2008年03月23日

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

 ユナイテッドのスタメンは、ファンデルサール、ブラウン、リオ、ビディッチ、エブラ、キャリック、スコールズ、アンデルソン、ロナウド、ギグス、ルーニー。このシステム気に入っているのかな。

 リバプールのスタメンは、レイナ、アウレリオ、シュクルテル、キャラガー、アルベロア、シャビアロンソ、マスチェラーノ、ジェラード、カイト、バベル、トーレス。4-4-2は放棄。お互い似たシステムのぶつかり合いになりそうだ。

 前回の対戦は非常に興味深かった。だって、あのユナイテッドがリバプールを尊重したサッカーをしたのだから。しかも、それが成功したわけだし。そんな器用さを身につけたユナイテッドは非常に危険な存在である。

 ■SBの位置

 序盤はお互い様子見のロングボール合戦で幕があけた。ユナイテッドのCBがロングボールを蹴って、リバプールが拾って、蹴っ飛ばして、ユナイテッドが取り返して、、という形で試合が進んでいく。ボールを細かく繋いでカウンターをくらうリスクをお互い嫌がったのだろう。リスクの少ない攻撃のやりあい。

 ただし、攻撃がユナイテッドから始まっている点は注目である。いつもだったら空気を読まない超攻撃的な守備をするリバプール。システムを変えたからか、奇跡のイメチェンか、、、攻撃的な守備は行わなかった。トーレスが相手を追い掛け回すのみ。思ったよりも、守備を行うトーレス。しっかりと、CBへのパスコースを切りながら寄せる姿に少し感動。

 しかし、ビディッチ×リオ×ファンデルサール対トーレスでは不利ってもんで。トーレスの頑張りが、リオらのキック精度に影響を与えたかというと、そのコストパフォーマンスは非常に悪いものだった。走っても報われないせつなさ。ただ、トーレスはもっと守備ができると思うし、ジェラードも中央のスペースを気にしないで、CBに寄せていればもっと面白くなったろうに。

 リオとビディッチ以外のDF、つまり、ユナイテッドのSBはいつものように高いポジショニングを取っていた。攻撃がユナイテッドから始まっていたこと、リバプールの攻撃的な守備が大人しかったことが主な原因である。リオたちがゆったりボールを持てる間にSBはするするっと上がっていく。

 SBが高いポジショニングを取る。ユナイテッドはギグスとロナウドをウイングとしてこの試合で使っている。サイドでの攻防を考えると、リバプールは数的不利はきつい。なるべくというよりも、絶対に人数をかけて守備を行いたいリバプール。よって、リバプールのSHは低いポジショニングを取らなければいけなかった。原因はユナイテッドの強力WGと、とどめはSBの高い位置取り。

 この時点で勝負有りである。ルーニーにロングボールを蹴る→競り負けても周りに選手がたくさんいるので、マイボールにできる可能性が高い。リバプールは前線にボールを送る。バベル、そして特にカイトが低い位置から攻撃参加しなければならないので、間に合わない。孤立気味のトーレスは個人で勝負するしかない、イライラがつのる。

 何となく形になっているユナイテッド、攻撃にかかわる人数も多い。まったく形になっていないリバプール、攻撃にかかわる人数も少ない。しかし、ユナイテッドの3センターが思うように機能しない。ロナウドとギッグスはサイドでも中央でもプレーができる。好き勝手にプレーさせれば、どんどん中央にも進出してくる。そのために、中央のスペースは空けておいたほうが好都合なのだが、そこにアンデルソンがいると話は変ってくる。

 相手のプレスがきつい→そのプレスを交わすための3センターでもない。なんとなく相手に合わせて、中央での数的不利を嫌がって相手に合わせた感のあるユナイテッド。それでもチャンスを作るから凄い。アンデルソンのスルーパス→ルーニーだったり、セットプレーからロナウドがポストに当てたり。

 リバプールはシャビアロンソが攻撃に絡むと可能性を感じることができた。しかし、シャビアロンソが攻撃に絡むには、前線でタメをつくる必要がある。それか高い位置からの守備を復活させるか。そしてバベル。こちらもアウレリオのサポートがなく、独力で勝負していたが、ブラウンには勝てそうな予感である。ちなみに、相棒のマスチェラーノはファウルを取られては、、とびっきりの笑顔で審判と会話していた。

 先制点はユナイテッド。34分。コーナーキックからのカウンター。ボールを奪われるものの、粘って粘ってボールは右サイドのルーニーへ。ルーニーのクロスにブラウン。なぜかブラウン。シュクルテルは目測を誤ったか、ボールをかぶる最悪な展開。レイナも前に飛び出したものの、ルーニーのボールが良かったこと、ブラウンのジャンプの前に沈黙。

 先制したことで、ユナイテッドには余裕が生まれる。前半終了間際に事件が起きる。試合開始から孤立気味のトーレスが審判に抗議してイエロー。そのイエローに抗議した笑顔のマスチェラーノに2枚めのイエローで退場。シャビアロンソが抗議に向かうマスチェラーノを意地で止めるべきだった。前半は1-0で終わる。どうするベニテス。

 ■負けるなら美しく

 4-4-1で臨むリバプール。つまり、そのまんまである。その結果、ボール支配率が77%を記録。それだけ、ボールを支配されてしまったリバプール。前半に比べると、SHの位置も高く、なるべく前から守りたいように見えた。

 しかし、ロナウドたちがDFとMFの間をうろうろ。生粋のCHであるジェラードやシャビアロンソが、そんなロナウドたちを見逃すわけもなく、すかさずDFラインとの距離を埋めて対応にかかる。DFラインとの距離を近づければ、トーレスとの距離は空く。そのために、中盤を完璧に支配されてしまったわけだが。

 ここで学んだことは、DFラインを下げさせるためには相手の裏にボールを放り込みまくること。MFのラインを下げさせるためには、DFラインとMFラインの間を目立つようにうろうろ。かつて、グジョンセンがうろうろして、中盤の底にいたイニエスタとシャビのマークを軽減させたことがあった。

 ユナイテッドの攻勢。ファンデルサールのボールをそのままルーニーがDFラインの裏でボールを受けることがあった。この試合を見た誰もが感じたことだろうが、シュクルテルは裏へのボールに恐ろしく弱い。なぜだ。

 レイナのスーパーセーブで何とかユナイテッドの攻撃を凌ぐリバプール。65分。バベル→ベナユン。ただ、選手を入れ替えただけだが、これをスイッチにリバプールが攻撃に出る。恐らく、ハーフタイムにこのような指示があったのだろう。ベナユンは中に絞って、アウレリオの攻撃参加を誘う。久々に攻撃に出たリバプール。試合は無秩序な状態になっていった。

 10対11なのに無秩序はわりにあわない、というわけで、72分。ナニ→ギグス、アンデルソン→テベス。ユナイテッドはお得意の4-4-2で止めを刺しにかかる。流れを強引に引き寄せると、78分に追加点。コーナーキックからロナウドの頭。マークはシャビアロンソ。シャビアロンソがロナウドのマークって厳しくないだろうか。81分にはナニが駄目押しゴールを決めて完全に終了。3-0で試合終了。

 ■独り言

 最近は調子がいいということで、リバプールに期待したが、、、リバプールらしさがほとんどみられなかったので、残念無念。4-4-1-1っぽいこのジェラードと心中システムをまた見られるとは思わなかったけれど。ペナントはどうした。

 ユナイテッドは3センターにこだわりがあるようで。試しながらも勝ってしまう戦力が凄い。ブラウンが報われた試合だった。

posted by josepgualdiola |22:24 | プレミアリーグ/07~08 | コメント(7) | トラックバック(1)
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チェルシー対アーセナル 【サッカーは世界の言葉】

イングランドプレミアリーグ チェルシー対アーセナル 試合開始 ライブ速報はこちら

2008-03-24 01:11 | 続きを読む
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マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

1点目はたぶんレイナがシュクルテルに自分が行くと声をかけたのではないでしょうか?
しかしこのユナイテッドの層の厚さはやばいですね。リオが健在である限り2冠達成も可能性高そうですね。

posted by るか | 2008-03-24 12:02

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

なんだかレイナのポカミスが多くて少し残念。
マスチェラーノは2枚目もらわなくてもよかったのではないでしょうか?
ユナイテッドの勢いはすごいですね。

posted by ぶーち | 2008-03-24 13:24

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

この試合はじっくり観戦しました。
MAN-UTDはさすがに強いなと思いました。
LIVERPOOLは良い所がなかった。
ダブルを達成しそうな勢いですね。Cロナウドが実質エースストライカーですね。30ゴール行きそうな勢いです。
マスチェラーノが退場になるとやはり厳しいですね。

posted by サントス | 2008-03-24 15:56

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

ここのところ審判が試合を壊してしまうのが目につきます。この試合の審判も明らかにてんぱってましたし。
サッカーファンとして残念。

posted by Nadal | 2008-03-24 19:18

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

リバプールとしてはサイドの攻防が試合の鍵だったと、自分も思います。その点で開始直後から嫌な雰囲気を感じていました。

リバプールが4-2-3-1を採用して以降、チェルシー、インテル、ユナイテッドと、強豪を相手にしたアウェーの試合がありましたが、どうも対戦相手に敬意を払いすぎている気がします。チェルシー戦こそ相手が守備から入ってくれるので積極的なプレスができ試合内容の良さにつながりましたが、インテル戦では自陣寄りの位置での守りから入ってしまって残念な内容になってしまいました。
なので今回も厳しい戦いになる予兆はあったのですが、実際に敗戦するとファンとしては辛いものがあります。

次々回のアーセナルとのアウェーも、調子云々は抜きに、アーセナルのチームスタイルを考えると厳しい展開が予想されます。最悪、自陣ゴール前に釘付けにされてしまう展開まで見えます。

ちょっと泣いてもいいですか?

posted by lfc_39 | 2008-03-24 19:25

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

この試合は観戦できました。
ユナイテッドは強いですね~。
リバプールがあそこまで何もさせてもらえないとは考えもしませんでした。
管理人さんが書いておられるように、ベナユンが入ったときにリバプールは攻撃にでていましたね。ただしベナユンは働いていませんでしたが・・・。まあその攻撃も2点目が入ってしまって終わりを迎えましたが・・・。
リバプールでいえば、トーレスの頑張りが感動的でした。交代するまでひたすらプレスをかけてましたね。
その頑張りが報われるようにジェラードにも頑張って欲しかった・・・。
ところでもしマスチェラーノが退場しなかったらリバプールには何か解決策があったのでしょうか?
私にはクラウチを入れて放り込みぐらいしか考え付かないのですが・・・。
管理人さんは何か考えがありますか?

posted by ファビオ | 2008-03-27 12:54

マンチェスターユナイテッド対リバプール ~サイドの攻防~

コメントありがとうございます。返事が遅れて申し訳ないです。

>>るかさん
かもしれないですね。シュクルテルの動きも不自然でしたし。ただ、あの位置だったらたとえ声をかけられても競りに行くべきかもしれません。

>>ぶーちさん
マスチェはなんだったのでしょうね。謎です。わざわざ抗議に行くとはよっぽどフラストレーションがたまっていたのかもしれません。

ユナイテッドは層が厚すぎです。

>>サントスさん
ロナウドがはんぱないですね。マラドーナと比較する声がでているようですから。管理人は全部ルーニーのおかげとにらんでいますが。

>>Nadalさん
審判ってかなり難しいですよ。1度、体験してみるのをお勧めします。

>>lfc_39さん
自分はちょっと拍子抜けしました。4-2-3-1でも攻撃的な守備は見られるのだろうと思ったら、やさしい守り方で。CLのミラン戦がトラウマにでもなったのでしょうか。

なかないでください。リバプールが攻撃的な守備を取り戻せば、アーセナルだって楽勝なはずです。取り戻せばですが。

>>ファビオさん
マスチェ退場後ですよね。

ユナイテッド相手に3バックは選択肢にないです。ルーニーのワントップに3バックはないですね。ただし、CBを三枚並べるのでなくて、CB2枚+SBだったら有りかもしれません。思い切って逆サイドは捨てる。で、ジェラードに片方のサイドを全部担当してもらいましょう。前半さぼってましたし。

その代わりに前線の枚数を増やして、リオのロングボールを防ぎ、がんがん攻撃的な守備を復活させます。前線はクラウチ、バベル、トーレスを並べて、がんがん放り込みます。クラウチに合わせるのでなくて、相手の裏に出してトーレスたちをひたすら走らせる。もちろん、コーナーフラッグに向けてけりこみます。

そのうち、DFラインが下がるので、そうしたらクラウチの出番です。で、こぼれだまを狙う。後半30分くらいになったらペナントを投入でさらに放り込みます。ざ・放り込み。




システムであらわすと
レイナ
SB兼CBアルベロア、CBシュクルテル、CBキャラガー

SB兼SHジェラード、中央にシャビアロンソ、ルーカス、

FWにバベル、トーレス、クラウチ。

間違いなく機能しないですね。

posted by josepgualdiola | 2008-04-02 00:10

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