2009年01月07日

バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

 バレンシアのスタメンは、レナン、モレッティ、マドゥロ、アルビオル、ミゲル、バラハ、アルベルダ、マタ、ホアキン、シルバ、ビジャ。シルバが復活ってことで、ここからが本領発揮となるかバレンシア。にしても、バラハとアルベルダは完全に再結成の雰囲気。

 アトレチコのスタメンは、レオフランコ、ペルニア、ウイファルシ、ハイティンハ、ペレア、シモン、アスンソン、ラウール・ガルシア、ルイス・ガルシア、フォルラン、アグエロ。ガルシアコンビが久々のスタメンか。上り調子で曲者バレンシアを相手にする。マニシェとマキシは温存らしい。

 ■シルバの存在感

 リーガが開幕したときのシルバ率いるバレンシアは、非常に見ごたえのあるサッカーをしていた。しかし、シルバが怪我をしてからは、何がしたんだかわからない状態をさまよっていた。監督の発言は魅せるポゼッションサッカーだったのだが、試合によっては昔のバレンシアを髣髴とさせるような内容だったり。

 で、シルバがようやく復帰。シルバのいない間にホアキンの成長なんて要素もあり、一気に噛み合う歯車。中央でボールを引き出すシルバ、ミゲルを使うことを覚えたホアキン、サイドから仕掛けることに集中できるマタ、高い位置でボールを待てるビジャ。各々の役割に負担がかかるものがなく、規格外のプレーを必要とされないので、バランスが一気に改善された。

 バレンシアの基本的な戦い方は、ポゼッションと攻撃的な守備。GKは無闇に長いボールを蹴らない。DFラインからしっかり繋いで前線の選手へボールを届けていく。ボールを奪われたら、攻守の切り替えで相手の攻撃の芽を摘む。で、相手のDFラインにボールがあれば、猛烈なプレスをビジャ、シルバがかけ、後ろの選手も連動して前から仕掛けていく。

 ペルニアのマークを捨てて、ウイファルシに寄せに行くホアキンの動きには感動した。本当によく訓練されているなって。バレンシアの2点目は前線の選手の頑張りによって、限定されたパスコース。それをミゲルがインターセプトで速攻。ラストはシルバでした。ポゼッションと攻撃的な守備はセットだと改めて実感。

 で、好調アトレチコ。マニシェとマキシの代役のガルシアコンビが結果を残せない残念な内容となった。繋げるようになってきたアトレチコ。だが、この試合ではバレンシアの攻撃的な守備の前に何もできなかったと言っても良い。プレスの前に、焦って離したボールは味方を窮地に追い込むばかりであった。

 アスンソンがCBの間に入ってギャップを作ろうとしたが、相手のプレスの前にまるで役に立たない。だから、ロングボールを蹴ろうにもフォルランたちは競り合いには弱い。困ったときのアグエロたちが中盤を助けに来るのはハーフライン付近までの話で、最終ラインまで助けに来ることはない。

 じゃ、どうすんねんってな話。よくある解決方法はGKを使って相手をさらに深みに追い込む作戦。リバプール、ユナイテッドの得意技である。この方法はGKが繋げる能力を保持しているのが最低条件で、レオフランコはそんなに足技を持っていない。単発のプレスならば、大丈夫だと思うけど。

 この試合で言うと、アグエロが相手のCBへプレスに行く→最初はアルビオルによせた→次にアルビオルへのパスコースを切りながらマドゥロに寄せた→マドゥロはGKを経由してアルビオルに戻した。アグエロは無駄走りになった事実。

 実はアトレチコには仕掛けがあって、その役割はマキシが担っていた。アスンソンがDFラインにおりる。相手がついていく。中央にスペースができる。そのスペースをマキシが埋める。相手がアスンソンについていかなかったら、3バック気味で数的有利を作る作戦。ポジションチェンジで膠着状態を脱出するアイディアを持っていたんだけど、今日はいない。代役のルイガルはまるでそんな動きを見せなかった。

 さらに、この試合で目立ったのは、両チームにおける前線の選手の役割の違い。ビジャやシルバが常にボールホルダーにプレスをかけ続けるのに対して、アグエロたちは気まぐれ。2人とも思い出したかのようにアグエロは相手を追い掛け回し、フォルランは中盤のスペースを埋めたりするんだけど、まじできまぐれ。バレンシアのDFラインが悠々とボールを繋いでいくさまを傍観。たまらずにラウール・ガルシアたちがバランスを崩してまで寄せにいくのがもの悲しかった。

 そんなわけで整理すると、機能しまくっているバレンシア対機能していないアトレチコ。アトレチコが機能していない原因は、バレンシアのパフォーマンスと選手の配置、さらに試合に臨む態度をしくじったかなと。アグエロたちをみているとそう感じた。

 試合開始と同時に決定機を量産していくバレンシア。アトレチコは4-4のラインを下げて守備を固めようとしたが、SHの位置がちょっと高いので組織的に守れているとはいえなかった。でも、レアルほど高くはないので、致命傷にはならず。

 アトレチコはシモンがボールのおさまりどころで孤軍奮闘。でも位置が低すぎるのでどうしようもなかった。バレンシアは繋ぐだけでなく、個人技で仕掛けることもできるので、さらにぐいぐい。あっさりと2点を奪う。

 30分過ぎになると、バレンシアの足が止まりはじめる。ペルニアが徐々に自由になると、アトレチコも少しずつ高い位置にボールを運べるようになっていく。そして初めてボールがつながった終了間際にゴール前でPKを得る。これをフォルランが決めて2-1。バレンシアがリードで前半が終わりましたと。

 ■後半ですよ

 後半といっても、両チームとも奇策をうってこなかった。そんなわけで、明確な変化は読み取れず。前半の30分以降の流れがより明確になった後半戦だった。

 前半のようなプレスをバレンシアは見せることができない。なので、引き気味に試合を進める。ビジャを残して、シルバも守備に参加。ようやく自由を得たアトレチコは徐々にバレンシアゴールに迫っていく。

 長い時間ボールに絡めるようになってきたので、ペルニアの攻撃参加も見られるようになり、フォルランの強烈なミドルも随所に披露された。アグエロのいかつい体の強さも健在で。

 それでも、がっちりと組織を固めたバレンシアの前になかなかチャンスを得られない。よって、ルイガル→シナマを投入。悲しみのルイガル。これ以上は打つ手がないようで、それでも攻撃を続けるしかない。

 と思っていたら、ウイファルシが痛恨のパスミス。パスカットしたホアキン→シルバでシルバのミドルが炸裂。またも高い位置でボールを奪われてシルバに決められたアトレチコ。事実上の試合終了であった。

 ■独り言

 ガルシア・コンビやバネガの能力に疑いはないわけで、だとすれば、試合で使っていくしかない。いざというときに、代役をこなせないのではこの先が辛いでしょうに。特にラウール・ガルシアは育てる義務があると思うよ。後はだめだったら、アグエロたちを下げる勇気だろうか。

 シルバの復活したバレンシアはやばい。内容も結果もついていきそうな予感。特に個人で仕掛けられるビジャとホアキン。そしてサポートするSBの献身性と非の打ち所がない。アトレチコに助けられた感はあるが、勢いに乗るには十分な試合となった。

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posted by らいかーると |09:14 | リーガエスパニョーラ/0809 | コメント(6) | トラックバック(0)
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バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

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バレンシアは次の試合が山ですね。

それにしても、攻撃面でのビジャの輝きがちょっと少ないのは、マークが厳しいってのもあるんでしょうか。これでシルバも点取れるぞってなると、ビジャのマークも緩くなって、また点が取れそうな予感です。それにしてもシルバの一点目のビジャの動きと、シルバのトラップ&シュートは素晴らしかった〜。シルバはシュートを外すイメージがあったんですけど、ユーロ以降、プレイが自信に溢れてる気がします。

あとは、ペレアの性格はわりと危なっかしいなと思いました。アトレティコもサブ組をもっと使っていかないと、シュスター・マドリーみたいに、いざというときに使えないって感じになりかねないですよね。ホント育ててほしいです。

そしてバルサはどこが止めるんですかね…。

posted by KASHIMA | 2009-01-07 12:27

バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

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確かにシルバは良い動きをしてるけど、シュートもミートしているけど、入らないという印象があります

posted by きゅうり | 2009-01-07 15:26

バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

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アトレティコは自分たちの形を模索している時期にけが人が大量に出て勝ち点を失った分、それを取り戻すためにほぼ固定メンバーで全力で勝ち点を取り戻してきた印象があります。そのツケがちょっとまわってきてるんでしょうか。なんか昨シーズンっぽいサッカーが垣間見えた気がしました。ガルシア達が馴染んでないのは単に試合に出ていないからだと思います。最低でもUEFAカップ以上は常時出場を目指すなら、控えを馴染ませるのも大事なんですね。

バレンシアはシルバがいたら別のチームみたいでしたね。やっぱホアキンとビジャしか運ぶ役がいないのとは大違いでした。リーガは年明けから「ユーロでお疲れ組」のリベンジの予感が漂いますね。

posted by 端 | 2009-01-07 17:33

Re:バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

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シルバが復帰したバレンシアが90分、せめて75分過ぎぐらいまで前からプレスをかけれるようなチームになって欲しいなって思うんすけどね〜エメリさん頑張って欲しいなー

posted by 10kun | 2009-01-07 23:01

バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

コメント投稿者ID :

やはりシルバとモレッティがいると違いますね。全く別のチーム見てるようです。
シルバがいると攻撃に厚みが出るし、サイドではなく、トップ下に据えてるというのがいいです。10番タイプですね。
EUROではサイドに配置されてましたが、中央に寄ることが多かったような。彼がいればビジャもさぞやりやすいでしょう。バルサとレアルには運悪く連敗してしまいましたが、今後のバレンシアの巻き返しに期待します。

posted by JM | 2009-01-08 12:15

バレンシア対アトレチコ ~シルバ・覚醒~

コメント投稿者ID :

コメントありがとうございます。

>>KASHIMAさん
シルバの復活で、ビジャもちょっとは楽になりそうですね。マタがお疲れ気味だったので、マタにとっても非常に助かる復帰だと思います。

アトレチコはサブ組みが課題となってきそうですね。ただ、活躍したイメージがまるでないです。

>>きゅうりさん
ユーロで急激に成長した気がします。それまでは、右サイドができる子ではありませんでしたし。

>>端さん
ですね。アトレチコが勝利を積み重ねていくには、控え軍団の奮闘が必要そうです。

怪我から復活するイニエスタとシルバには注目ですね。

>>10kunさん
あれが90分続くのがアルメリアでしたしね。

>>JMさん
シルバをトップ下に育てたのがクーマンだってことを忘れないで下さい。

posted by らいかーると | 2009-01-08 19:54

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