2007年05月25日

ボカ対ラシン ~リケルメは元気~

 ボカ。個人的にリケルメのファンである。リケルメが復活を遂げたビジャレアルは非常に見ていて面白かった。それがいま、ボカで再現されている。うれしい限りだ。ボカの注目選手は髪型が面白いパラシオだろう。バルサに移籍の噂がある。クレメンテロドリゲスはエスパニョール移籍が決まっている左SB。なんだかんだリケルメが中心のチームである。

 ラシン。情報がない。ユニフォームがナショナルチームのようである。ラシンサンタンデールとは恐らく関係がない。

 ■スペースのあるゆるゆるサッカー

 ミラン対リバプールは余裕を持ってボールを持てる場面が基本的にはなかった。それに比べると、このボカ対ラシンは同じ競技に見えなかった。単純に運動量が少ないし、ボールを奪いに行くよりは、ボールを待って奪う形が目立った。寄せに行くことも少ないし、自分のゾーンを守るも低い。

 つまり、個人技を発揮するのは難しいことではないし、パスを繋ごうと思えばそれは容易なことだった。つまり、観ていて退屈はしない。正誤性の問題ではないので、優劣を決めるつもりはない。育成にはアルゼンチンサッカーはいいかもしれない。

 ■リケルメ依存

 前回のボカはかなり良いサッカーをしていた。リケルメ以外の選手も果敢に仕掛けていたし、なにより走り回っていた。恐らく相手がリーベルだったからだろう。試合に臨む姿勢がいつもより強かったのかもしれない。

 この試合ではリケルメ以外の選手の運動量がリーベル戦に比べると、著しく落ちていた。つまり、リケルメ依存がくっきりとしていた。すべてのボールがリケルメを経由し、全員がそれを信頼し前線でフリーランニングを行っていた。

 試合の展開はリケルメを中心としたポゼッションでボカが遅攻。それをラシンがゴール前に壁を築き跳ね返し速攻。リケルメがなんとかこじ開けようとするが、ラストパスが周りと合わない場面が目立った。
 
 ラシンのカウンターはかなり機能していた。ボカの守備組織は、頻繁に自滅
する癖があるようで、ラシンは攻撃に工夫する必要もなくフリーでボールをもらうことができる。3人目の動きやスペースを作る動きやポジションチェンジなどそういったことをしないでも、ラシンは攻撃をフィニッシュまでもって行くことができた。つまり、ラシン優勢で試合が進む。

 先制点はラシンが手にする。右サイドを単純なワンツーで突破すると、そのままマイナスのクロスをフリーでヘディング。ボカの選手のミスを指摘しようとしたら何人のミスを指摘することになるんだ、というくらいボカの選手の動きはバラバラであった。ひとまず下がって来い。

 失点後、ボカはリケルメを中心にゴール前に迫るがスペースがなく、人が多すぎでどうしようもなかった。しかし、パラシオがPKを奪う。これをパレルモが外す。そして前半が終了。1-0でラシンが勝っている。

 ■リケルメリケルメリケルメ

 後半になって流れは変わらない。ドリブラーのカルドソがいないからだろうか。ボカの攻撃はいまいち迫力不足であった。パスで崩そうにも前線で周りのために走る選手は左SBのクレメンテくらいである。

 そんななかリケルメが孤軍奮闘の活躍を見せる。スルーパスは出すわ、ミドルシュートを打つわで1人別世界の選手だった。そのリケルメがダイレクトパス交換で中央を突破。見事なシュートで同点に追いつく。

 すると、すぐにまたもPKを奪い、今度はパレルモが豪快に決める。一気に2-1。後半60分のことだった。すぐにレデスマ→バタグリア。懐かしい名前である。

 その後、ボカの守備意識が格段によくなる。いるべきところにいるべき選手がいるようになり、DFが理不尽に晒されることがなくなっていった。今までに比べると前線に人がいなくなる。よって、ラシンが中盤でボールを持てるようになる。ボカの守備組織が改善されたため、ラシンは無理にカウンターを仕掛けなくなり、この時間帯から両チームともサッカーらしくなってくる。たdし、ポゼッションサッカーはボールを奪われたときのリスクがカウンターに比べて大きい。ボカの攻撃も見ごたえがあるようになっていく。

 そしてラシンはクラウディオロペスを投入。ラシンにいたのか。ボカはリケルメ、パラシオを下げて守りきりを図る。ただし、時間は後半78分。少し時間があるが大丈夫なのだろうか。

 ■パラシオ、リケルメ抜きだと

 攻撃の中心の2枚がいなくなったので、ボカの攻撃に怖さはなくなってしまう。ビルドアップの中心、サイドからの崩しの中心選手がいなければどうやって攻めるのですか、という話だ。

 ボカが攻撃を放棄したので、ラシンは攻撃のペースを徐々につかんでいく。今までは攻撃の枚数が少なかった。しかし、パスが回るようになったので攻撃の人数が増えていく。そして88分にPKを奪う。ボカにPKを2つ与えていたので、バランスを取った審判の判断となった。かなり微妙である。決まって同点。審判にも配慮しないといけないんだなと改めて実感。

 ■独り言

 ボカのサッカー、というより、リケルメは観ていて面白い。調子を取り戻しているようなので非常にうれしい。パラシオも再三右サイドをえぐっていて、ジュリの後釜なのかなと予想。ボカの他の選手はクレメンテ以外微妙でした。

posted by josepgualdiola |21:27 | アルゼンチンサッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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2007年05月11日

ボカ対リバープレート

 多くのリーグが終わりに近づいているので、アルゼンチンリーグについてこれからは書いてみようと思う。初めてレポを書くのはアルゼンチン・クラシコ。

 ボカにはリケルメがいる。背番号は10番。かなり好きな選手だ。彼の出場する試合を見られることが、かなりうれしい。ちなみに最近はコンディションも良く活躍しているようだ。他には、かつてPKを外しまくったパレルモ、バルセロナが狙っている噂のある変な髪形のパラシオ。システムはひし形4-4-2。

 リーベルにはサラゴサにいたポンツィオがいる。またアヤックスにいたロサリオもいる。事前に知っている選手はそれくらいだ。監督はパサレラ。選手起用でいろいろ問題が起きているようだ。システムはダブルボランチの4-4-2。

 ■リケルメのショータイム

 開始早々にボカが先制する。レデスマが3人目の動きで相手のマークを振り切ると、そこにリケルメがスルーパス。そのスルーパスをレデスマが冷静に押し込み、いきなりボカが先制。レデスマの動きも良かったが、スルーパスも相変わらずであった。

 ボカの中盤はカルドソ、レデスマ、リケルメ、底にバネガで構成されている。カルドソはドリブルの巧い選手。しかも早い。レデスマはあまりボールタッチは巧くないが、ハードワークのできる選手で前線へ飛び出すことができる選手。そこにキープ力、展開力のあるリケルメがいる。なかなか厄介な中盤だと思う。

 ボカの攻撃はすべてがリケルメを経由するわけではない。両SBのクレメンテ・ロドリゲス、イバーラは積極的に上がってくるのでカルドソサイドから崩せてしまうこともある。ただし、困ったときはリケルメ頼み。抜群のキープ力と精度の高いパスで、フリーの味方にパスをつなぐ。なんだかんだ中心の選手はリケルメ。リケルメがゲームをつくり、前半はボカが試合を支配した。

 ボカの攻撃の特徴は3人目の動きをした選手を使うことだと思う。ボールホルダーに対して、労を惜しまず三角形を形成する。このような基本的な動きができていて、大げさに言えばボールも人も動くサッカーをしていた。

 リーベルのサッカーはひどかった。中盤に構成力のある選手がいない。キープもできない。ロサリオの個人技のみだった。しかし、その個人技を発生させやすいように周りがプレーしていなかった。よって、本当に独りよがりなサッカーであった。

 唯一光っていたのはキーパーのカッリーソ。かなり巧い。特に一対一の対応は完璧であった。パレルモがキーパに当てまくっていたが、キーパーのコースの消し方が巧かったからだと思う。アルゼンチンには結構いいキーパーが多い。

 ■ゲームは作れないけれど

 リーベルはゲームを作れない。そんなチームはカウンターの勝機を見出すのが手っ取り早い。ただし、ロングカウンターをするには快速FWが必要だ。しかし、リーベルのFWは足が速いように見えない。

 残った選択肢はあと1つ。ショートカウンター。前線からプレッシング。リケルメにボールが渡る前にボールを奪え。ハーフタイムにパサレラはこんな指示をしたんだろう。その指示通り、リーベルは前線から相手を追い掛け回す。これにボカのDFラインや中盤の選手はあせってしまう。あせりから、パスの精度が下がり、どこかに負担がかかる。この負担がリケルメにかかるのであれば、問題はなかっただろう。しかし、リケルメに届く前の誰かに、この負担がかかってしまった。リーベルはボールを取り返し、すばやく速攻することに成功し、同点ゴールまで決めてしまう。

 しかし、徐々にボカが試合のペースを取り返す。リーベルのプレスが連動性を失っていくにつれて、ボカがリーベルのプレスを突破し始める。プレスを突破されると、リーベルの選手は長い距離を戻らなくてはいけない。ばてる要素がここにある。

 その後はリーベルが何とか守りきる、という展開になる。点が入らなかった要因として、ボカ・2トップの調子が悪い。パラシオは病み上がり、パレルモはスランプ!?であった。FWがあれでは点は入るまい。

 ■独り言

 アルゼンチンサッカーはちょっと荒っぽかった。プレミアの荒っぽさとは意味がぜんぜん違う。ファウルが地味に痛そうであった。そしてリケルメはかなりやばかった。是非世界クラブ選手権で日本に来てくれ。パラシオはもう少し国内にいたほうがいいかと。

 ボカのアンカー、バネガはかなり巧かった。まだ18歳らしい。ガゴの後継者。ガゴに比べると、ドリブルのセンスがある。イニエスタタイプの選手だ。将来が非常に楽しみ。

 リーベルにはドミンゴスというはちまきをした選手がいた。プレーはまったく印象に残らなかったが、異様に目立っていた。そしてリーベルのキーパーはかなり巧い。

posted by josepgualdiola |08:56 | アルゼンチンサッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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