2008年12月01日

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

 チェルシーのスタメンは、チェフ、ボジングワ、イバノビッチ、テリー、アシェリーコール、ミケル、バラック、ランパード、デコ、カルー、アネルカ。最初からカルーを使う意図がわからない。そのせいで、ベンチにマルダくらいしか攻撃の選手が残っていない。もしも負けている状況になったらどうするのだろうか。ジョーコールは怪我で、ドログバはコイン投げによって、しばらくは帰ってこなそうである。

 アーセナルのスタメンは、アルムニア、サニャ、ギャラス、ジュルー、クリシー、デニウソン、ソング、セスク、ナスリ、ファンペルシー、アデバヨール。久々のアデバヨール。髪型が安定しないアデバ。ユナイテッドに負けたらシーズンが終わるといわれて結果を残したが、その後が散々な結果になっている。多分、この試合も負けたら終わりだといわれているだろう。

 ■カルーとマルダ

 チェルシーのシステムは4-1-4-1。いつもと違うのはデコが左サイドにいることである。ボジングワの近くでプレーするイメージの強いデコだが、その位置にはバラックがいた。そのバラックはシンプルにボジングワを使っていた。

 カルーは好き勝手に動いていたが、どうだったのでしょう。右サイドのスペースはボジングワのために空けないといけない。左サイドの縦を突破する狙いはみられなかった。アネルカと一緒に相手の裏を狙うのが主な動きであった。ただし、アネルカと一緒に相手の動きをつったり、スペースを作る動きは皆無でバラバラに裏を狙っていた。2トップだよって言われたほうが楽なのかもね。

 ジョーコールとマルダは相手の隙間でボールを受けるのがすこぶるうまい。マルダも徐々にうまくなっている。でも、この試合には2人ともいない。で、そのスペースを使おうと試みていたのがランパードとデコ。ランパードはかなりうまくなっている。先生はデコ。チェルシーに残って大正解のようである。

 ちなみに、ミケルも試合を組み立てる能力が抜群に良くなっている。昨年までは、バラックやランパードがDFラインまで降りてくる場面があったが、今季はデコもいるせいで、攻撃のときに高い位置で活躍できるランパード。後はバラックがボジングワにボールを預けた後にゴール前に飛び込めるかどうかだろう。

 話を戻そすろ、相手のDFとMFの間でボールを受けようとするランパードとデコ。問題はそこに誰がボールを届けるかで、それもランパードやデコがうまい。となれば、いつもよりも選手が足りない。自分がパスの出し手も受け手もやれる奇跡は起きないわけで、チェルシーの攻撃はちょっといつもの迫力がなかった。それでも、デコのスルーパスに反応するカルーやアネルカは相手のDFラインとぎりぎりの駆け引きを行っていた。

 アネルカとカルーを比べると、アネルカのほうがサイドに流れる癖があり、それが中央にスペースを作る動きにも繋がる。それに降りていくCFに対して、どうやって守るかというのは実に難しい。CBがどこまでもついていくのは危険極まりないわけだし。

 組み立てに参加できるアネルカに比べると、スピードスターのカルーはやはり後半の無秩序状態で登場したほうが本人のためになりそうである。逆に相手の隙間がありすぎる状態だと、緻密なポジショニングで勝負しつつある決定力のないマルダは前半に使ったほうが良い。

 アーセナルのシステムは4-4-2。ファンペルシーがどこのポジションだからわからない。試合前の予想では、セスクをトップ下に添えて、高い位置からの攻撃的な守備&組織カウンターでチェルシーを苦しめると思っていたが、アーセナルは特になにも仕掛けてこなかった。

 ボジングワの裏を狙う場面がちょこちょことあったが、うざいくらいにそれを繰り返すわけでもなく。イバノビッチが何度もスライディングをしていたので、やっぱりボジングワの裏を狙っていたのかもしれない。ま、ナスリと左に流れるファンペルシーがいれば、自然とそうなる
可能性は高い。

 ファンペルシーとアデバヨールが守備をしないので、やりたい放題のチェルシー。アーセナルは高いDFラインを維持する勇気を見せるが、きわどい場面が続いていた。上記の理由で、チェルシーの攻撃にいつものバイタルからの迫力がなかったことから、守りきれそうな雰囲気もあったが、29分にボジングワのクロスをジュルーが押し込んで先制を許してしまう。

 ただし、アーセナルも持ち前のボール回しを何度か見せる場面があった。そのきっかけはチェルシーの守備の枚数が足りない場面がちらほら。4-1-4で堅固な組織を作りたいのだけど、自由人カルーとデコの切り替えが遅かったり。デコはボールが近くにあれば、すばやいアタックが可能となるけれど、距離が遠いとサボる場面が何度かあった。カルーは基本的に行方不明だった。

 攻守にちょっとずれのあるチェルシー相手に、アーセナルはSBを上げて攻撃する勇気はなく、なんだか守備重視の攻撃であった。それでもときろいシュートまでもっていけてしまうのがなんだか不思議なアーセナル。ランパードはしっかり守備をしているのだけど、バラックやミケルがマケレレやエッシェンほど働いていないのでゴール前にボールを運ばれる。ボジングワ・サイドがちょっと弱いのが原因か。特にゴール前の競り合いでファンペルシーに吹っ飛ばされたイバノビッチはアレックスに代えたほうが良い。

 前半は1-0で終了。ずれのあるチェルシーに攻撃の枚数をかけないアーセナルという構図がどうひっくり返るかが後半の課題。そしてマルダの出番はあるのか。

 ■謎の采配

 後半もチェルシーの流れは止まらない。デコがスルーパスを連発して、前に出てきたアーセナル相手にカウンターでゴール前に迫るチェルシー。51分にはランパードが決定機を迎えるも、左足のシュートは枠外へ。その後もゴール前に迫るが、ラストパスの意図がなぜかあわないようだが、繰り返していればそのうち点が入るだろう。

 しかし、事件がおきる。59分にオフサイドを見逃してもらったファンペルシーが逆足でゴール。右足で豪快にけりこんだファンペルシーであった。この場面の前からアデバヨール対イバノビッチの競り合いが何度か見られてほぼ負けていたイバノビッチ。得点のきっかけとなる競り合いでも負けていて、しかも倒れていた。痛がりか。

 61分。アーセナルのセットプレー。セスクのやわらかいハイボールをアデバヨールがファンペルシーに落として後は左足を振りぬくだけ。カルーのいらないファウルから始まったセットプレーだが、その前にイバノビッチがハイボールの処理を誤ったのも見逃せない。というか、アデバヨールと競り合っているのがミケルってどういうことだろう。流れの中から生まれるミスマッチなら仕方ないが、準備の出来るセットプレーでこれはない。

 69分にミケル→マルダ。デコたちにボールを届けるのを任せてマルダは隙間で活躍って期待しすぎだろう。普通にカルー→マルダで良いような気がするのだが。マルダはバラックの位置らへんで活動していた。バラックはミケルの位置へ。

 2-1になったことで、守備の意識が格段に高まったアーセナル。ファンペルシーも守備に参加して穴がなくなった模様。そこで、ボールを運ぶ人数を減らした負担が一気にデコへ。負けているからみんな受け手になりたがり、デコがミスを連発。焦りって怖いね。

 80分にはデコ→ストック。背番号からして、間違いなくユースの選手だろう。プレミアはベンチ入りできる選手数が増えたが、その恩恵をまったく生かせていない。ってか、アレックスを前線に入れてパワープレーで良いような。

 残り時間はアーセナルのカウンターにさらされるイバノビッチをはらはら見守って終了。ホームで負けるチェルシーって久しぶりだねっと思ったけれど、最近もリバプールに負けたばかりだった。ま、今までが異常だったのだろう。

 ■独り言

 チェルシーがバルサのようなサッカーをしているのは個人的に大歓迎でみていて面白いのだけど、FWが弱い。エトー、メッシをそろえるバルサに対して、ジョーコールくらいしかいないじゃんチェルシー。アネルカはがんばっているけれど、ビッククラブとの試合で結果をださなきがする。でも、今日はまあまあ良かった。

 ロビーニョの代役募集。ドログバがどれだけ復活するかは未知数だし。復活すれば問題ないだろう。ジョーコールとマルダで完成度を高めても面白いと思うけれど。

posted by らいかーると |20:51 | プレミアリーグ/08/09 | コメント(9) | トラックバック(1)
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アーセナル チェルシーとのロンドンダービーに勝利 【アマデウスの錯乱?】

アーセナル チェルシーとのロンドンダービーに勝利

2008-12-02 22:15 | 続きを読む
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チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

冬にろくな選手は取れないでしょうね。
とりあえずエッシェン、J・コール復帰と
ドログバの復活に期待。

なんだかんだで特別な選手ってドログバだけだもんね。
人間技じゃないって意味で。

posted by at | 2008-12-01 23:43

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

これで他のビッグ4相手にホームで1分2敗ですか・・・。格下相手には大勝してくれるんですけど、CLのローマ戦やボルドー戦を含めて大事な試合では結果が出てないんですよね。これじゃあ強いのかどうかがよくわからん。

モウリーニョ時代は後半が強いって感じでしたけど今は前半で決めてしまわなきゃ危ないような気がします。スコラ-リって試合中の采配あんまりうまくないんですかね?ポルトガル代表とかでも大逆転劇なんてあまり記憶にないし・・・。まあリーグ戦では格下相手にポイント稼げるだろうけどCLは大丈夫なんでしょうか?

posted by バティ | 2008-12-02 11:05

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

スコラーリはユーロ2004のイングランド戦では、負けている後半にデコを右サイドバックに、シモン、ルイ・コスタなどを交代で投入する超攻撃的な采配を見せ、PK戦での勝利を掴みました・・・。
勝ち抜き必死のトーナメントと違い、リーグ戦ではまったりな感じなのですかね。采配で切る駒がいないのかもしれませんが・・・。

posted by ま | 2008-12-02 14:55

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

僕は結構、カルー怖いなって思ってみてました。
オランダでの印象でたいしたことないと思ってたけど、何か、速かったですね。

たじたじのアーセナルに、今日も負けちゃうのかなって思って見てましたけど、途中で目が覚めましたよ。いや〜ナイス線審!ってな感じでした。

やっぱ戦力が拮抗したチーム同士の戦いになると戦術どうこうより、最後のフィニッシュの精度と言うか、簡単に言えば個人技の差が大きく出ますよね。組織組織言っても、最後は個人技なんですよね。そう言った意味で、2点目はスゴいと思いましたよ。
左足を振りぬくだけって書いてありますけど、あそこに捻って持ってくことが日本人フォワードには出来ないことだよなぁって思いながら見てました。
あと、チェルシーも、ドログバ、エッシェン、Jコールがいなかったら、わりと普通のチームですよね(当たり前か。。)。あれ、カルバーリョはどうしたんだろう。ボジングワ、イバノビッチは微妙でした。
アーセナルはナスリがどこにいたか最後までわかりませんでした。。

posted by KASHIMA | 2008-12-02 16:43

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

初投稿です。
いつも楽しく拝見しております。

テリーの両足タックルがもっと取り上げられるかと思いましたが、あれは醜いですね。
一発レッドが妥当でしょう。
近年、あんな感じで何人の足が折れてることやら。
もっとバッシングされた方が今後のためでしょうね。

posted by マルセロ・サラス | 2008-12-02 18:44

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

イヴァノビッチ・・・ヴィディッチ並だと期待してたのは僕だけですかね?
まだ分からないけど、今シーズン終わったらバイバイかな
・・・。

posted by ジノ | 2008-12-02 19:10

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

カルバーリョがいないと、いかにカルバーリョが凄いかわかります。
あとなんでもできる柔軟なエッシェン。

この2人がいてこそチェルシーってイメージなんですよね。

posted by ココア | 2008-12-02 20:27

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

コメントありがとうございます。

>>atさん
ロッベンも人間技じゃありませんでしたね。J・コールに期待します。そのレベルに達するように。

>>バティさん
ま、ポゼッションサッカーは得てして危険と隣り合わせですからね。ボジングワの裏もボジングワを上げなかったもうリーニョ時代には存在しなかったわけで。

ただ、今季のチェルシーは万人に愛されるサッカーを本気で目指していると思うので、頑張って欲しいです。プレミアはポゼッション対策が下手なチームが多いので、下位は圧倒、上位チームには今までよりも結果が悪くなるのも必然かと思います。

>>まさん
他に良い例があれば、ご教授願います。ただ、この試合はベンチにろくな選手がいなかったので、手のうちようがないかと。何か選手を信頼していて、采配で帳尻をあわせるタイプではないのかなと思いました。

>>KASHIMAさん
ファンペルシーのような身体をひねってシュートを打つのはかなり流行っているので、最近の子供達はよくやってますよ。いつのまにかスタンダードです。

>>マルセロ・サラスさん
失点直後のやつですよね。焦りがもろにプレーに表れた場面だと思います。まさに浮き足立つというやつですね。

>>ジノさん
競り合いで吹き飛ぶのはいただけないですね。もう少し様子を見ましょう。

>>ココアさん
カルバーリョがいないから、アレックスを見られると楽しみにしていた管理人は切ないです。

posted by らいかーると | 2008-12-03 19:53

チェルシー対アーセナル ~ボタンの掛け違い~

その子供たちがいずれ日本を変えてくれることを!!

というか、高校のとき、スゴいシュートを決める人も、Jにいてしばらくいると、打てなくなるのが面白いです。やっぱDFがいいと打てないんだなと。
結局、レベルの高い試合でプレッシャーも激しい中で、技術を出せるか出せないかなんだなと思います。

posted by KASHIMA | 2008-12-03 20:59

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