2009年05月26日
ビルバオのスタメンは、イライソス、コイキリ、アモレビエタ、エチェイタ、グルペギ、ハビマル、オルバイス、スサエタ、ダビロペ、ジョレンテ、トケーロ。残留が確定しているコパのファイナリスト。それでも、ホームで無様な試合を出来ないはずだ。
アトレチコのスタメンは、レオ・フランコ、ペルニア、ウイファルシ、パブロ、ハイティンハ、シモン、ラウール・ガルシア、アスンソン、マキシ、アグエロ、フォルラン。CLの出場権獲得に向けて、好調のアトレチコ。この調子だと、レシーノは継続になるかもしれない。
■ビルバオの前半戦
バレンシアの選手たちが、お願いだからアトレチコを倒してくれと頼んだらしい。そんな願いが通じたのか、それとももともと高いモラルを保有していたからか、ビルバオは全力でアトレチコに臨んだ。ビルバオがちょっとはゆるいのではないかと予想していただろうアトレチコは、完全に試合の入り方をしくじってしまう。
ビルバオのサッカーを整理。序盤はジョレンテへの放り込みがメイン。ボールをキープしてくれるジョレンテを信じて、前線に人を集中させる。人が多い前線にボールを放り込むので、もしもジョレンテがボールをキープできなくても前プレで相手にプレッシャーをかける。それで、相手の攻撃の出所を潰し、マイボールを続けようとする。
ジョレンテへの放り込みと人数をかけた攻撃と守備が機能すれば、徐々に相手のDFラインは下がるしかないので、そうなれば、ビルバオは中盤からボールを繋いで攻撃を構築するようになる。SBも攻撃的で、今度はアーリークロスやセンタリングを連発し、ジョレンテをゴールに近い位置でプレーさせようと試みる。
そうなれば、相手も中盤を潰そうと試みるわけで、しかし、そこはオルバイスとハビ・マルティネス。抜群のキープ力でプレスをものともしないし、後ろにはボールを蹴られるアモレビエタ、さらにGKのイライソスも普通に繋げるので、安心安心。いざとなったら、バックパスがあるよってことで、精神的に余裕のあるビルバオの中盤であった。
相手の立場から言うと、イライソスまで追いかけるわけには行かないので、前プレがろくに機能しないのである。後ろの選手が前プレに連動したとしても、イライソス→ジョレンテへのロングボールが頭上を通り越したら体力の無駄使いなわけで。つまり、ビルバオのサッカーはジョレンテの成長とともにかなり完成の時が近づいている。相手の守備を無効化し、自分たちの強いところで徹底的に勝負するように試合を運んでいくプランが良く出来ているなと。
それでいて、サイドにはドリブルで仕掛けられるスサエタ、運動量で勝負のトケーロ、攻撃的な両SBとなかなか選手が揃っている。こりゃ来季のELが楽しみだね。エスパニョール並みに快進撃が期待される。誰も引き抜かれないだろうし。ジョレンテもあと一年は頑張るだろう。
さて、アトレチコ。上記のように、前半はまるで駄目だった。駄目なりにスローインから2~3人ぐらいの関係で決定機をつくってしまう当たりは個人能力の高さを見せ付けていたが、頼みのアグエロは神様にすがりたくなるくらいシュートが枠に飛ばない。
ビルバオの前プレの前に、アトレチコは冷静さを失ったようなミスを連発。SBからSHへの縦パスなんてインターセプトされるに決まっているじゃないか。ボール運びに工夫がない状態に追い込まれたから仕方ないのだけど、そんな中で状況を打破しようってな試みが見られなかったのが本当に残念。アスンソンとラウガルがいまいち頼りないのはこういうところだろう。アギーレ時代にはマキシが中央に入ってきたのだけど、レシーノになったらさっぱりだし。
よって、アグエロの特攻で前半は終了。フォルランも守備に追われて、前半は勝てる雰囲気のないまま終了。
■何なんだフォルラン
後半になっても流れは変わらない。前半に比べると、アトレチコは意地でDFラインを維持するようになった。ゴール前で競られるよりは、裏への飛び出しのほうがましと判断したのかもしれない。オフサイドを取れる場面もあったが、かなり危険なシーンも目立った。よって、レオフランコの大活躍。ただ、アトレチコの場合、DFラインを高くすると、中盤の選手の守備が間に合わなかったりする弱点がある。
そんな試合展開だったので、こりゃビルバオが普通に勝つのだろうと思っていたわけで。最初の交代はマキシ→シナマ。そんなシナマが影響力を発揮する前に、なんとアトレチコが先制する。ペルニアのクロスをラウール・ガルシアが左足でボレー。愕然とするビルバオであった。
で、。ビルバオもエチェべリア、バレンシアガを投入し、攻撃をさらに加速させる。そのころにシナマが縦への強さを発揮し始める。組織で無理だから、もう個人でやっちゃってよみたいな。マキシよりは機能したけど、チームを救うほどの采配ではなかった。
このまま終われるかよってことで、エチェベリアのコーナーキックをエチェイタがあわせて、ビルバオが同点ゴールを決める。サンマメスも大盛り上がり。で、アトレチコはフォルランの位置も上げて、あとは任せたよみたいな投げやりな感じになる。
しかし、フォルラン。なんとここからハットトリック。1点目はアグエロがつぶてれて左足が炸裂。2点目はアグエロがつぶれて、こぼれ球を拾ったフォルランのまたも左足が炸裂。3点目はエリア内で滑ったフォルラン。なぜかPK判定。で、これを決めてハットトリック達成。そして試合終了。フォルランがすべてをもっていってしまった試合となった。
■独り言
論理的にはビルバオだったのだけど、最後はアトレチコが結果を持って帰ってしまった。あんなに頑張ったビルバオが少しかわいそうなくらいで。試合を壊せる選手の有無によってこういう試合がたまにあるんだろう。アトレチコはしょっちゅうな気がするけれど。ビルバオの良い姿勢が見れたので、面白い試合ではあった。
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ビルバオ対アトレチコの雑感
posted by らいかーると |09:03 |
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2009年05月24日
ビジャレアルのスタメンは、ディエゴ・ロペス、カプテビラ、ゴンサロ、ゴティン、ハビ・ベンタ、エグレン、イバガサ、ピレス、カニ、ロッシ、ジョレンテ。CL争いとバレンシアダービーが重なった重要な試合。なので、ビジャレアルは現時点でのベストメンバーで試合に臨む。
バレンシアのスタメンは、セサル、アレクシス、マドゥロ、アルビオル、ミゲル、バラハ、マルチェナ、ホアキン、マタ、パブロ・エルナンデス、ビジャ。主力の大量離脱を防ぐためにもCLには是が非でも出たいバレンシア。CLに出ることでクラブのブランド価値も上がるもんね。
■システムのゆがみ
ビジャレアルのシステムは4-1-3-2。エグレンをアンカーにして、左にカニ、中央にピレス、下がり目からイバガサが攻撃をサポートする形であった。怪我によってセナが離脱したことで、ビジャレアルは吹っ切れたかのような攻撃的な布陣で試合に臨むことが多くなった。たいていの場合、攻撃的な選手の守備意識の低さが現象として現れることが多かった。
しかし、今日の試合はうまく攻撃が機能していた。いわゆる選手配置の妙を利用した形となる。バレンシアのシステムは4-2-3-1。いつもどおりの形である。で、バレンシアの特徴として、前と後ろの選手の意識の食い違いが挙げられる。具体的にいうと、前線の4枚と後ろの6枚の間にスペースが出来ることが多い。高い位置で守備をしたい攻撃陣と後ろで守りたい守備陣と。
で、その間のスペースを利用しようと考えたぺジェグリーニ。恐らくマタはバラハたちとビジャレアルの選手を挟み込むような守りはしない。で、ホアキンたちはビジャレアルのSBに気を使うだろうが、恐らくカニやイバガサに気を使わない。自分の担当する選手以上の守備はしないだろうって。
中央にいるバラハとマルチェナをピレスで引き寄せて、カニとイバガサにスペースを与える。で、そこから徐々にバレンシアの守備のバランスを壊していくのがビジャレアルの狙い。オーバーラップするSBの上がりにバレンシアのSHの守備はどうしても遅れるしね。
一番の見ごたえはピレス対マルチェナ&バラハ。抜群のキープ力で2人の注意をひきつけ、ファウルの応酬でカードを誘う潰しあい。特にピレスはやる気満々のようで、守備面でも自陣に戻りまくっていた。CLへの意欲がピレスに運動量をもたらしているのかもしれない。そんなビジャレアルのペースで試合がすすんでいく。
バレンシアの攻撃はかなり落ち着かないものであった。ビジャレアルのボールホルダーへのプレスが良かったのもあるが、ボールの納まる選手が皆無。いわゆる仕掛けられる選手はいるのだけど、的が少ない。なので、一発を狙うプレーが続出。バラハが裏を狙う場面が多かったかなって。
セサルは確実にマドゥロに繋いで、DFラインは問題ないのだけど、やじはりバラハとマルチェナが弱い。途中からバラハはDFラインに割って入ってゲームを作ろうとしていたが、守備が特徴のアレクシスや大人しくなったミゲルがサイドでボールを持っても、あんまり意味はなかった。何よりも、DFラインに入ったバラハはビジャレアルのプレスを嫌がった印象で。。。。
パブロ・エルナンデスのパスやホアキンの強引なドリブルと仕掛けでチャンスを作ろうとするバレンシア。開始直後は中央でホアキンが仕事をしようと必死になっていた。マタはボールを受けるのがうまいけれど、自分からゲームを作る動きをするのは苦手なようで。これだったら、中央をホアキンにしたら面白そうなのだけど。
単発なバレンシアに対して、組織で攻め込むビジャレアルをファウル覚悟で防ぐバレンシア。こんな構図で試合がすすめば、そりゃビジャレアルが先制する。浮いたイバガサスルーパス&ハビベンタのクロスをジョレンテが見事なボレーで先制点を決める。追加点はビジャレアルらしい崩しからまたもキャプテンマークをつけたハビベンタのクロスをまたもジョレンテが頭で押し込んで決まった。
バレンシア終わったと誰もが思ったが、パブロエルナンデスの閃きとビジャの嗅覚によって、何とか前半で反撃ののろしを上げることに成功する。パブロ・エルナンデスは左サイドでも普通にプレーできるようでびっくりした。
後半のバレンシア。そんなに攻め急ぐことはないよってなことで、ボールをキープする場面がちらほら。ビジャもポストプレーを意識し、ドリブラーも縦ではなく中央に仕掛けることで、攻撃の枚数をかけようという意識。
で、ビジャレアルは前半ほど守備に熱心でなくカウンターを狙っている模様。1点差で危ないのだけど、守りきれると判断したのだろう。ただし、バレンシアはそんな変化とともに徐々に攻撃の流れを取り戻していく。
60分にハビベンタ→アンヘル。怪我か疲れかどうしたか。
62分にホアキン→モリエンテス。この交代がはてな。最近のモリエンテスに何を期待しているのだろうか。予想通り、モリエンテスは試合に影響を発揮できていなかった。
66分にカニがとどめの一発。ピレスのフリーランニングにバレンシアの選手はだれもついていけなかった。たぶん、ジョレンテの空けたスペースにピレスが走りこんだんだけど、マークの担当はいちおいアレクシス。でも、アレクシスはアンヘルをみていたわけで、マークの受け渡しが非常に難しい。で、そんなマークの受け渡しの隙間を意図的に狙うビジャレアルのサッカーはやっぱり凄い。選手配置やフリーランニングにネタがあるんだろう。
ただし、前線の流動性や走るサッカーってのはようするにフリーになるための方法だから、いまさらか。2点差がついたことで、ビジャレアルには余裕が生まれ、バレンシアには焦りが生まれる。
デルオルノを入れて、サイド攻撃を活性化させようと試みたけど、ビジャレアルの粘りのディフェンスの前に沈黙。決定機もエグレンの体をはった守備の前にどうしようもない。そんで守りきられて終了。そして、バレンシアのCLへの願いは潰えた。
■独り言
チームの完成度の差が出たのかなって試合だった。やはり同じ監督、会長の下で長くチーム作りを行えるとこうなるのかなと。バレンシアはこれを機にさらに改革して生まれ変わってくれればなと。やはりビジャシルバは放出になるのだろうか。
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ビジャレアル対バレンシア ~ダービーですよ
posted by らいかーると |22:19 |
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2009年05月18日
アトレチコのスタメンは、レオフランコ、ペルニア、ドミンゲス、パブロ、ウイファルシ、ラウガル、アスンソン、シモン、マキシ、アグエロ、フォルラン。ハイティンハとペレアが累積で出場停止。CLげの出場権をかけたまさに決闘。
バレンシアのスタメンは、セサル、アレクシス、マドゥロ、アルビオル、ミゲル、アルベルダ、バラハ、エドゥ、マタ、パブロ・エルナンデス、ビジャ。こっちはシルバが怪我。試合を見るまでシステムの断言は出来ない。つまり、ちょっとスクランブル。消化試合が増える中で、モチベーションの高い試合を期待。
■象徴
確かにテンションの高い試合ではあった。結果を分けたのは不在の選手の穴を埋める戦術と代役の活躍といったところだろう。バレンシアはシルバが不在。ついでにマルチェナも累積ってことで、システムが4-3-3であった。前線は左からマタ、ビジャ、パブロ・エルナンデス。若手のマタとパブロエルナンデスは周りとの連携から試合を壊しにかかるタイプの選手で、シルバやホアキンのように無理が効けるほどの能力はまだない。
肝心の中盤の構成はアルベルダが守備的で、バラハとエドゥが攻撃を担うイメージであった。ビジャの後ろの位置でボールを受けて起点となれるシルバの代役をそのままこなせる選手はいない。だったら、そこの人数を増やして解決しよう作戦。試合の流れによっては、アルベルダの横にバラハを置いて守備のことも忘れないよってなバランス感覚なんだと思う。
もう少し具体的にいうと、ボールを支配することが出来れば、バラハの位置を上げて前線でボールを受ける選手の枚数を増やそうと。押し込まれる時間帯はバラハの位置を下げて、後ろで守備ブロックを作ろうと。そんなバラハのバランス感覚に期待して試合に取り組んだウナイエメリのバレンシア。
次にペレアとハイティンハのいないアトレチコ。ウイファルシがまさかのSBで、CBはユース出身のドミンゲスとパブロのコンビであった。ちなみに、フィオレンティーナ時代にウイファルシはSBの経験があったらしい。結論から言うと、ウイファルシのSBはセルヒオラモスばりのポテンシャルを見せ付けた。CBとSBをここまで高いレベルでこなせる選手は久々にみたような。
で、アトレチコ。繋げるCBで今季はイメチェンを計ったが、ドミンゲスたちでは無理だよってことで、徹底的に飛ばしのサッカーに回顧することになる。至って論理的な判断。さらに、バレンシアの弱点である後ろの選手の相対的な弱さに自分たちのスペシャルな前線の選手を徹底的にぶつけることを決断。
つまり、アトレチコは徹底的な前からの鬼プレスによって、バレンシアにボールを持つ余裕を与えなかった。さらに、アトレチコは常に高いDFラインを引くことで、ビジャたちの裏への飛び出しへのケアを行った。危険な場面も多々あったが、オフサイドが連発したのはアトレチコのDFラインが非常に集中していた証拠である。
そんなアトレチコの前に、ボールを支配できないバレンシア。攻撃は単調極まりないものになり、さらにバラハは守備に追われ、エドゥの頭上をボールが行きかう予想された展開とはまったく異なるものとなってしまった。
思うに、ウナイエメリはシルバの穴を埋めることに尽力で終わり、レシーノは穴を埋めることは当たり前として、さらにその先のバレンシア対策まで準備を行っていた。そんな準備の差が試合内容に差をつけることとなる。ついでにここはビセンテ・カルデロン劇場。圧倒的に押し込んだアトレチコが怪しいPKをもらうのもなんだか必然的なような気がして。
で、そんなうまくいかないバレンシアを支えたのがDFラインとセサル。特にセサルはスーパーセーブを連発。大差がついてもおかしくない試合だったが、セサルたちの粘りはCLへの執着心を表しているようで。そんな後ろの奮闘に答えたい前線の選手たちだけど、いかんせん3枚では無理。
後半になると、ホアキンとか出てくるのだけど、バレンシアは攻撃を繋いでくれるシルバの穴を最後まで埋めることができなかった。モリエンテスを出しても状況は変わらずってよりは、モリエンテスの役割もなんだか不明瞭で監督が仕事をしていない様子。ちょっとチーム内での力関係が心配。エメリのやりたいサッカーが出来ているのかなみたいな。
で、アトレチコは後半も猛攻なのだけど、やはり中盤の攻撃参加がゆるい。フォルランに仕事を任せすぎで、来季は誰を獲得するのか非常に楽しみである。
そんなわけで、前半のPKで得た先制点が決勝点で試合が終了する。論理的にもスタッツ的にもアトレチコが勝つべく試合だったと思う。
ただし、両チームともボール運びがかなり雑であった。ま、前線にスーパーな選手がいるので、それでもどうにかなっちゃうのが凄いけれど。そういう意味でも両チームの今季を象徴するかのような試合だった。バレンシアは後ろの選手たちの能力が、アトレチコは中盤のボランチの仕事のできが心配心配。
■独り言
続々と優勝が決まる中で、消化試合が増える昨今。真剣勝負を探すのが精一杯。で、その真剣勝負も内容が切なかったりする今の時期が苦手だ。
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アトレチコ対バレンシアの雑感
posted by らいかーると |10:47 |
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2009年05月13日
アトレチコのスタメンは、レオフランコ、ペルニア、ハイティンハ、ウイファルシ、ペレア、ラウガル、アスンソン、マキシ、シモン、フォルラン、アグエロ。CLに出場できないと、アグエロが出て行くかもしれないって噂のアトレチコ。でも、アグエロは今が売り時でもある悲しい現実。
エスパニョールのスタメンは、カメニ、チカ、パレハ、ジャルケ、セルヒオ・サンチェス、モイセス、ペーニャ、ルイガル、ネネ、イバン・アロンソ、タムード。残留をさっさと確定させたいため、必死なエスパニョール。
■天国と地獄
何かの力が働いたのだと思う。川崎の監督がこのような発言をしたのは遠い昔。いわゆる、この試合もまるで何かの力が働いているかのような試合であった。前半のうちにアトレチコには厳しい試練が襲い掛かる。ペレアが一発退場で、さらにPKを献上。前半のうちでである。
ペレアのひじがチカに当たって、そのひじうちを故意と判断しての判定だったのだろう。実際にチカは後半の途中で自ら交代を願い出ている。出血以上にダメージが大きかったのも事実だろう。でも、ペレアがボールを奪ったときに審判はファウルを判定しなかったわけで、それで一発退場は厳しいのかなとか。
PKは仕方がないと思う。でも、退場した後にPKまで与えるってのはなかなかできる判定ではない。しかも、ここはビセンテ・カルデロン。きれやすいペルニアが軽率だったとはいえ、ビセンテ・カルデロンは絶望に包まれた。
観客が絶望に包まれたのは審判の判定だけではない。やっとこさ、組織的なサッカーをするようになったアギーレ監督を解任して、レシーノ監督。レシーノ監督になった明確な変更点はフォルランを中盤で使うこと、ハイティンハを右SBで使うこと、マニシェを追放したことである。
マニシェによって、今季のアトレチコは復活した、、、というのは言い過ぎたとしても、その大きな要因となったといってよいだろう。しかし、チェルシーでデコが出番がないように、マニシェもそれは同じで、モウリーニョ直属の弟子は扱いにくいのかもしれない。
マニシェがボール運びを担っていた部分は、中盤におりたフォルランが担うことになった。そのため、中央に進出し始めたマキシはサイドに追いやられ、アグエロは前線で孤独になるケースが見られるようになった。
新しいシステムが機能すれば、それらの問題は顕在化することはない。しかし、フォルランのトップ下が機能しない→フォルランの位置が下がりすぎたり、フォルランまでボールが届かなかったり、、、→ロングボール大合戦となる。
で、エスパニョール戦。序盤はエスパニョールのやる気に押される形となる。アスンソンとラウ・ガルではボールを運べないのが現実で。やる気満々のペーニャがゾーンを越えて相手にプレスをかけるので、それがスイッチとなり、アトレチコに襲い掛かるペリコ軍団。
しかし、エスパニョールの守備はちょっと激しすぎたし、連動性がなかった。機能性よりもボールへの寄せの激しさを追求。残留を決めたい気持ちがそうなっているのかもしれない。攻撃を遅らせて囲い込んで奪うとか、ボールの奪いどころで個々の局面が繰り広げられる。
数的同数の勝負ならば、アトレチコは簡単には負けない。相手をいなそうとするアトレチコの前に、エスパニョールはファウルを取られてしまう場面が多かった。激しさが裏目に出る悪循環。それで、寄せが甘くなったり、さらに激しくプレスをかけてファウルを取られたりと、時間がたつにつれて五分五分の展開となっていった。つまり、序盤はエスパニョールにとって辛い判定になったわけで、何かが働いた可能性はないだろう。これがスペインの審判の仕様である可能性が高い。でも、最近はちょっと多すぎる。
ただし、激しいエスパニョールの守備にボール運びを放棄したアトレチコはロングボール合戦。フォルランやアグエロが頑張るいつもの景色にトーレスとアグエロが頑張っている過去を思い出してしまった。
となれば、個人技勝負となる。どっちが試合を壊せるか。アグエロとフォルラン&シモンか、ペーニャと愉快な仲間たちか。そんな勝負が前述した審判の行動でぶっ壊れることとなる。退場とPKによって、リードを手にしたエスパニョールは終了間際にセットプレーからこれも幸運な形で追加点を得ることに成功する。
■歓喜の瞬間
前半で2点差。しかも、相手は10人。さらに相手のチームの機能性は失っている状況。誰もがエスパニョールの優勢を信じて疑わなかった。後半のエスパニョールは省エネサッカーを展開。相手のシステムは4-2-3のようになっていて、SBから攻撃を展開すれば、楽勝で止めを出すことができる。
でも、エスパニョールは省エネ。ペーニャは相変わらず前からプレスをかけることを望んだが、チームにその意思は伝染しなかった。それだけ大事に試合を進めたかったのだろう。この状況で守りきれないわけはないって感じで。勝ち点3はすぐそこだって。
アトレチコは数的不利の中で非常に苦しんでいた。ボールを運ぼうにも苦しいし、守備の枚数が足らないので、後ろまで下がらないといけないし。最終ラインまで下がるフォルラン。やはりエスパニョールの思惑通りに試合がすすむのかと誰もが思っていた。
52分。何の前触れもなくフォルランの左足が炸裂。アグエロが粘って繋いだボールをエリア外から叩き込んだミドルシュート。今季はフォルランの左足が炸裂することが多いな。
で、一気に流れが変わる。エスパニョールも攻撃姿勢を表現しようとするが、アトレチコの勇気の前に沈黙。アトレチコはアスンソン、ラウガルも積極的にゾーンを越えて攻撃に参加することで、数的不利を打開していった。それは一見するとバランスを壊して攻撃参加しているように見える。
しかし、エスパニョール。激しさの裏で守備が機能していない現状。前線と後ろの選手の意思が噛み合っていないので、中盤はスカスカ。なので、そこへ選手をリスクを恐れず送り込むアトレチコ。なので、一気に流れがアトレチコに傾くことなる。精神的にも論理的にも。
60分。同点ゴールはアスンソンがサイドに流れる非日常から生まれた。相手を押し込むことに成功すれば、攻撃に枚数をかけることができる。そんな波状攻撃の果てに、アグエロがペルニアのクロスを押し込んで同点ゴール。
67分にペーニャを下げるエスパニョール。カジェホンを投入。で、4-4-2で試合のペースを握ろうと試みる。しかし、ここでも意思統一がなされなかった。試合を落ち着けるのか、点を取りに行くのか。せっかくボールをキープしてアトレチコの時間帯を削ろうとしても、どこかで無謀な仕掛けが生まれて、アトレチコにボールを与えることとなる。しかし、守備は多少安定した。
しかし、こういう流れのアトレチコを止めるのはバルサでも不可能で。ロスタイムに逆転ゴールが生まれる。シモンのスルーパスをフォルランが憎らしいほどの冷静さで逆転ゴールを決める。
10人で2点差をひっくり返すという荒業の前に、ビセンテカルデロンは歓喜に包まれることとなった。CLの出場圏内に向けて、次節はバレンシアとの直接対決を迎える。
■独り言
いやあ、凄まじい試合だった。この試合を見る限り、アグエロはアトレチコで頑張りたいように見えた。フォルランもアグエロも確かにとんでもない高値で売れそうだけど、非常にもったいないもったいない。ただ、中盤に試合を作れる選手をほしいのは毎回で。マジョルカでブレイクしたフラドをどのように使うか楽しみである。
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アトレチコ対エスパニョール ~天国と地獄~
posted by らいかーると |11:41 |
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2009年05月04日
エスパニョールのスタメンは、カメニ、チカ、バレハ、ジャルケ、セルヒオ・サンチェス、モイセス、ペーニャ、ネネ、ルイガル、イバン・アロンソ、タムード。ペーニャを中盤の底で起用ってことで、攻撃的なエスパニョール。降格する危機からは脱出しつつある状態。
バレンシアのスタメンは、アレクシス、マドゥロ、アルビオル、ミゲル、マルチェナ、バラハ、マタ、ホアキン、シルバ、ビジャ。前節でバルサを徹底的に苦しめたバレンシア。目指すは3位である。本当によくここまで復活したものである。
■バレンシアのいつもの弱点勃発
前節で鬼プレスを敢行したバレンシア。いつもは前線と後ろが分断されてしまうことが日常のバレンシアだが、バルサ戦では見事なまでに連動した守備を見せた。心なしか、前線の選手の守備意識も格段にいつもとは異なっているように見えた。最強と謳われているバルサを相手にして、特別なモチベーションがあったに違いない。
今日の相手はエスパニョール。最近は絶好調である。無失点を継続。エスパニョールは近年にUEFAカップで決勝まで進めたように、実力はある。リエラを引き抜かれたものの、リーガでの実績があるネネを補強したことで、あのころからメンバーはあまり変わっていない。今季は怪我人が多発したことで、完全に出遅れることとなった。一時期は最下位あたりをうろうろしていたが、ベストメンバーがそろってからは、本来の力を取り戻したようで。
ただし、バレンシアからすると、バルサに比べればどうしてもモチベーションが自然のみなぎってくる相手ではない。そこをコントロールするのが監督であり、キャプテンだと思うのだけど、エメリもそういうところはまだまだで。バレンシアはいつもの分断サッカーでエスパニョールに臨むこととなってしまった。
エスパニョールのスタメンは4-4-2。いつものエスパニョールに比べると、ペーニャを中盤で使い、ネネ、タムード、ルイガル、イバン・アロンソを並べる形となった。いつもだったらペーニャの前に3人、今日は4人ってことで、やる気満々のエスパニョール。
だったら、よりぺーニャを止めなければいけないバレンシア。マンツーマンをつけてでも止めなければいけない存在だけど、マルチェナもバラハもそこまで止めにいかなかった。もともとフリーになる動きがうまいペーニャに細心の注意を払わなかったバレンシアはちょっと理解に苦しむものだった。
そんな守備にムラがあるバレンシアだったが、攻撃は相変わらず強い。ただし、エスパニョールの守備はもっと強い。トレジョンとのスタメン争いに勝ったパレハ、ジャルケ、カメニ、そして地味に強いモイセスを中心にバレンシアの攻撃を跳ね返しまくっていた。
また、ぺーニャが妙にやる気満々。中盤の底なのに相手の最終ラインまでプレスに行く場面が多数。もちろん、誰もついてこなかったが。それでも、チームを鼓舞する姿としてペーニャが鬼プレスを行う姿は十分過ぎるものだったかと。前線の選手もたまにペーニャの心意気についていっていたし。
そんなエスパニョールのプレスの前に、バレンシアはビルドアップを行えない状況になる。なので、いつもの4人に任せる形となった。髪の伸びたシルバが嫌らしいプレスを行い、ホアキンが味方を活かした仕掛けでエスパニョールのゴールにたびたび迫るが、なかなかカメニまで届かなかった。
その原因はエスパニョールの守備にもあるし、バレンシアの攻撃にもある。まず、バレンシアの攻撃は本当に4人だけで行う。左SBがアレクシスになったことで、得意の左サイドに選手を集めて突破する戦術も見られなくなっていった。右サイドのミゲルはちょこちょこ上がるのだけど、効果的とはいえない。ってか、SBにボールを渡すくらいなら、自分たちで突っ切ったほうが確率も高いのではないかと。そんな判断を前線の選手がしている場面もちょこちょこ見られた。
エスパニョールの攻撃はやっぱりペーニャ。世界一スルーパスのうまいぺーニャはそこを狙っているのかと叫びたくなるようなプレーを連発。いつもよりも的が多いことで、余裕のあるエスパニョールの選手たち。さらにいえば、エスパニョールはSBを上げるので、SHが中央に絞って、SBが空いたスペースの突進する場面も多かった。
しかし、エスパニョールもラストパスが微妙に合わない。または、イバン・アロンソかセルヒオ・サンチェスがしくじる場面が多かった。2人ともいい選手なんだけれどね。また、バレンシアが守備の準備を出来ているときは、CBから質の高いボールを供給できるエスパニョール。パレハ、ジャルケもボールを蹴られる選手なんだんと改めて実感。
前半は0-0で終わる。ただし、狙い通りのサッカーをしているエスパニョールに対して、攻守分断で苦労しているバレンシア、、、なんて前半戦であった。攻守分断が日常だとするならば、バレンシアもいつもどおりと表現すべきかどうか。
後半になっても流れは変わらず。バレンシアはリスクを犯さずに攻撃を前線に任せ、エスパニョールはペーニャを中心に攻撃を構築。時間がたつにつれて、ペーニャは高い位置から動かなくなるようになる。イバンアロンソが代わりに守備に奔走する場面が目立ち始める。4-1-4-1みたいな。
だったら、もっとはっきりさせようぜってことで、イバン・アロンソ→ロマン・マルティネス。システムを4-2-3-1に変更し、ペーニャの負担を減らすエスパニョールの采配であった。そしてこの采配が当たる。元気なロマン・マルティネスがクロスのこぼれ球をスーパーミドルで先制点を取る。
やばいぜってことで、バレンシアも急に攻撃的な交代選手を入れてくるのだけど、今度はエスパニョールにカウンターをくらいまくる。で、さらされる場面に増えたバレンシアの守備陣はファウルを連発。で、直接FKをパレハに叩き込まれてゲームオーバー。CBであんなに綺麗に蹴られる選手は久々である。
ロスタイムにはボールをキープするルフェテを倒してPKを与える。で、攻守に奮闘していたネネに決められて3-0で試合終了。バルサ戦であんなに見事だったバレンシアとは別物だったわけだけど、非常に論理的な結果となった試合であった。エスパニョールは目を覚ますのがちょっと遅かったね。
■ウナイエメリの采配について
エスパニョールの采配は非常にわかりやすいものだった。珍しく守備を頑張るペーニャの位置を高くしてカウンターの起点となってもらう最初の交代。イバン・アロンソは頑張っているのだけど、もうちょっと最後の精度を上げてほしいところ。残り10分でタムード→カジェホン、ロスタイムにペーニャ→ルフェテで花道を作ったあたりは余裕の采配であった。
次にウナイエメリ。最初の交代がホアキン→パブロ・エルナンデス。単純に選手を入れ替えただけの交代である。よっぽどホアキンが悪くて、パブロ・エルナンデスが良くないと意味のない交代である。試合の状況を考えれば、前線と後ろを繋ぐか、後ろからの攻撃参加がほしかったわけで。
最後に同時に2枚がえ。マドゥロ→ビセンテ。バラハ→モリエンテス。ビセンテが左SB、シルバとマルチェナが中盤になった。シルバにボールを運ばせるのはいいアイディアである。でも、試合の終盤にはたいていリードしているチームは引きこもっているので、ボール運びに苦労することはない。モリエンテスを前線に配置するのは良いと思うけれど、パブロ・エルナンデスよりも先にモリエンテスを入れて状況を見たほうがよかったのではないかと。
結果として、ろくに機能しなかったわけで。エドゥはなんで使われないのだろうな。FWとDFを繋げそうな唯一の選手なんだけど。マヌエル・フェルナンデスがいなくなったのが痛い。
■独り言
さて、優勝争いはほぼ終了して、楽しみは残留争いとCL圏内争い。バレンシア、セビリア、ビジャレアル、アトレチコで争うCL圏内は非常に楽しそうである。バレンシアとアトレチコはCLに出られないと、スタメンが脱出してしまいそうで。セビリアとビジャレアルも戦力を維持するためには是が非でも。さて、どうなる。
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エスパニョール対バレンシア ~これがペリコだ~
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2009年04月27日
ヘタフェのスタメンは、ストイコビッチ、ラファ、ベレンゲル、ダニエル・ディアス、コルテス、カスケロ、ポランスキー、ガブラン、グラネロ、アルビン、ソルダード。GKの名前にびっくりするのは管理人だけでないはず。曲者・ヘタフェもぼっとしていると降格しちゃう、そんな位置にいる今季であった。
ビジャレアルのスタメンは、ディエゴ・ロペス、カプテビラ、フエンテス、ゴンサロ、アンヘル、ブルーノ、エグレン、ピレス、カニ、ニハト、ジョレンテ。怪我人が多数と聞いていたが、カソルラとセナくらいだろうか。それぐらい何とかせえ。実は優勝争いの鍵を握りそうなビジャレアル。なので、復活してくれと。
■まだまだなビジャレアル
次節からセビリアとの対決を皮切りに、強豪との連戦がまっているビジャレアル。なので、上位争いの鍵を握る運命にあるわけで。そんな連戦に状態が悪い状態で特攻すれば、見るも無残なことになるのは火を見るよりも明らか。そんなビジャレアルは見たくないってことで、現状を認識するために試合を観戦。
その前にヘタフェ。バルサにもレアルにも善戦したけど、負けちゃったようで。昔に比べると、ヘタフェは色気が出てきたような気がする。カウンターで勝負を決めるはずのチームが、カウンターをくらって負けるようになったのは気のせいだろうかと。
今日のヘタフェも気合十分。油断したら降格ってことで、余裕を見せている暇はないとばかりに、ビジャレアルにプレッシャーをかける。ちゃんとボールホルダーにプレスをかけることで、どこにボールを運ぼうかななんて余裕を与えない。ソルダードとアルビンが高い位置から積極的に頑張っていた。
そんなヘタフェの守備の前に、ポゼッションに命をかけているビジャレアルは混乱気味。ピレスやカニが助けに来る場面も少なかったので、自然とロングボールが増えるようになる。で、そのロングボールが納まらない悪循環。エグレンとブルーノは何とかボールを前に横に展開しようとするのだけど、ファーストタッチがあまりうまくないのか、窮屈なサッカーを展開することになった。
で、いつもだったら強引に中央突破を仕掛けていくのだけど、今日はロッシがいない。変態的なテクニックと小兵にしてはフィジカルも強いロッシ。そんなチャンスメイクもゲームメイクもできるロッシの不在によって、ブルーノたちのズレを修正できるつわものはピッチの上には存在しなかった。ちなみに、ロッシはベンチにいる。
さらに、ビジャレアルの中央突破はしっているよとばかりにヘタフェの選手も中央に集まってくる。いつもよりも機能しないビジャレアルにちゃんと対策をしてきたヘタフェ。こうなれば、試合の流れは必然的にヘタフェにいくってなもので。セナとエグレン&ブルーノの差はまだまだあるんだなと痛感する試合となった。特にセナはボールを展開した後にゴール前まで迫っていくのだけど、ブルーノたちにそういう動きは見られなかった。
でもでも、中央に相手が集まってきたら、SBを使うのがビジャレアルなんだけど、中央でためが作れないので、いつ飛び出して良いかわからないビジャレアルのSBって感じだった。中央突破ありきのサイド攻撃なわけで。ピレスもカニもかなり苦労していた。
で、ヘタフェがボールを保持して攻撃を仕掛けることになる。ストイコビッチも無闇にボールを蹴らずにビルドアップ。ビジャレアルはFWは追いかけるけれど、中盤がついてこない悪循環で簡単に相手にスペースを与えていた。散々伝えてきたが、カスケロとポランスキは相当できる選手なので、ヘタフェがビジャレアルを完全にポゼッションで上回る展開となる。特にカスケロはドリブルあり、パスありと無駄なプレーがほとんどなかった。
ソルダードが見事なポストプレーを披露し、左サイドからはガビランがドリブルで仕掛け、右サイドからはコルテスとグラネロがGKとDFの間にいやらしいクロスを連発。そこへ突進するアルビンとソルダード。つまり、ヘタフェが完全に試合を支配して決定機をわんさか作る格好となった。ビジャレアルは守りに入るしかないのに、意思統一が出来ないようで、ぺジェグリーニも怒っていた。
しかし、15分に先制点はビジャレアル。ニハトのFKをストイコビッチがファンブル。こぼれだまを妙に点を決めるカプテビラにやられてがっくりである。それでも、ヘタフェの心は折れない。シュートがポストに当たっても心は折れない。
でも、42分。ヘタフェのクリアーボールを拾ったカニからショートカウンターが発動。ニハト→ジョレンテと繋いで追加点を決める。そんな馬鹿なってな展開で前半が終了。ビジャレアルは狙った形が機能していないのに、2点。機能しているヘタフェが0点。かわいそうだぜ。
■ビジャレアルの修正
後半のビジャレアルは守備の意識を統一。俺らには前から守備をするってことは似合わないぜってことで、FWの位置を修正。センターサクール付近にFWを配置することで、ヘタフェのカスケロたちのボール運びを邪魔することを画策する。
ビジャレアルのFWとMFの距離が狭まり、ニハトたちが中央をうろうろすることによって、プレーエリアの変更が余儀なくされるカスケロ軍団。サイドから試合を作ろうにも、サイドにはカニたちがいるので、前半に比べると窮屈なヘタフェ。そんなスペースのない状態を作り出したビジャレアルは見事だし、術中にはまって自滅を繰り返すヘタフェであった。
リードしている余裕からも、徐々にビジャレアルがらしさを発揮するようになる。50分過ぎにグラネロ→マヌ・デル・モラル。グラネロは怪我でもしたのだろうか。ちょっとわからない交代。マヌさんはグラネロに比べると、縦へのスピードがあり、FWのような動きが出来る。よって、マヌはクロスを連発することになった。
54分にカプテビラ→ハビ・ベンタ。これは怪我からみ。カプテビラの怪我はやばい。そして試合が動く。最近は審判が目立つねって。両方とも退場に値すると思うけど。
60分にアンヘルが2枚目のイエローで退場。直後にバウンドボールに足の裏で突っ込んだラファも一発退場。両者に退場者がでて、10対10となる。
スペースができたよってことで、66分にアルビン→ウチェ。このウチェはなかなか報われない。個で試合を壊す力は十分にあるのだけど、なぜにスタメンでないのか。この試合でもその力をちゃんと証明していた。
10対10の試合はスカスカで個人能力がばれる試合となった。いわゆるボールを持つことが誰でも出来るので、そういうときにどんなアイディアを持っているか、余裕があるのでチャレンジすることはできるかなどなど。ちなみにピレスがさすがにプレーでそんな状態にこたえていた。ただ、それまでは微妙だったのだけど。
右サイドからクロスを連発したり、ウチェが単独で仕掛けたりとヘタフェは猛攻をみせ、終了間際にPKを奪う。カスケロには蹴らせずに、マヌが強烈なシュートを叩き込んで一点差に。
ロスタイムにはクロスにどんぴしゃのヘディングでゴールに迫るが、そこは残念、ディエゴ・ロペス。噂ではヘタフェの監督は解任するかもしれないらしい。シュスターよ再びになったらうれしいな。
■独り言
勝つには勝ったビジャレアル。でも、調子はすこぶる悪い。こうなったら、イバガサとエグレンのコンビで斬りあいを望むしかないかもしれない。いやあ、このままでは優勝争いに何の影響も与えないまま終わりそうな気配である。
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ヘタフェ対ビジャレアル ~ソルダードの憂鬱~
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2009年04月13日
デポルのスタメンは、アランスビア、フェリペルイス、アモ、ロボ、ラウレ、デグスマン、ファン・ロドリゲス、グアルダド、ラフィタ、バレロン、ラサド。なんだか久々のデポル。バレロンは元気にやってきているのだろうか。
アトレチコのスタメンは、レオフランコ、アントニオ・ロペス、ウイファルシ、パブロ、ハイティンハ、ラウガル、アスンソン、シモン、マキシ、アグエロ、フォルラン。レシーノ監督になって、完全にマニシェが消え去った模様。残念だけど、性格に難がある選手なんだろう、多分。アトレチコも久々だ。
ちなみに、この試合はCL出場権争いの直接対決という意味を持っている。ただ、昨年の5バックデポルのほうが、今季のデポルより強かったイメージなのだが。そんなデポルがCL争いってのが不思議で。
■バレロンの憂鬱
レシーノ監督が及ぼしたアトレチコの変更点は、ラウガルのスタメン抜擢、ハイティンハの右SB、フォルランを中盤で起用、、、、異常のものが主要なものである。アギーレは実情はどうあれ繋ぐサッカーを志向していたが、レシーノは守備からチームの再建に乗り出している。
この試合でも、アグエロ以外の選手は積極的に守備に参加。序盤は自陣のスペースを消して、相手の攻撃の選択肢を減らす作戦を忠実に実行。ときおり、相手のSBが空くこともあるが、シモンなので仕方ない。デポルのCBから攻撃を組み立てられる場面もあったが、バレロンをアスンソンが、デポルの強烈な左サイドコンビをハイティンハとマキシが懸命に抑えることで、相手の攻撃を食い止めることに成功していた。
そんなアトレチコの攻撃。今までに比べると、ロングボールが格段に増えた。今までだったら、DFラインからボールを引き出すマニシェ&ときどきアグエロたちだったのだけど、ボールを引き出す選手があんまりいない。さらに、アスンソンがCBの間に入ってギャップを作る作戦もなし。マキシがポゼッションに絡むアトレチコはかっこよかったのになと。
ちなみに、デポルの守備を見ると、ボールホルダーにプレスをちゃんとかける。ボールを奪い取るほどの圧力でなくボールを自由に持たせる余裕を奪うくらいのプレスをアトレチコのCBにもかけてきた。アトレチコのSBには強烈なプレスを浴びせることで、アトレチコの攻撃はCBから始まることになった。
ま、デポルの守備を見ていると、ポゼッションで挑んだらやけど確実みたいな流れであった。なので、ロングボール志向のアトレチコには好都合だったり。でも、ハイボールに強さのないアトレチコ。アグエロに競り勝てっても難しい話で。ラウガルが的になる場面もあったが、序盤はデポルのペースで試合がすすんでいった。
高い位置の守備&連動性でアトレチコのロングボールの質を低下させることに成功したデポル。デグスマン経由でボールを前線に運んでいき、SHとSBが数的優位を作ってクロスを上げまくっていた。しかし、中央の枚数が足りない現象と、ラサドはクロスにあわせるよりもポストプレーや組み立てに絡むプレーのほうが得意そうで。
また、グアルダドやラフィタがドリブルで仕掛けるが、迫力不足は否めない。また、バレロンがアスンソンに消されていることで、攻撃の意外性も発揮できないまま時間だけが過ぎていった。
となると、流れは徐々にアトレチコへ。ロングボールもラウガルやフォルランに当てることで、攻撃が形になっていくアトレチコ。デポルに比べると、試合を壊せる選手がたくさんってことで、SBがいなくても点とれるもんねってな迫力を見せていた。
アグエロがドリブルでファウルを誘ったり、ラウガルがスルーパスで仕掛けたり、マキシが中央からミドルを放ったり、シモンは地味に相手をひきつけて味方を自由にするようなドリブルで攻撃を演出したりと。
ただし、それでも腐ってもデポル。守備ならお任せだよってことで、最後の最後でアトレチコの攻撃を防いでいく。しかし、流れがアトレチコに傾きつつある状態で、アトレチコがさらに畳み掛けてきた。それは守備のやり方の変更。序盤はデポルのCBを自由にしていたが、途中からアグエロを中心に急に相手を追いかけ始める。これで、デポルは完全に焦ることになり、攻撃をさらに組み立てられなくなってしまう。
さらに流れをひきつけたアトレチコは、カウンターからフォルランとアグエロのワンツーで最後はアグエロ。お馴染みの形でアトレチコが先制で前半が終了。デポルは力の差を見せ付けられた格好となった前半戦だった。
■やばい采配
後半になると、アトレチコはボールを繋いでゆっくり攻めるようになる。リードしているので当たり前の判断。それに対して、点を取りに行かなくてはいけないデポル。恐らく、前線の選手に守備はいいから前線で待っていてくれみたいな現象が現れた。その結果、アトレチコからボールを奪えない状況が続く。
ボールを奪えないだけならば、まだ救いはある。いや、ないか。さらにアトレチコは前線の4人だけで、最高の決定機を作ってしまった。マキシのシュートはバーの直撃だが、思い切った守備の決断のできないデポルはちょっとどうしようもなかった。
なので、前の選手が耐え切れずに守備に参加→前半のリピートとなった。デポルはカウンターの状況を作り出したいのだけど、前線の4枚にラウガルが絡んでくるだけで攻撃を終わらせるアトレチコのリスクマネージメントの前に歯が立たず。
で、カウンターから今度もシモンに決められて万事休す。デポルはファン・ロドリゲスの位置を高めにしてカウンターに備える。で、パブロ・アルバレスとボティーボを投入。このパブロ・アルバレスが凄かった。ドリブルで積極的に仕掛け、何本のシュートを放ちまくっていた。多分、4-4-2のひし形にしたのかな。
そんなデポルの前に、アトレチコはアグエロ→バネガ。ボールポゼッションを高める交代策だろうが、これはない。2点差のデポルは得点を急ぐ必要があるので、前線にはやくボールを運ぶ必要がある。なので、どんどんボールを前線に蹴りこんで、そこに大量の選手を配置して攻守の切り替えを早くしてきたわけで。
で、アトレチコはボール運びが苦手→そこへデポルの大量の選手が集中するくらいだから、バネガを入れたくらいではボールを運べる勝手。さらに中盤の守備を強化するなら、サイドの守備を強化したほうが言いわけで。相手のSBへの対応をバネガがやるとは思えず。
よって、アトレチコは苦し紛れのロングボールが増えるのだけど、そういうボールをマイボールにバネガがしてくれるでしょうか。してくれないよねってな話で。かわいそうなバネガ。
なわけで、デポルに徹底的に押し込まれる終了間際のアトレチコだった。そして失点。終了間際にはポストに直撃されるなど、危険極まりなかったが、何とか逃げ切って終了した。
■独り言
パブロ・アルバレスを発見できたのはうれしかったけれど、デポルはCL圏内に入る力はなさそうな感じ。ってか、狙ってないか。ビジャレアル、バレンシア、アトレチコの争いで。本命はバレンシアかな。最近の調子を見ていると。アトレチコは意味不明な取りこぼしが多いし、ビジャレアルはまたもお疲れモードになってきているので。
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アトレチコ対ディポルティボ・ラ・コルーニャ ~CL圏争いの行方~
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2009年04月08日
バレンシアのスタメンは、セサル、モレッティ、アルビオル、アルベルダ、マドゥロ、マヌエル、ミチェル、マタ、シルバ、パブロ、ビジャ。アレクシス、マルチェナ、バラハが累積。借金のほうは何か目処がついたらしい。でも、移籍はどうなるかわからない。
ヘタフェのスタメンは、ハコボ、リヒト、マリオ、ベレンゲル、コルテース、ガビラン、グラネロ、チェレスティーニ、マヌ・デル・モラル、ソルダード、ウチェ。カスケロも具合が良くないらしい。ポランスキは発熱。
■間延びとカウンター
バレンシアのシステムは4-2-3-1だった。CBがアルベルダとマドゥロのコンビである。アルビオルは右SBだった。アルベルダとマドゥロがウチェとソルダードと対峙するのは非常に怖い。でも、アルビオルでも怖い。なので、バレンシアはCBの近くにDHの選手を配置した。
ミチェルとマヌエルはDFラインの前に陣取っていた。その心はCBを孤立させないように細心の注意を払っているように見えた。特にミチェル。攻撃の選手だと認識していたが、チーム事情に対応できるようで。逆にヘタフェのグラネロがそんな事情に対応できていないのが印象的だった。
アルベルダとマドゥロなんだから、パスを繋げるCBって感じもしそうだが、リスクのあるプレーはまったくしていなかった。近くにいるミチェルたちにすべてを任していた。ここで存在感を発揮していたのがマヌエル。さすが本職って感じでボールをサイドに散らしていた。
で、攻撃は前線にお任せ。終盤になると、アルビオルが攻撃参加していたが、効果的ではなかった。パブロ、シルバ、マタ、ビジャで攻撃を形成。それでも、かなりの迫力であった。特にシルバが相手のDFとMFの間で何度もボールを受けてはスルーパスを連発。シルバがうまいのは言うまでもないが、ヘタフェがちょっとだらしなしかった。
そんなヘタフェのシステムは4-4-2。攻撃のときはひし形の4-4-2に変化する。グラネロが前で、チェレスティーニが後ろ。アウェーであり、強烈な選手を前線に残すバレンシアなんで状況から、ヘタフェはSBを攻撃に参加させることはなかった。らしくないな。
左サイドのガビランは孤立気味で、右サイドのデルモラルは特徴がつかめない。ボールがおさまりそうなソルダードとウチェはバレンシアの選手に挟み込まれてボールを失う場面が目立った。ウチェはスペースが大好きなのだけど、バレンシアは引き気味で試合を進めているので、自分の持ち味を発揮できていなかった。
バレンシアはDFとDHの距離を近くすることで、バイタルエリアのスペースを消した。さらにウチェやソルダードに挟み込み大作戦を仕掛けることで封じ込めることに成功。攻撃面では不安視されたボール運びに枚数をかけることでスムーズに行えていた。
そんなバレンシアに対して、4-4-2のヘタフェ。まず、ウチェたちはあんまりボールを追いかけていなかった。圧倒的な数的不利だから仕方がないな。グラネロが流れに身を任せて前からの守備に参加しようとしたが、それでも枚数は足りない。で、ボールを運んでいくバレンシアに対して、ヘタフェの中盤は前に引き出されることになった。
そうなれば、ヘタフェのMFとDFの距離は開いてしまう。そのスペースをシルバに使われたヘタフェであった。ここで気づいた人もいると思うが、そうである。バレンシアはDFとDHと前線の距離が結構開いている。そして攻撃も前線任せ。つまり、ヘタフェは中盤でボールを落ち着かせることが出来たはずである。ただそこにポランスキーもカスケロもいない。
つまり、バレンシアはDFラインを下げて意図的な間延び状態を作る。相手が攻撃的な守備を行えないのは研究すみのようで。さらにボール運びに枚数をかけることで、もしもの状態にも備える。それで、相手を間延びさせたら、前線にお任せ。これが見事にはまった。
ヘタフェはポランスキーたちの欠場が響いた。バレンシアの弱点は前線は攻撃的な守備、後ろは守備的な守備を思考している。守備を間延びさせて行うのはあんまり聞いたことがない。なので、そんながむしゃらプレスをあっさりかわせるはずのヘタフェだったが、カスケロたちの不在が響いた格好となった。ここはバレンシアは救われた格好となる。
ま、4-4-2を行うのだったら、維持でコンパクトに保たないといけない。ヘタフェは相手におびき出される格好で、間延びした状態になったので時点で勝負ありみたいな試合だった。バレンシアの作戦勝ちかもしれない。
試合内容はまさにそんな感じで。シルバのスルーパスからマタが抜け出してゴール。ヘタフェの選手からすると、オフサイドに見えなくもないので、微妙な判定に怒り心頭。そんな怒ったヘタフェを尻目に、バレンシアはカウンターを成功させていく。オフサイドトラップでしのいでいくが、危険極まりない状態だった。で、混戦からPKを与えてビジャに決められてしまう。
今度はPKかってことで、さらにヘタフェは精神的に追い詰められてしまう。と思いきや、2点差になったことで、落ち着きを取り戻すから面白い。丹念にパスを繋ぎ、攻守の切り替えによって、ソルダードの決定機を演出した。ポスト直撃。ただし、先制されるまでのほうがまともなサッカーが出来ていたのはいうまでもない。0-0の状態のときは、ボールを繋いで攻めるヘタフェに対して、カウンターで応戦するバレンシアって感じだった。
■修正したけれど
リヒト→カスケロ。たぶん、ガビランが左SBに入るのだろう。今日は元気のないリヒトであった。
48分。今度は謎のPK判定がバレンシアに下る。相手を倒したアルベルダもびっくり。なので、カスケロが落ち着いて決めて2-1になってしまった。
そして流れはヘタフェへ。適正な位置で選手を使えば、バレンシアだって押し込める。というよりは、バレンシアも失点したことで身構えるようになった。グラネロは左サイドだとためを作れて、中央を切り込めるのでいい感じである。守備も役割がはっきりしていいのかもしれない。ソルダートたちも懸命に相手を追いかけることで、前半よりはましになった。
そんな流れを断ち切ったのがカウンター。しかもフィニッシュがアルビオル。カウンターでボールを受けたアルビオルがハーフラインからドリブルでボールを運んでいく。前線の選手の動きにつられて寄せられないヘタフェの選手をみると、左足を一閃。これがゴールに吸い込まれた。まさかのアルビオルのミドルである。
57分。またもカウンター。で独走のビジャを倒したハコボが退場でPKを与えてしまう。これで、完全に試合が終了。ただし、ウスタリはPKを止めそうになった。3点差で10人になった試合をみる気力はなく。感染も終了。
■独り言
ヘタフェは調子が落ちているよって聞いていたが、思ったよりは悪くなかった。カスケロとポランスキが重症ってわけでもないので、強豪相手に善戦を続けるに違いない。ただ、ソルダードとウチェのコンビが大丈夫なのかと。アルビンを使ったほうがバランスはよさそう。
バレンシアは完全に割り切った感じである。善戦と後ろの能力差をうまくごまかした印象だった。自分たちの選手にあった戦術を用いることで、ここからバレンシアは復活していきそうな印象である。台風の目か。
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バレンシア対ヘタフェ ~カウンター炸裂~
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2009年04月07日
アルメリアのスタメンは、エステバン、マネー、ペジェラーノ、アカシエテ、ファンマ・オルティス、イリネイ、ファニート、クルサ、コロナ、ピアッティ、ネグレド。ブルーノの代役がファンマ・オルティスって凄いな。機動力に優れるコロナに注目。
ビジャレアルのスタメンは、ディエゴ・ロペス、カプテビラ、フエンテス、ゴンサロ、ハビ・ベンタ、エグレン、マティージャ、ピレス、カソルラ、ロッシ、ジョレンテ。マティージャってのは誰だ。全体的に見て、CLに向けて温存って感じでもなさそうである。
■ネグレドの成長
前半はアルメリアの良さばかりが目立つ試合となった。ビジャレアルはいつものようにサッカーをしようと試みたけれど、アルメリアの献身的なプレスの前に、なかなからしさを発揮することができなかった。そんなビジャレアルにはちょっとした異変が。前々回に見たときはさっさと自陣に撤退して守備ブロックを作るビジャレアル、前回は守備なんて知らないとばかりに攻めまくっていた。
で、この試合では前線と後ろの意思統一が出来ていないように見えた。基本的にポゼッションのチームは素早い攻守の切り替えによって、攻撃を延々と続けようという作戦を持っている。というのも、ポゼッション攻撃は枚数をかける必要があるので、高い位置からの守備に適しているからだ。
でも、ビジャレアルというチーム。リケルメ時代の選手の生き残りは少ないが、そのときのDNAが受け継がれているのだろう。後ろで引きこもって守備を固めるのが実にうまい。ただし、ボールを奪い返す→わざわざ後ろからショートパスで運んでいくのは実にめんどくさい。でも、引いて守ったほうがビジャレアルは強い。そんなあべこべな得意技を併せ持っているビジャレアルである。
よって、この試合ではそんなあべこべ現象が見られた。素早いカウンターを繰り出すアルメリアに、ビジャレアルのDFは後ろで守ろうと。でも、前線の選手は前で守ろうと。よって、FWとDFの距離が開いてしまい、中盤をアルメリアに制圧されることとなった。
また、両SBに攻撃的な選手を配置しているアルメリア。で、守備をさぼっちゃうピレスを配置しているビジャレアル。そんなピレスのさぼりjからアルメリアの先制点が生まれる。
7分。きっかけは右サイドでフリーの選手のサイドチェンジ→マネーとクルサがあっさりと突破→クルサのクロスをネグレドが半端ない高さ&ヘディングでゴールを得る。
あっさりとクルサにおいていかれたハビベンタとか、コロナの飛び出しにつられて、ネグレドと競り合うのがカプテビラとか、失点の原因は多々ある。ただ、そもそもの始まりは右サイドの緩慢な守備である。つまり、守備で大穴がある、、、よってそこに余計な気を使わなければいけないチームは、そこから徐々に他の場所まで瓦解していくってことだ。
先制されたことで、ビジャレアルは攻撃のエンジンをかけはじめる。しかし、ボールホルダーへの献身的なプレスから、自陣に守備ブロックをつくり、相手の攻撃を迎え撃つ形に変えたアルメリアの前に、ボールがつながらないビジャレアルであった。
強いて言うならば、マティージャ。将来的にはブルーノとともにビジャレアルの中盤を担うことになるかもしれないポテンシャルは垣間見られたけれど、あくまで垣間見られたぐらい。エグレンももう少しできる印象だったのだけれど。
中盤の底の選手による、相手をひきつけるパスや不意に後ろから飛び出してくる回数の少ないビジャレアルはいつもの密集した中央を突破することが出来なかった。よって、サイドにボールを展開しても、相手も準備済みなので、いいことがない。
こうなれば、後は負のスパイラルに陥るだけである。ビジャレアルには試合を決められる選手も多数。俺が何とかしてやるって思いが暴走を引き出す。無謀なドリブルでの仕掛けや、リスクを伴う仕掛けのパスを連発。こうなれば、組織が機能しなくなるのは時間の問題ってわけで。さらに無謀なチャレンジは守備の準備の時間を与えない。よって、繰り出されるアルメリアのカウンター。
ここでカウンターの基点となったのがネグレド。2点目はフエンテスを背負ってボールを受けると、恵まれた体格でフエンテスをものともせずにハーフラインから独走。最後はピアッティに決めさせる余裕のあるプレーだった。ネグレドのスケールの大きさを感じさせるプレーだった。
3点目もネグレド。右サイドでボールを受けたネグレドはサイドチェンジでマネーのゴールを誘発する。スピードや突破力に優れた選手を多数有するアルメリアにとって、スペースは最高の好物のようで。
そんなわけで、前半で3-0になってしまった。ちなみに、ビジャレアルの選手はネグレドに対してえぐいファウルをしたり、逆に寄せなかったりと完全に手をつけられない状態になっていたと。しばらく見ぬ間に、ネグレドもしっかり成長している。さすがウーゴ・サンチェス。
■怪我と退場で
後半になっても流れは変わらない。ビジャレアルは明確な手を打ってこなかったようで。ただし、ネグレドはフエンテスが抑えようってことははっきりさせたようで。特にクロスに対して。
というのも、左サイドからのクロスにネグレドはファーサイドであわせることが多い。左サイドを突破されているということはCBは左サイドよりになっていて、ファーでボールを待っているネグレドのマークは逆サイドのSBが担うことになる。まさに先制点の形。相手からすると、SBの選手がネグレドの競り勝てるかってな話で。なので、クロスの場面もフエンテスがみようと。空いたスペースはエグレンがカバーしているように見えた。
54分にロッシ→ギジェ・フランコ。ジョレンテ→マティ。FWを二枚代えとは珍しい。でも、ようやく手を打ってきたペジェグリーニ。コンディションが上がってきているマティはいきなり右サイドでドリブルを披露していた。
しかし、59分。ピレスが2枚目のイエローで退場。ピアッティを倒したわけだけど。そのピアッティはメッシを比較されていた逸材だったらしい。今まではまったくその片鱗を感じることは出来なかったが、この試合では切り返しの深いドリブルとスピード、そして献身性でアルメリアになじんだ模様。ここから楽しみな選手である。
61分にエグレン→シガン。懐かしのシガン。で、この交代の直後にカソルラが怪我をしてしまう。交代枠を使い切ってしまっていたので、9人になってしまった。しかも、カソルラは今季絶望らしい。これで、移籍もなくなったけど。
さて9人になったけど、試合を捨てないビジャレアル。攻撃は出来ないけど、しっかり守りきって試合は終了しましたと。CLの前にカソルラの怪我は本当に痛い。
■アーセナル戦に備えて
今日の独り言は表題のとおり。カソルラが怪我をしてしまったので、どうなるビジャレアル。逆にアーセナルはセスクやアデバヨールが復帰したらしい。そんなビジャレアルはどのような布陣を組むのかってところだろうな。その前にどのように戦うのかってことだろうけど。
アーセナル相手にカウンターを狙うのが定石になるかな。ハイボールに強い選手はビジャレアルにはいないので、ロッシやジョレンテに徹底的にSBの裏を狙わせるか。わざとギャラスたちは空ける作戦。それかカニ、ピレス、イバガサ、マティを同時起用で正面衝突か。ま、この正面衝突はやりすぎだけどな。
アーセナルの長所はSBを使ったサイドアタックになる。恐らくショートカウンター作戦はやらないはず。やってきたらビジャレアルはやばい。でも、ベンゲルの性格から考えるとやらない。となれば、ウォルコットやナスリ軍団を抑えるにはピレスやイバガサが懸命に守るしかない。となれば、高い位置から守るよりも、低い位置でディエゴ・ロペスを中心に耐えるしかない。
後はロッシ次第になりそうな予感。よって、キーマンはロッシとディエゴロペス。そしてセットプレーからのフエンテス。どうなるんだろうね。フエンテスのゴールで1-0とかだったら愉快な結果だな。
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アルメリア対ビジャレアル ~ネグレドの覚醒~
posted by らいかーると |08:15 |
リーガエスパニョーラ/0809 |
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2009年03月26日
ビジャレアルのスタメンは、ディエゴ・ロペス、カプテビラ、ゴティン、フエンテス、アンヘル、エグレン、セナ、イバガサ、カソルラ、ロッシ、ニハト。ニハトのコンディションはいつになったら上がってくるのだろうか。CLに照準をあわせてきたりして。久々にセナとエグレンが同時にスタメンであると。
ビルバオのスタメンは、イライソス、コイキリ、アモレビエタ、オシオ、イラオラ、ガビロンド、ハビマル、オルバイス、スサエタ、ジョレンテ、トケーロ。調子が良かったはずが、強豪との連戦では結果が出ていないようで。順位も下がっちゃっているらしい。意地を見せられるか。
■数的有利の作り方
ビジャレアルのサッカーを見ていて、ある標語を思い出してしまった。それは懐かしの密集、接近、展開だっけかな。SHを中央に絞らせるビジャレアルのサッカーは、選手の距離感を近づけてショートパスで崩していくのが特徴である。で、選手を中央やサイドに集めれば、相手も寄ってくるしかない。相手がよってこなくても危険でないとしたら、この戦術は絵に描いた餅。
で、相手も密集してきたら、逆サイドに展開。イバガサやカソルラの空けたサイドに、カプテビラやアンヘルが走りこんでくる。で、彼らはクロスやスルーパスによって、相手にとって嫌な場所にボールを送る。このときにビジャレアルの選手は、相手のSBとCBの間を狙うことが多い。または、その間にポジショニングをおいて、SBの裏を取ったりとか。
相手が密集してきても、突破できると判断したら続行。無理なら逆サイドに展開。カプテビラはとても飛び出すのがうまいし、相手の裏を取るパスセンスも抜群にうまいが、アンヘルとハビベンタはそこまではうまくない。このサイドの選手にドリブルの能力があれば、とんでもないチームになりそうである。
ちなみに、われらが岡田監督がビジャレアルのサッカーを目指しているとは到底思えない管理人であった。ただ、岡田監督の標語をビジャレアルが実行しているとはなかなか気がつかなかったけれど。どんな偶然だ。ちなみに、類似点はないと思う。
で、このビジャレアルのサッカー。攻撃に枚数をかけるので、わけのわからないミスでボールを奪われるのが一番やってはいけないことで。ビジャレアルの調子のバロメーターを計りたければ、密集でどれだけ突破できているかを考えればよい。密集で突破できなければ、逆サイドに展開しても意味ないからね。だって、相手が密集してこないじゃないか。
また、ロッシやニハトがCFだよってことで、遠い位置からクロスを上げるよりも、エリア内に侵入させるようなスルーパスが非常に多い。 クロスかなって思ったら、スルーパスみたいな。このときに相手のSBとCBの間をかなり意識しているように感じた。ポジショニングでも、パスを通す点でも。恐らくチームの共通理解として、遠くからクロスを上げるよりも、CBとSBの位置からどんどんエリア内に侵入してクロスでなくパスをおくろうみたいな。
攻撃に参加するのはCBとエグレン以外の選手全員。代表での活躍もあって、アンカーのイメージの強いセナだが、エグレンの台頭もあって、前線に顔を出す回数が明らかに増えている。ちなみに、相手陣地でボールを失ったら、素早い攻守の切り替えでボールを奪いにかかる。それが叶わないときはディエゴロペスやエグレンの潰しの出番ってわけじゃ。
そんなビジャレアルに対して、ビルバオは守る時間が多い。で、ビルバオのシステムは4-4-2。守備の特徴はボールホルダーに対する寄せに迷いがないことである。プレスの開始ラインはハーフラインくらい。個々の選手の担当するゾーンが縦に広いイメージである。オルバイスたちはDFラインとの距離を考えたポジショニングを取らないといけなそうだが、どこまでも寄せていく。プレスに迷いがない。
なぜに迷いがないかというと、DFラインが非常に高い。オルバイスたちがエグレンの位置までプレスに行けば、それに連動してDFラインを上げている。このラインコントロールによって、DFとMFの距離感を大切にするビルバオ。このバイタルエリアにスペースを与えてしまったら、中央に入ってくるイバガサたちにぼこられるのは目に見えているわけで。
でも、相手の中盤を潰しに行かなければ、ボール支配を完璧にされてしまう。4-4-2の粗をラインコントロールで修正してくるカパロス監督はなかなかである。強いて言うならば、FWの守備をもう少しはっきりさせると、中盤が助かりそうである。せめて、トケーロがエグレンを見てくれれば、オルバイスたちのスタミナも長く持つかもしれない。ちなみに、今季のユベントスのやり方に似ている。
そんなわけで、ビルバオのプレス対ビジャレアルのボール運びで試合が幕を開ける。ただ、ビルバオはシステムをきっちりして守りを固めてくるって当たり前だけど、、、、に対して、ビジャレアルは前述のようにシステムを破壊して試合を進めてくる。そんなズレが徐々にビジャレアルの試合の流れを持ってきたかなと。
ビジャレアルは中央に密集地帯を作る。ビルバオはFWの選手が中盤まで守備に参加しないので、SHを中央に絞らせてその密集に対抗するビルバオ。基本的に相手のボールホルダーに何人も人を集める形を採用していないビルバオは、距離の近いビジャレアルの選手になかなかボールを奪うことが出来ない。
完全なマンツーだったら、もっと混沌とするのだろうが、ビルバオはゾーンとマンツーの併用。なので、ビジャレアルの選手がスルーしたり、意図的にポジションをかぶらせたりすると、ビルバオの選手はかなり困っていた。で、そのかぶっている場所にボールが入ると2対1ができるわけで、そこから始まるズレみたいな。
それでも、ビルバオは耐え忍ぶのだけど、エリア内に侵入される回数はちょっと多かったようなイメージ。でも、前半のうちは自分たちの守備を遂行できていたイメージである。エリア内に侵入されても決定機はあまり与えていなかった。
ビルバオの攻撃を見てみると、ちょっとどうやって攻めようかっていうイメージが見えてこなかった。ジョレンテやトケーロが仕掛けたり、起点になる場面はあったが、単発単発。ガビロンドのミドルくらいだろうか。守備に一生懸命で攻撃がおろそかになっているのかなって感じで前半が終了。
■わざと緩めたのか、それとも必然か
後半になると、一気にビルバオのペースとなる。ビジャレアルは選手間の距離が遠くなり、精度の低いロングボールの回数が増えた。ビジャレアルのロングボールは、相手の裏まで飛ばすことは良くある。それが競り合い系のボールが増えてボールロストしまくり。
いわゆるボールを失う形が悪くなったので、ビルバオがボールを持つ展開となる。で、SBやオルバイスたちからジョレンテめがけてロングボール。しかし、ゴティンが強さを発揮したために、ジョレンテは自分の持ち味を発揮できなかった。ディエゴ・ロペスまで届かないビルバオの攻撃。
で、ビジャレアルはニハト→ジョレンテを交代。この交代の直後に、エグレンとゴティンがドリブルで仕掛けるなどチームを鼓舞する姿が見られた。ってか、ジョレンテの投入が攻撃のスイッチだったのかもしれない。それを守備の選手が明確に示したことで、ビジャレアルの攻撃は復活する。
決定力はあんまりないけど、テクニックとキープ力とチャンスメイクに秀でたロッシがカソルラにアシスト。よく走ったなっていう点であった。この得点はビルバオのメンタルを折るには十分だったわけで。終盤にはスサエタが退場するおまけつきで、ビルバオは選手が揃っているのだけど、なんか精神的に弱っているような。
最後はマティに技ありのドリブルで守備網を切り裂かれ、追加点を許すビルバオ。ビジャレアルはゴール前まで、本当にパスを繋いでいくんだなと実感。で、途中から入ってきたジョレンテ。献身的に守備をしたり、ボールをもらう動きがうまかったりと、ニハトとの違いをアピールしていた。正直って、ジョレンテが代表に入ったと聞いて、ビジャレアルのジョレンテがとうとう、、、って勘違いしたのは管理人だけでないはず。
後半で気になったのは意図的にビジャレアルがペースを緩めたのかどうか。緩めすぎた感じは否めなかったけど。ジョレンテを投入した瞬間の攻撃の迫力はそういうコントロールがないとできないかなって。
■独り言
そんなわけで、岡田監督の標語とかぶってしまったビジャレアル。リケルメやフォルランを放出したのに、チーム力が落ちないってのは監督やフロントが優秀なんだろうなって。アーセナルが相手だけども、めちゃくちゃいい試合になりそうな予感。どっちがボールを支配するのか、どっちが対策に乗り出すのかって楽しみじゃ。
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ビジャレアル対ビルバオ ~まさかの標語~
posted by らいかーると |09:46 |
リーガエスパニョーラ/0809 |
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