2010年01月28日
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、ラファエル、リオ、エバンス、エブラ、キャリック、フレッチャー、スコールズ、ナニ、ギグス、ルーニー。あらら、ルーニーとベルバトフの共存は諦めちゃったのだろうか。これからずっとワントップってのも想像しにくいけども。ベンチにベルバトフ、バレンシア、オーウェンなどなど。 シティのスタメンは、ギブン、リチャーズ、ボヤタ、コンパニ、ガリード、デヨング、バリー、サバレタ、SWP、テベス、ベラミー。試合が始まらないと、選手配置がわからないシティ。カーリングカップだけれども、両チームともガチなのが、うれしいところで。ベンチにアデバヨールと、坊主ことアイルランドがいる。 ■前提条件の整理から カーリングカップの最大の特徴は、アウェーゴールがないところである。なので、複雑怪奇な計算や取引は存在しない。前節が2-1でシティの勝利だったので、ユナイテッドは先制点を取れば試合を5分にできる。ちなみに、アウェーゴールだったら逆転だったので、シティにとって有利なルールになっている。もちろん、シティのために作られたルールではない。 そんなわけで、得点を取らなければ笑えないユナイテッド。1失点ならば、まあしょうがないよねっ状況のシティ。こんな立ち位置で試合がスタートする。で、さらに前節をおさらいしようと。序盤はユナイテッドが完成度の高いサッカーでシティを圧倒。その勢いのままに先制点の奪取に成功する。しかし、シティが徐々に変化し始める。 守備組織の意思統一、カウンターの徹底、ベラミーの躍動、マンチーニ采配によって、シティは試合中に変化を遂げる。この変化にユナイテッドが対応することができなかった。よって、シティが見事に逆転に成功する。ただし、シティの変化から時間がたっているので、セカンドレグでは同じ轍を踏まないだろうってのが今回の見所で。 ■組織的な守備を手に入れたシティ シティのシステムは4-1-4-1。左にベラミー、アンカーにデヨングを配置していた。サバレタとバリーをこの位置で使うのが非常にイタリア人らしい。それにしても、サバレタは非常にポリバレントな選手だなと思う。怖さはまるでないけれども、堅実性と高い戦術理解力で生き残るってのもありだよなと感じさせる選手であった。 前プレを捨てて、徹底的な自陣への引きこもりでユナイテッドの攻撃を何度も跳ね返していた。ハーフライン付近からプレスをかけるタイプではなく、自陣深くに守備ブロックを形成するイメージである。シティの守備組織はまだまだ未完成である。本当はDFラインをもっと高い位置にしたい雰囲気を今までの試合で感じてきた。でも、応急処置的にこのようなやり方をしているのだろう。ファーストレグで勝ったこともこのやり方を選択した理由だろうし。このあたりのわりきりはさすがである。 攻撃はテベスを前線に残して終了。SWP、ベラミーのスピードならば、テベスをサポートできるかなと考えていたかもしれないが、かなり守備的に振舞うSHだったので、テベスは完全に孤立していた。恐らく、この状況は想定されていたのではないかと。攻撃を捨ててでも、守備をがっちりしようと。それでも、ときどき繰り出すカウンターでファンデルサールの好セーブを導き出すのだから立派である。 つまり、シティのこの戦法は非常に機能していたといっても良い。相手にボールを与えながらも、まれなカウンターで決定機を作っていく。前半だけを振り返ると、ギブンよりもファンデルサールのほうが出番が多かったのが現実である。ってか、ギブンも凄いけど、この試合のファンデルサールも相手の決定機を防ぎまくっていた。 ユナイテッドのシステムは4-3-3。いや、4-1-4-1でもいいのだけど。前回との違いはアンデルソン→スコールズ、バレンシア→ナニ、ブラウン→リオである。DFラインの変更は、単に怪我人の問題だろう。なので、前者の変更が非常にうまく効いていた。 攻撃面を考えてみようと。前節の問題はルーニーが孤立しすぎてしまうこと。ゲームの流れに変化を与えられる選手がいなかったこと。ゴールを急ぎすぎて、ペースチェンジができなかったから、それをできる選手が欲しいぞと。 ルーニーの孤立問題を解決するための、フレッチャーをアンデルソンの位置に配置。フレッチャーはどんどん前線や相手の裏に飛び出すことで、攻撃に厚みを加えていた。さらに、両サイドに配置されたギグスとナニ。もともとギグスはセカンドストライカー的な仕事もできる選手だったので、驚きはない。で、サイドに張り付く癖のあるバレンシアに比べると、ナニは非常に中央に侵入するタイミングがうまかった。 で、試合の流れをかえる選手として、中央にスコールズを配置。シティの4-1-4とテベスの間で自由を謳歌するスコールズは攻撃の指揮をとっていた。やはり、キャリックに比べるとスコールズはうまい。でも、えぐいファウルをする癖はもうなおりそうもないね。 守備面を見ていると、ベラミー対策を考えてきたようで。ラファエルにまたチャンスを与えることがにくい。ナニとキャリックとカバーリングに奔走するリオ。ベラミーをうまくけん制していた。周りの選手がラファエルに気を使った部分もあるし、ラファエルも積極的な出足で期待にこたえていたのが印象的だった。この守備の部分がシティの攻撃を単発にしたのは間違いない。 そんなわけで、前節の反省をしっかりと盛り込んだユナイテッド。シティの反撃を最小限に抑え、自分たちがボールを持って攻撃を仕掛けられる状況つくりに成功する。ただし、シティの組織的な守備の前に、なかなか決定機を作ることができなかった。それでも、攻める必要がないといえばないシティに比べると、攻めるしかないユナイテッド。この攻撃を延々と続けるしかないので、継続していきましょうと。 前半は0-0で終了。マンチーニの思惑通りに試合が運んだけれども、ユナイテッドも手ごたえを感じていたに違いない。このままボールを保持して攻撃を続ければ、何かを起こせるだろうと。 ■信じるものは 後半になっても、前半の流れは変わらない。シティが決定機を作るのを見ていると、こりゃ、やばいかもしれないという空気が漂うスタジマム。しかし、試合の流れを変えたのが意外すぎる形だからやるせないものだった。 コーナーキックを蹴ろうとしたベラミーにコインが直撃。頭を抑えるベラミーはキッカーを交代。サポーターをたぶん一喝したファンデルサールはちょっとかっこよかった。バリー→ガリードのショートコーナーが大失敗。しかし、このキックがユナイテッドのカウンターを導き出す。ルーニーの裏へのパスに抜け出したギグス→最後は混戦からスコールズが懐かしのミドルシュートを決めて、ユナイテッドが試合を振り出しに戻す。 これで攻めるしかなくなったシティ。64分にガリード→アイルランド!!坊主の華麗なる復活。でも、今日のシティは引きこもりディフェンスを余儀なくされているので、ボールを奪ってもアイルランドの出番はまったくなかった。相手のゴールまでが遠すぎる。つまり、同点になったことでいい意味で調子ののるユナイテッド。シティは流れを変えたいのだけど、いい手がなかった。つまり、ファーストレグとは相反する状況に。 そして、ユナイテッドの愚直な攻撃が実った瞬間。中央に侵入したナニのループパスに反応したのが、献身的な動きを続けていたフレッチャー。で、粘ったフレッチャーの落としを冷静に決めたのがキャリック。前半は守備に気を使う場面が多かったが、後半になると、リスクをおかしてゴール前に侵入する場面が多くなっていた。エリア内にフレッチャーとキャリックがいるってのがユナイテッドの攻めの姿勢をあらわしているかなと。 71分にSWP→アデバヨール。アフリカ祭りで色々ありすぎたアデバヨールには、頑張ってもらいたい。でも、この試合で見せ場はなかった。アデバヨールに放り込むって選択肢もあったろうけど、中途半端に繋ぐ意識の高いシティは攻撃面で意思統一が図れなかったのが残念なところだった。 74分にラファエル→ブラウン。ラファエルの位置にブラウンを配置することで、穴を防ぐ考えである。ファーガソンは最後まで手を緩めない。しかし、そのブラウンから崩されるのだからサッカーはわからない。 75分。まったく攻撃に可能性を感じなくなっていたシティ。なんだかボールがうまく繋がって、最後はベラミー。ベラミーのクロスをテベスが執念で押し込んで、またも試合が振り出しに戻ってしまう。アリークロスをカンフーキック。あれで入っちゃうのだから、テベスは何か持っているよねとみんなが感じたに違いない。 シティの反攻によって、盛り上がるスタジマム。しかし、テベスの執念をもってしても、試合の流れを変える決定打にはならなかった。残り時間をいっぱいに使って攻撃を仕掛けるユナイテッド。最後はコーナーキックから。いったんはギブンが神がかりなセーブを見せるけれども、ロスタイムのショートコーナーからルーニーに決められて、ゲームオーバーとなった。 ■独り言 ユナイテッドがシティを尊重して対策を打ってきたことがすばらしい。そして、前半戦のシティペースを、自分たちのやっていることは間違いないと解釈して焦って暴走しなかったことが非常にえらい。 サッカーは正しいことをやっていても負けちゃったり、流れがこっちにこなかったりすることがあるスポーツである。そんなときに、我を失ってわけのわからないことをするよりも、自分たちの持っているものを愚直に発揮し続けるほうがいい方向に転がることもあると思うよん。そりゃ、本当に駄目なときは動く必要があるけれどね。 シティからすれば、前半の良かった流れが悪くなったときに手を打てなかったのが辛かった。交代策で手を売ったかもしれないけど、他に手もないしね。というわけで、今後の進化を期待して、またやりありましょうってことになるのかなと。ユナイテッドの大きなうねりを跳ね返せる采配や選手がいたらもっと凄い試合になったろうに。
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posted by らいかーると |12:22 |
プレミアリーグ/0910 |
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ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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勉強になります。
マンUは試合を通じてぶれないサッカーをする印象がありますね。
この試合は3-2でしたが、
よくラスト10分くらいで0-0の時は、
最後に焦っちゃうと負けた記憶があります。
強いチームと他のチームの差ってそういう所にでるのかもしれません。
posted by Bigsky | 2010-01-28 12:49
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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カーリングカップって、アウェーゴール無いんですか!?
あんまり細かいルール気にして無かった上に、今日のスポナビのニュースでも
>「合計スコアで2-2の同点ながら、アウエーゴールの差で逆転に成功する」
ってあったので当然アウェーゴールが採用されているのだと思ってました。
テベスは、やはり執念のようなものを感じさせますね。
posted by ko-mo | 2010-01-28 14:40
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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アウェイゴール有るよ。ただ延長やっても決着つかない時に出てくるの。
posted by もに | 2010-01-28 15:28
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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アウェーゴールは延長が終わってから採用されるよ。
それでも引き分けならPKです。
posted by ポポ | 2010-01-28 15:31
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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先週は終盤のオーヴァーペースをコントロールし切れなかったスコールズを切れることなく最初から使った爺さんの勝利って感じがします
終始 マイペースを崩すことなく遊んで、みんなに水を運ぶ って言うより隠しといて『そこ、探してご覧』って言われたヤツが見に行くと水がある で 『ありがとうございます』なんて言おうもんなら、『あ 君のためだけじゃないから』ってってその水 自分で飲んじゃう
まさに エリック・カントナの正統の系譜です
試合に勝ってみんながピッチで喜んでるときに、もう消えまくってる ってのもチャーミングです
posted by candy | 2010-01-28 16:44
Re:ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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ルーニーの1トップは今季ベルバトフいるいないに関わらずちらほらやってる形ですね。元々はベルバトフの怪我から発動した形ですけど、うまく機能しまくったってことで、御大のお気に入りになったのかなーと思います。
あとは最近ナニが中々いいんですよねー。開幕辺りとはえらい違いです。中央進出でバレンシアとの差別化も出来てきたようで、よかったよかったです。
ちょっとユナイテッドは好転してきましたかね。このままチェルシーを捉えるでしょうか。
posted by hhhhenry | 2010-01-28 17:05
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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ルーニーのワントップだと、今日のように周りのサポートがあるときはいいですが、そうでないときにはルーニーが中盤まで下がる必要が出てきてしまうため、疲労が心配です。かといってベルバを入れてすぐに改善されるわけでもないですが・・・。とにかくルーニーのコンディションが心配です。
個人的には、管理人さんの言うとおり、中央に切れ込むナニがサポート役をやってくれることを期待します。ただそうなるとバレンシアを左で使わなきゃいけなくなるんですよね・・・ナニは右サイドのほうがいいみたいですから。
posted by 通りすがり | 2010-01-28 17:59
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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先日公式HPにファーガソンのインタビューがあったのですが、どうも今シーズンのルーニーには完全にゴール前勝負というのを徹底させるようでして。オーウェンに関しても「現代サッカーで点取り屋を2人並べるのは難しい」と言っていたほど(訳文しか読んでないので詳細が違うのかもしれませんが)器用すぎる故に何でもやりすぎて半端になってしまうというのもよくある話ですが、それでもルーニーには昨シーズン~一昨シーズンの路線で歴史に名を刻んで欲しかったのでちょっと残念な気分。
>シティのシステムは4-1-4-1。左にベラミー、アンカーにデヨングを配置していた。サバレタとバリーをこの位置で使うのが非常にイタリア人らしい。
EURO2008ではあの位置にガットゥーゾ&アンブロジーニが使われていて何だか笑ってしまった記憶があります、当時はスペインでシャビ&セスクのみんな大好きクワトロなんとかによる4-1-4-1が話題だったので…イタリアすげーなあと。直接対決では結局お互い別の布陣でしたが、是非ぶつかりあってもらいたかったです。ドナトーニ元気かな?
posted by ゆーた | 2010-01-29 09:24
ユナイテッド対シティ ~またもやダービーですよ~
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コメントありがとうございます。
アウェーゴールの件は補足をありがとうございます。延長戦では適用されるというわけのわからないルール設定でした。
>>Bigskyさん
ファーストレグはブレなさすぎて負けてしまったのも現実です。この試合は前半の試合内容を肯定できたのがとても大きかったと思います。
>>candyさん
まさにおっしゃるとおりですね。4-3-3を完成させる最後のピースがスコールズってのが渋いです。渋いけど、世代交代はどうするんだとも思いますが。頑張れ、キャリック&フレッチャー。
>>hhhhenryさん
この形を継続していけば、チェルシーをとらえると思います。間違いなく。
>>通りすがりさん
バレンシアとナニはプレースタイルが異なるので、使い分けが出来て面白そうです。ただし、本人たちは面白くないでしょうが。
>>ゆーたさん
その発言は色々な姿に変化して管理人の前に現れます。ようは、ルーニーに点を取らせるよ宣言ですね。ただ、得点を取っているわりに決めている印象がないってのも不思議な感じです。荒稼ぎが多いのかな。
ドナドーニ懐かしいですね。試合を重ねるごとに成長していった印象だったのですが、今はいずこへ消えたのでしょうか。
posted by らいかーると | 2010-02-03 19:49
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