2008年12月16日
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
バルサのスタメンは、バルデス、アビダル、プジョル、マルケス、アウベス、ヤヤ、グジョンセン、シャビ、アンリ、エトー、メッシ。ミリートとイニエスタが帰ってきたら、どうなるのだろうか。注目はプジョルの攻撃参加だろう。攻撃が得意ではないけど、やる気満々のプジョル。ここらで存在感を示せないと、ピケやミリートにスタメンを奪われちまう、、、かもね。 レアルのスタメンは、カシージャス、セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、メッツェルダー、サルガド、ガゴ、グティ、ドレンテ、スナイデル、イグアイン、ラウール。メッツェルダーをスタメンで使ってきた。そしてメッシ対策でセルヒオ・ラモスを左SBのスクランブル。セビリアと同じように、4-5-1気味で守るのだろう。 ■自由なプジョル 戦前の予想通り、プジョルは自由だった。前半だけでも無謀なドリブル突破を試みて潰される場面が2回はあった。無謀といっても自由な状態なので、プレスを受けることなくボールを運べるプジョル。なめられたものである。ラウールはマルケスのマークを、イグアインはヤヤをマンツー気味にみていた。 そんなプジョルさんは攻撃が大好き、というよりも、この状況を何とかしなきゃいけない、その判断と責任を引き受ける気持ちが持ち味の選手である。何度も自分がドリブルで運んで周りの味方の負担を少しでも軽減させようと努力していた。その甲斐もあってか、途中からイグアインがヤヤを捨てて潰しに来るようになる。 これでヤヤが空けば良いのだけど、ヤヤはそこまでボールを欲しがらないので、机上の空論。ヤヤがんばれ。ただし、イグアインがヤヤを捨てれば、ラウールがヤヤのマークにつくなどレアルはかなり守備の意識が高かった。今までは4-3で守っていたのが、急に4-5-1で守るのだから、相手からしたらやりきれない。 プジョルががんばってボールを運ぶものの、いつもよりは格段に効率が悪いバルセロナ。レアルのSHの選手の守備意識が高く、アンリやメッシは個人技でどうにもできなかった。特にメッシ対策のセルヒオ・ラモスはファウルを辞さない守りを披露。何度もファウルで止められるメッシは徐々に試合から消えていった。 頼みのエトーさんがボールを引き出しに行っても、カンナバーロかメッツェルダーがついてきて、激しい守りを見せるので沈黙。中盤で無理をできる選手がのきなみ潰されているので、シャビとグジョンセンがボールに何度も絡み攻撃を構築していくが、決定機をなかなか作れない。ヤヤとアビダルの強引なドリブルがチャンスになりそうだったように、攻撃に意外性をどれだけ作れるかがレアルを崩すポイントとなりそうである。 意外性といえば、アウベス。対面のドレンテが裏を狙ってくるので、大人しめだったが、前半が終わるにつれて攻撃で徐々に存在感を発揮し始める。メッシを中央に移動させるためにも、アウベスの攻撃参加は必須で、時間帯も含めて、すばらしい判断だったと思う。 後半の課題はプジョルが何かを起こせるかとか、相手の厳しい守りの前に、前線の3人が個性を発揮してしまうか、個性を発揮しやすいように周りが何かできるかとかたくさん。 守りの課題はカウンターのときにCBとヤヤの間にスペースができること。今まではあまり気にならなかったが、中央を起点にアウベスの裏を狙われたらちょっとやばい。 ■プジョルの意地 後半のバルサ。プジョルはやっぱりドリブルをしていた。そして、グジョンセンの位置を下げて、中盤の低い位置からボールを運べるように改善しようとしたが、うまくいかず→プジョルの仕事をグジョンセンにやらせようとしたのかなと思ったが、せっかくの人余りが人足らずになるでよ。ってなわけで、機能するわけもなく。 次にメッシが中央に移動。エトーが右に移動。削られまくったメッシは中央で気持ちの切り替えをはかるが、いかんせんボールが届かない。よって、メッシがどこまでも降りていく。これで、バルサの状況は少し改善される。 メッシが下がったスペースにはアンリとエトーがいることが多かった。つまり、4-4-2の菱形みたいな。流れの中から生まれただけだけど、今後も時々見られるかもしれない。 レアルは中盤の低い位置まで降りていくメッシの対応に困っていた。また、60分くらいから相手の裏を狙い始めたバルサ。この時間帯からなりふりかまわずになる。焦りが見え始めるバルサ。 しかし、PKを得る。裏を狙ったボールの競り合いでサルガドが痛恨のファウル。それをエトーがカシージャスに止められる嫌な雰囲気。今季は調子の悪かったカシージャスだが、この試合ではなぜか復活。バルサにとっては最悪な事態である。 それでも、後半のレアルは攻撃をする力が残っていないようで、悪くても引き分けだなという空気が漂い始める。試合が動いたのはまさかのセットプレー。流れが駄目ならセットプレーである。 左からのコーナーキックをプジョルが競り勝ってエトーが押し込んで待望の先制点。自由だったプジョルが意地を見せた格好となった。そしてPKを外したエトー。いつもよりもシュート意識の高かったエトーも報われた瞬間。歓喜にゆれるカンプノウ。 攻撃の力が残っていないレアルはバランスを崩して攻撃をするしかなく、そのカウンターでメッシがシュートのうまさを見せ付ける。一対一はループだって。2点目を決めて止めをさしたバルサ。お見事である。 ■独り言 バルサ対策をレアルがやってきた。それでもバルサが勝った。底力というか、先制点のときにセルヒオラモスに競り勝ったプジョルの意地がすごかった。今後もバルサ対策をやってきたチームには苦労するには違いない。今回のように勝つこともあれば、やっぱり負けることもあるだろう。それでも、この形を維持するだろうし、プジョルのポジションが本当に難しいだろうな。ミリート×マルケスが見たい気持ちもあるけれど、どうなるんだ。 バルサに対する願いは、バルサ対策の時に負けてしまうときが重要な場面でないことを願う。
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posted by らいかーると |09:33 |
バルセロナ/0809 |
コメント(15) |
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クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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管理人さん仰る通りバルサの底力を感じました。マドリーのような質の高い選手たちを揃えているチームが11人で守っても守り切れないとなると、今のバルサに勝つのは相当に難しい。ただ、バルサは1月に入ればCLを見据えて若干ペースを緩めると思うので他チームはその時に差を縮めたいところですね。
posted by FCB | 2008-12-16 12:49
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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プジョル頑張ってましたけど、やっぱり苦しいですね。ああやって対策打たれると。それでも勝ったのは、ここ数シーズンの結果を踏まえたバルサの意地でしょうね。
バルサのCL決勝T1回戦は、インテルorチェルシーorリヨンorアーセナルになるはずです。管理人さんが仰る「重要な場面」がいきなり来ることも十分考えられます。こういうのもなんですが、負けてもいいと思ってます。4年前にそうだったように、負けることによって戦術の幅が広がって、もっと強いチームになることに期待しています。リーガで次に負けるのは、だいぶ先でしょうから。
posted by 端 | 2008-12-16 13:01
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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>バルサ対策の時に負けてしまうときが重要な場面
これが、CLのリバプール戦とかになりそうで怖いっす。
あと、メッシは潰される回数も多くなりそうで、怪我だけはしないでほしいです。
posted by KASHIMA | 2008-12-16 13:39
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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バルサはいまいちでしたね。バレンシア戦が相手のDF主力の欠場にも助けられて良かっただけに期待外れでした。前半は殆どチャンスらしいチャンスもなく、攻撃は死んでいましたね。もっとサイドを使うかなと思ったんですが。
相手が本気で守備を固めて来た時にどう打開するのかが今後の課題でしょうね。もしかして今までのハードプレス守備の疲労がきているのか何か全員がキレがなく動きが重いように見えましたね。来年はアトレチコとの国王杯もあるしCLもある。今年のように楽ではないと思いますね。
posted by JM | 2008-12-16 15:12
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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↑
バルサがいまいちだったわけではなく、マドリーがよく守ったと言うべきでしょう。バレンシアの欠場した主力DFというのはマルチェナ、モレッティのことですか?あの試合に関しては二人がいようがいまいが結果は変わらないでしょう。
posted by アンチSS | 2008-12-16 20:30
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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どうも、お初です。
いつも素晴らしい分析に感心してます。
これからもたまにコメントすると思うのでよろしくお願いします。
今回のクラシコは雨の中での決戦でしたが、管理人さんはこの雨がバルサの選手の動きの鈍さに影響したと思われますか?
posted by メシエスタ | 2008-12-16 23:37
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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こんばんは。
結局のところ、キレイなフットボールを完遂することでしか勝つ術がないバルサには、プジョルのような存在も必須なのです。
下手でも闘志と負けん気だけで泥臭くゴールのきっかけを生み出してくれたカピタンに感謝ですよ。ホントに。。。
一方途方もなくうまいメッシですけど、やはり時々は好きにやってもいいけど、
バレンシア戦みたいに目立たないくらいほうがチームバランス的にはいいみたい。
今回みたいなことばかりしていると、自分で自分の首を絞めることになりかねないです。
勝ってくれたのは嬉しいですが、まだチームとして成長してくための課題が色々と見えた試合でした。
posted by セラフィム | 2008-12-17 00:16
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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攻撃の意外性の指摘、印象に残りました。
06や07あたりは攻撃が結構パターン化していたというか、
スタイルが固まっていたような感じがありましたので、
どのチームも対策がとれるようになって
チームは下降線をたどっていましたね。
(バルサも意地?でカウンターをあえてしなかったかのような)
それに対して今季の改革は意外性の導入なのかも
しれないとも思えるのですが、結果がともなっている
感じがします。
ロナウジーニョのスタイルも、チームと並行して、
後期は固まっていたような。
それは相手にしてみれば、戦いやすくなるのでしょうね。
そういった問題?に対して今季はチームも自覚的?になっているかのような
試合運び(セットプレーも含めて)なので、このまま期待してますが。
選手を出す以前に、今季まで監督が変わらなかったのも
攻撃のスタイル、意外性という意味で大きいかったかもしれないですね・・・
(サビオラも捨てたし、ほんとに、MFグジョンセン、くらいだったような・・・)
posted by 素人の手 | 2008-12-17 05:35
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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(たびたびすみません)
そういえば、現在開催中のクラブワールドカップの
06決勝でも、バルサ対策+カウンターをしっかり行ってきた
パトのいた南米代表にあっけなくやられていましたね
明確で精度の高い、崩れないスタイルをもちつつも、
同時に、
それに反するかのような「意外性」の両方をあわせもつ、
ということなのでしょうか・・・
posted by 素人の手 | 2008-12-17 06:11
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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いつも面白く読ませていただいています。バルサ対策をされたとはいえ、決定機はいくつもあったわけで、得点シーン以前に先制点を入れていた可能性も結構あったわけであり、10回戦ったら7-8回ぐらいバルサが勝つような試合内容だったのかなと思いました。ただ、ドレンテのところがロッベンだったりして、相手にも強力な武器があるともう少し違うのかなと。
バルサは伝統的に違う戦い方ができないので、そのあたりがヨーロッパチャンピオンに2回しかなっていない原因でもあるのでしょう。
“最強の武器を持つ強豪との戦い”、楽しみですね。チャンピオンになった前年のチェルシーとの2nd leg(4-2でチェルシーが勝った)は名勝負だったと思っているのですが、斬り合いを望んでいるバルサは負けるとしても面白い試合が多い気がします。重要な場面で負けてしまうのもまたバルサなのでしょう。
プジョルの意地、すごかったですね。最近はすこし存在感が薄く、チャンピオンになった時のようなすごさは感じられませんでしたが、久しぶりに“魂”感じました。
posted by アンドレス | 2008-12-17 16:30
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
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コメントありがとうございます。
やはり、クラシコはチームをわけて書いた方がよさげですね。こっちのほうがコメントを返しやすいです。後は質に気をつけます。
>>FCBさん
ペースを緩めるころに、イニエスタが完全復活していると最高ですね。そして、そういう場面では個の力がセットプレーがものを言うと思います。
>>端さん
どこもえぐいですね。今季のリヨンはなかなか面白いチームに仕上がっているので、決して当たりではないと思います。チェルシーが意外と当たりかもしれませんね。
得点者が2人とも服脱いでしまいのだから、ここ最近のうっぷんが結果に繋がったのかな、、とも思いました。
>>KASHIMAさん
リバプール。いつのまにか、天敵になってますよね。個人的には、CLでレアルと当たらないかなって思っています。準決勝あたりでですが。
>>JMさん
個人的には体の重さは感じませんでした。感じたとすれば、そういう状況にレアルが追い込んだんだと思います。
>>アンチSSさん
あまりに代役がひどかったんで。ただモレッティはできる子です。
>>メシエスタさん
いつもありがとうございます。
欧州の試合を見ていると、雨の影響を感じることがあまりありません。ただ、雨が降っているほうが心は折れやすいのかなとは思います。個々の場面での反応の遅れとか。ただ、そういうのが出るような試合ではなかったのではないかと。
posted by らいかーると | 2008-12-17 20:34
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
コメント投稿者ID :
コメントありがとうございます。
>>セラフィムさん
最後に大仕事をやってのけましたしね。守備では理不尽な状況でも唯一耐えられる選手ですし。今後キーマンとなっていきそうです。
メッシ君は昨年に比べると、ポジションチェンジ、周りの選手を使えるようになってきたので、狙われても交わせるようになれば素晴らしいですね。
>>素人の手さん
流行の言葉で言うと、守、破、離ですかね。型は大切だけど、困ったときの武器も凄く大切です。セットプレー、パワープレー、攻撃的な守備、多人数による攻撃などなど。
ただライカールト時代って一時期、攻撃的な守備&ショーtカウンターみたいなことしてませんでしたっけ。
>>アンドレスさん
バルサへの愛情が伝わるコメントをありがとうございます。自分もCLを楽しみにしています。強豪との試合でバルサが地味にマイナーチェンジして進化していくのを期待しています。
オレゲールがSBに定着したのもマイナーチェンジだと思います。今年はどうなる。
posted by らいかーると | 2008-12-17 20:44
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
コメント投稿者ID :
先制点のCK
球質が巻いてくるボールでなくバックスピンを掛けたボールだったのが印象的でした。
posted by mania | 2008-12-19 16:23
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
コメント投稿者ID :
プジョルは、ボールを持たされていました。マルケスとトゥレを切られて。いったいどこを何を見ているのでしょうか?バルサ対策の基本です。
posted by MR | 2008-12-19 19:52
クラシコ ~バルサ編・これがプジョル~
コメント投稿者ID :
コメント有り難うございます。
>>maniaさん
確かにあのボールはああいう形を狙ったものだったと思います。
>>MRさん
しってます。
posted by らいかーると | 2008-12-19 22:00
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