2008年07月17日

神戸対マリノス ~山瀬かロペスか、それが問題だ。~

 神戸。自分が見始めた時期から妙に調子の良い神戸。地味に連勝中である。堅固な守備と論理的なサッカーで負けそうな気配がない。綱渡りの試合を物にする力もありそうな予感である。そして、松橋兄は何をしているのか。

 マリノス。たまに降格争いに顔を出すイメージのあるマリノス。今季は助っ人外国人が外れでもしたのか。良い若手を獲得するイメージがあるが、まともに大成した選手がいない先入観。松田・上野くらいか。新監督になってスタメンががらりと変ったので記しておく。

 マリノスのスタメンは、秋元、小宮山、松田、中澤、山瀬弟、河合、兵藤、水沼、ロペス、山瀬、ロニー。表記は3-4-3となっている。ハユマを外すなんて勇気があるな。

 ■選手構成と試合設計。

 マリノスはガチで3-4-3であった。GKは秋元。87年生まれのマリノス生え抜き。マリノスのCBは背が高いので、背が低く見えた。一応181はある。非常に思い切りの良い飛び出しを見せる選手で、決断力と判断力も実はすばらしい。問題はボールをキャッチするか、遠くにはじき出すかの判断。何とかしてキャッチしてやるという勇気は買いだが、その勇気が危険を招いたのも事実で。でも、すばらしいキーパーになりそうな予感。

 CBは左から小宮山、中澤、松田。栗原はどうしたのだろう。田中祐介にしても、小宮山にしても、SBなのかCBなのか色々なポジションで使われて大変だなって。3人のCBのできは悪くなかった。勝手知ったる3バック。DFラインのボール回しがワイドオープンにできていた。そのため、WBは普通の3-4-3よりも高い位置に張り付くことができた。ようは5バックになっていなかったって当たり前の話か。

 ボランチ。河合と兵藤。懐かしの兵藤。そしてスタメンに定着したのが本当に凄いな河合。出番をもらえるかどうかって本当に大事なことだなって、河合を見ていると思う。狩野とか乾はどうなるか。河合が守って兵藤がゲームを作るイメージか。でも、兵藤はDFラインから積極的にボールを引き出す素振りがない。能力があったと仮定しても、ボール触りたがり出なければ、ボランチではきつい。

 WB。水沼と山瀬弟。この2人の役割がまるで謎であった。サイドで完全に孤立。水沼は得意のクロスで違いを見せていたが、山瀬弟は何をしていたのかも不明。ちなみに、新監督に抜擢された2人は後半に交代している。ここで仮定してみよう。3-4-3の神様ことビエルサの戦術をほんの少しだけ思い出そう。

 ビエルサの3-4-3の特徴として、サイドに3人の選手が並ぶことがある。どんなシステムであろうと、サイドに3人集め続けるチームはあまりない。嘘だ。ほとんどない。サイドに縦関係で3人集めると、相手は結構混乱する。ゾーン配分をぐちゃぐちゃにして対応するしかないし、サイドに人を集めすぎたらサイドチェンジでゲームオーバー。

 マリノスは3バックのボール回しはできていた。完璧。神戸のFWは中央に絞り気味で相手の中盤へのパスコースを切る役割もあるので、あまりサイドまで守備を行う状況は好ましくない。カウンターに備えて体力を温存する必要もあるし。神戸の守り方として、相手のSBはSHがつく決まりごとがある。

 でも、今日の相手は3バック。しかもワイドーオープン。小宮山が左サイドでボールを持っているときに、神戸のSHが明らかに迷っていた。SHが小宮山に行けば、相手のWBには誰がつく??SBがつくしかない。そうなれば、SBが本来埋めるべきスペースは誰が埋める??CBが埋めるのか??相手は中央に山瀬、ロペス、ロニーがいるんだぜって。

 このサイドのスペースに飛び出す選手がいれば、3-4-3の完成。でも、誰も飛び出さないマリノス。よって試合終了である。中央で大渋滞を起こしたチームが堅固な守備で有名な神戸を敗れるわけないって。

 兵藤や山瀬がそういうプレーができればいいんだけど、そんな気配はなかった。前を向いてなんぼの山瀬兄。しかし、ボール触りたがりのロペスとプレーエリアがもろにかぶっていた。そんなロペスに気を使ってか、終始消え気味の山瀬兄。そしてロペスはロペスで山瀬兄が消えていることを忘れさせるほどのプレーができない。あんまり周りを使うタイプの選手でもないようで。

 ロニーはボールを足元で欲しがる選手だと感じた。守備のときは意外に相手を追い掛け回す。しかし、攻撃のときはじっとしている。体をうまく使ったキープ力はすさまじかった。神戸の体をはった守りを吹き飛ばすさまは爽快。しかし、複数で囲まれたら終了していた。神戸は日常的に相手を挟み込む守りを遂行しているので、ドンマイである。

 話はだいぶそれてしまった。要約すると、3-4-3を行うには選手の配置が間違っているし、もともと縦に速い攻撃が得意な選手が多いのに、そういうサッカーを指向していないし、さらにロペスが攻撃を停滞させるおまけつきである。

 これではそう簡単にシュートまで行けない前半戦であった。逆に神戸にカウンターをくらう始末。腰に爆弾を抱えるボッティは連戦で疲れているのか、まったく目立っていなかった。ボッティが目立たないと、代わりに大久保が活躍するから面白い。レアンドロは大久保との相性が良いようで、2人のパス交換はなかなかの迫力であった。また、基本的にSBが攻撃参加するのが常なので、マリノスは相手のサイド攻撃にてこずっていた。本当はマリノスがこういう攻撃をすべきなんだけれどね。

 ■ボッティ→吉田

 後半になると、元フリューゲルスの吉田が登場。ボッティはやはりお疲れのようで。ちなみに、マリノスを戦力外になったそうな。昨年は中盤で活躍してなかったっけ。基本的な流れは変わらない。ボッティが不調でいなくなったぶん、大久保にボールが集まり、中盤ではキムナミルが積極果敢なパスで攻撃を仕掛ける。

 マリノスは相も変わらず。58分に水沼→長谷川。懐かしの長谷川アーリアジャスールである。長谷川の投入でマリノスのサッカーは少し変わった。長谷川がゲームを作れたわけではない。右サイドに移動した兵藤と中盤の底から攻撃参加する長谷川の動きが攻撃にダイナミズムをほんの少し与えた。単に失点したから焦っていただけかもしれないけれど。

 61分に神戸がコーナーキックからキムナミルが頭で押し込む。戻りながらの高度なヘディング。秋元も反応していたので非常に惜しかった。そんなことよりも、キムナミルを褒めるべきだろう。最近はチームに馴染んできたようで、持ち前のハードワークとともに、攻撃面で貢献する場面が増えてきた。こういう選手が増えるのは歓迎である。

 65分に山瀬弟→清水。サイドをつけって指示なのかもしれないが、目の前には石櫃がいるわけで、そこで優勢に立てなければ何の意味もない交代である。68分に後半から必ず出場する田中が栗原に代わって登場。松橋兄は出番がないな。大久保とツートップとか見てみたいんだが。神戸のSHはかなりの運動量を必要とされるので、毎回交代が必要なんだろうな。

 残り時間が少なくなってから、マリノスは大島を投入。中澤を上げてパワープレーを敢行。クロスに対して、迫力がはじめて出た瞬間であった。ロペスたちはクロスに対して飛び込んでいく迫力がどうもない。でも、集中している神戸を崩すにはやっぱり足りない攻撃の手数。無事に神戸が三連勝を遂げた。

 ■独り言

 せっかくマリノスタウンを作ったのに、どうも調子が上がらないマリノス。桑原監督がどのようなサッカーをやろうとしたかは見ていないのでわからないが、何を目指していたのでしょうか。外国人に拘りすぎれば、降格も見えてきそうだねって。それにしても、神戸の守備は堅い。

posted by rijkaard |09:34 | | コメント(3) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
神戸対マリノス ~山瀬かロペスか、それが問題だ。~

マリノスは本当にどうしたのでしょうか。
個人的には山瀬とロペスの2シャドーを見てみたいんですが、ロペスは・・・無理かな?

           大島
        兵藤   山瀬
 小宮山               田中隼
       長谷川   松田
       (小椋)
     田中裕  中澤   栗原
           秋元

くらいでもいいんじゃないですかね?
けが人を抜かすと・・・

        坂田  大島
       (ロニー)
          山瀬
   小宮山         田中隼
        長谷川 兵藤

     河合  中澤  松田
          秋元

くらい思い切ってもいい気がします。

posted by ががが | 2008-07-17 21:32

神戸対マリノス ~山瀬かロペスか、それが問題だ。~

栗原は怪我です。
秋元は、シュート練習の時、めちゃくちゃ良かった印象のある選手なので、自分は凄く期待しています。
クロスへの対応は、ちょっと出すぎで危なっかしく感じました。でも、出れないよりはずっといいですね・・・。

桑原さんが目指していた形は、今までほとんど見てきましたが、良く分かりませんでした。
うーん、リトリートして守って、丁寧に繋いでって感じはしましたが、そこから先は謎のまま・・・。どこを基点にするとか、どう数的優位を作るとか、どう崩すとかさっぱりでした。多分、何も無かったんじゃないかなー。そこは選手に任せると言うか何と言うか・・・。なんとなく代表のジーコと同じ印象でした。

今回の試合は、ロペスか山瀬功治に代えて清水か、兵藤や宏太を上げて、サイドや裏を突いて欲しかったですねー。
本当に、中央が混みすぎでした。
あと、短い時間でサイドを複数で崩す形は作れるはずが無いので、山瀬幸宏ではなく、独力で突破が期待できる小宮山をWBに上げて欲しかったです。
長文失礼しましたー

posted by moto | 2008-07-18 05:25

神戸対マリノス ~山瀬かロペスか、それが問題だ。~

コメントありがとうございます。

>>がががさん
長谷川君がゲームを作れればいいんですけど、飛び出しのほうが得意そうですからね。山瀬も無理ですし。だったら、ゲーム作らないで攻守分断型にしてしまえばいいんですけど、そんな踏ん切りはないようで。

監督次第でしょうね。やっと来た出番ですから頑張って欲しいです。

>>motoさん
秋元は上手くなると思います。GKで一番センスが問われるのは、前に出る勇気と決断力があるかだと思ってますので。

磐田の再現でも狙ったんですかね。奥も名波もいないですが。

自分も水沼を上げればいいのにと思いました。大切に育てて欲しいですね。親がプロだといろいろ雑音も多いと思いますが。

posted by rijkaard | 2008-07-18 20:39

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