2010年03月17日

横浜マリノス対湘南ベルマーレ ~ダービー!?~

 マリノスのスタメンは、飯倉、田中、中澤、栗原、波戸、兵藤、小椋、山瀬、俊輔、渡邉、アーリアジャスール。大きな期待と不安を背負った木村和司監督。俊輔の加入がプラスにでれば、チームはうまく機能しそうである。狩野などの若手の出番をどのようにして確保するかが問題になるのかな。エスパニョール時代と俊輔がどのように変化するのかも楽しみである。

 湘南のスタメンは、野澤、島村、村松、ジャーン、阪田、永田、坂本、寺川、新居、馬場、田原。懐かしい名前から、いつのまに湘南に移籍したんだって名前まで幅広く揃っている。勘でいうと、昇格組みで残留出来そうなのは湘南か仙台と予想している。だって、セレッソはチームをいじくりすぎな気がして。昇格チームが大量補強すると、たいていしくじる印象であります。なので、湘南と仙台は継続路線で奮闘してもらいところ。さりげなく、神奈川ダービーなんだね。岡ちゃんが観戦している。

 ■相手と空間

 湘南のシステムは4-3-3。相手に合わせるよりも、自分たちのゾーンを守ることに尽力しすぎている印象。川崎のように、相手にあわせてボランチの枚数を変えることも必要だったのだけど、4-3-3への信望や完成度がそれを許さなかったかどうかは謎である。両WGが攻撃的な選手だったので、4-1-4-1気味に守ることがなかなかできない湘南は、後手に回ってしまうことが多かった。

 序盤の湘南は、追い風に乗ったロングボールを田原に当ててボールを運ぼう作戦であった。風によって変化するボールに混乱したマリノスDFラインを軍団。でも、ボールの精度が落ちるのは湘南側からしても同じなわけで。時間が過ぎるにつれて、マリノスが風による変化に対応してからは、跳ね返される場面のほうが多かったかなと。なので、自然を利用した奇襲作戦があっさりと終了を迎える。

 で、マリノスが徐々にボールを保持して仕掛け始める。相手よりも空間やポジションやシステムを維持する湘南に対して、マリノスは自由なポジショニングで相手から離れてプレーすることを選択する。平たく言うと、フリーになるために相手から離れただけなのだけども。

で、湘南はこの離れる選手への対応が非常に微妙であった。4-1-4-1で数的優位が作ることができれば、おそらく積極的なアタックが可能となったかもしれない。でも、数的同数や不利な状態が多かったので、なんとなくそばにいるだけであった。ファウルしてでも止める気迫があれば、リスクのある守備もできたかもしれないけれども、そういうサッカーを反町さんが愛するかは知らない。

 で、マリノスで輝いたのが俊輔。簡単に前を向かせてくれるので、長短のパスで相手の裏へ抜群のボールを供給する。渡邉へのロングパスや山瀬へのサイドチェンジで違いを見せつける俊輔。それでも、ボールの受け手を潰すことができればよかったのだけど、俊輔が前を向いた状態でパスカットをしろってのは、無理なお話で。俊輔の選択肢を削れていたり、体勢を不安定なものにできていたりすれば、可能な話だったのかもね。

 俊輔の裏へのボール連発によって、湘南はDFラインを下げて対応する。でも、下がってこない前線。波戸の攻撃参加によって、さらに攻勢を強めるマリノス。そして山瀬のドリブルでの仕掛け&長谷川アーリアと渡邉の変幻自在のポジショニングとマリノスのショータイムが始まる。相手の隙間に移動しまくるマリノスのサッカーは非常に見ていて面白かった。さらに兵藤たちまで攻撃参加してくるのだから、湘南からするとやってられない状態になっていく。

 で、20分過ぎのセットプレーによって、マリノスが先制点をとる。俊輔のコーナーキックを栗原。わかっていても止められないって所だろうか。おそらく湘南は対策をしていたと思うのだけど、中澤と栗原にピンポイントで合わせる俊輔のセットプレーはこれからも随所で発揮されそうである。俊輔が加入する前に木村監督曰く、ボールを正確に蹴られるやつがいると、試合を壊せるんだよね。

 1-0になったけれど、基本的な流れは変わらない。湘南からすると、しぶとく0-0で耐えしのいで後半ラストに勝負って感じのプランが崩れ去ったことで、攻撃を仕掛けるようになる。湘南の攻撃は数的優位をベースにしているのかなと。4-3-3の特徴を活かして、サイドでWGとSBと中盤が絡んで数的優位を作って、クロスを中央におくる。後方からの飛び出しが果敢に行われるので、意外に止めにくい攻撃となっていた。

 山瀬のようにドリブルで相手を破壊できる選手がいないので、このような全員参加によるパスサッカーをベースにしているのだろう。非常に理にかなっている。怪我をしているアジエルがゴール前に進出するようになってくれば、なかなか迫力のある攻撃になるのかなと予想されるところで。

 マリノスの派手さに比べると、地味な湘南の攻撃だけれども、決定機もちょこちょこ作り、飯倉のスーパーセーブを導き出すくらいの攻撃をしていた。マリノスは守備のときのポジショニングが曖昧だった。けれども、ボールを保持する時間が長い&湘南の攻撃に怖さが底までない事情から、それらは見えにくくなっている。強豪とやるときのマリノスの相手の攻撃を阻害するレベルは非常に気になるところで。

 後半になっても、マリノスペースは変わらない。後半の立ち上がりこそは奇襲をみせるもの、あとは前半のリピート。というか、湘南が変化しないというかできないのかな。多少はWGが守るようになって、1-0のまま時間が過ぎていく。それでも、会場に蔓延しているだろうマリノスに対するプラスな雰囲気が覆る様子はない。田原がもう少し前でボールをおさめられるようになれば、いろいろできることは広がりそうなのだけども。

 で、どんどん仕掛けていくマリノス。そして追加点が生まれる。山瀬のドリブル&シュートが炸裂し、こぼれ球を渡邉が押し込んで2-0。で、マリノスは若手を次々投入。湘南は攻撃的な選手を投入し、田原がチャンスを掴むものの、またしても飯倉に素晴らしい判断の前にゴールが遠い湘南。対して、終了間際に狩野が恐ろしいミドルを決めて3-0。凄いゴールだったのだけど、まったく喜ばない狩野が印象に残った。

 ■独り言

 俊輔は完全にゲームメイカーになったのだなと。パスの受け手の選手が優位に立てる状況を作り、受け手の選手が期待に答える良い循環になっていた。エスパニョールだと、パスの受け手が微妙であることが多かったかなと。そりゃ、相手が相対的に強いのだから仕方ないのだけどね。

 そういう意味で、受け手の選手が苦戦する相手とやりあったときに俊輔の真価が問われそうである。そういう時にチームを救える能力が求められていると思うので。求めていないならば、今のままでもいいのだけども。なんにせよ、マリノスのサッカーが面白かったので、またみたいなと。

 湘南はちょっと苦しい。J2の得点を見てみると、いろいろな選手が得点に絡んでいた。昨年よりは決定機の数は減ってしまうので、そのチャンスで女神が微笑むか勝負だとするとちょっと苦しい。田原&新居コンビに頑張ってもらいたい。個人能力の差を組織で埋められるかの勝負である。

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posted by らいかーると |12:26 | | コメント(0) | トラックバック(0)
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