃。しかし、一発のサイドチェンジからチャンスが生まれる。ボールを受けたアシェリー・ヤングは、SBを囮に使って中央に進出。ジョーコールのカバーが甘い。で、その隙を見逃さずにシュートみたいなクロス。これが味方に渡ってまさかの同点ゴールを決める。

 この内容で同点に追いついたラッキーなビラ。しかし、振り出しに戻ったことで、内容も振り出しに戻る。そして40分過ぎにマルダとジルコフにサイドを攻略され、PKを与える。で、ランパードが超豪快に決めて、突きはなしに成功する。キックに自信がありますってPKだった。左上隅に蹴るとは。

 後半の立ち上がりは、ビラがボールを持つ形で始まる。その理由はリードしているチェルシーがちょっと構えた。なので、ビラは落ち着いてボールを回しながら隙を窺う。でも、チェルシーの執拗なプレスの前に、やっぱり苦しむ場面が多い。で、どのように執拗かと言うと、ボールを奪えそうだなと思ったら、チェルシーの選手の勢いが増す。奪いところになったら、ルールを破ってでも奪いに行く。

 でも、やっぱりチェルシーがボールを保有する形に戻っていく。で、後半のビラはボールチェックを厳しめに行っていた。つまり、自由にボールを持たせないようにプレスをかける。これによって、チェルシーはちょっとした工夫をしないと、なかなか前を向けない状況がちらりと出る。ボールを回されるビラは守備のバランスを崩す、要するに自分のマークを捨てる判断が怪しい。自分のマークを外してつぶしに行ったけど、その選手にボールが渡るみたいな。

 で、3点目が生まれる。ワンタッチパスでデコがフリーになる。デコがパスで仕掛け、ジルコフのクロスを中央に進出したマルダが決めて追加点。アネルカが左に移動していても、ちゃんと中央に人は配置しているのだよって先制点と同じである。ポジションチェンジの中に、いろいろルールが含まれている。

 で、最終的には7-1になる。4点目以降のビラはもう完全にバラバラで気持ちが切れてしまったようだった。気持ちをへしおったチェルシーはさすがだけども、ビラはもう少しやりようがあったのではないかと。基本的にビラはBIG4との試合しか観戦していないのだけど、あんまり良い所が発揮された記憶がない。もうちょっと自分たちの長所を押し出してみても面白いのかなと思う。選手は揃っていると思うので。

 ■独り言

 ジルコフとデコが大活躍であった。そしてアネルカの動きに反応するマルダやランパードも恐ろしかった。ジョーコールはパスを出して動いて出してを繰り返し、縁の下の力持ちって感じ。アンチェロッティのやりたい事が完璧に機能したって試合だったのだろう。これで20位か。ビラが躍動する試合が20位以内に入っていることを期待して終わりますよ。

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posted by らいかーると |21:20 | プレミアリーグ/0910 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2010年05月07日

シティ対トッテナムの雑感

 シティのスタメンは、フロップ、サバレタ、コロ、コンパニ、ブリッジ、アダム・ジョンソン、デヨング、バリー、ベラミー、テベス、アデバヨール。ビラ戦で活躍したビエラがいない。怪我明けのバリーよりは働けそうなのだけども。CLに出場するというブランドを手にいれるためには、絶対に負けられない闘い。だって、勝ち点差が1で次が最終節。負けたら、目標が絶望になるからね。

 トッテナムのスタメンは、ゴメス、カブール、ドーソン、キング、エコト、レノン、ハドルストン、モドリッチ、ベイル、デフォー、クラウチ。めちゃくちゃ久々のトッテナム。懐かしい名前がたくさん。クラウチとデフォーってポーツマスでみたような。ってか、監督もポーツマスで見たような。ラサナやムンタリがいたころのポーツマスはなかなか面白かったと記憶している。

 ■準備しているもん。

 ホームの歓声を後押しに、シティがボールを保持して攻撃を仕掛けていく。トッテナムは高い位置での守備を行わないで、ゴール前に守備ブロックを作るやり方で対抗する。トッテナム側からすると、ボールを持たせていた雰囲気。でも、シティ側から見ると、ボールを持てる環境は歓迎すべきもので、持たされるといったようなネガティブな雰囲気はなかった。ただし、シティがボールを保持して、引きこもった相手と対戦するのが得意かどうかは話が別だけども。

 ビラ戦ではうまくバイタルエリアに侵入できていたシティ。しかし、トッテナムは4-4の間のスペースを消すような守備で襲いかかってきた。また、ビラ戦でバイタルエリアを使えていたのはテベスとビエラ。しかし、今日はビエラがいない。で、代役のバリーは試合を動かす選手でバイタルに侵入してって感じの選手ではない。なので、テベスが主に役割を担う。で、自由人のアデバヨールも無駄に侵入してくる。となると、前線に人がいなくなる。つまり、前節に比べると、バイタルを使う選手のポジションが変わったために、前線の脅威が不足気味のシティ。

 テベスを中心にトッテナムの壁に迫っていくシティ。しかし、スペースを消された状態ではベラミーもそこまで怖くないし、SBはなかなか効果的に攻撃に絡めない。で、デヨングたちもゴール前に侵入しない、個人技で周りを自由に出来そうな選手もいないってことで、完全につまった感じのシティ。やっぱり、ベラミーのスピードを活かしたカウンターが相手に一番の恐怖を与えるのかなって。

 なので、試合はセカンドレグのようであった。勝ち点で勝るトッテナムはファーストレグで勝利を得ているようなものなので、無駄に攻めなくていい。シティの特性を考えれば、カウンターが怖い。ボールを持たせた方が怖くない。なので、ボールを持たせようみたいな。ホームだし、相手はボールを持つことを怖がらないだろう。

 で、自分たちはガッツリ守備を固めてカウンターでちょこちょこ相手のゴールを脅かせばいいみたいな。で、そのプランはなかなか上手く遂行できていた。ゴメスとキングのスーパーなプレーもあったが、守りきりには成功。ちょっとシティのゴールを脅かすことはできていなかったかと。

 ボールを与えられたシティは試行錯誤を繰り返す。しかし、個々がバラバラな印象。アーセナル時代に見せていたコロ・トゥレの強引なドリブルはちょっと懐かしかった。コロのように、各々が得意なプレーを連発するのだけど、噛み合わないシティ。こういうときに試合を個人で壊せるロビーニョやカウンターのときのベラミーって状況が作りたいけど、攻撃を止めないシティ。ってか、坊主はどこへ消えた。中盤の中央で試合を壊せる選手として、坊主ことアイルランドが見たかった。

 トッテナムはクラウチのキープ力、デフォーとレノンの凄まじいスピードで攻撃を構築していた。ハドルストンとモドリッチはどっちかというと守備でチームに貢献。たまに攻撃を送らせて攻撃のペースをコントロールし、サイドチェンジで攻撃を演出しているのが印象的だった。この二人がシティにいたら、シティはもっと最強になれるかもしれない。理想はランパードだろうけども。

 結局のところ、ボールを保持して勝負を続けるシティ。相手の守備ブロックが整わないうちに、カウンターで仕掛けるトッテナムの構図が後半ははっきりしていく。ベイルのクロスから何度も決定機が生まれるトッテナムに対して、ゴメスが冷や汗をかくような場面を作れない。ってことで、ビエラが登場。でも、試合の流れにはのりきれませんでしたと。

 で、トッテナム。カブールのクロスからGKの弾いたボールをクラウチが頭で押し込んで待望の先制点。っても、残り時間はもう10分。どこからか連れてこられたフロップはギブンほどじゃないけども頑張ってたと思う。最後にパブリチェンコの決定機を防いだ場面とか。急に連れてこられて絶対に負けられない闘いをこなすのだから、大変だったろうな。試合終了後はまるで優勝したみたいなトッテナム。チームが一体になっているのかなと。選手層もいい感じなので、プレーオフさえ乗り切れば、面白いことになるかもしれない。

 ■独り言

 やっぱり守備だなって。マンチーニも守備に手をつけたけども、レドナップも基本的に同じ。いけいけのトッテナムから、非常に堅いチームに変貌したことで、リーグ戦で結果が出たのではないかと。ただし、クラウチ×デフォーのように阿吽の呼吸が備わっているセットに対して、寄せ集めのシティではやっぱり時間のかかり方が違うのかなと。でも、マンチーニってそういう攻撃の構築が得意なのだろうか。あんまりそういうイメージはない。なので、試合を壊せる選手を連れてこられれば、話は別だけども。

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posted by らいかーると |12:08 | プレミアリーグ/0910 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年03月03日

チェルシー対シティ ~目に見えないもの~

 チェルシーのスタメンは、イラーリオ、イバノビッチ、カウバーリョ、テリー、マルダ、ミケル、バラック、ランパード、アネルカ、ジョーコール、ドログバ。連日のチェルシー。ブリッジと握手できなかったテリー。チェルシーのテリーへの対応はめちゃくちゃ寛大だと思う。でも、チームメイトはどのように今回の事態を思っているのだろう。この影響は何かしらあるのではないかと。テリーのパフォーマンスも心なしか落ちている気もするし。

 シティのスタメンは、ギブン、リチャーズ、コンパニ、レスコット、ブリッジ、デヨング、サバレタ、バリー、ベラミー、ジョンソン、テベス。で、ビッククラブ相手に執念を燃やすシティ。テリー事件によって、もっとテンションが上がっているに違いない。特にベラミーは妙に燃えていそうな気がする。こういうときは恐ろしく頼もしいなと。

 ■変貌していくシティ

 シティのシステムは4-1-4-1だった。4-4-2で4-4の綺麗なラインを形成するのがシティスタイルだったのだけど、あっさりと4-1-4に変更。理由は単純で、チェルシーの中盤の枚数に対応するためだろう。4-4で普通に噛み合ったら、各所でチェルシーが数的優位になれそうだもんね。なので、数的不利にならないように、4-1-4に変更した意図だろう。

 チェルシーのシステムは4-3-3。いつもどおりである。インテル戦からもカルー→ジョーコールの変更くらいである。マルダのSBが継続されていることから考えても、アンチェロッティはこの起用に満足しているのかもしれない。個人的な感想としては、可でも不可でもなく。他に選手がいないなら、別にかまわないのかなってレベルであります。マルセロよりはいいかもしれない。

 で、マンチーニが就任してから、守備組織の構築に取り組んでいるシティ。いわゆるゾーンディフェンスはかなりレベルの高いものになっている。今までのシティは前輪駆動&ギブンたちにすべてを任すところがあった。それがそれで、非常にエンターテイメント要素の強いサッカーだけども、なかなか安定した結果を出すことが難しいものである。攻撃は水物だし、ギブンが常に神である可能性は低いもので。

 なので、安定的に結果を出し続けるには守備を構築しようってのは王道である。悪くても引き分けを続けていれば、最終的に上位に位置できる可能性は高い。なので、マンチーニの方向性は決して間違っていないと思う。正直言って、守備をしなかった選手たちにここまで守備をやらせられるマンチーニをとっても見直した管理人であった。疑ってごめんねマンチーニ。あなたのかかとでのゴールは一生忘れませんよと。

 しかし、やりすぎなきらいもある。守備に気を使いすぎて攻撃がおろそかになっていることもちらほら。前線にスーパーな選手がいるので、個人技に任せるのさってイタリア式なのだろうか。それとも、今は守備がメインだから割り切っているのかは不明。なので、シティは守備は良くなっているけど、攻撃がなんともいえない状況になっているのが現状で。

 試合展開に話を移すと、ホームのチェルシーがボールを保持してレッツゴー。シティは自陣に引いて4-1-4の守備ブロックを形成。この状況が延々と続いていった。チェルシーのホームなので、アウェーの戦い方だよって言われたら、まあ納得できないわけでもない。チェルシーからすると、インテル戦のやり直しみたいな試合展開となっていく。

 インテルに比べると、守備の枚数が多いシティ。なので、SBを攻撃参加させれば、状況がよくなるという公式みたいなものは存在しなかった。なので、個々の工夫が求められる。味方のために動いたり、ゾーンを飛び出してみたり、ドリブルで仕掛けてみたり。

この試合でチェルシーの攻撃を動かしていたのが、ジョーコールとランパード。今日はアネルカが大人しかったので、低い位置からランパードが積極的にボールに絡んで試合を動かそうとしていた。ジョーコールはサイドでコンビネーションを発動したり、ギャップでボールを受けようと躍起になっていた。

 それでも、なかなか崩れないシティ。でも、シティはまったく攻撃を仕掛けられていなかったので、チェルシーはこの攻撃を延々と続ければいいだけ。ドログバがサイドに流れて仕掛けの部分を担ったり、アネルカも動き出したりして、チェルシーの攻撃がゆっくりとギブンまで近づいていく。本当にゆっくりと近づいていった感じ。カウバーリョも攻撃参加を始めていたねと。

 41分:カウバーリョのパスを受けたジョーコール。フリーでボールを受けたジョーコールはランパードへスルーパス→FWのような動きを見せるランパードがこのボールを豪快に決めて、とうとうチェルシーが先制点をあげる。インテル戦でも書いたが、アネルカとジョーコールはFW的な役割から離れることが多い。なので、ランパードたちがFW的な役割をこなせたら楽しくなると。この場面はまさにランパードがFWとして機能した瞬間であった。

 ここからシティが攻撃を行えるとは想像するのが難しかった。シティはボールを持ってもチェルシーの守備の前に何もできない場面だらけで。でも、何かが起きちゃうのだから、最近のチェルシーはおかしい。シティのクリアボールをミケルが処理ミス。これにびっくりしたテリーがテベスにボールを奪われる。で、テベスの個人技が発動。カウバーリョを翻弄し、イラーリオのタイミングを外すシュートで、同点ゴールが決まってしまう。そんなばかな。相手のミスを見逃さないテベスも凄まじいが、こういうのがゴールに結びついちゃうチェルシーの不運も凄い。

 で、前半が終了。まさかの1-1。シティは命拾いしたねって感じでmチェルシーは40分かけて得点したのに、何だよこの展開はって嫌な雰囲気だろう。

 ■何を恐れるチェルシー

 後半も前半のリピートになりそうな立ち上がり。シティも後半は攻撃にも出ようって石を見せるが、チェルシーの攻撃枚数には適わない。カウバーリョの積極的なインターセプトやイバノビッチがそんなところにいるのかと、なぜかめちゃくちゃ攻撃的なチェルシー。後半最初の15分を勝負!と位置づけていたのかしれない。前半のように終了間際まで引っ張ったら、怖い怖いって感じなのだろう。

 で、50分。その波状攻撃の末、ジョーコールのクロスを跳ね返されると、チェルシーの選手は守備の準備をだれもしていなかった。なので、シティのカウンターが発動する。左サイドでベラミーがボールを受けると、一気にスピードアップ。ミケルをあっさりと振り切って、逆転ゴールを叩き込んだとさ。ベラミーのドリブルのコース取りはお手本のようだった。ミケルはノーチャンス。でも、イラーリオはまたも止めたいシュートだった現実。

 60分にジョンソン→SWP。ミケル→ベレッチ。ジョーコール→スタリッジ。SWPはカウンター仕様とマルダへの牽制。ミケルは調子が良くないからと交代の理由がわかる。でも、ジョーコールはなぜだ。この時間の直前にも仕掛けるパスで会場を沸かせていたのだけど。やっぱり、怪我の影響か。

 63分にシティのカウンターが発動。チェルシーが前がかりになっているのを見逃さないテベス&ベラミー。で、テベスがテリーにとめられるのだけど、難癖をつけるテベス。さすが、アルゼンチン人。テリーが何をされたら嫌かよくわかっているようで。ついでに、関係のないベラミーがテリーに何か言いにきたところに、ベラミーの人間性が垣間見える。

 69分にカウバーリョ→カルー。ベレッチが右サイドへ移動。正直言って、意味不明な采配でしたと。ベラミーをベレッチで抑えることは難しいのではないかと。カルーを入れて攻撃的にしたい気持ちはわかるのだけども。

 75分にベレッチがボール処理を誤る→バリーに奪われる→エリア内でバリーを倒してレッド&PKを与える。これをテベスが決めて3-1。ってか、ベレッチのPK判定はまあしょうがない。ただし、赤って何だよみたいな。で、ここで審判に話は移る。今日の審判さんは後半からカードを連発し、軽いファウルもがんがん吹いていた。バラックのイエローも意味不明だったが、一度ミスするとミススパイラルに陥る法則は健在のようで。

 77分にブリッジ→サンタクルス。80分にバラックが退場。これは問答無用。テベスを吹き飛ばしてピッチを去っていった。で、9人になったチェルシーだけでも、いい意味での開き直りを見せる。カウンターで失点してしまったけど、ロスタイムにPKを奪って反撃した場面はチェルシーらしさを見せられたのかなって。遅いか。でも、そういうらしさを感じないまま終わるよりはましでしょうに。

 試合は2-4でシティの勝利でした。それにしても、テリーの不祥事のタイミングが悪すぎる。本人のコンディションも良くないみたいだし、インテルにも負けちゃったし。必要以上に相手のモチベーションを高めることにも貢献しちゃったし。自業自得といえば、それまでだけども、こんな状況でも試合に出られないアレックスがかわいそうでかわいそうで。

 後半を振り返ると、チェルシーが超攻撃的に出たところを、見事に見逃さなかったシティって感じだった。というか、なぜにあんなに攻撃参加させたのかは謎が残るところで、やはり後ろの選手たちに不安があったのかもしれないし、はやく楽になりたかったのかもしれない。そういう目に見えない何かと戦わなきゃいけないチェルシーは、マジでピンチである。

 ■独り言

 チェルシーはアンチェロッティの腕の見せ所状態になっている。こういうときはやはりジョーコールやランパードが鍵になると勝手に思っているので、両者に期待。個人で試合をぶち壊して欲しいなと。特にランパードにはFW的な役割でどんどん得点を取ってもらいたいぞと。アシストはアネルカやジョーコールに任せて。

 シティは4位以内をほんきで狙っているのかも知れない。優勝は狙っていないけれども、着実にBIG4の牙城を崩そうと狙っているのかなと。終盤戦は盛り上がりそうだね。CLに出てきたら、やる気満々の試合がたくさん見られるのだろうか。

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posted by らいかーると |00:31 | プレミアリーグ/0910 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2010年03月01日

アストン・ビラ対マンチェスター・ユナイテッドの雑感

 アストンビラのスタメンは、フリーデル、クエージャル、コリンズ、ダン、ウォーノック、ダウニング、ミルナー、ペトロフ、アシェリー・ヤング、ヘスキー、アグボンラホール。最近の調子は知らない。でも、中央にミルナーがなかなか成長しているという話は聞いたことがある。基本はカウンターが得意そうなチームなので、ミルナーがどれだけ成長するかでチーム力が変化しそうである。

 マンチェスター・ユナイテッドのスタメンは、クスチャク、ラファエル、エバンス、ビディッチ、エブラ、バレンシア、キャリック、フレッチャー、パクチソン、ベルバトフ、オーウェン。ルーニーとスコールズは控えにいる。システムは4-4-2だろう。ギグスの離脱によって、左サイドを任せられる選手がいなくなったのが痛い。だから、4-3-3からの一時的な離脱ってところだろうか。さりげなく、ビディッチが復活している。

 ちなみに、この試合はカーリングカップの決勝戦!!!!

 ■揺らぐユナイテッド

 試合が落ち着く前に、ビラが先制点の奪取に成功する。3分:アシェリー・ヤングの裏への放り込みにたいして、アグボン対ビディッチの徒競走。この徒競走に敗れたビディッチはアグボンをエリア内で倒してしまう。で、このPKをミルナーが決めて、ビラが先制。ビディッチは久しぶりの試合だからねとか言われそうな立ち上がり。アグボンのドリブルのコース取りが素晴らしかったのは言うまでもないけれども。

 早すぎる先制点によって、ビラが引きこもることもなく。試合は徐々に落ち着いていくかなと思ったが、なんだか両チームともバタバタしていた。4-4-2のユナイテッドは、4-3-3よりも自陣に引いて守備を固めることが多い。で、今日もその法則通りに守備をしていた。ただし、リオと好調のビディッチ、ファンデルサールをそろえないと、自陣で引いて守るのはかなり危なっかしいのは周知のとおりで。

 どちらかというと、ボールを持てそうなビラ。ミルナーとペトロフを中心に試合を落ち着かせようと躍起になっている。でも、DFラインが単純なパスミスを繰り返すので、試合がまったく落ち着かない。4-3-3にしてボール保持の可能性を追求していたユナイテッドも、引いて守備を固めることによって派生した事項:ボールの回復点が自陣深く→相手がすぐにプレスに来る&ファンデルサールがいないことからボールを保持できそうな雰囲気がまるでない。

 それでも、徐々にボールが落ち着きそうなビラ。しかし、12分:ダンがベルバトフにボールを奪われ、最後にはオーウェンに決められてあっさりと同点ゴールが決まる。妙に不安定なビラのDF軍団。その不安様子がまさに点に絡んでしまった場面であった。非常にもったいない。

 15分:ユナイテッドはボールホルダーにプレスをかけながら、同点になったことで落ち着きを取り戻そうとしているように見えた。相手が自陣でボールを持っていれば、ボールを深追いしすぎることはないけれども、自陣に引きこもっているのもおかしいだろうみたいな。でも、DFラインがそんな意図に気がつくこともなく。15分にミルナーに簡単にバイタルでボールを受けさせられて、決定的な場面を作られてしまう。前線の選手からすると、DFはいったい何をしているんだろうみたいな。

 20分過ぎになると、ユナイテッドの守備イメージが統一される。ハーフラインからプレスをかけ始めて、深追いはしない。最近は献身的なベルバトフや元気いっぱいなオーウェン、頑張りやさんのパクチソンたちは前から守備をしたそうだったが、バイタルを使われるピンチの連続だったので、意識を変えたのだろう。序盤のユナイテッドはどこから守るのという意思統一がなされていなかったように感じる。

 で、20分以降の試合展開はなかなか集中力の高いものになっていく。守備を固めるユナイテッドの前に、様々な方法でその壁を乗り越えようとするビラ。アグボンにラファエルを狙わせたり、アグボンをサイドに流れさせて、SHを自由にしたり、ヘスキーに放り込んでみたり。ユナイテッドもボールを奪ってからの速攻、ビラの素早い切り替えによって守備を固められたら、ボールを保持してパクチソンやベルバトフが相手のバイタルに侵入するみたいな。そんなわけで、なかなか決定機は生まれないまま、時間が過ぎていく。

 両チームともしっかり守っていて、それを壊すだけのアイディアや攻撃枚数を増やすって考えはまだまだ出てこなそうな立ち上がりであった。つまり、決定機は相手のミスから始まる攻撃みたいな。前半ロスタイムのパクチソンのシュートはいい加減に決めておきたいところである。それにしても、ベルバトフ→バレンシアという流れが非常にいい。逆サイドにも選手がいれば、もっと楽しそうである。

 交代を見てみると、41分:オーウェン→ルーニー。オーウェンはボールを追いかけているときに、足を負傷。こうして、役者がそろっていくユナイテッドであった。前半はスコアレスのまま終了である。

 で、後半。あんまりコンディションの良くないルーニーは周りに気を使ってプレーしているように見えた。自分がゴールに近い位置でプレーすることにまったく執着していない印象。今日はサイドに流れますし、中盤も助けますよって感じ。ボールのおさまるベルバトフとルーニーの共存によって、ボールを保持して攻撃を仕掛ける場面の増えていくユナイテッドであった。守備の問題も前半の途中に修正、さらにハーフタイムで意思統一を明確にしたのだからもう問題ない。

 自由に動き回るパクチソン、ルーニー、ベルバトフ、そこにキャリックとフレッチャーが絡んでくる攻撃はかなり迫力があった。中央が詰まれば、右サイドのバレンシアにボールを預けて攻撃を広げる作戦もうまく機能していた。そんな中で、65分にラファエル→ネビル。ラファエルも怪我をしちゃいましたと。

 で、アストンビラ。ユナイテッドに押し込まれる展開となり、なかなか効果的にカウンターをすることができなくなっていく。そもそもボールを奪えない状況→ヘスキーも下がってくる→前線がアグボンだけかみたいな。引きこもって守るのがあんまり得意じゃないのでしょうか。戻ってきたヘスキーを効果的に使えていなかったのが印象的でした。だから、カウンターに徹することができないのか。

 73分:バレンシアがベルバトフとのコンビで相手の守備網を切り裂いてクロスを上げる。これをルーニーが正確にコントロールされたヘディングで逆転ゴールを決める。まるで、ミラン戦の再現のようなゴール。バレンシアは様々な質のボールを蹴ることができるのが非常にいい。ただし、中央に切れ込んでからのアイディアは少ないね。左足でズドンがあれば、恐ろしい選手になれそうだけども。

 80分にクエージャル→カリュウ。ここからアストンビラの攻撃が始まる。っても、パワープレーの連続。でも、これがなかなかの迫力であった。で、ここらで色々な疑問が浮かび上がる。サッカーは相手のあるスポーツである。なので、自由なようで全然自由ではない。自分たちのやりたいことが、相手にとってやってほしいこと、こんなときもある。

今日のユナイテッドの面子を見ていると、ファンデルサールがいない、リオもいない、久しぶりのビディッチがいる。だとすれば、そこを丹念に攻略し続けるのがユナイテッドにとって嫌なところである可能性が高い。それにヘスキーやカリュウがエバンス相手に空中戦でひけをとらないことも事実である。

 以上のことを考慮すると、アストンビラの戦い方は自ずと決まってきそうである。早めに前線の選手にボールを届けて勝負を仕掛けまくる作戦。で、こっちが個人技で優勢になるもよし、ユナイテッドの最終ラインがミスするもよし。問題は相手のミスを誘発させるような状況を作れたかどうかってことで。というか、そういうことにそもそも取り組んだのかってことで。アストンビラがいまいち踏み切れないところってこういうところが原因なのかなと。意識は凄く高いことやろうとしているんだけどさ。

 というわけで、試合は2-1で終了。ユナイテッドがカーリングカップの王者となりました。おめでとうございます。

 ■独り言

 そんなわけで、あんまり決勝戦って感じのしない試合であった。ユナイテッドはちょっと落ちていきそうな気配である。ここ何試合かをみていて、ユナイテッドがゆっくりと怪しくなっている気がする。ギグスが帰ってくるのはいつだ。そして、ワールドカップが終わるころにいい選手を補強しないと、来年はやばそうである。

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2010年02月22日

エバートン対マンチェスター・ユナイテッド ~狙い撃ち~

 エバートンのスタメンは、ハワード、ネビル、ハイティンハ、ディスタン、ベインズ、ドノバン、オスマン、アルテタ、ビリャレトジノフ、ピーナール、サハ。かなり好調らしいエバートン。チェルシー戦を見逃したのは、もったいなかったなあと。アルテタ頑張れ。そして、アフロマンが見たかった。

 ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、ネビル、ブラウン、エバンス、エブラ、バレンシア、フレッチャー、キャリック、パクチソン、ルーニー、ベルバトフ。あららと。4-2-3-1の次は4-4-2ですかと。自ら型を壊して暴走する癖ってなかなか直らないようで。ミラン戦は運が良かったけど、どうなることやら。

 ■ベルバトフの頑張り

 ユナイテッドのシステムは4-4-2。4-1-4の守備は抜群の安定感を保っていたけども、4-4-2だとどうなるかなと。立ち上がりはベルバトフもルーニーも、相手のCBの判断を邪魔しているように見えた。というわけで、けっこう守備の仕事もしている印象。特にベルバトフは頑張っているかなと。

 で、攻撃方法は右サイドのバレンシアにすべてを託す。激しい守備を見せながらも、ユナイテッドのえさに食いつかず、守備組織に穴を作らないエバートン。相反する性格を持ち合わせたえぐい守備である。簡単にはやられないし、やらせなるつもりもないよって厳しい守備でユナイテッドのボール運びを迎え撃つ。しかし、ボールを引き出すベルバトフとルーニーにちょっと運ばれちゃっている印象。

 ユナイテッドの守りでは、CBがちょっと怪しい。サハがバイタルでボールを受けようとするのだけど、どっちもついていかない。ユナイテッドのキャリック付近まで降りてサハがボールを受けようとするのならば、サハについていかない理由はわかる。でも、いわゆるMFとDFの間でゴールに背を向けてボールを受けるサハに、簡単に前を向かせちゃう場面が13分までに2回あった。

 エバートンの攻撃もボールを保持してって雰囲気。カウンターよりは、ボールをまわしながら、ポジショニングによる局地の数的有利を形成。で、状況を打破していくのかなと。主に左サイドのドノバンを中心に攻撃を構築。ベインズの攻撃参加、ピーナールとサハが交互に流れてくることで、左サイドを活性化させていた。でも、バレンシアがちゃんと守備に帰ってくるので、いまいち機能しているとは言えず。

 で、ユナイテッドが徐々にボールを持ち始める。パクチソンの左サイドはボールをためる、相手から逃げる役割のようで。左サイドからバレンシアへのサイドチェンジがかなり多かった。バレンシアが単独で仕掛けるか、ギャリーネビル経由でコンビネーションかみたいな。試合前に練習しまくったのだろう。で、その形が実ることとなる。

 15分にユナイテッドが先制。ルーニーが右サイドに張り付いているバレンシアにサイドチェンジ。ベインズは中央をケアしているので、バレンシアへの対応がどうしても遅れる。だからこそのサイドチェンジ。で、その遅れてくる時間にドリブルのスピードを上げるバレンシア。で、ベインズと一対一。スピードを上げたバレンシアがボールをずらして早いクロス→こぼれ球がベルバトフの足元→豪快に蹴りこんでゴール。

 さすがユナイテッド。しかし、エバートンがすぐさま同点ゴールを叩き込む。たぶん、ハイティンハからの超ロングボール。ルーニーがチェックにきそうなので、がつんと蹴った感じ。で、その超ロングボールを競り合うサハとエバンス。エバンスがバランスを崩してボールはこぼれ球となる。で、こぼれ球要因のエブラが足を滑らせるという不運。ラッキーなビリャレトジノフはそのまま中央に侵入し、スーパーなミドルを叩き込みましたと。強いて言うならば、競り合いの時点でブラウンはもっと中央のスペースを潰すべきだったかも。

 で、徐々にエバートンが試合の流れを掴んでいく。というかサハがエバンスを空中戦で圧倒する場面が多数。これはちょっとやばい。で、得意の左サイドアタックでベインズが抜け出してビリャレトジノフがあわやって場面もありましたと。バレンシアがエバンスについていくのをサボった場面ですねと。

 しかし、ルーニーとベルバトフが2人のコンビで一気にエバートンゴールに迫るのだから凄い。だが、間一髪でフィル・ネビルが防ぐと。で、徐々にエバートンがユナイテッドを押し込んでいく時間帯となる。

 で、これはユナイテッドの守備がチームとしてうまく機能していないことが大きそうである。エバートンも全然悪くないってか良いのだけど、ユナイテッドがミラン戦と同じ過ちを繰り返したかなと。昨年までのユナイテッドは4-4で引きこもって守備を固める作戦が多かった。で、今季は4-1-4でハーフライン付近からの守備を身につけた。しかし、ミラン戦ではピルロ恐怖症となり、4-2-3でフレッチャーの役割がなんだか不思議なものとなった。

 今日は4-4-2で守る。ルーニーよりも守備意識が高いベルバトフを中心に、相手陣地から守備を始めるユナイテッド。つまり、今までよりも守備を始める位置が高い。この前プレを見殺しにするほどユナイテッドの中盤は馬鹿でない。なので、中盤もいつもよりも高い位置にいる。なので、ミラン戦とも異なる守り方を強いてきたユナイテッド。そんなに守備組織をいじってどうする。確かにパクとベルバトフの追い込みによって、高い位置でボールを奪えたこともあったけどさ。

 そんなユナイテッドをエバートンは局地戦で圧倒していく。相手のDFラインはいつもより高いのだから、ロングボールを連発。意図的にサハ対エバンスの構図を作り出し、エバンスにトラウマを植えつける。ミラン戦でも意味不明なミスを連発したエバンスだが、この試合も不安的。サイドに追いやる場面で何度か中央に進出されちゃう場面が目立った。

 エバンスだけでなく、ブラウンもそんなエバンスを助けられるだけの余裕はない。ビディッチはどうした。なので、DFラインがちょっと下がってしまう。で、中盤にできたスペースを使ってエバートンがどんどん攻めてくる。そして決定機の数も増えていく。大忙しのファンデルサール。

で、ユナイテッドはルーニーが何となく元気ない。古巣だから元気ないってキャラでもなさそうだけども。ルーニーもつまらないミスを連発していて、ちょっときついユナイテッド。チームの不機能とルーニーが調子悪いのはかなりやばい。それでも、前半は1-1で耐え凌いだとさ。

 ■正しさを信じて

 後半のエバートンはロングボールを蹴りまくっていた。ユナイテッドのDFラインを困らせる作戦である。で、ブラウンもエバンスも跳ね返すのに懸命で、セカンドボールを簡単に拾われていた。なので、ユナイテッドは中盤のラインを下げてこの事態に対応。つまり、4-4で引いて守る形におさまっていった。

 で、エバートンがボールを保持しながらユナイテッドのゴールに迫っていく。ユナイテッドはフレッチャーとベルバトフを中心に、不器用ながらもハワードが守るゴールに迫っていく。どちらかというと、緻密に計算して攻撃しているエバートンが優勢。単発な攻撃を余儀なくされているユナイテッドは苦しい感じである。

 65分にユナイテッドが動く。ベルバトフ→スコールズ。パクチソン→オベルタン。今日のできならベルバトフは残すべきだろうと思うし、オベルタンだったら、パクチソンのほうがましな気がするのは管理人だけだろうか。しかし、得意の4-3-3に戻したことで、一気に決定機を増やしていくユナイテッドであった。

 69分にビリャレトジノフ→ゴスリング。聞いたことない選手である。見た目は体格がいい。右サイドの選手のようで。この交代でエバートンはまたまた流れを取り戻す。というか、ユナイテッドは完全に疲れ始めている。カバーリングとか、相手に前を向かせないって部分がかなり曖昧になっていった。それでいて前線にボールが届かない悪循環。勝ちにいった采配だったけれども、ちょっと苦しそうな気配。

 75分にエバートンの逆転ゴールが炸裂。セカンドボールを拾ってピーナールがドノバンと左サイドを攻略。またも、バレンシアが後方からの飛び出しについていくのをサボっていた。ブラウンももうちょっとカバーリングの意識があっても良かったかも。ピーナールのクロスをゴスリングが決める。前半にも似たような場面があったね。

 で、終了直前に今度はロッドウェルに中央をぶち抜かれて駄目押しゴールが決まる。ルーニーが簡単にボールを奪われてって場面でしたねと。エースのミスからの失点だとなかなか立ち直れないもので。ファンデルサールやフレッチャーは鬼のように働いていたのだけど無理でしたと。よって、エバートンが勝利。

 ■独り言

 エバートンがなかなか素晴らしかった。ユナイテッドのCBを狙い打ちにしたところや、バレンシアに守備をやらせたサイド攻撃。パクチソンサイドだと、パクはサボらないからなかなか崩せないわけで。このように考えると、綿密に計算してきて、後は地道に自分たちの正しさを貫いた結果だろう。

 ユナイテッドはまたしてもシステムをいじって自分たちの首をしめたかなと。リオとビディッチのコンビだから、引きこもった守備でも守りきれていたのかなと思わされた試合でもあった。リオが帰ってくるので、ミランは参考にできそうで参考にできそうもないのが辛いところで。でも、何らかのヒントにはなったろうね。

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posted by らいかーると |23:49 | プレミアリーグ/0910 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2010年02月22日

マンチェスターシティ対リバプール ~変容するかしないか~

 シティのスタメンは、ギブン、サバレタ、コンパニ、レスコット、ブリッジ、デヨング、バリー、アイルランド、SWP、ジョンソン、アデバヨール。ベラミーと喧嘩したって聞いていたがベンチにいる。ちなみに、コロ、リチャーズ、サンタクルスが控えに名を連ねている。相手がリバプールなので、本気を出すだろうと予測されるシティ。ロビーニョの代役にアダム・ジョンソンを獲得したのね。

 リバプールのスタメンは、レイナ、キャラガー、シュクルテル、アッガー、インスア、マスチェラーノ、ルーカス、マキシ、バベル、ジェラード、カイト。エンゴグのワントップは止めたようで。ベナユンとアクイラーニ、トーレスが控えにいるので、途中交代のタイミングや仕掛け方が非常に結果を左右しそうである。ゆっくりと層が厚くなってきたような。

 ■リスクマネージメント

 マンチーニが監督に就任してからのシティは、かなり守備組織が洗練されてきた。さすがイタリア人とか固定観念にまみれた台詞を言いたくなるくらいである。今までは、攻撃的なサイドの選手が守備をしない現象に悩まされていたが、今やがっつり4-4のブロックを形成している。あちらを立てればこちらが立たずの法則は発動していて、サイドの選手が自陣深くまで守備に参加する→攻撃の迫力がちょっと衰えたのは致し方ない。

 両チームの試合の入り方は非常に酷似していた。相手のCBを自由にする代わりに、相手のMFへのプレッシャーを強くする作戦。ただし、隙あらば相手のCBにも襲い掛かるよって姿勢は両チーム健在。パスは弱かったり、ボールのコントロールをミスしたりしたときの襲い掛かるスピードは迫力があった。

 しかし、カイトの獰猛さに比べると、ジェラードはそこまで一生懸命ではない。シティのアデバと坊主ことアイルランドは、2人とも同じくらいのテンションで相手のミスを狙っていた。なので、2人で頑張るシティのほうが相手のミスを誘発していた。アッガーとレイナをそろえるリバプールの慢心とも言えそうだけども。

 両チームが慎重なたちがありを見せたので、試合の流れは個人の仕事のできに任されることとなる。味方をどれだけ自由にできるか、そしてほんの一瞬の時間をもらった選手がその時間を有効に活用できるかどうか。具体的にいうと、CBが攻撃の組み立てができるかどうか、MFの選手は相手の中盤のプレスに負けずにサイドチェンジをできるどうか、FWの選手は楔のボールを受けられるかどうかみたいな。

 両者を比較しながら、まずはリバプールから。アッガーのいるリバプールのほうが、攻撃の入りは良かったと思う。ただし、CBは良くても残りが微妙であった。相手のプレスに苦戦するリバプールの中盤、一瞬の時間を与えられても、違いを作れないSB、頼みの綱のジェラードとカイトが唯一の希望、、って感じで。ジェラードはほんの一瞬でも相手のいやなところにボールを運んだり、シュートで攻撃を終わらせたりと、格が違うのだよ、格がって感じであった。

 で、シティ。こっちはCBが荒い。でも、ロングボールに強いアデバヨールが前線にいることで、その弱さを巧妙に隠しているのがいやらしい。で、ジェラードがそんなに守備に熱心でないので、バリーとデヨングは攻撃に限って言うと、最低限の仕事はこなせていた。で、ボールを渡されたブリッジはドリブルで相手を引きつけて味方を自由にする仕事を完遂。で、ボールを受け取ったアダム・ジョンソンがロビーニョを忘れさせるようなパフォーマンスを披露。ちょっと判断が遅いけれども、新戦力なので、まあしょうがない。

 というわけで、何となくシティのほうが優勢な前半だった。その心はサボらない11人とアダム・ジョンソンとブリッジがいい仕事をしていたと。しかし、リバプールがそんなに簡単に崩れるわけもなく。両者のカウンターもマスチェラーノとデヨングが独力で防ぐなど持ち味を発揮していた。リバプールは明らかにジェラードのポジションを下げたほうが良さそうである。

 そんなわけで、0-0。前半は非常に静かであった。両者のこの試合にかける気持ちがそうさせたのかなと。どちらが4位にふさわしいかって戦いなわけで、どこかの決勝戦かよってくらい慎重。下から新たなチャレンジャーも上がってくるだろうわけで、非常に緊迫している。

 ■もしかして攻撃できなかっただけ??

 後半になると、両チームがちょっとオープンな戦いに転じる。でも、それはほんの誤差程度で絶対に負けられない戦いだからさ、攻撃に枚数かけるしかないっしょって感じではなかった。両チームとも相手のCBにもプレスをかける場面が出てきて、いよいよ試合が落ち着かなくなる後半戦。

 で、最初に仕掛けたのがシティ。アイルランドが積極的にボールに関わることで、攻撃に変化を加えようとしていた。しかし、アイルランドがボールを持ったときの選択肢が少ない。サイドアタッカーのSWPとジョンソンがサイドにいすぎちゃうのかなと。デヨングたちが追い越す場面も少ないし。つまり、どうしても勝ちたいって雰囲気が出てこないシティ。勝つことよりも失点しないことを強く意識みたいな。

 62分にマキシ→ベナユン。最初に動いたのはリバプール。悪名高いマスチェラーノとルーカスだが、開幕のころに比べると、だいぶ試合を組み立てられるようになっている。また、後ろにアッガーは控えているが地味に大きい。今日のアッガーはチャレンジミス×軽率なミスが非常に多かった。前者はいいとしても、後者はちょっと見逃せない。でも、攻撃面でシュクルテルが何もせずに、アッガーにおんぶに抱っこなので、しょうがない。

 で、サイドにボールを供給できるリバプール。でも、サイドアタッカーが不在であった。つまり、サイドに展開してもボールを取られるので意味がないみたいな。バベルは中央へのカットインが期待されての起用だったのだろう。しかし、対面のサバレタに抑えられてしまった。インスアの攻撃参加を利用するキャラでもない。

 右サイドはマキシ。しかし、マキシはサイドアタッカーではない&サイドバックがキャラガーの状態で、右サイドは死んでいた。中央に進出してなんぼのマキシ。しかし、カイトやジェラードが中央に陣取っているので、侵入はできないよねと。なので、右サイドも死んでいた。

 随分前に、カイトとジェラードのプレーエリアってかぶっているよと、管理人が書いたのを覚えている人は凄い。中央のカイトは相手を追い回すこともできるし、中盤からボールを引き出すのが巧い。でも、トップ下にジェラードがいると、相互補完どころか、役割の潰しあいになる。いつもはジェラードに遠慮してカイトが大人しくなることが多かった。しかし、今日はカイトのほうが元気いっぱいで。なんかあったのかね。

 ちなみに、ジェラードがそういう仕事をこなしたほうがプレーの成功確率が高い。でも、
ジェラードは何度も動きなおすようなことはしないので、カイトがいやでも目立つことになる。意識の差ってやつかもね。そんなわけで、リバプールの攻撃はどこも機能しているとはいいがたかった。なので、ベナユンをサイドにおいてサバレタを圧倒しようと。

 で、ベナユンは存在感を発揮したのだけど、ここもサバレタが立ちはだかる。バベルよりは可能性を感じさせたベナユンだが、サバレタの前に決定的な仕事をすることはできなかった。次にシティが動く。喧嘩していた噂のあの人が登場。

 67分にSWP→ベラミー。アフリカ祭りでの特異な経験からか、相手がリバプールだからか。今日のアデバヨールは、かなり献身性に満ち溢れていた。しかし、彼のよさは中央での高さとサイドに流れてのドリブル勝負にある。でも、サイドの選手が擬似的FWになれないシティ。なので、ベラミーが登場する。この交代をきっかけに、独力で試合を壊しにいくシティであった。左サイドから仕掛ける攻撃にキャラガーとシュクルテルが迎え撃つ。

 そんで、後はアクイラーニやトーレスが登場するリバプール。しかし、自陣に撤退してがっつり守備を固めるシティの攻撃を崩すことはできない。ってか、そもそも仕掛けの回数が少ない。なので、ギブンのスーパーセーブはこの試合ゼロであった。ゴール前に攻防はシティのほうが多く、エリア内で倒れる場面がちょっと多かった。

 でも、シティもリバプールの守備を崩せたとはいえず。リバプールの軽率なミスやクリアボールをアデバヨールがボレーくらいで必然性のある攻撃はなかなか繰り出せなかった。ただし、シティは点を取るよりも守備組織の維持に重点を置いていたようで。まさか、このままがっつり守って前線にすべてを託す形にはならんだろうなと危惧している。ほんの少しだけ。

 ■独り言

 というわけで、スコアレスのドローであった。ただし、シティはマンチーニのチームつくりの色が見えてきたところである。リバプールは新しい形の模索がいまだに続いているところ。キャプテンを中盤で使えばいいのに。運動量が必要とされる中盤ならば、さぼらないに違いない。トップ下はアクイラーニ、マキシ、カイトといろいろいるので。

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posted by らいかーると |13:30 | プレミアリーグ/0910 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2010年02月14日

アストン・ビラ対マンチェスター・ユナイテッドの雑感

 アストンビラのスタメンは、フリーデル、クエージャル、コリンズ、ダン、ルーク・ヤング、ミルナー、ペトロフ、デルフ、アシェリー・ヤング、ダウニング、アグボンラホール。4-4-2じゃなくて、ワントップ形式のようである。ユナイテッドを尊重したのか、ヘスキーがいないからかは不明。控えにカリューいるし。

 ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、ラファエル、ブラウン、エバンス、エブラ、フレッチャー、キャリック、スコールズ、ナニ、ギグス、ルーニー。調子がうなぎのぼりのユナイテッド。4-3-3を機能させられるようになったのは念願だろうなと。そして、ベルバトフの将来やいかに。

 ■バランス感覚

 ユナイテッドのシステムは4-3-3。好評のルーニーが前線に残る形である。守備のときは4-1-4に変化して、ルーニーを前線に残すのが特徴。カウンターの起点になって欲しいのだろう。ただし、ルーニーの特徴でもある鬼プレスは封印されている。1人で鬼ごっこしてもしょうがないわけで。というわけで、ユナイテッドも高い位置からの守備から低い位置で待ち構える守備にシフトしている。もともとそうなんじゃねってのは秘密で。あのころとは意識が違うから。

 で、ボール運びもルーニーを孤立させないメカニズムもどんどん精度が上がってきている。前線に飛び出す選手はフレッチャーで、中盤でボールを運ぶのはスコールズみたいな決まりごとからも開放されている。フレッチャー、キャリック、スコールズの役割はどんどん入れ替わっていく。相手のマークを混乱させる作戦。なので、以前はスコールズがゴール前に飛び出すことは少なかったが、この試合では非常に多くなっていった。

 そして、ギグスとナニもどんどん中央に進出していく。サイドからのクロスにルーニーしかいないよって場面はほとんどなかった。この周りの選手の試合に対する当事者意識はかなり立派である。ぶっちゃけていうと、ルーニーを孤立させないどころか、ルーニーの仕事まで奪ってしまっているような印象。それはルーニーの負担を軽減することにもなるので、とってもいいことなんだけどね。

 4-4-2時代のユナイテッドのセンターハーフの選手はここまでバイタルに侵入してくることはなかった。それはSHやFWの選手がバイタルエリアを使うから&SBが攻撃参加したスペースのカバーリングって狙いがあったからである。このあたりのバランス感覚は昔から徹底されている印象である。

 で、4-3-3のユナイテッドのセンターハーフの選手は、どんどんバイタルに侵入していく。そのスペースをルーニーだけに任せるのはもったいないし、WGの選手は中央に絞らせたら、サイドにだれもいなくなっちゃうでしょと。ルーニーがサイドに流れるのは昔の話なので。ちなみに、これはFWとMFの間のスペースの話です。ギグスやナニがルーニーの近くでFWのように振舞う動きとは区別して考えてちょ。

 ここであら??って、気づいた人は素晴らしい。4-3-3の場合、SBのカバーリングはだれがやるんですか。それとも、SBはリスクを犯して上がりっぱなしですかと。そんなことしたらリオが怒りそうですけど大丈夫ですかみたいな。結論から言うと、この試合の前半はまったく攻撃参加しないSBでした。ラファエルとエブラに攻撃参加させられない理由はカバーリングする選手がいないから、無理する時間までは慎重派なのかもしれない。単純にアウェーだし、前半だしって状況はあると思う。でも、これは見守る価値があるのかなって。

 なので、3トップが中央に絞るとサイドに選手がいなくなるユナイテッドであった。ナニとギグスに求められる2つの役割。ルーニーのマークを分散させるために、ルーニーの近くでプレーすること&サイドでボールを受けることで攻撃を広げよう。この役割のバランス感覚が求められている。これがうまく機能しないと、攻撃が中央だけになってしまうのがちょっとやばいかなって。

 つまり、相手からすると、ボールを奪ってサイドに展開できれば、カウンターへ繋げることも難しくないのである。ユナイテッドはこのサイドへ展開させることを効果的に邪魔できていない、、、将来的にはできるようになるだろうけど、、、CLでつかれなければいいねと。組み立てに関われて、攻守の切り替えが異常に早いSBのいるチームに要注意である。

 ただし、ボール運びは本当にうまい。後ろにファンデルサールとエバンスが控えているのが大きいのだろう。いざとなればバックパスってのは精神的に助かるもので。中盤の選手が相手のFWとMFの間、MFとFWの間に移動しまくるサッカーの質はすこぶる高い。ただし、この3人の控えがいるのかどうか気になるところで。ルーニーがこの位置で出場したら面白いけども。

 ここで試合内容へ。守備的な布陣を引いたアストンビラだったが、ユナイテッドのボール運びの前に苦戦してしまう。しかし、仕掛けの段階でユナイテッドは攻撃を横に広げることができなかった。なので、それを跳ね返してカウンターに繋げるアストンビラ。アシェリー・ヤング対エブラの勝負は、エブラが互角以上の結果をもたらす。

 個人じゃなかなか勝てる場所はないねってことで、人数をかけてレッツゴーのアストンビラ。SBを積極的に上げて、ペトロフやミルナーが神出鬼没のポジショニングでユナイテッドを崩しにかかるが、後ろで守るのは得意だからでなかなか崩せない。それでも、フィニッシュまでいけていた&不用意なボールの失い方はしなかったので、ユナイテッドにカウンターをさせる機会を最小限に抑えることに成功した。

 そして、コーナーキック。いったんは跳ね返されるものの、中央へ放り込むビラ。ラファエルのクリアーを、クエージャルがヘディングループを放ち、ビラが先制点を得る。最初の決定機がゴールに結びついたかなと。ちなみに、この時点でユナイテッドのほうが決定機は多かった。フリーデルは本当に息が長い。

 で、反撃のユナイテッド。見事なボール運びからサイドに移動したナニへ。ナニのクロスをファーサイドで待ち構えたギグスが強烈なシュート。これがコリンズに当たってゴールに吸い込まれましたと。先制直後だったので、アストンビラにとって嫌な時間の失点である。しかし、そんな嫌な空気を吹き飛ばしたのがナニ。こぼれだまに足裏タックルで相手を削ってしまう。一発退場。

 これで、ビラが落ち着いてボールをまわす展開に。ユナイテッドはギグスとルーニーのカウンターにすべてを託すことになり、ルーニーが徐々に孤立し始める。で。ビラが徐々にユナイテッドの陣内に侵入していくところで、前半が終了する。

 後半からスコールズ→バレンシア。10人になってからのユナイテッドは、ゾーンの守備分担がちょっと怪しかったので修正。4-4-1に変更してがっつりと守備を固める。4-1の間でボールを持たされたアストンビラはびっくりするくらいに何もできず。個人技でごり押しできる選手もいないようで、ユナイテッドに完全に守られてしまう。アシェリー・ヤングやアグボンはスペースがあってこそなのかなと。

 で、徐々にユナイテッドが攻撃を強めていく。これは10人でも守りきれるねって余裕が出てきたのだろう。最初は試合を破壊できるルーニーとギグスにすべてを託していた。次に、フレッチャーたちが攻撃参加を始める。最後にはベルバトフを投入して、しっかり守りながらカウンターを仕掛けていく。でも、フリーデルがチームを救ったねと。

 10人になったことで、別のサッカーを展開するユナイテッド。でも、サッカーの精度が落ちないのが鬼。ロナウドがいなくなって弱っているのはもう過去になりそうである。ここから楽しくなりそうだねとか褒めすぎると、ミランにやられるかもしれないね。試合は1-1の引き分けで終了。ユナイテッドからすると、まあ10人になったからしょうがないかみたいな。ビラは精神的にやばそうな試合だったかなと。

 ■独り言

 CLが楽しみな季節になってきましたと。でも、1回戦はこれがCLかよみたいな試合もあるようで。セビリアがどれだけ本気で取り組むのかが注目。そして、ミランの2チーム対プレミアの勝負がどうなるかが楽しみですねと。ユナイテッドには頑張ってもらいたいなと。

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posted by らいかーると |00:23 | プレミアリーグ/0910 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2010年02月12日

アーセナル対リバプール ~過去との、、、。~

 アーセナルのスタメンは、アルムニア、エブエ、ギャラス、フェルメーレン、クリシー、セスク、ディアビ、ソング、ナスリ、アルシャビン、ベントナー。徐々にスタメンが入れ替わってきているアーセナル。エブエとベントナーをスタメンで起用するとは、ちょっと勝負!!!!の印象である。

 リバプールのスタメンは、レイナ、キャラガー、シュクルテル、アッガー、インスア、ルーカス、マスチェラーノ、ジェラード、カイト、マキシ、エンゴグ。なんだかんだ順位を上げてきているリバプール。マキシが加入したんだよねと。トーレスの代役がエンゴグってのがなんか凄い。カイトにできないのかと。ヨバノビッチの加入が内定したらしい。

 ■自分たちのサッカーを取り戻す戦い

 前半はちぐはぐした内容となった。その原因は、お互いが試合に勝つことよりも、自分たちのサッカーを取り戻す戦いに重点をおいたから、という可能性が高い。もっとわかりやすく言うと、相手を尊重した戦い方を選択するよりも、自分たちの良かったころに近づくために、自分たち本位の戦い方を選択したというか。

 アーセナルのシステムは4-2-3-1みたいな。ベントナーを中央に固定することで、アルシャビン、セスク、ナスリを相手のバイタルに送り込もう作戦。いわゆる、テクニカルな選手を適材適所で起用することで、アーセナルらしい崩しのサッカーを試みようとしたのではないかと。ちなみに、33分にナスリ→ロシツキー。ナスリは怪我をしてしまった。

 中央で使われなかったことで、アルシャビンは相手のDFラインからのプレッシャーから解放されていた。相手の隙間でボールを受けることで、何度も決定機の演出をしていた。やっぱりセカンドストライカー的な役割のほうが、アルシャビンの良さが活きるのだと再確認。ちなみに、アーセナルの守備は前プレよりも、しっかりと自陣に戻って4-4のゾーンを構築することに命をかけていた。恐らく、カウンターを食らいたくないのだろうと。それは攻撃面にも影響が出ていて、ボールを保持するよりは、さっさと仕掛ける印象を受けた。

 リバプールのシステムは4-4-2。相変わらず、守備のときにジェラードはFWの位置にいる。リバプールの良さ。アーセナルとは異なって、これは人によって色々な意見が出そうである。サイドチェンジによるサイド攻撃とか、ジェラードを活かしたカウンターアタックとか。でも、管理人の考えるリバプールのらしさは、攻撃的な守備である。高い位置からの攻撃的な守備によって、CLやプレミアの強豪の攻撃の組織をがんがん破壊していったことを良く覚えている。迷ったときは原点に帰ろう。

 リバプールの守備はそれなりに高い位置から守備を行っていた。特にFWが。ボールをサイドに誘導するようなプレスではなく、どっちかというと、ボールを奪いたい色気に満ち溢れたプレスであった。しかし、プレス隊長のカイトが見せるような破壊的な雰囲気はそこにはない。つまり、エンゴクとジェラードのプレスはなんとも中途半端なものになってしまった。ボールを奪えるでもなく、サイドに誘導するでもなく。

 チェルシーやユナイテッドが見せたアーセナル対策を整理しよう。相手にボールを渡し、中央をがっつり固める。相手にサイドを攻略させてクロスをひたすら跳ね返しまくる。で、相手にカウンターを浴びせるみたいな。

腐ってもアーセナルなので、ボール運びはやっぱり巧い。それを破壊するためには、かなりの労力が必要とされる。で、高い位置でボールを奪いたいとか、自分たちがボールを奪いたいならば、その労力を受容する覚悟が必要となる。別に勝てればよくねって考えならば、チェルシーやユナイテッドが見せたような賢いサッカーをすればよい。相手の弱いところに自分たちの強いところを当てるようなサッカーを。

 なので、リバプールもこのようなサッカーを選択するのだろうと予想していた。自分たちのサッカーを信じるためにも、内容より結果が必要だろうし。それでも、リバプールはアーセナル対策を引かない。前線から守備をするFWたち。このリバプールの選択が試合を不思議なものにしちゃったのかなと。ただし、機能しない守備を無骨に行うリバプールはなくしたものを一生懸命に探しているように見えたのは事実なわけで。

 つまり、自分たちの形&最近の自分たちの弱点の補完を行ったアーセナルに対して、昔の自分たちの得意技の前プレをなんとなく実行したリバプール。となると、決定機の回数などはアーセナルに傾くよねって話で。リバプールはFWとMFの間のスペースを使われてしまったのがきつかった。マスチェラーノが懸命にそのスペースを消そうとするのだけど、そうしたらバイタルが空いてしまう。そのずれをアーセナルが有効利用していくとチャンスが生まれるという前半戦だった。

 後半はどうするんだろうね。

 ■思い出との再会の果てに。

 後半はリバプールの仕掛けによって、試合が大味なものとなってしまう。でも、別に悪い意味ではない。ゆっくりと進化しているルーカスとマスチェラーノを中心にリバプールは攻撃を構築。ジェラードが仕掛けの中心となって、前半もまれにいい形を作ることがあった。でもエヌゴグがなんともいえない存在感でチームに貢献できない&左サイドのマキシは頑張るのだけど空回りでチームがうまく回らない。で、だったら攻撃に枚数をかけるしかないってことで、攻撃姿勢を明らかにする。

 この変更によって、アーセナルもカウンターを仕掛ける機会に恵まれることになるわけで、試合はオープンな打ち合いになっていく。このリバプールの修正も妙なものだった。アウェーという状況を考えれば、スコアレスの状態で焦りが募っていくのはアーセナルである。相手に空中戦の鬼がいるわけではないので、しっかり守ってカウンターで勝負を仕掛けるほうが結果の出る確率は高いような。トーレスがいなくたって関係ないだろうと。

 試合がオープンになる=切りあい=スペースがありまくりの法則が発動。このような状況になると、日々の積み重ねが活きてくる。ボールを保持することが得意なチーム&試合を壊せる人数によって、決定機の数が変化してくる計算問題。どのように考えてもアーセナルのほうが良さそうな展開である。

 ここでリバプールに話は変わる。前述したように、攻撃的な守備によって、ボールを持っていないときのチャンピオンに君臨していたリバプール。でも、ボールを持っているときもチャンピオンでいたいと願ったのだろう。トーレスの加入やジェラードのトップ下大作戦によって、リバプールはボールを持っているときも強くなった。しかし、手に入れられなかった戦術の幅。ボールを持っていないときが弱くなったのは周知の事実で。

 前半が攻撃的な守備のやり直しだとすると、後半はボールを持って何ができるかサッカーに見えたリバプール。何か色々やり直して確認している印象である。悪く言うと、走馬灯とか迷走に迷走、なんて単語が浮かんでくるよと。オープンな状況でアルシャビンやセスクのポジショニングに苦労するマスチェラーノたちであった。

 そして、両チームに決定機が生まれていく。このように考えると、リバプールの計算式もそこまで間違っていなかったのかなと。しかし、最初に瓦解したのはリバプールであった。セスクが相手のバイタルでボールを受けてベントナーへ。で、ベントナーがサイドのロシツキーへ。そしてロシツキーのクロスをディアビが体を投げ出したヘディングで先制点を決める。70分くらいだっけ。

 その後は4-1-4で守備を固めてカウンターのアーセナル。チェルシーやユナイテッドにやられたことをリバプールにやりかえすのだと。しかし、バベルの強引なドリブルの前に、あわやの場面を作られてしまう。久々のアルムニアのスーパーセーブであった。リバプールは中央にマキシを配置、ジェラードを中央にしたことで、チームが機能し始めるような。トーレスのいないときはこっちのほうがいいだろうし、マキシは中央で使われたほうがいいような気がする。近年のアトレチコでは、サイドで存在感を発揮できていなかったので。

 ロスタイムに事件はおきる。リバプールのFK。ジェラードのキックはセスクの手に当たる。あれはハンドを取って欲しいところだけど、審判が見逃したようで。その前のジェラードのダイブを華麗にスルーしたのは立派だったけど。この直後に試合が終了したのだから、後味がいいものではなかった。さりげなくこういうプレーをするところに、セスクの性格が出ていると思う。

 ■独り言

 非常に興味深い試合となったが、レベルが高いかといえば非常に微妙であった。ユナイテッドが調子を上げてきているのに対して、アーセナルとリバプールは置いていあれちゃいそうである。アーセナルはこの連戦を糧にできそうだが、リバプールはどこへ進んでいるのかちょっとわからない。そりゃ、この試合だけでわかるわけもないだろうけど。アトレチコで微妙だったマキシが救世主になれればと希望している。

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posted by らいかーると |12:25 | プレミアリーグ/0910 | コメント(8) | トラックバック(0)
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2010年02月09日

チェルシー対アーセナル ~もうあんな経験はいやだ。~

 チェルシーのスタメンは、チェフ、イバノビッチ、カウバーリョ、テリー、アシェリー・コール、バラック、ミケル、ランパード、アネルカ、マルダ、ドログバ。アフリカ祭り中のチェルシーをスルーしてしまった管理人です。日替わりでアンカーを変更していたそうで、勝ち点もそんなに落とさなかったのかなと。テリー問題にゆれているかと思いきや、サポーターからは支持されているようで。

 アーセナルのスタメンは、アルムニア、サニャ、フェルメーレン、ギャラス、クリシー、ウォルコット、セスク、ソング、ディアビ、ナスリ、アルシャビン。ユナイテッドにぼこぼこにされてしまったアーセナル。守備を修正しないと厳しそうである。ディアビの復活が唯一の希望か。このように考えると、ディアビもえらくなったもんで。ロシツキー→ウォルコットは守備が狙いだろう。アシェリーとやりあうウォルコット。

 ■ドログバーーー

 チェルシーのシステムは4-3-3。トップ下をおくシステムでなく、4-3-3を使っている。アンチェロッティの4-3-3はあんまりイメージがなかったので、ちょっと新鮮。ボールを保持することで、試合の主導権を握るよりは、守備やカウンターに対しての優先をしたいのだろう。デコよりはマルダのほうが守れるだろうし、ボールを運ぶスピードも速いだろうし。

 アーセナルのシステムは4-4-1-1。セスクが高い位置にいて、ソングとディアビは順番に攻撃参加しているようだった。ウォルコットを右に固定して守備をやらせていることから、ロシツキーの自由人によるアタック<<<<サイドを固定して守備に穴を作らないことを優先している模様。アーセナルもポゼッションアタックってよりは、カウンターでセスクとアルシャビンの個人技を活かしたいのかなと。

 そんなわけで、両者の思惑が妙に似ている。守備的に様子を見て、カウンターで相手を陥れたいみたいな。よって、序盤の攻防は中盤の潰しあいがメインとなった。デコがいないぶん、アーセナルのほうがボール繋ぎで巧さを見せていたかなと。ホームなので、最初から相手にボールを渡すような戦い方をするわけもないチェルシー。アーセナルのプレス前にミスがちょっと目立っていたかなと。

 カウンターをくらいたくないアーセナルはボールを持ったら、縦に早いサッカーを志向。ただし、アルシャビンの個人技爆発でもしないと、得点が取れそうな雰囲気がなかったユナイテッド戦。だから、セスクを高い位置で使っているのだろうけど、アルシャビンにCFで個人技特攻は本人のためにもならなそうである。代表の相方でもあったパブリチャンコを獲得したらおもしろかったのに。

 5分にクリシーが意味不明なファウルをアネルカにする。競り合いであんなに強く当たらなくても。このセットプレーをウォルコットがコーナーに逃げる。で、そのコーナーキック。フェルメーレンが見事にマークを外されて、テリーがそらす→ドログバが楽勝で押し込んで先制点となった。練習している形がずばり。テリーのマークを外す周りの動き&テリーのヘディング&ドログバのポジショニング。でも、ファーポストに誰かを配置しておけば、防げた可能性が高いゴールでした。なぜにニアに2人も配置したのだろう。

 先制後のチェルシーは自陣に引いてカウンターを狙う作戦を遂行する。アネルカとマルダが相手のSBにつくことで、アーセナルのSBの攻撃参加を警戒。チェルシーの4-3-1-2では相手のSBへの守備があやふやになってしまうことが多い。4-3-3のほうがサイドの守備の役割が明確だもんねってことがこのシステムで試合に臨んだ理由がすっくりしてくるところで。

 ボールを奪ってからも縦に速い攻撃で相手のカウンターを許さないことを優先的に攻撃を構築していた、非常に隙のないサッカーを展開。このあたりはスコラーリあたりとの違いが如実に出ている。スコラーリだったら、デコが先発だろうし、さらにアーセナルに波状攻撃を仕掛けているだろう。で、追加点が取れたかもしれないし、同点ゴールを決められたかもしれない。どちらの可能性も高い。今のチェルシーは失点のリスクを最小にし、自分たちのほうが得点を入れられる可能性を高くする、でもそれは本当に少ない可能性だけども、試合運びが巧いなと。

 困ったアーセナルはセスクが動き回る。ひとまず相手から離れようと。ゾーンの隙間にいても誰がボールを届けてくれるのって話なので、プレーエリアを下げて前を向こうと試みていた。で、チェルシーはこのセスクの動きをスルー。守備の穴を作ることよりも、セスクを低い位置でフリーにすることを選んだ。

 で、セスクが低い位置から躍動し始める。裏へ飛び出すナスリやアルシャビンにピンポイントであわせるパスを仕掛ける。チェフのスーパーセーブで事なきを得たが、ちょっと怪しい展開のチェルシー。得意な形に持ち込んだのだけど、セスクの個人技に手こずっている感じ。アーセナルからすると、この時間帯に同点ゴールが欲しかった。でも、チェフがそれを邪魔する格好に。

 となると、徐々に攻撃の姿勢が強くなっていくアーセナル。無理やり仕掛けたり、中盤の選手がもっと攻撃参加したり。守備の準備よりも攻撃を優先しちゃいそうな時間帯。で、その隙を見逃さないチェルシー。アルシャビンの特攻を食い止めると、チェルシーはカウンターを発動。うまくランパードにオープンな状況でボールが渡る。で、アネルカのフリーランニングにアーセナルの選手が気を取られる。で、ボールはドログバに渡り、ドリブル&シュートで待望の追加点。カウンター姿勢を明確にしてからシュートが減っていたチェルシーからすると、嬉しすぎる23分のゴールであった。

 その後の時間帯は、チェルシーがのらりくらりとアーセナルの攻撃を防いでいって終了。セスクに狙われる裏のスペースをケアすることで、アーセナルの攻撃はサイドに片寄ったものになっていく。で、クリシーやサニャがクロスを入れまくるのだけど、精度が低いしターゲットもいないよってことで、かなり可能性のない攻撃となっていた。しかも、チェフが妙に乗っているおまけつき。セスクも徐々に存在感を失っていき、前半が終了。さっさとベントナーを出すべきかなと。

 ■遅すぎた自由人の投入。

 後半がスタート。でも、前半と流れは変わらない。中央で起点になりまくっていたファンペルシーの離脱が本当に悔やまれる場面で。ウォルコットもアシェリーに完封され、クリシーやサニャは工夫のない攻撃を繰り返すばかり。チェルシーは3トップも懸命に守備に参加。ドログバが後ろから襲い掛かる場面が何度も見られた。どうやら、CLに備えて、チーム全体がコンディションを上げてきているようなチェルシー。

 後半は基本的に守りまくり。どこかで色気が出るかなと思っていたが、まったく隙を見せないチェルシーであった。ポゼッションで時間を潰したり休憩したりすることも特になく。これにはかなりびっくりした。ここまで徹する必要があるのかって。そうか、バルサにやられた経験が選手にはしみこんでいるのかもしれない。2-0でも1-0のようなつもりで戦っている。インテルは苦労しそうである。でも、チェルシーを築いたモウリーニョがそれに挑むのだから楽しそうで。

 63分にウォルコット→ベントナー。ベントナーが中央へ、アルシャビンがサイドへという変更。ベントナーが中央に入ったからというよりは、アルシャビンが適正のポジションで使われることで面白くなったかなって。そんなベントナーは強引な突破でFKを得ることに成功する。

 73分にディアビ→ロシツキー。サニャ→エブエ。自由人が同時に登場。これで、アーセナルの攻撃がどんどん良くなる。特にドリブルで仕掛けられるエブエの存在によって、右サイドが活性化。自由に動き回るロシツキーが頻繁にボールに絡むことで、セスクたちが前線に絡めるようになる。ここから面白くなりそうな時間帯。

 しかし、テリーの件で、なぜか一体感の強まっているDF陣。飛び出しにおいて抜群の存在感を出したチェフや、完璧な守りを見せるカウバーリョの前に、アーセナルはなかなか決定機を作れない。テリーがちょこちょこ怪しいプレーをする中で、相方のカウバーリョは最強であった。

 セスクもナスリもアルシャビンも頑張っていたけど、残念ながら最後まで崩せませんでしたねと。CLに向けてチームを固めてきたチェルシーの前に、アーセナルは悲しい結果となりましたとさ。

 ■独り言

 補強の時期は過ぎてしまったけども、アーセナルの補強について考えてみよう。まずはアルムニアがひどい。ドログバのFKにも無反応だったのが悲しい。バックパスも処理も非常に怪しくなっている。俗に言う、スランプっぽいねと。我慢して使うか、マンノーネに将来を託すか、どこから補強するか。補強するのだったら、アルメリアのジエゴがお勧めである。能力のわりに、絶対に安い。

 両SB。クロス以外に選択肢はないのかって話。でも、中央にアデバとかジキッチがいたらそれでもいいのかもしれない。献身的に上下動はできるので、CFしだいなのかなと。ひとまず、サニャよりはエブエのほうが面白い。CBは問題ないだろうと。

 中盤はソングとセスクが確定。ロシツキーやナスリ、ディアビとなかなかの逸材がそろっているので、中盤の補強はいらなそうである。むしろ、人数が多すぎて、中央適正の選手がサイドに進出しているのが怪しいとこなのかも。

 SH。ここがまったくいない。でも、サイドからドリブルで崩しまくるサッカーを選択していないので、なんとも微妙なところ。アルシャビンがサイドに流れて勝負するくらいかなと。後は地味にベントナー。

 CF。イグアインを欲しがっているようで。ボージャンとか言う噂もあったけれど、だれも来なかった。パブリチャンコが面白いと思うのだけど。シティあたりで腐っているCFを借りてくれれば面白かったのだけど、すべては後の祭りである。CLはどうなるのだろう。でも、相手がポルトか。うまくチームを立て直せるのか注目である。

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posted by らいかーると |12:06 | プレミアリーグ/0910 | コメント(8) | トラックバック(0)
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2010年02月02日

アーセナル対マンチェスターユナイテッド ~守備の差~

 アーセナルのスタメンは、アルムニア、サニャ、ギャラス、フェルメーレン、クリシー、ソング、セスク、デニウソン、ナスリ、アルシャビン、ロシツキー。アストンビラ戦はなんだかいまいちな印象でしたと。ソングが帰ってきて、この強豪との連戦を無事に乗り切れるか注目されている。そして、ロシツキーは今季の終盤までコンスタントに試合に出られるだろうかと。

 ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、ラファエル、ブラウン、エバンス、エブラ、スコールズ、キャリック、フレッチャー、ナニ、パクチソン、ルーニー。あららと。ベルバトフとルーニーの共存はあきらめてしまったのだろうか。シティ戦でも機能した4-3-3の継続である。リオが出場停止。ギグス→パクチソンの変更以外は一緒。動くパクチソンは久しぶりな気がする。

 ■守備意識の差

 アーセナルのスタメンは、4-3-3。ユナイテッドも4-3-3ということで、いわゆるプレミアの強豪と位置づけられているチームに、プレミアの象徴である4-4-2を採用するチームが減ってきている。ユナイテッドが最後の砦になるのかなと思っていたが、現状は4-3-3のほうが明らかに機能している。よって、よっぽどの何かがない限りは、このシステムを継続していくだろうと予想される。

 アーセナルのシステムは4-3-3。両翼にナスリとロシツキーを配置している。ロシツキーが中央に侵入することは仕様としても、左サイドまで流れることが非常に多かった。恐らくユナイテッドのラファエル狙いだったのだろう。だから、右サイドのロシツキーが左サイドまで流れる。

 セビリアやレアルがやっているように、同サイドに選手を集めて数的有利を形成する考え方はちょっと流行ってきている。SHとSBだけでなく、そこに3人目を絡ませることで、サイドを攻略しよう作戦。ちなみに、ビエルサの3-4-3はこのやり方を貫いていた記憶がある。で、このやり方が機能したかというとまったく機能しなかった。

 まずはナスリが試合から消えた。味方の位置関係を考えて、最適なポジショニングをとって欲しかったのだけど、そこまで求めるのは酷なのかなと。よって、アルシャビンの特攻がメインとなり、ブラウン対アルシャビンの戦いが何度も繰り返されることとなる。

 ロシツキーが左サイドや中央で存在感を発揮するのは別に悪いことではない。ただし、代わりに右サイドはからっぽになり、アルシャビンはゴール前で一人ぼっちになってしまうのだからたちが悪い。チームの状況を考えて、デニウソンやナスリがゴール前に飛び出すことができればよかったのだけど、そういう動きはまったく見られなかった。

 よって、11人で戦っているように見えないアーセナル。ついでに言えば、ロシツキーとセスクもちょっとかぶっているのかなと。つまり、選手配置や戦い方によって、選手の良さを引き出すどころか相殺している印象である。よって、アーセナルらしい攻撃やボール運びはまったく見られず、アルシャビンが単独で決定機を作るだけの攻撃となってしまった。一刻も早い修正が望まれるが、前半は静観のベンゲル監督であった。

 ユナイテッドのシステムは4-3-3。スコールズの役割がシャビ・アロンソに見えて仕方なかったのは秘密だ。シティ戦での戦い方と基本構造は変わらない。WGの選手はサイドに張り出したり、中央に進出したり。スコールズを中心にゲームを作って、キャリックやフレッチャーはゴール前に飛び出していく。つまり、ルーニーを孤立させないようなメカニズムが完成に近づいている印象である。

 試合はユナイテッドがボールを持つ展開で進んでいく。ここはアーセナルのホームだけど、そんなことはお構いなしと。攻撃を機能させられなかったアーセナルは守備もグダグダであった。どの位置からプレスをかけて、どの位置で誰からボールを奪うのかが不透明であった。なんとなく前プレを仕掛けるイメージのあるアーセナルだけど、前線の位置をぐちゃぐちゃにしたせいで、それも不可能な気配である。

 そんなわけで、ボールを持っているユナイテッドの選手になかなかプレスがかからないアーセナル。中盤に降りてくるルーニーのマークも担っているであろうソングが、スコールズまで寄せる場面がまさにそんな状況を象徴しているようだった。周りの選手が守備をしないから、自分も守備をしない選手よりは好感が持てる。その代わりにバイタルをあけちゃうのは危険だったけれども。こういう状況のときに、セスクが走り回ったら、アーセナルは復活するのかもねと。

 連動性のないアーセナルのプレスをユナイテッドはどんどん交わしていく。特にバックパスが非常にうまかった。スコールズを中心にフレッチャーとキャリックのポジショニングも絶妙だったと思う。相手の間でボールを受けたり、パス&ゴーで相手をひきつけたり。そして、エバンスからのロングボールありと、やりたい放題のユナイテッドは徐々にアーセナルのゴールに迫っていく。しかし、ギャラスやフェルメーレン、ソングを中心にアーセナルも反撃のチャンスを伺う。

 ここで、ユナイテッドの守備意識に高さが非常に際立っていた。両者を分けた一番のポイントはこの守備に対する意識だろうと。ユナイテッドはWGの選手も献身的に守備に参加していた。特にパクチソンはSBですかってくらいにポジションを下げていた。そして、アーセナルよりも人に対する意識の強いユナイテッド。DFラインから離れるアルシャビンについていったり、バイタルで活動しようとするロシツキーにゾーンを越えてついていったり。

 アーセナルの守備は人に対する意識よりも、自分のスペースを埋めてシステムを保つように感じた。何のための守備だって感じで。それを理解しているソングがちょっとかわいそうだった。カヌーテやゾコラもそうだったが、アフリカ祭りを経ても、あんまりコンディションが落ちていないのはなぜだろうと。

 そんなわけで、攻守に機能しないアーセナル。シティを倒して勢いに乗るユナイテッドの流れを食い止めるのは至難の業でしたと。30分過ぎにチェンジサイドからのナニの突破を最後まで止められず、最後はナニのふわりとしたクロスをアルムニアが押し込んでユナイテッドが先制した。ナニに突破されまくったDFもひどいが、GKがゴールに押し込んだから駄目である。彼らのミスを帳消しにするのが仕事なんだから。

 37分にはコーナーキックからのカウンターが炸裂。シティ戦でも見た気がする。ルーニーが自陣でキープして相手の前線の選手にボールを繋ぐ。ナニが高速ドリブルでボールを運んで、最後は全速力で中央に侵入してきたルーニーが決めて、あっさりと2点差になってしまった。アーセナルは守備の枚数が足りていたのだけど、ボールしか見ていない選手がたくさんで、ルーニーの侵入に気がついていなかったのが残念でしたねと。フェルメーレンだけが気づいていたのが印象的だった。たぶん、途中であきらめた選手もいたろうけど。

 ■両者の実験

 後半は両チームともなかなか面白い場面を見せてくれた。アーセナルはシステムの変更でユナイテッドに迫る。4-2-1-3に変更。デニソングに中盤の舵取りを任せ、左からロシツキー、右からはナスリ、中央からはセスクが仕掛けるスタイルは前半よりは間違いなく機能しそうな雰囲気があった。

 しかし、そんな雰囲気をぶっ壊したのがデニウソン。そんなトラップミスするかよってことで、相手にカウンターの機会を与えてしまう。そして裏に飛び出したパクチソン。後ろに残っていたアーセナルの選手はパスコースを切ることで、アルムニア対パクチソンの状況にすべてを託した。しかし、アルムニアがその期待にこたえられずに3-0である。

 まさかの展開に怒りのフェルメーレンとソング。この2人は気持ちを全面に押し出してプレーをしていた。自分の役割を超えたプレーをしていたが、さらに攻撃参加を始めるなど覚醒したのではないかと疑われるくらいである。ちなみに、デニウソンはウォルコットとすぐに交代してしまった。懲罰的な意味もある交代である。

 これで、システムは4-1-2-3に戻る。中央はセスクとナスリが担当である。この変更でナスリがちょこちょこ存在感を出し始めたのが印象的だった。やはり中央の選手なのかもしれない。サイドではあまりに存在感が希薄で。

 サニャ→自由人のエブエの投入で右サイドも活性化させることに成功するアーセナル。アーセナルのSBって攻撃をイージーな感じで終わらせる傾向が強い。何をしでかすかわからないエブエのほうが試合を良い方向にも悪い方向にも運んでくるのかなって。

 ちなみに、ベントナーは特に何もなく。終盤に獅子奮迅の活躍をしていたフェルメーレンが強烈なボレーを放ち、エバンスの足に当たってゴールに吸い込まれる。意地を見せたフェルメーレン。アーセナルの中で、この試合によって価値の上がった数少ない選手である。

 ユナイテッドはスコールズの位置にキャリックを配置。代えのきかなそうなスコールズの代役を試合でテストする余裕を見せた。また、前半はボールを保持していたが、後半は相手にボールを与えていた。4-1-4の守備がどれだけ機能するか、そしてカウンターをどれだけ機能させられるかの練習である。パクチソンが決めた以外にも、ユナイテッドは決定機を作りまくっていた。しかし、ルーニーが何度も外していた。何気に得点王らしいが、外しまくるのもルーニーらしいなと。

 アーセナル相手にテストを成功させたファーガソンは嬉しくて仕方なかったに違いない。ただ心配なのが、このシステムだとオーウェンやベルバトフはいったいどうなるのだろうかと。特にオーウェンは心配されるところである。たぶん、出番がなくなるのだろうなって。

 ■独り言

 強豪との試合が続くアーセナルだけれども、結構やばい雰囲気である。ホームにユナイテッドを迎えた試合で自滅するとは夢にも思わなかった。この悪い流れを断ち切るような決断がベンゲルに迫られている。チェルシー戦はどんなスタメンを組んでくるか楽しみである。

 ユナイテッドは復活が近い。昨年ほどの最強感はないが、4-3-3を完成させることで戦術の幅を手に入れそうである。以前に比べれば、高い位置で守備も出来るようになったし、スコールズを中心としたボールポゼッションもなかなかのレベルだし、ルーニーを起点としたカウンターも冴え渡っている。4-3-3を継続させていけば、一気に優勝候補に躍り出そうな雰囲気である。

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posted by らいかーると |20:36 | プレミアリーグ/0910 | コメント(11) | トラックバック(0)
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