2008年12月15日
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
セビリアのスタメンは、パロップ、ドラコ、エスキュデ、スキラッチ、コンコ、ロマリッチ、ドゥシェル、アドリアーノ、ヘスス・ナバス、レナト、カヌーテ。ファビアーノがベンチ。ついでにマレスカもベンチ。もともと4-4-2のふりをした4-5-1のセビリアが本職の選手を起用し始めましたと。 ビジャレアルのスタメンは、ディエゴ・ロペス、カプテビラ、ゴティン、ゴンザロ、アンヘル、エグレン、セナ、ピレス、イバガサ、カソルラ、ジョレンテ。残念ながら、ニハトはベンチ外。 こっちは4-4-2から4-5-1へ変更。スパーサブのイバガサをスタメンで使う意図は実験だろうか。サイドの攻撃をSBに任せるビジャレアルがこれをやると、中盤が大渋滞になりそうである。イバガサ→マティなら機能しそうだが。 ■カヌーテ>>>>ルイス・ファビアーノ ファン・デ・ラモスからヒメレスに監督が変わり、攻撃面では多くの変更があったというか、余儀なくされたというか。理由はどうあれ、セビリアの攻撃はいたって普通のものになりつつあった。なので、管理人はがっかりしていた。ちなみに、守備面はほとんど変わっていない。カヌーテがトップ下の位置に入り、ファビアーノが最前線で相手を追い掛け回すこともあれば、棒立ちになることもある。 恐らく、セビリアの作戦には最前線の選手はそこまで守備をしなくても怒られないのだろう。求められていないというほうが正解かもしれない。そりゃ、相手によっては熱血プレスをすることもあるが、ビジャレアル相手でも、熱血プレスは求められていないようだった。4-4で守るのはきつい、でも4-3で守るのはもっときつい。よって、4-5で守るセビリアは守備面で穴を作らないように気をつけている。 しかし、カヌーテがばてると、相手のボランチの選手が自由気ままに振舞うようになり、無秩序状態が生まれるのがセビリアの問題点だった。そんで、だったらカヌーテを最前線に上げて、ファビアーノに守備をさせればよさそうなのだけど、ファビアーノは乱暴者である。恐らくイエロー連発か、途中であからさまにサボるか。さらに、カヌーテほどポストプレーが巧くないので、中盤を助けることができない。カヌーテが巧すぎるってことはおいといて。 そんなわけで、カヌーテの負担を減らすために、レナトをカヌーテの位置で、カヌーテの位置でファビアーノを使う配置が生み出された。こうすればファビアーノをジョーカーとして取っておくことができる。問題はこの立場を乱暴者のルイス君が受け入れるかどうかだ。 カヌーテを最前線で使うこと。それによるメリットも結構ある。背が高いので、困ったときのハイボールとか、乱暴なボールでもマイボールにしてくれるとか。それでも、一番の利点は中盤を助けられること。レナトと一緒に中盤を助けに行くと、ゼロトップの出来上がり。ビジャレアルのCBたちは結構困っていた。セナたちはもっと困っていた。 こうして、セビリアのサッカーが面白くなりそうな気配が漂う前半は非常に面白かった。問題はFWが下がったときに前線に飛び出す選手が少ないこと。基本的にサイド攻撃をSHに任せているので、無理してロマリッチたちが飛び出すしかないセビリア。それはカウンターのリスクが伴うので、前半のうちにはまれにしか見ることができなかった。それでも、ドゥシェルたちが前に飛び出すと、隙間でボールを受けることができたので、今後も期待。 気になったのはロマリッチとアドリアーノ。左利きのロマリッチは視野が左に広がりやすいので、ボールがアドリアーノに集まることが多かった。で、アウベスに先を越されてモチベーションの高いアドリアーノ。がんばっているんだけど、空回り。クロスが味方との意思疎通ができていない場面が目立った。コンディションはよさそうなのだが。ちなみに、これがビジャレアルのトラップだったかどうかは謎。 他にはSBがめったに攻撃参加しないので、サイド攻撃が個人任せ。で、中央に飛び出す選手が少ないから、クロスもドンピシャになる可能性が低い。ここが解決できれば面白くなりそうである。ロスタイムにスローインの混戦からレナトが先制点を決める。オフサイドぽかったが、あれを判定するのは難しそうである。 ■予想通りの中央渋滞 前半を終えてビジャレアルのポゼッション率が40。基本的にボールポゼッションのチームなので、異例の数字である。しかも、引いてカウンターを狙っていた、つまり、相手にボールを持たせることが狙いでもなかったので、チームがうまく機能していない数字であった。 で、ビジャレアル。ピレス、イバガサが好き勝手に動く。それを補完する選手もいない。で、好き勝手に動くということは、ろくに守備の準備ができない。ボールを失って、ボールを奪い返す準備ができていなければ、そりゃ相手にボール支配率を上げてしまうよねって話で。ジョレンテが必要以上に守備を行っていたのが印象的だった。 で、サイド攻撃をSBに任せているのだけど、SBを上がらせる時間を稼ぐことができないので、サイド攻撃が不発。こんなときにジョレンテかカソルラが両サイドにはれれば、機能しどうなんだけど、ジョレンテは守備に気を取られ、カソルラは迷子になっていた。 そんなビジャレアルの攻撃を簡単に摘んでいくセビリア。チャンスになりそうな場面は、密集地帯をらしいパス回しで突破していくことくらいで、密集しているということはセビリアも密集させれば守備を簡単に行えるわけで。 そんなまったく機能しないビジャレアルと、まだ新しいことに挑戦段階のセビリアの命運を分けたのが、サイド攻撃を誰に任せるか。セビリアはSH。ビジャレアルはSB。SHはそもそもそこにいるので、問題ない。SBはオーバーラップする時間を稼ぐ必要がある。セビリアもサイド攻撃が機能したかといえば怪しいが、ビジャレアルに比べると、雲泥の出来だったといっても良い。 ■退場だ 50分にセナが相手のDFラインまでプレスにいく場面があった。いくらなんでも、自分のゾーンを捨てすぎである。やっぱりうまくいっていないビジャレアル。52分には守備に熱心すぎたジョレンテが2枚目のイエローで退場。。。。。 56分にピレス→マティ。セナ→アルティドール。アルティドールの奇跡に期待か。カヌーテ→ファビアーノ。カヌーテは足を引きずっていましたと。 左にイバガサ、中央にマティを配置。4-4-1にしたビジャレアル。これで、皮肉にも渋滞は解消された。マティがボールをキープできるので、前半にはできなかったボールの収まりどころも登場。ただし、SBが上がってこなかったので、攻撃に厚みはできなかった。 後半のセビリア。アドリアーノが縦への意識を強めて何度も突破してみせる。ディエゴ・カペルもいるけれど、俺がスタメンだってことをアピールするかのようなパフォーマンス。キック精度がおかしいのは相変わらずだが、縦への突破力でビジャレアルを切り裂いていく。 まさかのスタメン落ちに発奮したファビアーノも、積極的なボールのないところの動きでボールを引き出しシュートまで持っていくがディエゴロペスに止められ、ヘディングは空振り。 セナがいなくなったこと、というよりも、10人になったことでバイタルがすかすかになったビジャレアル。レナトがそのスペースをうまく使っていて、スタメンに定着しそうなものうなづける出来だった。セカンドボールも積極的に拾い、このチャンスを逃すまいみたいな。 74分にイバガサ→フランコ。カニがいれば、また違った交代策になったのかなと思ったが、後の祭り。アドリアーノ→カペルでアドリアーノに花道を作る余裕を見せたセビリアが1-0で勝利しました。 ■独り言 ビジャレアルの最近の試合を見ていると、ピレスやセナが途中で下がることが多い。もしかしたら、世代交代を考えているのかなぺジェグリーニ。イバガサやカソルラ、エグレンが重宝されているように感じる最近の采配でした。 セビリアはこの調子でがんばってもらいたい。にしても、コンコはぜんぜん攻撃参加しなくて残念だ。ドラコはもともとしないからいいとして。
- 共通ジャンル:
- 欧州サッカー
posted by らいかーると |12:12 |
リーガエスパニョーラ/0809 |
コメント(11) |
トラックバック(1)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/josepgualdiola/tb_ping/574
この記事に対するトラックバック一覧
第15節 「セビージャ ‐ ビジャレアル」 【Yellow Submarine】
リーガ・エスパニョーラ 第15節 「セビージャ ‐ ビジャレアル」 1‐0 アウェイで敗戦・・・ ジョセバ・ジョレンテは退場。 {/m_0025/} 【セビージャ】 カヌーテ アドリアーノ レナト ヘスース・ナバス ロマリック ドゥーシェル ドラグティノビッチ エスキュデ スキラシ コンコ パロップ 【ビジャレアル】 ジョレンテ ピレス イバガサ カソルラ エグレン マルコス・セナ カプデビラ ゴディン ゴンサーロ アンヘル ディエゴ・ロペス {/m_...
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
乱暴物→乱暴者
とりあえず、之だけは訂正したほうがいいかもしれません。
ちなみに乱暴者のルイス、セレソンで一応レギュラーだし、態度は懸念されますね。あとはカペル復活に期待かな。
posted by at | 2008-12-15 13:56
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
確かにカソルラが迷子っぽかったですね。
トラックバックさせていただきます。
posted by mura | 2008-12-15 14:48
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
いつも読ませていただいています。
らいかーるとさんの見解をお聞きしたいのですが、
レポートによく4-3や、4-4(ビッククラブでも)で守れないということが書かれています。
その理由はなぜななのでしょうか?
ディフェンダーからの観点から言わせていただければ、
2-1、または3-1があれば通常、守れるはずです。
(ただし、1がドリブルで抜かれなければ)
これは戦術的な不備なのでしょうか?
4-4と言いますと、フィールダー10人のうち8人で守備ブロックを形成している状態です。
それが守りきれないというのは、相手側は、8人以上で攻めてきているから守りきれないのでしょうか?
私としては、8人いて守れないとしたら、戦術的な不備としか思えないのですが。。
戦術的にはヨーロッパも日本も洗練度的にはあんまり大差はないのでしょうか?
posted by ガガガ | 2008-12-15 15:20
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
相手が一人少なくなったこともありますが、セビージャはチャンスを量産してましたね。カヌーテのアレはらしくなかったですが。今季は2トップが不調のような気もしますがどうですか。
posted by カヌテ | 2008-12-15 20:29
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
↑はっきりと分からないんでコメントするのは申し訳ないんですが4-4や4-3だと相手にフリーの選手が生まれそれを埋めようと自分のゾーンをこえて守備をするとバランスが崩れて守りに欠点が出てくるので守れないとしているのでは?? 4-4だとCBがフリーになるし、4-3だとサイドがあくしみたいな。相手が10人で攻めてくれば10人でしっかり守らなくては。 攻撃に参加できないCBだと守れきれるのかな? では失礼しました。
posted by aaa | 2008-12-15 23:16
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
バルサ以外の強豪上位陣は、テコ入れしてるとこが多いので今季リーグは独走を許しそうな気配ですね。
セビリアは監督絡みでレアルに引き抜きなど大丈夫ですかね…?
4-4で守りきれないってのは、引きこもってないゾーン守備が前提だからでは?
相手がゾーン越えてくると、守備側にゾーン越える勇気なければ局地的に1対2や2対3の数的不利を作られちゃうし、らいかーるとさんのよく書く縦ギャップも4-4は2ラインしかないから作られやすいしで。
ガガガさんのコメント読むと、1対1×8みたいなマンツーマン守備をイメージしてるのかなと…?
横から失礼しました。
posted by akamu | 2008-12-16 08:04
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
たぶんカニを出しても、そんなに試合に影響しなかったと思ってます。最近のカニさん、自信無さげにプレーしてる感じのようで。
試合前、マティをトップにいれてゼロトップでくるとかいう話でしたが、そっち観たかったです。
セビリアはやはりレナトが曲者。スタメン奪っちゃいそうですけど、ルイス君の乱が怖い。
ていうか、チェバントンやコネはどうしてんでしょ。
posted by Nari | 2008-12-16 11:24
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
ジョレンテのワントップにすることで、裏へ抜け出す動きが減りました。普段ビジャレアルはそれによってポゼッションを高めやすい状態を作るのですが、この試合ではそれができなかった。その上中盤がいつもより多く、サイドの二人は中央進出が大好き。そりゃ渋滞しますよね。まぁ今回のやり方ニハトとロッシが同じタイミングで風邪を引いたので、試しにやってみた、という感じだと思います。バルサ戦はいつものやり方に戻って欲しい。
posted by 端 | 2008-12-16 13:07
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
セビージャといえばやはりサイド攻撃ありきですね。この日は1点しか入りませんでしたが、ビジャレアルがサンドバックというか防戦一方の時間帯が長かったですね。特に左アドリアーノの縦のスピードとクロスが鋭い。サイドの弱い相手にはすごく脅威です。それに比べてビジャレアルは上の方が書いてるように純粋なサイドの選手がいないため、以前バルサで見られたような中央渋滞病になってますね。守備も脆くて失点も最近多いし、最近の試合見てると本当にどうしちゃったんだ?という感じです。
posted by JM | 2008-12-16 15:41
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
コメントありがとうございます。
>>atさん
ご指摘ありがとうございます。ファビアーノのミライに注目です。個人的にセレソンのスタメンをはるほどの実力者だとは思えないですが、人材難ですね。
>>muraさん
トラバありがとうございます。
>>ガガガさん
ご質問ありがとうございます。下にコメントしていただいた形でほとんどあっています。ありがとうございます。今週で言えば、エスパニョールが4-4で守りに入ったけれど、守りきれなかったのがまさに事例となりました。
2-1や3-1の1の選手を誘い出すのが世界は巧い。つまり、攻撃のやり方が日本とは比べ物にならないってのがあります。守備戦術はそこまで差がないかなと思ってます。ただし、守備は素晴らしい攻撃にふれていないと進化しないので、やっぱり差はあるかもしれないです。
ただし、下に書いてあるとおり、引きこもって4-4や4-3でブロックを形成すれば、守りきれることもあります。でも、最初からそこまで守りを固めるチームはないんですよねあんまり。
4-4や4-3で高い位置で守ろうとするのが自爆行為だってことは試合をたくさん見ればおのずと分かると思います。
ちなみに、チェルシーやユナイテッドは引きこもる判断が実に巧いチームです。
posted by らいかーると | 2008-12-16 20:29
セビリア対ビジャレアル ~レナトの登場で~
コメント投稿者ID :
コメントありがとうございます。
>>カヌテさん
多分、昨年から比べると、シュート数が減っているのではないかと。決定機も減っているから不調に見えるかもしれないですし、波にのりきれていないのかもしれません。
>>aaaさん
ありがとうございます。ほとんどあっています。CBが参加してこなければ、楽勝なときもあります。
>>akamuさん
ありがとうございます。引きこもっていないことが前提とか、縦ギャップとかよく読んでいただいているようで恐縮です。
>>Nariさん
カニは残念なことになっているんですか。それなら移籍の薦めですね。マティもどこかに移籍してたくさん試合に出て欲しいです。
コネは大けがしたような記憶があります。オランダリーグの神もリーガでは普通な人のようでかなりがっかりです。
>>端さん
そういえば、裏に蹴り飛ばすのがほとんどなかったですね。記憶にないです。ニハトまで風邪をひいたとは。そりゃきついです。
>>JMさん
攻撃が機能しなければ、守備も崩壊するってのはよくある話で、この試合は、まさにそんな試合となりました。
posted by らいかーると | 2008-12-16 20:38
コメントする
「他サービスID/メールアドレス」で投稿する場合は、そのID/メールアドレスは表示されず、当サービス専用の固定のコメント投稿者ID「英数+連番」に変換され表示します。
- Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
- mixiアカウントでコメント投稿
- Googleアカウントでコメント投稿
- Hatena IDでコメント投稿
- Biglobeアカウントでコメント投稿
- ログインしてコメント投稿
- メールアドレスでコメント投稿
※新規のメールアドレスによる投稿IDご利用は停止しました。
※コメント投稿手順
(1)上記リストから希望のIDを選択する。
例: Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
(2)Yahoo! JAPAN上の本人確認画面でIDとパスワードを入力する。
(3)スポーツナビ+blog側のコメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。
詳しくは以下2ページをご覧下さい
・【仕様変更】PCからのコメント投稿について
・ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」
※コメント投稿手順
(1)上記リストからログイン/メールアドレスのどちらかを選択する。
例: ログインしてコメント投稿
(2)plus-blogのアカウントとパスワード/メールアドレスを入力する。
(3)コメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。
詳しくは以下2ページをご覧下さい
・【仕様変更】PCからのコメント投稿について
・ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」



