2008年05月04日

サラゴサ対デポル ~アルゼンチンの意地~

サラゴサのスタメンは、セサル、パレデス、アジャラ、セルヒオ、サパテル。アイマール、マツザレム、セラデス、セルヒオガルシア、オリベイラ、ミリート。なんとアイマールがスタメンに復帰。ここに来て、ようやくベストメンバーが組めるようになったサラゴサ。残留争いにどのような影響が出るか。

 デポルのスタメンは、アワテ、フェリペルイス、コロッチーニ、パブロ、ロボ、マヌエルパブロ、セルヒオ、デグスマン、リキ、ヴィムヘルムション、チスコ。ラフィタは累積のため出場停止。引き続き5バック。サラゴサとの相性はいかに。

 ■デポルの弱点が見えてきたよ。

 バルサ戦の5-3-1-1とは違って、いつもの5-4-1で守備に挑むデポル。後ろに枚数を増やすことで、バイタルエリアで相手に自由を与えないことが狙いである。ボールをもらうために、前線の選手のポジションを流動的にしても、デポルは人が足りているので、どこまでもついていくことが多い。つまり、攻撃側の選手がフリーランニング→相手の選手がついてくる→スペースができる公式がデポルの場合は通じないことが多い。オシムもびっくりである。

 しかし、バイタルエリアに人数を動員すれば、他の場所はどうしても空いてしまう。例えば、中盤のマツザレムとセラデスは比較的自由にボールを触ることができた。ちなみに、バルサ戦ではヤヤをマークするために、5-3-1-1だったわけで。その代わりに、ザンブロッタとシウビーニョは自由だった。

 サラゴサ戦では、5-4-1なので、自由なのはマツザレムたち。デポルの中盤がマツザレムたちにプレスに行くと、デポルのDFとMFの距離が開いてしまい、何のために後ろに人数を動員しているか分からなくなる。そんなわけで、自由を謳歌するセラデスとマツザレム。

 サラゴサの長年の弱点はDFラインから中盤にボールを繋ぐこと、そして中盤から前線にボールを繋ぐことである。スペインはポゼッションが基本戦術のようで、それを叩き潰す戦術も基本となっている。繋ぐのが弱い部分を狙い撃ちされたサラゴサは今季になって、下降線の道を進む。

 しかし、マツザレムとセラデス。決して繋ぐのが下手な選手ではない。その選手を自由にしてしまいデポルの構造的欠陥がサラゴサを生き返らせてしまう。前線にボールを届けることさえできれば、サラゴサは強い。オリベイラ、ミリート、セルヒオガルシア、アイマールが控えている。バイタルエリアをいくら潰しても、この4人との勝負はどうなんだと。試合展開は、デポル5バック対サラゴサの前線という、お互いの長所同士が殴りあい様子となる。

 デポルは攻撃面でも怪しさを発揮。いつものように、SBを上げて、DFの前にデグスマンを配置したものの、ボールがいつもよりもスムーズに回らない。理由は簡単。サラゴサが誰も守備をサボらなかったのである。降格する状況もそうだし、何人もの監督をへたことによって、自己防衛機能でも備わったのだろうか。オリベイラとミリートは本当に守備をするようになった。

 アイマールとセルヒオガルシアは、デポルのSBをケアし続けた。その結果、サラゴサの両SBに理不尽な負担がかかることなかった。そのため、自由に動き回るデポルの3トップをどこまでも追いかけることができた。デポルの選手は個々の選手が全体的に強いわけではない。よって、フリーでボールを受けて、駆け引きを有利に進める必要がある。しかし、サラゴサ戦ではなかなかフリーになれない状況。

 逆にサラゴサの最前線は個の力が異常レベル。何人に囲まれても簡単にボールを失わない。この前線の選手の差が決定機の数となって前半は現れることになる。アイマールの速攻、セルヒオガルシアの意外性にあふれたミドル、ミリート×オリベイラの連携、パレデスとサパテルの攻撃参加でサラゴサはチャンスを何度も掴んだ。

 いつもだったら、簡単にフリーになれるデポルは慣れない工夫を強いられる。何度もボールを左右に展開して、相手を引き離せばフリーになれるものの、耐え切れずにロングボールに逃げることが多かった。サラゴサが優勢のまま、前半が終わる。0-0だけれど。

 ■絶好調の隙間

 後半になっても流れは変らず。サラゴサはうまく守りながらチャンスを量産していく。オリベイラとミリートが縦関係で守備をしたり、アイマールが中に絞ったら、そのままデグスマンにつくなど臨機応変さもすばらしい。

 右サイドのサパテル、セルヒオガルシアを中心にサラゴサはボールを前線に届けている。マツザレムとセラデスは相変わらず自由なので、ボールをサイドに振り分けている。52分のセルヒオガルシアの4人抜きは彼の凄みを証明する場面となった。

 
 62分にチスコ、リキ→クリスティアン、ルベンカストロ。どうも流れの悪いデポルは同時に2人を交代。ロティーナが先に動いた。サラゴサもアイマール→オスカルでサイド攻撃の雰囲気を強めてきた。今日のアイマールは随所にらしさを発揮していた。

 その後は完全にサラゴサペースで試合が進む。デポルはボールを回す余裕さえなくなってしまい、サンドバック状態へ。しかし、どうしても点の入らないサラゴサ。焦りからか、ラストパスの質が低下し、クロスも明後日の方向へ。しまいにはミリートが足をつってやばさ全開である。オリベイラのヘディングも徐々にあわなくなっていき、デポルの5バックがゴール前に立ちはだかる。そして絶好調アワテ。

 80分にミリート→ファンフラン。オスカルを右にとか細かいことは関係ない。ディオゴを使わないのは不思議だった。性格に難有りだが、ポテンシャルはずば抜けている。

 試合はロスタイムを向かえ、デポルもカウンターで応戦する一進一退。最後の最後でデポルがセットプレーのチャンスを得る。しかし、何度クロスを上げても跳ね返され続けてきたわけで望みがない。しかし、最後の最後で事件がおきる。

 両チームの中で、一番活躍していたアワテ、ロスタイムも終わりを告げるセットプレー。自分がボールをキャッチしたら間違いなく試合終了。それにかけたアワテに残の酷なお知らせ。飛び出したけれど、ボールはセルヒオガルシアの元に流れてしまう。セルヒオガルシアはすかさず中に折り返すと、そこにはアジャラがいたとさ。アジャラのゴールでデポル陥落。アジャラは歓喜のあまり泣いていたとさ。

 ■独り言

 降格したくない気持ちとハードワークの前に敗れ去ったデポル。ヴィムヘルムションが抑えられてしまったのだが痛い。グアルダドがいればまた違ったろうに。ラフィタの不在も痛かった。それでも、デポルの5バックも相手に合わせられたら結構厳しそうな予感。修行すれば、ボールが回るようになるだろうけど、耐えられるか。

 サラゴサは次節に出場停止がたくさんいそうなので、次が最大の山場となりそう。マツザレムがだいぶチームにはまってきていて面白くなりそうな予感。しかし、セルヒオガルシアの存在感が異常。バルサは買い戻したらどうだい。右サイドには最適かと。

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posted by josepgualdiola |11:47 | リーガエスパニョーラ/0708 | コメント(4) | トラックバック(1)
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2008-05-17 06:40 | 続きを読む
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サラゴサ対デポル ~アルゼンチンの意地~

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この試合見たかったけど見逃してしまったんです(泣)
まさかこんな劇的な試合になるとは・・・

マドリーやバルサも沈めたデポルの攻略法をまさか絶不調のサラゴサが糸口をつかむとは、サッカーって面白いですね。

posted by asa | 2008-05-05 01:34

サラゴサ対デポル ~アルゼンチンの意地~

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苦境に立った時のチームの意識変化って面白いですね。デポル優勢と見てたんですけど。

久々にアイマール見れました。ミリートとワンツーでエリア侵入したプレーなんかは、らしさ全開でした。残留するためのキーマンになりますね。

デポルはバレロン戻ってきたらどうするんでしょ。ていうか、戻ってくるんだろうか。

posted by Nari | 2008-05-05 03:48

サラゴサ対デポル ~アルゼンチンの意地~

コメント投稿者ID :

サラゴサの試合を久々にTVで観ました。
デポルを終始圧倒していましたね。最後は執念でした。
アジャラはビジャレアルに入団したほうが良かったですね
これだけの錚々たるタレントがいて、何故降格争いをしているのか理解できません。
降格したらこの選手たちは何処へ行くのでしょうね。
まあバレンシアにも言えることですが。

posted by ゴレアーダ | 2008-05-05 13:43

サラゴサ対デポル ~アルゼンチンの意地~

コメント投稿者ID :

サラゴサは勢いがつきそうですね。
最初からトップにミリート(オリベイラ)
中盤にダレ、パブロ、セルヒオガルシアにすればこんなことにはならなかったのに‥と思っています。

次節はバレンシア対サラゴサですね。
クラシコなんかどうでもいいので、こっちを放送してもらいたかったです。

あとリベルタもやるんですね。
サンロレンソ対リーベルでダレが頑張っているので応援してあげてください。
リーベルにもブオナノッテという面白い選手がいるので彼にも注目してみてください。

posted by アルメニア | 2008-05-05 17:53

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