2008年05月04日

サラゴサ対デポル ~アルゼンチンの意地~

サラゴサのスタメンは、セサル、パレデス、アジャラ、セルヒオ、サパテル。アイマール、マツザレム、セラデス、セルヒオガルシア、オリベイラ、ミリート。なんとアイマールがスタメンに復帰。ここに来て、ようやくベストメンバーが組めるようになったサラゴサ。残留争いにどのような影響が出るか。

 デポルのスタメンは、アワテ、フェリペルイス、コロッチーニ、パブロ、ロボ、マヌエルパブロ、セルヒオ、デグスマン、リキ、ヴィムヘルムション、チスコ。ラフィタは累積のため出場停止。引き続き5バック。サラゴサとの相性はいかに。

 ■デポルの弱点が見えてきたよ。

 バルサ戦の5-3-1-1とは違って、いつもの5-4-1で守備に挑むデポル。後ろに枚数を増やすことで、バイタルエリアで相手に自由を与えないことが狙いである。ボールをもらうために、前線の選手のポジションを流動的にしても、デポルは人が足りているので、どこまでもついていくことが多い。つまり、攻撃側の選手がフリーランニング→相手の選手がついてくる→スペースができる公式がデポルの場合は通じないことが多い。オシムもびっくりである。

 しかし、バイタルエリアに人数を動員すれば、他の場所はどうしても空いてしまう。例えば、中盤のマツザレムとセラデスは比較的自由にボールを触ることができた。ちなみに、バルサ戦ではヤヤをマークするために、5-3-1-1だったわけで。その代わりに、ザンブロッタとシウビーニョは自由だった。

 サラゴサ戦では、5-4-1なので、自由なのはマツザレムたち。デポルの中盤がマツザレムたちにプレスに行くと、デポルのDFとMFの距離が開いてしまい、何のために後ろに人数を動員しているか分からなくなる。そんなわけで、自由を謳歌するセラデスとマツザレム。

 サラゴサの長年の弱点はDFラインから中盤にボールを繋ぐこと、そして中盤から前線にボールを繋ぐことである。スペインはポゼッションが基本戦術のようで、それを叩き潰す戦術も基本となっている。繋ぐのが弱い部分を狙い撃ちされたサラゴサは今季になって、下降線の道を進む。

 しかし、マツザレムとセラデス。決して繋ぐのが下手な選手ではない。その選手を自由にしてしまいデポルの構造的欠陥がサラゴサを生き返らせてしまう。前線にボールを届けることさえできれば、サラゴサは強い。オリベイラ、ミリート、セルヒオガルシア、アイマールが控えている。バイタルエリアをいくら潰しても、この4人との勝負はどうなんだと。試合展開は、デポル5バック対サラゴサの前線という、お互いの長所同士が殴りあい様子となる。

 デポルは攻撃面でも怪しさを発揮。いつものように、SBを上げて、DFの前にデグスマンを配置したものの、ボールがいつもよりもスムーズに回らない。理由は簡単。サラゴサが誰も守備をサボらなかったのである。降格する状況もそうだし、何人もの監督をへたことによって、自己防衛機能でも備わったのだろうか。オリベイラとミリートは本当に守備をするようになった。

 アイマールとセルヒオガルシアは、デポルのSBをケアし続けた。その結果、サラゴサの両SBに理不尽な負担がかかることなかった。そのため、自由に動き回るデポルの3トップをどこまでも追いかけることができた。デポルの選手は個々の選手が全体的に強いわけではない。よって、フリーでボールを受けて、駆け引きを有利に進める必要がある。しかし、サラゴサ戦ではなかなかフリーになれない状況。

 逆にサラゴサの最前線は個の力が異常レベル。何人に囲まれても簡単にボールを失わない。この前線の選手の差が決定機の数となって前半は現れることになる。アイマールの速攻、セルヒオガルシアの意外性にあふれたミドル、ミリート×オリベイラの連携、パレデスとサパテルの攻撃参加でサラゴサはチャンスを何度も掴んだ。

 いつもだったら、簡単にフリーになれるデポルは慣れない工夫を強いられる。何度もボールを左右に展開して、相手を引き離せばフリーになれるものの、耐え切れずにロングボールに逃げることが多かった。サラゴサが優勢のまま、前半が終わる。0-0だけれど。

 ■絶好調の隙間

 後半になっても流れは変らず。サラゴサはうまく守りながらチャンスを量産していく。オリベイラとミリートが縦関係で守備をしたり、アイマールが中に絞ったら、そのままデグスマンにつくなど臨機応変さもすばらしい。

 右サイドのサパテル、セルヒオガルシアを中心にサラゴサはボールを前線に届けている。マツザレムとセラデスは相変わらず自由なので、ボールをサイドに振り分けている。52分のセルヒオガルシアの4人抜きは彼の凄みを証明する場面となった。

 
 62分にチスコ、リキ→クリスティアン、ルベンカストロ。どうも流れの悪いデポルは同時に2人を交代。ロティーナが先に動いた。サラゴサもアイマール→オスカルでサイド攻撃の雰囲気を強めてきた。今日のアイマールは随所にらしさを発揮していた。

 その後は完全にサラゴサペースで試合が進む。デポルはボールを回す余裕さえなくなってしまい、サンドバック状態へ。しかし、どうしても点の入らないサラゴサ。焦りからか、ラストパスの質が低下し、クロスも明後日の方向へ。しまいにはミリートが足をつってやばさ全開である。オリベイラのヘディングも徐々にあわなくなっていき、デポルの5バックがゴール前に立ちはだかる。そして絶好調アワテ。

 80分にミリート→ファンフラン。オスカルを右にとか細かいことは関係ない。ディオゴを使わないのは不思議だった。性格に難有りだが、ポテンシャルはずば抜けている。

 試合はロスタイムを向かえ、デポルもカウンターで応戦する一進一退。最後の最後でデポルがセットプレーのチャンスを得る。しかし、何度クロスを上げても跳ね返され続けてきたわけで望みがない。しかし、最後の最後で事件がおきる。

 両チームの中で、一番活躍していたアワテ、ロスタイムも終わりを告げるセットプレー。自分がボールをキャッチしたら間違いなく試合終了。それにかけたアワテに残の酷なお知らせ。飛び出したけれど、ボールはセルヒオガルシアの元に流れてしまう。セルヒオガルシアはすかさず中に折り返すと、そこにはアジャラがいたとさ。アジャラのゴールでデポル陥落。アジャラは歓喜のあまり泣いていたとさ。

 ■独り言

 降格したくない気持ちとハードワークの前に敗れ去ったデポル。ヴィムヘルムションが抑えられてしまったのだが痛い。グアルダドがいればまた違ったろうに。ラフィタの不在も痛かった。それでも、デポルの5バックも相手に合わせられたら結構厳しそうな予感。修行すれば、ボールが回るようになるだろうけど、耐えられるか。

 サラゴサは次節に出場停止がたくさんいそうなので、次が最大の山場となりそう。マツザレムがだいぶチームにはまってきていて面白くなりそうな予感。しかし、セルヒオガルシアの存在感が異常。バルサは買い戻したらどうだい。右サイドには最適かと。

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posted by josepgualdiola |11:47 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(4) | トラックバック(1)
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2008年04月30日

バレンシア対オサスナ ~復活はまだ早い~

 バレンシアのスタメンは、カニサレス、カネイラ、アレクシス、アルビオル、ミゲル、マルチェナ、バラハ、マタ、シルバ、ホアキン、ビジャ。クーマンがとうとう更迭されてしまったバレンシア。よって、カニサレスたちを試合で使う体制になったらしい。アングロ、アルベルダがベンチ入り。その代わりに、バネガとマドゥーロがベンチ外に。あれあれあれ、、という感じである。バルサよ、バネガを取ってしまえ。

 オサスナのスタメンは、リカルド、アスクリビエタ、クルチャガ、ミゲルフラーニョ、モンレアル、プニャル、アストゥディージョ、ベラ、プラシル、ファンフラン、キケソラ。ポルティージョはベンチ。どんどん落ちぶれていくぜ。

 ■おいおいまじかよ。

 新生バレンシア。スタメンにスペイン人が一杯。クーマン時代と違うところは全体的なポジショニングだろうと。精一杯の攻撃参加で攻撃に勢いをつけたSBコンビのモレッティとアリスメンディのような勢いはなく、そこにはマタとホアキンがいた。SBは後方支援。低い位置でボールを持ってもホアキンもマタも決して怖くない。

 左サイドにはシルバが流れてくるので形になるが、右サイドはアーリークロスが多かった。攻撃の選手の位置が低いということは、相手のDFラインもそれなりに高いので、ビジャの前にスペースができる。つまり、ビジャ型のサッカーにした模様。結果を出すにはこれが一番なので、理にかなった采配である。結果を出さないと降格だしね。

 基本的にはバレンシアがボールを持っているのだけど、それは自発的なものではなく、だからといって持たされているといったようなネガティブなものでもない。つまり、どっちつかず。オサスナはリスクをかけずに勝ち点1でも持って帰ってやろう精神を発揮。自分達でボールを運ぶリスクなんて大嫌いな姿勢で試合に臨む。ベラがやる気満々なくらいで、ファンフランはいつもよりも大人しい。レアルの右サイドは穴なんだからファンフラン頑張れ。

 ボールを持っているバレンシア。それなりにさまになってきたポゼッションであっさりとボールを運ぶ時代は終わったようで、バネガがいないとサイドチェンジばっかりなんだなと。サイドに展開しても、何かが生まれそうな気配はなく、オサスナは左サイドを警戒すれば、守り切れてしまいそうな予感。ミゲル×ホアキンのコンビが機能しないのは公然の事実だし。それにしてもEUROのときのミゲルの攻撃っぷりはどこへ消えた。

 16分に事件がおきる。ミゲルからのロングボールをビジャが裏を取ってGKと交錯。審判がPKの判定。普段、審判の文句をあまり言わない管理人もこの判定はひどいぞと。あれでPKを取られたら、GKはやってられないはず。しかもレッド。これはオサスナマジ切れだろうな。キーちゃんもびっくり。多分、ビジャもびっくり。この騒動の中で、ファンフランにもイエロー。それをプレーであらわさんかい。そしてファンフラン→控えGKのエリーア。ファンフラン。。。。。ちなみに、PKはビジャが決めて先制。

 1人少なくなったオサスナは、嘘のようにボロ負けした展開にならなかった。攻撃意欲を高めたオサスナは気合でボールを繋ごうと試みる。しかし、それが狙いのバレンシア。ボール奪取の速攻の形でオサスナを苦しめる。しかし、バレンシアが決定機を作ったかというとそうでもない。

 以前に比べると、バレンシアは攻撃にかける枚数が少なく、ボールにかかわる人数が少なくなった。まれにSBが攻撃参加するくらいで、バラハたちは守備に備えていた。よって、決定機が少ない。その代わりに、守備の準備ができているので、セカンドボールはうまく拾えていた。また、オサスナが1人減ったので、バレンシアは前線からのプレスを思い切ってやれていた。後ろに自分達のほうが数的有利ができているので、相手のパス精度を落とせば、マイボールになる可能性が高い。そんな事情。

 絶対的な数的不利のオサスナは、ボールのおさまりどころがどこにもなくなり、非常に危険な状態へ。頼みの綱のベラは個人技に走り、ファンフランはベンチへ。キケソラがもう少し仕事ができれば面白いのだけど。ポルティージョ出て来い。前半の終盤にバレンシアが攻勢に出たけど、もう少し早く出てきて欲しかった。前半は0-0。

 バレンシアで特に気になったのはアルビオル。一時期はチェルシーのカウバーリョと見間違う攻撃センスを発揮していたのに、今日は凡庸なプレーに終始。あれじゃね、リスクを考えたんじゃねとも思うが、安易にSBにパスして、そのSBが相手に追い込まれる場面が多発。思いやりのあるパスが少ないなと。アレクシスもそうだった。

 ■ホアキンを高い位置で。

 後半になるとバレンシア。SHの位置を高めに修正。特にホアキン。高めのワイドにはらせていた。今日のオサスナだったら、必要以上に構えることはないだろう、1人少ないし、という判断だろうか。まったくもって正しい。もともとサイドチェンジはできていた。しかし、SHのポジショニングが低いと、SH対相手のSHとSBの状況があっさりと完成する。ポジショニングが高いと、SH対SBの局面が生まれやすくなる。前半は大人しかったホアキンが後半は活性化。

 追加点はバレンシア。後半6分くらい。得意の左サイド突破からFKを得ると、流行のトリックプレーでマタがゴールを決める。最近はFKを工夫するチームが増えてきた。クーマンの功績であるマタ。多分、ビセンテの出番はもうないだろう。移籍の勧めである。ただし、ビセンテはチーム内で権力を持っていそうなので、マタが移籍したほうがいいのかもね。そんなことないか。

 で、後半20分まではバレンシアが攻勢を仕掛けるものの、決定機はホアキンの突破→マタのボレーくらいで、流れの中から点を決めることができない。すると、今度はオサスナの反撃にあう。恐らく、普段よりも3倍ましの運動量で試合をすすめていたバレンシア。普段走っていないからか、完全にばて始める。具体的には、前線の運動量が激減→ボールをもらう動きが少なくなる→バラハらからの楔のボールがことごとく失敗のループに陥る。

 後半35分にバラハ→エドゥで状況を打開。エドゥはずいぶんと久しぶりだな、、とか思っていたら、早いリスタートからエドゥ→ビジャと繋いで最後はホアキン。またも、セットプレーからであったが、すばやい攻守の切り替えで見事であった。最後にアングロが登場。試合は3-0で無事に終了。しかし、レクレも勝ったのだから降格争いはまだまだ続くよ。

 ■独り言

 実は見る前から結果を知っていて、バレンシアがとうとうやったか、、、と思っていたら、早い段階でのGKの退場が絡んでいたとは。それを差し引いても、倍増した運動量と粘り強い守備は復活していた。攻撃にかける枚数を減らしたから守備はよくなったのだけど。今後のバネガとマドゥロの未来が非常に気になる。次はバルセロナと試合。ビジャがカウンターで点を取りそうだが、スタメンが非常に気になる両チーム。どうなるんでしょうか。

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posted by josepgualdiola |09:12 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年03月31日

ビジャレアル対アトレチコ ~結局いつもの~

 ビジャレアルのスタメンは、ロペス、カプテビラ、ゴティン、ゴンサロ、ハビベンタ、ピレス、エグレン、セナ、カソルラ、ロッシ、ニハト。冬に加入したエグレンがいきなりフィットしたのは嬉しい誤算か計算どおりか。実は優勝の可能性が少しずつ高まっているビジャレアル。未来は得点力次第だろう。最近は守れるようにもなってきているし。

 アトレチコのスタメンは、アッピアッティ、ペルニア、ペレア、パブロ、アントニオロペス、ルイガル、ラウガル、カマーチョ、マクシ、アグエロ、フォルラン。ラウガルの相棒にカマーチョ。思い切ってシャビアロンソでも獲得すればいいのに。セイタリディスが帰ってこないな。ベンチに入るようで。

 ■アトレチコの進化

 第一印象は、意外にアトレチコ守れるじゃないか、というものだった。ビジャレアルはゴール前まで行き、シュートまで行くものの、点が入らない状態に陥っていたチームである。つまり、調子が悪くても、相手を崩すのはお得意のはずだった。そのビジャレアルがなかなか崩せないのである。アトレチコの守備もたいしたものだなと感じた。

 昨年のアトレチコは引きこもりカウンターで、やることがはっきりしていた。しかし、今年のアトレチコはなんだかわからないまま、、シーズンを終わろうとしている。ラウールガルシアを中心にボールを繋いで強力な個人技にボールを繋ぎたかったのだろう。その狙いはCB→MFにボールを繋げない切ない事情で終了する。

 で、今日のアトレチコはかなり違った。チーム全体の守備意識が非常に高まっていた。誰もボールに行かないという場面が頻出する昨今だが、ほとんどの場面で、アトレチコはボールホルダーにプレスをかけていた。で、そのプレスを見殺しにすることなく、他の選手も連動していた。とうとうアギーレのサッカーが身についてきたのかもしれない。フォルランを中盤に下げて4-2-3-1で守るアトレチコはかなり組織的になりそうな予感である。

 ビジャレアルは前線の4枚がポジションを流動的に代えるので、マークが外れにくくなる。しかし、アトレチコはどこまでもついていく。ボールをもらいに下がるニハトとロッシの自由を奪い、ピレスが中央に来ても迎え撃ち。ペレアとパブロは積極的な姿勢を貫いていた。

 そんな積極的な守備の前にビジャレアルは中盤でボールを奪われることがしばしば。中盤でボールを奪えれば、DFラインの組み立て能力がゼロでも致命傷にはならない。そんなわけで、アトレチコが効率的にカウンターを仕掛ける場面が目立った、前半の前半。

 守備は連動して動けるのに、攻撃は連動して動けな切なさ。個人技に依存していたつけだろうか。前線の4枚しか攻撃に参加しなかった。しかもその4枚が横一列のような形になることが多くて、ボールを奪われる→ファーストディフェンダーがいない→カウンター返しの連続であった。改善の余地有り。それに対して、ビジャレアルはしっかりと横一列にならずにファーストディフェンダーを用意していた。本当にビジャレアルは守備のレベルが上がってきている。

 チームの完成度がビジャレアルのほうが高いけれど、アトレチコがうまくビジャレアルのよさを消す形で試合が展開していく。アトレチコも単発ながらフィニッシュまで持っていく場面が多かった。ビジャレアルはシュートまでいけない状態が続く。

 前半20分くらいから、ビジャレアルが攻撃に工夫を入れ始める。パス主体の攻撃からドリブル&シュートの意識を高めてきた。ハーフタイムを挟まずに攻撃の形を変えられるのは本当に凄い。カソルラのシュートやピレスの突破でセットプレーの回数が増えるビジャレアル。それでもアトレチコの集中力は切れないし、ファインセーブを連発するアッピアッティがゴールに立ちはだかる。

 しかし、ビジャレアルが先制する。ピレスのキープ→ロッシの個人技→ペレアのミス→カソルラが押し込んで先制。ピレスにボールをもたれるのはしょうがない。ロッシに簡単に突破を許したセイタリディスと簡単にクロスを上げさせたパブロはなんなんだと。今までせっかく頑張ってきたのに、39分で息切れのようだ。寄せが甘くなったらやられる。寄せの強さで踏ん張っていたアトレチコはあっさりと崩壊。

 追加点も起点はピレス。中に絞ったカソルラにつり出されたペレア。おびき出されたスペースに誰も帰ってこないアトレチコ。勝負有り。ピレスがゴール前に顔を出しているのに、守っているアトレチコが下がらないでどうする。最後はニハトであった。前半は2-0で終わる。追加情報として、起点のピレスがDFとMFの間ではなく、低い位置から仕掛け始めて試合は動いた。

 ■ボールを持たされたアトレチコ

 最近のビジャレアルは相手に合わせたサッカーをすることもできるようになっている。選択肢の増えたビジャレアル。上で勝つためには必要なことだと思う。で、前半に2点取ったので、後半はアトレチコにボールを持たせて、試合を展開させようとした。

 ご想像のように、アトレチコはボールを持たされるとパニックを起こす。予定通りにDFラインからろくなボールが前線に供給されずにミスパスを連発。滝位置でボールを奪われて、3点目を与えるなどやってられない状態になってしまった。早い時間帯にゼカストロが投入されることもなく終了を迎えるアトレチコ。アグエロ、フォルランがいつものスーパーな能力を発揮できず、シモンの不在も痛かったろう。

 それでも、アトレチコの久々の意図のあるサッカーにはちょっと感動した管理人。なるべく高い位置で守ってというサッカーをやるには、両SHが攻撃的過ぎるような気もする。在籍する選手のことを考えると、目指すには攻撃サッカーでいいんだろうけど、それには繋げるCBが欲しい。さてどうするアトレチコ。

 ■独り言

 ビジャレアルが優勝したら面白い。

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posted by josepgualdiola |11:06 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年03月10日

バレンシア対デポルティーボ ~良い面と悪い面~

 バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、カネイラ、エルゲラ、アルビオル、ミゲル、サニー、バネガ、シルバ、マタ、ビジャ、アリスメンディ。全開のエスパニョール戦ではポゼッションで撃沈。大人しくビジャ型にすればいいのに。それか、ジキッチでポゼッションをやるとか。

 デポルのスタメンは、アワテ、フェリペルイス、コロッチーニ、アモ、ロボ、マヌエルパブロ、デグスマン、セルヒオ、ラフィタ、ヴィムヘルムション、シスコ。5-2-3か3-4-3か。グアルダドやリキはどこへ消えた。

 ■良い傾向の攻撃

 ビジャ型はきまぐれだったのだろうか、ってな具合でポゼッション型で進んでいくバレンシア。バネガがフィットしてきたのも大きいだろう。その代わりに、シルバが目立たなくなっている気もするが。ただ。シルバに対する負担が減っているのは事実で、2人の力を最適に発揮するまでは、ちょっと時間がかかりそうである。

 デポルの守備は中央に人数をさいているので、自動的にバレンシアはサイドから攻撃を仕掛けていくことが多くなった。さらにデポルの守備の形はかなりいびつであった。そのために、デポルの守備は穴だらけ。ボールを運ぶ練習相手には最適なチーム、それがデポル。デポルの穴は、WGとSBの間のスペース、前線の選手に中盤のサポートを求めるので、相手のCBにまったくプレスがかからないの2点。

 ここで活躍したのがアルビオル。プレスがないと見るやドリブルで駆け上がったり、楔のパスを通しまくったりと攻撃面で大活躍。最近はコンディションも良いようで、代表でも期待されているアルビオル。ポゼッションサッカーが行き詰ったときに、CBでも攻撃を助けることが求められるので、アルビオル更なる進化を期待である。バレンシアにとってもいい傾向である。

 サイド攻撃。いつもはマタ×シルバの左サイドがバレンシアの核となっている。しかし、本日はモレッティがいない。攻撃面で才能を開花しつつあるモレッティの代役はカネイラ。カネイラなりに頑張っているのは良くわかったが、物足りなさがあった。マタとシルバだけではちょっと難しいことが判明。それと同時にモレッティの偉大さを確認。サラゴサのファンフランを強奪したら層が厚くなるぞ。

 で、いつもはホアキンにべったりの右サイド攻撃。今日のコンビは便利屋アリスと突貫野郎ミゲル。ミゲル×ホアキンコンビはプレーエリアがまるかぶりで、味方にスペースを消されるという相性最悪コンビであった。しかし、アリスとミゲルのコンビは可能性を感じさせるものであった。

 アリスは中に絞るプレーを好んでいる。しかも、自力で突破するよりは、周りとの連携を好む選手である。どう考えても、ミゲルとの相性はばっちりである。2人のコンビで右サイドを崩すプレーが見られた。個人技打開の右サイドが組織で相手を崩すのは新鮮であった。ただ、まだまだ連携不足が見られたのは事実だが、左サイドよりも機能していたと思う。

 さらにビジャ。中央で待っていたビジャが意識的にサイドに流れるようになっていた。左サイドに流れる癖のあるビジャだが、シルバとマタがいるので、右サイドに流れるように考えたのかもしれない。右サイドから積極的に仕掛けていた。中央には他の選手が飛び込んでくるので問題ない。アリスの存在がこんなところで効いていた。

 バレンシアの先制点は右サイドに流れたビジャのクロス→アリス→マタと繋いだゴールであった。2点目はミゲル→アリス→ビジャのヘッドであった。アリスのクロスが秀逸であった。このように、サイドから組織的に崩せるようになって、さらに中央にジキッチがいれば、バレンシアの未来は明るくなりそうである。

 また、アンカーに入ったサニー。マドゥーロの代わりに入ったサニー。攻撃面で申し分のないパフォーマンスだった。難しいことはせずにボールを散らしまくるサニー。DFラインにボールがあるときに、知らん顔することなく動いてボールをもらおうとするサニー。継続して使えば、成長していきそうな気がする。

 ■悪い傾向の守備

 バレンシアの守備は徐々によくなっていたんだけれど、特殊系のデポルの前にその調子が狂ってしまう。デポルの攻撃はなかなか面白い。5バックなので、フェリペルイスとマヌエルパブロはいつもよりも積極的に攻撃参加が可能。さらにヴィムヘルムション、シスコ、ラフィタの前線トリオが自由に動き回るので、マークの受け渡しが面倒くさい。よって、インターセプトを狙うのが困難。さらに、いったんボールが入ると、前線トリオはキープ力があるので、タメを作らることができる。その間に、後ろから選手がどんどん上がってくる。非常に理にかなった攻撃の形であった。

 流れの攻撃の工夫とセットプレーでも工夫。セットプレーでも、デポルは単純に上げるだけは避けてきた。必ず工夫をすることによって、相手の守備の狙いを外そうと試みる。1点目はそんなセットプレーから生まれた。

 さらに後ろに残るデポル3バック。バレンシアの守備はマタとアリスがSBを見る形なので、明らかに数的有利のデポル。ビジャ対デポル3バックでは分が悪い。だからといって、バネガ、シルバが前からプレスに行くとセルヒオとデグスマンが自由になる。

 バレンシアはここの守りかたをしくじった。サニーはDFライン付近で、相手の3トップとの距離を近くすることを選択。その代わりに、シルバたちとの距離が遠くなる。シルバたちは前線でボールを奪うポジショニングを見せたが、前線から誰かがエトーのようにプレスをしたわけでもないので、自殺行為であった。サニーが人に対する意識を強めたのに対して、シルバたちはなんとなくポジショニングを高めに設定。その結果、中盤に広大なスペースが出来上がった。デポル3バックは楔のボールを通しまくりであった。

 そのスペースをセルヒオに使われて、デポルは同点ゴールを決める。意気消沈のバレンシア。後半の修正に期待したい。この戦い方だと、バレロンはどこに組み入れられるのだろうか。謎である。

 ■ハーフタイムの意味

 修正してきたのはデポル。メスタージャだし、せっかくの5バックだし、もう少し組織的に守らないとやばいだろ、ってなわけで、ロティーナ監督がすかさず修正。5-4-1のラインで前半よりも引き気味で試合を進める。

 バレンシアは修正がなし。なしかよ。デポルの壁の前でボールを回すことはできるものの、5-4の壁を破る仕掛けがどうも少ない。バネガがワンツーを試みたり、スルーパスを狙うものの、味方との呼吸があわない。こんなときにシルバが仕事をすればベストなんだが。

 守備の問題点はそのままで、デポルは中盤とDFの間でボールを受けると、ミドルシュートの嵐をヒルデブランドに食らわせる。ほっておくのか、クーマン。それにしてもヴィムへルムションのドリブルはうまい。

 70分にミゲル、シルバ→ホアキン、ビセンテを投入。組織で駄目なら神頼みか。アリスが右SBに移動。アリスの意外性のほうが点取れそうな気がする。

 しかし、両翼はまったく機能せず。後半も楔を通されまくりなバレンシア。シティのアンカーでも呼んできて挟み込みの練習でもしたらいいのにってくらいに、どうしようもない。最後の交代枠もなぜかエエドゥ。なぜにエドゥ。ジキッチに放り込めばいいのに、ボール支配率は悪くないのにエドゥを投入。よって終了。後半はデポルのほうが良かった。

 ■独り言

 サニーは今後が楽しみである。後半は動けなくなり、しかもチャレンジ精神が増すという不思議な現象が見られたが、若さゆえのってやつでしょうか。アルビオルも姿を消したし。

 それにしても、前線からの守備がまったく効果的でなかった。相手のあることだが、今までよりも酷くなってきたのはなぜ。やっぱり3バックには、やりにくいのだろうか。

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posted by josepgualdiola |10:51 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年03月03日

ビジャレアル対オサスナの超短観

 ビジャレアルのスタメンは、ロペス、カピテビラ、ゴティン、ゴンサロ・ロドリゲス、アンヘル、ピレス、エグレン、セナ、カソルラ、フランコ、ニハト。マルコスセナが復活。新戦力のエグレンはまたしてもスタメンに。ロッシやカニは怪我のために欠場。そろそろマティにも一皮向けて欲しい。

 オサスナのスタメンは、リカルド、モンレアル、ホセチョ、クルチャガ、アスクリビエタ、ハビガルシア、プニャル、ベラ、プラシル、ファンフラン、キケソラ。ベラは試合にでまくっているようで何より。ベンチにウーゴヴィアナ、ポルテージョなど、さりげなく層があついオサスナ。

 ■ボール支配と得点

 結論からいうと、またも0-0の試合だった。最近のビジャレアルは得点力が落ちているようで。。。その原因をつらつら考えてみよう。その前に、この前に見たビジャレアル対ラシンの試合を簡単に振り返る。ちなみにレポはこちら。

 ラシンのビジャレアル対策は、DFラインを高く設定して、スペースを潰すやり方。DFラインが高いので、裏を狙わせないように前線の選手も積極的なプレスで相手に考える時間を与えないやり方であった。高い位置でボールを奪って速攻が狙いである。ムニティスがいないので、深い位置で奪ってもどうしようもなかっただろう。そんな攻撃の事情もあって、高い位置からの守備でビジャレアルに対抗した。

 オサスナのビジャレアル対策はDFラインを低めに設定して、中盤とDFラインがチャレンジ&カバーの関係を作る。ゴール前に分厚い壁を作り、徹底的にボールを跳ね返す作戦。必然的にボールを奪い位置は深くなる。しかし、オサスナの両SHはファンフランとベラ。中堅どころのチームとしては、最強レベルの選手である。ベラは将来が楽しみな選手であるし、ファンフランも違いを生み出せる選手として、存在感を発揮していた。

 ちなみに、アーセナルからレンタルでオサスナに来ているベラ。アーセナルに戻るのはどう考えても早い。せっかく試合に出ているので、最低でも、もう1年はオサスナで修行をするべきかと。ただ、オサスナのサッカーがあまりにアーセナルと違うのが気にはなる。

 ラシン戦でのビジャレアルは、相手の裏を狙う攻撃とショートパスを駒カウつなぐ攻撃をバランスよく組み合わせ、決定機を何度か作ったが全部外してしまった。0-0のスコアでも、守りきられた、、、というネガティブな試合ではなかった。決めきれなかったとうネガティブさはあったが。

 で、このオサスナ戦。DFラインが低いので、裏を狙うロングボールは必然的に少なくなる。よって、細かいパスでビジャレアルは攻撃を組み立てる。その崩し方はやっぱり見ていて参考になるものであった。サイドから3人目を使った縦への突破のやり方、左サイドにボールがあるときの右サイドのスペースの埋めかたなどなど。

 ただし、中央を分厚く固めるオサスナの前にサイドは突破するものの、どうしてもフィニッシュまで持っていけないビジャレアル。サイドからのクロスも背で勝てないビジャレアル。後半になると、強引に裏を狙ったり、セナやエグレンが積極的にミドルシュートを打つなど工夫が見られたものの、超決定機を作ることはできずに試合が終了。

 ビジャレアルの交代策を見ると、ニハト→トマソン、カソルラ→マティであった。ラシン戦のレポでも書いたが、カソルラはちょっと機能していない。多分、マティが機能することもなさそうである。その考えを少し書いてみる。

 ビジャレアルの攻撃の特徴は両SBの高い位置取りにある。カプテビラ、アンヘルは積極的に前線に飛び出してくる。そのスペースを空けるために、両SHは中に絞ることが多い。サイドに比べると、中央のほうがスペースはないし、一対一を仕掛けることも少なくなる。カソルラの持ち味はサイドからのドリブルであって、ビジャレアルの攻撃は、それをどうも活かしにくい攻撃の形をとっている。マティも同じである。カニのほうがカソルラよりも機能しているのは、そんな理由かと。

 で、この試合の前半戦を見ると、ビジャレアルは見事な攻撃を見せていたのは間違いないが、変化がなかった。攻撃のスピードに変化を加えていたが、パスとフリーランニングで崩すだけで、ドリブルがまったくないのである。つまり、このパスサッカーに異質なカソルラやマティが噛み合えば、攻撃が進化するのではないかと。

 カソルラの活かし方は単純で、ピレスを中心とした左サイド攻撃で相手を引きつける→一気にサイドチェンジ→カソルラが一対一を仕掛けるやり方で問題ない。思いっきりセビリアのパクリである。

 現段階でビジャレアルがこのやり型をすると、サイドでボールを持っているのはアンヘルやハビベンタである。カプテビラも含めて、SB軍団はドリブルで仕掛けることが少ない。ボールを取られるくらいならば、アーリークロス。でも、クロスの先には誰もおらん。だったらサイドをえぐりにいくのがいいわけで、カソルラに託すもの面白いかと。カソルラがキープ、アンヘルが追い越すでチャンスは作れないかと。ちなみに、現在のカソルラの役割はセナかブルーノにお任せしよう。守備がやばい。

 マティはFWで使うしかなさそうである。ロッシやニハトが裏を狙う動きをして、マティがボールをもらいに下がっていく。キープ力もあるので、攻撃に変化を加えられそうである。ピレスとカニが中央に進出してくるので、ピレス×カニ×マティで組織立てばこれはこれで進化しそうである。

 以上です。組織サッカーの中に、異質な存在を入れようキャンペーンでした。バルサで行ったらメッシ、アーセナルで行ったら、、、誰もいないな。強いて言うならフレブか。ユナイテッドは異質だらけで、ミランで行ったらカカか。よくわからないキャンペーンでした。要するに、個で状況を打開できる選手をうまく組織に組み込めるかビジャレアル。それともこのまま突き進むかどっちだ。

 ■独り言

 オサスナ。ファンフランのパフォーマンスはベラ以上だった。レアルカンテラ出身でブレイクしそうな予感である。ハビガルシアのポリバレントにも驚かされたけれど。オサスナは攻撃が少し臆病で、アスクリビエタやモンレアルは別に攻撃性能が悪いわけではないので、もう少し攻撃の意識をチーム全体で高めたら面白そうなのに。よく言えば、守備意識が高く、攻守の切り替えも早い。悪く言えば、攻撃意識が低く、守→攻への意識が低い。頑張れオサスナ。がんばれポルテージョ。

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posted by josepgualdiola |11:41 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年02月28日

バレンシア対レクレアティーボの雑感

 バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、モレッティ、マルチェナ、アルビオル、カネイラ、マドゥーロ、シルバ、バネガ、マタ、ホアキン、ジキッチ。ビジャは出場停止。ビジャ型のサッカーはどこへいくのだろうか。中盤の3人と、マルチェナ×アルビオルの代表コンビに注目。


 レクレのスタメンは、ソレンティーノ、バウティスタ、キケアルバレス、ヤーゴ、モヤ、ヘススバスケス、マルティンス、アイトール、ジェラール、カムーニャス、シナマボンゴユ。ビジャレアルから移籍してきたマルコスは完全に行方不明のようで。。。。。

  ■変幻自在

 前節のヘタフェ戦で、ビジャが退場してしまったバレンシア。最近はポゼッションサッカーよりも、ビジャの得意な形を作ろうサッカーでいったいどこへ行くんだ、、、と不安にさせていたバレンシア。

 この試合でのFWはジキッチ。ビジャのようなスピードがビジャにはないので、裏に放り込んでも意味がない。まったくない。意味があるのはサイドからのクロスだったり、DFラインからのハイボールだったり。バレンシアの攻撃の中心は、前半は左サイド。後半はジキッチの頭に当てて、という形が多かった。

 左サイドの崩しの中心は、マタ、シルバ、モレッティ。最近のモレッティは頻繁に攻撃参加するようになっている。前線に飛び出すタイミングが良く、攻撃に適切に絡めていた。左サイドからクロスを上げまくる。しかし、ジキッチにはあと一歩であわず。阿吽の呼吸を得るには、試合で使い続けるしかないだろう。

 この試合の中盤の形はシルバ、バネガ、アンカーにマドゥーロ。攻撃のときは、マドゥーロとバネガが試合を組み立てて、守備の時は4-1-4-1で対応。誰もが待ち焦がれた中盤の組み合わせだったり。個人的にはエドゥもいいと思うのだが。

 ボールポゼッションを指向していたときのバレンシアの弱点は、シルバがなんだかんだ組み立ての中心を担っていて、前線に人が足らない状態であった。しかし、バネガの加入によって、役割交代。バネガは1人でボールを運んで、スルーパスを通しまくっていた。そのおかげでシルバは高い位置でプレーをするができていた。

 ボカ時代のバネガの印象はドリブルでボールを運べる選手、つまり、イニエスタに少しかぶった。その片鱗を少し感じられた試合だった。マタへのアシストやその他大勢のスルーパスは、試合を決める力を感じる。優秀なパサーであるシルバとバネガ。ボールを受ける選手が揃えば、面白そうな予感である。

 後半になると、ジキッチへの放り込みが増えた。後半8分にレクレに追いつかれてしまう。そのための焦りがジキッチへの放り込みに繋がったのか、それともクーマンの指示かはわからない。細かくボールを繋ぐのと、ロングボールを使った攻撃。バランスが大切なわけで、どんなサッカーを目指すにしても偏らない攻撃を願うぞ。

 で、シルバがムニティスのようにジキッチへの周りを走ったり、ジキッチの落としをホアキンがフィニッシュまで持っていたりと、これはこれで可能性を感じる攻撃の形だった。特に面白かったのは、ホアキンとマタが中央に入り込んで、フィニッシュまで持っていった形。2人とも紙一重の場面を作っていた。点は入らなかったけれど。

 そんなわけで、ビジャ型のサッカーからポゼッション&放り込みへとあっさりと姿を変えたバレンシア。変幻自在。特にこの試合は決定機を量産。ソレンティーノのスーパーセーブがなければ、大量得点で勝てた試合であった。ただ、引き分けで終わったのはきつい。UEFA圏内にはいけそうだが、CLはどうだ。きついか。

 ■守備の弱点

 クーマンになってからの守備は決して褒められるレベルではなかった。バレンシアの守備の準備ができていようが、できていまいが。しかし、この試合では、ちょっと修正できていた。レクレのDFラインがボールを持っているときの4-1-4-1の守備はなかなかのレベルであった。マタとホアキンも守備をサボっていなかったし。

 問題はクロスボールを相手に奪われてからの速攻。クロスの的がジキッチ+誰かなので、ファーサイドにボールが流れるとそのまま速攻をくらう場面がちらほら。このときに、バレンシアお得意の人数が足りているのに誰もボールに寄せに行かない現象が再び起きていた。レクレだからいいものの、もっと決定力のあるチームだったらやばいぞバレンシア。攻撃参加の人数を増やすか、とにかくボールに寄せることで解決できるかできないか。

 ■独り言
 
 ビジャが戻ってきたら、またビジャ型か。それともボール支配に走るか。さてどっち。

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posted by josepgualdiola |10:26 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(5) | トラックバック(1)
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2008年02月20日

ビジャレアル対ラシンの雑感

 危うくスルーするところだったのをボーっと見ていたら結構面白くて、サッカーの試合ってこんなものだよなと改めて実感。ハードルって怖いことを実感です。

 両チームとも上位で、目指しているサッカーは真逆。チリ人監督のビジャレアルがフランス人やイタリア人、元ブラジル人を中心としたポゼッションサッカーなのに対して、新進気鋭のスペイン人のラシンはスペイン人を中心とした堅い守備を基本としている。

 話はそれるんですが、最近のリーガって守備を基本としたチームが多いような。すべての始まりは近年のヘタフェの成功でしょうか。キケやシュスターに率いられたヘタフェの躍進は、中堅クラブにとってモデルケースになりうるわけで。今季はアルメリアとラシンがそれにあたりますし。

 残念ながらリーガの歴史には詳しくないんですけど、こういった守備の始まりって、もともとのものなんでしょうか。それとも、バレンシアがそもそもの始まり??誰か教えていただけるとありがたいです。

 ちなみに、スペインの守備の好きなところは、全体のラインを上げて、前線からボール取りに行って、高い位置でボールを奪ったり、相手の攻撃を破壊して、人数をかけたカウンターをするところで、それなりに勝つ絵が見えること。勝つ確率を考えると、その選択は決して間違っていないような。

 話を試合に戻すと、ラシンは見事な守備を見せた。何が凄いかってDFラインの位置取り。前提として、ラシンのFWは相手を追い掛け回す。なので、FWを見殺しにしないために、中盤のラインは高い位置取りが必要とされる。中盤のラインが高ければ、DFラインも必然的に高くしないと苦しいわけで。

 その勇気あるDFラインの高さが試合を通じて乱れない。中盤との距離も保たれているので、分厚い守備網が形成されている。誰かがボールにチャレンジしたら、必ずカバーがいるのでドリブルでラシンを切り裂くのは困難。DFリーダーは誰なのだろうか。オリオルかピニジョスだったりして。

 そしてボールを奪ってからは、お決まりのカウンター。ただし、ヘタフェやアルメリアほどの切れ味がない。ムニティスの怪我が大きいのと、チテとイバンボラードではちょっと重い。昨年のマルセリーノのチームにはカソルラとウチェがいたわけだし。それでもラシンをこの順位に導いたのは凄い。冬の市場で、FWを補強できなかったのは痛そうである。

 で、そんな強固な守りを見せるラシンを正面から撃破しようとするビジャレアル。その心意気は凄い。そして、ゴールまで迫ってしまうのだから本当にこっちも凄い。

 ビジャレアルの攻撃はサイドから中へ、という形が多い。サイドで起点となるのは両SHか両SB。この試合ではピレス×アンヘルの左サイドコンビが中心であった。ちなみに、カプテビラは累積のため出場停止。

 ラシンも黙ってサイドに起点を作らせるわけがない。SBとSHとDHで挟み込み大作戦。ピレスやアンヘルにボールを渡らせたら、一気に囲い込む作戦でボール奪取を図る。しかし、ビジャレアルもサイドで起点を作りたいので、ニハトやロッシがよってきて状況を打開しようと試みる。このラシンの守り方は片方のサイドに人を集めてしまう欠点がある。それくらいしないと、ビジャレアルを止められないんだけど。

 しかし、ビジャレアルは囲まれる前にピッチを広く使うことで、ラシンの守備の狙いを絞らせないように工夫。そして、ピレスも自力で突破して好機を演出。しかし、最後に立ちはだかるのはガライやオリオル。背も高くないビジャレアルはショートパスでゴール前まで迫るが、最後の一手が足りず。

 ラシンのDFラインが高い→ロッシやニハトが裏を狙えばいいんだけれど、ラシンのプレスが厳しいので、パスを出す選手が余裕を持って裏を狙える場面が非常に少なかった。ビジャレアルの選手は、適当に蹴るくらいならば繋ぐことを優先するし。

 ラシンのきつい守りの前に、ビジャレアルもボールを失うことが多かったが、珍しく攻守の切り替えが早いビジャレアル。カウンターを食らいまくっていたが、いつもよりはくらっていなかった。あれでも。

 決定機はロッシがPKを外し、ロッシがキーパーを交わしてトマソンにクロスを送るもののあわなかったり、チテがからぶったりで、ビジャレアルのほうが決定機が多かったものの、0-0で試合が終わる。そのわりには面白い試合だった。

 ■個々の選手について

 ガライのフィードは確認できず。ただ一対一には抜群の強さを発揮していた。背も高い。コルサは相変わらずうまい。ラシンの心臓。オスカル・セラーノが攻撃の核のようだった。ホルヘロペスがもっと見たい。デポルから移籍してきたパブロ・アルバレスが豊富な運動量でチームを引っ張っていた。いい補強をしたと思う。後は点を決めるところで違いを生み出せる選手がいれば、UEFAカップ圏内も何とかなりそう。

 カソルラはドリブルがうまい。ただ、ビジャレアルではドリブルを使うタイミングが難しいようで。もう少し個の力で仕掛けることが多いチームのほうが活躍できそう。チームのことを考えると、カニのほうがはまっているように見えるし。ピレスは凄みを増してきている。ゴンサロは完全復活が近い。ゴティンとのコンビが熟成すれば、ビジャレアルの守備は安定しそうだ。ブルーノも守備力がついてきた。ロッシのプレーに迷いが見られる。誰か助けてあげてくれ。トマソンあたりが助けてくれそうな予感。

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posted by josepgualdiola |23:11 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2008年02月19日

アトレチコ対ビルバオの短評

 なかなか面白い試合でした。アトレチコのサッカーに対する印象もちょっと変わりました。アトレチコの中盤の真ん中が、ラウールガルシアとフラドでした。昨年ブレイクしたと思ったら干されているフラド。レアルカンテラ出身なのに、なぜかアトレチコにいるフラド。買い取りオプション付きなフラド。ロビーニョと交代してフラドが入ってきたら、かなり対応しにくいと思うのだが。レアルはどうする。

 で、フラドとラウールガルシアだと、ボールが面白いように繋がるアトレチコ。アトレチコが華麗なパス回し。激しく似合わない。前線の選手に依存がアトレチコらしいのに。ペルニアとスクランブルアタックの右SBにいるアントニオロペス。両方とも攻撃センス有りなので、高い位置でボールを受けていた。両SHが個人技ごり押しでないマキシとルイガルだったのも大きい。

 中盤がボールを運べれば、最近話題のフォルランも高い位置でプレーできるようになるかもしれない。アグエロは最前線で動き回っている。体をはるのが好きなチビッコ。田中達也も結構体をはる。

 ゼカストロがいなくたって、ラウールガルシアとフラドがいればボールを運べそうなアトレチコ。面白い試みなんだけど、もちろん弱点がある。ラウールガルシアとフラド。どう考えても守備が不安。そしてそれが現実に。

 何度も2人の間を突破されるは、カウンターを潰せない、ファーストディフェンダーとして、攻撃を遅らせられない場面が多数。アギーレは我慢するか、元柏のクレーベルに戻すか。ちなみにラウールガルシアがボールを奪った回数は2回、フラドは1回。ちなみに、オルバイスは5回で、ハビマルティネスは13回。。。。。

 先制するも、高速カウンターでハビ・マルティネスにかつてのウェアばりにドリブル突破され、最後はスサエタ。セットプレーから未完の大器ことのジョレンテに決められ悲しいアトレチコ。しかもラウールガルシアが後半に退場。審判が狂っていたのは秘密として、ビセンテカルデロンはフエラの大合唱。

 10人で猛攻を仕掛けるアトレチコ。試合は2-1のまま終了。今年のビルバオは守備組織がしっかりしていると思う。

 ■今後の注目

 アモレビエタ。ガライの代わりに、ラシンは彼を獲得したらどうだろうか。それかレアル。スサエタ。ビルバオの右サイドを引っ張って欲しい。ビルバオの象徴にもなれるかもしれない。ハビマルティネスとオルバイス。ハビマルティネスは1988世代なので、引く手あまた。バルサのアンカーとか、バレンシアの中盤とかできそうな気がする。

 マキシ。アトレチコのサッカーとあっているのだろうか。バルサに移籍して欲しい。シャビデコの位置とか得意そうだし。マルケスと交換希望。フラド。これからフラドが出るならば、アトレチコは見る分には面白そう。結果は保障できないけれど。アッピアッティ。足元に大きな不安を抱えるが、スーパーセーブを連発している。今ならばミランでスタメンが獲得できるかも。

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posted by josepgualdiola |20:43 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2008年02月13日

バレンシア対ベティス ~ビジャ、ビジャ、ビジャ~

 クーマン改革の経過を追う。前節で久しぶりの勝利を得たバレンシア。しかし、試合内容は微妙なもので。キケ時代とかわらないじゃないか、、なんて意見もちらほら。果たして今日はどうなる。

 バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、モレッティ、エルゲラ、アルビオル、カネイラ、マルチェナ、シルバ、マドゥーロ、マタ、ビジャ、ホアキン。いつのまにかアリスメンディの右SBの営業が終了したようである。

 ベティスはまったく印象がない。知らない間に、パボーネとマルゴンが怪我をしているようだ。大丈夫かベティス。

 ■どこへ行くバレンシア

 どうやらクーマン改革は頓挫した模様。ボール支配を捨てて、徹底的にビジャを活かすチームになりそうである。バレンシアの攻撃の優先順位ははっきりしていた。まずはビジャが常に裏を狙っているので、そこにボールを供給する。。次にサイドにボールを供給して、そこからビジャを狙う。時々、ビジャをおとりにして、ホアキンが飛び出すことがあった。以上終了。ただ、ストライカーを軸にチームを作るのは間違っていない。びっくりするほど正しい。

 中盤でボールを繋いだり、ボールを横に動かして相手のギャップを探す作業は影も形もなかった。ボール支配率も全然駄目。そもそも支配するつもりもなさそうだった。結局、PSV時代のサッカーの再現になりそうである。

 基本的にベティスがボールを支配していた。ボールを持たされているというようなネガティブな要素はなし。ただし、ベティスには爆発的なタレントがいないので、最後の壁が突破できない。前節に気合の守りを見せたバレンシア。今節も健在のようである。ただし、前節は中盤も含めて壁を形成したが、今節はDFラインだけで守備網を形成。中盤はろくに守備に絡めていなかった。

 MFとDFでチャレンジ&カバーの関係もまったく。あれではチャレンジ損であるし、抜かれる意味がまるでない。それにしても、バレンシアの中盤の選手は軽かった。前節のマドゥーロは危険な守備者だったが、今日は妙に大人しい。何かあったのだろうか。試合を通じて、ファウルした回数は1回、ボールを奪った数は3回。前節と比べて見よう。数字上はあまり変わらなかった。。変わったのはボールを失った回数で前節は13回で今回は2回。印象って怖いな。

 この謎はあっさりと解けた。前節と今節のスタメンを比べるとバネガ⇔シルバ。マドゥーロよりもバネガのほうが寄せまくっていたので、マドゥロが目だって見えたのはバネガの動きに連動したからだと、勝手に納得。シルバはバネガに比べると、徹底的に寄せたりしない。どうやらマドゥーロは自分ひとりではちょっと厳しいものの、周りの選手のプレーを無駄にしないプレーが得意なのかもしれない。

 そんなわけで、バレンシアの守備は前回に比べると、非常に不味いものになっていた。中盤のフィルターが恐ろしくかからない。しかも攻撃はビジャ頼みだけ。ホアキンがスタメンにいる意味があるのだろうか。攻撃はほとんどが左サイドから展開されていた。マタ、そしてシルバがサイドに流れるので起点を作ることができる。それに、珍しくモレッティが積極的に攻撃参加していたのも見逃せない。

 ベティスが何とかボールを繋ぐ→バレンシアの壁に跳ね返される→逆襲を食らう→逆襲をくらったり、逆襲がオフサイドだったり、ベティスも跳ね返したり、、という試合展開だった。守備の準備ができていない分、ベティスのほうがかなり不利。バレンシアの壁を突破するにはリスクが必要、しかし、ハイリスクローリターンな可能性が高い。人数をかけないと突破できないが、人数を賭けたからって突破できるものではない。

 前半にバレンシアが2点取ることに成功。両方とも、ボール奪取→すばやい展開でビジャが相手の裏を突く、、で勝負有り。決定力も凄いけれど、ビジャは突破力も相当高い。この試合でのビジャは楔のボールを受けることは眼中になかったようで、常に裏を狙い続けていた。そっちのほうが性に合っているのだろう。

 そんなこんなで前半が終了。バネガ出て来い。アリス出て来い。ベティスは後半にどんな変化をもたらすか注目。でも、選手がいなそうな気配が漂う。システム変更でバレンシアに混乱をもたらしたら凄い。

 ■ホセマリ、エドゥ→カッファ、坊主になったソビス

 右サイドにソビス。いまいちブレイクできないソビス。坊主になってしまったソビス。後半のベティスはソビスを中心に攻撃を組み立てる。こういうタレントがないとちょっと厳しい。

 そんなベティスは後半始まるとすぐに、セットプレーから1点返すことに成功する。しかし、バレンシアは慌てない。前半と変わらない守備だが、耐えて耐えて決定機を相手に与えない。

 後半のバレンシアは前半よりもボールを繋ぐ意識が高まった。もっとホアキンを使うとか、ビジャもたまにはボールをもらいに来いとか。2点差あるんだから、時間を潰すためにボールを繋ぐことも必要だとか。

 後半14分にバネガが登場。残念ながらマドゥーロと交代。バネガがボールを持てる、積極的にボールを持てることは健在であった。バネガの登場でシルバも中央でボールを持つことができるようになり、バレンシアは徐々に流れを引き寄せていく。後半の中心はバネガ。これはスタメンに定着しそうである。

 前半に比べると、ホアキンはボールに絡めるようになっていた。右サイドからの突破は当たり前として、この試合でのホアキンは2列目からの飛び出しが目立っていた。ビジャの動きを利用して、飛び出す動きはFWのようだった。地味にプレーの幅を広げつつあるホアキン。中盤がボールをもてれば、意外に点を取りそうな気配がある。

 終了間際にビジャが見事な働きを見せる。ハイボールを足元に納め、前を向いて仕掛けてファウルをもらった。そのフリーキックをビジャが完璧に決めて3-1。勝負有りである。

 ■独り言

 MVPはモレッティ。バレンシアは今後も注目していきます。どこへ行くのか興味津々。前半と後半に見せた姿がかなり異なる。色々な表情を持っているのは戦術の幅が広い証拠でもある。完成度は両方ともまだまだだが。守備をどうにかしないと、ヘタフェには苦しいような。

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posted by josepgualdiola |00:08 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年02月05日

バジャドリッド対バレンシア

 クーマン改革が続くバレンシア。マドゥロ、バネガと中盤に新加入の選手がくるものの、懸念とされるDFラインには誰も来ず。。国王杯では結果が出ているものの、リーガではしばらく勝利がない。でも、国王杯で優勝すればUEFAは出られたような。奇跡の8連勝でもすれば、CL圏内もまだ間に合うとは思うけれど。

 バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、モレッティ、エルゲラ、アルビオル、カネイラ、マドゥロ、マルチェナ、バネガ、マタ、ホアキン、ビジャ。ビジャのワントップはどうかと思うけど継続。そして、アリスの右SBは終了か??シルバ、バラハ、ビセンテは怪我のためお休み。応援しているエドゥはベンチスタート。

 バジャドリッドは絶好調ジョレンテを要して、ここ最近は負けがないらしい。バレンシア出身のシシも好調を維持しているようだ。パブロエルナンデスといい、シシといい、バレンシアのカンテラも最近はいい選手が出てきているような気がする。

 ■ポゼッションはどこへ消えた

 試合が始まる前は、こんな展開になると予想していた。バレンシアがボールを繋ごうと試みる→バジャドリッドのプレスの前にボールを奪われる→ショートカウンターをくらいまくる→バレンシアはDFラインを下げて対応→困ったバレンシアはロングボールを連発する→バレンシアは前線でボールをキープできる選手がいないし、押し上げも間に合わない→四面楚歌→結果としてバジャドリッドに試合を支配される→バレンシアは前線からの守備が崩壊気味なので、それを止める方法がなく、ジキッチを投入して分かりやすさで勝負。

 もちろん、実際は違った。バジャドリッドがボールを支配→バレンシアはロングボールで対抗→ボールをキープできる選手がいないし、そもそもパスの精度が悪い→バジャヤドリッドの攻撃→バネガを中心に対抗。

 想定外だったことは、バレンシアがポゼッションをやろうともしなかったこと、バネガを中心に守備が整ってきていることであった。嬉しい誤算と悲しい誤算。

 カンプノウは嵐のなかの試合だった。ホセソリージャ、バジャドリッドのホームスタジアム。スペインの冷蔵庫。今日の天気は突風時々雨。スペイン全土で天気が荒れ模様のようである。

 そんな強風の中でロングボール。風下でも風上でも、精度が落ちるのが当たり前である。この試合では風によってボールが止まる場面が続出。ハイボールは偶然性に左右される日であった。

 前半のバレンシアは風下。ロングボールは風に戻されるし、もともと精度も高くないのでボールがまったく繋がらない前半となる。ボールを細かく繋ぐことを指向したバジャドリッドにはあまり風の影響はなく、徹底的にバレンシアゴールに迫った。しかし、バレンシアもそれなりに守れるようになっているし、ヒルデブランドが調子を取り戻しつつあるようで、好セーブを連発。

 特にバネガは最初のDFとして、ボールに寄せまくっていた。まるでガゴのようだった。誰かがボールに寄せないと何も起きないので、そのきっかけになろうと頑張っていた。後ろのマドゥロも積極的なプレーを信条としているようなので、この2人の相性は良いかもしれない。ただ、バネガって中盤の底が本来のポジションだったような。

 ■守りきりだよ

 後半になると、多少はバレンシアが攻勢に出るものの、そこまで前半と特筆するほどの変化はなかった。バジャドリッドが風下になってちょっとやりにくそうでもあった。ただ、雨足が強くなってきたので、ポゼッションもやりづらくなったのかもしれない。そんな事情もあって、バレンシアは前半よりも高い位置で守備を行えるようになる。

 そんな展開の中、59分にバレンシアが先制点を取る。右サイドの混戦の中から、マルチェナが一気にサイドチェンジ。このボールを受けたマタが左足をふりぬきバレンシアが先制。ミスパスを連発していたマルチェナのチャレンジが報われた瞬間。このアシストがなければ、叩かれたに違いない。

 先制点を取ったバレンシアは、69分にホアキン、バネガ→サニー、アリスメンディで守備固めを続行。バネガはお疲れ、マタに比べると、そこまで守備をしないホアキンを変えることで、守備ブロックを強固にしたバレンシア。

 71分にアリスメンディが仕事をする。ずっと、DFで使われてたせいか、前にもまして守備が上手くなったアリス。ファウル気味にボールを奪い返すと、そのままドリブルで持ち込んでフリーのビジャにラストパス。守備固めのはずが、点を取ってしまったバレンシア。こんな日もある。

 その後は4-1-4-1で守備に重点を置いたバレンシアの前に、バジャドリッドはクロスを入れるだけで終了。久々の勝利の前にバレンシアの集中力が切れることはなく、守りに入ってからはヒルデブランドもあまりボールに触ることなく試合終了を迎える。

 ■独り言

 バジャドリッドに押されまくったバレンシア。バジャドリッド相手にポゼッションで挑んでも仕方ないと開き直ったのかもしれない。この試合では、ボールを繋ぐ意思がまったく感じられなかった。

 それでも勝利はでかいだろう。復調を願います。

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posted by josepgualdiola |09:44 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(11) | トラックバック(0)
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