2009年06月29日

アメリカ対ブラジル ~決勝戦~

 アメリカのスタメンは、ハワード、スペクター、オニャウ、デメリット、ボカネグラ、クラーク、フィルハーバー、デンプシー、ドノバン、アルティドール、デイビス。ブラッドリーが出場停止。とうとうアメリカのスタメンを記憶してしまった。ジャイアントキリングは起こせるか。

 ブラジルのスタメンは、ジュリオ・セザール、マイコン、ルシオ、ルイサオ、アンドレ・サントス、ジウベルト・シウバ、フェリペ・メロ、ラミレス、カカ、ロビーニョ、ルイファビ。相手がスペインじゃねえのかよってなブラジル。そして、守備問題はあぶりだされるのかどうか。

 ■良い面も悪い面も

 アメリカのシステムは4-4-2。基本的には4-4の2ラインでゴール前に壁を作る。FWは相手の攻撃を遅らせるプレスを相手に浴びせる。攻撃を遅らせている間に、4-4が自陣で守備ブロックを形成する。中央に絞り気味に守るので、中央は固いがサイドはちょっと守備が遅れる傾向がある。しかし、SHとSBががっつりと守りを固めているので、時間をかけるとサイド攻撃も困難になる。

 ブラジルのシステムは4-3-3。カカをFWとしてカウントしたほうがわかりやすい。コパのアルゼンチンに実は似ている。4-3で守備を固めるために、相手のサイド攻撃に弱い。つまり、SBを攻撃参加させるチームに相性が悪い。攻撃に中心は前線の3選手とマイコンが右サイドを征服する。組織で崩すよりは、前線の選手のひらめきに頼る傾向がある。

 序盤はブラジルのペースで試合がすすんでいった。しかし、中央を固めるアメリカの前に、マイコンのクロスを連発するブラジル。だが、アメリカのCB。ボールと相手をちゃんと同一視野に入れることで、ルイファビを試合に消すことに成功していた。また、マイコンに対して、ドノバンが積極的に守備を行うようになると、マイコンの良さも消えていく。

 そして、先制したのがアメリカ。きっかけはスペクターのクロス。懸念された相手のSBからの攻撃であった。スペクターへの対応が遅れるブラジル。余裕のできたスペクターは狙い通りのクロスを供給することに成功した。南アフリカもそうだったけど、相手の弱いところを確実についてくるアメリカも凄い。

 さあ攻撃の時間ですよってことでブラジル。アンドレ・サントスが中央に切れ込んだり、ロビーニョが左サイドに移動して仕掛けたり、やっぱりマイコンが右サイドからクロスを上げるのだけど、数的有利で勝るアメリカの前に決定機を作ることがなかなか出来なかった。

 アメリカの守備の弱点をいえば、MFとFWの間が空く。なので、ゲームメイクで違いを生み出せれば、ブラジルはチャンス到来である。しかし、ここにいるのがフェリペ・メロとジウベウト・シルバ。今までの試合を見ていてわかるように、この2人にそういう器用さはない。なので、フェルペ・メロの成長に期待である。

 先制したことで、守備の集中力がより高まるアメリカ。ブラジルが前に出てくればカウンターのチャンスだよってことで、特にセットプレーからカウンターを繰り広げるアメリカ。このときはドノバンを前線に残しているのがキーなのだろう。

 時間がたつにつれて、リスクをかけ始めるブラジル。例えると、イタリアのデロッシの特攻に似ている。本来の役割を超えた攻撃はハイリスクハイリターン。守備の準備をするべき選手の攻撃参加→失敗→一気に自陣のゴールまでボールを運ばれる循環の前に、ブラジルは追加点を許してしまう。代表ではいつも凄いドノバン。

 アメリカは4-4で守る。で、4-4で守ると瓦解する可能性が高い法則ってのを管理人はいってきたわけで、それに触れないわけには行かない。4-4で守るチームを突き崩す方法は多々ある中で、メジャーなのが相手を自陣に引き出すか、相手の選手間の距離を横に広げるって物がある。でも、アメリカは前には出てくる気配がないので、横に広げるのがよさそうな気配。

 その方法はサイド攻撃に人数をかけること。SBとSHが有機的に絡むことで、数的同数や一対一の局面を作ること。高い位置でスペースを自分たちで生み出すことで、サイドをえぐったり、中央に切れ込んだりってことをしていれば、相手に距離はどんどん開いていくことが多い。単純にワイドに選手を配置するってことも大切だけども。どうせ守るならば、チェルシーのようにやるべきなのだろう。

 後半のブラジルはサイドに選手を流れさせることで、相手にマークを混乱させることに成功した。前半は左はロビーニョで右はマイコンってな決まりごとがあるようだったけれども。開始早々のマイコンが中央に切れ込んだ場面がまさにそれ。ラミレスがサイドに流れたことで、マイコンの動きに変化が生まれた。で、ルイファビがちょっと空く。そんなルイファビの振り向きざまのシュートが炸裂。

 この後半直後のゴールがブラジルの精神に良い影響を与えたのはいうまでもなく。その後もポジションチェンジを繰り返してサイド攻撃と中央攻撃を織り交ぜていく。カカのヘディングはほぼゴールだったし、同点ゴールのサイドからのカカの仕掛けは、前半にはほとんど見られないものだった。カカの仕掛け→ロビーニョのヘディングのこぼれ球をルイファビが押し込んで同点。

 とどめはコーナーキックからルシオであった。後半のアメリカは守りきるにしても、攻撃するにしてもチーム全体で同じ絵を描けていなかったのかなと予想。ブラジルが攻撃的にきたので、カウンターをするチャンスはあったけれども、それでゴールを目指すか、休憩するかの判断はやはり難しい。

 ■独り言

 コパも勝ったし、コンフェデも勝ったよってことで、ドゥンガは結果をだしている。ただし、コパに比べると、チームにゆるさがあったのは事実で、それはコンフェデだからか、スペインのように違うチームに変わろうとしているかの結論はまだなし。

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posted by らいかーると |08:23 | コンフェデ2009 | コメント(4) | トラックバック(0)
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アメリカ対ブラジル ~決勝戦~

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 前半に2点ビハインドを負って、重圧を受けたはずのブラジルがそれをどう跳ね返したか、この点が世界で戦う上で日本が学ぶべき点だと思う。

 準決勝も決勝もブラジルの選手は闘い易いという表情ではなかった。コンフェデ杯2001が開かれ日本が準優勝した時対戦したフランスも同じような感じだった。ブラジルでさえもアウェーの洗礼を免れなかったように見えた。

 この試合から実感した日本の欠点は状況に応じたギアチェンジが苦手なこと。ブラジルの後半初めに決まったゴールは相手の動きをチーム全体で前半の経験から分析して割り出して生まれたような印象だった。

 相手の力を理解した上でそのバランスを押したり引いたりして崩せるか、その点でブラジルのレベルは高かったと思わされる試合だった。 

posted by 決勝戦感想+θ | 2009-06-29 16:39

Re:アメリカ対ブラジル ~決勝戦~

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後半にサイド攻撃してきたブラジルは正解でしたね。私は狙ってか偶然か、ファーへのクロスも増えたかなと思いました。カカのあわやゴールのヘディングや、同点の時のクロスなんかそうかな、と。
この辺りの修正ですが、ドゥンガの指示なんですかね?ちょっと怪しいなと思ったり。また、後半に特にアメリカのカウンター対策がなされたかと言われたら微妙だったと思うんですが…どうでしょうか?

アメリカは1点返されて徹しきれませんでしたね。またスペインにはあまりなかったサイドからの仕掛けでやられた感がありました。でもいいチームだったと思います。むしろベスト4狙えるのはアメリカだと思ったり。

posted by hhhhenry | 2009-06-29 18:26

アメリカ対ブラジル ~決勝戦~

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コメントありがとうございます。

>>決勝戦感想+θさん
いやあ、ブラジルのバランス感覚は立派でしたね。個人的には、ドゥンガの采配もお見事だったと思います。初戦であきらめたエラーノとアウベスをあっさりと投入するあたりに監督としての資質を垣間見えました。

>>hhhhenryさん
サイドを崩して、ファーサイドにピンポイントで当てるってのは良い考えですね。それを徹底するチームはあるようでないような気がします。カウンター対策は特になかったような。

で、アメリカですが、本選の魔力でベスト4は難しいと思います。根拠はないですが、自信はあります。

posted by らいかーると | 2009-07-01 19:51

アメリカ対ブラジル ~決勝戦~

コメント投稿者ID :

コメントのお返し、ありがとうございます。確かにドゥンガ監督率は、名監督の道を歩みつつあるようですね。このままのいい状態が、1年後まで続くのを祈ります!!ところで、ラミレス、アンドレ・サントスといった新人の名前は出るのに、アンデルソンやパトの名前がやはり出で来ない・・・・。やはりL・ファビアーノ、G・シウバにはまだまだおよばないのかな?後個人的には、まだ若くて、司令塔タイプのジエゴが加われば、より攻撃の幅が広がると思うのですが・・・?どうでしょうかね?

posted by どぅんがせれそん | 2009-07-02 02:07

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