2007年04月08日

サラゴサ対バルセロナ ~また3-4-3ですか~

 バルセロナにとって、この試合は正念場となりそうである。リーガでの対戦相手の中に、もう厄介なチームはほとんど残っていない。アトレチコくらいである。つまり、この試合で勝ち点を得ることができれば、優勝は限りなく近くなる。バルサはなぜか3-4-3で試合に臨んだ。まだあきらめていなかったのか。それともサイドの守備を改善できたのだろうか。

 スタメンはバルデス、プジョル、テュラム、オレゲール、マルケス、イニエスタ、デコ、シャビ、メッシ、ジュリ、ロナウジーニョ。エトーは大人の事情で欠席。

 サラゴサのスタメンは、基本的にいつもどおりである。セルヒオガルシアが右サイド、アイマールが中央、ダレッサンドロが左サイドという変化点がある。ピケ、セラデス、セルヒオガルシアはバルサのカンテラ出身。これまた気合十分のはず。

 ■機能しない戦術と走らない選手たち

 バルサの3-4-3は予想通り機能しなかった。もう少し練習で熟成させてから試せばいいのに、なぜぶっつけ本番でやるのだろうか。サラゴサはいつもの細かいパスをつなぎ形にこだわらず、サイドやミリートにロングボールを織り交ぜていて攻撃していた。

 バルサのサイドの守備は相変わらず誰が担当するか明確でなく、ダレッサンドロやセルヒオガルシアにスペースを与えていた。そこにディオゴやファンフランが上がってくるので対応の仕様がない。今節ではメッシやジュリがサイドバックのオーバーラップに対応していた。特にメッシはディオゴ相手に良くやっていたと思う。メッシの守備がうまいかどうかは話は別だが。

 3-4-3をやるときはどうしてもサイドが穴になってしまう。それを防ぐためにはサイドにボールをけらせないことが大切。そのためには前線からプレスに行かなくてはいけない。しかし、ロナウジーニョは守備をしない。メッシ、ジュリはサラゴサ・サイドバックに注意を払わなければいけない。イニエスタ、シャビは後ろにも注意を払わなければならず、まったくプレスが機能していなかった。

 前線でプレスがかからない→DFラインが下がる→しかし、前線の選手はコンパクトにする気がない→中盤にスペースができる→サラゴサやりたい放題。バルサはボールの回復点も後ろになってしまい、メッシ達も高い位置で残っているわけではないので、カウンターを仕掛けられない。イニエスタ、シャビもどうしていいのかわからないのか、意図のわからないポジショニングが目立った。

 また、ビルドアップの場面でもDFがボールをまわせないし、楔のボールを前線に入れられない。イニエスタ、シャビが戻ってきても前線の選手にボールをもらう動きがない&サイドバックがいない分、パスコースが少なくどうしようもなかった。ここまで、バラバラだと面白い。バルサは欧州のカップ戦がないので、他のチームに比べると時間がある。何をしていたのだろうか。

 バルサの3-4-3はポゼッション、攻撃状態が続くことを前提にしていると思う。あまり、守備に気を使っているとは思えない。攻撃が機能しなかった理由は、前線の選手の運動量がなかった、サイドバックの穴を埋められなかったことだと思う。メッシが仕掛ける場面で誰も後ろからサポートしていなかった。ダレッサンドロが仕掛ける場面ではファンフランが何度もサポートに来ていた。

 つまり、攻撃がうまくいかず、守備に全負担がかかった。よって、守備の問題をいくら指摘してもあまり意味がないように思える。この混沌とした状態を解決するには攻撃の機能不全をどうにかすることが必要だ。問題を解決するためには前線に運動量の多い選手&スペースでボールをもらえる選手を入れること、4バックに戻すことである。あと、ロナウジーニョは左サイドに戻す。ロナウジーニョが一気にジュリにパスを送る場面が前半はなかった。ロナウジーニョが中央にいると、そういった場面がない。すると、ジュリが活きない。さて、ライーカールトどうするか。ちなみに、バルデスのスーパーセーブによって、前半は0-0で折り返す。サラゴサが完璧に試合を支配していた。

 ■マルケス→ザンブロッタ

 後半頭からマルケスをザンブロッタに代え、4バックに戻した。この変更によって、DFラインでボールが回るようになった。また、中盤の役割もはっきりしたため、ビルドアップが少し改善された。しかし、イニエスタにいつもの凄みがまたなかった。周りの動かなさにもその原因はあるだろうが、ここに来て疲労がたまってきているのかもしれない。

 ロナウジーニョは中央でプレーしていた。サイドよりも中央のほうがプレスは当然きつい。ロナウジーニョはピケ、ミリート、ピボーテコンビに再三囲まれて、ボールを失っていた。多少孤立気味でかわいそうな気もするが、自分でどうにかしようという気迫がプレーから感じられなかった。

 4-3-3に変更したことによって、バルサはバランスが少し良くなった。しかし、ビルドアップにサイドバックの選手が前線に飛び出す必要がある。つまり、その裏を狙われる場面が増えた。サラゴサは前半はポゼッション、後半はカウンターという2つの戦術を使い分け、見事に戦った。

 バルサはイニエスタ、シャビ、デコの3人が中盤であった。この3人が中盤のときは攻撃を止められる選手がいない。攻撃を遅らせたり、踏ん張る選手がいないのだ。特にボールを失った瞬間のプレスが決まらず、がんがんに攻め込まれていた。サラゴサレベルの相手だと、この3人が中盤ではかなりきつくなってくる。

 そして、とうとうサラゴサにゴールを許した後バルサはグジョンセン、ジオを投入。ロナウジーニョは左サイドにいき少し復活。メッシも右サイドに行って少し復活。ただし、メッシは守備に追われる場面が目立ち、後半はキレがあまりなかった。選手が適材適所に配置されたことで、バルサは決定機を2度作った。しかし、両方ともセサールサンチャスの好セーブに阻まれた。また、サラゴサの選手の集中力がすさまじく、ことごとく攻撃をつぶしていた。試合は1-0のまま終わる。

 ■独り言

 サラゴサはひきこもることなく試合を終えた。さすがビクトールフェルナンデスのチームである。終盤に来て、この調子であるならば、チャンピオンズリーグ圏内も十分に狙えると思う。全員がすばらしい。誰も引き抜かれなければいいが。

 バルサはなんともいえない負けであった。最初から4-3-3でやれば、、、という文章を何度も書いたと思う。采配で勝ち点をどのくらい失ったことか。何をして負けたかが重要だと思っている。この試合でのバルサはやることをやって負けたとはいえない気がする。それに比べて、サラゴサはすべてを出し尽くした。かなり補強しないと来期は厳しいぞ。

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posted by josepgualdiola |19:33 | バルセロナ/0607 | コメント(7) | トラックバック(0)
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2007年04月01日

バルセロナ対デポルティ-ボ ~ロナウジーニョ、メッシ、エトー~

 リーガ再開!バルセロナは4-3-3で試合に臨む。累積のため、デコが欠場。よって、中盤から前線はエジミウソン、イニエスタ、シャビ+ロナウジーニョ、メッシ、エトーである。この形だと、ビルドアップが巧く出来ず、前線に良いボールを供給できないことが多い。しかし、今シーズンはロナウジーニョ達が揃い踏みで4-3-3をしたことは、結構少ない。よって、イニエスタ、デコ、シャビを同時に起用しないでも、なんとかなるのかどうか。これがこの試合の楽しみなところである。

 デポルは2007年になってから好調のはずだった。しかし、ここにきてその好調っぷりは影を潜めてきている。前に見たアトレチコ戦は恐ろしくつまらない試合であった。この試合ではクリスティアン、ベルドゥーというバルサのカンテラ出身の選手がいる。恐らく気合十分。ロナウジーニョの対面にはコロッチーニを置いてしっかりとバルサ対策をして試合に臨む。しかし、アリスメンディは累積のため欠場。

 ■スペースをどのようにして作るか

 バルセロナが積極的な攻撃を試合開始と同時に見せ、デポルを圧倒していた。ボールを前線に運び、ボールを奪われたらすぐに複数でプレス。デポルのパス精度が落ちたところを、後ろの選手が鋭い出足でパスカット。前線のプレスと、DFの選手が間延びすることもなかった。つまり、バルサらしいサッカーができていた、そんな前半の立ち上がりであった。

 対するデポルは、しっかり守ってカウンターをするゲームプランだったと思う。バルサの弱点、サイドのスペースやサイドバックの裏を使おうとする意欲は見られた。中盤ではスペースをなくし、それなりの守備を見せていた。しかし、あくまでそれなりである。しっかりと、シャビやイニエスタの自由を奪うようなプレスは出来ていたが、全体的にプレスは甘く、相手が焦るような感じではなかった。特にサイドでの守備が多少甘かった。メッシやロナウジーニョに対して、複数で囲むのに時間がかかる場面が目立った。

 それでも時間がたつにつれて、徐々に守備を修正してくる。特にDFの選手がアグレッシブな出足を見せ、エトーやロナウジーニョ、メッシ相手に互角以上の対応を見せる。ファウルを辞さないプレーによって、バルサはボールを失う場面が目立ち始める。シャビ、イニエスタも前線にボールを供給できるが、それが前線の選手にとって、決して良いボールでないことが多く、徐々にデポルがペースをつかみかける。逆にバルセロナは不利な形でボールを失う場面が多く、攻撃を遅らせる場面も少なくなっていく。

 やはりスペースがない状態ではイニエスタ、シャビだけではきつそうだった。疲れのためか、特にイニエスタはいつものキレがなく違いを出せていなかった。しかし、それでもデポルのプレスがきつくなかったので、いつもよりはボールを回せているようには見えた。

 デポルがボールを奪い、カウンターを仕掛けるが、テュラムがザンブロッタの裏を巧く埋め、巧く対応していた。また、デポルには個人で仕掛ける選手がいない。そして、後ろの選手がちっとも前に飛び出してこないので、得点の匂いがあまりしなかった。エストジャノフは力があるので、もっと個で仕掛けて欲しかった。

 つまり、デポルのカウンターを奪って、バルセロナが逆にカウンターという場面が何度か見られた。バルサのロナウジーニョ達は攻め込まれている場面でも、前線に残ることが許されている。カウンターの場面では、ロナウジーニョが前を向いてボールをもらい、エトーやメッシらに、ラストパスを送っていた。デポル守備陣は当然下がりながら守備をしなければならないし、人数が足りないので、アグレッシブな守備をするにはリスクが高すぎる。よって、ロナウジーニョ等にボールが入っても、攻撃を遅らせることしかできなかった。しかし、それは一歩間違うと、ボールを持っているロナウジーニョ等を、ただ見ているだけになってしまう。よってここが一番得点のにおいがした。

 そして、前半の終了間際にシャビのロングパスからロナウジーニョがカウンター。アグレッシブな守備にきた相手をあっさり交わし、フリーになるとメッシに完璧なパスを送る。それをメッシが決めて1-0になった。

 意図的に相手にボールを持たせ、カウンターを仕掛けたわけではない。しかし、スペースを作るためには有効な方法だと思う。元々、相手の攻撃をバルデスやプジョルを中心に耐え忍ぶことはできるが、ボールを奪ってカウンターという場面は、今シーズンに限っていうと、あまり見ることは出来てない。ボールを奪う力がないのだから仕方ないが。そのような選手を入れたらちょっと面白くなるかもしれない。ただ、バルサ哲学からいったらこのような考え方はどうなのだろうか。意図的に攻めさせてカウンター。

 ■動かなかったデポル

 後半になっても、両チームとも交代はなかった。デポルは戦い方も変えてこなかった。残り時間が少なくなってきたら、猛攻を仕掛けるつもりだったのだろう。

 前半と同じように単純なくさびのボールに対して、デポルのDFは強さを見せていた。狙いどころがはっきりしているので、思い切った守備が可能なのだろう。しかし、バルサも延々うまくいかない攻撃を仕掛けるわけではない。いつもはイニエスタが相手を崩す始まりとなるのだが、この試合ではメッシ、ロナウジーニョがその役割を担った。

 ロナウジーニョが中盤まで下がってくると、コロッチーニがついてくる。しかし、それと同時にジオが空いた縦のスペースに飛び出すとコロッチーニがジオのマークにつき、エストジャノフがロナウジーニョのマークについていた。エストジャノフは攻撃の選手で、そこまで守備が巧くない。そんな選手対ロナウジーニョである。また、マークの受け渡しの瞬間にできるズレをロナウジーニョが巧く活用していた。ロナウジーニョがキープして一気に逆サイドでザンブロッタがフリーで飛び出す。または、中央に斜めのパスを入れそこに飛び出しながら誰かが入ってくる。

 メッシの場合は誰がマークについていようが関係なかった。負ける場面ももちろんあったが、高い確率で相手のプレスを交わし、そのままドリブルで仕掛けたり、逆サイドに展開していた。

 このような展開になってくると、デポルは当然きつくなる。唯一有利に進めていたくさびのボールに対する場面がなくなり、ボールを奪える場面はなくなってしまった。

 そして素晴らしい展開でバルサが追加点を奪った。この得点はハイライトで見る価値あり。そして、その後はバルサのやりたい放題となってしまった。デポルはボールを奪えない→中盤もDFラインと一緒にラインを下げる→中盤がら空き。または、ボールを奪っても最終ラインに近いので攻撃を有利な形で仕掛けられない。そんな最悪の展開になってしまった。2-0。

 ■2-0後のバルサ

 バルサは2点入れた後も、決定機をつくった。しかし、守備の場面で信じられないようなパスミスをするなど、集中力に欠ける場面が目立ち始める。そして、なんとデポルが1点返す。なんともいえない失点だった。単純な展開で中央をぶち抜かれてしまった。

 今シーズンのバルサは試合を決めたあと、残り時間がいくらあっても、グダグダな展開になることが多い。決して守りきろうとか、魅せるプレーを増やそうというような、意思のある試合ではなくなる。個人の能力が高いので、前線にさえボールが行けば、見られる試合になるが、なんともいえない。試合は2-1で終わる。

 ■独り言

 ロナウジーニョのコンディションが良くなっていた。代表に呼ばれてリフレッシュしたのだろうか。その代わりに、イニエスタのコンディションが落ちていたのが印象的であった。バルサはらしさをそれなりに表現できた試合だったと思う。絶賛されるほどではないが。

 デポルはやはりひどかった。以上。

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posted by josepgualdiola |09:52 | バルセロナ/0607 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年03月18日

レクレアティーボ対バルセロナ ~いつものバルサ、久々に復活~

 ようやく一般的にも注目されてきたレクレアティーボ。その組織力はバルサ相手にも通用するはずだ。しかし、この試合では主力のカソルラが怪我のため欠場。カソルラがいなければ、攻撃に違いは生まれない。スタメンを見て、これはバルサ有利だな、、、と感じた。

 対するバルサは4-3-3で試合に臨んだ。3トップは今話題のREM。要するにロナウジーニョ、エトー、メッシである。中盤の3枚はイニエスタ、デコ、シャビ。今シーズンの序盤に良く観られた中盤である。4-3-3でポゼッションが巧くいかないとき、前半戦ではよくこの3人で中盤を形成していた。この布陣は攻撃面は問題ないが、守備面で問題が発生する。昨年のクラシコやチェルシー戦で、この布陣では結果を出すことができなかった。そんな封印されてしまった懐かしの布陣である。しかし、レクレにカウンターをくらったらやばくないか、そんな不安を抱えながら試合は始まる。

 ■バルサらしさを取り戻したバルサ

 予想通り、この布陣での攻撃は面白いように機能した。中盤の底にいたイニエスタが、相手のプレスをひらりひらりとかわし、攻撃を組み立てていった。そこで相手のプレスのほころびが生まれ、シャビ、デコにスペースが生まれる。いつもどおりの展開である。

 こうなるとペースはバルセロナ。良い時のバルサに見られる相手ゴール前での細かなパス交換による崩しが何度も見られた。バルセロナファンにとっては久々に気持ちの良い試合になったと思う。

 おいおい、守備はどうなったのだ!!守備が問題なのだろうという話だ。この試合でエトーが前半4分に神がかったミドルシュートを決める。このせいか、サイドバックがリスクをまったくかけなくなった。組み立ての場面で前に出てくることはあったが、前線の選手を追い越す場面は見られなかった。ただし、先制点後も決して攻撃の手を緩めたように見えなかったので、これは4-3-3のマイナーチェンジかもしれない。後ろに人数がいるため、レクレの攻撃を巧く止めていた。今までの4-3-3はもう少しサイドバックが上がり、裏を取られたような気がする。また、テュラムがレギュラーに定着しつつあることによって、左右のバランスが改善されてきている。

 しかし、ウイングとサイドバックの間には広大なスペースが生まれ、サイドを突破された場面でのイニエスタのポジション取りはかなり怪しかった。守備の問題はそのまま残っているのが事実だ。レクレがその穴を利用できなかった。これがバルサの守備の問題が表に出てこなかった理由だろう。

 バルサはらしさ全開の攻撃を見せ、前半の終わりに素晴らしい形からザンブロッタ、エトーが続けて点をきめ、試合を決める。得点の詳しい説明はやべっちでもみてください。見る価値があると思います。よって、前半は3-0で終わる。

 ■特に何も起きなかった後半戦

 後半になると、バルセロナはペースを落とし、レクレが攻めまくる展開となる。しかし、カウンターを得意とするレクレはボールを持たされても、効果的に攻めることはできなかった。それでも、バルサの守備には弱点があるので、バルデスの好セーブが何本もあった。ただ、バルサの運動量も落ちていたので、後半はあまり参考にならない。これで終わり。

 ■独り言

 守備の場面でロナウジーニョが真ん中、エトーが左サイドにいる場面を久々に見た。懐かしい瞬間である。しかし、ロナウジーニョの動きは悪く、メッシは相変わらずサッカーに参加していないという問題や守備の問題も残っている。ただ、今後、死闘を繰り広げるような相手があまりいないので、このままいけば優勝できるかもしれない。ただし、次節はデコが累積のため欠場なので、どういう布陣で臨むのか楽しみである。

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posted by josepgualdiola |19:04 | バルセロナ/0607 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2007年03月04日

セビリア対バルセロナ ~3バックのバルセロナ~

 バルセロナはミッドウィークの国王杯で、3-4-3をやったらしい。スタメンはバルデス、ジオ、プジョル、オレゲール、ザンブロッタ、マルケス、イニエスタ、シャビ、ロナウジーニョ、メッシ、ジュリ。デコは温存でベンチ外。面白い3トップで試合に臨む。

 セビリアもミッドウィークに国王杯があった。例の事件がおきた試合である。この試合のスタメンにはアウベス、アドリアーノが復帰。しかし、ファビアーノがいない。原因がなにかわからないが、ベンチにもいない。代役はケルジャコフ。

 ■3バックのバルセロナ

 試合が始まって驚いた。この試合でもバルサがフォーメーションを3-4-3にしてきたからだ。3バックは左からプジョル、マルケス、オレゲール。その前に繋ぎ役として、シャビ、イニエスタ。その横にジオとザンブロッタ。前はロナウジーニョが中央にいた。

 3トップの後ろにシャビ、デコ、イニエスタを並べたサラゴサ戦のフォーメーションとは戦い方がまったく違うだろう。この試合でこのフォーメーションはまったく機能していなかった。

 いつもの4バックのように、3バックでボールをまわす。そこにイニエスタ、シャビが降りてきてゲームを組み立てようとしたが、パスコースがない。3バックのポジショニングが深すぎて、前線と距離がありすぎるのである。それでも、ロナウジーニョやメッシが多少下がってきて、ボールを受けていたが、今度は前線が孤立していた。イニエスタやシャビの位置がいつもより低いので、この2人は攻撃に巧く絡むことが出来なかった。

 サイドの2人、特にジオはボールも来ず、かわいそうな出来だった。前にいるメッシは周りをいかすプレーが出来ないので、ボールがないときに自分のマークを引き連れて中に侵入し、縦のスペースを開けるシーンが一度もなかった。

 逆サイドのジュリはそういった動きが得意である。しかし、右サイドにはってなんぼのジュリからしたら、あまり好ましくない動きになるだろう。ただ、ジュリは献身的なので、自分のマークを引き連れて、縦のスペースを空ける動きを何度もしていた。その最初の動きでザンブロッタが抜け出し、そこからロナウジーニョの先制点が生まれる。この得点はザンブロッタの飛び出しが非常にオフサイドっぽかったので。、セビリアDFは足を止めてしまった。ついていない。

 飛び出す以外の場面での2人のポジショニングは、前線の選手とかぶることが多く、いないに等しかった。また、守備の面でも、どこにいたらいいのかわからないようだった。ザンブロッタがアドリアーノの並走したシーンなどはポジショニングが悪すぎる。前半戦のバルサの中盤はシャビ、イニエスタの2人だけだった、と言ってもいいだろう。ただ、ザンブロッタ、ジオとメッシ、ジュリのポジション取りがかぶることくらい、試合前から予想可能である。

 ■先制点後

 ロナウジーニョの頭で先制した後、中途半端だったサイドの2人はようやく居場所を見つける。バルサはここから5バックで守り始める。まさかバルサが5バック気味に守るとは正直考えられなかった。

 バルサの前線の選手、この試合の場合、ロナウジーニョ、メッシは守備に熱心でない。メッシは対面のダニエルアウベスを自由にする場面が目立ち、セビリアはいつものように右サイドから攻める。セビリアもホームで負けるわけには行かない。

 しかし、バックパスをロナウジーニョに拾われ、PK献上とレッドでオシオが退場。このPKをパロプが止め、最悪の事態は免れた。ここから人数が少なくなるので、セビリアはきついかと思われた。案の定、1人多いバルサがボールをキープし時間を巧く潰していく。だが、セビリアはボールを奪い返しカウンターを仕掛け、あっさりと同点に追いつく。ダニエルアウベスがフリーでボールを受け、ケルジャコフにボールを入れる。振り向きざまでゴールである。1-1で前半は終わる。

 ■4-3-3に戻してはみたけれど

 バルサは中途半端になってしまった両サイドの役割をはっきりさせるため、4-3-3に戻す。すると、それまで機能していなかった両サイドもいつもの機能を取り戻し、試合を支配した。

 が、メッシの軽率なドリブルからカウンターをくらい、バルサはファウルでとめる。そのフリーキックを直接ダニエルアウベスにぶちこまれ逆転。しかもその逆転後、いきなりジュリが退場になり、バルサも10人になってしまう。

 その後、ライーカールトは狂ったようにエトー、サビオラを投入するが、前線に選手が増えてもパワープレイするでもなく、だったら中盤から容易にボールが入らない状態で増やしても微妙である。

 さらに悪夢は続き、ザンブロッタが危険なタックルでイエロー、その抗議をいちいち審判に叫びにきて、二枚目のイエローで退場。その後、試合は無秩序の殴り合いになるがスコアはそのまま試合終了。
 
 ■独り言

 あつい試合だったが、見ごたえはなかった。バルサの新システムは恐ろしくひどい出来だった。また、セビリアもそんなバルセロナに付き合うような試合展開だった。また、早い段階で、セビリアに退場者が出たことも試合が退屈になった原因の1つだろう。審判が試合を壊してしまった気がする。

 バルサはあれでいいのか。。。。

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posted by josepgualdiola |09:26 | バルセロナ/0607 | コメント(11) | トラックバック(0)
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2007年02月26日

バルサ対ビルバオ ~エトーの復活~

 基本的に見た試合のほとんどはここに書くようにしている。ただ例外もある。試合がつまらなかったり、壊れたり、そこに何も感じなければ、ここに書くこともないので、そういった試合はレポを書かない。先週はチャンピオンズリーグがミッドウィークにあったため、どのチームもコンディションが悪かった。試合に出ない選手もいれば、試合に出ても、いつものプレーを出来ない選手が多発し、チームとして機能していないチームが多かった。そのため、必然的にここに書く量も減った。今週書く予定なのは、このバルサ対ビルバオ、セビリア対ヘタフェくらいである。

 リバプールをカンプノウで迎え撃てなかったバルセロナ。もちろんこの試合を落とすわけにはいかない。カンプノウで二連敗はどうしても避けなければチーム崩壊の危機だ。少し大袈裟。この試合でバルセロナはエトーとテュラムをスタメン起用。またデコが累積のため、イニエスタ、シャビが中盤で組む。このコンビはあまり見た記憶がないので注目。

 ■エトー対グジョンセン対サビオラ

 バルセロナ対策というより、基本的な守り方は2つに分けられる。前線から積極的にプレスに行く守り方と、引きこもってスペースをなくす守り方だ。前者は体力の消耗が激しい代わりに、敵のゴールに近い位置でボールを奪うことを目的にしているので、攻撃が仕掛けやすい。後者は前者に比べれば体力の消耗は少ないが、ボールの回復点が相手ゴールから遠いので、攻撃が難しい。ただし、決定力のあるストライカーがいればあまり問題にならない。

 アトレチコは前線からプレスに行くやり方を選んできた。プジョル、テュラムにはプレスに行かず、エジミウソン、シャビ、イニエスタに前を向かせないハードな守備を見せた。マルケスに比べると、プジョル、テュラムはあまりフィードが巧くない。アトレチコはそれを計算して、ここにはあまりプレスに行かなかったのだろう。実際に、この2人から効果的なボールは供給されなかった。

 このような守備で相手が来ると、バルセロナは前線にボールを運べなくなり、ボールを回す位置が低くなってしまう。原因はいつもの通りエジミウソン。彼がもう少しパスコースを作る動きをしてくれば、状況は改善されるのに。このどん詰まりの状況を脱したのはジュリの手柄であった。

 ロナウジーニョにはマークがついていて、なかなか自由にプレーできる状態でなかった。エトーはイニエスタ、シャビからボールをもらうには距離がありすぎた。そんな中積極的にジュリがシャビ、イニエスタからのボールを受けバルセロナのボールが回り始める。本日の影のMVPジュリ。メッシの復帰によって、刺激を受けたのだろうか。いつも以上に体がキレキレで、献身的な守備は相変わらず効いていた。

 このジュリの手柄によって、アトレチコの守備は徐々にほころんでくる。ロナウジーニョのマークも心なしか甘くなり、お得意のノールックパスを何度もエトーに通していた、この2人、やはり相性が良い。多分スポルトで誇張して伝えられるだろう。

 そして先制点が生まれる。イニエスタが自陣から強引なドリブルでボールを前線に運ぶ→そのこぼれだまをエジミウソンがジュリへロングパス。そしてジュリが右サイドを突破してグランダーの速いクロス。そこにエトーが飛び込んできて、焦ったDFがオウンゴール。

 2点目はジオのオーバーラップに敵が気を取られた瞬間にロナウジーニョがエトーへパス。エトーは敵を2人引き連れたまま、絶妙のポストプレイをみせ、シャビが華麗なボレー。

 3点目はロナウジーニョがエトーとポジションチェンジし中央へ。そこへイニエスタがクサビのボールをいれ、ロナウジーニョは振り向きざまにスルーパス→エトーが独走でゴール。

 前半で勝負がついてしまった。ビルバオは打つ手がない。先制点を許したあと、中途半端に攻撃に出た結果、守りも攻撃も機能しなくなってしまった。チームの中で攻めるのか、まだ守るのかという意思統一が出来ていなかったのだろう。

 ■久々のロナウジーニョのショー

 後半になると、ビルバオはのプレスは更に弱まり、バルサは好きなようにプレーしていた。しかし、イニエスタのシュートはポスト、ロナウジーニョのループはバーに当たる。後半20分ごろに運動量の落ちたエトー→メッシに交代。その後、ロナウジーニョの個人技を軸にアトレチコゴールに攻め入るものの、スコアはこのまま3-0で終了。

 つまり、後半はロナウジーニョ以外なにも前半と変わったところはなかった。

 ■独り言

 イニエスタは本当に巧くなったと思う。デコよりは間違いなく良い。チームのために守備もできるし、中盤での味方を助けるキープ力は尋常じゃない。ボールを失うことも少なく、さらに個人でも仕掛けられる。また、シャビとのコンビは非常にバランスがよかった。デコが最近良く行うトリッキーなプレーもなく、堅実にプレーしていた。

 また、長い間課題だった前線からのプレスも、エトーいるいないにかかわらず、ロナウジーニョも含めて守備をするようになっている。
 
 メッシ加入後、攻撃が中央よりになり自滅したのは相変わらずだったが、これでリバプールに負けるなんて正直信じられん。リバプールそんなに良かったのか。

 復帰したエトーについて。お得意の鬼プレスもたまにみせていたが、体のキレはまだまだ。しかし、周りの選手との波長があるのだろう。動いたところにボールがきていた。サビオラのほうがグジョンセンよりもバルサのサッカーにマッチしていると今まで書いてきたが、エトーのほうが次元の違うくらい噛み合っていた。さらに、ジュリ、ロナウジーニョとのポジションチェンジ頻繁に行っていて、これはバルセロナ復活するかもしれないぞ。そんな期待を抱かせる試合であった。

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2007年02月19日

現実対理想 ~バレンシア対バルセロナ~

 チェルシー対バルセロナの試合は、よく理想対現実と表現されることがある。チャンピオンズリーグで名勝負を披露してくれる両チームだが、バレンシア対バルセロナもそれに近いものがあるのでないか。

 バルサのスタメンは、バルデス、ザンブロッタ、プジョル、エジミウソン、オレゲール、マルケス、デコ、シャビ、ロナウジーニョ、グジョンセン、イニエスタ。このブログでおしているイニエスタが右で先発。ライーカールトらしくない采配だ。注目はグジョンセンのスタメンと、マルケスのピボーテが機能するのか。問題のエトーはベンチにも入らなかった。

 バレンシアのスタメンは、ブテル、モレッティ、アジャラ、アルビオル、ミゲル、シルバ、アルベルダ、マルチェナ、アングロ、モリエンテス、ビジャ。風邪のため、カニサレスが欠場。怪我のため、ビセンテ、バラハが欠場。

 両チームの前回の対戦を簡単に振り返ってみる。前半はバレンシアの守備の前にバルセロナが沈黙、ビジャに先制点を奪われる。しかし、後半、エジミウソンをイニエスタに代えて、中盤を支配し、バルセロナが同点に追いつく。こんな試合であった。

 ■バルセロナの前半戦

 バレンシアは前でボールを奪うということに、あまり拘っていなかった。前で奪うというよりは、後ろでしっかり守ってカウンターを狙う。デコ・シャビにもそこまできつく当たらず、バルセロナにボール支配を譲っていた。ボールを譲られたバルセロナは、比較的自由にボールを回してバレンシアのゴール前に迫っていく。

  しかし、ゴール前にバレンシア守備陣が壁を作り、ひたすらバルサの攻撃を跳ね返していた。前半はバルサのペースであったが、ほとんど決定機はなかったといってよいだろう。一度だけ、イニエスタが抜け出し、グジョンセンに良いクロスをあげたが、グジョンセンは枠を外してしまった。それのみだった。

 バレンシアの守り方はいたって単純。DFラインは下げすぎず、その前に中盤の4枚がラインを形成。この2ラインで分厚い壁を作り、ゾーンでしっかり対応していた。マークの受け渡しも完璧で、非の打ち所がなかった。声も出ているのだろうし、個々の球際、守備意識が非常に高かった。

 また特にDFラインがペナルティエリアの中まで下がらないように、意識していたのだろう。裏を取るにはスペースがなく、放り込むにはゴールとの距離がありすぎる。このDFラインの位置取りが見事だった。DFラインはペナルティエリアのラインまでしか下げない、それ以上下がってしまったら下がりすぎであるというのは今後も参考になるだろう。

 バルセロナはそんなバレンシアの守りの前になぜ沈黙したか。理由を3つに分けてみる。

 最初の理由は個々のコンディション不足だろう。要するに個人技で打開できる選手がいなかったことだ。わかりやすく言うと、目の前の敵を抜ける選手がいなかった。今までの不調時のロナウジーニョは独りよがりであった。最近は独りよがりに慣らす、周りを使うようになり、さらに自分がボールを奪われると、相手を地の果てまで追いかけるようになったが、迫力不足は否めない。また、デコも昔に比べると、サーカスプレイに走る頻度が増した。唯一、イニエスタは可能性を感じさせたが、彼にはボールが回ってこなかった。

 次の理由はこのイニエスタである。彼の右が機能しているとは言いがたかった。イニエスタを右で使う最大のメリットは、中央に侵入し、ボール回しを円滑にすることである。しかし、バレンシアが引いたことによって、今日のバルセロナのボール回しはそれなりに円滑に進んでいた。よって、イニエスタが中央に行く必要がなく、右でイニエスタが出る必要がなかったのである。さらに、イニエスタが中に行く→右サイドバックがその上がったスペースを埋める、これが約束事であるのだが、本日の右のスタメンはオレゲール。まったく攻めあがってこなかった。結果として、右に張り付くことになったイニエスタに本来の怖さはなかった。

 最後の理由はダイナミズムの欠如である。代表例は両サイドバックのオーバーラップのなさ。まったく上がってこなかった。バレンシアのカウンターを警戒して、上がらないという選択を取ったのだろうが、バルサらしくない。また、戦線の選手も単純なパス&ゴーが少なく、選手を追い越すような動きが少なかった。なぜこのような事態になったかはわからないが、攻め急ぐシーンも目立った。それでも攻撃はいい形で終わる場面が目立ち、それがバレンシアのカウンターを防いでいたので、決してバレンシアペースの前半戦というわけではなかった。

 ■バレンシアの後半戦

 バレンシアの攻撃の形はとにかくカウンターである。ボールを奪ったら前線に近い選手は全員ダッシュ!!!ボールをバルセロナのサイドバックの裏に放り込み、そこから勝負を仕掛ける。

 前半戦で2度カウンターからチャンスが生まれた。両方ともアングロが絡んでいた。最初のチャンスは中盤でボールを奪い、モリエンテスが前を向いてボールを受ける。アングロが同時に右サイドを駆け上がり、そのオーバーラップに気を取られたバルサの裏をつくスルーパスをビジャに通した。モリエンテスらしくないスルーパス。このビックチャンスはバルデスの好セーブによって防がれた。ちなみにビジャのマーク、エジミウソンは途中でオフサイドをアピールし、ビジャを追うのをやめていた。。

 次のチャンスは単純にアングロを使いそこからクロスで相手を崩したシーンである。地味な選手アングロだが、その貢献度は想像以上にでかい。

 後半になると、もう少し前からプレスに行く場面も目立ったが、戦い方は前半戦とあまり変わらなかった。しかし、カウンターで先制点を奪う。それは狙い通りの形であった。

 深い位置でバルサからボールを奪うと、一気にバルサ左サイドバックの裏へビジャが飛び出す。そのままビジャがバルサ陣内に侵入し、バルサのDFがビジャに気を取られているうちにアングロがゴール前に飛び出してきて、ビジャがそこにパス→ゴール。バルサのDFは何が起こったのか理解していないようだった。すぐさまメッシをグジョンセンに代えて投入。

 そして追加点がすぐにバレンシアに生まれる。相手のクリアミスを拾い、初めての波状攻撃。それを最後はシルバが押し込み二点差。

 このあとアルベルダ、デコが同時に退場し試合は荒れていく。この退場の原因は、アルベルダがメッシに後ろからスライディング→そばにいたデコがアルベルダを突き飛ばす→両者退場。なんか最近のデコはキレやすい気がする。

 メッシ加入後、バルサの攻撃は個人技で徹底的に仕掛けるものになっていく。それに比例して、ゴール前でのフリーキックのチャンスが増え、最終的にロナウジーニョが1点返し試合終了。

 ■独り言

 オレゲールがバレンシアサポにやたらブーイングされていたけど、なぜでしょうか。まったく理由がわからない。挑発でもしたのかな。

 バルセロナは相手にボールを預けても良かったと思う。昨年チェルシー戦でそのようなサッカーを披露したと思うのだが、あれは気のせいだったのだろうか。同じペースで攻め続けると、相手の集中力が極限まで高まることが多いので要注意である。エジミウソンとグジョンセンの立場が怪しくなってまいりました。

 バレンシアはさすがだけど、もう少し面白いサッカーをして欲しいぞ。チェルシーのほうがまだ面白いことをやっている気がする。

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posted by josepgualdiola |11:29 | バルセロナ/0607 | コメント(12) | トラックバック(0)
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2007年02月05日

エトーの復活 ~オサスナ戦~

 エトーが久々のベンチ入り。その代わりにロナウジーニョがいなくなってしまった。グジョンセンも体調不良ということで、FWはエスケーロ、サビオラ、ジュリとなった。前節で魅せたイニエスタは控え。ミッドウィークのサラゴサ戦での疲れの影響だろうか。このイニエスタを控えにするという采配は理解できない。

 オサスナはようやく調子を取り戻してきたようだ。しかし、いかんせん放送が少ないのでどう良くなったのかがさっぱりわからない。ソルダードが調子いいようなので彼に注目。

 ■マルケスをアンカーで使う

 このブログでもマルケスをアンカーで使い、エジミウソンをセンターバックにしろという、要望たびたびがあった。なんと、それがこのタイミングで実現してしまった。ミロシェビッチ対策!?かもしれない。ちなみにエジミウソンはミロシェビッチにやられていた。

 マルケスをアンカーで使うことによって、何か良かったことはあったか。結論から言うと、エジミウソンがある程度センターバックとして使える目処が立ったぐらいだろう。ミロシェビッチにはやられていたが、ポカもなくそつなくこなしていたと思う。マルケスが特別良かったということはない。

 ■オサスナの不可解な守備

 攻撃面に話を戻すと、オサスナ戦のバルセロナは決して悪くなかった。その原因はオサスナの守備にある。よく見られるバルサ対策はデコ、シャビに前を向かせず、自陣への侵入を許さないものだ。しかし、オサスナの守り方は中途半端で、あっさりとデコ・シャビに自陣への侵入を許していた。

 もちろん、侵入を許さなかった場面もある。つまり前線からプレスに行く場面と、なぜか誰も行かない場面が双方とも頻繁に見られた。リトリートと、前線からのプレスを、場面によって使い分けていたわけでは決してない。そのちぐはぐな守り方は高く評価されるものではないと思う。でも解説の人はやたら高く評価していて不思議だった。

 バルセロナはボールを回しながら試合のリズムを作っていく。デコ・シャビがボールにさわりゴール前で左右にボールを振り分ける場面が何度も見られた。こうなると、オサスナは後手を踏むしかない。デコ・シャビにゴール前で仕掛けさせてはいけないのだ。それなのにあの守り方は一体なんだったのだろう。ミスジャッジによって、ジュリのゴールが取り消される場面があった。バルサ相手にあの守り方はない。

 ■オサスナの速攻とバルセロナの早いチェック

 前線からの守備という、バルサに付きまとっていた問題はもう改善されたといってもいいだろう。特にデコが昔のデコに戻ったかのように早いチェックで相手の攻撃の起点を潰していた。今日のデコはロナウジーニョの代わりにジュリにロングパスを通すなど調子を上げてきている。ボールポゼッションを失ったときの攻守の切り替えはチーム全体として相当早くなってきた。問題を共有化しているのだろう。これはバルセロナにとってでかい。

 オサスナは本当に謎だった。前半はDFラインを低めで守っていた。このような状態で守っているとき、ボールを奪うと、一気にスピードアップして相手DFラインの裏にボールを供給するのが定石だと思うが、まったく攻撃のスピードを上げなかった。ミロシェビッチにボールが入る→ミロシェビッチ、ボールをキープ→バルサあっという間に戻る→攻撃再開。味方の上がりを待つにしてもあれはひどい。

 中盤の高い位置でボールを奪うと、早い攻撃を見せる場面もあったがそのような場面では急ぎすぎだという印象を受けた。自分の洞察力不足で申し訳ないが、よく分からなかった。

 ミロシェビッチにロングボールを当てて、ソルダードがゴールに絡むというのが、基本的な形だろう。サイドを突破した場合はラウールガルシアもゴール前に飛び出してきて、ゴール前に圧力を加える。中盤の選手はテクニックがあり、ワンタッチでボールをつなぎ、相手のプレスをかいくぐることが出来る。これぐらいしかわからなかった。キーマンはミロシェビッチ。

 ■またもやでた不可解な采配

 試合結果は0-0。ミロシェビッチが謎の交代でピッチを去ってからはバルサロナが試合を支配した。恐らく怪我のためだろう。バルセロナは後半途中でイニエスタを投入。後半頭からでもよかったと思う。ただ、なぜサビオラと代えたのだろうか。この日のサビオラの評価は難しいが、エスケーロのほうが明らかに機能していなかった。

 それにいつものバルセロナならば、サイドバックを攻撃的な選手に変えて攻撃を活性化させてくる。マルケスが途中で足をつったのは誤算だろうが、最後はエトーでなくベレッチ、ジオを投入するか、オレゲールにもっと前線に顔を出すように指示をするべきだったと思う。

 ■独り言

 ライーカールトってかなり現実的なサッカーを志向していることがよく分かった。テンカーテとたして2で割るくらいがちょうどいいのだろうな。

 それにしてもオサスナは謎だった。

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posted by josepgualdiola |13:29 | バルセロナ/0607 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年01月29日

デコの復活とイニ、シャビ、デコの共存 ~セルタ戦~

 前節のベティス戦、すっかり見るのを忘れてしまった。各メディアで試合内容を確認したが、そんなに褒められる内容ではなかったらしい。さらに、ロナウジーニョがやたらブーイングされているようだ。リーガ前半戦の時のほうが、今よりも格段に彼の調子は悪かった。あのときに比べれば、守備もするし、パスもするし、相当ましだとは思う。この日のスタメンはバルデス、ジオ、オレゲール、プジョル、ザンブロッタ、エジミウソン、デコ、シャビ、ロナウジーニョ、サビオラ、イニエスタである。

 散々ここで述べてきた、サビオラのスタメン、イニエスタ右ウイングが始めて同時に実現したスタメンである。結果は出るか知らないが、バルサのサッカーをみせるにはこの布陣が今のベストだと思う。

 ■なぜイニ、シャビ、デコの共存が必要なのか
 
 結論から言うと、ボールが回らないからだ。基本的にバルセロナは遅攻を基本としている。DFラインでゆったりとボールを回し→デコ、シャビ、エジミウソンの連携でボールを運ぶ。その形が相手の守備によって機能しなくなっているのである。これはこのブログでも何度も書いてきたことだ。

 イニエスタがシャビ・デコの代わりに出場すると、状況は多少改善される。イニエスタの場合、相手のプレスを独力で交わしてまうからだ。しかし、もちろん毎回相手を交わせるわけではない。バルセロナにとって、イニエスタのスタメンはいまや必須なことになっている。でもイニエスタだけで、、バルセロナのサッカーを復活させることはちょっと厳しい。

 そこで、3人同時に起用することが望まれる。今シーズンよく見られたのは状況を打開するために、シャビ、デコ、イニエスタを中盤で使うことだ。エジミウソンに比べれば、どの選手もパス回しは巧い。結果としてこの3人を中盤で使えば、バルセロナのサッカーは機能する。

 しかし、ピボーテにシャビ、またはイニエスタが入る形だと、守備面でかなり不安が残る。クラシコでやられてしまったのがいい例だ。両サイドバックが果敢に前線に飛び出すバルセロナにとって、ピボーテの守備の役割は非常に大きい。時には最終ラインで体をはることもある。それをシャビ、イニエスタにやらせるのはちょっときつい。

 よって、その守備のリスクを犯さずに、尚且つ三人を共存させるためにはイニエスタを右ウイングで使うことが最良の解決策である。実際にアトレチコ戦でお披露目されたこの形は今までのバルサを凌駕するようなサッカーを見せる。その試合の記事を引用すると、

 このポジションチェンジによって、バルサのパス回しは加速し、悪い形でボールを失う場面はかなり少なくなる。空いた右サイドにはベレッチ、デコ、シャビ、そしてロナウジーニョが進入していた。バルセロナの攻撃において、左サイドのポジションが流動的に変わることはある。それに加えて、今日は右サイドも流動的に変わっていた。ジュリにはできないイニエスタならではの動きである。バルサらしさ全開の前半戦であった。

 このポジションチェンジというのはイニエスタが右サイドのポジションを空けていつものポジションまで下がってきたことである。

 今節のセルタ戦ではそこまで素晴らしいサッカーをみることはできなかったが、ここ数試合に比べると、試合内容は一変した。イニエスタが中盤に顔を出すことによって、相手の中盤は数的不利になり、ゾーンのバランスも崩れてしまう。そうなると、シャビ、デコへのプレスがわずかに遅れ、前を向いてボールをもらうことが出来る。シャビもデコも前さえ向ければ、マークをものともしない力を持っている。わずかなスペースを与えるだけで、バルサに対するチームはやられてしまうのだ。よっていつものバルセロナが復活する。攻撃面での問題はもうほとんどない。

 ■課題であった前線からのプレス

 バルセロナは基本的にボールを所持している場面が多い。よって、遅攻でやられるよりも、カウンターで攻め込まれる場面がどうしても多くなる。カウンターでやられるということは、ボールを奪われて速攻を許しているということだ。ボールを奪われて時点で、すぐに相手にプレスをかけ→ボールを奪う、または攻撃を遅らせることができれば、カウンターでやられる場面は確実に減る。

 このプレスがなかなか今年のバルサはできていなかった。特に今までこのようばな場面で最高のプレーを披露していたデコが、プレスに行かなくなるシーンが目立った。今年のデコはおしゃれなプレーをする場面がかなり増えたと思う。なにか心境の変化でも合ったのだろうか。

 ジムナスティック戦で多少の改善が見られたことは述べた。ひとまず、ボールホルダーにプレスをかけるシーンは見ることが出来た。セルタ戦ではそこに連動性が生まれていた。元々、ボールを失った時点で積極的にプレスをかけるのはイニエスタ、ジュリくらいであったのが、ほぼ全員に広がっていた。チームの間でも前線からのプレスが問題だということが一致したのかもしれない。

 特にロナウジーニョはジムナスティック戦よりもさらに相手を追い掛け回していた。またデコ。特にデコ。本来の持ち味を発揮していたと思う。このボールを失った→すぐプレスによって、セルタから何度もボールを奪い、延々とバルサは攻撃を続けた。強いときのバルセロナ復活は近い。

 ■セルタ戦のレポ

 予想通り、バルサが試合を完全に支配していた。ブーイングされたからか、ロナウジーニョもいつもと気合が違い、試合を決めようと最初から全開で飛ばしていた。前線にボールが収まるので、ザンブロッタ、ジオも果敢に前線に飛び出し、攻撃に厚みを加えていた。

 先制点はバルサに生まれる。ジオが飛び出し、そのままクロスをあげ、サビオラが頭でゴール。クロスの対応の仕方って難しいな!っとこの場面で思った。サイドからクロスが上がる場合に、相手FWを後ろからマークするバカはいない。そんなことをしたら、簡単に前に入られて、やられ放題だからだ。だからセルタのDFはサビオラの前に入った。そうしたらその上を通されてしまった。正解はサビオラのユニフォームを手でつかみながら離れないようにすることかもしれないが、下手したらPKだし、ちょっと難しい。ジオのクロスとサビオラの動きがシンクロしていたので、どうしようもなかったかも。

 このまま前半は終わり、セルタは本当に何もできなかった。後半に入ると、セルタがリスクをかけ攻めてくるものの、本日のバルサは前線からの守備が効いてるため、後ろもそんなに辛そうでなかった。ただ、前半に比べると、各選手の運動量は下がっていた。その後不運にもPKを与えてしまい、同点にされる。確か後半20分くらいだったはず。
 
 ジュリをすかさず投入し、バルサは攻撃のギアを入れるが、セルタのDFは結構硬い。特にGKのピント。止めまくりであった。しかし、不運にもバルサにPKを与えてしまう。多分エリア外、しかも足がかかっていないというそれPKじゃねーよというシーンであった。これをロナウジーニョがしっかりと決め、2-1。最後にジュリがカウンターで独走で追加点を入れる。3-1で試合終了。

 ■独り言

 やはりサビオラのスタメンはいい。結果を残すし、周りとの波長も合っているとおもう。特にシャビ、イニエスタとはかなりいいのではないかな。

 メッシがかえってきたら、この様な形で試合に臨むことは少なくなると思う。少し残念。来週の試合でこの形を崩したら、ライーカールトはどうしようもないと思う。

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2007年01月22日

悲観する内容ではない今週のバルセロナ ~ジムナスティック戦~

 ライー・カールト、プジョル、バルデスが次々に発言した。彼ら曰く「チームが不調である原因は、敵に対してプレスにいっていないことだ」。今更かよっ!!と思う。しかし、この問題に取り組む気があるようで、少し安心した。ホームで最下位のジムナスティックを迎える。最初から結果が見えている試合なので、重要なのは内容である。

 ジムナスティックはカタルーニャ州にあるチーム。なんとポルティージョがいる。レアルカンテラ出身の選手がいろんなチームで頑張っている姿を、よく目にする。彼の名前はあまり聞かないので奮起を期待したい。

 ■改善された問題と改善できない問題

 バルセロナはかなりスタメンを代えてきた。特にDFラインを左からザンブロッタ、プジョル、テュラム、オレゲール。かなり守備を意識した布陣である。最近凡ミスの多いマルケスはベンチに下がってしまった。これでDFラインからのロングパスという武器がなくなる。意外だったのは両サイドバック。攻撃的なバルセロナがこのような布陣を取るとは正直思わなかった。それだけ守備に危機感を持っているのだろう。

 またFWのスタメンにサビオラ。とうとうスタメンで登場。ここで結果を出せれば最高である。

 まず、改善された問題。それは前線からのプレスである。今までのプレスのレベルはなにもしないという最低レベルであった。それが、ボールホルダーにプレッシャーをかけるレベルまで復活した。ロナウジーニョが積極的に相手のボールを追いかけていたので、かなり驚いた。チーム全体で守備をしようという意識が高まっているのだろう。いい兆候である。

 しかし、当然その守備の完成度は低い。パスコースを限定しても、その先に味方がいなかったり、連動性のあるプレスは出来ていなかった。つまり、高い位置でボールを奪う場面は少なかった。それでも、相手の攻撃を遅らせることは機能していて、DFが無防備にさらされる場面はほとんどなかった。

 改善できなかった問題はビルドアップ。自分で書いていて、デジャブのような気がしてくる。バルセロナ対策をしてくる相手に対して、はっきりいって何も出来ない。特にマルケスがいないために、さらに中盤の密度が上がり、エジミウソンは完全に消えていた。

 このような状態のとき、イニエスタが状況を打開することが多い。彼が無理を引き受け、ボールを前に運ぶ。しかし、今日の試合で彼はスタメンにいなかった。シャビ、デコではボールを前に運べない。特にデコは病み上がりのため、動きが悪かった。それは仕方がない。シャビもう少し頑張れなかったかな。この試合でこのビルドアップができない状況を打開しようと奮起していたのはオレゲールであった。つまり、組織で問題を改善できず、個に依存しすぎである。それは非常にリスクが高い。

 クサビのボールをいれて、パス&ゴーを忠実にこなし、前線に顔を出してくる。この動きによって、バルサの攻撃に変化を与えていた。そしてこのオレゲールの突破からセットプレイのチャンスを得る、すると、そのセットプレイの混戦からサビオラが素晴らしいシュートをみせる。オレゲールとサビオラのお手柄。前半戦のバルセロナはかなり苦しんでいた。その中での先制点。かなり大きい点だったと思う。0-0で後半戦はいただけない。

 ■予定調和の後半戦

 後半になると、バルセロナは当然リスクを犯さなくなる。途中でサビオラ→グジョンセン、デコ→イニエスタに代えてくる。時間がたつにつれ、ジムナスティクのスタミナが切れてきたことと相まって、徐々にバルサがペースを握り始める。

 イニエスタが中盤に入ることによって、オレゲールはあまりリスクを犯さなくなった。イニエスタは得意のドリブルで、バルサの攻撃を活性化させる。ロナウジーニョはトップ下の位置にポジションを移し、好き勝手にプレーしていた。効率的に追加点を奪い、3-0でバルサが勝つ。

 ■独り言

 解説の方がバルサをぼろくそに貶していたが、ここ何試合と比べると、そこまで悪くはなかったと思う。むしろ無失点で試合を終えたことは評価されるべきかと。

 サビオラは得点シーンのほかに何度かいい連携を見せていた。ただ、前線までボールが来ず、もう少しボールに絡みたかっただろうと思う。後半はロナウジーニョが中に侵入してきて、ポジションが思いっきりかぶっていた。

 ジュリは積極的にプレス、仕掛けをしていたが、いいボールがなかなか入ってこなかった。ロナウジーニョからはいいパスがくるが、他の人からは微妙。

 イニエスタは点まで入れてしまった。相手が疲れてきた場面での投入なのであれくらいはできて当たり前だと思う。グジョンセンにだしたスルーパスは見事だった。

 グジョンセンは2回ビックチャンスを得た。しかし、両方とも自分で決めることができなかった。この決定力の差が痛い。

 今日のMVPはオレゲール。

 バルサは守備が改善されると、厄介なチームになると思う。これから楽しみだ。

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2007年01月14日

バルセロナダービーで、こてんぱんにやられたバルサ。

 今、バルサがやばい。この前はチェルシーがやばいと書いた。しかし、最強と謳われている2チームが、ここにきて絶対的な強さを失ってきている。今回はそのバルサについて徹底的に書こうと思う。

 ■研究され尽くされたバルサの攻撃

 最近のバルセロナはポゼッションサッカーが出来ていない。数字上はポゼッションをしているように見えるのだが、試合を見れば、それがポジティブなものでないとわかる。

 スペースを消すために、多くのチームがコンパクトなサッカーをしてくる。さらに、アグレッシブなプレスをかけてくる。そのせいでデコ・シャビは前を向いてボールをもらうことが出来ず、前線にボールを運べないのだ。最近はイニエスタが無理をすることが多い。つまり、ドリブルで相手を交わし、有利な状況を作る。しかし、いくらなんでも毎回相手を抜けるわけではない。つまり、ボールを前線に運ぶことに関しては、イニエスタ依存症。つまり、バルサの連動性は相手に研究されてしまい、個人技に頼らざるを得なくなっている。

 イニエスタがボールを無理して運ぶか、マルケスのロングフィード、ロナウジーニョの個人技、たまに機能する流れるようなポゼッション。流れの中でのバルサの攻撃パターンは、主にこんなところである。マルケスがいなくなれば、質の低いロングボールばかりになり、DFへのプレスが減る→中央のスペースがさらになくなる。ロナウジーニョがいなくなれば、奇跡が起きる可能性は減り、中央のプレスが増える。イニエスタが機能しなくなれば、前線までボールが届かず、高い位置でボールを奪われるシーンが増えるだろう。

 ■守備の問題点

 最近バルサの守備陣に対する批判の声が高まっているように感じる。このブログでも散々書いてきたが、前線からの守備が機能していないため、後ろに理不尽な負担がかかっているのだ。

 このエスパニョール戦でその問題が完全に露呈した。レアルのレポでも同じことを書いたが、ボールを奪われた瞬間の切り替えが全体的に遅くなってきているのだ。ジュリとイニエスタ以外の選手の切り替えは非常に遅い。この日はデラペーニャを完全にフリーにする場面が何度も見られた。デラペーニャがフリーでドリブルしてくるなんて、守備陣からすると最悪なケースである。このように、守備陣がさらされた状況になることが今までに比べると非常に多くなってしまった。

 はっきりいってレアルの抱える守備の問題と同じである。もちろん度合いは違うが。そして、その両者にとって、一番の差はプジョル。1人で奮闘している様は少し切ない。もともとジオもベレッチも守備がそこまで巧い選手ではない。それが今まで目立たなかったのは、前線と連動した守備が出来ていたからだろう。その守備の組織が機能しなくなって後ろの選手の不出来が目立ち始めた。その代わりに最近ビクトールバルデスのファインセーブがカシージャス並に目立ち始めた。

 このように守備は不安定になっている。だからこそボールを支配して攻撃の時間を長くするべきである。しかし、前述の通り、バルサのサッカーは機能しにくくなっている。ただ、先制点を取れば状況は改善する。相手が前のめりになれば、あのバルサのサッカーが復活する。つまり、今のバルサは先制点を取らないときつい試合展開になってしまう。間違っても先制点を取られてはいけない。

 ■不思議な采配

 エスパニョール戦で、ライカールトはまたも不思議な采配を見せた。後半頭にジュリ→サビオラ。サビオラを中央にしてグジョンセンを右サイドにしたのだ。ジュリの出来が悪かったならこの交代策はわかる。

 しかし、今日のジュリは良かった。ロナウジーニョは休み明けなので、フィジカルの切れが悪かった。自分で勝負するよりも味方に良いパスをすることでチームに貢献していた。ドリブルで仕掛ける場面が少なかった。そしてパスの先にいたのはジュリ。ジュリは使われて活きる選手である。ロナウジーニョはジュリを使うのが巧い。ジュリがいなくなってから、ロナウジーニョの前半に見せたようなパスはなくなってしまった。グジョンセンが中に入ってきたからだろう。

 サビオラが個人技で点を取り、勢いに乗るかと思ったらグジョンセン→モッタ。イニエスタを前で使うための交代である。しかし、モッタはなにもできなかった。いったいなにを期待してモッタを投入したのだろうか。

 最後にイニエスタ→オレゲール。イニエスタが怪我をしたのだから仕方ないといえば仕方ない。追加点を狙う状況で、使われないのだから、エスケーロはもう信頼されていないようだ。今シーズンはこのような変な選手交代が多い。

 ■ではどうしようか

 攻撃面においてはもう答えが出ている。イニエスタをジュリの位置で使う。これでポゼッションサッカーはあっさり復活する。アトレチコ戦が最高の例だ。中盤をシャビ、イニエスタ、デコにするとパスが円滑に進むことは試合を見ていればわかることだ。このデメリットは守備がどうしても軽くなってしまい、カウンターに弱くなってしまうこと。最近は相手にサイドバックの裏をつかれ、センターバックがそこにつり出されるケースが非常に増えている。センターバックの位置にフォローに入るのがアンカーの役割なので、そこにイニエスタやシャビではちょっときつい。

 よって、イニエスタをさらに前線で使い、エジミウソンをアンカーに入れる。前線にパスコースが増えるので、相手にプレスを交わしやすくなる。この問題はデコ、シャビ、イニエスタの控えがいないことだ。モッタ、ジオでは少しきつい。誰かいないかな。

 守備面においてはボールを追いかけさせるしかない。監督の腕にかかっている。システムをいじろうが、選手をいじろうが、守備の意欲が少ない以上どうすることもできない。頑張れライーカールト。

 ■エスパニョールについて

 バルサが終始デラペーニャをフリーにしてくれたので、かなりカウンターを披露していた。ビックチャンスを数え切れないほど演出。スコアは3-1だったが、7-1でもおかしくはないほど攻撃が素晴らしかった。カウンターのシーンで後ろから人がどんどん上がってくる様は脅威。特にリエラ、ベラスコ、ペーニャ、タムード、ルイスガルシアが目立っていた。毎試合これくらいのモチベーションで試合に臨めば相当上に来ると思う。

 ■独り言

 エトー、メッシがいないならいないなりで、チームを作るべきだと思う。彼らがいなくても内容が良い試合はたくさんあった。エトー、メッシがいれば、さらに強くなるだろうけど、いまでもうまくやれば相当強いと思うのです。うまくやれば。あとサビオラを使え。

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posted by josepgualdiola |22:23 | バルセロナ/0607 | コメント(7) | トラックバック(1)
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